そんな中、オーパーツの回収もひと段落。長く別行動を取っていた仲間の一人で
ティサと親友の法術師サファイアとその親族の所へ今後の作戦展開に協力を請いに行くと
彼らの同行を監視していたルアンがウェインと別行動していたティサを攫い
彼女とオーパーツの交換を要求する。取引場所として選ばれた魔物の巣食う古城にて
ウェインは憎きルアンと再会を果たすのだが、ルアンはウェインを「親友にして帝国の一員
ヴィスト」だと言った。彼はウェインに「お前は洗脳されてしまったのだ、帝国での日々を
思い出せ」と語りかけ「お前の思い人であるのなら」とあっさりティサを開放した。
ティサの捕まっている部屋へ向かうウェイン。彼の脳裏には記憶に無い自分が
ルアンと親しげに会話する映像がちらつく……。一方他の仲間に対し敵として襲い掛かる
ルアンだが、突如として現れた赤髪の青年レイルが現れ、圧倒的な力を持って横から
オーパーツを奪っていった。謎の青年、ルアンの言葉、次々現れる謎と疑念に彼らは混乱する。
ルアンに告げられた言葉に不安定になるウェインを優しくなだめるティサだったが
落ち着く為にと療養していた彼は逆にどんどんヴィストとしての記憶を
思い出していき、ついには帝国の一員として覚醒を果たしてしまった。彼は泣いてすがる
ティサと彼女へのプレゼントの花飾りを見て一瞬だけウェインとしての意識を
取り戻し、ルアンがこの場所に気づいたので逃げるよう促すがすぐにヴィストと
入れ替わってしまう。悲しみにくれながら逃げ出した後、火に包まれたリヴァイバー
本拠地では笑いながら花飾りを踏み潰し、ルアンとの“再会”を喜ぶ彼の姿があった。
ウェインは本当に「ヴィスト」だったのか?不器用ながらも少しづつ
優しさをみせるようになったウェインのことを信じたい仲間達は魔法と学術に秀でた
学術都市へ行き、ティサの恩師である老教師に意見を仰ぎに行く。
そこで判明した新たな事実。ルアンは他者の記憶を操作する特殊な能力を持った
人間だったのだ。一行は恐らくルアンはウェインが帝国に捕まった際(冒頭の一件)
に記憶操作をしたのだろうと推測する。どうしてそんな面倒なことをしたのか、と問えば
老教師は「仲間との絆を深めたところで裏切りをさせてリヴァイバー内部に
より深い傷を残す為だろう」と語った。ともかく、ウェインは一時的に
自分を見失っているだけだと確信した一行は帝国を倒す為、そして本来のウェインを
取り戻すために決意を新たにする。
そしていよいよ帝国との最終決戦。敵の本拠地に乗り込んで並み居る敵を薙ぎ倒し
とうとうウェイン――ヴィストと遭遇するティサ達。襲い掛かる彼を倒し
本来の彼に戻す為にティサは単独で彼の精神の内部へ。また他の仲間たちはルアンと
その傀儡と化した帝国の主、皇帝イシュタリアに戦いを挑む。絶体絶命の危機に
不適に笑うルアン。――なんと、彼はみるみる異形に変化していく!
アビスと呼ばれる異界(面倒なのでとっととネタばらしするが本当は負の意識の集合体、
よくこの手の話で出てくる闇みたいなもの)と交信する能力を手に入れたルアンは
既に魔物に近い存在と成り果てていたのだ。