アイヌ語    

このエントリーをはてなブックマークに追加
582名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/20(土) 22:57:45 0
他県でアイヌ語っぽいのは、まだ自信がありませんが、
福島県境に近い 栃木県日光市の鬼怒川最上流川俣温泉北支流の錆沢
その近くの鬼怒沼山(2140m)の反対側の尾瀬周辺の地名
たとえば、尾瀬ヶ原の有名なヨッピ川<i-(h)opi?
尾瀬沼の三平峠下の群馬県片品村 片品川上流のトマブドウ沢 中ブドウ沢 沖ブドウ沢
尾瀬を<o-sepと解釈する人いますが、私ならトマブドウ沢<tomam (湿地)-putu(口)?
もし、これらがアイヌ語なら、尾瀬は<o-sep ではなくtomam(湿地)でしょう。

北東北から苗場山の裏側の長野県秋山郷まで、途中猪苗代湖畔の中山峠で山が
多少途切れますが、人里に下りずに山伝いで行けます。
秋山郷はマタギのほぼ西限付近でもあり、鈴木牧之の『北越雪譜』『秋山記行』では
アイヌのチセに似た特徴ある家でも有名です。
さらに、山梨県早川町奈良田方言、八丈青ヶ島方言とならんで方言島を形成しています。
音韻的にはu とoの混同、kiとciの混同が有名ですが、殊に前者は
アイヌ語のuとoの音価と併行したものと考えたら面白いかもしれません。
ただ、秋山郷から西、千曲川沿いの平野を越えて、妙高(惣滝)まで及んでいたかは
分からないです。
583名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/21(日) 11:05:28 0
参考までに
奥鬼怒や尾瀬はアイヌ語っぽい地名の宝庫ですが、その中でもこれはと思われるのは
栃木県日光市の鬼怒川源流 日光温泉 オロオソロシノ滝 ヒナタオソロシノ滝
オロオソロシノ滝 <(p)oro-o-so-us-i 大きな滝のある沢

トマブドウ沢の反対側 群馬県片品村 片品川上流の靫(うつぼ)滝近くの
沖ジョウエン(沢の名前) 沖は奥の訛り <so-wen?  奥鬼怒へ行く道の障害故?

ちなみに関東の平野部の内は、同じ地名でも「ない」「うち」両方の読みがあるので、
そこから、アイヌ語を特定するのは困難です。
沢や滝、水源地のような場所の特定できるものから、調査した方がベターです。
584名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/21(日) 16:47:32 0
袋田の滝のアイヌ語名「シシメイ」は東関東方言のiとeの混同と
母音iの前進的同化で、si-sum-i>sisime/i と説明が可能。

一方、西関東方言の群馬弁はrの脱落があるから、
奥「おくり」okuri>ok(u)i で沖「オキ」となる⇔反意語は「トマ」 exトマの耳

沖ジョウエンの近くの日向タキ沢、オロタキ沢 から
日向、ヒナタ⇔オロ とすると「オロ」は日本語? 
ヒナタo-so-us-i⇔オロo-so-us-i
しかし、群馬弁のrの脱落現象とは背馳する。やはり(p)oro?

群馬弁や地名に詳しい方、ご教示お願いします。
585名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/21(日) 18:38:30 0
マタギが谷川岳(トマの耳、オキの耳)、尾瀬に来たらしい証拠

マタギ語事典 「トマス」(仙北の生保内 上桧内) 
猿の集団の本隊より先にやって来る4、5匹の猿で、 先発隊の意味

とすると
奥「おくり」okuri>ok(u)i で沖「オキ」の「おくり」とは
群馬弁のiとeの混同から「遅れ」かもしれません。
トマス⇔オキ ⇒ トマ⇔オキ

ちなみに「クラ」(仙北阿仁鳥海雄勝岩手) 岩場、崖の意味
586名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/22(月) 11:09:48 0
尾瀬、奥鬼怒のアイヌ語地名  東から西へ

栃木県日光市
@川治ダム野尻大橋近くの大滝沢上流のサツ沢<sat
A川俣ダム馬坂沢上流のジャーコン沢<so-kor
B川俣温泉北支流の錆沢
CD日光沢温泉オロオソロシノ沢、オロオソロシノ滝ヒナタオソロシノ滝< o-so-us-i

群馬県片品村 
E片品川上流の靫(うつぼ)滝近くの沖ジョウエン<so-wen 滝返しの意味
F尾瀬沼のヨッピ川<i-(h)opi

福島県桧枝岐村
GH奥只見ダム大津岐川上流の二股に分かれた、大津岐峠下の
大ヨッピ沢、小ヨッピ沢<i-(h)opi

新潟県魚沼市
I奥只見ダム ミョウカン峠下の中ノ岐川二岐沢上流のジョウ沢<so
JK奥只見ダム 中ノ岐川の灰ノ山下の、上カブレ沢、下カブレ沢<kap-ri
L同じく 箱ジョウ沢<so オホコ沢から、箱とは「大きい」意味か?
とすると、中ノ岐川自体が箱ジョウ沢か?

