仮名遣速習歌の薦め

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1波江究一
仮名遣速習に便なるやうにとは行転呼、しちすつ四音の書き分け等の
語例を自由詩に纏め五十音順に配列したものを下記スレッドに投稿
して置きましたのでご座興にでもどうぞ。
鹿は馬になれぬと同様にかなころがし「現代かなづかい」は仮名遣とは
いへぬ。正しい馬を馬と呼ぶやう習慣づけ、文化史上の不良債権
を処理しませう。

序歌   タに続くハ行転呼

荒妙の訴へに和妙に答へ
明妙に歌ひ照妙に鍛へよ
値も量る能はぬ
白妙の尊(たふと)き甕(もたひ)に
たはやすくたはぶるな
与へられし身過ぎに堪へてうろたふな
世々傳はれる言葉を労はり
敷妙に慕ひ讃へよ


言語学@談話室
http://kan-chan.stbbs.net/cgi/board/language/index.html#1
あー、最近おとなしくしてると思ったのにまたぶり返してきましたか・・・

>>1
カエレ!
3波江究一:04/02/14 15:20
この辺は三味線に乗せて仮名遣を覚えませう

  端唄五章 母音段に続くハ行転呼

   一 まひなひ ア段

相生の月日に替はりは利かぬ物を
月にたはけて日をさへぎり
拘はらすなと笑ひ倒(たふ)すは
危ふいこと五重塔の舞扇(あふぎ)故
常世の病障(さはり)に目が回らう
泥縄綯ひに手携ふる濁世に敢へて合はせずとも
返すべき辺に帰るべし
言は賄賂(まひなひ)受けぬ物
やはか八百長の津に航ふまい

  二 いはれ   イ段

家のいはれを極むれば千重いにしへの五百重の教へ
三重に交へてとこしへの小さき(にへ)を
新室に強ふるといへども
側方(そきへ)に柊挿頭してしひたげ誣ふる声天に沖(ひひ)れり


4波江究一:04/02/14 15:21
三 うはさ    ウ段

うぐひすのうはの空なる身の上に濡れ衣拭へぬ噂たてば
水鶏は狂ほしう叩けども 焼け木杭に火の初児
指を咥へ乳を吸はせ 食へぬ喧嘩も始まれば
男女の仲らひは つひに結ひ目はしらぬひの糸
行方も救はれぬ


  四 横恋慕  エ段

つぎねふ山城女にけはしく言ひ寄り今日見ぬ婦負(ねひ)男はせはしなき愁へに酔へりてふこと
万葉に見ゆやと姪御に問はれける。

  五 をはり節    オ段

負債(おひめ)に追はれ恋壊れ 一昨日(をととひ)添ふやと昨日問はれ
思ひ宵闇におほほしみおはする甥御のをはり節おほよそ教はる
5波江究一:04/02/14 15:21
流寓     あ、さに続くハ行転呼

仰がるべきみ血筋に生れ合はせ給へどはかばかしう後見支ふる方もなければ
朋族(くさはひ)にも数まへられたまはず。あまつさへ根も葉も無き誹謗煽り立
つる輩に貶められたまひて、言さへぐ淡路を越えてあぢさはふ阿波なる奥山
澤になづさひ給ひ病障()にさへ喘ぎたまへば、そのかみ葵の方にての逢瀬も夢
に夢見るやうにておはしたまへる。

  旧婚旅行     かに続くハ行転呼

生き甲斐を疑ひ
間違ひに抗ふ
互ひに窺ひ
鎹(かすがひ)をうけがひ
あてがひに従ふ
かがひ業紛ひの
願ひを番へて
諍ひの峡境で
からかひを培う
祝がひの貝を買ひ
扱ひにしはぶかふ
向かひにはお迎へ

6波江究一:04/02/14 15:22
あがなひ なに続くは行転呼

贖ひを商ひの
あざなへる占ひに
失へるを補ひの行ひも叶はねば
たたなはる損失(そこなひ)の償ひぞとこしなへ
そなはれるまじなひも賄賂()まひなひ)もまかなへで
うごなはれる鬼どもが靭へる鞭の養ひに
誘はるるを君みそなはせと唱ふるは
昨夜(きぞ)我を訪ひ伴へる
悪徳国語ブローカー等が担ふ
堕地獄語なることを世人うべなふや


