日本語のアクセントの地域差(方言差)と歴史

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1名無し象は鼻がウナギだ!
日本語のアクセントは地域によって違いが非常に激しく、
歴史的にも複雑な変化を辿ってきたと考えられる。
日本語の方言の研究の中で、アクセントについては
比較言語学的にも歴史言語学的にも研究がよく進んでいる。
このような日本語のアクセントについて真面目に語ろう。
2名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/08(金) 18:33:52 0
橋の端を箸を持って走れ。
3名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/08(金) 21:31:03 0
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正しいアクセント 2
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なぜ京阪式アクセントは難しいかU
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4名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:26:12 0
一拍名詞

一類 院政期京都で高〜高高 現代京都で高高/高高(高) 現代東京で高/低(高)
二類 院政期京都で降〜高低 現代京都で高低/高低(低) 現代東京で高/低(高)
三類 院政期京都で低〜低低 現代京都で低高/低高(高) 現代東京で高/高(低)
(四類 院政期京都で昇〜低高)

一類 柄(え) 蚊(か) 毛(け) 子(こ) 背(せ) 血(ち) 戸(と) 帆(ほ) 世(よ) 緒(を)
二類 鵜(う) 江(え) 名(な) 葉(は) 日(ひ) 藻(も) 矢(や)
三類 木(き) 粉(こ) 酢(す) 田(た) 手(て) 砥(と) 菜(な) 荷(に) 根(ね) 野(の) 火(ひ) 屁(へ) 穂(ほ)
    箕(み) 目(め) 芽(め) 湯(ゆ) 夜(よ) 輪(わ) 絵(ゑ) 尾(を)
四類 巣(す) 歯(は) 杼(ひ) 女(め) 屋(や)
5名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:26:55 0
二拍名詞
一類 院政期京都で高高 現代京都で高高/高高(高) 現代東京で低高/低高(高)
二類 院政期京都で高低 現代京都で高低/高低(低) 現代東京で低高/低高(低)
三類 院政期京都で低低 現代京都で高低/高低(低) 現代東京で低高/低高(低)
四類 院政期京都で低高 現代京都で低高/低低(高) 現代東京で高低/高低(低)
五類 院政期京都で低降 現代京都で低降/低高(低) 現代東京で高低/高低(低)
(六類 院政期京都で高降)
(七類 院政期京都で降低)
(八類 院政期京都で昇高)
(九類 院政期京都で昇低)

一類 灰汁(あく) 姉(あね) 飴(あめ) 蟻(あり) 烏賊(いか) 牛(うし) 梅(うめ) 魚(うを) 枝(えだ) 海老(えび)
    柿(かき) 籠(かご) 瘡(かさ) 風(かぜ) 蟹(かに) 金(かね) 株(かぶ) 壁(かべ) 顔(かほ) 釜(かま)
    蚊帳(かや) 粥(かゆ) 雉(きじ) 傷(きず) 君(きみ) 桐(きり) 霧(きり) 釘(くぎ) 口(くち) 国(くに)
    鍬(くは) 首(くび) 暮(くれ) 腰(こし) 籠手(こて) 駒(こま) 薦(こも) 此(これ) 鷺(さぎ) 酒(さけ)
    笹(ささ) 里(さと) 鯖(さば) 鮫(さめ) 皿(さら) 品(しな) 芝(しば) 城(しろ) 皺(しわ) 鋤(すき)
    杉(すぎ) 鈴(すず) 裾(すそ) 末(すゑ) 底(そこ) 袖(そで) 其(それ) 鷹(たか) 滝(たき) 竹(たけ)
    竜(たつ) 蓼(たで) 棚(たな) 誰(だれ) 塵(ちり) 筒(つつ) 壷(つぼ) 爪(つめ) 艶(つや) 釣(つり)
    床(とこ) 何処(どこ) 友(とも) 虎(とら) 鳥(とり) 西(にし) 庭(には) 額(ぬか) 布(ぬの) 軒(のき)
    箱(はこ) 端(はし) 蓮(はす) 蜂(はち) 鼻(はな) 羽(はね) 灰(はひ) 蝿(はへ) 髭(ひげ) 膝(ひざ)
    菱(ひし) 雛(ひな) 暇(ひま) 紐(ひも) 稗(ひえ) 鰭(ひれ) 鱶(ふか) 蓋(ふた) 札(ふだ) 藤(ふぢ)
    筆(ふで) 笛(ふえ) 臍(へそ) 星(ほし) 的(まと) 真似(まね) 舞(まひ) 右(みぎ) 道(みち) 水(みづ)
    峰(みね) 宮(みや) 虫(むし) 棟(むね) 籾(もみ) 桃(もも) 森(もり) 藪(やぶ) 槍(やり) 床(ゆか)
    横(よこ) 宵(よひ) 嫁(よめ) 丘(をか) 甥(をひ)
6名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:27:48 0
二類 痣(あざ) 鯵(あぢ) 毬(いが) 石(いし) 岩(いは) 歌(うた) 音(おと) 方(かた) 型(かた) 門(かど)
    川(かは) 紙(かみ) 殻(から) 彼(かれ) 北(きた) 牙(きば) 串(くし) 杭(くひ) 鞍(くら) 頃(ころ)
    下(しも) 蝉(せみ) 旅(たび) 度(たび) 為(ため) 塚(つか) 次(つぎ) 蔦(つた) 褄(つま) 妻(つま)
    弦(つる) 十(とを) 梨(なし) 夏(なつ) 橋(はし) 旗(はた) 機(はた) 肘(ひぢ) 人(ひと) 姫(ひめ)
    昼(ひる) 文(ふみ) 冬(ふゆ) 町(まち) 村(むら) 八重(やへ) 雪(ゆき) 故(ゆゑ) 他所(よそ)
    業(わざ)
三類 垢(あか) 麻(あさ) 足(あし) 明日(あす) 穴(あな) 網(あみ) 綾(あや) 泡(あわ) 池(いけ) 犬(いぬ)
    家(いへ) 芋(いも) 色(いろ) 蛆(うじ) 腕(うで) 畝(うね) 馬(うま) 膿(うみ) 裏(うら) 鬼(おに) 親(おや)
    鍵(かぎ) 皮(かは) 貝(かひ) 髪(かみ) 神(かみ) 瓶(かめ) 亀(かめ) 鴨(かも) 菊(きく) 岸(きし)
    際(きは) 肝(きも) 茎(くき) 草(くさ) 櫛(くし) 糞(くそ) 靴(くつ) 桑(くは) 熊(くま) 組(くみ) 雲(くも)
    倉(くら) 栗(くり) 苔(こけ) 事(こと) 言(こと) 鯉(こひ) 恋(こひ) 米(こめ) 坂(さか) 鮭(さけ) 実(さね)
    錆(さび) 竿(さを) 舌(した) 塩(しほ) 潮(しほ) 島(しま) 標(しめ) 霜(しも) 尻(しり) 鮨(すし) 脛(すね)
    炭(すみ) 墨(すみ) 芹(せり) 丈(たけ) 太刀(たち) 谷(たに) 鯛(たひ) 塔(たふ) 玉(たま) 塚(つか)
    月(つき) 土(つち) 綱(つな) 角(つの) 面(つら) 弟子(でし) 時(とき) 毒(どく) 年(とし) 縄(なは)
    波(なみ) 糠(ぬか) 葱(ねぎ) 熨斗(のし) 後(のち) 蚤(のみ) 海苔(のり) 墓(はか) 萩(はぎ)
    刷毛(はけ) 鉢(はち) 恥(はぢ) 撥(ばち) 鳩(はと) 花(はな) 母(はは) 浜(はま) 腹(はら) 晴(はれ)
    蟇(ひき) 皹(ひび) 房(ふさ) 節(ふし) 縁(ふち) 堀(ほり) 幕(まく) 孫(まご) 枡(ます) 股(また)
    豆(まめ) 鞠(まり) 店(みせ) 耳(みみ) 室(むろ) 姪(めひ) 物(もの) 脂(やに) 山(やま) 闇(やみ)
    指(ゆび) 弓(ゆみ) 夢(ゆめ) 脇(わき) 腋(わき) 枠(わく) 綿(わた) 鰐(わに)
7名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:29:01 0
四類 跡(あと) 粟(あは) 尼(あま) 息(いき) 板(いた) 市(いち) 何時(いつ) 糸 (いと) 稲(いね) 臼(うす)
    海(うみ) 瓜(うり) 櫂(かい) 笠(かさ) 糟(かす) 数(かず) 肩(かた) 角(かど) 鎌(かま) 上(かみ)
    絹(きぬ) 杵(きね) 錐(きり) 管(くだ) 屑(くづ) 今朝(けさ) 桁(けた) 下駄(げた) 今日(けふ)
    鞘(さや) 汁(しる) 筋(すぢ) 隅(すみ) 銭(ぜに) 外(そと) 側(そば) 空(そら) 種(たね) 父(ちち)
    乳(ちち) 槌(つち) 鍔(つば) 粒(つぶ) 罪(つみ) 杖(つゑ) 咎(とが) 中(なか) 何(なに) 苗(なへ)
    主(ぬし) 鑿(のみ) 箸(はし) 肌(はだ) 針(はり) 船(ふね) 紅(べに) 箆(へら) 他(ほか) 松(まつ)
    味噌(みそ) 蓑(みの) 麦(むぎ) 下(もと) 宿(やど) 罠(わな) 藁(わら) 我(われ)
五類 赤(あか) 秋(あき) 朝(あさ) 汗(あせ) 兄(あに) 虻(あぶ) 雨(あめ) 鮎(あゆ) 青(あを) 影(かげ)
    黍(きび) 蜘蛛(くも) 黒(くろ) 琴(こと) 声(こゑ) 猿(さる) 白(しろ) 縦(たて) 足袋(たび) 常(つね)
    露(つゆ) 鶴(つる) 鍋(なべ) 鱧(はも) 春(はる) 蛭(ひる) 鮒(ふな) 窓(まど) 前(まへ) 繭(まゆ)
    婿(むこ) 腿(もも) 井戸(ゐど) 桶(をけ)
六類 溝(みぞ)
七類 虹(にじ)
八類 象(きさ) 鴲(しめ) 蛇(へび)
九類 脛(はぎ) 百合(ゆり)
8名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:29:57 0
三拍名詞
一類 院政期京都で高高高 現代京都で高高高/高高高(高) 現代東京で低高高/低高高(高)
二類 院政期京都で高高低 現代京都で高低低/高低低(低) 現代東京で低高高/低高高(低)
三類 院政期京都で高低低 現代京都で高低低/高低低(低) 現代東京で高低低/高低低(低)
四類 院政期京都で低低低 現代京都で高低低/高低低(低) 現代東京で低高高/低高高(低)
五類 院政期京都で低低高 現代京都で高低低/高低低(低) 現代東京で高低低/高低低(低)
六類 院政期京都で低高高 現代京都で低低高/低低低(高) 現代東京で低高高/低高高(高)
七類 院政期京都で低高低 現代京都で低高低/低高低(低) 現代東京で高低低/高低低(低)
(八類 院政期京都で低低降)
(九類 院政期京都で昇低低)

一類 顎(あぎと) 値(あたひ) 葵(あふひ) 霰(あられ) 筏(いかだ) 錨(いかり) 巌(いはほ) 鰯(いわし)
    嗽(うがひ) 漆(うるし) 己(おのれ) 麹(かうじ) 篝(かがり) 飾(かざり) 霞(かすみ) 形(かたち)
    桂(かつら) 鰹(かつを) 屍(かばね) 河原(かはら) 蕪(かぶら) 竈(かまど) 着物(きもの) 鎖(くさり)
    轡(くつわ) 位(くらゐ) 車(くるま) 煙(けむり) 仔牛(こうし) 今年(ことし) 子供(こども) 小鳥(ことり)
    氷(こほり) 小山(こやま) 今宵(こよひ) 衣(ころも) 魚(さかな) 盛(さかり) 悟(さとり) 障(さはり)
    舅(しうと) 印(しるし) 仕業(しわざ) 鱸(すずき) 相撲(すまふ) 薪(たきぎ) 畳(たたみ) 粽(ちまき)
    序(ついで) 使(つかひ) 机(つくえ) 常盤(ときは) 隣(となり) 泊(とまり) 名前(なまへ) 汝(なんぢ)
    膠(にかは) 寝言(ねごと) 望(のぞみ) 昇(のぼり) 初(はじめ) 蓮(はちす) 二十日(はつか)
    鼻血(はなぢ) 埴輪(はにわ) 庇(ひさし) 額(ひたひ) 棺(ひつぎ) 羊(ひつじ) 日照(ひでり)
    日和(ひより) 二日(ふつか) 布海苔(ふのり) 埃(ほこり) 汀(みぎは) 味方(みかた) 帝(みかど)
    霙(みぞれ) 三日(みっか) 港(みなと) 都(みやこ) 深山(みやま) 昔(むかし) 息子(むすこ)
    六日(むいか) 八日(やうか) 櫓(やぐら) 鏃(やじり) 奴(やっこ) 柳(やなぎ) 寡婦(やもめ)
    涎(よだれ) 四日(よっか) 鎧(よろひ) 渡(わたり) 田舎(ゐなか) 夫(をっと) 踊(をどり) 終(をはり)
9名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:32:07 0
二類 小豆(あづき) 間(あひだ) 毛抜(けぬき) 桜(さくら) 翼(つばさ) 釣瓶(つるべ) 蜥蜴(とかげ)
    所(ところ) 扉(とびら) 東(ひがし) 二(ふたつ) 二重(ふたへ) 二人(ふたり) 眼(まなこ) 三(みっつ)
    緑(みどり) 百足(むかで) 娘(むすめ) 六(むっつ) 八(やっつ) 夕(ゆふべ) 四(よっつ) 女(をんな)
三類 黄金(こがね) 小麦(こむぎ) 栄螺(さざえ) 力(ちから) 二十歳(はたち) 岬(みさき)
四類 明日(あした) 頭(あたま) 袷(あはせ) 扇(あふぎ) 余(あまり) 戦(いくさ) 鼬(いたち) 痛(いたみ)
    五日(いつか) 暇(いとま) 祈(いのり) 潮(うしほ) 項(うなじ) 団扇(うちは) 鶉(うづら) 厩(うまや)
    恨(うらみ) 恐(おそれ) 表(おもて) 思(おもひ) 鏡(かがみ) 頭(かしら) 敵(かたき) 刀(かたな)
    鉋(かんな) 昨日(きのふ) 言葉(ことば) 暦(こよみ) 境(さかひ) 定(さだめ) 白髪(しらが)
    硯(すずり) 住(すまひ) 住処(すみか) 宝(たから) 類(たぐひ) 助(たすけ) 谷間(たにま)
    頼(たのみ) 俵(たはら) 峠(たうげ) 験(ためし) 袂(たもと) 包(つつみ) 勤(つとめ) 唾(つばき)
    剣(つるぎ) 虜(とりこ) 流(ながれ) 渚(なぎさ) 嘆(なげき) 七日(なのか) 鯰(なまづ) 匂(にほひ)
    縫目(ぬひめ) 願(ねがひ) 袴(はかま) 鋏(はさみ) 林(はやし) 光(ひかり) 響(ひびき) 袋(ふくろ)
    襖(ふすま) 仏(ほとけ) 莚(むしろ) 族(やから) 別(わかれ) 男(をとこ)
五類 朝日(あさひ) 哀(あはれ) 油(あぶら) 主(あるじ) 五(いつつ) 従兄弟(いとこ) 命(いのち)
    親子(おやこ) 神楽(かぐら) 鰈(かれひ) 胡瓜(きうり) 欅(けやき) 心(こころ) 柘榴(ざくろ)
    姿(すがた) 簾(すだれ) 襷(たすき) 情(なさけ) 茄子(なすび) 涙(なみだ) 錦(にしき) 箒(はうき)
    柱(はしら) 火箸(ひばし) 枕(まくら) 紅葉(もみぢ)
10名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:33:32 0
六類 菖蒲(あやめ) 孰(いづれ) 兎(うさぎ) 鰻(うなぎ) 大人(おとな) 頭(かうべ) 蛙(かへる) 鴎(かもめ)
    狐(きつね) 虱(しらみ) 芒(すすき) 雀(すずめ) 李(すもも) 背中(せなか) 高(たかさ) 狸(たぬき)
    団子(だんご) 田圃(たんぼ) 燕(つばめ) 長(ながさ) 鼠(ねずみ) 裸(はだか) 裸足(はだし)
    左(ひだり) 雲雀(ひばり) 広(ひろさ) 誠(まこと) 操(みさを) 蚯蚓(みみず) 蓬(よもぎ)
七類 苺(いちご) 後(うしろ) 蚕(かひこ) 辛子(からし) 妃(きさき) 薬(くすり) 鯨(くぢら) 卵(たまご)
    頼(たより) 盥(たらひ) 千鳥(ちどり) 椿(つばき) 鉛(なまり) 畑(はたけ) 一(ひとつ) 一人(ひとり)
    辺(ほとり) 病(やまひ)
八類 蜻蛉(あきづ) 青砥(あをと) 環(たまき) 単衣(ひとへ) 披露目(ひろめ) 炎(ほのほ)
九類 瘧(えやみ) めびる
11名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 13:34:27 0
二拍動詞
カ行変格活用、サ行変格活用
一類 院政期京都で降/高高、現代京都で高高、現代東京で低高
二類 院政期京都で昇/低高、現代京都で低高、現代東京で高低

一類 為(する)
二類 来(くる)

二段活用(口語で一段活用)
一類 院政期京都で降/高高、現代京都で高高、現代東京で低高
二類 院政期京都で昇/低高、現代京都で低高、現代東京で高低

一類 寝(ねる)
二類 得(える) 経(へる)

一段活用

一類 院政期京都で高低/高高、現代京都で高高、現代東京で低高
二類 院政期京都で低降/低高、現代京都で低高、現代東京で高低
(三類 院政期京都で降高/降高)
(四類 院政期京都で高低/高低)

一類 着(きる) 似(にる) 煮(にる) 居(ゐる)
二類 見(みる)
12名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 14:33:07 0
四段活用、ラ行変格活用(口語で五段活用)

一類 院政期京都で高低/高高、現代京都で高高、現代東京で低高
二類 院政期京都で低降/低高、現代京都で低高、現代東京で高低
(三類 院政期京都で降高/降高)
(四類 院政期京都で高低/高低)

