選択肢を選んで1000レス目でED 3

このエントリーをはてなブックマークに追加
94721
A一郎くんを呼んで行く

「修二くん。一郎くんがどこか教えてくれないかな?
香織ちゃんが勾玉だって教えてあげなきゃいけないし、神器が揃っていた方がいいと思うんだ」
「……兄貴はひと足先に愛菜ちゃんの家に向ったよ」
「一郎くんも……。じゃあ、急がなきゃ」
「そうね。行くわよ、愛菜、宗像くん」

香織ちゃんは一足先に私の家に向って走り出した。

「ま、待ってよ。香織ちゃん!」
数歩走ったところで、修二くんが全く動いていない事に気づいて足を止めた。
私は再び修二くんの傍まで駆け寄る。

「早く行こう。みんなが心配だよ」
「……………ど」
修二くんは私から視線を落しながら、小さく何かを言っていた。
「どうしたの? 修二くん」
「さっきの答え、まだ教えてもらってないんだけど」
「さっきの答え?」
「付き合ってもらえるかどうかの返事を、まだちゃんと聞いてないんだけどな」

(そういえば、香織ちゃんが突然現れてきちんと返事してなかったんだっけ。
修二くんは全部終わってからでもいいって言ってくれだけど……。こんな状態じゃ恋愛どころじゃないし、先のことなんてもっと考えられないよ)

「やっぱり無理だよ。その……ごめんなさい」
私は頭を下げて、けじめをつけるためにきっぱりと断った。
すると、修二くんは苦しそうに笑い出だした。

「バカみたいだな、ったく……。最初は兄貴へのあてつけのつもりだったのに、なんでこんなに悲しいんだ……」

「愛菜。宗像くんも何してるの? 急ぐわよ」
香織ちゃんが少し離れたところから、私たちを呼んだ。

「香織ちゃんが呼んでる……。みんなが心配だし、行こう?」

私の言葉が聞こえているはずなのに、修二くんは一歩も動こうとしない。
そして、私を見据えながらゆっくり口を開いた。

「他人の心配ばかりして、愛菜ちゃんは優しいね。でも知ってる? その優しさって時にはすごく残酷なんだって事」
「私が残酷……」
「そうだよ。俺を突き放しておいて一緒に行こうだなんて、愛菜ちゃんは残酷だ。
『道具なんかじゃない』って声高に言うわりに、結局は俺を鏡として利用しようとして……矛盾してるよね。
俺はね、ずっと兄貴に、愛菜ちゃんが納得できるやり方にするべきだって言ってきた。けど、間違いだったみたいだ。
もうどんな手を使ってでも解決していくことに決めたよ。たとえ、愛菜ちゃんや兄貴と敵対することになってもね。
だから……本当にさよならだ、愛菜ちゃん」

修二くんはそう言うと、学校の方へ歩きだした。

私は……
@香織ちゃんの方へ走っていく
A修二くんを追いかける
B立ち尽くす