>>768 今のところゲームの文芸レベルなんて小説、漫画、映画と比べたらお話にならない程度のものでしかない。
それでも、「ゲーム」という演出によって、従来のメディアを上回るほどのおもしろさ、感動を与えることができる。
作品世界の中にのめり込ませる演出法として「ゲ−ム」はそれほど強力だということだ。
しかし、それを勘違いして、「ゲーム」抜きでも同様におもしろくできると思い込んでしまい、「ゲーム」抜きの映画などを作って失敗してしまう人が現れてしまうわけだ。
宮本 重要なこと。それは、プレイヤーの立場になって、いかに気持ち良いソフトを作り上げていくか。
例えば、作品全体のリズム。シナリオはもちろんのこと、場面設定、操作性、その他もろもろを飽き
させずにテンポよく進行させるリズムを追求していかないことにはお話にならない。
堀井 ですね。僕がしつこいくらいにロムチェックをするのは、そのリズムに気をつけているからなんで
すよ。作品全体のリズムに関しては、最後の最後まで絶対に気が抜けませんよね。
宮本 でしょうね。そういう意味で言うと、なんだろう。世間的には『ドラクエ』シリーズはシナリオだ
けが突出した評価を受けていますけど、本当はそうではないんですね。
堀井 ええ、宮本さんの指摘どおりです。シナリオだけ取り上げたら、質のいい小説や映画にはどうして
も負けますね。
宮本 はいはい。
堀井 でもそこに、インタラクティブというね、操作性が加わることによって、それらのジャンルに負けな
いものへと昇華できるわけなんです。
宮本 さっき言った“ツボを押さえた”という言い方を別の言葉で表現するならば、お互いに“最高の操作
性を追い求めている”ということになるんですよね。
堀井 僕らはねえ。
宮本 ねえ(笑)。
堀井 そのツボはハズさない自信があります。
http://nt.sakura.ne.jp/~pika2/ninten/miyaplayboy.htm http://nt.sakura.ne.jp/~pika2/ninten/miyaplayboy2.htm