一類 明(あく) 言(いふ) 入(いる) 産(うむ) 売(うる) 置(おく) 押(おす) 追(おふ) 織(おる) 欠(かく) 嗅(かぐ)
    貸(かす) 買(かふ) 刈(かる) 借(かる) 駈(かる) 聞(きく) 汲(くむ) 消(けす) 越(こす) 咲(さく) 去(さる)
    敷(しく) 知(しる) 鋤(すく) 好(すく) 添(そふ) 焚(たく) 足(たす) 散(ちる) 突(つく) 継(つぐ) 積(つむ)
    摘(つむ) 釣(つる) 問(とふ) 飛(とぶ) 泣(なく) 鳴(なる) 抜(ぬく) 塗(ぬる) 乗(のる) 履(はく) 張(はる)
    貼(はる) 引(ひく) 弾(ひく) 葺(ふく) 拭(ふく) 踏(ふむ) 振(ふる) 巻(まく) 増(ます) 舞(まう) 向(むく)
    揉(もむ) 盛(もる) 焼(やく) 止(やむ) 遣(やる) 行(ゆく) 結(ゆふ) 呼(よぶ) 依(よる) 寄(よる) 沸(わく)
    割(わる)
二類 飽(あく) 合(あふ) 編(あむ) 有(ある) 生(いく) 打(うつ) 討(うつ) 膿(うむ) 書(かく) 掻(かく) 勝(かつ)
    飼(かふ) 噛(かむ) 切(きる) 食(くふ) 組(くむ) 繰(くる) 扱(こく) 漕(こぐ) 乞(こふ) 裂(さく) 指(さす)
    刺(さす) 住(すむ) 澄(すむ) 磨(する) 堰(せく) 剃(そる) 立(たつ) 断(たつ) 絶(たつ) 垂(たる) 付(つく)
    着(つく) 搗(つく) 照(てる) 解(とく) 研(とぐ) 取(とる) 為(なす) 綯(なふ) 成(なる) 生(なる) 脱(ぬぐ)
    縫(ぬふ) 練(ねる) 熨(のす) 飲(のむ) 掃(はく) 吐(はく) 剥(はぐ) 這(はふ) 吹(ふく) 伏(ふす) 振(ふる)
    干(ほす) 掘(ほる) 彫(ほる) 蒔(まく) 撒(まく) 待(まつ) 蒸(むす) 召(めす) 持(もつ) 漏(もる) 病(やむ)
    読(よむ) 縒(よる) 酔(ゑふ) 笑(ゑむ) 折(をる)
三類 居(をる)

ナ行変格活用
一類 院政期京都で高降/高高高、現代京都で高高、現代東京で低高

一類 往(いぬ) 死(しぬ)
13名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 14:34:01 0
三拍動詞

二段活用、サ行変格活用
一類 院政期京都で高低/高高高、現代京都で高高高、現代東京で低高高
二類 院政期京都で低降/低低高、現代京都で低低高、現代東京で低高低
(三類 院政期京都で高降/高高高)
(四類 院政期京都で低降/低高高)

一類 明(あける) 上(あげる) 当(あてる) 荒(あれる) 入(いれる) 失(うせる) 埋(うめる) 植(うゑる) 欠(かける)
    替(かへる) 枯(かれる) 消(きえる) 着(きせる) 暮(くれる) 呉(くれる) 越(こえる) 避(さける) 障(さへる)
    染(しみる) 助(すける) 捨(すてる) 総(すべる) 据(すゑる) 添(そへる) 染(そめる) 尽(つきる) 漬(つける)
    告(つげる) 抜(ぬける) 濡(ぬれる) 乗(のせる) 腫(はれる) 惚(ほれる) 負(まける) 曲(まげる) 咽(むせる)
    燃(もえる) 痩(やせる) 止(やめる) 寄(よせる) 詫(わびる) 終(をへる)
二類 韲(あへる) 癒(いえる) 出(いでる) 受(うける) 飢(うゑる) 生(おいる) 起(おきる) 落(おちる) 降(おりる)
    掛(かける) 兼(かねる) 悔(くいる) 朽(くちる) 肥(こえる) 籠(こめる) 冴(さえる) 覚(さめる) 強(しひる)
    占(しめる) 締(しめる) 過(すぎる) 攻(せめる) 絶(たえる) 闌(たける) 建(たてる) 矯(ためる) 垂(たれる)
    詰(つめる) 解(とける) 遂(とげる) 閉(とぢる) 投(なげる) 撫(なでる) 舐(なめる) 馴(なれる) 逃(にげる)
    伸(のびる) 述(のべる) 化(ばける) 馳(はせる) 恥(はぢる) 果(はてる) 跳(はねる) 晴(はれる) 更(ふける)
    伏(ふせる) 触(ふれる) 吠(ほえる) 呆(ぼける) 誉(ほめる) 見(みえる) 見(みせる) 漏(もれる) 茹(ゆでる)
    分(わける) 生(をへる)
三類 帰(きする) 修(しゅする)
四類 化(かする) 記(きする) 座(ざする) 辞(じする) 誦(じゅする) 歩(ふする)
    利(りする) 和(わする) 会(ゑする)
14名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 21:49:04 0
四段活用(口語で五段活用)

一類 院政期京都で高高低/高高高、現代京都で高高高、現代東京で低高高
二類 院政期京都で低低降/低低高、現代京都で高高高、現代東京で低高低
(三類 院政期京都で高低降/高低低)
(四類 院政期京都で低高低/低高高)

一類 明(あかす) 上(あがる) 遊(あそぶ) 当(あたる) 仰(あふぐ) 荒(あらす) 洗(あらふ) 怒(いかる) 勇(いさむ)
    抱(いだく) 致(いたす) 至(いたる) 浮(うかぶ) 歌(うたふ) 送(おくる) 贈(おくる) 脅(おどす) 及(およぶ)
    屈(かがむ) 囲(かこふ) 囲(かこむ) 飾(かざる) 語(かたる) 代(かはる) 変(かはる) 通(かよふ) 枯(からす)
    香(かをる) 刻(きざむ) 来(きたす) 嫌(きらふ) 括(くくる) 下(くだす) 下(くだる) 窪(くぼむ) 暮(くらす)
    食(くらふ) 削(けずる) 凝(こらす) 殺(ころす) 探(さがす) 探(さぐる) 叫(さけぶ) 諭(さとす) 悟(さとる)
    触(さはる) 晒(さらす) 慕(したふ) 沈(しづむ) 萎(しぼむ) 印(しるす) 掬(すくふ) 救(すくふ) 竦(すくむ)
    荒(すさぶ) 濯(すすぐ) 進(すすむ) 啜(すする) 注(そそぐ) 畳(たたむ) 誓(ちかふ) 違(ちがふ) 因(ちなむ)
    散(ちらす) 使(つかふ) 尽(つくす) 続(つづく) 繋(つなぐ) 積(つもる) 飛(とばす) 名乗(なのる) 鳴(ならす)
    並(ならぶ) 握(にぎる) 濡(ぬらす) 眠(ねむる) 覗(のぞく) 望(のぞむ) 昇(のぼる) 運(はこぶ) 外(はづす)
    拾(ひろふ) 塞(ふさぐ) 振(ふるふ) 奮(ふるふ) 誇(ほこる) 曲(まがる) 勝(まさる) 祭(まつる) 学(まなぶ)
    磨(みがく) 向(むかふ) 毟(むしる) 結(むすぶ) 咽(むせぶ) 巡(めぐる) 貰(もらふ) 歪(ゆがむ) 揺(ゆする)
    譲(ゆづる) 沸(わかす) 渡(わたす) 渡(わたる) 笑(わらふ) 犯(をかす) 踊(をどる) 終(をはる)
15名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 21:52:57 0
二類 暴(あばく) 扇(あふぐ) 余(あます) 余(あまる) 歩(あゆむ) 憩(いこふ) 急(いそぐ) 出(いだす) 痛(いたむ)
    厭(いとふ) 挑(いどむ) 祈(いのる) 祝(いはふ) 癒(いやす) 穿(うがつ) 動(うごく) 移(うつす) 移(うつる)
    奪(うばふ) 潤(うるむ) 起(おこす) 起(おこる) 落(おとす) 思(おもふ) 泳(およぐ) 下(おろす) 懸(かかる)
    罹(かかる) 限(かぎる) 炊(かしぐ) 稼(かせぐ) 担(かつぐ) 叶(かなふ) 反(かへす) 帰(かへす) 孵(かへる)
    構(かまふ) 絡(からむ) 乾(かわく) 軋(きしる) 競(きそふ) 潜(くぐる) 挫(くじく) 挫(くじる) 砕(くだく)
    崩(くづす) 口説(くどく) 曇(くもる) 狂(くるふ) 焦(こがす) 好(このむ) 溢(こぼす) 籠(こもる) 懲(こらす)
    下(さがる) 騒(さわぐ) 撓(しなふ) 凌(しのぐ) 縛(しばる) 絞(しぼる) 透(すかす) 過(すごす) 滑(すべる)
    済(すます) 迫(せまる) 育(そだつ) 嫉(そねむ) 違(たがふ) 手繰(たぐる) 叩(たたく) 正(ただす)
    頼(たのむ) 倒(たふす) 給(たまふ) 弛(たゆむ) 掴(つかむ) 作(つくる) 包(つつむ) 集(つどふ) 募(つのる)
    紡(つむぐ) 尖(とがる) 届(とどく) 通(とほる) 響(とよむ) 流(ながす) 嘆(なげく) 詰(なじる) 懐(なつく)
    泥(なづむ) 靡(なびく) 嬲(なぶる) 直(なほす) 直(なほる) 悩(なやむ) 習(ならふ) 憎(にくむ) 濁(にごる)
    担(になふ) 匂(にほふ) 睨(にらむ) 拭(ぬぐふ) 盗(ぬすむ) 妬(ねたむ) 残(のこす) 残(のこる) 延(のばす)
    計(はかる) 謀(はかる) 励(はげむ) 挟(はさむ) 弾(はじく) 走(はしる) 果(はたす) 放(はなつ) 払(はらふ)
    孕(はらむ) 僻(ひがむ) 光(ひかる) 浸(ひたす) 捻(ひねる) 響(ひびく) 開(ひらく) 怯(ひるむ) 含(ふくむ)
    耽(ふける) 防(ふせぐ) 太(ふとる) 降(ふらす) 申(まうす) 紛(まがふ) 混(まじる) 惑(まどふ) 招(まねく)
    守(まもる) 迷(まよふ) 恵(めぐむ) 戻(もどる) 漏(もらす) 休(やすむ) 窶(やつす) 雇(やとふ) 宿(やどる)
    破(やぶる) 許(ゆるす) 緩(ゆるむ) 装(よそふ) 分(わかつ) 描(ゑがく) 惜(をしむ)
三類 示(しめす)
四類 歩(あるく) 隠(かくす) 背(そむく) 願(ねがふ) 入(はひる) 罷(まかる) 参(まゐる)
16名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 21:56:52 0
四拍動詞

二段活用(口語で一段活用)、サ行変格活用
一類 院政期京都で高高低/高高高高、現代京都で高高高高、現代東京で低高高高
二類 院政期京都で低低降/低低低高、現代京都で高高高高、現代東京で低高高低
(三類 院政期京都で高低降/高低低低)
(四類 院政期京都で低高低/低高高高)
(五類 院政期京都で高高降/高高高高)
(六類 院政期京都で低高降/低高高高)
(七類 院政期京都で低低降/低低高高)

一類 呆(あきれる) 与(あたへる) 溢(あぶれる) 慌(あわてる) 諌(いさめる) 浮(うかべる) 埋(うづめる)
    生(うまれる) 遅(おくれる) 溺(おぼれる) 重(かさねる) 掠(かすめる) 固(かためる) 聞(きこえる)
    比(くらべる) 忍(しのびる) 萎(しをれる) 優(すぐれる) 勧(すすめる) 廃(すたれる) 爛(ただれる)
    仕(つかへる) 伝(つたへる) 留(とどめる) 唱(となへる) 名付(なづける) 並(ならべる) 始(はじめる)
    外(はづれる) 広(ひろげる) 膨(ふくれる) 震(ふるへる) 滅(ほろびる) 纏(まとめる) 迎(むかへる)
    報(むくいる) 忘(わすれる) 教(をしへる)
二類 崇(あがめる) 預(あづける) 集(あつめる) 合(あはせる) 憂(うれへる) 恐(おそれる) 覚(おぼえる)
    数(かぞへる) 奏(かなでる) 叶(かなへる) 被(かぶせる) 構(かまへる) 絡(からげる) 極(きはめる)
    清(きよめる) 崩(くづれる) 焦(こがれる) 答(こたへる) 堪(こたへる) 零(こぼれる) 毀(こぼれる)
    定(さだめる) 授(さづける) 静(しづめる) 痺(しびれる) 精(しらげる) 備(そなえる) 類(たぐへる)
    助(たすける) 尋(たづねる) 譬(たとへる) 束(たばねる) 務(つとめる) 咎(とがめる) 流(ながれる)
    宥(なだめる) 離(はなれる) 開(ひらける) 広(ひろめる) 隔(へだてる) 設(まうける) 儲(まうける)
    任(まかせる) 紛(まぎれる) 交(まじへる) 見(まみえる) 乱(みだれる) 求(もとめる) 破(やぶれる)
    分(わかれる) 納(をさめる) 修(をさめる)
三類 抑(おさへる) 抱(かかへる) 欲(ほっする) 黙(もだする)
四類 隠(かくれる) 汚(けがれる) 捧(ささげる) 支(ささへる) 疲(つかれる) 捕(とらへる) 擡(もたげる)
五類 乗(じょうずる) 詣(まうする)
六類
七類
17名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 22:00:21 0
四段活用(口語で五段活用)
一類 院政期京都で高高高低/高高高高、現代京都で高高高高、現代東京で低高高高
二類 院政期京都で低低高低/低低低高、現代京都で高高高高、現代東京で低高高低
(三類 院政期京都で高低低低/高低低低)
(四類 院政期京都で低高高低/低高高高)
(五類 院政期京都で低高低低/低高低低)

一類 嘲(あざける) 弥立(いよたつ) 失(うしなふ) 疑(うたがふ) 敬(うやまふ) 悲(かなしむ)
    先立(さきだつ) 従(したがふ) 漂(ただよふ) 尊(たふとぶ) 連(つらなる) 留(とどまる) 弔(とぶらふ)
    疼(ひひらぐ) 施(ほどこす) 戦慄(わななく)
二類 預(あづかる) 集(あつまる) 誤(あやまる) 顕(あらはす) 営(いとなむ) 卑(いやしむ) 驟(うぐつく)
    動(うごかす) 潤(うるほふ) 赴(おもむく) 傾(かたむく) 乾(かわかす) 響(ひびかす) 広(ひろまる)
    交(まじはる) 物(ものうむ) 催(もよほす)
三類 宣(のたまふ)
四類 生捕(いけどる)
五類 異(ことなる)
18名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 22:02:49 0
二拍形容詞
ク活用
一類 院政期京都で高降/高降、現代京都で高低、現代東京で高低
二類 院政期京都で低降/低降、現代京都で低高、現代東京で高低

一類 濃(こい)
二類 無(ない) 良(よい)

三拍形容詞
シク活用
二類 院政期京都で低降/低低降、現代京都で高低低、現代東京で低高低

二類 欲(ほしい) 惜(をしい)

ク活用
一類 院政期京都で高高降/高高降、現代京都で高低低、現代東京で低高高
二類 院政期京都で低低降/低低降、現代京都で高低低、現代東京で低高低
(三類 院政期京都で高低低/高低低)

一類 赤(あかい) 浅(あさい) 厚(あつい) 甘(あまい) 荒(あらい) 薄(うすい) 遅(おそい) 重(おもい)
    堅(かたい) 軽(かるい) 暗(くらい) 辛(つらい) 遠(とほい)
二類 熱(あつい) 暑(あつい) 淡(あはい) 青(あをい) 痛(いたい) 旨(うまい) 多(おほい) 痒(かゆい)
    辛(からい) 清(きよい) 臭(くさい) 黒(くろい) 強(こわい) 寒(さむい) 渋(しぶい) 白(しろい)
    凄(すごい) 狭(せまい) 高(たかい) 近(ちかい) 強(つよい) 長(ながい) 苦(にがい) 鈍(にぶい)
    早(はやい) 低(ひくい) 広(ひろい) 深(ふかい) 太(ふとい) 古(ふるい) 細(ほそい) 脆(もろい)
    安(やすい) 易(やすい) 緩(ゆるい) 若(わかい) 悪(わるい)
三類 如(ごとし)
19名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 22:03:53 0
四拍形容詞
シク活用
一類 院政期京都で高高降/高高高降、現代京都で高高低低、現代東京で低高高高
二類 院政期京都で低低降/低低低降、現代京都で高高低低、現代東京で低高高低
(三類 院政期京都で低高低/低高低低)

一類 悲(かなしい) 嶮(さがしい) 空(むなしい) 優(やさしい) 易(やさしい) 宜(よろしい)
二類 嬉(うれしい) 同(おなじい) 厳(きびしい) 詳(くはしい) 悔(くやしい) 苦(くるしい) 恋(こひしい)
    寂(さびしい) 親(したしい) 涼(すずしい) 正(ただしい) 楽(たのしい) 乏(とぼしい) 激(はげしい)
    久(ひさしい)
三類 少(すこしい)

ク活用
一類 院政期京都で高高高降/高高高降、現代京都で高高低低、現代東京で低高高高
二類 院政期京都で低低低降/低低低降、現代京都で高高低低、現代東京で低高高低

一類 文無(あやない) 危(あやふい) 尊(たふとい) 容易(たやすい) 幼(をさない)
二類 遍(あまねい) 物憂(ものうい)
20名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 22:22:38 0
H: 高起式 L: 低起式 ┌○: 昇り核(その音節・拍が上がる) └○: 降り核(その音節・拍が下がる)
○: 上げ核(次の音節・拍が上がる) : 下げ核(次の音節・拍が下がる)
O: 広母音 C: 狭母音

院政京都方言のアクセント体系

二拍名詞一類 高高 H○○
二拍名詞二類 高低 H○┐○
二拍名詞三類 低低 L○○┘
二拍名詞四類 低高 L○┘○
二拍名詞五類 低降 L○┘○┐
三拍名詞一類 高高高 H○○○
三拍名詞二類 高高低 H○○┐○
三拍名詞三類 高低低 H○┐○○
三拍名詞四類 低低低 L○○○┘
三拍名詞五類 低低高 L○○┘○
三拍名詞六類 低高高 L○┘○○
三拍名詞七類 低高低 L○┘○┐○
21名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 22:49:12 0
室町京都方言のアクセント体系

二拍名詞一類 高高/高高(高) H○○
二拍名詞二類 高低/高低(低) H○┐○
二拍名詞三類 高低/高低(低) H○┐○
二拍名詞四類 低高/低高(高) L○┌○
二拍名詞五類 低降/低高(低) L○┌○┐
三拍名詞一類 高高高/高高高(高) H○○○
三拍名詞二類 高高低/高高低(低) H○○┐○
三拍名詞三類 高低低/高低低(低) H○┐○○
三拍名詞四類 高高低/高高低(低) H○○┐○
三拍名詞五類 高低低/高低低(低) H○┐○○
三拍名詞六類 低高高/低高高(高) L○┌○○
三拍名詞七類 低高低/低高低(低) L○┌○┐○
22名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:19:20 0
現代京都方言のアクセント体系

二拍名詞一類 高高/高高(高) H○○
二拍名詞二類 高低/高低(低) H○┐○
二拍名詞三類 高低/高低(低) H○┐○
二拍名詞四類 低高/低低(高) L○○
二拍名詞五類 低降/低高(低) L○○┐
三拍名詞一類 高高高/高高高(高) H○○○
三拍名詞二類 高低低/高低低(低) H○┐○○
三拍名詞三類 高低低/高低低(低) H○┐○○
三拍名詞四類 高低低/高低低(低) H○┐○○
三拍名詞五類 高低低/高低低(低) H○┐○○
三拍名詞六類 低低高/低低低(高) L○○○
三拍名詞七類 低高低/低高低(低) L○○┐○
23名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:24:21 0
現代東京方言のアクセント体系

