【どうして】黎明期の人類種族【滅んだ?】

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質問ありがとうございます。
もちろん、この論文については発表当時から知っています。
そして斉藤先生も存じ上げています。
それを踏まえて本日はご回答したいと思います。
趣旨から外れる点はご容赦ください。

私の書き込みで何回も遺伝子と表現型との乖離という指摘をしました。
つまり同じような遺伝子情報でも外見が違うことがあります。
逆に違う遺伝情報でも外見が似ていることもあります。
それが何故だか、まだ解明し尽くされていないのです。

ご質問で問題となるハプログループはR1aです。
これは中東欧人だけでなく、北部インド人、中央アジア人で顕著です。
さらにシベリアでも随所にみられます。
もうおわかりのように遺伝子保有者の外見が多岐に渡っているのです。

特にキルギス人などは、その割合が高いのに外見上はモンゴロイドとしての
特徴を強く有しています。
単純に考えれば、過去にコーカソイドであったものが、その後に
モンゴロイドと混血して外見上は現在のようになったという考えも出来ます。
同様のことがウイグル人にも指摘されます。ただし、ウイグル人は、
コーカソイドとしての特徴をそれなりに有していますからまだ説明はつきます。

つまり、古代において、R1aを保有した集団が東アジア北部にも侵入した
可能性は極めて高いと個人的には考えています。
その後、モンゴロイドの集団と割合の違いはあるものの混血をして、
現代に至っているのではないでしょうか。(あくまで私見です)

従って、中国華北地区で発見された外見上コーカソイドに近い人骨というのも、
そういう集団(R1a保有者)に属していたものと考えられるのではないでしょうか。

実は、このテーマは私の研究課題のひとつでもあり、大変説明が難しいものです。
今日は第一弾ということでご理解願います。
次は、楼蘭のコーカソイドについて説明いたします。
説明は3〜4回に亘ると思いますが、そこである程度まとまりが出てくると思います。