「だけしか〜ない」の、
太郎だけしか来なかった。
なんてのはそこら中にあるし、普通にokにょろ。けど反対にすると悪いニョロ。
*太郎しかだけ来なかった。
898 :
仇鱒:2006/12/24(日) 17:45:29
を、かかりからレスがついてるか。てなことで、またまた出張の
仇ちゃんでつ(^ ^)
ま、次↓の文はたしかにパーフェクトだが、
>太郎だけしか来なかった。
やぱ次↓の文はイクない。
>4月からは新しいアドレスだけしか受け取れなくなります。
で、上でわしが書いているように、上↑の文をこの↓ようにするとイクなる。
>4月からは新しいアドレスだけにしか受け取れなくなります。
あるいはこれ↓もそこそこイイ。
>4月からは新しいアドレスにだけしか受け取れなくなります。
ま、どーでもええことだけどな。
で、これまたどーでもええことだが、最近はどーもクリスマスプレゼントを2
4日(つまり今日)の朝(つまり今朝)ガキに与える慣習が増えているよー
だな。で、近所のガキがわしのうちに今日遊びにやってきて「えっ!仇んち今日
サンタ来なかったの?」とかホザきやがったのだよ。で、わしのガキは二人
ともガ〜ン♪てな感じでその場に崩れ落ちたわ。「なんでうちには今日サンタ
こなかったの・・・」てな感じでだな。こんな感じで→ ORZ 完全に崩れ落
ちてたわ。やぱ、こーゆーのマズイよな。ま、どーでもええ話だが。
てか、今日はこれからサンタにコスプレってアレやコレやせんといかん
わ。ったく、、、今年はブッダの格好でもしてやるかな、、、。てなことで
無駄話しちゃったがしばらく虚無宅@音楽スレでまた〜りしてくるわ。とはゆー
ものの、次回のカキコミは明日以降になるけどな。
まる子ちゃん見てくるわ。じゃ〜な。てなことでまたもやスレ汚しスマソン♪
899 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/24(日) 22:18:09
>>897 >太郎だけしか来なかった。
>なんてのはそこら中にあるし、
>普通にokにょろ。
これ、どういう意味でokって言ってるの?「太郎しか来なかった」と同じ意味?
もしそうだとしたら、これは、「太郎だけ来た」とこんがらがって、勢いで言っ
てしまってような文じゃないのかな。もちろん、実例はごろごろあると思うけど、
文法的な位置付けとしては、慣用化した誤用ってところじゃない?
仇藻、相変わらずのトンチンカンにょろね。
>4月からは新しいアドレスだけしか受け取れなくなります。
が悪いのは「だけ」でも「しか」でも「に」を含めPっぽい助詞、は省略できないことに
起因しているニョロ。
*4月からは新しいアドレスしか受け取れなくなります。
*4月からは新しいアドレスだけ受け取れます。
よって「だけしか」というのが悪いかどうか、とは全くの別問題ニョロ。
歴史的なことはさておき、事実として「だけしか〜ない」というのは本や雑誌を読んでいると
しょっちゅう出てくるにょろ。それで
>4月からは新しいアドレスだけにしか受け取れなくなります。
のように間にPが入る形もあり、もし「慣用表現」ってのならdiscontinuousになるにょろ。
そもそも慣用表現ってのが仮に正しいとしても「*しかだけ〜ない」ってな明らかに*なのは
なぜ慣用表現にならなかったか、とか多くの疑問が出てきて、説明にはナランにょろ。
「だけ」と「しか」にはsystematicな違いがあるニョロ。
例えば「は」をつけてみると
*太郎しかは来なかった。
太郎だけは来た。
のような違いがあるにょろ。いろいろ調べていけば、玄人好みの論文なら書けそうニョロ。
903 :
仇鱒:2006/12/25(月) 06:28:17
おはよ。
>仇藻、相変わらずのトンチンカンにょろね。
何のこっちゃ。わしは
>>898で自分の直観報告しただけだぞ。
てか、
>>899をわしと勘違いしているようだが、
>>899はわしじゃねぇぞ。
ちゅーか、かかり@
>>900は次↓の文をイクないと判断しているが、
>*4月からは新しいアドレスしか受け取れなくなります。
>*4月からは新しいアドレスだけ受け取れます。
これ↑は本当にダメか?わし的にはじぇんじぇん問題ないぞ。てか、かかり
海外生活長いから最近日本語の直観狂ってきてね?あと、生成スレのかかりの
レスにはレスしてやらん。アホらすいから。
あとついでだからもうちょい書いてやるが、次↓の(1)ー(2)は意味が違
うよな?
(1)太郎しか来なかった。
(2)太郎だけが来なかった。
(1)は「他のみんなは来たけど太郎は来なかった」の意味と「他のみんなは来
なかったけど太郎だけが来た」の意味があるよな。つまり、まったく逆の意味が
共存する面白いアンビギュイティを示しているよな?そんなことね?一方(2)
は「他のみんなは来たけど太郎は来なかった」の意味しかねぇよな。つまり、
意味的には(1)が(2)をカバーしているような形になっている罠。
ま、そんなところだがじゃ〜な。おじさん今日は出張だ。がんがってくっぞ〜♪
(^ ^)
904 :
天ノ川 創:2006/12/25(月) 07:13:05
アマテラス降臨!