二拍名詞一類 低高/低高(高) ○○
二拍名詞二類 低高/低高(低) ○○┐
二拍名詞三類 低高/低高(低) ○○┐
二拍名詞四類 高低/高低(低) ○┐○
二拍名詞五類 高低/高低(低) ○┐○
三拍名詞一類 低高高/低高高(高) ○○○
三拍名詞二類 低高高/低高高(低) ○○○┐
三拍名詞三類 高低低/高低低(低) ○┐○○
三拍名詞四類 低高高/低高高(低) ○○○┐
三拍名詞五類 高低低/高低低(低) ○┐○○
三拍名詞六類 低高高/低高高(高) ○○○
三拍名詞七類 高低低/高低低(低) ○┐○○
24名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:28:35 0
現代大分方言のアクセント体系

二拍名詞一類 低高/低高(高) ○○
二拍名詞二類 低高/低高(高) ○○
二拍名詞三類 低高/低高(低) ○○┐
二拍名詞四類 高低/高低(低) ○┐○
二拍名詞五類 高低/高低(低) ○┐○
三拍名詞一類 低高高/低高高(高) ○○○
三拍名詞二類 低高高/低高高(高) ○○○
三拍名詞三類 低高高/低高高(高) ○○○
三拍名詞四類 低高高/低高高(低) ○○○┐
三拍名詞五類 低高低/低高低(低) ○○┐○
三拍名詞六類 高低低/高低低(低) ○┐○○
三拍名詞七類 高低低/高低低(低) ○┐○○
25名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:33:34 0
現代津軽方言のアクセント体系

二拍名詞一類 低高/低低(高) ○○
二拍名詞二類 低高/低低(高) ○○
二拍名詞三類 低降/低高(低) ○┌○
二拍名詞四類O低降/低高(低) ○┌広 四類C高低/高低(低) ┌○狭
二拍名詞五類O低降/低高(低) ○┌広 五類C高低/高低(低) ┌○狭
三拍名詞一類 低低高/低低低(高) ○○○
三拍名詞二類 低低高/低低低(高) ○○○
三拍名詞三類 低低高/低低低(高) ○○○
三拍名詞四類 低低降/低低高(低) ○○┌○
三拍名詞五類O低低降/低低高(低) ○┌○広 五類C低高低/低高低(低) ○○┌狭
三拍名詞六類O低高低/低高低(低) ○┌広○ 六類C高低低/高低低(低) ┌○狭○
三拍名詞七類O低高低/低高低(低) ○┌広○ 七類C高低低/高低低(低) ┌○狭○
26名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:35:54 0
ソース書け
27名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:50:42 0
現代京都アクセントの形成

          第一期    第二期     第三期     第四期    第五期
二拍名詞一類 H○○       H○○       H○○      H○○     H○○
二拍名詞二類 H○┐○     H○┐○     H○┐○    H○┐○   H○┐○
二拍名詞三類 L○○┘    H○┐○┘   H○┐○    H○┐○    H○┐○
二拍名詞四類 L○┘○    L○┘○    L○┘○    L○○     L○○
二拍名詞五類 L○┘○┐  L○┘○┐   L○┘○┐    L○○┐   L○○┐
三拍名詞一類 H○○○     H○○○     H○○○    H○○○   H○○○
三拍名詞二類 H○○┐○   H○○┐○   H○○┐○   H○○┐○  H○┐○○
三拍名詞三類 H○┐○○   H○┐○○   H○┐○○   H○┐○○  H○┐○○
三拍名詞四類 L○○○┘  H○○┐○┘ H○○┐○   H○○┐○  H○┐○○
三拍名詞五類 L○○┘○  H○┐○┘○ H○┐○○   H○┐○○  H○┐○○
三拍名詞六類 L○┘○○  L○┘○○   L○┘○○   L○○○    L○○○
三拍名詞七類 L○┘○┐○ L○┘○┐○ L○┘○┐○ L○○┐○  L○○┐○
28名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:51:14 0
中輪東京式アクセントの形成

          第一期     第二期     第三期     第四期    第五期
二拍名詞一類 H○○        H○○       H○○       H○○      ○○
二拍名詞二類 H○┐○      H○┐○     H○┐○     H○○┐    ○○┐
二拍名詞三類 L○○┘     H○┐○┘   H○┐○     H○○┐    ○○┐
二拍名詞四類 L○┘○     L○┘○    L○┘○    L○○┘    ○┐○
二拍名詞五類 L○┘○┐   L○┘○┐   L○┘○┐  L○○┘    ○┐○
三拍名詞一類 H○○○      H○○○     H○○○     H○○○     ○○○
三拍名詞二類 H○○┐○    H○○┐○   H○○┐○   H○○○┐   ○○○┐
三拍名詞三類 H○┐○○    H○┐○○   H○┐○○   H○○┐○   ○○┐○
三拍名詞四類 L○○○┘   H○○┐○┘ H○○┐○   H○○○┐   ○○○┐
三拍名詞五類 L○○┘○   H○┐○┘○ H○┐○○   H○○┐○   ○○┐○
三拍名詞六類 L○┘○○   L○┘○○   L○┘○○  L○○┘○  ○┐○○
三拍名詞七類 L○┘○┐○  L○┘○┐○ L○┘○┐○ L○○┘○┐ ○┐○○
29名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:52:09 0
外輪東京式アクセントの形成

          第一期    第二期   第三期
二拍名詞一類 H○○     ○○     ○○
二拍名詞二類 H○┐○    ○○     ○○
二拍名詞三類 L○○┘    ○○┘   ○○┐
二拍名詞四類 L○┘○    ○┘○   ○┐○
二拍名詞五類 L○┘○┐  ○┘○   ○┐○
三拍名詞一類 H○○○    ○○○   ○○○
三拍名詞二類 H○○┐○  ○○○   ○○○
三拍名詞三類 H○┐○○  ○○○   ○○○
三拍名詞四類 L○○○┘  ○○○┘  ○○○┐
三拍名詞五類 L○○┘○  ○○┘○  ○○┐○
三拍名詞六類 L○┘○○  ○┘○○  ○┐○○
三拍名詞七類 L○┘○┐○ ○┘○○  ○┐○○
30名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/15(金) 23:53:04 0
とりあえずここまで
31名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/16(土) 00:11:44 0
「日本祖語は無アクセントだったが後からアクセントを一部の方言が獲得して
それが日本各地に広がったのであり、現在の無アクセント方言は歴史上
一度もアクセントを持ったことがない」という説があるみたいだけど
この説は評価としてはどうなの?
普通に考えたら、そのアクセントの獲得元が分からないし、ある方言だけ
アクセントを獲得するっていう意味が分からないんだけど。
32名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/16(土) 20:01:48 0
中世・南北朝時代のアクセントはこうだったと得意げに吹聴するアホが湧いてくるけど、
中世のアクセントというのは極めて胡散臭い。
せいぜい、中世アクセントなるものを推定した人もいた、という参考程度にとどめておくべき。
こんな信憑性の低いものを確定事項のように垂れ流すのは如何なものか。
ソースを明示しないのも、突っ込まれたくないからだろう。
>>32
ヒント 金田一

あれだけ体系的に推定してるわけだから
信憑性が低いというのは失礼だとおもうが。
もちろん出典を書かない上の方の人もどうかとおもうけどね・・

>>31
>日本祖語は無アクセントだったが後からアクセントを一部の方言が獲得して
>それが日本各地に広がったのであり
これは明確に誤りだろう。
何も無いところからアクセントが生まれることはない。
東・東南アジア・北欧の声調言語も,アイヌ語の高低アクセントも
語末子音の消滅や有声〜無声の対立,長母音の消滅等によってアクセントを発生させている。
(もちろん,歴史に現れた時にはすでに声調を持っているものもあるが。)
一方で,日本語の場合このような変化を起こしたようにはないから,
少なくとも歴史に現れた時点ではすでにアクセントを持っていたと考えるのが自然。

個人的には,歴史に現れるより昔に,
似たような変化でアクセントを獲得したんじゃないかと思っているが
これについては科学というより想像の話になってしまう。


次に無アクセント方言が歴史上一度もアクセントを持たなかった可能性だが,
歴史に現れる以前の日本語の子孫とは考えられないし,
アクセントを持っていたものが変化して無アクセント化したと考えるのが自然。

ただこれを完全に証明するのは困難というか,タイムマシンでも無い限り無理だが,
少なくとも福井の無アクセント地域の昭和初期の記録では老人の間では
アクセントの痕跡が有ったようだし,アクセントの曖昧化が進んでいって,
無アクセントにたどり着いたということだろう。(反例でも無い限り)
34名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/17(日) 16:07:57 0
>>32
おいおい、上の中世アクセントというのはあやふやな推定じゃないよ。
ちゃんとかなり直接的な記録がある。
院政期のアクセントについては『類聚名義抄』に記録があるのは有名な話だが、
中世にも『四座講式』『仏遺教経』『堅義短冊』『精義用意』『仮名声』『大疏談義』『開合名目抄』『補忘記』
などのアクセント資料がある。
あと江戸期の資料として『平曲』がある。
35名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/17(日) 16:21:51 0
例えば二拍名詞に「は」「が」など本来高いアクセントを持つ助詞がついた場合、
『類聚名義抄』では一類が高高(高)、二類が高低(高)、三類が低低(高)、四類が低高(高)、五類が低降(高)だが、
『四座講式』では一類が高高(高)、二類が高低(高)、三類が低低(高)、四類が低高(低)、五類が低降(高)になり、
『第二重』では一類が高高(高)、二類が高低(高)、三類が高低(高)、四類が低高(高)、五類が低降(高)、
『補忘記』では一類が高高(高)、二類が高低(低)、三類が高低(低)、四類が低高(低)、五類が低降(低)となっていて、
助詞が固有のアクセントを失って発音されるようになっていくことや、三類の低平崩壊が記録に現れている。

『第二重』では、三拍名詞では、一類が高高高〜高高高(高)、二類が高高低〜高高低(高)、
三類が高低高〜高低高(高)、四類が高高低〜高高低(高)、五類が高低高〜高低高(高)、
六類が低高高〜低高高(高)、七類は低高低〜低高低(高)というふうに記録されていて、
低低高、低低低高、低低高高といった型が高低低、高高低低、高低低低に変化する途中で、
高低高、高高低高、高低高高といった一拍だけ窪む型を経たことが明確に記録されている。

三拍名詞五類は『類聚名義抄』から『四座講式』までは低低高で安定しているが、
『仏遺教経』『堅義短冊』『精義用意』では低低高と高低高で揺れていて、
『仮名声』『大疏談義』『開合名目抄』『補忘記』では高低低になっている。
三拍名詞六類は、『四座講式』『大疏談義』『開合名目抄』『補忘記』では低高高〜低高高(高)だが、
『平曲』では低低高〜低低低(高)で現われている。
36名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/17(日) 16:37:25 0
日本語のアクセントを記録する手段は何も近代になってから初めて出現したわけじゃなくて、
古くから声点(しょうてん)や節博士(ふしはかせ)といったものを使って
アクセントが記録されていたから、京都方言のアクセントに関しては院政期から中世にかけての
変遷を辿ることもできるし、資料も豊富だから具体的に変化が起こった年代を結構絞り込むこともできる。

例えば低低、低低低、低低低低、低低低低低といった型が高低、高高低、高高高低、高高高高低といった
型へ変化したが、この変化が起こったのは仁治二年(1241年)以降で、行阿が生まれる永仁元年(1293年)以前と
見られているし、低低高、低低高高、低低低高といった型が高低高、高低高高、高高低高といった型を経て
高低低、高低低低、高高低低といった型へと変化したのは、応永十三年(1406年)前後とみられている。

院政期と現代のアクセントが分かっていてそれから間を推定したのではなく、
中世の変化の過渡期のアクセントもちゃんと記録に残っているということ。
符号を使って記録されているが、実質的には「高」「低」と直接記録しているのと同じ。

で、この15世紀初期以降江戸時代までの京都アクセントと同じアクセントが、
高知、徳島、和歌山、兵庫の一部に現代でも実際に存在している。
37名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/17(日) 22:11:37 0
>>33
日本語のアクセントの祖形ってどうだったんだろうね。
二拍名詞でも、新しい時代にできたと思われる語彙を除いて、
非常に古くから存在すると見られるものに絞っていくと、
五類の割合が減っていって、大半が一類〜四類までになるようだし、
それもかなり多くの割合(8割ぐらいだったかな)が一類(高高)か三類(低低)となって、
二類(高低)と四類(低高)は少数派となる。
動詞や形容詞についても、比較的新しい時代に二語が複合して一語化したものを除くと、
語幹のアクセントは高、高高、高高高、・・・(一類)か低、低低、低低低、・・・(二類)となる。
こういう事実からして、恐らく最も古い時代の日本語のアクセントは、
一拍では高と低、二拍では高高と低低、三拍では高高高と低低低というように、
語の中での高低変化がない一種の二型アクセントのようなものだったという説を見たことがあるが。
三拍名詞でも一類(高高高)と四類(低低低)が多くて、他の類は二語に分解できそうな
ものが多いし、この仮説は魅力的に思える。
奈良時代の時点でも時間が経ちすぎていて、高低や低高といったアクセントを持つ語を
全て二語に分解するのは難しくなっているのだろうが。
38名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/17(日) 22:26:35 0
>>33では、実際の他言語でアクセントを発生させた原因として、
語末子音の消滅、無声と有声の対立の消滅、長母音の消滅などが挙げられているが、
考えてみると上代の日本語は完全な開音節言語で語末子音がなく、
語頭では無声子音と有声子音の対立がなく、長母音も存在しないわけで、
なんだかアクセントを発生させそうな様々な現象がみんな起きたようにも見える。

語末子音が消滅して開音節言語化した際にアクセントを獲得した可能性も、
語頭の破裂音の無声と有声の対立が消滅した際にアクセントを獲得した可能性も、
長母音と短母音の対立が消滅した際にアクセントを獲得した可能性も、
どれも有り得そうに思える。

ただ、現在残っている資料から過去に何が起きたかを特定することってできるのかな。
アクセントから古形を復元したらどこかの言語との対応が発見されたなんてなったら面白いんだけど。
39名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/19(火) 13:46:04 0
なんか「正しいアクセント」スレで、「外輪東京式を導くのが難しい」って話になってたけど、
>>29を見ると、高起・低起の区別と下げ核をなくして、上げ核を下げ核に変えて終わりじゃん。
むしろ中輪や内輪よりよっぽど簡単じゃね?
40名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 01:18:14 0
そもそも>>29>>30の出典ってなんだろう。
>>29,30の想像図かな?

>>39
そう簡単ではないとおもう。
「上げ核を下げ核に変える」という変化が,
具体的な高低を離れて簡単に起こるとは思えない。
>>29の第二期から第三期の変化って
LL-H → HH-L(LH-L)
LH-H → HL-L
という変化を突如起こさせるわけだから,
音声的に無理がある。
そのルートをたどるとすると
間に何段階か挟む必要があるだろう。
41名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 01:51:45 0
>>40
以前読んだ本に書いてあった。ちょっと今題名が思い出せないが。オリジナルではない。

確か、低低高みたいな型が、上昇をはっきりさせるために低降高みたいに
直前で下降する型になり、その下降のほうが弁別的になったという説明だったような。
だから音声的に言えば、

低低低→→低低低→→低低低→→低高高
低低高→→低降高→→低降低→→低高低
低高高→→降高高→→降低低→→高低低
低低低低→低低低低→低低低低→低高高高
低低低高→低低降高→低低降低→低低高低
低低高高→低降高高→低降低低→低高低低
低高高高→降高高高→降低低低→高低低低

みたいな感じ。これなら途中で型統合を起こしたりする心配はない。
南北朝時代に京都では、上げ核のみを持っていた二拍三類や三拍四類、五類が
一拍だけ窪む型を経て、一拍前に下げ核を獲得する変化を起こしたわけだが、
外輪東京式では上げ核の直前の拍の後半が窪む型を経たと考えればよい。
途中の具体的音声は低降高じゃなくて低降昇とかかもしれないけど。

外輪東京式の大分の型統合は二拍名詞12/3/45、三拍名詞123/4/5/67で、
これは院政期京都の上げ核の有無と位置の区別にピッタリ一致するわけだから、
やはり院政期京都の上げ核から現在の外輪東京式の下げ核が生じたと
考えるのがいいのではないか。下げ核から一拍ズレなどを使って説明しようとしても
なんともならない。
42名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 02:07:44 0
あ、遅上がりでもなければ
低低低高→低低降高→低低降低→低低高低
じゃなくて
低低低高→低低降高→低低降低→低高高低
だな。
あるいは最後で低低低、低低低低のままにするか。

核の種類が変わること自体は有り得ることだろう。
確かに大半の方言が下げ核を弁別する以上、
そんなに頻繁に起こる変化ではないかもしれないが、
昇り核を弁別する津軽方言や、上げ核を弁別する奈良田方言のような
例もあるわけだし。
奈良田方言は周囲の方言と具体的な高低がほぼ完全に逆だが、
奈良田方言のアクセントが周囲と同じようなアクセントから変化したことは
疑いようがないだろう。
43名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 02:14:13 0
>>41
面白い説だねえ。

確かにすっきりするのはいいが,
違ったルートでできあがった中輪の東京式と
完成品があまりにも似すぎてるような気はする。

逆に現代の東京式(外輪含む)からこの変化を起こしたと推定できるような方言が有れば,
説得力が増すと思う。

ちなみに金田一は中輪と外輪の違いは,
第1段階で高起式が全て高平に統合したのが外輪
この変化が起こらなかったのが中輪と考えていたようだ。

これはこれですっきりする。


あと出典を失念してしまったが,
中国地方の山中と新潟の山中に計2〜3集落,
2拍2類が1類でも3類でもなく4・5類と統合してるアクセントが有ったはず。
資料を探してみようとおもう。
44名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 02:29:55 0
>>42
津軽方言のアクセントはよく知らないが,
奈良田は下がり目を一個後ろに送って,
低が連続する語頭を上昇させれば完成じゃないか?

