全く記述されてない言語を初めて記述する人は

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1名無しさん@1周年
どうやって記述を進めて行ったのでしょうか。

たとえば話者が赤い花を指差して何らかの音の連続を発したとして
「花」といってるのか「これは花だ」なのか「この花は赤い」なのか
「この花はきれいだ」なのか最初は分かりませんよね。

こういう状態からどうやって理解していったのか、
ちょっと想像つきません。
2名無しさん@1周年 :2000/08/27(日) 14:12
アメリカ構造言語学は、未知のインディアンの諸言語を記述すべく開発された。
サピアかブルームフィールドでも読んでみてはいかが。
3>1 :2000/08/27(日) 14:32
なんかウィトゲンシュタインがそんなこと書いてましたね。
「石を持ってこい」を「石」って単語と受け取るかもしれない、とか。
柄谷行人の『探求I』でも引かれて、結構知られた設問です。
語用論的に理解してゆくほかないとされるんではなかったっけ。
4名無しさん :2000/08/27(日) 15:41
未知の言語じゃなくても、
用法から意味を誤解されてる表現って一杯あると思う。
英語で strike! は「(良いボールなんだから)打てよ」だけど、
日本語では「良いボール」という意味で理解されてるとか。
5名無しさん@1周年 :2000/08/28(月) 00:55
たとえば、明治時代に洋犬のことを「カメ」と言ったが、
それは外国人が犬に「come」と言ったのを犬のことだと
勘違いしたのがはじまりだ、とか。だから、

>こういう状態からどうやって理解していったのか、

というけど、理解していってないコトも多いのよね。

6名無しさん@1周年 :2000/08/28(月) 01:47
始原論は半端にやると悲惨だよ>1
こだわりたいのなら実証研究に首をつっこむべし


つうか、50万年(言語学だとどうでしょう?>5乃至3万年
程度の遡及が一般的なんでしょうか?)
かけて模索と錯誤を繰り返してできたのが言語っしょ?
7名無しさん@1周年 :2000/08/28(月) 02:08
6のいうことが良く分からないのは俺だけ?
8そう言えば :2000/08/28(月) 03:38
日本人を指す「倭」というのも、
当時の日本語の一人称代名詞を民族名と誤解してできた名前、
という説があるよな。
9>7 :2000/08/29(火) 13:09
6は言語起源論と勘違ひしてゐますね。
10名無しさん@1周年 :2000/08/29(火) 17:41
>7.8
6は2ちゃん名物、スレッド迷子です。本人の意思とは関係ありません。
ので、無視してください。

最近、妙に、多い?気、しない?
11名無しさん@1周年 :2000/08/29(火) 19:52
自分がするとしたら、まずはバイリンガルの人を探すと思う。
12名無しさん@1周年 :2000/08/29(火) 23:29
>11
そのバイリンガルの人ってのは、どうやってバイリンガルに
なることができたんだろう? って話をしてるんじゃないの?
13>12 :2000/08/30(水) 00:13
バイリンガルは生まれつきだよーん
14名無しさん@1周年 :2000/08/30(水) 02:05
子供はパターンを10くらい知ってから判断するんだそうだ。
そういう覚えかただと未就学児童は日本語だけの
世界にもどると忘れちゃいますけどね
15>1 :2000/08/30(水) 20:02
 1の例は、言語学の対象とする基本単位は「語」か「文」かといふ
問ひに転化しうるでせう。前田英樹のソシュール読解がその辺を追求
してゐるやうですが。
16名無しさん@1周年 :2000/08/30(水) 20:18
>15
ていうか、gabagaiでしょう。
1711>12 :2000/08/31(木) 00:36
バイリンガルは、適切な言語環境が整っていれば自然に発生すると思います。
二つの言語が言語学的な記述を受けているか否かに関わらずそうなると思います。
一人でもバイリンガルがいれば、いや、ピジンさんでもいいですが、
後の記述作業がどのように進むかは容易に想像できると思います。
18名無しさん@1周年 :2000/08/31(木) 13:46
新たに自然なバイリンガルを養成するとしたら
すくなくとも十数年計画くらいになりますかね(長い?短い?)
19名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/08/31(木) 18:08
>16
あれってgabagaiか
俺ずっとgavagaiと勘違いしてた
逝ってきま〜す
20無知の涙 :2000/08/31(木) 18:16
gabagaiって何ですか? 人名?
21名無しさん@1周年 :2000/08/31(木) 18:45
子供が母語を学習する時についても1の疑問は当てはまる(デイビッドソンも言ってるが)
22名無しさん@1周年 :2000/08/31(木) 19:43
いや、勘違いじゃないよ。gavagaiが正しいよ。
23無知の涙 :2000/08/31(木) 20:42
だからそのgavagaiって何。後生ですから、誰かご教授下さい。
2416 :2000/08/31(木) 21:29
gavagaiが正しいです。間違えました。
恥さらしのついでに、知ったかぶりで上塗りします。

