ソニー痛恨 相次ぐ誤算 電池PS3に続きBDレコーダもトラブル

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ソニー痛恨、相次ぐ誤算 リチウム電池、PS3に続きBDレコーダーもトラブル

ソニーのものづくりが揺れている。
リチウムイオン電池や次世代ゲーム機の部品調達トラブルに続き、
次世代DVD「ブルーレイ・ディスク(BD)」規格の録画再生機(レコーダー)は、
当初目指していた性能に達しないまま発売される状況に陥った。
日本のものづくりの優等生だったソニー。傷ついたブランドは輝きを取り戻せるのか。(田端素央)

「数日前から業界内では話題だった。『ソニーがまたしくじった』って」。
電機大手関係者が明かすのはBDレコーダーでのソニーの“誤算”だ。
今月開かれた電機・IT(情報技術)の国際見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン」。
開幕直後の華々しい発表会は、皮肉にもソニーに厳しい現実を突きつける場となった。

発表したBDレコーダーは目指していた2層記録ができず、1層しか録画できないことが判明したのだ。
松下電器産業が発表したレコーダーは録画・再生とも2層対応。
BDは1層25ギガバイトを記録できる大容量が魅力だけに痛恨の結果となった。
12:2006/10/15(日) 12:10:12 ID:jFAKYbQW
次世代ゲーム機「プレイステーション(PS)3」の欧州での発売延期は、
基幹部品の青色半導体レーザーの量産が軌道に乗らなかったためだが、
これも自社に原因がある。BDもPS3も重要な戦略商品であるだけにダメージは大きい。

さらにイメージを悪化させ続けているのは、発火・過熱などの不具合を起こし
「全面自主回収」に踏み切ったノートパソコン用リチウムイオン電池。
中国・聯想(レノボ)製ノートPCの発火事故の原因は不明だが、
ソニーは内部調査を断念し、外部の第三者機関に調査を依頼した。
「ものづくりの会社として原因がわからないのは致命的」(業界関係者)との厳しい声も飛ぶ。

ソニーは一時、外部メーカーの部品を詰め込むだけの「箱屋」と揶揄(やゆ)された時期があった。
しかし、決して「箱屋」というビジネスモデルが間違っているわけではない。
典型例は携帯音楽プレーヤー・iPod(アイポッド)だ。
低価格の汎用部品を集めて製品に仕上げる「水平分業」の成功例で、
ブランド力を背景にコンテンツ(情報の内容)やパソコンとの連携など新機軸を打ち出し、アップルは覇権を握った。
13:2006/10/15(日) 12:11:12 ID:jFAKYbQW
一方、ソニーが全世界で1億台以上を売り上げたゲーム機・PS2は半導体などの基幹部品から
最終製品まで自社内で手掛ける「垂直統合」の成功例だった。

実は、最近の度重なるトラブルは「水平分業」「垂直統合」の二者択一の失敗によるものだ。
PS3のトラブル原因になった青色半導体レーザー。ソニーはPS2の成功体験から最後まで自社生産にこだわった。
「微妙な技術が求められる部品で大量生産は難しい。
専業メーカーに任せたほうが良かったのでは」(アナリスト)との指摘も聞かれる。

一方で、BDレコーダーについてソニー幹部は「記録の安定性を保証できなかった」とするが、
事実は「基幹部分を外部調達したものの期待したほどの性能が出なかった」(関係者)
というからもはや皮肉としか言いようがない。

松下幹部は「今は悪くてもソニーはいつかはい上がってくる。それだけの力がある」とライバルの復活を確信するが、
不調の原因が単なる不運ではなく、企業体質そのものに起因するとすれば、ブランド力回復は容易ではない。 
144(以上ここまでソース):2006/10/15(日) 12:12:44 ID:jFAKYbQW
≪株価も下落基調…≫

かつて日本の優良株の代表格ともいわれたソニーの株価が下降線をたどっている。
市場全体が上昇基調に転じるなか、今年の最安値を連日で更新しており、蚊帳の外に置かれた格好だ。

同社の株価は4月21日に今年の最高値(6200円)をつけた後、相場全体の下落に伴い、
値下がりが続き、7月18日に4610円まで落ち込んだ。
その後、持ち直したが、パソコン用リチウムイオン電池の発火問題などを嫌気され、先月28日から連日で下落した。

今月6日は終値では7営業日ぶりに値上がりしたものの、取引時間中には一時、
4420円をつけ、今月3日から4日連続で年初来の安値を更新した。
11日には上昇に転じたが、本格的な回復にはほど遠い。

ただ、同社の株価が相場の足を引っ張るまでには至っていない。
平成15年4月の「ソニーショック」では、同社の収益見通しが大幅減になるとの発表を機に
同社の株価だけでなく、株式市場全体が軟調になったが、市場関係者は「相場全体への影響力もなくなり、
ソニーの神通力も薄れてきた」(大手証券)とみている。