確かに下がり目を後ろに送る という変化の結果と,
下がり目を上がり目に変える という変化の結果は,
一見同じに見えるけど。

むしろ,
そのまま送られた下がり目を認識すればいいのに,
上がり目を認識するようになったのは何故かというほうが興味あるところだが。
45名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 02:44:45 0
>>43
>>29の第一期から第二期への変化では高起/低起の消失と下げ核の消失の
両方が起こっているが、この2つの変化のうち下げ核の消失が先に起こったと
考えれば、結果として起きるのは「高起式の高平への統合」になるよ。
だから言っていることはあまり変わらないかもしれない。
46名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 02:51:04 0
>>44
http://home.hiroshima-u.ac.jp/ikonishi/narada/narada_ac0.html
「〜が」の形や「この〜が」の形はどうやって導けるの?
47名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 03:00:38 0
>>45
まあそうだが,
結果として高起が高平に統合するが,
>>29説だと低起式も変化を被るだよね。
それ自体はあまり重要じゃないが,

そうすると,
中輪の変化に合流させられるかどうかがかわってしまう。
48名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 03:13:35 0
>>46
スタート地点を東京と全く同じものとするからいけないんであって,
遅上がり(or上がりなし)をスタート地点にすればいいよ

この花が
(LHHHL)→LLLHL→LLLLH→HLLLH

この車が
(LHHHHH)→LLLLLL→(一拍送りなし)→HLLLLL

ただし,語頭のHは話者は認識してないかもね。
東京アクセントの話者がLH−HとHH−Hの言語上の区別はしないように。
49名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/20(水) 11:38:11 0
1/245/3って方言だったら、徳川宗賢のアクセント分布図の「ロ」だから、
山形と新潟の県境付近、新潟県旧朝日村(現村上市)と、
山形県西村山郡(旧西川町、旧大江町、旧朝日村あたり)、
もう一つは岡山県南東部(和気町か備前市か)じゃないか?
手元には地図しか控えてないんで正確な自治体名はあやしいけど。
あともう一箇所、岐阜県中央部(現関市か山県市?)にも「ロ」がある。
50名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/21(木) 15:53:35 0
徳川宗賢『"日本諸方言アクセントの系譜"試論』(1962年)によると、
1/245/3 というアクセントが使われているのは、
山形県鶴岡市、旧東田川郡朝日村、旧大泉村大鳥。
新潟県村上市、旧岩船郡朝日村、旧三面村奥三面。
岐阜県揖斐郡揖斐川町、旧揖斐郡久瀬村小津。
岡山県備前市、旧和気郡日生町、旧福河村寒河。
51名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/22(金) 23:18:35 0
素人だが周辺部位(高知、徳島南、和歌山)では、
四拍以上の形容詞(三拍も若干)が一類にかなり偏っていて
大阪京都とは大きく異なるのはなぜだろうね。
希望の「たい」なども末尾がHLだし。
52名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/27(水) 22:48:21 0
形容詞のアクセントって若年層では相当めちゃくちゃになってないか?
大学で色々な地方の出身者と接してるが、
例えば「暑くて」を高低低低で発音する人のほうが少ない。
低高低低に発音する人もかなり多いし、低高高低の人もいるしで、
「厚くて」と区別せず発音してる人も結構いると思う。
終止形の区別があやしい人もいる。元々区別のない地方出身の人かもしれんが。
おかげで自分まで形容詞の発音があやしくなってきた気がする。
以前ははっきり区別して、規範通りに発音していたつもりだったが、
気が付くと口をついて出る「暑くて」が低高低低だったりする。
こんな状態だと、あと50年以内に首都圏方言で形容詞の一類と二類の統合が起こりそうだ。

伝統的方言で、形容詞の一類と二類の統合が起こってるのってどの範囲だっけ?
活用形によっても違うよね?
53名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/27(水) 23:06:55 0
>>52
東京新方言の形容詞アクセントの型別がガタガタになりつつあることは、
昔から指摘されているよ。
東京新方言では何かと平板化が目立つので、
「極端な1類(平板)統合」が従来よく指摘されていたが、
実際には、連用形がLHLになるような、いわば「東海化」のほうが
じわじわとかつ確実に進行しつつある。
(ただし東海化ではなく、「関西化」かもしれない)
だが、名古屋方言などの乙種内輪式と違って、
1類終止形がLHL型(−2)になって統合されていくことは無い。

形容詞の型統合は、京阪式圏の中央部(京阪神大都市圏およびその周辺)と、
京阪式に隣接する内輪東京式圏とみればよいだろう。
おそらく、19世紀以降に畿内方言で始まった変化だろうね。
54名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/27(水) 23:27:19 0
>>53
19世紀以降に始まった変化にしては、200年程度で名古屋から岡山まで広がるのは早すぎない?
名古屋と岡山は方言が記録され始めた時点(明治以降)では既に形容詞の型統合は完了してたの?
京都では統合が起こったのは幕末〜明治だよね?
東京でこの現象が起こり始めたのはいつごろ?比較的最近の現象だよね?
55名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/27(水) 23:41:13 0
首都圏の若者に平板型と中高型の区別は残ってるのか?
普段聞く限りだと完全に混同してるような感じがするけども。
56名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/28(木) 00:49:58 0
明治生まれの話者の会話記録によると
名古屋は型が統合しているが
岡山・十津川・四国南西部は統合していない。

岡山〜広島にかけてはその後統合が進んだようで
今では「くろーなる」(暗く/黒く なる)の区別がなくなっているよう。
終止形についても区別は残っていたはずだがLHLに統合される傾向がある。

十津川については昭和初期の記録で
若年層では形容詞の型が統合する傾向有りとなっているから
今では壊滅してるかも。

四国南西部は接している京阪地域も形容詞の型の対立があるからかもしれないが
現代の若年層でも形容詞の型の対立と連用形のHLLが残っているみたい。
57名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/28(木) 01:22:02 0
あと
中輪と内輪の区別についてだが
この用語の初出がどこだかはよく知らないけれども

金田一は
 ・1拍2類(H-L)
 ・見た・出た・来た(京阪式から理論上導かれるLH型)
 ・その他動詞+動詞等の複合語のアクセントが
  京阪式から導かれる理論上の型と一致する
等の特徴をもって内輪東京式としていたようだ

名古屋〜美濃(東部除く)〜飛騨
京都兵庫の北部〜岡山〜広島東部
十津川
は概ねこの特徴をもっているほか

金田一は勘違いしていたが1拍2類の型以外については
四国南西部もこの特徴を持っていて内輪に入れている。
金田一の分類じゃなかったかもしれないが周防大島も内輪としてる。


結論としては
内輪か否かと形容詞の型の統合は関係ないよ。
58名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/28(木) 02:14:53 0
なるほど、大半の地域で、形容詞の型統合はここ100年以内の現象なのか。
しかしそうすると、型統合の進行と広がりの勢いは結構凄いな。
やっぱり、一類と二類の所属語数のバランスが大きく崩れてるから、
元々統合が進行しやすい下地があるのだろうか。
59名無し象は鼻がウナギだ!:2008/08/28(木) 10:42:29 0
非京阪式のことはよくわからないけど、
三拍形容詞が統一されていないのは、高知、徳島南、和歌山らしい
60名無し象は鼻がウナギだ!:2008/09/05(金) 15:08:50 0
二拍名詞のアクセントは全国でよく調査されてるみたいだけど、
三拍名詞のアクセントはどうなのかな?
まあ、三拍名詞だと類と外れる例外もかなり多くなるだろうから
なかなか調査しにくいところがあるんだろうけど。
そもそも東京のアクセントからして、三拍名詞は例外が多すぎてグダグダだからなあ。
三拍名詞の類の統合地図が描かれたことはあるのかな?
61名無し象は鼻がウナギだ!:2008/09/12(金) 02:11:23 0
言葉、頭などの型は、大阪HHL型、京都HLL型
というのは割りと知られている。
62名無し象は鼻がウナギだ!:2008/09/20(土) 15:46:23 0
形容詞のアクセントの型区別はいつ頃崩れたん?
63名無し象は鼻がウナギだ!:2008/09/25(木) 01:32:55 0
>>40

'>>29-30の'
64名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 10:40:05 0
東京(東京都)
         単独    -モ        コノ-        コノ-モ
○┐      高        高(低)        (低高)高        (低高)高(低)
○=      高        低(低)        (低高)高        (低高)高(高)
○┐○    高低      高低(低)      (低高)高低      (低高)高低(低)
○○┐    低高      低高(低)      (低高)高高      (低高)高高(低)
○○=    低高      低高(高)      (低高)高高      (低高)高高(高)
○┐○○   高低低    高低低(低)    (低高)高低低    (低高)高低低(低)
○○┐○   低高低    低高低(低)    (低高)高高低    (低高)高高低(低)
○○○┐   低高高    低高高(低)    (低高)高高高    (低高)高高高(低)
○○○=   低高高    低高高(高)    (低高)高高高    (低高)高高高(高)
○┐○○○ 高低低低  高低低低(低)  (低高)高低低低  (低高)高低低低(低)
○○┐○○ 低高低低  低高低低(低)  (低高)高高低低  (低高)高高低低(低)
○○○┐○ 低高高低  低高高低(低)  (低高)高高高低  (低高)高高高低(低)
○○○○┐ 低高高高  低高高高(低)  (低高)高高高高  (低高)高高高高(低)
○○○○= 低高高高  低高高高(高)  (低高)高高高高  (低高)高高高高(高)
65名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 10:43:37 0
訂正

東京(東京都)
         単独    -モ        コノ-        コノ-モ
○┐      高        高(低)        (低高)高        (低高)高(低)
○=      高        低(高)        (低高)高        (低高)高(高)
○┐○    高低      高低(低)      (低高)高低      (低高)高低(低)
○○┐    低高      低高(低)      (低高)高高      (低高)高高(低)
○○=    低高      低高(高)      (低高)高高      (低高)高高(高)
○┐○○   高低低    高低低(低)    (低高)高低低    (低高)高低低(低)
○○┐○   低高低    低高低(低)    (低高)高高低    (低高)高高低(低)
○○○┐   低高高    低高高(低)    (低高)高高高    (低高)高高高(低)
○○○=   低高高    低高高(高)    (低高)高高高    (低高)高高高(高)
○┐○○○ 高低低低  高低低低(低)  (低高)高低低低  (低高)高低低低(低)
○○┐○○ 低高低低  低高低低(低)  (低高)高高低低  (低高)高高低低(低)
○○○┐○ 低高高低  低高高低(低)  (低高)高高高低  (低高)高高高低(低)
○○○○┐ 低高高高  低高高高(低)  (低高)高高高高  (低高)高高高高(低)
○○○○= 低高高高  低高高高(高)  (低高)高高高高  (低高)高高高高(高)
66名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 10:45:15 0
名古屋(愛知県)
         単独    -モ        コノ-        コノ-モ
○┐      高        高(低)        (低低)高        (低低)高(低)
○=      高        低(高)        (低低)高        (低低)高(高)
○┐○    高低      高低(低)      (低低)高低      (低低)高低(低)
○○┐    低高      低高(低)      (低低)高高      (低低)高高(低)
○○=    低高      低低(高)      (低低)高高      (低低)高高(高)
○┐○○   高低低    高低低(低)    (低低)高低低    (低低)高低低(低)
○○┐○   低高低    低高低(低)    (低低)高高低    (低低)高高低(低)
○○○┐   低低高    低低高(低)    (低低)高高高    (低低)高高高(低)
○○○=   低低高    低低高(高)    (低低)高高高    (低低)高高高(高)
○┐○○○ 高低低低  高低低低(低)  (低低)高低低低  (低低)高低低低(低)
○○┐○○ 低高低低  低高低低(低)  (低低)高高低低  (低低)高高低低(低)
○○○┐○ 低低高低  低低高低(低)  (低低)高高高低  (低低)高高高低(低)
○○○○┐ 低低高高  低低高高(低)  (低低)高高高高  (低低)高高高高(低)
○○○○= 低低高高  低低高高(高)  (低低)高高高高  (低低)高高高高(高)
67名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 10:49:58 0
秋田(秋田県)
          単独    -モ        コノ-           コノ-モ
○┐      昇        高(低)        (低低)高        (低低)高(低)
○=      降        低(低)        (低低)低        (低低)低(低)
○┐○    高低      高低(低)      (低低)高低      (低低)高低(低)
○○┐    低高      低高(低)      (低低)低高      (低低)低高(低)
○○=    低低      低低(低)      (低低)低低      (低低)低低(低)
○┐○○   高低低    高低低(低)    (低低)高低低    (低低)高低低(低)
○○┐○   低高低    低高低(低)    (低低)低高低    (低低)低高低(低)
○○○┐   低低高    低低高(低)    (低低)低低高    (低低)低低高(低)
○○○=   低低低    低低低(低)    (低低)低低低    (低低)低低低(低)
○┐○○○ 高低低低  高低低低(低)  (低低)高低低低  (低低)高低低低(低)
○○┐○○ 低高低低  低高低低(低)  (低低)低高低低  (低低)低高低低(低)
○○○┐○ 低低高低  低低高低(低)  (低低)低低高低  (低低)低低高低(低)
○○○○┐ 低低低高  低低低高(低)  (低低)低低低高  (低低)低低低高(低)
○○○○= 低低低低  低低低低(低)  (低低)低低低低  (低低)低低低低(低)
68名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 10:53:37 0
大館(秋田県)
          単独    -モ        コノ-           コノ-モ
○┐      昇        高(低)        (低低)降        (低低)高(低)
○=      降        低(低)        (低低)低        (低低)低(低)
○┐○    高低      高低(低)      (低低)高低      (低低)高低(低)
○○┐    低降      低高(低)      (低低)低降      (低低)低高(低)
○○=    低低      低低(低)      (低低)低低      (低低)低低(低)
○┐○○   高低低    高低低(低)    (低低)高低低    (低低)高低低(低)
○○┐○   低高低    低高低(低)    (低低)低高低    (低低)低高低(低)
○○○┐   低低降    低低高(低)    (低低)低低降    (低低)低低高(低)
○○○=   低低低    低低低(低)    (低低)低低低    (低低)低低低(低)
○┐○○○ 高低低低  高低低低(低)  (低低)高低低低  (低低)高低低低(低)
○○┐○○ 低高低低  低高低低(低)  (低低)低高低低  (低低)低高低低(低)
○○○┐○ 低低高低  低低高低(低)  (低低)低低高低  (低低)低低高低(低)
○○○○┐ 低低低降  低低低高(低)  (低低)低低低降  (低低)低低低高(低)
○○○○= 低低低低  低低低低(低)  (低低)低低低低  (低低)低低低低(低)
69名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 10:58:27 0
雫石(岩手県)
         単独。    単独…   -モ。       -モ…        コノ-。          コノ-…       コノ-モ。         コノ-モ…
         言い切り   接続     言い切り    接続       言い切り        接続        言い切り           接続
┌○      低        低      高(低)        高(高)        (低低)降        (低低)高        (低低)高(低)        (低低)高(高)
○=      降        高      低(低)        低(低)        (低低)低        (低低)低        (低低)低(低)        (低低)低(低)
┌○○    高低      高高     高低(低)      高高(高)      (低低)高低      (低低)高高      (低低)高低(低)      (低低)高高(高)
○┌○    低降      低高     低高(低)      低高(高)      (低低)低降      (低低)低高      (低低)低高(低)      (低低)低高(高)
○○=    低低      低低     低低(低)      低低(低)      (低低)低低      (低低)低低      (低低)低低(低)      (低低)低低(低)
┌○○○   高低低    高高高   高低低(低)    高高高(高)    (低低)高低低    (低低)高高高    (低低)高低低(低)    (低低)高高高(高)
○┌○○   低高低    低高高   低高低(低)    低高高(高)    (低低)低高低    (低低)低高高    (低低)低高低(低)    (低低)低高高(高)
70名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 11:00:54 0
○○┌○   低低降    低低高   低低高(低)    低低高(高)    (低低)低低降    (低低)低低高    (低低)低低高(低)    (低低)低低高(高)
○○○=   低低低    低低低   低低低(低)    低低低(低)    (低低)低低低    (低低)低低低    (低低)低低低(低)    (低低)低低低(低)
┌○○○○ 高低低低  高高高高  高低低低(低)  高高高高(高)  (低低)高低低低  (低低)高高高高  (低低)高低低低(低)  (低低)高高高高(高)
○┌○○○ 低高低低  低高高高  低高低手(低)  低高高高(高)  (低低)低高低低  (低低)低高高高  (低低)低高低低(低)  (低低)低高高高(高)
○○┌○○ 低低高低  低低高高  低低高低(低)  低低高高(高)  (低低)低低高低  (低低)低低高高  (低低)低低高低(低)  (低低)低低高高(高)
○○○┌○ 低低低降  低低低高  低低低高(低)  低低低高(高)  (低低)低低低降  (低低)低低低高  (低低)低低低高(低)  (低低)低低低高(高)
○○○○= 低低低低  低低低低  低低低低(低)  低低低低(低)  (低低)低低低低  (低低)低低低低  (低低)低低低低(低)  (低低)低低低低(低)
71名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 11:05:38 0
弘前(青森県)
         単独。    単独…   -モ。       -モ…      コノ-。        コノ-…       コノ-モ。         コノ-モ…
         言い切り   接続     言い切り      接続       言い切り      接続        言い切り        接続
┌○      高        高      高(低)        高(高)        (低低)降        (低低)高        (低低)高(低)        (低低)高(高)
○=      降        高      低(中)        低(中)        (低低)中        (低低)中        (低低)低(中)        (低低)低(中)
┌○○    高低      高高     高高(低)      高高(高)      (低低)高低      (低低)高高      (低低)高高(低)      (低低)高高(高)
○┌○    低降      低高     低高(低)      低高(高)      (低低)低降      (低低)低高      (低低)低高(低)      (低低)低高(高)
○○=    低中      低中     低低(中)      低低(中)      (低低)低中      (低低)低中      (低低)低低(中)      (低低)低低(中)
┌○○○   高高低    高高高   高高高(低)    高高高(高)    (低低)高高低    (低低)高高高    (低低)高高高(低)    (低低)高高高(高)
○┌○○   低高低    低高高   低高高(低)    低高高(高)    (低低)低高低    (低低)低高高    (低低)低高高(低)    (低低)低高高(高)
72名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 11:36:16 0
○○┌○   低低降    低低高   低低高(低)    低低高(高)    (低低)低低降    (低低)低低高    (低低)低低高(低)    (低低)低低高(高)
○○○=   低低中    低低中   低低低(中)    低低低(中)    (低低)低低中    (低低)低低中    (低低)低低低(中)    (低低)低低低(中)
┌○○○○ 高高高低  高高高高  高高高高(低)  高高高高(高)  (低低)高高高低  (低低)高高高高  (低低)高高高高(低)  (低低)高高高高(高)
○┌○○○ 低高高低  低高高高  低高高高(低)  低高高高(高)  (低低)低高高低  (低低)低高高高  (低低)低高高高(低)  (低低)低高高高(高)
○○┌○○ 低低高低  低低高高  低低高高(低)  低低高高(高)  (低低)低低高低  (低低)低低高高  (低低)低低高高(低)  (低低)低低高高(高)
○○○┌○ 低低低降  低低低高  低低低高(低)  低低低高(高)  (低低)低低低降  (低低)低低低高  (低低)低低低高(低)  (低低)低低低高(高)
○○○○= 低低低中  低低低中  低低低低(中)  低低低低(中)  (低低)低低低中  (低低)低低低中  (低低)低低低低(中)  (低低)低低低低(中)
73名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 11:41:29 0
奈良田(山梨県)
         単独    -ガ        コノ-        コノ-ガ
○┘      高        低(高)        (高低)低        (高低)低(高)
○=      高        高(低)        (高低)低        (高低)低(低)
○┘○    低高      低高(低)      (高低)低高      (高低)低高(低)
○○┘    高低      高低(高)      (高低)低低      (高低)低低(高)
○○=    高低      高低(低)      (高低)低低      (高低)低低(低)
○┘○○   低高低    低高低(低)    (高低)低高低    (高低)低高低(低)
○○┘○   高低高    高低高(低)    (高低)低低高    (高低)低低高(低)
○○○┘   高低低    高低低(高)    (高低)低低低    (高低)低低低(高)
○○○=   高低低    高低低(低)    (高低)低低低    (高低)低低低(低)
○┘○○○ 低高低低  低高低低(低)  (高低)低高低低  (高低)低高低低(低)
○○┘○○ 高低高低  高低高低(低)  (高低)低低高低  (高低)低低高低(低)
○○○┘○ 高低低高  高低低高(低)  (高低)低低低高  (高低)低低低高(低)
○○○○┘ 高低低低  高低低低(高)  (高低)低低低低  (高低)低低低低(高)
○○○○= 高低低低  高低低低(低)  (高低)低低低低  (高低)低低低低(低)
74名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 11:47:57 0
蓮田(埼玉県)
         単独    -ダ        -ガ         コノ-           コノ-ダ         コノ-ガ
         言い切り   言い切り    接続        言い切り        言い切り        接続
○┘      高        低(高)        低(高)        (高高)低        (高高)低(中)        (高高)中(高)
○=      高        高(低)        高(高)        (高高)低        (高高)低(低)        (高高)低(低)
○┘○    低高      低高(低)      低高(低)      (高高)低中      (高高)中高(低)      (高高)中高(低)
○○┘    高低      高低(中)      高中(高)      (高高)低低      (高高)低低(中)      (高高)低低(高)
○○=    高低      高高(低)      高高(低)      (高高)低低      (高高)低低(低)      (高高)低低(低)
○┘○○   低高低    低高低(低)    低高低(低)    (高高)中高低    (高高)中高低(低)    (高高)中高低(低)
○○┘○   高低中    高中高(低)    高中高(低)    (高高)低低中    (高高)低低中(低)    (高高)低低中(低)
○○○┘   高高低    高高低(中)    高高中(高)    (高高)低低低    (高高)低低低(中)    (高高)低低低(中)
○○○=   高高低    高高低(低)    高高低(低)    (高高)低低低    (高高)低低低(低)    (高高)低低低(低)
○┘○○○ 低高低低  低高低低(低)  低高低低(低)  (高高)中高低低  (高高)中高低低(低)  (高高)中高低低(低)
○○┘○○ 高中高低  高中高低(低)  高中高低(低)  (高高)低低中低  (高高)低低中低(低)  (高高)低低中低(低)
○○○┘○ 高高低中  高高中高(低)  高高中高(低)  (高高)低低低中  (高高)低低低中(低)  (高高)低低低中(低)
○○○○┘ 高高低低  高高低低(中)  高高低低(中)  (高高)低低低低  (高高)低低低低(中)  (高高)低低低低(中)
○○○○= 高高低低  高低低低(低)  高高低低(低)  (高高)低低低低  (高高)低低低低(低)  (高高)低低低低(低)
75名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 11:57:41 0
>>74訂正
○○○○= 高高低低  高高低低(低)  高高低低(低)  (高高)低低低低  (高高)低低低低(低)  (高高)低低低低(低)

