うえ〜ん、■がつぶれちゃうよ〜！その１８

質問：昨日映画を拝見して、水とか皮膚感とか凄くリアルでびっくりして感動しまし
た。もう1つ感動したのがアキの恋人グレイなのですが、命がけで愛する人を守るな
んて今どき珍しい男性だと思いました。 監督自身、同じ男として愛する人を命がけ
で守る自信はおありですか....？

坂口博信：よくありますよね、質問で、娘と女房と川で溺れていたらどっちを助け
るかって。分からないですけど、飛行機に乗る時に、一人で乗るときは今落ちると
嫌だなと思いますが、女房と子供が一緒だとまあこれなら落ちてもいいかなとは思
います。だから命がけで助けるかは分からないですけど、一緒に死ぬなら死んでも
いいかなと思います。 娘がいない時落ちてもいいかなと思ったので、一応女房の
方が大事なのかなと思います（笑）ただ目の中に入れても痛くないのは娘です（笑）
産まれた瞬間これは痛くないと思いました。

質問：監督ご自身はどんな恋愛感をお持ちですか？『ファイナルファン
タジー』はゲームの方も子供向きではなくて恋愛がしっかり描かれてお
り、それが女性に人気のある要因だと思うのですが...？

坂口博信：男性の中に脳が女性的な構造を持っているというのがある
じゃないですか。僕自身が凄く女性的な所がありまして、小さい時も親
父と話すよりお袋と話す方が友達みたいに話せたり...男の考えよりは
女性の考えに納得できますね。

恋愛感ですが、あまり恋愛したことがないんですよ。 女房の前にずっと
付き合っていた人がいて、その後23・4（歳）で今の女房と出遭ってそれ
っきりですから。あまり豊富な恋愛経験は無いですけれども。 ドラマ
とか映画とか観てもそうだけど、自分もこういう感じの人と出会ってい
たらこういう生き方をしていたんだろうなと想像はしちゃいますよね。
そういう想像を多少は（映画に）ぶつけるということがあります。
かえって経験がないほうがよかったのかな（笑）。

質問：監督がこの映画を作る出発点になったのが「死が全ての終わりな
のだろうか」と思った事だったという風にオフィシャルサイトで読みま
したが、その疑問のきっかけは何でしょうか？

坂口博信：映画も心霊現象の話にするのが嫌で、近未来のSF仕立てで科
学者がしゃべる話にしたのです。僕は、何回かお袋の幽霊を見ているん
です。お墓参りの時に木の影にこっそりいたりとか、死んだ直後に着る
かすりの着物が目の前を通り過ぎたりだとか。自分の親なので怖くはな
いのですが。

あと昨日（の完成披露試写の挨拶にて）も言いましたが、そういうのを
思い込んじゃうタイプかもしれないのですけど、事あるごとに嵐になる
んですよ、本当に。この10数年間何度もあって。不思議と感覚的にはお
袋が心配してたり、逆に励ましに来てくれていたりという気がするので
す。

ただ一人じゃ嵐は起こせないはずで、賛同者がいるはずなので< そのよ
うな事を考えてた時に、お袋の思いが周りにも伝わって一つの大きい嵐
を起こせる位のエネルギーになっている様な事も、もしかしたらあるの
ではないかと思っています。