◆◆◆ソシュ〜〜〜ル◆◆◆

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1奥さまは名無しさん
ソシュールのことが理解できる簡単な本があったら教えてくれ。
ちなみに当方、言語学については全くの無知。
22:2001/04/18(水) 15:19
言語学に無知ならソシュールおじさんは無視してよい。
3大坂の指し物師:2001/04/18(水) 16:28
>>1
ソシュールを一言で言えば、キミは全知全能ということだ。
4e:2001/04/20(金) 10:12
恣意的で線形で共時。
5:2001/04/21(土) 03:04
丸山圭三郎さんという人がソシュールの一般言語学的・哲学的な思想に
ついていろいろ本を書いておられましたが、ソシュールがそもそも有名に
なったのは、歴史言語学者としてでした。
6匿名希望さん:2001/04/21(土) 07:30
丸山圭三郎の確か「ソシュールの思想」
(間違ってたらごめん。本が押入れに入っていて確かめられない)。
が、手頃だし、本格的。

昔は「一般言語学講義」がバイブルだったが、あれは
学生たちの恣意や誤解が入ってるということで、
否定されていったんだよね。
7e:2001/04/21(土) 08:14
>>5
そうなんですか。
共時言語学ってのは、それまで支配的だった歴史言語学の
アンチテーゼ、というか、「それまでとは違う視点」の提示
だったと思っていましたが。。。
もうちっと詳しく希望。
8名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/21(土) 12:06
ソシュールの卒業論文は印欧祖語の母音体系に関するもので、当時の資料では発見されていなかった喉音を印欧祖語に仮定する必要が
あるという主張で、後になって発見されたヒッタイト語にそれに
相当する音が存在してソシュールの主張が正しかったことが
劇的に証明されたということになっています。また、ソシュールが
この証明に使った新しい方法は、現在内的再構と呼ばれ、比較方法
と並ぶ重要な歴史言語学の1つの方法と考えられています。簡単に
言えば、共時的に観察されるanomalyがかつては存在しないと仮定
することによって、過去の状態を知ろうとするというやり方です。
例えば、日本語の連濁でハ行[h]がバ行[b]に変化するのは他の行と
音声的仕組みが異なるので、[h]はかつては[p]であったと推定
できるというのが内的再構で、琉球に[p]があるということを
もとに[p]を推定するのが比較方法ということです。
相当単純化してますから、詳しいことは印欧語の本や歴史言語学の
本をお読みください。

いずれにしても、生前、ソシュールは印欧語に関するもの以外
ほとんど(だったか全然だったか)発表しておりません。20世紀を
代表する印欧語学者のメイエはソシュールのパリ時代の弟子だった
と思います。
9日本@名無史さん:2001/04/22(日) 00:14
検索かけるといつもでてくる名前だ・・・。>丸山圭三郎
とりあえず、「ソシュールの思想」をチェックしてみま。
10名無しさん:2001/04/22(日) 00:58
『ソシュール小辞典』(だったっけ)とかいう本もあるよ。
あと、いきなり『講義』を読んでもいいと思う。
思想的に重要なことは前のほうに書いてあるので、後半は読まなくても
大丈夫かと。
11名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/22(日) 10:31
講義は難しそうだ。
辞典系も、短い言葉で要約しようとするから、どうしても難しくなるし。
『広辞苑』も『心理学辞典』もむずかしい。
当方、記号論(構造主義の原点?)が理解できれば、次に移る予定。(実存主義かな?)
12匿名希望さん:2001/04/22(日) 13:46
丸山圭三郎らの研究は、「講義」は
ソシュールの思想を正しく伝えていない
というところから出発しているはずだが。
13e:2001/04/24(火) 05:36
>>8
おっしゃることは、とてもよく分かりました。
どうもありがとうございました。

「相当単純化してますから」とありますので、
これ以上質問するのはご迷惑でしょうが、
現在、外国に暮らしておりまして、欲しい本を直ちに手にとることができない。
で、もう一度お聞きしたいのですが、

@上で書かれた歴史言語学の「比較方法」とは、祖語の再建を視野に入れた
「比較」なのでしょうか。それとも、共時的に存在する二つの言語構造を
ただ漠然と比較するのでしょうか。
(沖縄のP音と関東方言(?)のH音の対応は、その祖語の存在
を仮定することが前提として必要なのか、それとも、いま話されている
両言語が似ているということで充分なのか)

A一般に「音韻法則」は「内的再構」のアプローチから
生まれたものだと考えていいですか。
それとも、内的再構のほうが、音韻法則の妥当性を
前提にしているのでしょうか。