ソースは上野善道(1977) 「日本語のアクセント」 『岩波講座 日本語5 音韻』
多少類推で補った箇所がある
76名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 12:06:14 0
秋田、大館、雫石、弘前のアクセントは、核の種類が変わる過程を示しているのではないだろうか。
東京→秋田→大館→雫石→弘前のような変化が起こっても不自然ではない。
大館と雫石は、下げ核と昇り核とで決定的な違いがあるが、言い切りの場合の発音はほぼ完全に同じだ。
一音節のみが高い発音なら、上昇を弁別しているようにも下降を弁別しているようにも見える。
77名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 13:10:47 0
遅上がりは北奥羽にもあるのか。東京式では山陽・中京だけかと思った
78名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 15:06:04 0
北奥羽では(少なくとも言い切りの形では)アクセント単位につき高い音節が一つしかないとされる。
ただし津軽では言い切りの形でも高い音節が複数現れる。
79名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 16:37:42 0
おっ、さすが言語版。
北奥羽とは、すばらしい正統的地域名を使っている場面を発見できてうれしいぞ。
それに比べて国鉄は何や、
「北東北」なんてふざけた名前を発明しやがって。
posterを見たときは北北西に針路を取れのように
方角だけでどんどん行く当てのない旅を売っているのかと思ったぞ。
80名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 20:30:35 0
おお、なかなか詳細な資料が出てきたね。
北奥の上り核アクセントの考察は、なかなか難しいが面白い。

だが、惜しむらくは、>>66の名古屋が全く無意味なことだなあ。
外輪東京式を論ずるなら、
雛型として、豊橋か大分を必ず出しておくのが絶対の定石だと、
実質前スレでも指摘されていたのに。
中内輪の例をいくつ並べても意味がないよ。
こんなところで、
東部方言アクセントの例として、秋田、東京、松本、沼津を並べた
平山輝男「日本の方言」の愚を踏襲しなくてもいいのにw
松本と沼津の分は、明らかなインクと紙の無駄であるわけで。
81名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 22:20:51 0
>>80
これは型に所属する語彙の所属の違いを示すためではなくて、
それぞれの型が実際にどういう高さで実現するかの資料だから、
東京式の中の内輪、中輪、外輪というものはここでは意味を持たない。
型に所属する類の組み合わせは違うかもしれないが、
下げ核を弁別し高起式と低起式を区別しないという同じ体系を持つ。
名古屋は東京式の中で、上昇規則が違う方言の例として出したもの。
内輪東京式の例として出したわけではない。
現にここでは類とか所属語彙の例は一切出していない。型だけを出している。
秋田や大館も下げ核だが上昇や下降の規則が違うもの、
雫石や弘前は昇り核、奈良田や蓮田は上げ核の例として出している。
外輪でも、上昇規則や下降規則が同じならこの書き方では同じになってしまう。

それにしても、弘前や雫石は昇り核であって、弁別する核の種類が違うという
非常に明白な特徴があるのに、一般には「外輪東京式の変種」として、
秋田や庄内、北越と一括りにされているのはいかがなものだろうか。
ニ拍名詞や三拍名詞の単独や助詞付きの言い切りの形だけを調査したので、
隣接した地域と核の種類が違うことに気付かなかったのだろうか。
金田一春彦(1954) 「東西両アクセントの違いができるまで」のアクセント分布図では、
青森県と岩手県北西部を秋田県や岩手県中部、山形県北部から隔てているが。
82名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 22:34:39 0
>>81
うーん、名古屋あたりのいわゆる「遅上がり」は、
上昇「規則」と言えるほどのものじゃないんだよなあ。
(被せ「音素」ではなく)音声としては、3拍目から上がることが多いが、
アクセントではなく、100%単なるイントネーション、「言い癖」の問題で、
いうなれば「その場の気分」に過ぎない。
(これは近畿中央部の京阪式低起類も同じだけど)

尤も、この例をよくみると、
「その場の気分」が次第に確立・固定されていき
弁別要素としての地位を獲得して行くようにもみえる。
そういう例のひとつとしては、意味があるのかもしれない。
83名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 22:56:33 0
例えば、東京のような2拍(音節)目から上昇する方言が、
名古屋のように3拍(音節)目から上昇する段階を経て、
秋田や大館のように核がある拍(音節)のみが高い段階に至り、
核の直後の下降ではなく直前の上昇が弁別されるようになって、
雫石のように接続の形では昇り核としての性質が出るようになり、
弘前のように下降規則が変わって昇り核の性質がはっきりとする…といった
連続的変化も考えられるわけで。

何が弁別されているかを見極めるのは当然大切だが、核の種類が変化する場合は、
この非弁別的な特徴が重要な役割を果たすのではないだろうか。
例えば東京アクセントがいきなり雫石アクセントに変わるのはかなり難しいが、
大館アクセントが雫石アクセントに変わるのはかなり容易だ。
大館アクセントと雫石アクセントの関係は、非弁別的なイントネーションが
弁別的なアクセントに変わることもあることを示しているのではないだろうか。
84名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/07(火) 23:13:05 0
>>83
おおよそ同意するけど、そんなに堅苦しく考えなくてもいいと思うんだけど。
「2拍目から核拍までは同じ音程である」という法則は、
鎌倉以前の京都アクセントや、今の甲種の高起類においては意味があっても、
乙種アクセントにおいては弁別上無意味なので、早晩崩壊し得る。
つまり、この崩壊は、乙種に内在する性質であるといってもいい。
これが崩壊したら、残るアクセント要素は、実質的に「核の位置が高いこと」だけなので、
「滝」ではなく「登り」が弁別核になるというのは、そのまま想定可能だ。

こう考えれば、そんなに離れている気はしないんだよ。
2拍目上昇→3拍目上昇→階段→核だけ→登り核、
のように厳密にとらえると、
実際には生じなかった「謎の理念形」を作ってしまう可能性がある。
85名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/08(水) 00:25:37 0
一応誤解をまねかないように付け足すと、
甲種の高起類では、初拍から滝までの音程が同じ必要がある。
鎌倉以前の京都アクセントでは、
例えばLHHHとLLLHを弁別したので、(今は甲種でもこの弁別は無い)
2拍目以降の高さは「低起」でも重要となる。

つまり、歴史的に考えれば、
今の乙種において、2拍目から滝までの音程が揃うというのは
おそらく歴史的遺物というか「盲腸(虫垂)」に過ぎないんだ。
これらの歴史的経緯から、残っているということに過ぎないんだろう。
86名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/08(水) 02:26:10 0
>>80
>平山輝男「日本の方言」の愚を踏襲しなくてもいいのにw
>松本と沼津の分は、明らかなインクと紙の無駄であるわけで。

1・2拍はほとんど同じだが、3拍名詞に5類の大部分と、3類、6類、7類の一部に東京と違いが出る。
特に5類は東京が京阪式と同じく頭高だが、乙種の多くは中高。

3拍名詞の部分はNHKのアクセント辞典では省略されてるけど
87名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/08(水) 22:41:17 0
秋田と津軽などのアクセントは、下げ核と昇り核という違いがあるが、核の位置で言えばそっくりだ。
>>25の「┌」を「┐」に書き換えればそのままそっくり秋田方言のアクセント体系になる。
二拍名詞や三拍名詞での類の分裂の仕方も同じ。
ここまで揃っているのなら、どうやってできたかを悩まなくてもいいだろう。
類がどの型に属するかの所属も完全に一緒なのだから、
何も悩まず、大館アクセントから直接に雫石アクセントを生み出すことができる。
あとは雫石アクセントの具体的音調をちょっと弄れば弘前アクセントができる。
88名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/09(木) 19:47:58 0
>>86
ところがどっこい、2拍名詞だけの表で、秋田東京松本沼津を並べているんだなあ>平山
本当に、何の意味があるのかと思う。しかも松本と沼津を両方掲載している。
ずらっと全く同じ形が並ぶだけで、何の意味も無い。
89名無し象は鼻がウナギだ!:2008/10/09(木) 22:45:50 0
2拍名詞ばかりを見て全体の体系を見ない風潮があるのはいかがなものだろうか。
確かに2拍名詞は語数が多くて日常的な語彙が多く、類の数も5種類と適当で、
各類に満遍なく十分な数の語彙があり、3拍以上の名詞のような乱れも少なく、
分類は実にやりやすいとは思うんだが、
2拍名詞の言い切りの形のみを調べていたのでは、
核の種類が何なのか、語声調を持つのかなどといったことがよく分からない。
90名無し象は鼻がウナギだ!:2008/11/14(金) 10:16:46 0
東京の三拍名詞のアクセントの成立は未だにすっきりとした定説がないのか?
金田一の説明もいまいち歯切れが悪い気もするし。
91名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/04(木) 17:27:15 0
三拍名詞五類が東京で中高型から頭高型に変化したのはいつ?
明治時代にはまだ中高型だったんだよな?
92名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/12(金) 03:45:52 0
外輪東京式が広母音への核の一拍後退を起こしたものを「北奥羽式アクセント」と呼ぶのは、
どのぐらい正式?広く使われている単語?
「北奥羽式アクセントは出雲方言でも使われている」と言うことはできる?
93名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/15(月) 00:24:52 0
>>92
「母音音価による一拍後ズレ」という現象自体は、
京阪式の富山などを含めて、出雲から津軽まで、日本海側に広く分布するもので、
本来なら、「汎日本海側アクセント要素」とでもいうべきもの。
東北北部の太平洋側は、それが津軽海峡を回ってこぼれた
おまけの分布域のように見えるから、
乙種外輪に限定したとしても、この要素を含むものを
「北東北(北奥羽)式」というのは、適切ではないと思うなあ。
北東北は、おそらく日本語圏としての歴史が千年に達しない浅い地域で、
「北東北」の要素が「出雲」に伝わった可能性はほぼゼロだからね。

94名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/16(火) 10:41:48 0
>>93
でもその分布って日本海側で連続してるわけではないよな?
新潟の中越や下越は一拍後ズレしていない外輪東京式(西端は中輪)だし、
出雲の東西の鳥取西部や島根中部は一拍後ズレなしの外輪、
さらに鳥取東部は中輪、兵庫北部や京都北部は内輪。
石川や福井のアクセントが一拍後ズレしてるかよく知らないが。
95名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/16(火) 18:16:31 0
東北北部以外の太平洋側には母音音価による一拍後ズレはない?
96名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/17(水) 02:28:06 0
>>95
太平洋側ではないが香川県の高松周辺には
母音の広狭による一拍ズレが有る。

あと九州の肥筑方言域にも有る。
97名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/17(水) 22:22:21 0
>86
>あと九州の肥筑方言域にも有る。
筑前(博多周辺)や対馬のことか?ここなら日本海側の延長線と考えた方が良いだろう。
但し、筑前は曖昧型(東京式の亜種)だし、対馬は特殊なアクセント体系だけど。
98名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/17(水) 22:23:33 0
>97
レス番違った。>96へのレス。
99名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/17(水) 23:52:31 0
>>97
筑前や対馬のことだよ。
ただしこれは2拍1類・2類の,
LH(狭)-Lとなるはずのものが,HL-Lとなる現象だから,
本州日本海側に存在するものとは異なるが。
(LL-Hとなるものも有り)

高松の讃岐式アクセントは,
基本的には東北型のもの。


んで,東北から雲伯や九州までの母音広狭によるアクセント変化を,
日本海側的要素と考えるかどうかだが,
日本海側で連続していないうえに,
富山や石川の京阪式も挟んでるわけで,
基本的には個別におこった現象とかんがえるべきじゃないか?
100名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 00:08:13 0
>>99
単なる命名法の問題だとは思うが、
「西のアクセント要素に北(東)の名前をつける」のには、
強烈な違和感を感じざるを得ないよ。
中国地方のアクセントを「東京式」というのにも通じるが、
讃岐アクセントを「東北式」と言ったり、
富山や出雲まで広がっているアクセントを「北奥羽式」というのは、
「南西イングランドの英語は、カリフォルニア式だね」
「ローマのイタリア語のある部分は、ベルギー式だね(そんな要素があったと仮定して)」
というようなすさまじい違和感と同質の物。
日本語は、西南日本のどこかから北東に広がった言語であることは明らかなので、
逆向きの命名は明らかに可笑しい。
一部には、実際に北東から南西に広がったとされる要素もあるけれど。
(サ行子音、タ行子音の変化など)
101名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 00:15:57 0
結局、「外輪東京式アクセントが広母音に一拍後ズレを起こした変種」は何と呼べばいいんだ?
102名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 00:24:50 0
>>101

つ【出雲式】

命名の基準地名は、出来るだけ保守的なアクセントを守る地域を採用するのが
誤解が少なくてよい。
「京阪式」「東京式」でさえ、二次変化に振り回されてしまう例が多い。
後ズレを起こしていない外輪は、「豊橋式」または「大分式」がいいだろう。
「外輪東京式で」と大きな概念を出した以上、北東北は絶対にやめるべき。
103名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 00:27:19 0
>>100
>高松の讃岐式アクセントは,
>基本的には東北型のもの。
ごめんこれは言葉足らずだった。
〜以下訂正文〜
 高松の讃岐式アクセントは,
 基本的には東北型の母音広狭によるアクセント変化を起こしたもの。

東京のアクセントは中国地方から伝わったものでもないし,
東北や富山,雲伯,香川,九州の母音広狭によるアクセント変化だって,
どちらかからどちらかに伝わったものではないだろうよ。

というか,高松のアクセントと東北日本海側のアクセントの母音広狭の問題と,
南西イングランドとカリフォルニアの英語の問題を同列に考えてるあたり,
日本語の方言間の関係を理解してないんじゃないか?

>一部には、実際に北東から南西に広がったとされる要素もあるけれど。
アクセント上の現象についてはそう言えそうなものは無いよね。

どっちにしろ,用語論をここでやる必要はない。
104名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 00:36:21 0
>>103
さすがに香川と秋田では、ほぼ100%系統関係が無いことは重々承知。
それでも、系統関係が無い要素であっても、
イギリスの英語やスペインのスペイン語を、
新大陸における方言の地名で代表させて語らせるのは
やはりどこかおかしいんだよ。
南西イングランドとカリフォルニアの英語は、
Rの発音などは系統関係があるとされているので誤解させたかもしれなかった。
さらに、
>>102の理由もあるわけで、
北奥羽で代表させるのだけはやめたほうがいい。
とんでもない誤解を招きかねない。
105名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 00:39:59 0
>>102
個別のアクセントのタイプに地名を当てはめていくのはあまり適切ではないと思うがね。

大分式や出雲式の上位概念は外輪東京式,
外輪東京式や内輪・中輪東京式の上位概念は東京式,
讃岐式,主流京阪式,真鍋島式,垂井式の上位概念は京阪式,

というふうに似たような名前で入れ子構造を作ると,
我々は混乱しないにしても,一般の人には理解しづらいものになってしまう。

生物種の命名のように,
目・科・属・種というように上位・下位の分類がわかるように名付けるのが理想だとおもうよ。
106名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 00:54:51 0
>>104
香川や富山は京阪系のアクセントなのでおいとくとして,
雲伯のアクセントと東北日本海側のアクセント(例えば山形あたり)を比較した場合,
どちらがアクセント上の2次変化が少ないの?

個人的には,定義さえしっかりしてればどんな用語を使ってもいいと思ってる。
さすがにスペインのスペイン語をチリ語と呼ぶのはおかしいと思うが,
言語のある現象を捉えた「用語」にまでそれをやるのは,
学者がやることじゃないとおもうよ。
特にどちらから伝わったかわからない場合,
複数箇所で独立して発生した場合はなおさら。

理想は
 京阪式アクセント→甲種アクセント
 東京式アクセント→乙種アクセント
だろうということは十分理解しているつもりだが。
107名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 10:45:23 0
ぼくの生まれた地域では
心は こ   「雪が」は  きが という。 き 
    ころ       ゆ       ゆ が
というのを聞くと、こいつ気取るってやがる、と思ってしまう。
この地域はど〜こだ?

108名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 21:02:28 0
東三河あたり?
109名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 22:46:51 0
二拍名詞二類が平板型で、三拍名詞五類が頭高型の地域か
難しいな
110名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/18(木) 23:15:13 0
>>109
モロ豊橋やんけ
111名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/19(金) 09:35:06 0
豊橋って三拍五類は頭高型だっけ?「二次変化の少ない外輪」というイメージで中高型だと思ってたが。
静岡あたりが、動詞も含めた三拍の中高型が頭高型に変化してる地域だよね。
豊橋も同じような変化してるの?