クワインが「翻訳の不確実さ」を指摘する際に用いた思考実験で作り
出した言葉だと思います。ある土地に行って、現地民が例えば「ウサギ」を
みてgavagaiと言ったとする。そこでgavagai =ウサギとみなして良いのか?
と言うとそうではない。現地民は、例えば「ウサギの耳」をさしてgavagai
と言ってるのかも知れないし、他に「動物(一般)」とか「跳ねる(行為)」
とかを指してgavagaiと言ってるかも知れないのだから。それゆえ、厳密で間違い
無しの翻訳はあり得ないということじゃないかと思います。まさに1さんの疑問
そのものですね。それ以上のことは僕には分かりません。詳しい方、
フォローお願い。
25名無しさん@1周年:2000/10/25(水) 18:26
あげ
26名無しさん@1周年:2000/10/26(木) 01:06
フィールドワークの初期の試行錯誤でしょ、それって。
記述を重ねるうち、初期の思いこみの誤りが修正されていくんでしょう?
で、軌道に乗ると、「これは何?」みたいな質問ができるようになる。
参考:金田一京助『こころの小道』
27名無しさん@1周年:2000/10/26(木) 01:17
アレックス・ヘイリー原作のドラマシリーズ『ルーツ』の中に、
アフリカから奴隷として連れてこられた第一の主人公クンタ・キンテが
英語を習得していく過程が描かれていて面白い。
奴隷頭の男から食べ物を渡され、「穀物」という言葉を覚えると同時に
「食べろ、このとんま」と言われ、容器を差し出して「もういっぱいくれ」
と言うつもりで「穀物、とんま」と必死で口にする。
そのあとも言葉遊びを通じて仲間から英語を教わるシーンがあった。
それはたぶんクレオールとしてできあがっていた黒人英語だと思われる。
想像に基づく小説だが、だからこそ、その過程を想像した描写は興味深い。
28これ本当?:2000/10/26(木) 21:52
カンガルーの語源に関する有名な挿話がありますね。
カンガルーを見た西洋人があれは何か、と尋ねたら
アボリジニーが「カンガルー」と返事した。
しかしそれは動物の名でなく「知らない」って意味だった、とか。
29吾輩は名無しである:2000/10/27(金) 20:46
イギリス人が最初に上陸した地域のアボリジニのある言語で、
kangorroというのがあり、もともと黒い小型のカンガルーを指す言葉
だったらしい。「知らない」説は俗説ではないかといわれている。
カンガルーに似た形で「知らない」「分からない」を表す語を持つ言語は
ないそうだ。
30資料屋:2000/10/28(土) 16:53
以下、「ロニオリ〜目の言葉・耳の言葉」より引用。
 http://www.toyama-cmt.ac.jp/~kanagawa/roniori.html
…………………………………………………………………………………………………………………………
 言語学で一番有名な聞き間違いにカンガルーがあるが、これはオーストラリアのアボリジニー(原住民)に「あの動物は何か?」と聞いたらカンガルーと答えたという話から来ている。アボリジニーは「知らない」と答えたのだが、それを動物の名前だと間違ったのである。