  スローガン     はハ ほハ


言葉に味はひと
   いきほひと
   うるほひを取り戻し
   生業(なりはひ)のにぎはひと
   婚姻(まぐはひ)の香ひを災禍(わざはひ)から護らう
かくて花咲きよそほひ齢よはひ延ぶる間
   朋族(くさはひ)うちきほひ
   世をおほひて
   幸ひを祝ひあふ頃ほひ
7波江究一:04/02/14 15:23
忌避    はし

麗しい慣習を毀して
汚らはしい患ひを負はす
厭はしく忌まはしい変はり身の
いかがはしさを紛らはせに
らうがはしく妄りがはしい街で
いたはしくうらぐはしい女を添はせ
侮づらはしい諂ひにかかづらはれ
慕はしさも疑はしく思はしからず


  忠告    まに続くは行転呼

病は蔵ひ込み
世迷ひの振る舞にかまふな
面構へを見舞ひ
気前を掴まへわきまへて
宣ふおもむき何なりと
敬ひ給はずば
世に数まへられずと
心得てあらまほし  
8波江究一:04/02/14 15:25
家庭教師    らに続くは行転呼

お復習ひの狙ひを洗ひ浚ひ語らひ
答(いら)へをためらはぬ仲らひに準へる
嫌ひな交らひも堪(こら)へて食らひつき
あしらひあひしらふ慣ひを衒ふな
恥らひに囚はれて籠らふな
天霧らふ雪ふり足らふを目守らへば
窺狙ふ給与ひも労(ねぎら)ひも
笑ひにやらはれ
逆らへず触らへぬ侭
帰らふ夜更けの雛追(なや)らふ部屋で
誂へにかかづらひしつらへに煩ひ
諂ひにさにづらふと
日記あらはれて候へば
やすらひて候へ  いこひ    お段に続くは行転呼


恋の底ひに憩ひを囲ひ
争ひ襲ふ競ひを数へ
誘へば厭ふ集ひにたとふ
おほに惑ひて塩凍り付き
ほほけ結ぼほれもこよふかどはかし
思ふ十六夜月もかがよひ
率(あとも)ふ傭人(やとひ)よろぼへる  
9波江究一:04/02/14 15:26
あらはれ    ろに続くは行転呼

まつろはぬむれいろひたて
よろひつくろひはひもとほろふ
のろはれしかきろひをひろひてつきしろひ
うつろふかけろふをそろへよ
ふみしふるしひたけはかくろひおとろへ
いつはりにまつはるうつはそつひにくつほれむ
10波江究一:04/02/15 10:18
伯父の家     ぢ づの入る語例


味はひにに与れるいづれの泉も
いぢけ埋もれ鵜は怖ぢて潜かず
築けど崩れいたづきに悴まり
授かれる盃もこぢれて雫無し
かしづける娘も梳らずしづまらで
鶴等の苑も閉ぢ続けては
手なづけし親族も尋ね訪れず
捩ぢけし野路の外れの藤棚に
微塵恥気無く泥帯ぶるこそめづらしく
地震によぢれはぢけくづほれて
患ひになづさひ肘に枕せる
余命僅かなる伯父の家


11波江究一:04/02/15 10:19
供物      や わ行活用例

手弱女の植ゑて増えさす実ぞ煮ゆる
老い弱り飢ゑに怯えて萎えし身も
乾き癒えてさわやぎひこばゆることわりに
悔い壊えて悶えも饐えて甘ゆ
冴え凍えし観月に吠え聞こえしは絶え費え
ざわめきを越えて暁星と消ゆる見ゆ
酬いに萌えて生えしもそばえに和え
たわわの稔ぞ肥え聳えて燃ゆれ
いづれの祭壇にこを据ゑ用ゐて栄えしめん 
12波江究一:04/02/15 10:20
田舎祭り    ゐの入る語例

田舎で居丈高に威張つて居るのは
井戸の守宮と猪の類か
井草植ゑて紫陽花も過ぐれば
慈姑掘り西瓜(すゐくわ)も旨い
水松(いちゐ)の実くれなゐづけば
団欒(まどゐ)は鴨居をどよもす田舎芝居
年々のお祭りに用ゐられたは
藍より青き基を率ゐよとの御遺言の所為(せゐ)だ  