905 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/25(月) 10:22:40
899です。
>>901 > そもそも慣用表現ってのが仮に正しいとしても
>「*しかだけ〜ない」ってな明らかに*なのは
> なぜ慣用表現にならなかったか、とか多くの疑
> 問が出てきて、説明にはナランにょろ。
そうですね。「慣用表現」って言ったのはよくなかったかもね。
でもね、そもそも「しか」って「東京からしか/*しかから行け
ない」「東京までしか/*しかまで行けない」みたいに純粋な後
置詞を付けられないよね。もちろん、「だけ」は後置詞じゃない
けど。この手の表現って、語順に制限があるのはめずらしくない
よね。他の例では、「太郎さえも/*もさえ来た」なんかもそう
かな。だから、ここらへんは、各語彙特有の性質があって「*しか
だけ〜ない」が*であることは、大問題ではないかもしれないよ。
906 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/25(月) 10:24:25
また、引き続き899です。
>>899で聞きたかったのは、「太郎だけしか来なかった」と「太郎
しか来なかった」に意味の違いがあるのかってことなんだよね。
かかりちゃんさんは明確にレスしてくれてないけど、もしこの2つ
の表現に違いがないのであれば、「だけ」の意味が空洞化しちゃっ
てるってことじゃないのかな。それで、「慣用化」って言っちゃっ
たんだけどね。
ここ、意味論スレだからもう少し言うけど、結局、「太郎だけしか
来なかった」がOKとして、この文全体の意味を、通常仮定されてい
る「だけ」の意味(および統語操作)と、「しか〜ない」の意味
(および統語操作)から構成的に合成できるかってことが問題だと
思うんだよね。これができないんだったら、「説明」のひとつの可
能性は(かっこにいれたのは、おそらくかかりちゃんさんのいう
「説明」とは意味が違うかもしれないから)、「だけ」の意味が空
洞化している、もしくは通常の意味とは異なっている、ということ
だと思うんだよね。違う見方をすると、通常の意味で「だけ」を使
っているのなら、「太郎だけしか来なかった」は*ってことになる
んだよね。
長くなってごめんなさい。
だけ=D,これだけ=D(これ)、しか=Sh,これしか=Sh(これ)、
太郎だけ来なかった=¬D(太郎)
太郎しか来なかった=Sh(太郎)=(1)D(¬太郎)(←太郎でない人のみが来た)、(2)¬D(太郎)(←太郎のみ来なかった)※
>>903 太郎だけしか来なかった=Sh(D(太郎))
=(1)D(¬(D(太郎))=¬D(太郎)(←太郎だけ来なかっただけ=太郎だけ来なかった)、
=(2)¬D(D(太郎))=¬D(太郎)(=太郎ただ一人だけ来なかった=太郎だけ来なかった)、
>>906にいう
>「だけ」の意味(および統語操作)と、「しか〜ない」の意味 (および統語操作)から構成的に合成できるかってことが
を量化子を作って行ってみると「だけしか〜ない」は「だけ〜ない」と同じだと思われるが、
「太郎だけしか来なかった」の文は
A.「他のみんなは来たけど太郎は来なかった」
B.「他のみんなは来なかったけど太郎だけが来た」
の二様の意味に取れるか?
・全員来た?、いや太郎だけしか来なかった(=B)
・来ていない人は多いか?、いや太郎だけしか来なかった(=A)
個人的には上のように二様あると思われる。
「だけしか」は「しか〜ない」に加えて「だけ」をつけた強調の表現だろう。
(
>>899>これは、「太郎だけ来た」とこんがらがって、勢いで言ってしまってような文じゃないのかな)
908 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/25(月) 17:18:33
>>906 >
>>899で聞きたかったのは、「太郎だけしか来なかった」と「太郎
> しか来なかった」に意味の違いがあるのかってことなんだよね。
> かかりちゃんさんは明確にレスしてくれてないけど、もしこの2つ
> の表現に違いがないのであれば、「だけ」の意味が空洞化しちゃっ
> てるってことじゃないのかな。それで、「慣用化」って言っちゃっ
> たんだけどね。
「だけ」の意味が空洞化しているかどうかは、
きちんと意味論を組み立ててみないとわからないと思う。
近い意味で(しかも量化で)重なるのは他にもあるでしょ。たとえば、
(1)どの学生も全員合格した。
のように、全称量化が二つ重なったり。これが変だって人はいるかもしれないけど。
909 :
仇鱒:2006/12/25(月) 17:53:09
こんばんわ。またもや出張の仇ちゃんでつ。
>>907 うむ、で、わしの直観をまとめると次のようになる。
(1)太郎しか来なかった。 (可能な解釈:(ア)(ダ))
