ソシュールの一番悪い所って?

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702名無し象は鼻がウナギだ!
丸山圭三郎氏のソシュール理解でちょっと分からないというか、明晰でないと感じるのは、
シニフィエ(意味されるもの、記号内容、所記)とレフェラン(指向対象、指示対象)とを
混同してはならないと読者に再三にわたって警告しているにもかかわらず、結局のところ、
丸山氏ご自身もこの二つを一体のものと見なす理解に与しているように思われるところ。

シニフィアンス(意味するもの、記号表現、能記)とシーニュ(記号)とを混同したり、
シニフィエとレフェランとを混同して語っているところがソシュール自身にもあると丸山氏
は著書(『ソシュールを読む』岩波書店)のなかで指摘してもいるから、ソシュール自身にも
使用された概念に一貫性を欠くところがあったのかもしれない。
ソシュールの言語理論ができあがっていく過程を時系列的に厳密に見ないとなんとも言えないけど。