会釈    ゑの入る語例

飢ゑを忘れた世の末に
智慧も抉れてしまふか
撒餌に酔ひかつ笑まふのみでは
声もゑがらつぽくなる
越後では木曽と巴を回向の絵
何故ともなく机に据ゑて会釈した
嘔食(ゑづ)く思ひを胸に彫り入れて

13波江究一:04/02/15 10:21
夢      をの入る語例

たをやかな少女もち
鴛鴦(をしどり)もをこがましい
叔父叔母の夫婦ぶり
幼い甥御に教へ一昨年の夫の越度を惜しむ女
男は終はり治まれる世に
斧の柄の朽ちてをられねば
一昨日も大蛇を囮に嵌めて拝み申(まを)し
緋をどし雄々しく薫る勲功(いさをし)を夢見れど
操経緯(たてぬき)合はねば筬送り得ず
志も芭蕉葉の破れ易く 荻尾花の枯れ易くて
檻の川獺桶の魚
丘に上がりし舟長(ふなをさ)の棹さすみをつくしの在処も知らで
雌雄(めすをす)分かぬ儲け話しに踊らされ
貯へ犯されてとをけら花もかくやとをかしく萎れ
債鬼にをののく息の緒と
十歳(とを)の童の如かりし
14波江究一:04/02/15 10:25
15波江究一:04/02/15 10:31
このスレッドの文をプリントアウトの上国語学の教材として利用さるる場合は
著作権料は別に申し受けませんが、著作者名は明記してください。
16シ皮シエ究ー:04/02/15 23:34
某スレの方達もこのスレのように生産的なことをスレばいいのにと思います。
ここはトンデモさんの隔離スレッド。
18波江究一:04/02/17 09:47
反応意見は別れてをりますやうで。
とまれ、折角ならば声に出して読んで下さい。
文化史上の不良債権かなころがし「現代かなづかい」の排除がいかに必要不可避の
ことか実感出来ます。
>>1
字音のを作ったら認めてやるよ。
>>19
構うなって!
21波江究一:04/02/18 15:11
>>字音のを作ったら認めてやるよ。
「字音かなづかいは仮名遣にあらず」と橋本進吉の論文にあつたが、
要するに鹿は馬になれぬといふことですよ。
このほどの審議会では漢字熟語の混ぜ書きはやめようといふことになつたわけで、
既に外堀は埋まつて居る。仮名遣といふ内堀でどういふ取り返しのつかぬことをして来たか
気づくのはもうすぐですよ。

>「字音かなづかいは仮名遣にあらず」
わらった(嗤)。
23波江究一:04/02/19 14:35
先のレスは小生の勘違ひでした。失礼。
漢語音の書き分けも既に作つては居るが、分量多い上に今のブラウザ環境ではかなり
の文字が映示されない事情もあつて、公開し辛いのです。
字音を 開あう合おう直いう拗えう勇いゆう入声あふ
の六種に分けて擬人化した六人衆が荒らされて見分けのつかなくなつた裳辞互恵村の
地境を復元して歩くといふ狂言仕立てです。同類の音の組合はせのみでなる変体漢文
を対照し読み交はす中に自づと字音仮名遣が身について来るやう工夫してあります。
在所の図書館と国会図書館にはワープロ印字手澤本を寄贈してあります。

平成詞玉緒
在所の図書館のホームページ
http://www1.bstream.jp/~tagajo-lib/
このスレを見る人の中に仙台辺の方あれば、立ち寄りついでに閲覧下さい。
郷土資料室に一冊、開架にも一冊出て居ますから借り出しも出来ます。
24波江究一:04/02/20 14:45
上記著書物好きの向きが複写して教材資料に使用するとも、作者名明記する限りは
一切著作権料等の要求は致しません。但し公刊の後は別途考慮の余地あり。
25波江究一:04/02/20 14:52
以後所用所労出来することあり、その場合長期に留守することもありますので悪しからず。
国語辞典の収載語をまるごと駆使した物語をどうにか書いてしまひたい欲求ありて、ネット
どころではなくなるか知れず。漢和辞典ならば字源収載一万字を原稿用紙百五十枚で、部首毎
に二百十四篇の文集に纏めたことあり。国語辞典の場合十万乃至十五万語を千五百枚程度で物
に出来ぬかと思案中、漢字の部首に当たる共通項を見出す作業が難渋して居る所です。
26波江究一:04/02/21 15:24
仮名は何故偏旁省字と全形くづしの二種類あるか、また行の並びは何故かさたなはまやらわ
でなければならぬか。その意味を天皇臣下間の「以和為貴」の句を題とした詩の応酬ととらへ
て暗号詩として解読してみたものです。