(2)太郎だけ来なかった。 (可能な解釈:(ア))
(3)太郎だけしか来なかった。(可能な解釈:(ア)(ダ))
(ア)「他のみんなは来たけど太郎は来なかった」
(ダ)「他のみんなは来なかったけど太郎だけが来た」
ま、事実だけを書くとこんなところ。ただ、(3)はちょいと違和感がある。上
で誰かがゆっていたように、(3)は(1)を強調したような文だと思う。
ただ、強調した分逆に意味がよく分からなくなってきているが、、、。だから、
なんつーか、強調しても意味がなくて「馬から落馬した」みたいな文
のようになっているようにも思える。よくわかんねーや(ワラ)
で、一方これ↓だが、
>(1)どの学生も全員合格した。
これ↑はわし的には「馬から落馬した」的ではない。とゆーのも、「どの
学生」は学生一人一人をピックアップした意味合いをもち、その一方「全員」は
学生を束で取り上げている感じがするから。だから、わし的には上の文は次↓
のような感じ。
(4)every学生もall合格した。
てなことで、わし的には上の学生の例は「馬から落馬した」的ではない。
さて、生成スレにちょいと書いてメシでも喰ってくるかなー。と思ったら、組
の若いもんから何か面白そうなメールが届いているじゃねぇか。ニヤニヤ♪
てなことで、もう少し時間したら生成スレにひとことカキに逝くわ。じゃ〜な。
910 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/25(月) 18:34:38
899です。
>>907 >>909 そうか、「太郎だけしか来なかった」を「太郎が来なかった」で解釈
できる人もいるんだ。この場合、あたかも「しか」が機能していない
ような解釈だよね。この解釈があるのなら、「だけ」の空洞化とか言
っちゃだめだね。
ネタ元の
>>894 >4月からは新しいアドレスだけしか受け取れなくなります。
では、「だけ」が空洞化したような解釈でないとおかしいから、
そこにしか着目してなかったんだ。
>>908 >近い意味で(しかも量化で)重なるのは他にもあるでしょ。たとえば、
>
>(1)どの学生も全員合格した。
まーね。でも、これは、「どの学生もほとんど/たいてい合格
した」のようにも言えるから、「近い意味で重なっている現象」というよ
り、名詞の量化とVP副詞の量化をどう関連付けるかっていう一般的問題だ
よね。これって、東大のタ○ク○ディ先生がやってたよね。
911 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/25(月) 18:56:01
また899です。すみません。
ぐぐっちゃいました。
まず、「だけしか」は、さっとしかみてませんが、ほとんど
「だけしか〜ない」が「しか〜ない」の意味で使われてい
るようだね。
次に、「しかだけ」。これびっくり。以下に4つほど、
引用しますね。
(i)
>例えばあなたが洒落たレストランに行ったとする。メ
>ニューを見ると,「子羊のステーキ プロバンス風」
>「子羊のシャンパン蒸し ローヌ風」「子羊のパテ
>シャスール風」の3つしかだけ。
(ii)
>自分が生きるしかないのだと そんな説教も耳を貸さず
>探し求めていた 捜索し続けている
>ホームとバウンドしかだけしかないホームグランド
(iii)
>初心者向けのハンドヘルドってHPの何機種しかだけに
>なってしまうんだろうか。
(iv)
>魚介類は、骨ごとぶつ切り。イトヨリは、身が柔らかくて
>骨しかだけが残りませんでしたが、これが、かえって
>ダシとして良かったようです。
(ii)なんて強烈だよね。「しかだけしかない」だもんね。こうい
うのみてると、「だけしか〜ない」も基本的にはやっぱり誤用
なんじゃないかと思ってしまうんだが。
912 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/25(月) 19:36:01
>>910 >
>>908 > >近い意味で(しかも量化で)重なるのは他にもあるでしょ。たとえば、
> >
> >(1)どの学生も全員合格した。
>
> まーね。でも、これは、「どの学生もほとんど/たいてい合格
> した」のようにも言えるから、「近い意味で重なっている現象」というよ
> り、名詞の量化とVP副詞の量化をどう関連付けるかっていう一般的問題だ
> よね。これって、東大のタ○ク○ディ先生がやってたよね。
そこまでわかってるなら話が早い。
「だけ」と「しか〜ない」を規定して、「だけしか」で「だけ」の
意味が消えているかどうか確かめた方がいいんじゃない?
Tは「どの学生も」を量化でなくてmaximal pluralityで定義し直していた。
「だけ」も単にonlyのようにするのではなく、そこから「しか〜ない」と
合成できるように定義すればいいんじゃない?
