名古屋弁

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878名無し象は鼻がウナギだ!
>>874
そうすると、富山方言などから推測される再構形を考えると、
中部日本方言の勧誘用法の未然形接続「まい」の起源は
1、未然形+「れる、られる(尊敬)」+「まい(=まじ)」
  (尊敬用法の否定疑問文)
または
2、未然形+「ず(否定)」+「まい(=まじ)」
  (二重否定が勧誘に変化する)
ということになるのかな。
となると、富山弁と、遠州・東三河方言双方を考えても、
3、未然形+「む(推量)」+「まい(=まじ)」
でも説明が可能になるよなあ。
ちなみに話が戻っているようだが戻っているわけではない。
ここで名古屋弁さえ同列に扱わなければ3でも1や2と同じ扱いが可能だよね。
名古屋弁には、上一段動詞で「見よまい」のような致命的な形があるから
浜松・豊橋や富山の方言と同列には扱えない(より後の二次的変化)ということだね。

そうすると東海地方にはさらに伏兵がいたりする。
未然形+「ず」、が否定ではなく推量などの意味で用いられる地域がある。
これは古語の助動詞「むず」の末裔なんだけど、
古くは東海地方の広い範囲で用いられていたらしい(ロドリゲス大文典にある)。
もし上の3が認められるなら、
4、未然形+「ず(推量)」+「まい(=まじ)」
という可能性さえ考えられる。