任天堂の岩田聡新社長は6日、就任後初の経営説明会で「ファイナルファンタジー(FF)11は時期尚早」と
オンラインゲームの展開を批判。同席した山内溥(ひろし)前社長(現・相談役)も「FF11は失敗だった」と
持論を展開した。
岩田社長は53年間在任した山内相談役の後を受け、5月31日に就任した。プレイステーション2(PS2)や
Xboxとの価格競争について「確かに厳しいが、任天堂は世界最大のゲームソフトメーカーでもある」とソフトの
売り上げでバランスを取る姿勢を見せ、「2005年までにゲームキューブ(GC)を5000万台出荷する」と自信を
示した。
オンライン化で話題になったFF11について「FFシリーズは200万本以上売れるのに、オンラインになって、
目標の会員数(20万人)の半分も売れなかったことからも明らかだ」とし、「GCでも『ファンタシースター
オンライン』(セガ)が発売されるように、オンラインゲームの環境は整える。オンラインゲームの人気、挑戦は
否定しないが、(サーバーの管理など)継続的な費用やアクセス集中を避ける技術も十分でない」などと
消極的な認識を示した。