「買ってはいけない」入門書

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66名無し象は鼻がウナギだ!
入門書として大した意義をもたない本はけっこう多いと思います。

先出の千野栄一さんの本は、言語や言語学に興味を持たせるという意味
からは、なかなかによく出来た雑文集を出しますが、入門書としての価値
はあまりないと思います。 ちなみに彼は一般言語学的な問題を扱った論文
は書いてないはずです。何十年も前にチェコ語か何かについて書いた数編の
論文がある程度だと思います。
丸山圭三郎さんに関しては、狭義の言語学的入門書としては過ぎると思い
ます。ただ現在の言語学界では常識ですらあるソシュール理論を知る上では、
丸山さんの上梓した書物以上の価値を持つ本は出ていないように見受けられ
ます。そういう意味で、一般に考えられがちな入門書とは少し意味合いが
違ってきますが、丸山さんのソシュールに関する本は言語学を始める人に
とってはなるべく早い段階で読破すべき書物です。理論的・図式的に論を
展開してるので理解しやすいのも長所でしょう。