てか、三拍五類は東京でも頭高型に変化してるけど、その中で「心」は例外的に尾高型なんだよね。
三拍五類は例外が多くてよく分からないけど。明治時代にはまだ東京でも中高型だった。
112名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/19(金) 11:23:35 0
>>111
新潟中南部、東京周辺、静岡〜岡崎で頭高

それ以外の乙種ゾーンは中高が標準
113名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 02:08:08 0
>>111>>112
理論的には、むしろ「外輪の理論形がHLL」のほうが
すっきりするんだよなあ>3拍5類
京都南北朝の、「低平連続回避現象」
中期朝鮮語風の用語を使えば「『平声』不連三」の影響を考えずに
平安京都の祖形に対して、そのまま1拍ズレだけを適用すると、HLLになるはず。
LLH(平安京都)→*LLL→HLL
(参照 LLH(平安)→HLH(南北朝)→HLL(室町京都)→LHL(中輪標準))

こういうときに、逆に北奥羽などのアクセントからの推測が有用になる。
114名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 12:47:42 0
>>113
それだと外輪東京式の他の類の現実の型が導けないんじゃないか?
例えば三拍四類もLLL→LLL→HLLになってしまわないか?
115名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 14:28:32 0
東京周辺が甲種と同じくHLLになるのは単に影響を受けたからじゃないか?
116名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 14:29:11 0
>>114
たしかに3拍4類5類は鬼門なんだよ。
中輪の5類LHLは、1拍ずれ前の「平声不連三変化」を前提とするのが通説。
ところが、平声不連三がおきた瞬間から、
伝統的な低起高起の区別ラインが崩壊するので、
平声不連三後の形をもちこむことは、
乙種外輪の特徴である、
「平安高起類が平板(核無し)として保存された」という根本命題を
放棄することになってしまう。
(もちろん3拍1〜3類の理論形とも矛盾する。高起類の核を全部消すという
大規模な変化は、別の大きな要素の保存のためという理由をつけるのが自然)。

>>29が通説なんだろうけど、蒸し返しになってしまうが、
どうもここがすっきりしないんだ。
117名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 14:36:46 0
>>116
>>29が通説なんだろうけど
勝手に通説にしないでくれ。
上がり拍が下がり拍に変化したなんて通説は無いぞ。
118名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 15:08:09 0
>>117
まあね。祖形の2拍3類、3拍4類の最終音節に
「隠れた上がり目」を想定すること自体、違和感大杉なんだよな。
古くなればなるほど、アクセント要素は付属語から切り離して考えるべきという
アクセント研究の公理をひっくりかえすことになる。
これに公然と反論したのは、あのラムゼー説だけだろう。

文献時代より前の日本語アクセントにおいて、
2拍3類は低昇、3拍4類は低低昇だったのだという
さらにアクロバティックな仮説を立てるのならまだしも。
119名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 16:04:41 0
高起類の型統合ってそんなに大変な変化か?
アクセントの弁別機能が今より大きかった時代とはいえ、
辺境で同時多発的に起きても不思議はないと思うが。
金田一のいう高起統合→平声不連三→1拍ずれ説に従えば、
説明の必要があるのは東京の3拍5,6類とだけになる。
3拍5類が頭高になったのは最近のことだから、それ以前なら問題は6類だけだ。
120名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 16:47:40 0
>>119
ん?外輪乙種に、高起統合と不連三変化を両方及ぼすということ?

論理的可能性としては十分あり得るけれど、
日本語のアクセントの変化力学を考えた時に、どうだろうと思う。
京都などにおける「不連三変化」は、
祖語以来の「高低昇降が音節毎に自由に付くアクセント」が、
「下がり目アクセント」に変化する際に
逆の「上がり目」という要素が維持できず、
低平連続が維持できなくなって生じたものと考えられる。
これによって、もう一つのポイントである高起/低起の区別が、
区別としては保持されたが、区別ラインが滅茶苦茶になった(中輪より畿内寄り全域)。

これに対して、同じように「下がり目アクセント」に変化する際に、
高起/低起の別を保持しようとして、高起類の下がり目を犠牲にしたのが
外輪乙種の祖形ではないかと思っているんだよ。
だとすれば、不連三なんて大規模な変化をおこす必要は無いはずで、
低平核無し類だけに、「起伏(下がり目)」を創り出す
という方向での変化が理論的に要請されるはず。
121名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 19:15:25 0
南北朝時代に起きたいわゆる低平連続崩壊では、LLH、LLLH、LLHHのような型が
HLH、HHLH、HLHHのような一拍だけLの型を経てHLL、HHLL、HLLLと合流したのとともに、
低平型LL、LLL、LLLLがHL、HHL、HHHLのように最後の拍だけLの型に変化している。
他の変化と統一的にこれを説明するには、
LL(H) > HL(H) > HL(L)
LLL(H) > HHL(H) > HHL(L)
LLH(H) > HLH(H) > HLL(L)
LLLL(H) > HHHL(H) > HHHL(L)
LLLH(H) > HHLH(H) > HHLL(L)
LLHH(H) > HLHH(H) > HLLL(L)
のように、低平型の直後に上昇がある型を想定するとうまくいく。
これは>>35にあるように鎌倉時代から室町時代からの文献記録を見ても裏付けられる。
もし低平型が後まで低く続くことを強く要請する型ならば、助詞の固有アクセントが失われ
かつ低平連続崩壊が起こる前の鎌倉時代には、LL(L)のような表記が現れていいはずだが、
実際にはLL(H)やHL(H)のような型が記録されている。

確かに古くは助詞アクセントは独立だったわけだが、低平連続の崩壊が起きる前の鎌倉時代の助詞アクセントを
見る限り、低平型の末尾に上げ核があったとみて差し支えない。
低起式を「あるところまで低くする抑圧があり、上げ核以降は抑圧が取れ上昇する」と考えれば、
低平型の末尾に上げ核があってもそれほど不自然ではない。
122名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 19:22:17 0
不連三変化って具体的にどの現象のことを言ってるの?

LLL→HLL?

単なる語頭にアクセント核ができる変化であって,
わざわざ朝鮮語の用語を持ってくると混乱するんじゃないか?

123名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 19:47:22 0
>>121
そりゃ鎌倉以降現在に至るまでの京阪式を誤解しているよ。
助詞アクセントに対する影響というのは、
「下がり目がHをLに引っ張り下げる」効果はあるが、逆はない。
Lは何についてもLのまま。LがHに「引っ張り上げられる」ことはない。
だから、「助詞付きアクセント」を考察する際には、
「潜在的固有アクセントHの助詞」のみが採用される。
だから、2拍3類の型は当然LL(H)となるし、3拍4類も同様。
もし、鎌倉期に限ってLがHに引き上げられた例があるなら
紹介して欲しい。それは重大な例だから。

>>122
理論的に、
LLLLHLが、HHHLHLとなる変化のこと。
ただ下がり目以降には機能しないから、不連三と言う用語は本当は適切ではないかも。
もっと分かりやすい言い方はないものかね。
124名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 19:58:42 0
>>123
>LLLLHLが、HHHLHLとなる変化のこと。
その変化であればLLH→HLHになるような変化を
擡頭(台頭)現象と記述してある例があるから
これに倣うのがいいんじゃないかな。
125名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/20(土) 20:06:59 0
主な助詞で潜在的アクセントLのものってあんまりないな。
格助詞の「が」「と」「に」「を」も、係助詞の「は」「や」も、接続助詞の「て」も高。
格助詞の「と」(引用)と接続助詞「ば」は低。格助詞の「も」は降。
高の助詞が付いたときのLL(H) > HL(H) > HL(L) のような変化が、
他の助詞のときにも拡大されたってことかな?
126名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 00:58:26 0
>>120
> 祖語以来の「高低昇降が音節毎に自由に付くアクセント」
疑問。高低高とか降高とか昇昇のような型は基本的になかったのだから、
単語には上げ核と下げ核が存在でき、両方が現れる場合は上げ核が先、
という枠組で捉えることが出来る。n拍名詞なら高起2n通り、下がり目のない低起2n通り、
下がり目のある低起(n-1)(2n-1)通りの合計n(2n+1)+1通りが理論上存在する。
3拍以上では昇降も稀だから基本的な型はn(n+1)/2+1通りだ。
これを前提にすると、低低低高低が高高低高低になっても弁別上問題がないことになる。
低平が高起-2に合流した後なら、こういう変化が起きても全く不思議はない。
127名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 09:33:59 0
院政時代の京都アクセントに存在した型(括弧で囲んだのは所属語がごく少ない型)

一拍名詞
高 降 低 (昇)

二拍名詞
高高 高低 低低 低高 低降 (高降) (降低) (昇高) (昇低)

三拍名詞
高高高 高高低 (高低低) 低低低 低低高 低高高 低高低 (低低降) (昇低低)

四拍名詞
高高高高 高高高低 (高高低低) (高低低低) 低低低低 低低低高 (低低高高) 低低高低 低高高高 (低低高低) 低高低低 (低低低降)
128名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 12:49:07 0
>108正解は濱松でした。問題は107

食べる は た   食べて も た  となる。
       べる        べて 
東京じゃ、 食べるは  べ   か。そういう奴、気取ってやがる。
           た る 
129名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 12:52:45 0
>>128
やっぱり静岡西部か。低高低の型が動詞の終止形まで巻き込んで高低低になってる地域だな。
ところで、その複数行に跨った書き方、気持ちは分からなくもないがずれててかなり見づらいからやめてくれw
高低低とかHLLとかで書いてよ。
130名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 13:26:28 0
>>128
浜松も過去のどこかの時点では食べる(LHL),食べて(HLL)と、
東京と同じ発音をしていたはずなんだけどね。

今の食べる(HLL)は連用形のアクセントに引っ張られてできた二次変化。

というか言語学については素人さんっぽいが、
アクセントの分析はしっかりしてるあたりは感心だわ。
131名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 22:31:34 0
>>126
そこまでして「上げ核(と下げ核)」の存在を必死で死守する説は、
どうみても不自然だ。
院政京都アクセント(恐らく祖語来のアクセント)の禁則は

「狭義の1単語内に『谷』を作らない」

これだけだと説明するほうが、よほど明快だ。
「谷」の存在は、その単語が複合語であることのメルクマールだった。
但し組み合わせによっては谷ができないこともあるが、
谷のある単語はかならず複数の造語成分を含む「複合語」だった。
(例:かたつむりHLLHH)
「谷を作らない限り、あとは自由」これが本則だった。
禁則問題ではない「弁別要素」としては、
音節毎の4種のアクセントの他に、
スタートの高起/低起の2分法があったと考えれば良い。
>>126の論理は、少数派を切り捨てて、
都合のいいものだけを抜き出して無理矢理「法則」を導き出している。
鎌倉期に、多数派に少数派が圧倒されて型が統合したことは事実だが、
この事実と、祖語来院政までのアクセント法則自身の内容とは、全く別物。
132名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 22:37:06 0
>>131
「単語には上げ核と下げ核が存在でき、両方が現れる場合は上げ核が先」
は「谷が存在しない」と論理的に同値だろうが。
「谷が存在しない」は、それを外すとn拍名詞のアクセントの型が
一気に2^n(昇降含めると4^n)通りに増えてしまうという重要な規則だ。
133名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 22:48:48 0
>>132
じゃあ、低高/昇高/高高が完全に弁別されていた事実をどう説明する?

室町以降の(伝統的な)京阪式には、低高(低)/低降(低)という弁別は無い。
だから、降の存在と、「下がり目法則」は両立する。
院政アクセントには、4種類あったという事実は非常に重要。
上がり目と下がり目しかないんだったら、2種類で必要十分のはず。
室町以降の「降」は、ちゃんと「下がり目法則」の枠内に収まっている。
だが、院政の「降」「昇」はそうはいかない。
134名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 22:53:23 0
鎌倉時代に「降」「昇」が変化したことにより、
「高起式と低起式の語声調、上げ核と下げ核の位置アクセント」で解釈できるアクセントに変化したということだろう。
そして、京都では南北朝時代に、「高起式と低起式の語声調、下げ核の位置アクセント」で解釈できるアクセントに変化した。
東京式では、「下げ核の位置アクセント」で解釈できるアクセントに変化した。
西南九州式では、「A型とB型の語声調」で解釈できるアクセントに変化した。
135名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 23:26:00 0
>>133
下がり目が拍内なら高降、拍間なら高低という理解になる。
これを全部許しても最初に出したn(2n+1)+1通りにしかならない。
136名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 23:33:43 0
>>135
ほらほら、「拍内部の核と、拍前/後の核」という、
技巧的概念をまた新しく考え出す必要が出てくるわけだ。

観測が精密化するたびに、説明に窮することを繰り返した結果、
摩訶不思議な天体公転を惑星毎に編み出して、
大きい/小さい、全体/部分さまざまな「天球」を創ってしまった
アリストテレス天動説の末路のようだよ。


そもそも、こんな苦しい説明は、
上がり目/下がり目を、院政アクセントの説明で死守するから生じる。
137名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 23:46:00 0
>>136
パターンの分類、勘定をやる上では常識に属する技巧だと思うが。
谷が存在しないという制約がいかに強いもので、
「高低昇降が音節毎に自由に付くアクセント」が見当外れであるか、
分かりやすく示すとそうなる。
室町以降は上がり目がなくなるから、これも重大な変化ではあるが。
ちなみに天球って一種のフーリエ級数だから現象論としては実は筋がいいんだよ。
138名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/21(日) 23:59:01 0
まあまあ、「上げ核と下げ核」でも技巧的にとはいえ説明できなくもないからこそ、
後に正真正銘上げ核と下げ核で説明するに相応しい体系に変化することが可能だったって事でしょ。
そういう、何通りかの解釈を許すような体系が、大きな変化の過程には必要とされるんじゃないかな。
139名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 00:30:58 0
>>138
そうやって「上がり目」の性格が顕在化してしまったのが
低低低高低→高高低高低なんだというのが俺の理解。
「上がり目」を維持できなくなったから起きたというのは因果関係が逆だと思う。
>>83のいう北東北で起きた変化に似ているといえば似ている。
140名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 00:35:32 0
上がり目をはっきりさせようとしすぎて、唯一の禁則であったはずの「谷」を作ってしまった結果、
逆に上がり目がいらなくなってしまったと…
141名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 00:39:47 0
ところで、山形県鶴岡市(旧東田川郡朝日村)大鳥のアクセントはどうやってできたんだ?

二拍一類 低低(低)
二拍二類 高低(低)
二拍三類 低高(低)
二拍四類 低高(低) ※広母音終わり
       高低(低) ※狭母音終わり
二拍五類 低高(低) ※広母音終わり
       高低(低) ※狭母音終わり
142名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 01:18:03 0
>>141
二拍二類については語彙レベルで見ていく必要があるが、
型だけ見ればかなり新しく頭高に変わったことになる。
大昔に昇低にでも変化して型統合を免れたのかも知れないが、
ごく狭い地域のことだから、最近京阪式と接触した可能性の方が高い気がする。
三拍名詞や用言はどうなっているのだろうか?
143名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 02:16:17 0
>>141
>>50のアクセントだね。>>43でこのアクセントについて質問した者だが,
>>141のアクセント型を見てみると,
4・5類では母音の広狭で2つに分裂しているのに,
2類ではそれが無いのが興味深い。

そうすると2類が何らかの型からHL-L型に変化する前に,
母音の広狭による変化が起こったってことになる。

>>50の岐阜や岡山のものだけでは、1/3/245の前に、
1/2/3/45という時代が有ったとは断言できないので、
この資料はありがたい。ついでに言うと>>141の出典も明らかにしてくれると大変有り難い。

元に戻るが、45類が分裂した1/2/3/45が一つ前の代のアクセントとして存在するはずで,
さらにその前の代は、45類の分裂のない1/2/3/45という時代が有ったはずだ。

この地に1/2/3という区別が有ると言うことは,
ここから西の外輪式(12/3)や中輪式(1/23)にも
かつて1/2/3の区別が有ったことが推定できる。

これら全域で2類の発音が同じだったかどうかはわからないが,
LH-LにもLH-HにもHL-Lにもなりうる型があったということか・・・
わけわからない。

>>142の言うように用言や3拍名詞の型についても情報が有れば欲しい。
144名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 18:07:33 0
>>141の出典は
柴田武著 『方言論』 平凡社、1988年、280頁。ISBN 978-4-582-46403-0。
「日本の言語島 (一) -東北・関東-」
『全国方言資料第7巻 へき地・離島編I』 日本放送出版協会、1967年初出。

この論文には残念ながらアクセントについては>>141以上の情報がないが、
この方言は音韻などが変わっているところが多い。
例えば開合の別を[oː]対[uː]で残し、
湯治を[toːʒi]、冬至を[tuːʒi]、孝行を[koːɡo]、奉公を[ɸuːɡu]と発音する。
また/tu/、/du/ のモーラがあり、わずかな語に/di/のモーラもあり、それとは別に/cu/、/zu/、/zi/もある。
/ce/、/ti/は欠けている。
/si/、/su/、/ci/、/cu/、/zi/、/zu/は互いに区別されズーズー弁ではない。/i/の母音は前寄りである。
語中の/k/、/t/は有声化し、/d/には稀に入り渡り鼻音が聞かれる。/g/は語中で[ŋ]になる。
/ju/、/Cju/は/jo/、/Cjo/になる。
145名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 18:12:37 0
>>141は、二拍目の母音に注目して整理すると、
    広母音  狭母音
一類 低低(低) 低低(低)
二類 高低(低) 高低(低)
三類 低高(低) 低高(低)
四類 低高(低) 高低(低)
五類 低高(低) 高低(低)

となって、広母音終わりの語では1/2/345、狭母音終わりの語では1/245/3という統合になるが、
これを類の統合の形として1/245/3として扱っていいのだろうか?
1/2/3/45ではないのか?こういうのはどう扱えばいいんだ?
146名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 22:36:20 0
>>138
俺も、>>134の解釈には反対しないよ。
ただし、「上がり目」なるものが、台頭現象ほどの長い射程を持つものなのか、
単なる1世紀ほどの過渡期の仇花なのかは、もう少し考える必要があると思う。
院政京都アクセントについても、「上がり目」「下がり目」で説明しても、
今の所、論理的に完全に矛盾する決定的一撃は与えられない。
ただ、一見明白にあまりにも筋が悪いのと、現存する方言などとも親和性が低いと思う。
有名な伊吹島アクセントの2拍3類は、「語末の潜在的上がり目」どころか「高降」なのだ。
まあ、どうやら>>126氏は
「歴史上地理上全ての日本語アクセントは上がり目と下がり目からなる」を
絶対の第一公理としていて
具体的な高低昇降すら、その公理の反射と考えているようだから、
どんなに議論しても、話は平行線のままだ。非生産的なので、
俺としてもこれ以上「議論の為の議論」はしないつもりだけど。

ただし、「低平連続の帰趨」というのは、重要な話だと思う。
体言ばかりか、祖語の用言アクセントの大半がこれになるからね。
147名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/22(月) 23:04:58 0
>>145
1/2/3/45では2拍語で4種類のアクセント型が区別されなければならないから,
これを選択することはあり得ない。