たとえば(「だけ」や「しか〜ない」のfocus sesitivityを無視すれば)
[[NP-だけ]] = λP.σxP(x) = [[NP]]
[[NP-しか VP-ない]] = ¬∃x[ x≠[[NP]] & x∈[[VP]] ]
日本語のNPはKurafujiにしたがってkindとして解釈されるとする。
「NP-だけ」は<et,t>になっちゃうけど、lambda termより後ろの形から
<et,t>からeへのtype shiftが可能で、結局type shift後は[[NP]]と
同じdenotationになるとしていいだろう。うまくいきそうだけど。
お邪魔します。言語学は門外漢の者ですが、「だけ」は「(唯一)〜のみ」という意味しか
無いので、その後に「来なかった」と続くと、「太郎は来なかった」としかなり得ず、
一方、「しか」は「わずかにそれ(その数)だけ」と「わずか」いうニュアンスが含まれて
くるのではないでしょうか。そして「しか」の担う意味において、「わずか」という意味の
方が「だけ」という意味よりも強いのではないのかと思います。
「太郎しか来なかった」が「太郎は来なかった」になりうるのは、そのためで、
「太郎だけしか来なかった」が「太郎は来なかった」になる説明は、上手くできませんが、
文全体の「印象」みたいなものを支配する力において、「しか」の方が「だけ」よりも強力
だからというような気がします。
全くとんちんかんな意見なら無視してください。
を、ちょっと時間が出来たニョロ。
>>*4月からは新しいアドレスしか受け取れなくなります。
>>*4月からは新しいアドレスだけ受け取れます。
これは「新しいアドレスを受け取る」って意味でならokにょろが「新しいアドレスに(メールを)
受け取る」ってのは無いニョロ。仇がいっとるのはおそらく前者の意味で言っておるんニョロ?
以下参考例。
>>*4月からは新しいアドレスしかメールを受け取れなくなります。
>>*4月からは新しいアドレスだけメールを受け取れます。
>てか、
>>899をわしと勘違いしているようだが、
>>899はわしじゃねぇぞ。
だれも勘違いしとらんよ。
>>*4月からは新しいアドレスしかメールを受け取れなくなります。
>>*4月からは新しいアドレスだけメールを受け取れます。
「で」が入ったほうがいいがこの文でもOKでしょう。
>>915 あっしにはクリアに*にょろけどね。
「新しいアドレス」がtopicaliseしているのかもにょろ。
参考例:新しいアドレス、4月からはメールを受け取れなくなります。
はokにょろ。
「だけしか」ってのの「慣用」ってのの言っている意味がようやくわかったにょろ。
それにしても「しかだけしか〜ない」ってのはスゴイにょろ。
「しか」は
i)学生は太郎しか来なかった。
のように「学生」という集合のsubsetをのぞく否定であると。「だけ」の意味がもし
「しか〜ない」と同じなら、ii)はi)と等価で、
ii)学生が太郎だけきた。
もし、iii)で「だけ」にも意味があるのなら、
iii)学生が太郎だけしか来なかった。
学生という集合のsubsetのsubsetの否定の否定、ってことになっちゃうにょろか。
でも「だけ」は否定ではないから否定の否定ってのがちょっとおかしい気もするニョロ。
でも「勢いで言っちゃっている」ってのがなんというか科学的な説明ではないという
かんじがするにょろ。「太郎しかしかこない」なんてのはさすがにググっても出てこないし、
それを「勢いで」なぜ言っちゃわないか、ってのも疑問になるニョロ。
「だけだけ」も関係ない例しか出てこないニョロ。
今日はクリスマスだからチキンの丸焼きをするのでここまで。
918 :
仇鱒:2006/12/26(火) 06:30:54
おはよ。
>仇がいっとるのはおそらく前者の意味で言っておるんニョロ?
いんにゃ。後者の意味。てか、わし的には「に」を入れて次↓のようにすると
完璧。
>4月からは新しいアドレス<に>しかメールを受け取れなくなります。
>4月からは新しいアドレスだけ<に>メールを受け取れます。
てかこの↑場合「に」の入れる場所が「しか」と「だけ」では違ってくる罠。
>あっしにはクリアに*にょろけどね。
うっそー。マジか?わしには次↓の文は100%おkだぞ。
>4月からは新しいアドレス(で)しかメールを受け取れなくなります。
>4月からは新しいアドレス(で)だけメールを受け取れます。
>4月からは新しいアドレスだけ(で)メールを受け取れます。
で、今度は「で」の場合は、「しか」だとその前にしか置けれなくて「だけ」
だとその前後に置けれる罠。
ちゅーか、マジでかかり海外生活長いから日本語の直観狂ってきてね?いや、
マジで。
しゃて、朝飯喰って一息ついたら生成スレに逝ってちょいと書いてくるかな〜♪
919 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/26(火) 12:14:47
899です。
>>912 ふむふむ。912さん頭いいね。「だけ」の意味を英語流のuniqueness/
maximalityでとらえようって試みだね。「太郎だけ」ってのを、Pを
満たす個体のmaximal sumが「太郎」と等しいってことで表しているわ
けだね。気になるのは、<et,t>をeにshiftするってところだね。こういう
のってあったけ?<et>をeにするのはあるけどね。このタイプ変換が妥当
ならうまくいくね。それから、
>>907 >>909で報告があった「だけしか〜
ない」を「だけ〜ない」のように解釈するケースはどうかな。「しか〜な
い」は量化表現として定義しているから、これをどうにか<et>にするって
のは結構なテクノロジーを必要とするかもね。でも、できたらすこいよ。