群馬県みなかみ町
M利根川上流小穂口沢上流のオクサビ沢<sat-pi
587名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/22(月) 22:53:16 0
関東地方に於けるアイヌ語地名の「ナイ」<nay

群馬県六合村の胎内沢<tay-nay?
新潟県湯沢町長野県栄村(秋山郷)との境の白砂山の下、白砂川上流の胎内沢
ちなみに新潟県胎内市にも胎内川あり

補足
沖ジョウエン<so-wen 「名詞+自動詞」型の地名
北海道浦臼町のフラウェンナイ<hura-wen-nay天塩町振老フラウェニ<hura-wen-i
どちらも動詞価の点では、hura-wenとするのが妥当
「ス虫沢峠と水貫」のように意味の対応する日本語地名として
距離的にはかなり離れていますが、日光市川俣ダム無砂谷沢上流の「滝返沢」
奥鬼怒に向かう主要なルートだったと考えられますので、
日向o-so-us-i 日陰o-so-us-iのus やso-un-petのunではなく
so-wenと解釈しました。

ス虫沢に関連して、sumがusに前接する地名として
北海道旧静内町の「ヲシユムシヘツ」 <o-sum-us-pet
588名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/23(火) 20:55:16 0
O群馬県六合村の胎内沢の下流白砂川のコメゴメ沢 
すぐ下は「ヒジ曲リ沢」本流は「猟師ノ沢」下流で白砂川に合流する長笹川には「金山沢川」あり
「ヒジ曲リ沢」との意味の対応や、komke型や、kankan沢のような地名あることから
komkomse(+1)ちぢれる<kom(折れ曲がった状態を表す語根)-kom(重複)-se(+1)
komke(+1)折れ曲がる<kom(折れ曲がった状態を表す語根)-ke(+1)
コメゴメ沢<kom-kom-a折れ曲がった沢 -aは自動詞を他動詞化する母音i, u, e ,(o)ではないa
p→p pa→baのように開音節化した場合、有声化して聞こえる。
この点、kankan腸 を、知里先生は語源を <kar-karとしていますが
乙類の母音o と甲類の母音aの交替ではないでしょうか?
N群馬県六合村の胎内沢 秋山郷最奥の集落は「切明」 
tay-nayのような「名詞+名詞」型の地名として ut-nay yam-wakka-nay
補足
明暦〜元禄期の天領銀山平鉱山開発に関連した地名「金山沢」が中ノ岐川最上流にある。
(慶長年間に会津と沼田を結ぶ沼田街道の開設があり、三平峠下にも金山沢があり、
@〜Lの中で近代まで人跡未踏と言い得るのは、会津側のGHとNO)

I中ノ岐川二岐沢上流のジョウ沢 L中ノ岐川上流の箱ジョウ沢 恋ノ岐沢上流のオホコ沢
「箱」とは日本語で、箱田、箱根等のように山川等に囲まれた意味で、箱ジョウ沢とは、
切り立った山に囲まれたジョウ沢<so。オホコ沢も恋ノ岐沢上流の長い沢であることから
「大箱」の訛りか? よって、ILとも滝の意味のアイヌ語<soに由来

日陰の方言「オロ」 裏ウラura>u/ora>oro
母音u/oの混同、母音の前進的同化、 但しrの脱落現象とは背馳
母音u/oの混同は秋山郷方言と併行する。
589名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/23(火) 21:01:46 0
訂正
@〜Lの中で近代まで人跡未踏と言い得るのは、会津側のGHとNO

@〜Oの中で近代まで人跡未踏と言い得るのは、会津側のGHと白砂川のNO

590名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/23(火) 23:35:13 0
群馬県みなかみ町利根川支流小穂口沢コゴメの沢⇒クサソテツの例を
メールで教えていただいたので
Oコメゴメ沢<kom-kom-aを⇒紫式部に訂正します。
591名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/24(水) 21:21:31 0
これらの地域の地形用語として
ヒナタ(日向) オキ(奥>沖) オロ(日陰) トマ(手前) があります。
地図を見れば分かりますが、最も多く使われるのが「ヒナタ」、次が「オキ」です。
これらに対して、「オロ」や「トマ」は、かなり使用頻度が低いです。
たとえば、群馬県みなかみ町利根川支流宝川上流の「スズミ沢」
北斜面で「涼しい」に由来? この沢は地形的にはオロ(日陰)でもいいはずです。
現に、すぐ上流の矢木沢には「ヒナタグラ」という沢があります。
※日陰の方言「オロ」 母音u/oの混同、母音の前進的同化 裏ウラura>u/ora>oro
※手前の方言「トマ」 門場口(とばくち)に由来? 岐は、叉路(分かれ道)に由来。
もし門場口が語源なら、もう少し使用頻度が高い気がします。
たとえば桧枝岐村大津岐川上流の「スクノウシロ」沢、群馬県片品村の「フノウシロ」沢
「スク」とは仙北(戸沢)マタギの「イワナ等の夏の沢漁法」の事ではないでしょうか?
「フ(語義は不明)」及び「オロ(日陰)」に関係する地名として、
東から白神山地青森県西目屋村「フガケ」沢(大沢川支流西股沢)、「フガケ」沢には
「スケム」滝、「モックリの上げ」、
暗門川支流大川源流「オロ」の沢、 
鯵ヶ沢町赤石川支流に「フカミ」川、「フ」川、
「フ」川には3段の「アイコガ滝」があります。(赤石マタギ)
また、「トマス」も同じ仙北 (生保内,上桧内) マタギの言葉で「先発隊」の意味です。
ともに、仙北という点でマタギ由来説も捨て難い感じがします。
まとめ
@大滝沢上流のサツ沢<sat A川俣温泉の錆沢<sat-pi Bオロオソロシノ滝< o-so-us-i
Cヒナタオソロシノ滝< o-so-us-i D沖ジョウエン<so-wen E尾瀬沼のヨッピ川<i-(h)opi
F大津岐川上流の大ヨッピ沢<i-(h)opi G小ヨッピ沢<i-(h)opi
H中ノ岐川二岐沢上流のジョウ沢<so I中ノ岐川の上カブレ沢<kap-ri
J中ノ岐川の下カブレ沢<kap-ri K中ノ岐川の箱ジョウ沢<so
L利根川上流小穂口沢のオクサビ沢<sat-pi M白砂川上流の胎内沢<tay-nay
ジャーコン沢は音が多少相違するので保留、コメゴメ沢は撤回します。
592名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/25(木) 20:31:11 0
B アイヌ語らしい地名(A…ヨッピ沢オソロシノ滝等の@〜Lよりも自信なし)
山間部
T ジャーコン沢<so-kor/n U 川俣ダムのサッサミキ沢<sat-samatki? 類例が問題
V 土呂部ダム上流のオホッパ沢<(h)o-hoppa (h)opiの複数形なので可能性あり
W 日光市今市ダムのジャジ沢川<sat-pi
X 那須塩原市小蛇尾川南の遅野(おその)沢<o-so-un-(nay) 滝のある沢
すぐ南の、滝のある箒川上流を指した地名か?  
Y 箒川上流中塩原のシラン沢川<sirar/n (沢口に幕岩あり)-(nay) 名詞+名詞で問題
平野部
Z 栃木県真岡市(旧二宮町)水戸部みとべ<net-o-p 類例 北海道の根田内net(寄り木)-o-nay
文治5年千葉常秀が源頼朝より、下野国の高岡,青谷(いずれも真岡市), 新渡戸の3郷を拝領
『新渡戸氏系譜』。この新渡戸の候補地の1つが水戸部 類例 宮城県南三陸町 水戸辺川
小貝川が八溝山系の南端にぶつかって川が湾曲蛇行し、寄り木が集まる場所
前述の八溝山系鷲子山上神社本宮神社は、北海道アイヌと同じくフクロウを祭る
[ 那須烏山町烏山大橋付近の笊内(ざるうち)<sar-us-i
類例 宮城県旧本吉町猿内、福島県白河市東上野出島字笊内、郡山市逢瀬町河内笊内
宮城県白石市福岡深内字笊内
ちなみに旧常陸国府の石岡市笊内(ざるうち現在の北府中3丁目の北、正上内)は疑問あり