阿吽は伊れ宇宙の入り江に於て                 阿伊宇江於
加護を庶幾して久しき己を介けし所               加幾久介己
之を散じて須しばらく濁世に曾陪すとも             散之須世曾
数多千千なる川筋は天に止めよ                 多千川天止
奈何ぞ二心無き奴僕の如く禰祖乃父等              奈二奴祢乃
八紘に比肩する無き不敗の部曲を保持せしは           八比不部保
末世の三寶牟利を女人の毛毳に濺ぎやらむも           末三牟女毛
也た伊れ自由の長江に賦与せい性か               也伊由江与
良き利生流亡せば礼智も律呂失せん               良利流礼呂
和の井に汲んでこそ宇宙もこを恵まむ乎             和井宇恵乎
27波江究一:04/02/21 15:25
同平仮名版

安んじて以て宇宙を衣とせんと為したまふに於ては        安以宇衣於
加護を庶幾ふ久しき計略は己にあり               加幾久計己
之を左くる方寸とて俗世に曾て無けれど             左之寸世曾
大初に知ろし食せる川筋は天に留めん              太知川天止
奈何なれば仁義の奴僕となりて禰祖乃父等            奈仁奴禰乃
波瀾比類無き世々に不屈の部曲を保ち来し            波比不部保
末法の美神は武者をも女人の毛髪に繋縛せんか          末美武女毛
也た以て自由の衣を与へよ                   也以由江与 
良き利生を留めなば礼智も律呂を得て              良利留礼呂
和をして貴しと為したまふ邊に宇宙の恵澤は遠永からん      和為宇恵遠
28波江究一:04/02/21 16:14
以上国語にとつてやれば出来ることをやるといふ趣旨で残して置きます。
折々に見回りご質問あらばお答へします。
29波江究一:04/02/22 10:28
日本語の名誉護れと
責務負はさす我が道へ
委ね繕ふ非違等抜け
絢撰り植ゑし名をぞ照る

にほんこのめいよまもれとせきむおはさすわかみちへ
ゆたねつくろふひゐらぬけあやえりうゑしなをそてる


五十音図といひいろは歌といひ日本語日本語はその人類文化上類例無き構成特質が、
世界遺産といふべきものだと自覚し粗相無く扱ふありやうを覚えることが、この先
の国の運気を健全に保つ為にも必要かと思ひます。
30波江究一:04/02/24 16:34
上記ゐゑの入る語例に拠る歌は福田氏国語教室に例示された物を踏まへて居ますが、
福田氏その他の正かな論者の方は多く批評家であると同時に創作者でもあるのだか
ら、ただこれだけ覚えればよいと、無機質な部材として投げ出すのみでなく、更に
覚えよくする為の詩歌形で仮名遣を浸透させる工夫が欲しかつたと思ふ次第です。
何の為にてにをはがあるのか。一度声に出して読んで欲しいです。

田舎祭り    ゐの入る語例

田舎で居丈高に威張つて居るのは
井戸の守宮と猪の類か
井草植ゑて紫陽花も過ぐれば
慈姑掘り西瓜(すゐくわ)も旨い
水松(いちゐ)の実くれなゐづけば
団欒(まどゐ)は鴨居をどよもす田舎芝居
年々のお祭りに用ゐられたは
藍より青き基を率ゐよとの御遺言の所為(せゐ)だ  

会釈    ゑの入る語例

飢ゑを忘れた世の末に
智慧も抉れてしまふか
撒餌に酔ひかつ笑まふのみでは
声もゑがらつぽくなる
越後では木曽と巴を回向の絵
何故ともなく机に据ゑて会釈した
嘔食(ゑづ)く思ひを胸に彫り入れて