初歩の初歩なんでしょうが、上の事情により、気が向いた時に
ぜひこの場でご教示いただきたくお願いします。
14名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/24(火) 05:56
>>13 ここはソシュールのスレッドだから、ここでお答えしない
ほうがいいのかもしれませんが、簡単に。
比較方法にしろ内的再構にしろ、祖語を再構するのが目的ですから、
日本語に借用された中国語の形態素(簡単にいえば漢字)の発音が
中国語と対応するとしても「比較」とは呼ばれないということに
なります。ただ、そうなると、先に系統関係が示されていなければ
ならないということになり、循環が生じることもあるというのは事実です。
ですから、曖昧ですが、「視野に入れた」というのは言いえて妙かな
と思います。
琉球との関係でも、何となく系統関係がありそうで、実際に調べて
みたら音の対応があったというのが実情でしょう。

ただ、過去の音声を推定する手段として外国資料を用いるのは
一般的なやりかたで、上の漢字のような話が無駄ということでは
ありません。実際、上代日本語の母音体系の推定には、当時の
中国語のデータは必要不可欠ですし、中世末の音韻体系の推定に
キリシタン資料が非常に重要であることもよく知られています。

「音法則」は内的再構以前に提案された概念で、音変化は、形態素に
依存せず盲目的に生じるという仮定ですが、以降歴史言語学の基本的な
仮定として現在でも(問題がいろいろあるということはあっても)
認められていると思います。ですから、内的再構の場合でも前提と
されていると思います。
>>11
『ソシュール小事典』は、実は事典形式のパートは巻末の一部だけです。
他のパートは大変読みやすい良書ですので、お勧めしますが。
16名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/24(火) 23:08

日本の言語学者、印欧語のデータをあまり知らないね。
印欧語のデータをほとんど知らない人がぶつぶつ言っても
全然面白くないで〜す。
17名無しさん:2001/04/25(水) 00:00
>>16
高校でギリシャ・ラテンやってる奴らには勝てねーすぎ。
18名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/25(水) 00:47
というのもあるけど、印欧語的歴史言語学そのものに対する
批判が進んでいるのが現状だと思うけど。印欧語でも
Gamkrelidze Ivanovとかあるし。
19ぼけかまし:2001/04/25(水) 02:10

広域語族仮説だって、ギリシャ・ラテン・サンスクリットの知識が
なきゃ、完全にこけるよ。印欧語的歴史言語学の批判が進んでいる
どころか、それが改良されてますます追及されているんだよ。
あんたホントに Gamkrelidze なんて理解できてんの?
20名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/25(水) 02:46
>>19よくご存知のようなので初心者からご質問を。インドアーリア
ンの無声有気音・有声有気音の系列はどのように再構すればよい
とお考えですか。印欧祖語からの音声的な変化はどうお考えに
なりますか。

ギリシャ語やサンスクリット語に典型的に見られるreduplication
語幹(例えば完了語幹)は分岐後の発達ですか、それとも印欧祖語
で再構できる形態論的手法でしょうか。後者の場合音対応の規則は
どうなりますか。

中期インドアーリア語にMorengesetzというのがありますが、
この音節構造変化が生じた理由は何だとお考えですか。
ついでに、母音間で重子音でない破裂音がゼロ(無気音)、
(有声の)[h](有気音)に変化するという変化がありますが、
この音変化の動機は何でしょうか。

それから印欧語の歴史研究が進むことは喜ばしいことですが、
それは他の系統の歴史的研究をしている研究者にとって
どういう意味があるのでしょうか。
21このひと何:2001/04/25(水) 05:53
↑こんな議論に逐一2chで付き合う人がいるとでも
思っているのでしょうか?
22とりあえず匿名:2001/04/25(水) 06:57
>>19, 18
お邪魔します。面白い話題ですね。どんどんやってください。
23e:2001/04/25(水) 07:35
>>14
よくわかりました
どうもありがとうございました。

さらに詳しくは本読みます。
24timpo:2001/04/25(水) 07:47
>インドアーリアンの無声有気音・有声有気音の系列は
>どのように再構すればよいとお考えですか。
再構の必要なし。

>印欧祖語からの音声的な変化はどうお考えになりますか。
ルールではない。現象だ。

>ギリシャ語やサンスクリット語に典型的に見られるreduplication
>語幹(例えば完了語幹)は分岐後の発達ですか、それとも印欧祖語
>で再構できる形態論的手法でしょうか。後者の場合音対応の規則は
>どうなりますか。
スプレティヴィスムス