場所不明、小貝川流域 「アイヌ語地名の南限>>230」の方からの情報です。
\ 栃木県真岡市?居主内(いぬしない)<inun-us-nay 漁のために滞在する川
類例 北海道士別市犬牛別川<inun-us-pet 鮭の溯上する小貝川のアイヌ語名か?
特定できれば<tay-nay 、<so-kor/n、<sirar/nからr-n→ n-nで、沢=nayとなる。

マタギ由来の地名 日光市於呂倶羅(おろぐろ)山<「オロ(日陰)」+「クラ(岩場)」
山王帽子山(2077m)の北側の山だから、なお会津田島にはマタギの宿があった。
593名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/29(月) 01:57:57 0
>>505
ツングースからモンゴルまで、ホトとかホトンは集落とか町とかの意味。
ツングースの一派満洲が中国の天下をとった(=清朝)から中国語でもフートン(胡同)が「横町」の意味に。

済州島は、高麗時代にモンゴル軍が駐屯して、朝鮮王朝になったあとはモンゴル人の子孫が万戸長の位をもらって
ヤギを飼ってたから、 済州島のkotanはモンゴル語経由でしょう。
594名無し象は鼻がウナギだ!:2010/03/30(火) 22:45:47 0
小樽の難解地名  於古発川 おこばち川  
「ウコバチ」「ウクバチ」「ヲコハチ」
山田説u-ko-pas   その他 地名研究家説 o-ukot+「いろいろ」

k〜h で、koppa /hoppa(+2) はkopi /hopi(+2)の複数形
-ci(複数接尾辞)は石狩、道東、沙流、千歳、幌別及び有珠で確認済み
o/uかつ「ヲ」で

「ヲコハチ」<(h)o(-1)-koppa(+2)-ci(pl)-i(-1場所) 
意味 そこ(川尻)を何度も分ける所 「川の合流点」 現在の洗心橋付近

よって
オホッパ沢<(h)o-hoppaの類例 となり、>>592のVは、BからAに格上げします。

>>592のZ 戦国時代の資料発見 
595名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/01(木) 21:53:17 0
kopi /hopi単数形とkoppa /hoppa複数形の使い分け

アイヌ語の複数形は、反復や多回など、同時的複数のみならず異時的複数も表現する

A 網走湖畔のpon-i-(h)opi-to onne- i-(h)opi-to i-(h)opi-nay
B 尾瀬沼のヨッピ川<i-(h)opi
C 大津岐川上流の大ヨッピ沢<i-(h)opi 小ヨッピ沢<i-(h)opi
D 土呂部ダム上流のオホッパ沢<(h)o-hoppa
E 於古発川おこばち川<(h)o-koppa-ci-i

上記ABは、比較的平坦な場所にある地名
Cは、沢筋が深い谷になっていて、合流点付近も狭隘
DEは、沢筋は谷になってはいるが、合流点付近は扇状地のように開けている

ABCは、豪雨でもない限り合流点は変更しないが、
DEは扇状地のような地形のため、多少の雨でも川筋が変化する。

とすると
(h)o+koppa /hoppa(pl)とは異時的複数で、少しの雨でも合流点が変化する沢の意味か
また「オホッパ」「於古発」から、仮説どおり、o(±0)から ho(-1)が派生したものか
596名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/07(水) 00:45:05 P
>>529
おれは日ユ同祖論で古代日本を追っているが、大和は音読みでは昔は「テーワ」もしくは
「ティワ、テイワ」読んでいて、これはヘブライ語で希望を意味している。
和とはエルシャロームであり平安をも意味する。
当事の日本はペルシャ的な文化や仏教・密教が朝鮮や中国から入ってきて、そうした中東
やユダヤの思想にも非常に強い影響を受けていたと見てます。

それから、>>529以降のレスを見てみますと、2月ごろは日本語とアイヌ語の関係や共通点を
話されていたようですが、ちょうど私は樺太について調べていたときに奇妙な共通点を発見しましたので
ぜひ御意見をいただけないでしょうか?