31波江究一:04/02/25 10:21
踏んだり押したりするばかりが韻律ではないこといろは字数歌で証明しましたが、
この速習歌では押韻の手法に新生面を開くところあると思ひますが如何。
ゆくゆく仮名遣にかかはらぬ語彙全般のなかで同類を集めた詩を参考までに掲出
して置きますから、実作上の考察資料にでもどうぞ。
32波江究一:04/02/26 15:33
辞書を造らなければ仮名遣の復活も何も無いでせう。私個人ではとても出来ないが
辞書の語彙を網羅駆使した物語文集体の物ならば出来る。辞典がその物語に対する
注釈に化するやうに極力五十音順に沿つてやれば、仮名遣による辞書制作へ向けて
弾みをつけることになりませう。速習歌はその取り掛かりの一例でもあります。
こいつ何歳なの? 25過ぎてこんなことやってとしたらおじさん悲しくなっちゃうよ
34波江究一:04/02/27 16:15
33
愚直にやれば出来ることをやるといふのが文芸の第一義といふことが身について居ず
わかりもせぬに物分かりをよそほふ類に如何に言語が毒されて来たか、上記幼児語式
茶々で知れますね。
清張を不純だと文学全集から締め出した一方でかなころがし「現代仮名づかい」を無
造作に受入れてしまつた谷崎川端三島の類がそもそも物分りよそほふ手合なのですが。
35波江究一:04/02/27 16:42
サリンガス撒いた奴は死刑になるさうです。
字音ガス撒いた輩を放置して居てよいものか。
36波江究一:04/02/28 15:30
啓蟄も近い。時代はいつまでも「かなころがし」の穴蔵に籠つて居るべき時期では
ない。

蟲穴を出づる日近く
堪へみん世のうめきだに
腑分け得ぬ理路故畏れ
真帆馳せて基根差すや

むしあなをいつるひちかくこらへみんよのうめきたに
ふわけえぬりろゆゐゑおそれまほはせてもとゐねさすや
37波江究一:04/03/02 12:18
天我に時を貸さむや
世の玉藻集め結ふ声
撰りすぐる音色有為路へ
成し了せ火は美空貫け

てんわれにときをかさむやよのたまもあつめゆふこゑえりすくるねいろうゐちへ
なしおほせひはみそらぬけ

貸さぬかも知れぬ。天は。
それにもまして俺は不心得であるから。
しかし国益を損ずる訳にもゆかず、どうしたものか。
38波江究一:04/03/04 09:29
現実の大勢として盤石の如く動かず見えるかなころがし「現代かなづかい」も
過ぎてみれば一時の気の迷ひだつたと目覚める時が来るでせう。悠久の自然
と文化の歴史はけちけちしてをらぬ。

夢と希望の大空に
誓ひあまねく渡す頃
癒え居ん罪や情け彫り
試練経ぬる世蝶揉む瀬

ゆめときはうのおほそらにちかひあまねくわたすころ
いえゐんつみやなさけゑりしれんへぬるよてふもむせ
39波江究一:04/03/05 16:33
ひろがりすぼむ
いづれの絵にも
うへした分けぬ
美き音籠めん
花窓押させ
仰ぐ空居を
治癒得て見やる

ひろかりはほむいつれの絵にもうへしたわけぬよきねこめん
はなまとおさせあふくそら居をちゆえてみやる

鼻もげら風にも讃歌風にも、配列換へのみで書けます。
自然はまして国語はけちけちして居ない。
40波江究一:04/03/09 09:56
「とかなくてしす」を脚韻に一首 

いろはうたの字母を七音刻みで配列すると行末がとかなくてしす「咎無くて死す」
になります。このことから冤罪負つて刑死した貴人の後世に託した暗号かと想像
逞しくする向きもあり、某書では梅原氏「水底の歌」と結び付けて柿本人麿の作
だとする奇説もあつたやうです。仮名手本忠臣蔵といふ物もいろは歌の暗号を利
かせて居ます。よつて下記に国語の表現力を生かして新作例一首提示致すまで。

朝夕追へど
尋ね得ぬ日か
空色の花
身にも散り憂く
山声湧きて
群れ居る星
預言を責めず

あさゆふおへと
たつねえぬひか
そらいろのはな
みにもちりうく
やまこゑわきて
むれゐるほし
よけんをせめす

41波江究一:04/03/11 12:28
辞書使ひ尽くしの物語に時間をとられるので
以後は忘れた頃に上げて置く位にします。
教材使用は随意。
42波江究一:04/03/13 15:50
筋の切れた仮名で果たし如何なる歴史を綴らうといふのかね。

