ハイラルのひろいひろい平原で昼寝をしていたら、うっかり夕方になってしまった。
人恋しさに足早に帰路を走ると、遠い家々の煙突からけむりが出ているのが見える。
お母さんがオーブンでパンを焼いて、子供の帰りを待っているのかな?
見ているこっちが、うれしくなってきた。
今日はボクも、お菓子でも焼いてみようかな。
遠い異星にはびこる、いかにも「両生類ぽい」キャラクタたち。
その屍骸のあまりの艶めかしさに、不恰好なふくらみに、思わず体がのけぞった。
ジェットスキーで静かな山あいの湖を走ると、すばらしく澄んだ水面に、白いおおきな夏雲が映る。
あらあらしい海辺の街を走れば、降りつける大粒の雨がカメラのガラスをじっとりと濡らす。
夜中にお化け屋敷に出没する、風変わりでおもしろい、素敵なおばけたち。
バナナをかかえて逃げる愛らしいしぐさに、自然に口元がゆるむ。
陽光の降りそそぐ常夏の島で、海面にかかったうすい二重の影を見たときの、新鮮なおどろき。
夕焼けに翳むビーチで澱んだ海をのぞみ、涙がこぼれた。
この冷たく暗いデジタルの世界に、ここまでひとを感動させてくれる画面があったなんて。
任天堂のゲーム世界は、どこか生っぽく、どこかファンタジーで、そしてどこかあたたかい。
今あえていおう、任天堂はゲームづくりだけでなく、グラフィックスの技術においても世界一である。
スクウェアのおそろしく精緻なムービーも、ルーカス・アーツがみせたダイナミックなCGIも、
インタラクティブな”触感の感動”を与えてくれる任天堂のゲームにかないはしない。