アイヌ語で樺太島を「カムイ・カラ・プト・ヤ・モシリ 」(kamuy kar put ya mosir)といいますが 、日本の
初代天皇である神武天皇は神倭伊波礼琵古命(かむやまといわれひこのみこと)といいます。

(ちなみに樺太を満州語ではサハリヤン・ウラ・アンガ・ハタ=黒竜江の対岸の島)

平仮名で書くと違和感がありますがカタカナで書くと「カム・ヤマト・イワレ・ヒコ・ノ・ミコト」と
アイヌ語にどこか似たようなニュアンスになります。
大事なのは、神を現す「カム、カムイ」が前頭詞というか、一番前に来ていることです。
神という名詞を前頭につけるルールが存在するというのは言語的にも関係があるからでは無いでしょうか?
あとは「モシリ」や「ミコト」など対象を表す存在の名詞が最後に来ているという事です。
私はあまり言語には詳しくないのですが、アイヌ語を漢字に訓で当てはめるとどこか古代日本漢字文のような
形になってくるのではないでしょうか?
597名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/07(水) 21:19:17 0
やはり、いぬしないとは呼ばないので <inun-us-nayは×です。

Bランク追加   sum(+1)に関連する地名
福島県境に近い那須岳の南側、大佐飛山の北 那須塩原市の
那珂川最上流部 深山ダム付近の 大スミ川<sum(+1)-i(-1)  小スミ川<sum-i

Bランク追加  「名詞+名詞」型
那珂川最上流部 木ノ俣川の ヒツ沢<pit-(nay) 
蛇尾川上流部 カマ沢川<kama(-nay) 類例 宮城県大崎市鬼首温泉 岩入の「鎌内沢」

訂正
X 那須塩原市小蛇尾川南の遅野(おその)沢<o-so-un-(nay) 滝のある沢
すぐ南の、滝のある箒川上流を指した地名か?  

蛇尾川下流の東北線橋梁付近に東遅沢、西遅沢があること。s音を伴う複数形usではなく、
単数形unの方が「おその」の音に近い事から滝が多くある箒川上流よりも、距離的に近い
大蛇尾川上流の落差30mの大滝を指した地名と考えた方がよさそうです。
蛇尾川が伏流する前の上流部分を<o-so-un-(nay)、伏流後を<sat-piと呼んだのかもしれません。

類例 栃木県塩谷町 会津鬼怒川線新高徳駅近くの遅沢川に合流する「オソ沢」
他県の<o-so-un-?の類例
@山形県東根市白水川上流の「遅沢」A山形県飯豊町白川ダム付近の「遅谷川」「遅谷」
B福島市 濁川上流の射撃場近くの「遅沢」C福島県只見町只見川支流叶津川上流の「遅沢」
D福島県北塩原村大塩川上流大字大塩小字「遅沢」沢名ではないが、そこから約4k上流に
大滝あり、元来は大塩川上流の沢名か?E福島県昭和村野尻川支流玉川支流の大字下中津川の
「遅沢」F福島県会津美里町大字尾岐窪 東尾岐川台前山(525m)近くの「遅沢」沢名ではない。
G福島県平田村大字上蓬田小字「遅沢」 沢名ではないが奥に九生滝という地名あり。
H福島県いわき市三和町下市萱の好間川支流の「遅川」
598名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/07(水) 21:40:34 0
抜けてました

I秋田県大仙市淀川上流協和温泉近くの「オソ沢」
599名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/07(水) 21:49:08 0
訂正
I秋田県大仙市淀川上流 大字庄内<so-nay 協和温泉近くの「オソ沢」
600名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/07(水) 22:53:06 0
また書込規制になるかもしれないので、一応まとめておきます。

まとめ
秋田県大仙市淀川上流 大字庄内<so-nayの「オソ沢」が、<o-so-un (-nay)であるなら

BランクT〜[以外に (但し、オホッパ沢<(h)o-hoppaはAランクで、Vは無し)
以下追加

H 栃木県那須塩原市の那珂川最上流部 深山ダム付近の 「大スミ川」<sum(+1)-i(-1)  
I 栃木県那須塩原市那珂川最上流部 深山ダム付近の「小スミ川」<sum-i
J 栃木県那須塩原市那珂川最上流部 木ノ俣川の 「ヒツ沢」<pit-(nay)
K 栃木県那須塩原市蛇尾川上流部 「カマ沢川」<kama(-nay)
L 栃木県塩谷町 会津鬼怒川線新高徳駅近くの遅沢川に合流する「オソ沢」<o-so-un
M 群馬県草津町の吾妻川支流「遅沢川」(厳洞沢) <o-so-un (JR羽根尾駅付近で吾妻川に合流)
近くには群馬県六合村の胎内沢<tay-nay(新潟長野県境の白砂山の下、白砂川上流)がある。
601名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/08(木) 20:00:46 0
補足 「オソ」=<o-so-un- の問題点として