派遣兵等を待つ何か
委ぬる歴史の蠢く末
鎧ふ屋根割り非違閉ぢて
見えむ面ぞ痣干せ

はけんへいらをまつなにかゆたぬるれきしのうこめくすゑ
よろふやねわりひゐとちてみえむおもそあさほせ
43波江究一:04/03/13 16:28
42
筋の切れた仮名で果たし如何なる歴史を綴らうといふのかね。誤

筋の切れた仮名で果たして如何なる歴史を綴らうといふのかね。正

44波江究一:04/03/14 11:17
亜行及びわ音は若干の例外を除いて語中語尾には来ないといふ原則、それとしちすつ
四音の使ひ別けを覚えれば仮名遣は造作もないことです。若干の例外しちすつ四音に
ついては福田氏「私の国語教室」を参照のこと。分旬文庫から出て居ます。

思ひ言葉の実結ばぬ
明け暮れに居て悩ましき
色委ねそふ我が世飢ゑ
折鶴褒めん裸地得させ

おもひことはのみむすはぬあけくれにゐてなやましきいろゆたねそふわかようゑ
をりつるほめんらちえさせ
45波江究一:04/03/17 14:06
詩歌の天に基据ゑ
導く我等夢さやけ
浮き舟寄せぬ名を群る田
まほろば越えつ降り遊べ

しいかのてんにもとゐすゑみちひくわれらゆめさやけ
うきふねよせぬなをむるたまほろはこえつおりあそへ
46波江究一:04/03/21 10:25
又この場所で逢へると
桜並木も笑むや
別れ色添ふ位置に
常得ぬ夢を追ひ
売り干す世間

またこのはしよてあへるとさくらなみきもゑむやわかれいろそふゐちに
つねえぬあすをおひうりほすせけん
47波江究一:04/03/23 10:45
弥勒仏の指先から
零れ落ちる種はぬめり
西窓へ水仙萌え
絢な腕輪を活けそよ笑む

みろくふつのゆひさきからこほれおちるたねはぬめり
にしまとへすゐせんもえあやなうてわをいけそよゑむ
48波江究一:04/03/24 15:52
春分過ぎて清明へ。よい季節です。

掘り抜く土はかぎろひ立て
赦しうまらにざわめけど
越え酔ふ野面へ群れゐん屋根
五十瀬押す蒼波よ

ほりぬくつちはかきろひたてゆるしうまらにさわめけと
こえゑふのもへむれゐんやねいそせおすあをなみよ

49波江究一:04/03/26 16:27
愛の行方をたづねむと
日本語たえぬ位置据ゑて
罠去りれる軽き天
見えし思ひは今日詠まめ

あいのゆくへをたつねむとにほんごたえぬゐちすゑてわなさりやれるかろきあめ
みえしおもひはけふよまめ

この作品は私の抱負を詠んでゐますが。
50波江究一:04/03/30 16:33
よい季節になつて来ました。

名刺に雲の絵を刷り込み
当途なき旅へうつろふ
お別れさ
春山路戦げ
本位得ぬ胸揺らせ

えいしにくものゑをすりこみあてどなきたひへうつろふ
おわかれさはるやまちそよけほんゐえぬむえゆらせ

51波江究一:04/04/01 15:58
過去を閉ざす者に
未来は描き得ぬ
しつけおろそかな
文目無理な世
歌鵜揺せる位置で
蛇屠れ

くわこをとさすものにみらいはゑかきえぬしつけおろそかな
あやめむりなようたゆせるゐちでへびほふれ

52波江究一:04/04/03 16:18
六曜そのものは私も信じて居るといふわけではありませんが、専ら文学上の興味からその名称と運用規則を韻字に使ひ漢詩にしてみました。
正月七月は先勝で始まり 二月八月は友引 三月九月は先負 四月十月は仏滅 五月十一月は大安
六月十二月は赤口です。
さうして出来た詩の内容はどうも維新の暗部を暗示する内容になつてしまひました。南朝の再興を
目指す筈であつた改革が、一旦事成るや、誰も天皇殺しの咎負ふを恐れて権力そのものの果実のみを貪り初志を忘れた結果、北朝の子孫である筈の現皇室が南朝を正統として奉ずるといふ、何やら
頭隠して尻隠さずの系図を捏造した侭、文化上の良識の基本にまで悪影響をおよぼして居ると思へてなりません。


