NHK「衝撃!女性が消える社会」
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2014/04/0406.html 日本の地域別の少子化は従来、合計特殊出生率でのみ語られてきた節があった。
しかしその率の母数である若い女性自体が減って地域から消えていることが問題
であることが明らかになってきた。いくら出生率が高くても母親の絶対数が減少
しては子供は加速度的に少なくなってしまうのだ。
地方から若い女性がいなくなってしまったのは、百貨店や工場の縮小・徹底等で
女性の就労先であった小売卸売業・製造業・飲食業・サービス業がその地域から
なくなってしまったからだ。若い女性は大都市に流出してしまい、帰って来たく
ても帰ってこれないという切実な事情があるからだ。一方で大都市の住宅事情は
悪くとても子供を産み育てる環境は整っていない。更に就業したとしても賃金が
安い場合が多くダブルワークせざるを得ない等、決して生活は楽ではない。
極端な例を示そう。奈良県の奈良市だ。
http://www.nantoeri.or.jp/research/pdf/tokusyu/201404-1.pdf 南都経済がまとめた図表8の、2040年における若い女性の減少率を見ると、
奈良県は全国平均▲36.2%を上回る▲40.1%の減少率と予測されて
おり、更に酷いことに県都・奈良市は、▲43.4%もの減少が予測される。
地元に若い女性が就労できる場を作って来なかった政策の失敗例ともいえる。
このままいけば、20〜30年後には成り立たない自治体が続出するのは間違
いないだろう。