新潟県村上市三面川では圧し罠を「オソ」と言う。「熊オソ」、他に「オシ」「オセ」。
「オソ」型の圧し罠の西限は長野県秋山郷、以西の信濃川流域は落とし穴を使う。
『東北マタギの習俗とアイヌの狩猟』等
「オソ」の語源 A「押し」に由来か?  B「うつ(空)」に由来との説もある。
A「押し」四段動詞連用形だからi列甲類  B「うつ(空)」 u列は甲乙区別無し
有坂 母音交替法則
Tエ列乙類⇔ア列、Uイ列乙類⇔ウ列、Vイ列乙類⇔オ列甲類、Wイ列乙類⇔オ列乙類
有坂 母音交替法則からは、BよりもAの可能性の方が高い。

ただ、肝心の秋田では「オソ」を罠の意味では使わず、「オソ」は口笛の意味
罠の意味としては「ヒラオトシ」を使うのが一般的です。大田雄治『マタギ事典』
(長野県秋山郷在住の秋田マタギも「ヒラオトシ」、山形県小国町では「オオモノビラ」、
宮城県大和町「シャー」。なお「ヒラオトシ」の初出は『弘前藩庁御国日記』1803年)
「スク」「トマス」「フ」「オロ」等、語彙の点でも阿仁,仙北,(青森赤石)等の秋田マタギの来集は
19世紀初めより確認できるが、三面川マタギの来集は未確認『秋山記行』。弘化3年「単鷹山巣守
総代より中野代官所へ佐竹候領狩人取締願」嘉永2年「同取締願」『栄村史堺編編集委員会1964』
秋山郷在住の秋田マタギが、隣接の草津町の遅沢川を命名したと考えるのは以上の点からも無理。
茨城県と、秋田マタギの影響が見られる栃木群馬両県を別個に検討したのも、この理由。

秋田県大仙市淀川上流大字庄内に関する古文献として
正保4年『出羽一国絵図』「庄内村」享保15年『六郡郡邑記』「庄内村之内滝之又」
秋田県大仙市大字庄内の「オソ沢」は、やはり<o-so-un-でしょう。

新潟県下越地方に接した上記@〜Fの「遅沢」以外の、下記の「遅沢」
G福島県平田村大字上蓬田小字「遅沢」(沢名ではないが奥に九生滝という地名あり)
H福島県いわき市三和町下市萱の「遅川」 は、いずれも下越の三面川マタギとは無縁の地。
602名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/08(木) 22:04:16 0
もちろん御存知とは思いますが、念のため。
tara ohta heruaca an kusu

四段動詞連用形はi列甲類。
但し「し」は上代特殊仮名使いでは甲乙区別無し。
よって有坂母音交替法則VWより、「おし」は「おそ」となり得る。
603名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/08(木) 23:53:12 0
一応参考までに
「ウトウ、ウツ、ウト」は、「ウツロ(空・虚)」と同義で、
中が空虚の意味、つまり谷などの凹とした地形、空洞状の地形、
窪地を指し、「オソ」もこれと同義とする説もある。
しかし、
箒川上流には現に「ウトウ沢川」があり、栃木県北部では「ウトウ」を
使用するので、この説は妥当しない。
604名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/09(金) 02:30:51 0
ワンワン バウバウ
605名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/09(金) 22:35:12 0
「ウトウ」の例

秋田青森県境白神山地 秋田県藤里町粕毛川源流の善知烏(ウトウ)沢

よって
秋田県大仙市大字庄内のオソ沢の「オソ」≠「ウトウ」
606名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/10(土) 11:55:58 0
あと栃木県内では、那須町湯本近く別荘分譲地内の高久乙遅山町
地形図からは、高雄股川上流に2段の落差20mの滝を確認できるが、
不動産会社のHPの写真によると、別荘分譲地の近くに地図未記載の約落差2m位の
小さい滝があるらしい。

群馬県六合村の胎内沢の下流白砂川のコメゴメ沢(秋山郷在住の秋田マタギが
草津の湯治場に岩魚を売りに行った際のルート近く)と似た地名

@青森県白神山地赤石川上流 石の小屋場沢の「コメ」ノ沢
A同じく横倉沢の「コメ」ノ沢


「オロ」の補足として
白神山地大川源流の「オリ」サキ(先)沢、「オリ」ノ沢<oro

白神山地の地名を探しても、未だ「罠」や「空」の意味の「オソ」は発見できない。
ちなみに、岩手では圧し罠は「クマビラコ」と呼ぶ。
607名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/10(土) 16:09:21 0
三面マタギの関連で

新潟県朝日村 奥三面の元屋敷遺跡(縄文時代)で、栃の貯蔵穴が発見され、
以前、西馬音内のアイヌ語地名解でnisew-oma-nay(どんぐりのある沢)を
提示しましたが
これも秋山郷や、マタギの山漁、山猟と同じで、冷帯ではない温帯狩猟民の
文化の1つと考えると面白いかもしれません。
608名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/10(土) 16:29:34 0
流れぶった切りスマソ…
鮎に相当するアイヌ語ありますか?
609名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/10(土) 23:02:54 0
>>608
鮎は分からないです。


19世紀前半白神山地を旅した菅江真澄の記録と対照すると
「もろの滝(暗門の滝)」、「フナギの沢」等現在では確認できない地名があります。
このうちフナギの沢から、「フガケ」沢(青森県西目屋村大沢川支流西股沢)は

