Cell 33

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305名無しさん必死だな
SCEの山崎の頭には東芝案がこびりつく中、提案したのものは
Jimを始めとするBMの熱意に圧倒される形でIBM案だった。
担当者が一通り説明を終えようとした後、クタが口を開く。
「分かった。分かった。もういい。至急、別のアーキテクチャを
検討して欲しい」。報告会は気まずいまま終わった。
この後の懇親会で山崎とJimが話し合う。
山崎「やはりPower4を並べる案は我々が求めているものと
合ってない気がする。単純なコアを組み合わせる案も採り入れる
べき。」
Jim「エンジニアとして君の気持ちも分かる」
こうして一ヶ月後、IBMから新案が。PowerコアとAPUと呼ぶ
信号処理プロセサを複数集積した構造だ。東芝とIBMの2案を
取り入れた案だ。IBMでAPUを強く推したのはオースティンでMPUを
研究していたPeter Hofstee。初の1GhzMPUとしてISSCCで話題を
呼んだ人物。高い演算性能を実現するには、シンプルな回路構成
にした方が得策な事は十分理解していた。
こうして基本アーキテクチャが固まる。
3社共同開発発表の半年前のことである。

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