1/2/3の対立については異論は無いだろう。
ここに,45広(LH-L)と45狭(HL-L)が加わるわけだから,
1/2・45狭/3・45広とでも書くべきだろう。
148名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 01:41:41 0
>>146
>>123氏こそ、
> 祖語以来の「高低昇降が音節毎に自由に付くアクセント」が、
> 「下がり目アクセント」に変化する際に
なる力学がアプリオリに存在し、すべての変化がその力学の反射と考えているんだろう。
俺はそんな力学を認めない。谷が出現するまでの変化は、低起類の上がり目より前の部分が
イントネーションの影響を受けつつ徐々に高く発音されるようになり、
ついにアクセントとして固定されるという、日本語史に繰り返し現れるパターンに沿って解釈すべきだ。
(現代でも、首都圏方言で形容詞の終止形を尻下がりに発音する傾向が型統合の原動力になっている)
下がり目アクセントへの変化は、出現してしまった谷を解消しようとして起きたことで、
京阪式、讃岐式、東京式は、同じ問題への答えとして同時期に生まれたのだろう。
いわゆる一拍ズレも、必ずしも室町京阪式の体系を経ることなく、
谷のある形から直接(それ以外の型を道連れにして)起きたのではないかと思う。
ついでだが、俺自身は「語末の潜在的上がり目」は肯定も否定もしない。
低平類が高起-2に統合された時点ではどのみちルビコンを渡っていない。
149名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 02:03:19 0
>>147
型の統合ではそうかもしれないけど、
例えば型としては14/235広/235狭の富山アクセントが類の統合としては14/235と解釈されたり、
型としては12/3・45広/45狭の北奥羽アクセントが類の統合としては12/3/45と解釈されたりしてるわけじゃん。
そういう「類の統合」の解釈ではどうなるのかなと思ったんだけど。
150名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 02:40:09 0
>>149
富山アクセントに関して言えば、
235類は,2拍目の広狭でLH-LかHL-Lに分裂し、
かつ、LH-LやHL-Lは必ず235類だから、
LH-LとHL-Lの発音の違いは、語彙の分別に役立っていない。
そういう意味では朝日村や北奥羽のアクセントとは事情が違う。

>北奥羽アクセントが類の統合としては12/3/45と解釈されたりしてるわけじゃん。
普通はそうしないと思う。
議論の単純化のために、12/3/45ということは有るが、
これは外輪式ということが強調されるような場面ではないか?
厳密には、類の統合としてもあくまで
 12/3・45広/45狭
と置くべきだな。

同様の理由で朝日村のアクセントの類の統合の形は、
1/2・45狭/3・45広
となる。
151名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 14:07:44 0
>>148
具体例などは腑に落ちない面が多々あるが、発想法としては面白いな。
「日本語史に繰り返し現れるパターン」と読むんだね。
現時点では全く肯定出来ないが、とても面白い考え方だと思う。

ただ、>>148氏のイメージと若干ずれているようなので、
俺のこのレベルでの考え方を少しだけ書いておくよ。
「自由なアクセント」に御執心のようだけど、俺の祖語アクセントへの考え方はむしろ逆。
日本祖語から院政アクセントまでの時期において、
各単語がどこかに所属する「類」として考えられる集合は
「低起/高起」の、たった1つだけだったと考えているんだ。
これ以外の、現実の高低昇降は、ピッチアクセントの「類」としては捉えられない
別次元の要素だったのではないかと考えている。おそらく何かの残存だろう。
ただし、用言になると、この「残存高低」が強制的に潰される、
それが用言性のメルクマールであるという法則があった。
(低起/高起と並ぶ要素としての「核」について「核が消える」と考えることとは、
論理的にイコールではないので注意)
152名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 14:21:35 0
続き。
ところが中世に入って、残存高低の高低転換点が、
何かしらの「核」として「類概念」のネタとして認識され始める。
ここで「下がり目」は当然として、「上がり目」を想定しても構わないだろう。
ところがこうなると、由緒正しい古来の類別であった低起/高起が、
同じ土俵に上がってきた新参者である「核」概念と摩擦を起こして動揺し始める。
何を残して発展させ、何を犠牲とするか。
その結果が、外輪における高起類の高平統合であり、台頭現象であり、
讃岐式における高平低平統合であるのだろう。
おおざっぱにみれば、
乙種では、低起/高起の二分体系相当のものは、それ自体は死んだが
平板か起伏かという形で平行移動して部分的に保存されることになった。
甲種では、低起/高起の別そのものは、形式的に死守したが、
境界線はガタガタになり別のところで多大な「犠牲」を払うことになった。

話を戻せば、俺は日本語アクセント史については
通説の「エントロピーモデル」でいいと思う。繰り返しではなく一方的な変化だろう。
153名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 19:58:31 0
「上り核と低起の摩擦」と言う点を、もう少し丁寧に書いてみるよ。
「初音節高低、上り核、下り核の3元体系」は、
とても不安定であるというのが俺の結論。
この体系において、
まず、「谷を作らない」という法則を前提とすれば、
「低起類であること」と「上り核が存在し得ること」は同値になる。
だから、上がり核があれば、低起類であることは明らかになるので、
「上り核」からみれば、低起類(初拍=低)であることは半ば「無駄な要素」になる。
さて、上がり目と下がり目で、相対的なピッチが決まる言語の場合
「低起類なのかどうか」は、最初からずっと発音して
「上がり目音節が来るまで分からない」ことになる。
「低起類」の側からみれば、上り核なんて2拍目に固定されるのが望ましい。
だが、これはもちろん上り核の型弁別機能を失わせることと同じ。
ここで、どちらが生き残るか「綱引き」が起きた。
結果は、乙種外輪以外では、短期的には「低起類」の負けとなった。これが台頭現象。
ところが、これで上り核の意味が失われて自分も滅び、
実質的な中身の消えた「低起類」と、下がり目だけが生き残ったのが今の京阪式。
結局、今の京阪式では「上り核相当のもの」は2拍目に固定されていると言える。

中世に起きた現象の具体的力学の説明はそんなに隔たっていないと思う。
ただし、なぜ1世紀程度の間にこんなことが一気に起きたのかと言えば、
それより前には、「日本語は上り核・下り核で相対的な音程が決まる言語ではなかった」
ということだろうと考えるから。だから、それ以前には低起/高起類は安定していた。
154名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 20:30:11 0
京都では、院政時代には昇拍や降拍が少数とはいえかなり自由な位置に出現する複雑なアクセントで、
鎌倉時代に昇拍や降拍が高拍や低拍に変化したことにより上げ核と下げ核での解釈が苦しくないアクセントになり、
南北朝時代に下げ核のみ(高起式と低起式は別)の体系になったわけだが、
全国の他の地域でのアクセントは最初期にどういう歴史を辿ったのか?
本当に鎌倉期や院政期の京都アクセントのような体系に遡れるのか?
特に院政期のアクセントがよく分からない。上げ核がないと、祖語に十分な数の類を用意できず
現代諸方言の類の統合が説明できないだろうが、院政期にのみ見られた昇高だとか高降みたいな型は
属してる語も少数だし、重要な語にはあまり見られないし、本当に安定したものだったんだろうか。
155名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 23:41:27 0
昇    巣(ス) 歯(ハ) 杼(ヒ甲) 女(メ甲) 屋(ヤ)
高降  溝(ミゾ)
降低  虹(ニジ) 百合(ユリ)
昇高  象(キサ) 鴲(シメ乙) 蛇(ヘ甲ミ甲)
昇低  脛(ハギ甲)
低低降 蜻蛉(アキヅ) 青砥(アヲト) 環(タマキ) 単衣(ヒ甲ト乙ヘ) 披露目(ヒロメ) 炎(ホノホ)
昇低低 瘧(エヤミ) メビル

結局このへんの語彙があるからこそ院政時代のアクセントを高起式/低起式、上げ核、下げ核で解釈するのが
難しくなっているわけだが、本当にこのあたりの語彙のアクセントは日本祖語に遡るのか?
156名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/23(火) 23:53:01 0
>>155
単音節・2音節には、祖語レベルで必要不可欠な基礎単語もかなり多いだろう。
「歯」「女」「虹」「百合」「蛇」「脛」などは、
(西南日本で暮らす)部族なら必須の語彙だろう。
「女」は、*maiであって本来「低高」の2音節語なのかもしれない。
あとは、多重母音で簡単に説明できるものはないなあ。
3音節語以上には、明らかな複合語がかなりある。

ただ、「歯」は単音節であるにもかかわらず「低降」じゃなかったか?
157名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/24(水) 00:23:30 0
「虹」は確か各地の方言形にニージ、ノージ、ミョージなど長母音を含むものがかなりあるはず。
mai由来ならメ乙類ではないか?女はメ甲類だからそれではおかしい。
「脛」は「脚」の意味で琉球語に広く見られる。
名瀬でハギ、宮古島平良でパギゥ、池間島でハジゥ、伊良部島長浜でパギゥ、多良間島でパギゥ。
鳩間島のパンも同じかもしれない。
158名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/24(水) 17:46:22 O
「歯」が「ハ」と「ア」の複合語とかいう可能性はないのかな?
同じ母音が連続したときはそのまま長母音になったが
当時はシラビーム言語だったし短母音との書き分けがされず、
やがて短母音と区別がなくなったが、アクセントには一部の場合鎌倉時代まで痕跡を残したとか。
159名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/24(水) 21:37:20 0
馬鹿らしい。
複合語の要素だとしたらその「は」と「あ」のそれぞれの意味はなんだよ?
牙という単語は「き」と「は」の複合だが「き」は歯と同じ。
それと同じように「は」と「あ」について説明してみろ。
160名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/25(木) 17:10:42 O
怒るほどのレスでもないだろ。
161名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/28(日) 23:52:43 0
別スレで出ていたが、東京式の内輪、中輪、外輪の区別は結局何によるものなんだ?

一拍名詞二類が頭高型なのが中輪、二拍名詞二類が平板型なのが外輪というのではダメなのか?
結局何が決定的な定義なんだ?ていうか命名者は誰?
162名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/29(月) 20:46:10 0
金田一は当初、尾張式(=内輪)・西三河式(=中輪)・東三河式(=外輪)と呼んでいた
163名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/29(月) 23:55:31 0
当初ってどのあたり?1930年代ぐらい?
内輪、中輪、外輪という用語の初出はどこ?
そもそも日本語のアクセントの用語って、初出がよく分からないのが多い気がする。
「東京式アクセント」「京阪式アクセント」自体、命名者は誰?平山輝男あたり?
164名無し象は鼻がウナギだ!:2008/12/31(水) 23:35:58 0
165名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/18(日) 22:51:18 0
埼玉の特殊式アクセントってどういうもの?
>>74に型が出ているけど、普通の東京式とどう対応するの?
166名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/21(水) 03:44:06 0
奈良田のアクセントで言えば、金田一説では、東京式から

低高→低低→高'低(ニ拍一類)
低高'→低低→高'低(ニ拍二類・三類)
高低→低高'→低高'(ニ拍四類・五類)

低高高→低低低→高'低低→高'低低(三拍一類・六類)
低高高'→低低高'→低低低→高'低低(三拍二類・四類)
低高'低→低低高'→高低高'→高低高'(三拍五類)
高'低低→低高'低→低高'低→低高'低(三拍七類)

と変化したとなっていて、埼玉東部でも同様となっている。
167名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/21(水) 03:56:06 0
他の資料を見ると多分こういう対応なのかな?奈良田と埼玉東部が同じとすると。
=は平板、┐は下げ核、┘は上げ核。

       中輪東京式 奈良田・埼玉特殊
一拍一類 ○=     ○=
一拍二類 ○=     ○=
一拍三類 ○┐     ○┘
二拍一類 ○○=    ○○=
二拍二類 ○○┐    ○○┘
二拍三類 ○○┐    ○○┘
二拍四類 ○┐○    ○┘○
二拍五類 ○┐○    ○┘○
三拍一類 ○○○=  ○○○=
三拍二類 ○○○┐  ○○○┘
三拍三類 ○┐○○  ○┘○○
三拍四類 ○○○┐  ○○○┘
三拍五類 ○○┐○  ○○┘○
三拍六類 ○○○=  ○○○=
三拍七類 ○┐○○  ○┘○○
168名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/21(水) 15:51:54 O
よか
169名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/21(水) 15:53:04 O
ろーもん
170名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/21(水) 19:12:05 0
埼玉東部の特殊アクセントもあと20年もすれば本当に完全に滅亡するんだろうか
実に残念なことだ
171名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/22(木) 18:32:09 O
よかよか
172名無し象は鼻がウナギだ!:2009/01/29(木) 01:58:40 0
埼玉東部のアクセントでは、
ニ拍三類動詞は一般的に○○┘となる高低〜高低(高)型だが、
二拍目が単独のイやンなど独立性の弱い語に限って○┘○の低高〜低高(低)らしい。
これは東京で一般には○○┐の低高〜低高(低)型だが、
二拍目が単独のイやンなど独立性の弱い語に限って○┐○の高低〜高低(低)になるのと
平行した現象だろう。

上げ核で解釈すると、東京と同じように、独立性の弱い拍から核が前に逃げたということになる。

下げ核のみで解釈すると、単独では○┐○なのに二拍目の独立性の弱い語に限って○○┐ということになって、
わざわざ独立性の弱い拍にアクセントが移動しているという非合理的な状態ということになる。
そして、東京アクセントから一拍後ずれを起こして語頭隆起を起こした結果生じたと解釈されることになる。

こういう上げ核アクセント方言って、古い文献だとみんな下げ核アクセントとして解釈されてたりするよね。
金田一なんかは高起式と低起式も含めて全部滝で解釈しようとしてたし。
173名無し象は鼻がウナギだ!:2009/02/01(日) 23:57:29 0
アクセントの意味でイントネーションという言葉を使う人が多すぎてイライラする
音の高低は全てイントネーション、アクセントは強弱という認識なのか
日本語のアクセントを強弱アクセントのように勘違いしてる人もいるし
174名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/12(日) 07:10:00 0
age
175名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/12(日) 07:21:29 0
「垂井式」とはどのようなアクセントを指すものなのか定義を教えてくれ。
例えば二拍名詞の四類と五類の区別があるアクセント?
高起式と低起式の区別がないことは必須条件か?

例えば二拍名詞が14/23/5(赤穂など)や14/235(垂井など)のような別れ方をしているものは
「垂井式」と呼ばれるだろうが、145/23(関ヶ原など)は垂井式と呼んでいいのか?
176名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/12(日) 21:53:07 0
明確な定義は無いだろ。
京阪式から派生した一拍ずれを経ていないアクセントのうち、
高起と低起の区別が失われているものの京阪式らしい形を一応留めているものを
垂井式と呼ぶのが普通だが、当然ながら特殊式・曖昧との区別ははっきりしない。
177名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/13(月) 02:50:26 O
そもそもいつ誰が垂井式と呼び始めたのか
なぜ垂井なのか
178名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/14(火) 01:48:02 0
>>177
誰が言い始めたのかは知らないが,
東京〜近畿間のアクセント調査をしていって,
岐阜県の垂井町でこのアクセントを「発見」したから,
垂井式と呼ばれたんだろう。
179名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/14(火) 06:09:47 0
京阪式アクセントの分布と下戸遺伝子の高出現率が
重なるのはなんで?
180名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/14(火) 06:28:46 O
>>178
金田一春彦か服部四郎か平山輝男あたりの三択かな?
東西アクセントの境界を発見したのは服部で、類を発見したのが金田一、
分布を解明したのが平山だっけ?
181名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/19(日) 18:24:38 0
金田一春彦「隠岐アクセントの系譜」より引用

>そもそも近畿アクセントには、次のような性格がある。
>(1) 1拍名詞。「歯」の類が「葉」の類と同型で、「手」の類とは違う型に属する。
>(2) 2拍名詞。「空」の類と「雨」の類とが違う型に属する。
>(3) 3拍名詞。「兜」の類が「兎」「烏」の類とは違う型に属する。
>(4) 2拍動詞。「出る」「見る」の類の終止形・連体形のデルと、完了形のデタ、接続形のデテとは違う型に属する。
>(5) 2拍動詞。「居る」は「置く」「買う」の類とは違う型に属する。
>(6) 3拍動詞。「歩く」「入る」の類が「動く」「泳ぐ」の類と違う型に属する。
>(7) 2拍形容詞。「よい」「ない」の終止形・連体形が連用形とは違う型に属する。
>(8) 1拍助詞。「も」「へ」は一般の助詞「が」「は」「に」「を」などと違う型に属する。
>(9) 2拍助詞。「まで」「でも」「から」はそれぞれ違う型に属する。
>そうして一般に甲種方言、あるいは甲種系統と呼ばれている方言は、これらの性質を近畿と共有する。
>服部博士以来「垂井式方言」と呼ばれて、近畿周辺部に分かれて分布している方言、
>四国の香川県を中心として広がっている「讃岐式方言」など、いずれも(1)-(9)のすべての性質を持つ。
>佐渡島の方言など、日本で最も東北部に位置する甲種系方言と言われるのは、(1)-(9)の大部分の
>性質を持っているからで、ある人たちが甲種系方言とすることに反対している能登の諸方言も、
>上の(1)-(9)のすべての点で近畿方言と軸を一にしている。北陸諸方言のうちには、福井県三国方言のように
>大分変わり果てていて、近畿方言よりは関東方言に近いように見えるものもあるが、それでも(1)-(9)の性質を
>幾つか共有することによって、近畿方言から由来したものであることを表している。
182名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/19(日) 18:35:37 0
>例として、福井県三国町方言のアクセントは次のようである。(引用者注:原文は●や○などで表記しているがここでは高低で表記する)
>2拍語には高低型と低高型とがあり、次のような語彙が所属する。
>高低型 「秋」「雨」…「海」「空」…「牛」「風」…「木が」「手が」…「蚊が」「血が」…「書く」「切る」…「行く」「置く」…「よい」「ない」。
>他の語がつけば、これらはアキガ(高高低)・アメガ(高高低)…のようになる。
>低高型 「足」「山」…「紙」「川」…「葉が」「日が」…。他の語がつけば、これらはアシガ(低高高)、ヤマガ(低高高)のようになる。
>3拍語には高高低型と低高高がたとがあり、次のような語彙が所属する。
>高高低型 「兜」「野原」…「兎」「雀」…「頭」「女」…「桜」「魚」…「上る」「当たる」「…「明ける」「負ける」…「赤い」「堅い」…。
>他の語がつけば、これらはカブトガ(高高低低)型になる。
>低高高型 「命」「涙」…「余る」「動く」…「晴れる」「掛ける」…「白い」「高い」…。
>他の語がつけば、これらはイノチガ(低高高高)型になる。
>こんなふうで、およそ近畿色が乏しく、むしろ関東色が濃いくらいであるが、「歯が」はハガ(低高)で「葉が」「日が」と同型であり、
>「居る」は他の動詞から孤立してオル(低高)型、「歩く」「隠す」「這入る」は「余る」「動く」から離れたアルク(高高低)型であり、
>近畿アクセントから派生した形跡がはっきりしている。思うに近畿アクセントから
>高高型↘
>低高型=低高型→低低型→高低型
>低降型↗
>高低型→低高'型→低高型
>などのように変化してできたものであろう。
183名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/19(日) 18:38:40 0
>これに対して、山梨県南巨摩郡奈良田方言、埼玉県北埼玉郡加須方言、
>静岡県浜名郡舞阪方言などは、幾つかの語彙群のアクセントが近畿のものとそっくりであるが、
>上の九つの基準に照らす時、すべての点で近畿と一致せず、乙種アクセントから変化したものであることを
>物語っている。問題の隠岐方言も、この点では奈良田方言と同様で、上の(1)-(9)の基準で、
>すべての点で近畿と一致せず、中国と一致する。これは、隠岐の方言が近畿系ではなく、
>変わり果ててこそいるが、中国方言から変化してできたものと疑わせるのに十分である。
184名無し象は鼻がウナギだ!:2009/04/24(金) 02:28:53 0
「垂井式」の命名は服部四郎だってさ。
185名無し象は鼻がウナギだ!:2009/05/02(土) 10:54:20 0
隣板にもちょっと書いたんだけど、函館って昇り核アクセント? 単なる揺れとか、津軽人が函館に来ていただけとかでは説明できないくらい 頻繁にそれらしき会話が聞かれた。
186名無し象は鼻がウナギだ!:2009/05/06(水) 03:06:46 O
歴史から考えれば考えられなくもない。
むしろ青森県との繋がりを考えれば、北海道に昇り核方言が全くないほうが不思議。
ただ、北海道に昇り核があると報告されたとは聞いたことがない。
東北で報告されたのは青森県と岩手県北西部だ。
ただ、まだ発見、報告されていなかっただけという可能性もある。
昇り核方言も少し前まではみんな下げ核で解釈されてきたわけだし。
上げ核の奈良田や埼玉東部、京阪式の高起式と低起式、西南九州式など、
位置アクセントの下げ核でないものまで全部「滝」で解釈する金田一説もあった。
187名無し象は鼻がウナギだ!:2009/06/19(金) 04:52:50 0
前スレ、平板動詞+やがるのアクセントについて

秋永一枝がいうには

みやがる 本来はHLLL だったのが LHLL に変化
いーやがる 本来はHLLLL だったのが LHHLL に変化

金田一春彦の本にも
「最近、東京では咲きやがるをLHHLLなどどいう」と記述

つまり、「やがる」にはアクセント格がなく、その直前にあったようだ。
188名無し象は鼻がウナギだ!:2009/06/21(日) 12:11:15 0
共通語での二拍名詞のアクセントは
平板型:単独 低高 〜が 低高高 この〜が 低高高高高
尾高型:単独 低高 〜が 低高低 この〜が 低高高高低
頭高型:単独 高低 〜が 高低低 この〜が 低高高低低

の3種類だと思うが、「人」について
単独 低高 〜が 低高高 この〜が 低高低低低
となるのはどうしてだろう?