雪に関連するマタギ語として
「フカゲ」雪庇
「フギダシ」雪庇
「フカブリ」土をかぶっている木の穴
「フキリ」 雪庇の切れている部分
「フッカケ」春になって岳の尾根にかぶさっている雪
等があることから、フカゲ(雪庇)と関連があるのかもしれません。

他に、「フ」と関連する地名として、前述の鯵ヶ沢町赤石川支流の
「フカミ」川、「フ」川、
あるいは「フキアゲ」沢、横倉沢の「フキワラ」沢などがあります。

これらからすると「フ」は雪の意味で、
尾瀬沼下の群馬県片品村の「フノウシロ」沢とは、
分水嶺の尾瀬沼から見て、「雪の後ろ」の沢の意味か?
610名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/20(火) 02:46:58 0
>>500

      >>496-497
611名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/28(水) 01:17:30 0
アイヌ語勉強したいんですが良い教材ありますか?
612名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/28(水) 01:39:23 0
STVラジオアイヌ語講座のPodcast講座はどう?
アイヌ文化研究推進機構だかで何年か遡って音源とテキストのPDFのダウンロードできるし
とりあえずタダで始められる
613名無し象は鼻がウナギだ!:2010/04/28(水) 20:36:27 0
ありがとうございます。タダで始められるのは大きいです。612さんどうもです。
614名無し象は鼻がウナギだ!:2010/05/02(日) 23:24:10 0
なっちがアイヌって本当?
2ちゃんねるは党一京会の世▲論工作所として作られてる。あとI▲P集めが目的。

今年の7月から東京にあるネ▲ットカフェはすべて会員制になります。匿名書き込みできなくなりました。
警▲察が、ユダヤ(統一京会)やサッ長連合のためにインターネ▲ットカフェ規制をする。

【 マインドコントロール 池田整治 (著) 】↓
・第二次世界大戦時、油田のないドイツに石油を販売していたのは、英国女王支配下の石油会社。
・アメリカ軍から「日本の水道水には塩素が入ってるので飲めない」と言われた。
GHQのマッカーサーが日本人を弱らすために水道水に塩素を入れた。古い水道管から溶けだす鉛や、
農薬や有機物質と塩素が化合し、トリハロメタンやMX等が猛毒の原因にもなっている。
・上九一色村のオウム強制捜査前に、警察幹部が池田に「最初の機動隊員が50名から150名が死ぬかも」といった。
──裏の支配者グループが「資本主義」と「共産主義」を作り出した──
東のアジアで、太平洋を越えて大陸共産圏と直接「対峙」でき、かつ強大な軍の「拠点」となり得るのは、
日本列島しかなかった。このための具体的な占領施策が、次の四つだった。
1.一方的なやらせ裁判である極東軍事裁判(東京裁判) 2.GHQ作成の日本憲法の押しつけ
3.約7000冊にものぼる歴史・戦略等図書の焚書  4.完璧な検閲体制
江藤淳氏はこれを「戦争犯罪情報プログラム(戦争犯罪周知宣伝計画)に基づいた占領政策」と指摘している。
http://megalodon.jp/2010-0402-0207-39/jb▲bs.li▲vedoor.jp/b▲bs/read.cgi/study/368/1▲074780696/156-163

■いま日本の支配者はサッ長連合(鹿児島県、山口県)の田舎侍たちです。日本はいまだに武家社会です■

・総理大臣、大蔵大臣、外務大臣や公安、警察、自衛隊の歴代トップは鹿児島県、山口県、 高知県、
佐賀県、 長崎県出身者ばかりです。国策捜査はサッ長連合やアメリカのための捜査です。
詳細 http://megalodon.jp/2010-0406-1616-37/anchorage.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1270526809/2-4
閨 閥http://www.kyudan.com/column/keibatu.htm
新2ちゃんねる
http://megalodon.jp/2010-0505-0028-11/jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/school/1381/1248878879/746
616名無し象は鼻がウナギだ!:2010/06/07(月) 01:35:58 0
過疎ってるとこすいません。
良かったらいくつか教えてくれますか。
・だって、〜〜だし の「だって」は、どう言うんでしょう。
Neampe,〜〜(そうはあっても) みたいな感じかな…と考えてみたんですが通じますか?
(日本語の「だって」の意味を調べ直したら結構複雑……)

・「気持ちいい」はどう言うんでしょう?
pirkano humash とか、pirkaeramu とか思いましたが、もっと良い言い方があるような…
精神的な意味と肉体的な意味で違ったりしたらそれぞれ分かるとありがたいです。
えろい意味も知りたいです!

・「ごめんなさい」は ku=yayapap という言い方が普通なんでしょうか。
他にあれば教えて下さい。

質問ばっかりですいません。お願いします。
617名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/04(水) 07:50:35 0
【言語】 アイヌ語と日本語の対訳を記録した国内最古の古文書、福井県でひょっこり見つかる
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1280847951/

アイヌ語:日本語の対訳を記録した古文書 福井で発見

江戸中期に全国を行脚した越前出身の僧侶・空念が、1704(宝永元)年に蝦夷(北海
道)でアイヌ語と日本語の対訳を記録した古文書が、福井市南山町の普門寺で見つかった。
記録年が明らかなアイヌ語集としては国内最古。研究者は「語数が豊富で、内容も幅広い。
アイヌ語の古い史料はほとんど現存しておらず、一級の史料だ」としている。

古文書は約150ページのうち26ページでアイヌ語を紹介。「春ハ はいかる」「夏ハ
 さく」など季節の言葉のほか、「雲ヲハ にしくろ」「星ヲハ のちう」など気象に関
する言葉、物の数え方、家族関係を示す言葉など約460語句が記されている。末尾に
「拙僧が島々を回って聞き覚えた蝦夷言葉を記す」と書かれ、「宝永元年」の年号と署名
もあった。