>中期インドアーリア語にMorengesetzというのがありますが、
>この音節構造変化が生じた理由は何だとお考えですか。
個人のなかにある詩人としてのリズム感

>ついでに、母音間で重子音でない破裂音がゼロ(無気音)、
>(有声の)[h](有気音)に変化するという変化がありますが、
>この音変化の動機は何でしょうか。
窒息の恐怖、堕落。

>それから印欧語の歴史研究が進むことは喜ばしいことですが、
>それは他の系統の歴史的研究をしている研究者にとって
>どういう意味があるのでしょうか。
他の系統というが、本当に「他の」の系統かどうか。
日本語、ハンガリー語からいわゆる印欧語まで、理屈では
説明できない共通語彙が山ほどある。
namen と「なまえ」のようなものだ。
ケルト語で-awaは水のあるところ、河を意味した。
つまりk-awaかわ。またはプラハを流れるモルダウのチェコ語名Vlt-ava。
古くボヘミアの地にはケルト人が住んでいたことを裏付けるように
チェコの河の名前はOstr-ava, Mor-ava, Saz-avaなど。
印欧語の歴史研究が進めば、言語の系統の再構築につながる可能性がある。
25とりあえず匿名:2001/04/25(水) 08:21
ひゃあ〜、ここは一応言語学のスレなんですけど〜。
せっかくハイブローな話になっていたのに、
ぶち壊しですなあ。まあいいか。、、
26名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/25(水) 12:22
2ちゃんを激しく誤解してる御仁が紛れ込んでる模様。
27匿名:2001/04/25(水) 14:40
>>26
だからさあ〜、誤解もなにも、何でもありなんだからさ、
何があったっていいんじゃあないの?マジなのがあってもさ、
お気楽モノがあってもさ、あんたみたいに「誤解」を決めつける
御仁がいたってさ。まあ、色んな意味で寛容でいきましょや。
2826:2001/04/25(水) 15:08
漏れは>>21のこと指したんだけどね(w
29とりあえず匿名(上にもあるけど別人):2001/04/26(木) 04:42
>>24
おやおや、面白いスレッドですね。
ケルト語の awa はラテン語の aqua あたりと関係があるのでしょうかね?
日本語の awa と同じかどうか知りませんが、aka (水) というのはありますね。
インド語に ap というのがあったような。。。
日本語の na(mae) とラテン語の nomen ですか?英語の name とかドイツ語の
name とか、ギリシャ語の onoma と比べるの?ははは。
>>24
難しいお話ですね。でも、印欧語の研究が進めば、他の語族との関連が
問われて当然でしょうね。それは素晴らしいことだ。セム語やフィノ・ハンガリー
系の語族との関連はいろいろあるんでしょ?日本語や中国語との関連は
難しいのでしょう?いろいろ教えてくださいませ。
30名無し象は鼻がウナギだ!:2001/04/26(木) 06:09
>>29 apじゃなくて長母音。ラテン語のaquaと同系です。
イランはa~bでいいんでしたっけ?
31とりあえず匿名:2001/04/26(木) 07:06
>>30
ap- の a が長母音とかおっしゃるが、、、もう、何見て言ってるのかな〜?
nomen の o だって長母音。基本的にここで長短の区別は書けないんです。
そもそも、古代インド語の ap-「水」の a はね、主格では長く、対格とか
属格では短いことがあるんじゃなかったかな、つまりどっちもあるのさ。
母印交替って基本的な現象のことは知ってるでしょ?たぶん、それだと思う。
aqua の方は、ゴート語の ahwa に対応してるけど、a~p- とはどう
でしょうね?そう、これソシュールだ。*H2ekw- / *H2kw- だよね。
イランって、アベスタ語のこと?だったら a~p- はあったと思います。
a~fs, a~pen (e は上下ひっくり返して) なら、 thematic になってない!
でも、ちゃんと辞書でしらべてね、匿名で責任はとらないから。
32とりあえず匿名:2001/04/26(木) 09:22
>>30
*H2ekw- / *H2kw- と書いたが、うっかりしてた。じつは *H2 とは限らない。
*H1 かも *H3 かもね。ギリシャ語に対応がないと分からないんだった。
33名無し象は鼻がウナギだ!:2001/06/21(木) 04:29
[修復]
34名無し象は鼻がウナギだ!

Be Together Be Together 今夜は

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  Be Together Be Together 朝まで
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  Be Together Be Together 踊るよ
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     ∧_∧l 」  ∧_∧l 」  ∧_∧l 」  ∧_∧l 」 キラッ
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