 この話は一度、嘘だったと否定されたが、T先生に聞くと、やっぱり本当だったという。
…………………………………………………………………………………………………………………………
いったい、どっちが本当なのやら。
31名無しさん@1周年:2000/11/06(月) 23:01
あげなす
32>30:2000/11/06(月) 23:07
角田先生はウソだって言ってたよ。
33カンガルーに似た話:2000/11/07(火) 02:25
ゴリラって今世紀(?)に発見されるまで長く知られてなかった動物なんですってね。
で、「ゴリラ」の呼称は、探険隊に随行した原住民が
現地語で「あれは何だ」って言ったが語源だって本当ですか?
34名無しさん@1周年:2000/11/28(火) 18:22
フィールドワーカーはその言語についてどのくらいの運用能力つくんだろう?
35名無しさん@1周年:2000/11/28(火) 19:04
語族によって習得しやすい、しにくいはやはりあるのかな。
日本人が習得しやすいのは何語だろう?
36名無しさん@1周年:2000/11/28(火) 20:01
>>35
韓国語(w

まぁ、シベリアの方の少数民族の言葉は結構いけるかもしれない。
37名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/11/29(水) 01:28
>>27
真実味にかける。うそくさい。じっさいにはあり得ない。
顔色とかも見るし。
38名無し象は鼻がウナギだ!:2001/01/25(木) 11:49
あげ
39南天:2001/01/27(土) 09:25
金田一京助はアイヌ語「ノホキリ」を「あごひげ」と誤解した。実は「あご」である。
「はな!」と叫んだそのわけは、実は「蜜を吸っている蜂」を指したのかも知れない。
なお「カンガルー(わからん!)」に似た意味・音の言葉は「かんがえるー」だ。
40名無し象は鼻がウナギだ!:2001/01/29(月) 15:54
昔学生の時に、タガログ語の人相手に実験授業をやった
ことがあります。(フィールドワークというほど大した
ものじゃなかった)

まずは「何?」という単語を何とか見つけだし、それから
片っ端から「あれ何?」ってやっていきました。

ホトホト自分が研究者に向いていないことを知らされた
研究でした。
41名無し象は鼻がウナギだ!:2001/01/29(月) 18:27
「何」という単語はどうやって見つけ出したのでしょうか。
そちらの方に興味があります。
42中年の名なしさん:2001/01/29(月) 20:48
中学校の英語の教員がwhatを初めて教える時にこんな話をしてた。
「誰も知らない言語を研究している学者さんがいてね、まずはその地で
スケッチブックを持って子供達に近づいて仲良くなり、スケッチブックに
いろいろな絵を描いてその言葉を言わせる。何枚か成功した後、何が何だか
わからない変な図形を書く。それをみて子供達が口々にたずねる言葉が大切で、
これさえわかったらもうスケッチブックは要らないんだって。いちいち絵を
描かなくてもその言葉を言って指させば子供達が教えてくれるようになる。
この言葉を英語で言うと・・・云々」
面白い導入だと思って自分も真似していますが、この話はちゃんとした出典が
あるらしいです。ご存知の方がいらっしゃったら教えて下さいませ。
43:2001/01/29(月) 23:51
私も聞いたことありますが。
記憶が危ないですが、もしかして、
金田一京助氏が、アイヌ語とのつながりを調べに
樺太にフィールドワーク行ったときの話じゃ…
まず○を書いて目を描くと、子どもたちが
「シ!」「シ!」(違ったかも)とか言う。
アイヌ語では目のことを似た言葉で言うので、
つながりを確信。鼻や口、いろいろを描いて言葉を言わせた。
その後わけわからんものを描いて、
「何」という言葉を得たあとは、楽だったという話。
4440:2001/01/30(火) 19:14
42、43のかかれた方法です。
4541:2001/01/31(水) 13:40
>>42-44
ありがとうございます。
46名無し象は鼻がウナギだ!:2001/03/13(火) 22:54
age
47名無し象は鼻がウナギだ!:2001/05/04(金) 01:32
あげ 
48名無し象は鼻がウナギだ!:2001/06/17(日) 19:53
age
49名無し象は鼻がウナギだ!:2001/06/17(日) 20:56
実際はよ、頭の切れるヤツか、商売で出てるヤツとかが、字を知って
自分たちで書くほうが多かったんでは?
50名無し象は鼻がウナギだ!:2001/06/17(日) 22:24
1へ
フィールドワーク調査者がある社会に入っていったら
1人か特定のインフォーマントが出来るでしょう。
で、それはたいてい片言であっても別の言語も知ってる人間である
ケースが多いと推測します。
この場合、調査者が望むと望まざるとにかかわらず、ではないかと思うのですが。
全く外部と交渉のない集団などまず無いでしょうし。