大分県宇佐市の極楽寺住職、国東(くにさき)利行さん(83)が、空念ゆかりの記録を
たどって発見。古文書は火災で周縁が焦げるなど損傷が激しいが、文字は読める状態だっ
た。

北海道大の佐藤知己教授(言語学)によると、現存する最古のアイヌ語集は、約150語
句を収録する「松前ノ言(こと)」で、室町末期から江戸初期に記されたとされるが、正
確な記録年ははっきりしていない。佐藤教授は「現在は解読不可能なアイヌ語の古い形を
反映しており貴重な史料だ。相手の呼び方などに敬語表現もあり、興味深い」と話してい
る。

ソース 毎日新聞
http://mainichi.jp/enta/art/news/20100804k0000m040115000c.html
618名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/10(火) 22:07:00 0
乾燥した鮭の切身 「トバ」ってアイヌ語?
619名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/14(土) 17:27:57 0
規制ばかりなので、ブログ作りました。

樺太アイヌ語の10位数のkunkutuについて、妄想してます。
620名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/17(火) 16:04:59 O
sariporopet
621名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/18(水) 13:19:57 0
twitter やblogに行ってしまったのか…
622名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/20(金) 09:50:23 0
>>618
ツバ=端・縁
日本語。
623名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/26(木) 20:15:04 0
松前の由来と金成マツユーカラのmatu
金成マツユーカラ集31の『アトゥイヤの女』Atuyya un matのp271
〜ari itak kane, chirikibuni hokaetok ta pirika kina tanne matu soho kar〜
蓮池氏は暫定的に「畳む」としていますが、 注23で  matu不詳 としています。
このmatuは、金田一京助『ユーカラの研究U』p835『虎杖丸曲別伝』の5380行目、
金田一京助全集では第10巻p210、5390行目に、次のように出て来ます。
Nei korachi uwepakita koshne terke ako-ikkeu-kan matunitara.
それと共に 次第次第に 軽やかに跳りて わが腰部の上を 高く張り上げたり。
Umanki-ka un inkar-an ko Nisaptasum pituntunke pikitkitche aine
梁の木の上 目をやりて眺むれば 虚病媛 をかしさこらへ くすくす笑ひてありしが
-itara 動詞接尾辞 C+V+C+V+(n)型の2音節の語基に接尾して、状態が続いている
ことを表す自動詞をつくる。『沙流方言辞典』
よってmatunitara(+1)は <matu-n-itara こうなります。
また、バチェラー辞典を見ると
Mat 名詞 @A kind of string trap used for catching hares 兎罠
     ANoose 輪わな  BA spring バネ ハネ返り
ari itak kane, chirikibuni hokaetok ta pirka kina tanne matu soho kar の例から考えると
〜ari φ(−1)=itak(+1) kane, φ(−1)= chirikibuni(+1) hokaetok ta
〜と、彼女は言って  彼女は起き上がり 横座に
pirka kina(−1) tanne(+1) matu(+1) soho(±0) φ(−1) = kar(+2)
pirika kina(良い敷物)が、tanne(自動詞+1 長くなる)の主語で、
matuもtanne(+1)と「対」になっているはずですので、自動詞(+1)と解釈すべきです。
次の、sohoはsoの所属形であり、『アイヌ語のArity Calculation』(中川裕)p166によれば、
soho(±0)となります。   従って、この部分の構文は
pirika kina (−1)―[(tanne)vi+(matu)vi] (+1)⇒N  so 所属形(±0)  φ(−1) = kar (+2)
即ちN(−1)、so 所属形(±0)、φ(−1) = kar(+2)で、「N(−1)からなる、so「座」を彼女が作った」となります。
つづきは、『アイヌ語 アイヌ語地名 樺太雑記』ブログに
624名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/28(土) 18:43:41 0
アイヌ語では、一般的に、文法上「有生物」「無生物」を区別しない。
しかし、意味上のレベルの問題である「修飾構造」「擬似修飾構造」を越えて、
文法レベルでも「有生物」「無生物」を区別していると思われる例が存在する。
千歳方言辞典中
目的語+他動詞+名詞(O+V(+2)+N)型で主語述語関係が認められるものは、
amam-e-cikap等すべて神名、動植物名、役職名で合計9例のみ。
『アイヌ語千歳方言における合成名詞の構造』佐藤知己

切替英雄 言語研究86号(1984)『アイヌ語の名詞句の構造と合成名詞』p112
他動詞に基づく修飾構造をなすもので、合成名詞とみられる例
「目的語・他動詞・主語相当要素」amam-e-cikapすずめ
cip ta cir丸木舟(を)・掘る・鳥 くまげら 
iso yanke kur獲物(鯨)(を)・岸にあげる・人 シャチの異称 これらは鳥や神の名である
以下、私見
O+V(+2)+Nは、⇒ φ(S)+O+V(+2)+N とパラレルに考えることが出来ますので
O(±0〜の尻)+目的語+他動詞+後項名詞 型と同類型と仮定できます。