920 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/26(火) 12:15:49
引き続き899です。
>>917 > でも「勢いで言っちゃっている」ってのがなんというか科学的な説明
>ではないというかんじがするにょろ。
まー、第一印象ということで、ご勘弁を。言い訳ではないけど、
>>913 さんの発言を読んでちょっと思ったこと書きますね。「(お金なら)こ
れだけあります/これだけしかありません」ってOKだよね。「太郎だけ
しか来なかった」に違和感を感じるひとでも、これは完璧だよね。で「こ
れだけしかありません」の「だけ」って、「太郎だけ来た」の「だけ」と
は異なるよね。「太郎だけ」は「他はちがう」って意味で(以下only用法
と呼ぶね)、「これだけあります」の「だけ」は文脈で必要とされる量を
示しているよね(以下、「量」用法と呼ぶね)。この2つは違うんだけど、
「これだけしかない」みたいに、「量」用法の方は、「しか〜ない」と共
起できて、そこから、「だけしか〜ない」ってかたちで、いったん定着し
ちゃうと、only用法の「だけ」もその使用範囲を拡大して、「太郎だけ
しか来なかった」といえるようになった(あるいは、OKとするひともで
てきた)ってのはどうかな。梶ta先生の動的文法理論とか使えば、もっと
かっこ良く言えるかもしれないけど、あんまり詳しくないんだよね。最近
の構文文法ってのもこんな発想するのかな。個人的には、
>>912さんのア
プローチが好き。
長くなってごめんなさい。(こさかな先生、出て来ないね)
921 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/26(火) 16:47:30
>>919 >
>>912 > ふむふむ。912さん頭いいね。「だけ」の意味を英語流のuniqueness/
> maximalityでとらえようって試みだね。「太郎だけ」ってのを、Pを
> 満たす個体のmaximal sumが「太郎」と等しいってことで表しているわ
> けだね。気になるのは、<et,t>をeにshiftするってところだね。こういう
> のってあったけ?<et>をeにするのはあるけどね。このタイプ変換が妥当
> ならうまくいくね。それから、
>>907 >>909で報告があった「だけしか〜
> ない」を「だけ〜ない」のように解釈するケースはどうかな。「しか〜な
> い」は量化表現として定義しているから、これをどうにか<et>にするって
> のは結構なテクノロジーを必要とするかもね。でも、できたらすこいよ。
899さんが数式読めるようなのでもう少し突っ込んで書くと。
<et,t>をeにshiftするのは一般的には可能ではないが、
ある条件が揃えば意味論的に自然なshiftを定義できる。
D_eからD_<et,t>の"中への"一対一の写像で、
shiftの定義に使えそうなのは、次の二つ。
ひとつは、D_eの各要素aに対して、D_<et,t>をブール代数と見なして、
その要素であるaによって生成された主-フィルターを対応させる写像。
式で書くと、f(a) = λP.P(a)になるようなf:D_e→D_<et,t>。
もう一つは、いわゆる自明な写像で、D_eの各要素aに対して、singleton set
{a}を対応させる写像。こっちは本当に自明だから、説明もいらないでしょ。
つづく
922 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/26(火) 17:14:55
どちらも一対一の写像なので、そのinverseも(D_<et,t>の当該の
部分集合上で定義される)関数になるから、どちらもshiftの規則として
申し分ない。特に主-フィルターの方はいわゆるモンタギュー規則
(by Gamut)だから普通に使えるでしょう。
主-フィルターへの写像と自明な写像のどちらがこの場合向いているか
というと、はじめは自明な写像の方がいいかと思ったけど、余り差は
ないかなという感じ。
曖昧さについてなんだけど、意味の解釈にtype shiftだけでなくQRも
許すとして、
太郎だけ_i [ e_i しか来なかった ]
の解釈があるとするとどうなるか。
[[太郎だけ]] = [λP.σxP(x) = Taro]
[[ i [ e_i しか来なかった ] ]] = λx.¬∃y[ y≠x & y came ]
[[ 太郎だけ_i [ e_i しか来なかった ] ]] = [σx(¬∃y[ y≠x & y came ]) = Taro]
あれっ w w w w w うまくいかない w w w w w w w w w w w w w w w
...orz
923 :
仇鱒:2006/12/26(火) 18:33:33
こんばんわ。
やれやれ、昨日に続き今日も近場にちょいと出弓長でつよ。やでやでちかれた、
ちかれた。てか、びっしゃ・びしゃだ。ちゅーか、明日も朝からお出かけだよ。
なんか最後の最後までバタバタしてまつよ。
で、そろそろハナシがフォローできなくなってきている仇ちゃんだが、ま、
ちょいとだけちょっかい出させてもらうかなー。ははははは。
>>919 >「だけ」の意味を英語流のuniqueness/maximalityでとらえようって試みだね。
これ↑とこれ↓だが、
>>920 >「太郎だけ」は「他はちがう」って意味で(以下only用法
>と呼ぶね)、「これだけあります」の「だけ」は文脈で必要とされる量を
>示しているよね(以下、「量」用法と呼ぶね)。
ようするに、あれか、久里予@機能論者なんかのゆー「総記」とか「排他」
のことをゆってんのか?だとした場合、「太郎がこなかった」と「太郎
はこなかった」ではどっちがonly読みの文に相当するんだ?