ある人類学者の話では、そういうインフォーマントというのは、
その集団の中ではじめによそ者に近づき仲良くなる人物であるが、
そうした人物はえてしてその集団内の変わり者であることも多く、
それがその後のその集団の調査活動で負の影響をもつこともでてくる、
なんて話聞きました。(話題ずれたかな)

でも媒介語の存在は、調査に良いことなのか悪いことなのか、どっちでしょう?
51名無し象は鼻がウナギだ!:2001/06/21(木) 01:42
このすれも面白いな。
52名無し象は鼻がウナギだ!:2001/07/06(金) 23:32
age
53名無し漁史とは誰ぞ:2001/07/06(金) 23:43
>>43
懐かしい。昔教科書で読みました。
「何」は「ヘマタ」でしたっけ?
それから,ひげは何と言うのか知ろうと思って,自分の
あごヒゲをつまんでヘマタと聞いたのだけれど,短かった
ためか,子供達がしゃべった言葉を「そうか,ヒゲはこう
言うのか」と思ったのが,後からそれはあごの事だったと
知ったのですよね。
54名無し象は鼻がウナギだ!:2001/07/06(金) 23:45
>>49
頭の切れる若者をフィールドワーカーに育て上げて、あとは
自分でやらせるというのはあるみたいですね。
55自転車小僧:2001/07/07(土) 00:39
フィールドワークを行う際には基礎語彙集と基礎文例集を
6ヶ国語くらいである程度作っておきます。
たいていの場所ではバイリンガルの人間が1人はおりますの
でその人を介してインフォーマントと接触します。
始めは音韻体系などが分からないので基礎語彙を集め、わざ
とに発音を変えて意味のある語になるかどうかを聞き出し、
音韻体系を構築していきます。
基礎文例もある程度聞き出した時点で自分でインフォーマント
に確認をしていきます。
面白い話として、「雨が降っている」とどういうのかとインフォ
ーマントに尋ねたところ「今日は天気が良いから、雨なぞ降っと
らん」と言われたフィールドワーカーがいたそうです。
自分自身もインフォーマントを2時間缶詰にして録音を取ったこ
とがありますが、なぜそういうことをするのか理解してもらう方
に時間がかかったのを覚えています。

金田一先生のアイヌ語調査も好きですが、大黒屋光太夫のロシア
漂流時のロシア語習得もフィールドワークの原点を見る様で好き
です。
56名無し象は鼻がウナギだ!:2001/07/07(土) 03:08
言語の恣意性、誰もわかっておらんのか。
57自転車小僧:2001/07/07(土) 03:57
ワッソ♪┌|`。´|┘ワッソ♪ワッソ♪┌|`。´|┘ワッソ♪ワッソ♪┌|`。´|┘ワッソ♪ワッソ♪┌|`。´|┘ワッソ♪
58自転車小僧:2001/07/07(土) 04:01


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   レ::::::::::::::::::|/::: ̄`ー‐---‐′
59名無し象は鼻がウナギだ!:2001/07/08(日) 23:35
>>1
それは言語じゃない。
60名無し象は鼻がウナギだ!

     γ      〜ヽ   \
     /           ヽ  \
    ノ λi_λ_(_ノ!_ノ__火     \
   ノ  i'ta:、 イtヲフ' |    \
  //  | .フ   ″  | |γ
 < ノ    ゝヾ___    |i.レ'
  ヾ ノ i ヾ!ヽ   _  |i.| ノ   さすがだなシロッコ
   `'-、ノ  `- ┐   ノノ/  しかしいつまでsageられる?
      '-ノ,_/. |   ヽ ノ/