この場合、「周接構造」的で、O(±0〜の尻)は、他動詞後項の名詞に「所属」し、
意味的に、O(±0〜の尻)=「後項名詞」 となります。

X   O(±0〜の尻)+目的語+他動詞+後項名詞 型で「後項名詞」を省略できるのは、

※1 名詞 oysiru(-cep) 「産卵後の尾がバサバサになった鮭」       省略例 
※2 名詞 opankaus<o-pan-kuwa-us-(kamuy) 「後足の長いクマ」    省略例
※3 名詞 omakirus  「エゾツユムシ」   はじめから「後項名詞」を伴わない例
これら※1〜※3は動物名、神名で、「有生物」です。
ちなみに、「無生物」の場合、
例o-so-us-i で、*o-so-usとはならず、「後項名詞」を省略できません。

佐藤先生分析の目的語+他動詞+名詞(O+V(+2)+N)型(主語述語関係) の
神名、動植物名、役職名で合計9例は、いづれも、同じく「有生物」です。
625名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/28(土) 18:45:11 0
Y   名詞(主語)+自動詞型の合成名詞
(なお、名詞(目的語)+他動詞型の合成名詞では、動詞価上、自動詞とみなされますので除外します。)

ami-tanneあしながぐも  atu-inne タコcaro-kunne クチグロマス
etu-pirkaエトピリカ etu-tanne蚊 etu-retarウグイの類
homa-poroサクラマス humi-ruyエゾライチョウ hura-ruyキウリウオ
kema-hureケイマフリうみすずめ科 nanu-wenケムシカジカ
ohaye-poro カモメ pake-kunne シジュウカラpake-poro カジカ、ヤチウグイ
sipe-ram(nokan-ram)サケの幼魚 siki-poroギンポ ※suma-ruyルリカナブン
※suma-ruyは、sum(-a)脂-ruyか?

これらは、名詞所属形(主語)+自動詞 型で、
S(±0)+V(+1)+φ(S−1)型の「後項名詞」省略形と考えることができます。

YのS(±0)+V(+1)+φ(S−1)型における「後項名詞」省略型は
Xのφ(S±0)+O(−1)+V(+2)+N(−1) 型における「後項名詞」省略型と
同じように、ほとんどの場合「有生物」です。

X、Yとも省略できるのは、どうやら「有生物」の場合のようです。
「有生物」と「無生物」では、他動詞の主語(X例)や自動詞の主語(Y例)に、より適格な
のは、換言すると「動作主」らしいのは、一般的に「無生物」より「有生物」です。

そしてXの「後項名詞」もYの「後項名詞」も、どちらも実質上の「主語」にあたります。

とすると
「無生物」の場合は「動作主」に相応しくないので、実質上の「主語」が必要なのかも
しれません。

これは、意味上のレベルの問題ではありません。なぜなら
「擬似修飾構造」を「道具格(場所格)的構造」、「修飾構造」を「主格的構造」としても
「道具格(場所格)的構造」と「主格的構造」とで、文法上、明示的な規制はありません。
626名無し象は鼻がウナギだ!:2010/08/30(月) 20:40:18 0
抜けてました。rap-tanneスズメバチ sapa-kay頭を取った干したサケ
植物名imaki-para エゾスカシユリの鱗茎 食用になる imakiはnimakiで「歯」?
muri-kunne 粟の子実 イシアワ murは「糠」

アイヌ語における有生無生の「意味役割のレベル」での考察
「合成名詞」の名詞(前項)の分析
(S(±0)+V(+1)+φ(S−1)型の「後項名詞」省略型を前提)

身体部位名詞は、O(±0〜の尻)やe(±0〜の頭)といった「部分接頭辞」と
同じように、「身体全体(所属先)」の「一部(所属形)」を指します。
身体部位名詞を前項とする「合成名詞」の所属先に、「有生物」が多いのは、
ある意味当然です。
そこで、上記の「合成名詞」中、
ami爪 caro口 etu鼻 sapa頭 kema足 nanu顔 siki目 pake頭 rap羽毛
imakiはnimaki歯<ni-mak-i 、あるいは i-mak-i か?
のような、身体部位名詞を除外すると
(なお「地名」も記録年代、採録のされ方、解釈など問題が多いので除外します。)

以下のようになります。
atu 紐 homa魚卵 humi音 hura臭い ohaye汁<ohaw sipeサケ muri 糠
suma石、あるいはsum(-a)脂か?

身体部位名詞を除外しても、やはり出現率に偏りが生じます(有生物が多い)。

アイヌ語の「所有形式」「所属形式」において、有生物無生物での差異はないと
されてきましたが、「合成名詞」では、どうやら有意的な差がありそうです。

「無生物」の「所属形式」は、「有生物」の「所属形式」より、はるかに少ない。
「所属形式」と「所有形式」を等位と仮定すれば、
「無生物」は「所有者」らしさ、換言すれば「動作主」らしさが低いと言えそうです。
627名無し象は鼻がウナギだ!:2010/09/04(土) 16:43:31 0
>>618
切身だからトバではなくて、腹開きにしたときの端にあたる、腹の中心部分の身の薄い部分を
身の厚い中心部分に対して、縁・端という意味で、の「ツバ」から転じた言葉。
鮭の端っこ、鮭のツバ ということで、日本語起源。
628名無し象は鼻がウナギだ!:2010/09/05(日) 21:57:21 0
t
629名無し象は鼻がウナギだ!:2010/09/05(日) 22:05:46 0
ayapo, ohonno en=ko規制=an pe ne kusu tanepo ku=nuye kor ku=an na.
aynu-itak patek ari uenewsar=an hi ku=ki rusuy ruwe ne.
630名無し象は鼻がウナギだ!:2010/09/05(日) 22:42:33 0
tono irenka ne kusu tapan poro-ita ku=neye eaykap
631名無し象は鼻がウナギだ!
sonno ne.
uneno an yaynu ku=kor kane ku=an.