「この〜が」が低高低低低となるのは誰か特定の人物を対象としているときで、
「ヒト」と書かれるような、生物種としての人類全てを指すような場合だと「低高高高高」になるように思う。
どうしてこういう現象が起こっているのか?

「人」が、二類でありながら第一拍が無声化するがために平板型になったと推測される語であることに関係がある?
でも同じ条件の「北」にはそういうことはない。
189名無し象は鼻がウナギだ!:2009/06/21(日) 17:11:26 0
国 くに

国が LHH
〜の国が 〜のLHL


時 とき

時は LHL
〜の時は 〜のHLL
190名無し象は鼻がウナギだ!:2009/06/24(水) 02:32:39 0
「〜の〜が」の形のときにアクセントが変化するということかな?
191名無し象は鼻がウナギだ!:2009/06/28(日) 01:19:31 0
「人」は「国」「時」と同じように尾高型になることもある。
西の人が LHHHHL
イランの人が HLLLLHLまたはHLLLLLL
「この人」がLHLLになるのはまた別の現象で、
微妙な意味の違いを表現するために語彙的にアクセントを変えただけだと思う。
192名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/04(土) 04:21:40 O
形式名詞化したからアクセントが変わったってこと?
「人」「時」はそんな感じがするけど。
193名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/06(月) 02:59:48 O
「この人」LHLL は気づいてみると珍妙すぎるアクセントだな。
アクセント核が単語の前に来ているみたいだ。
他の方言ではどうなってるんだろう。京阪式ではHLLL?
194名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/06(月) 13:47:22 0
>>193 HHHL
195名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/07(火) 02:37:06 O
以下のような仮説を考えた。
1.かつて東日本にも広く京阪式アクセント地域が分布していた。
2.その時代から今の西関東方言の地域は無声子音に挟まれた狭母音の無声化が起きていた。
3.「人」は二拍名詞二類でHLというアクセントだった。
4.「人が」など助詞が付いた場合はHLHを経てHLLになった。
5.「この人」などはHHHLだった。
6.「人」の第一拍「ひ」が無声化したためにアクセント核を置きにくくなった。
7.「人」「人が」の場合は前にはずらせないので後に核をずらしてHH、HHLになった。
8.「この人」は良く使われる組み合わせだったため当時既に全体で一語のように振る舞うようになっていた。
9.「この人」では無声化に伴い核が前にずれてHHHLからHHLLに変化した。
10.核の一拍後退が起き、「人が」はLHHに変化した。変化直後は助詞に核があった。
11.「人が」は文末に立てない形だったため助詞の核は擦り切れて消滅した。
12.「この人」は「ひ」が核を置きにくかったために核の後退が阻止され、HHLLからLHLLになるに留まった。

この説が正しいのなら、母音の無声化が起こらない地域では「人が」はLHL、「この人が」はLHHHLであるはず。
今無声化が起こっているのに上記のようなアクセントなら、
京阪式だった時期には無声化が起こっていなかったと推定できる。逆も然り。
無声化が盛んでなく内輪か中輪の東京式の地域のアクセントを確かめる必要がある。

既に誰か学者が発表してそうな説だがどうだろう。
196名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/09(木) 23:10:08 0
いや単なる個別変化だろ。
「この子」のLHL、「このたび」のLHLL、「このごろ」の平板はどう説明するんだ?
197名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/10(金) 01:32:10 0
あーそういう例もあるな
個別変化だとしたらなんでそんな変化が起こるんだろ

こういう例外的なアクセントって言われてみれば気付くけど自分で全部探すのは難しいな
198名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/10(金) 23:47:04 0
「この子」をLHLで言うのとLHHで言うのでは意味が違う気がするな
LHHのほうが抽象的というか何というか
199名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/11(土) 22:42:34 0
「昨日」も名詞として使うときは中高型だが副詞的に使うときは平板型だな
200名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/12(日) 23:40:35 0
「明日」も同じ
201名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/12(日) 23:57:13 0
「上が」 LHH 「この上が」 LHHHL
「下が」 LHH 「この下が」 LHHHL
202名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/14(火) 13:55:50 0
こういう語は核の位置とかどう扱えばいいのか
203名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/15(水) 02:55:28 O
ここまで出てきた語は京阪式ではどうなる?
204名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/15(水) 10:42:15 0
「人」 LH 「人が」 LHH 「この人」 LHLL 「この人が」 LHLLL
「国」 LH 「国が」 LHH 「この国」 LHHH 「この国が」 LHHHL
「時」 LH 「時が」 LHL 「この時」 LHHL 「この時が」 LHHHL
「子」 H  「子が」 LH  「この子」 LHL  「この子が」 LHLL
「度」 LH 「度が」 LHL 「この度」 LHLL 「この度は」 LHLLL
「頃」 HL 「頃が」 HLL 「この頃」 LHHH 「この頃は」 LHHHH
「上」 LH 「上が」 LHH 「この上」 LHHH 「この上が」 LHHHL
「下」 LH 「下が」 LHH 「この下」 LHHH 「この下が」 LHHHL

「昨日」 LHL 「昨日は」 LHLL 昨日ここに来た LHHHHHHL
「明日」 LHH 「明日は」 LHHL 明日ここに来る LHHHHHHL
205名無し象は鼻がウナギだ!:2009/07/18(土) 14:16:08 0
「この頃」「この頃は」って、
「このごろ」「このごろは」と発音するとLHHH、LHHHHだけど、
「このころ」「このころは」と発音するとLHHL、LHHHLだな。
206名無し象は鼻がウナギだ!:2009/09/09(水) 12:44:12 O
タモリ

メガネをかけてる
HLLLLHLL
207名無し象は鼻がウナギだ!:2009/09/23(水) 09:41:17 0
地域によっては、「解決」 を HLLLと言う場所があるのでしょうか。
208名無し象は鼻がウナギだ!:2009/09/23(水) 18:30:01 0
↑ 土井たか子式アクセント。
209名無し象は鼻がウナギだ!:2009/09/26(土) 16:06:03 0
>>207
正しい京阪式アクセントではたぶんそれちゃうかな。
210名無し象は鼻がウナギだ!:2009/09/26(土) 21:39:46 O
助詞 が・は 0
助詞 の   H
人 0Hh 頃 HL

人が 0HH 頃は HLL
人の 0HH 頃の HLH
この人が 0HLLL
この人の 0HLLH
このころは 0HHLL
このころの 0HHLH
211名無し象は鼻がウナギだ!:2009/10/01(木) 08:16:48 0
その「0」は何?
212名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/02(水) 18:50:50 0
遅上がりといえば西日本か東北だと思っていたら、東も東、富士宮市の人たちが
「新幹線」をLLHLLL、「蛍光灯」をLLHHHHで言う。
どうやら2拍目が特殊拍のときに訛るらしい。
ついでに「結構」はLXHLになるんだが、これも関係あるかもしれない。
213名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/02(水) 19:08:29 O
何で富士宮が「東も東」なのかよくわからんが
遅上がりに東も西もないだろ。
214名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/02(水) 20:49:11 0
あ、方言スレを読みすぎて利根川以北は日本じゃないような感覚が身についちゃったもんで。
この手の局地的な変化ってあまり情報を見かけないんだけど、よくありすぎて話題にならないのかな?
215名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/03(木) 02:24:40 O
富士宮って方言の東西境界地帯じゃないか。
確かに西の要素はほぼなくなるが、ほんの少し西に行けば西の要素が入ってくるわけで、
純粋な東の西端にあたるようなところ。「東も東」なんていうのはおかしい。
216名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/03(木) 02:30:03 O
あと、特殊拍の場合は問題が別だろう。
特殊拍は直前の拍に従属して一音節として振る舞いやすい。
東京でも、平板型で二拍目が長音や撥音の場合はLH-ではなくHH-になったりするし。

「頭」がLLHになったり、「雷」がLLHLになるレベルじゃないと。
217名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/03(木) 14:49:37 O
富士宮は純粋な東か?
推量は「べし」系ではなく「む」系では。
否定の「ん」は使われないのか?
218名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/03(木) 18:02:58 0
推量は「ら」(伝統的には「ずら」)で、打消は「ねぁ」安定。
219名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/03(木) 19:25:47 O
「ずら」は「むず」+「らむ」?
甲府や静岡あたりには「ん」が存在したと思うけど
富士宮では伝統的方言でも完全に使用されないの?
220名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/04(金) 23:35:02 O
アクセントの話から離れてるぞ。
221名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/05(土) 10:00:01 O
遅上がりのある地域の分布図ってないの?
例えば名古屋にはあって豊橋にはないよね?
境界は尾張と三河?
222名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/07(月) 16:12:08 0
あ、方言の場合は
推量は「べし」
223名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/08(火) 04:22:53 0
投げる
上げる
下げる

みたいな動詞のアクセントは四国と静岡は似とる!  


224名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/08(火) 04:23:42 0
すまん、四国と言うか高知のアクセントかな?
あんまりくわしないねんけど、四国で使われちゅーアクセント
225名無し象は鼻がウナギだ!:2009/12/08(火) 14:32:31 0
甲が京阪式
乙が東京式

一が京阪式
二が東京式

なぜ?京阪式の方が歴史あるから?
226名無し象は鼻がウナギだ!:2010/01/03(日) 11:43:22 0
方言や日本語史に関しては京都を中心に考えるのが常識だから
227名無し象は鼻がウナギだ!:2010/01/04(月) 16:40:02 0
古くからのアクセント資料が残ってるのは京都しかないしな
他の地域では連続したアクセント資料がせいぜい19世紀からしか存在しないが、京都は11世紀からある
それに京阪式のほうが保守的だし、古い日本語のアクセントも京阪式といえるアクセント
東京式は京阪式から派生したアクセント
228名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/10(水) 21:17:39 0
>>207
俺そうだよ。香川。
229名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/25(木) 18:01:12 0
「日本語のアクセント」スレの続きはここでいいのか?
230名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/25(木) 22:19:33 0
複合語のアクセント規則って京阪式と東京式で全然違うみたいだけど、
平安時代まで戻れば東京式の規則も説明できるの?
それとも複合語の伝統的な方言アクセントは東京式同士でも地域によって全然違っていて、
それが東京のものに駆逐されただけ?
231名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/26(金) 16:45:07 0
アクセントか。ちょい聞きたいんだけど大阪弁と泉州弁ってどう違うんだ?
大阪出身の友達が言うにはアクセントが違うらしいんだけど
俺は根っからの関東人だからどう違うのかさっぱりわからん
232名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/10(土) 14:12:28 0
名古屋人は保守的だから実際には名古屋弁が一番由緒正しいような気がする。
他の方言はどれも過去の言葉と大きく変わって別の方言みたいになってる。
233名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/10(土) 14:58:15 0
>>231
その2つの地域に体系的なアクセントの違いはないはず。あるとしても個別的な現象だろう。
ただ、いわゆる泉州弁地域のほうがアクセントが保守的だろうと予想できる。
例えば高高低型をどの程度保持しているかとかね。個人差が大きいだろうけど。
234名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/13(火) 20:45:27 0
>>232
基本的に名古屋弁は縄文時代から変わってない。
歴史の古さではダン凸日本一だろう。
235名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/13(火) 21:20:14 0
>>232>>234お前ら若年性痴呆症
236名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/17(土) 02:05:59 O
京阪式地域での高高低型の変化に関する研究ってどのぐらいされてる?
高高低型を若年層も完璧に保ってる地域はあるの?
237名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/17(土) 05:29:05 O
>>231
怖いと感じる方が泉州弁
泉州弁の方がアクセントが保守的
そら関東人なんぞに分かるわけない
238名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/17(土) 05:33:16 O
やはり薄い京阪式アクセントで怒鳴られるよりも保守的京阪式アクセントで怒鳴られる方が遥かに効く。
239名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/17(土) 22:37:57 0
司馬遼太郎のエッセイに、
大阪での少年時代、少年らは怒る時だけ泉州弁を借りたと書いてあった。
240名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/18(日) 01:14:27 0
失礼、河内弁だった。
241名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/05(月) 15:12:08 0
関西人だけど、名古屋のアクセントって結構出来そうな気がする。

関西人にとって東京の東京式より名古屋式の方が習得しやすそう。
名古屋人のアクセント真似してみたらなんかすんなり言えるし、わざとらしく東京式をしゃべったらそんな感じになる。
242名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/06(火) 12:50:01 0
垂井式っぽくなりそう。
243名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/06(火) 22:09:29 0
いや、それはならんw

て垂井式は正直真似するのむずすぎる
どこが東京風でどこを京阪風にしたらいいかわからんから一番むずい
244名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/06(火) 22:11:52 0
名古屋の上昇調(三拍目から上がる)は、
京阪式の低起式(僅かずつ上がって、次が高起式の場合最後の拍が急に上がる)と似てるからな
特に三拍の場合は両方ともLLHになってよく似た音調になる

垂井式は京阪式から高起式と低起式の区別をなくせばいいだけだから理論的には簡単なんだけど、
京阪式の人にとってはそれが難しいのかな。どうなくせばいいのかとか。
むしろ東京式の人が京阪式を真似ようとすれば簡単に垂井式もどきになるけど。
245名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/07(水) 02:32:17 0
>>244
そうなんですか。
名古屋式アクセントをやりやすいのには理由があるんですね。
沖縄式アクセントは難しいが、名古屋アクセントなら名古屋人の中に居れば結構すぐ習得してしまいそうな自信がある。

垂井式はそうですねぇ その通りです。

東京の人が京阪式かぁ・・それも垂井とは違うかも。
ドラマとかで関西人の役なのに、めちゃくちゃに訛っててどこの訛りやねんと突っ込みたくなるような人いるし^^;
ていうか、そこそこ上手い人で、やっと垂井っぽくなる気がする。奥さんがカンサイジンな渡辺謙とか。

でも垂井式って文脈によって京阪式かと思ったらいきなり東京式になったりしませんか?
小学校の途中までこっち(関西)に住んでた東京人がいたけど、
垂井式とはまた違う気がするな・・ なんていうか、周りから覚えたわけだから関東人がふざけ半分でやるめちゃくちゃなアクセントとはもちろん違うし、
なんというか、許せるアクセントなんだけども常に東京の雰囲気がついてるって感じの関西弁だったw
橋下弁護士も概ね京阪式はできていても、どこか東京の雰囲気がある・・という感じですね。
逆に東京式も関西の雰囲気がある・・になってますがw

幼稚園の時そいつの家に遊びに行ったら、俺は東京式になって帰ってきたとうちのオカンが言っていた w
「首都圏方言」ではなく、もっとちゃんと山の手っぽい感じでお洒落な感じがしてました。
246名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/07(水) 15:05:47 0
伝説の教師 お笑いシーン5
http://www.youtube.com/watch?v=Fg4PSUhFCdA&feature=related

關西人が東京辯を話すとこんな感じか。
247名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/07(水) 16:24:44 0
ワロタwwwおもろいww
何この番組w
248名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/07(水) 16:32:49 0
なんか分からんけど、おもしろい番組の紹介ありがとう!
249名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/18(日) 18:57:07 0
東京式アクセントがネイティブの関東人とかが
京阪式をマスターするのは一生無理なのは、
元々東京式アクセントというのは京阪式日本語を
覚えられなかった渡来集団等が編み出した妥協の産物だからなのだろうな。
無理なのは先祖代々?
250名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/18(日) 19:31:31 0
歴史の解釈の認識というより歴史の事実の認識が間違ってると話にならない例w

昔の京阪式を一度しっかり覚えてその後派生したタイプなのにな
251名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/18(日) 22:36:32 0
アメリカ人の子供でも大阪で育ったら京阪式マスターしてるがwww
252名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/19(月) 12:08:31 0
>>249
単純に、東京式は下がり目の位置を認識する一元体系なのに対し、
京阪式は高起式と低起式の区別と、下がり目の位置を認識する二元体型だから。

東京式の人は大きく下降する位置だけをアクセントとして認識するので、単語の最初が高いか低いか聞き分けられない。
「端」は「低高」でも「この端」というと「低高高高」というように変わるし。

京阪式では「端」は「高高」で「箸」は「低高」というような区別があるし、
「この端」は「高高高高」、「この箸」は「高高低高」か「高高低低」というように常に最初の高さが違うけど、
東京式でそんなことを区別していたら「端」と「この端」が別のアクセントに聞こえてしまう。
日本人がRとLを区別できないのと同じようなレベル。あるいは無アクセントの人がアクセントが区別できないのと同じ。

東京式の地域でも過去には京阪式が話されていたというが定説になっているし、
東京式が京阪式から派生して変化したという点には異論がない。渡来人がどうとかいうのは無意味な俗説。
比較的近年に京阪式から東京式へ変化した地域も知られている。
253名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/25(日) 00:32:23 0
         ______
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     | ;;///    _,-=-  _,-=      |
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  彡iiiii::::::::::::::::::::::::::::::// ;;  ; ;; 》:::::::ミ
   ノノノノ;;;;;;::::::::::::::::::《 ;; ;; ;》 ;;》ゝゝ
       ノ丿//ノノ;;;;》  ;;》 》 ;;ミ
              ヽヽ《 ;;; 》(
                ``《人/
254名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/25(日) 11:23:37 0
>>249
武家文明の関東人が公家文明の京阪式日本語を話すのは難しいのだよ。
255名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/25(日) 22:23:14 0
>>246
松ちゃんは関西とか関東とか越えている。
面白い!
256名無し象は鼻がウナギだ!:2010/07/26(月) 05:23:20 0
>>246
これでもわざと「関西人が話す東京弁」っぽくしてるんだろうな。
257名無し象は鼻がウナギだ!
そんな能力はないかと
それが精一杯やろ