正義先勝七世敵   正義は七世の敵に先勝せしに
悪友二心引八逆   悪友二心して八逆を引けば
三軍先負九族禍   三軍先づは負ふ九族の禍
四面仏閣滅十方   四面の仏閣十方に滅し
五大得安十中一   五大安んずるを得しは十中一と
六斎赤口誦十二念  六斎赤口に誦す十二念
53名無し象は鼻がウナギだ!:04/04/04 17:44
オタクだね野嵜 は 糊塗場 糊塗場 糊塗場
投稿日 4月4日(日)15時58分 投稿者 波江究一 [pc121033.bstream.jp] 削除

オタクだね野嵜 は。
自分がダブルエエジェントをやらかしてゐるといふ自覚症状がまるでない。
まして詩歌の開拓に賭けた先人の彫心鏤骨の苦闘もわかりはせぬ。時枝福田
の受け売りで仮名遣をいつてゐる内は何も解決せぬ。私の字数歌の次元で確かめ
てこそかなころがしの覆ふべからざる罪業があらはれる。
実作には実作で応酬せうとしても出来ぬ気まづさを糊塗せうとして却て馬脚さらす
とは。

ああ糊塗場 糊塗場 糊塗場
54波江究一:04/04/06 16:34
祭りの輪に包囲されて
御輿揉むどよめきを縫ひ
赤絵揺する屋台揃へ
覚え無く世間呪ふ血

まつりのわにはうゐされてみこしもむとよめきをぬひ
あかゑゆするやたいそろへおほえなくせけんのろふち

55波江究一:04/04/07 10:15
遠山野嵜 に鼻白み
臍でわかす声
ピエロだね
ぶちぬく夢もうつけ
韻を縒り入れ
織る畦

とほやまのさきにはなしらみえそてわかすこゑひえろたね
ふちぬくゆめもうつけゐんをよりいれおるあせ

いろはが偶然で出来たと思つてゐるのかね。遠大なる文明計画としてこそ意識的
に制作せられたものである。
56波江究一:04/04/09 16:36
地球自転に沿ひ
いろはも廻り止まぬ
あえかの声おほふ
我等を揺する峰
とよむ瀬情け傳へ

ちきうしてんにそひいろはもめくりやまぬあえかのこゑおほふ
われらをゆするみねとよむせなさけつたへ


ode to iroha

As long as the earth is rounding,
Our Iroha verse never cease His poetical movement,
Whose graceful voice had created the great mountains
And had brought up us in that beautiful cradle.
Now his merciful sound spread all over the world.
Like the numberless rivers flow into the ocean.
gengo:言語学[スレッド削除]
http://qb2.2ch.net/test/read.cgi/saku/1027445531/l50
>>56
押韻くらいしろや
59波江究一:04/04/11 10:32
押韻とは韻律といふもののほんの一部。脚韻頭韻も未だ香と形体に過ぎぬ。
いろはのやうに韻律たるを意識せしめぬまでのものこそ至り付いた姿です。
言語の骨組みたるが韻律の本義であるに、骨無い人間有り得るかのごとき
前提のもとで人間を論ずる如き愚を犯して来たがこれまでの詩と詩論であつた。
かなころがしの悪弊に取り付かれて未だ覚めずゐるもこの韻律認識の欠落
によるところ大きい。
60波江究一:04/04/11 11:15
57 英語詳しくないので、押韻までは手がまはらぬ次第です。
これからの懸案ですね。

イラクのご三人は変な根回しをしてをられたのでせうかね。まもなく「解放」
とのことだが、各種掲示板の風評はいささかどうも。


絵に描いたやうな根回しで
作為の跡も見えぬぜ
謀反気引込め巣を結ふ
そちら弱るべ
俺けろり

ゑにかいたやうなねまはしてさくゐのあともみえぬせ
むほんきひつこめすをゆふそちらよわるへおれけろり
61波江究一:04/04/15 16:31
日本の器
試されてゐるか
脆くきしむ平和
狙ひ見据ゑ呼ぶ
文越え音貫け
謎混ぜ地を揺り

