【ゐゑ】舊字、舊假名遣ひで話すスレッド 三箇目

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> 5 次のような語は,「ぢ」「づ」を用いて書く。
>  (1)同音の連呼によって生じた「ぢ」「づ」
>  例 ちぢみ(縮)  ちぢむ  ちぢれる  ちぢこまる
>    つづみ(鼓)  つづら  つづく(続)  つづめる(△約)  つづる(*綴)
>  〔注意〕「いちじく」「いちじるしい」は,この例にあたらない。
>  (2)二語の連合によって生じた「ぢ」「づ」
>  例 はなぢ(鼻血)  そえぢ(添乳)  もらいぢち  そこぢから(底力)  ひぢりめん
>    いれぢえ(入知恵)  ちゃのみぢゃわん
>    まぢか(間近)  こぢんまり
>    ちかぢか(近々)  ちりぢり
>    みかづき(三日月)  たけづつ(竹筒)  たづな(手綱)  ともづな  にいづま(新妻)  けづめ  ひづめ  ひげづら
>    おこづかい(小遣)  あいそづかし  わしづかみ  こころづくし(心尽)  てづくり(手作)  こづつみ(小包)  ことづて  はこづめ(箱詰)  はたらきづめ  みちづれ(道連)
>    かたづく  こづく(小突)  どくづく  もとづく  うらづける  ゆきづまる  ねばりづよい
>    つねづね(常々)  つくづく  つれづれ
>>301 続き

>   なお,次のような語については,現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等として,それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし,「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする。
>  例 せかいじゅう(世界中)  いなずま(稲妻)  かたず(固*唾)
>    きずな(*絆)  さかずき(杯)  ときわず  ほおずき
>    みみずく  うなずく  おとずれる(訪)  かしずく
>    つまずく  ぬかずく  ひざまずく  あせみずく
>    くんずほぐれつ  さしずめ  でずっぱり  なかんずく
>    うでずく  くろずくめ  ひとりずつ  ゆうずう(融通)
>  〔注意〕次のような語の中の「じ」「ず」は,漢字の音読みでもともと濁っているものであって,上記(1),(2)のいずれにもあたらず,「じ」「ず」を用いて書く。
>  例 じめん(地面)  ぬのじ(布地)  ずが(図画)  りゃくず(略図)
/cizimi/ (縮),/tuzumi/ (鼓) を「ちじみ」 「つずみ」と書くのは珍妙で,見苦しいというのもよくわかる。
しかし,その見苦しさに耐えかねて「ちぢみ」 「つづみ」としてしまうと,/hanazi/ (鼻血),/mikazuki/ (三日月) は「はなぢ」 「みかづき」と書くべきだという,至極当然の要求が起こって来る。
いったんそれに応じると,表音原則の例外はどんどん増えていき,さらに,2 形態素の意識が残っているか否かという,決して一般的には判断できない泥沼へと嵌まる。
こうして,現代仮名遣いは,音韻 /z (j) V/ の表記に関してはゴタゴタになってしまった (V: 母音)。旧仮名派からは攻撃のされ放題である。
やはり,最初に「ちじみ」 「つずみ」を我慢してでも,現代日本語の文字体系から「ぢ」 「づ」を追放すべきではなかったか。