『耽美夢想マイネリーベ』
ジャンル:美少年誘惑シミュレーションゲーム(正式名称)
時は1935年、ヨーロッパの島国クーヘン王国に全寮制の名門校、
ローゼンシュトルツ(薔薇の誇り)高等学校はある。
この学園には将来国家の重鎮となるべき男子を育成する特殊クラスが存在し、
厳しい審査の上、毎年ごく少数の者のみがその教育を受けることを
許されるのである。当然彼らは皆の憧れの的であり、主人公もそんな
女学生達の一人だ。
体裁は乙女ゲーだが、システムのなおざりぶりと演出のバカっぷりに、
むしろバカゲーとして名高いかもしれない。
グラフィックはGBA最初期のソフトにしては非常に美麗で、現在のソフトと
比較しても遜色が無い程である。キャラクターデザインは『天使禁猟区』の
由貴香織里だが、正直な話、ゲーム中のグラフィックの方が整っていると
言ってもよいくらいだ。(没個性的になったと言えばそれまでだが)
コナミだけあって、ゲームシステムはときメモを踏襲。同性の友人とも
仲良くしないと「爆弾」が破裂し、交流のある人物全体からの評価が下がる。
この友人は3人おり、内2人は狙う相手が固定されているが、もう1人は
主人公の本命を狙うようになっている。因みに、攻略できるキャラは全部で6人。
中心となる育成システムやデートシステムは変化が乏しく、作業的になりがち。
ただ、意中の相手に送る手紙に古典的な小細工が出来たり、相手への想いが
自覚できると、相手に光輝くオーラ(脳内フィルター)がかかって見えたり、
またそんな相手が紡ぐ言葉にいちいち華麗な効果音がついたりと、
良い意味でバカな演出や、シナリオライターの質の低さが窺える、奇妙な日本語満載の
テキストにも溢れている。(荀も華族が「どうも、こんばんは。」なんて言うのは嫌だ。)
よって、美しいグラフィックが好きな人以外にも、笑いたい人にもお勧めしたい。
(追記:キャラ絵、画面写真等は「マイネ+緊急リポート」でググった先の特集ページに
そこそこあるので、興味を持たれた方は是非。)