てか、いつも思うのだが、形式意味論て記号ゴチャゴチャつかって一見高尚
なことやっているようで、実はイージーなことしかやってねぇんじゃねぇかと
思ったりする。てなことでどーぞ無知で無恥なわしを鞭で叩いて栗(ワラ)
ピシ・ピシ♪(←かつてモンタギュを勉強しようと臼水社の訳本とか臼井氏の
本を読み漁ったりしたが結局シュキになれませんですたよ。はい。
さて、メシ喰ってくるかなー。
次のようなのをおかしいと感じるのは私だけでしょうか・・・
4月からは新しいアドレスに受け取れます
>>924 四月からは新しいアドレス「で」受け取れます。
?四月からは新しいアドレス「に」受け取れます。
?四月からは新しいアドレスで着信します。
四月からは新しいアドレスに着信します。
やっぱり格助詞の差じゃないっすかね。
>>924 おかしいと思います。
受け取るといる瞬間性のある動詞が「場所+に」(アドレスは本来場所を表す名詞ではないが
場所のような意味で使っている)と合わないという点が一番の原因だと思います。
○ここで受け取る
×ここに受け取る
×ここで住んでいる(状態的・静的な動詞)cf. ○ここで生活している
○ここに住んでいる
927 :
仇鱒:2006/12/26(火) 19:50:24
あ、ありゃ、わしのカキコはスルーでこさかなの弟分のカキコにはレス
ありか、、、。どてっ♪
てなことで、わしも仲間に入れさせてもらおっと♪(ワラ)ま、わしもジャッジ
は
>>925に禿道で分析は
>>926に禿道だな。てか、もうちょいゆーと、「受け
取る」つーのは項をとらないと。だからとるとしたらアジャンクトで、
そんでもって格助詞としては「で」が選ばれると。そんで「着信」は「〜に着信
する」というようにデフォで「〜に」で表される項をとると。だからデフォでは
格助詞として「に」をとると。ま、そんなもんじゃねぇかな。ま、
>>926のように
アスペクトの観点から攻めるのもイケてるとは思うけどな。
928 :
仇鱒:2006/12/26(火) 19:55:48
あ、ちょっと誤解のある書き方したからちょいと補足。
>てか、もうちょいゆーと、「受け取る」つーのは項をとらないと。
もちろん「に」格を伴う項をとらないとゆーことな。
揚げ足撮られる前に足下ろしときますた。はい。
>>927 記号の意味がわからないので仕方なく分かりそうな部分に食いついているだけですよ。
930 :
名無し象は鼻がウナギだ!:2006/12/26(火) 20:03:30
920を書いた899です。
>>923 >ようするに、あれか、久里予@機能論者なんか
>のゆー「総記」とか「排他」のことをゆってんのか?
んー、そうでもない。920は形式意味論ではない、別のアプローチ
の可能性を、ほんとに表面的にさらっと書いたまでだよ。
>>923 >てか、いつも思うのだが、形式意味論て記号ゴチャゴチャつかって
>一見高尚なことやっているようで、実はイージーなことしかやって
>ねぇんじゃねぇかと思ったりする。
あたり。言語をイージーな操作でもって分析できることに美しさを感じ
てるんだよ。仇鱒さんもどこかでHPSGに萌えーって言ってたように思
うけど、その萌え感覚もおなじようなものじゃないのかな。
あっ、こさかな先生出て来た。話の流れは、助詞の選択の問題になっち
ゃてるね。「しか〜ない」と「だけ」の関係についても、こさかな先生
になんか言ってほしいな。
うわーん、ごめんなさい・・・
流れよんでなくて、僕のパソコンの履歴で読んだら900前のほうにレスしてました(劇鬱
読み直してでなおしてきます!(930さん、ご期待にそえるかどうか・・・)
仇兄から久里予の名前がでましたけど、『言語学と日本語教育』とかって論集に
久里予がもろに「だけしか〜ない」を扱ってませんでしたっけ?