にほんのうつはためされてゐるかもろくきしむへいわ
ねらひみすゑよふあやこえおとぬけなそませちをゆり

拉致された三名の件未だ音沙汰ないやうですね。他国の方もかなりの数質にとられて
ゐるやうです
その方面との連携のなかで解決して行く他ないのでせうが。

本日作家の鷺澤萌が実は自殺してゐたとネットニュウスにあり。彼女近くの塩釜図書
館へ講演に来たことがあります。それ以前にも中上健二が講演予定の所病気の為中止
そのまま本人逝去されました、塩釜といふのが鬼門であつたといふわけでもないでせ
うが。最近ときめいてゐる例を先駆する少女作家として出発し「透明な感性」なる
抗菌グッズめいた作品である程度売れてゐたやうですが、神経すり減らすことも多
かつたのでせうか。

62波江究一:04/04/15 16:46
ホームページはこちらです。間借りですが。

ことば

http://sky.zero.ad.jp/toku/zambia/zkkotoba/index.htm
63波江究一:04/04/16 15:35
解放の報せに
撫で下ろす胸
位置取り定め得ぬ
行方見守る
酔ひ湧き遊ぶ世を
毀つ外連や

かいはうのしらせになていろすむねゐちどりさだめえぬゆくへみまもる
ゑひわきあそぶよをこぼつけれんや

官房長官は苦虫コメントをだしてゐましたが、ともあれ解放されてよかつた。しかし他に二名
カメラマンの方が拘束されてゐるやうですが。イタリアは人質の中一名死亡とか。
64波江究一:04/04/20 14:54
首に吊るす
阿呆鳥の
亡骸落ち
水脈舞ふ色
海底燃え
消せぬ余韻
病む目酔へれ
星ゆさ寝て

くひにつるすあはうとりのなきからおちみをまふいろ
わたそこもえけせぬよゐんやむめゑへれほしゆさねて

The corpse of albatross
Fell from my neck.
Then he freely flew
In an ocean current
Shining through see floor.
How unperished  his image
Enraptured my criminal eyes!
Stars brought me easeful sleep.

Coleridgeの Ancient Marinnerに拠ります。albatrossを射殺した祟りで漂流す
る船に呪縛が解けて救ひの訪れむとする所です。原作では海蛇に群れの放つ怪しい光
を見つめて、造化の神秘にうたれた水夫が自然に祈りを捧げて居る時に、罪の徴と
して 彼の首に吊り下げられて居たalbatrossの死骸がふいに抜け落ちて、海に沈
むのですが、ここではalbatrossその者を彼等の魂を試みた創造主の成り代はりと
して捉へてあります。
65波江究一:04/04/20 20:23
アイウエオとは
a{(b+c)(d+e)}
の式であるし、この基本式に子音係数を掛け合はせて成る連立方程式
を五十音図といふ。
かなころがしの非なるところはこの方程式を一列横隊無作為の数列の
やうに扱ふところにある。設計違反も甚だしい。
66波江究一:04/04/21 18:39
承前
アイウエオは五個均分の羅列ではない。
軽重順絵イエアオウのところ中位の音アにはじまり軽重両極端のイウ之に
次ぎその中間のエオで締め括る形は不偏不党中庸を重んずる精神のあらはれ
であり、この精神で一から十までを貫き<小さな和に凝り固まらぬ大和の
世界を成就実現せうといふ文明の千年計画である。
係数とはたとへば下記のごとし
k,s,t,n,h,m,y,r,w{a{(b+c)(d+e)}}
67波江究一:04/04/25 18:34
ローマの大カトー曰くカルタゴは滅びなければならない
ましてかなころがしは滅びなければならない。
カルタゴが存続してもローマは併存しえたであらうが、かなころがしとは
獅子身中の蟲、文明の髄を内部からくひあらすものですからね。
オフ会などで乾杯の音頭にこれを使つてはどうか。
わかりあつた同士でよの無知無理解を嘆き合つたところではじまらぬ。


言葉荒らしに揺れる
風の歌を聴け
違和抉り颪す熱
癒えぬ謎も満ちて踏む帆
さまよひ経んや

ことはあらしにゆれるかせのうたをきけうぃわゑくりおろすねつ
いえぬなそもみちてふむほさまよひへんや

村上春樹は野嵜の先輩であらう。彼の処女作品の題名を借りて一首。
ノルウエーの森など読むにいはゆる当用漢字の範囲の用語で間にあはせ
てゐる手腕は感心するが、やがて近親交配かさねた人種の如きことに
ならぬかと憂慮。


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