間違いが元で定着した言葉

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格闘ゲームでは、相手の攻撃を受け止めつつ反撃する技を総称して「当て身」と呼ぶ。
しかし、本来格闘技で当て身といえば、打撃技のことである。

事の発端は、餓狼伝説のボスキャラ・ギース=ハワードが使う「当て身投げ」という技である。
"当て身を掴む投げ技"だから当て身投げだったのが、ただ当て身と略されることで、
いつしか"当て身という投げ技"という誤った意味で定着してしまった。
これは、プレイヤー層の大部分が語彙量の少ない学生であったからという理由もさることながら、
誤用を続けたゲーム雑誌や後続作品の責任も大きい。

一部のゲームでは、これを考慮して「返し技」などの名称を使っていたものの、
次第に諦めてしまったのか、「当て身」の誤用は現在も増える一方である。
ゲーム愛好家同士であれば投げ技の意味で使用するのも構わないだろうが、
本物の格闘家相手に使用して恥を書くことだけは無いよう、注意されたい。