○善で3〜4年前に見かけたけど買いそびれちゃって・・・どなたか読んだかた、
ここでの議論と絡みますか?教えてください!(すみません・・・)
まとめレス失礼。902のかかり氏に激しく同意で
>「だけ」と「しか」にはsystematicな違いがあるニョロ。 例えば「は」をつけてみると
>*太郎しかは来なかった。
>太郎だけは来た
のような分布様式の違いを見て行くだけでも何か見えると思います。「だけ」は語源的に
「丈」であると言われていて、ちょっとこれは眉唾なんですけど、確かに名詞としての
性質はもっているようで、副助詞などに見られるattachment propertyをみて一パラダイムを加えると
(ex. 本モ読まない、本を読みモしない)
太郎シカ来ない、太郎が来シカしなかった
太郎ダケ(が)来ない、太郎が来るダケではない
というようにダケがつくと連体形になったり、また、シカとダケでは位置の変化と含意関係が
異なっている、とか(ダケのほうはexternal negationになる)。
多分こういうのを列挙していくと意味との関わりも見えてくるかもです。
>917さん
>[[NP-しか VP-ない]] = ¬∃x[ x≠[[NP]] & x∈[[VP]] ]
は
...=∀x[[[ x∈||NP||]&x≠a] ->[x∈¬||VP||&a∈||VP||]]
みたいな感じじゃないでしょうか(エレガントじゃないけど)
>922氏
ダケは論理式における選択制限を示し、必要なものがないときに演算子σを導入する、
というふうにして、上の論理式に代入したらだめでしょうか?ad hocだけど
このような論理式へのはめ込みに関わる選択制限、そしてそれに違反するときに
挿入される演算子とすれば「意味の空洞化」というのはcompositionalにもとらえられる。
でも「NPしか」と「NPだけ」のNPの部分を属性にして含意関係を調べると違いがでそうな・・・
差がでるようなことを繰り返すと、
(i) comparative conditional
努力すれば努力したダケよりよい結果が得られる
*{努力すれば/努力しても}努力してシカ結果が得られない
cf.努力すれば努力したブン(分)よりよい結果が得られる
(ii) NP内への生起
努力したダケの成果が得られない
(シカの例はうまくつくれない)
努力した分の成果が得られない
その他、シカはclausal adjunctに生起してmatrixに認可されることは不可能とか、
特定の位置のPROのコントローラーにはなれるが、別の位置ではそうなれず、major subjectを
補うという手当が必要になる、とかありますが・・・(前者はN氏の論文、後者はT氏の論文に
依拠してますm(__)m)
ぶっちゃけ、「〜ぶんしか・・・ない」みたいのと同じ?というのがこさかな案です
(多分まちがってる)
935 :
仇鱒:2006/12/27(水) 07:11:26
おはよ。てか、こさかなの弟分、代理カキコ乙でつm(_ _)m
さて、今日もこれから某所に出弓長だが(←リアル出弓長)お出かけ前
にちょいとだけ書くかなー。
>「だけ」は語源的に「丈」であると言われていて、
あれだなー、日本語のひらがなって文法化されたものがかなりある罠。で、この
文法化されたもの(すなわち機能範疇化したもの)は原則演算子として機能
する罠。そう考えると、ひらがな扱うときってほんと面倒だなーと思う。マジで
語源とかも考えないとその語の独特な振る舞いなんかも説明つかないと思うし。
英語の法助動詞みたいな小さい語みてもそれは一目瞭然だ罠。mayにせよmust
にせよ、こいつらはもともと動詞であったわけだ罠。でもひょんなことから
助動詞に格下げされたわけだ。で、それと同時に法性をもち、話者の(価値)
判断なんかも取り込むようになっちゃったわけだ。で、それと同時に可能世界を
考慮せざるをえなくなり、アッチの世界とチャンネリングするために演算子
として機能するようになったわけだ。そんでもって形式意味論てか様相論理学で
は□やら◇にコスプレって登場という案配だ。ま、ミニサイズの単語を見たら気
を付けろとゆーことかな。ようするに、ミニサイズの語ほど中身
がつまってるぞ、と。ま、そんなところだろうな。aにしてもtheにしても「は」
にしても「が」にしても体が小さいほど真偽値に大きな影響与えるし
語彙範疇以上に情報量が大きいしな。ま、これも機能範疇つーのはある意味、
語彙範疇にさらに情報が付け加わった帰結かもしれねぇ罠。まあ、
ようするにあれだ、機能範疇つーのは語彙範疇から意味を抜き
取ったものではなく、その逆で、語彙範疇にさらに意味を付け加えたものとも言
える罠。
てなことで出弓長してきまつよ。じゃ〜な♪
934に書いたことは本質的に>920さんが言っていたことかもしれない・・・
言及してないうえに、大事なこと落としてるし・・・
920さんが「量」用法といったものと(以下、「」はずしますね)、それに対置させて
排他的な用法(いわゆる「とりたて」)を非量用法には、なんか、振る舞いの違いを
示す現象があった気がする・・・「だけ」だけじゃなく、「ほど」にも量用法と
非量用法があって、これについてはちょっと調べたことがあって、非量用法の「ほど」は
「それ」と組み合わせると、日本語には珍しく、誰かがfamily of NPI contextと呼んでた環境
すべてに現れる(前にここにかいたかも、です)。932は量用法にトリビヤルに成り立つけど、
非量用法についてはわからない。ここに920さんがいうような拡張の可能性があるかもしれませんね。
kaji田先生の動的理論では、chomskyの瞬時獲得仮説のかわりに、ある段階の獲得状態から次の
獲得状態への遷移に、ある段階の状態の情報が盛り込まれるのでしたよね。この辺りをまじめに
考えると913さんが挙げているような、びっくりするような用例のことも、一応counter-intuitiveだけど
なんか関係してくるかもしれませんね。
というわけでたいしたこと書けなくてご期待に添えませんでした、とほほ・・・
仇兄の文法化の話に絡めて言うと、最近、東日本方言にみられる「さ」「こと/とこ」はそれぞれ
「さま(方向:ふりむきざまに、とかにでるやつ)」、「のこと(ぼくのこと、ぶったね、とかのやつ。
前にここでも話題になりました)」に由来するとされ、特に後者は文法化との関連で研究されている
ようです。しかし共通語の「を」はもともと感嘆に発する音(おなぬーしたときに果てるときの声など?)
らしく、上代においては様々な環境にあらわれていたものが、平安時代に対格のマーカーとして
おちついたもののよう。「だけ」「こと」をみると、一体全体、抽象度というか、機能化の度合いというか、
semantic bleachingはすすんでるのかよ、と言いたくなるのですが、「だけしか」ってこういうことを
考えるよいケースかもしれない、といって私は逃げます。
兄貴たち、ちょいとおじゃましますよ。
あちきは日本語史ちうもんのプロパーで、ちょいと横文字に
弱おうございます。ただ古典籍を縦断して読んでると、
出てくる構文や単語の意味・機能の解釈するとき、
兄貴たちのおっしゃていることがヒントになるんでつ。
日本語の量を表す副詞や副助詞には、どうも量用法と
非量用法の両方があることが多いみたいでつ。
どちらの用法がメインか、とか、機能化が進んでいるか、とかは
語の出自や成立背景によって偏りがあるようなので、
そこに用法の違いや構文内における位置の違いが
階層的に生じるようでやんすな。
>>937 平安時代の「を」は、あちきにはまだ体格のマーカーとして
確固たる地位を築いてないような印象がありやす。
名詞句を作る「もの」にひっついて出てくる「を」(「ものを」)
や、「連体形+を」などは、まだまだ詠嘆の意味に重きが置かれてる。
抽象度の低さという意味では、平安時代の「を」も、「だけ」のような
新しい副助詞(「のみ」に比べると成立年代が若い)の振る舞いにも
似てるかも知れませぬね。
>938氏
うほっ!日本語史プロパーの方、いらっしゃいませでがんす。
拙者、何分、中途半端な知識でさべってるもんでがんすさけ、
いろいろご教示いただけるともっけでがんす。
>抽象度の低さという意味では、平安時代の「を」も、「だけ」のような
新しい副助詞(「のみ」に比べると成立年代が若い)の振る舞いにも
似てるかも知れませぬね
このあたり、専門家ならずては、という感じで有り難いです。
以前Ron Langackerせんせのトークに参加するチャンスに浴したとき、
メキシコのZapotec?、とかって言語の文法化の話をきき、質問したら逆に
「日本語の「から」もそうでしょ?」と言われました。
今では同胞(はらから)や族(やから)などダケにシカ残らない「から」は
平安時代には現在と同じような地位を確立していたのでは・・・とまた
中途半端な知識で言っちゃいますが、他に比べた場合の抽象度の低さ(あるいは文法化の進まなさ)が、
対格という文法の中枢に見られるというのは興味深いです。
「から」のような例って
より=寄り、へ=辺(ゆくえの「へ」)、のみ=〜の身、
べし=うべし(cf.うべなう)、き=来、けり=来+あり、ぬ=いぬ、つ=うつ、はつ、
めり=見+あり、なり=音(ね)+あり、ばかり=計り、など=何と
た=てあり(=状態)、
ずら=ずらむ(東海の方言、cf.あらむずらむ)、けに=け(理由)+に(近畿以西)、ばってん=ばとて(九州)
などあるがどこまで本当なのか微妙だろう。
>941氏
僕は「すら」は「空」から来ていると大学のときに習った・・・
・・・と、だらだら書いて今年でこのすれを埋める計画
938でつ。
>>940 >このあたり、専門家ならずては、という感じで有り難いです。
いや、むしろ専門の人たちの間でこういうことを言うと
目ン玉ひん剥かれるので、通常は酔った勢いか、こういう所
でなければとても言えやせん;
こざかなの兄貴のおっしゃるとおり、「から」は平安時代に
用法を確立していやす。(ただ、平安時代の出発点を表す助詞は
「より」がメインで、「から」がメインになるのは鎌倉時代くらい
からでやんす。)
平安時代の助詞の中では、対格の中でも方向を表す助詞「に」「へ」や
「より」「ゆ」、「から」などは、最も文法化が進んでいたグループ
だと思われ。しかもこいつらのなかで「に」「より」「から」などは
中世では接続助詞に機能を拡張していきやがったわけで、文法化の進度
にもレベルがあることを教えてくれまつ。
>>941にはあやしいのもあるし、それらしいものもありやす。
ちなみに、
「なり」は「にあり」、「た」は「てあり」→「たり」→「た」
説が有力でないかの?
訓点資料の一部や万葉集・土佐日記・蜻蛉日記など、には「にあり」や
「てあり」があるし、上代語色の強い資料を読んでいると、構文内の
位置から、語彙的意味を強く感じる用法のものがあるのでつ。
だからあながち胡散臭いばかりではないと思われ。
くさやの若旦那が滅法界鯔背なことばづかいをなさるんで、こっちはキムタク@田舎侍で
応じらへでもらうでがんす。
>最も文法化が進んでいたグループ
>中世では接続助詞に機能を拡張していきやがったわけで
このあたり、不勉強にも知らねぁがったでがんすが、「文法化」という一方向だけでなく、
一部「脱文法化」の方向といえる流れを辿らはたおのも居だでゅうごどでがんすのー
ところでうろおぼえなんですが、山羊書房の日本語の概説書で鈴木せんせが「副詞的な接頭辞は
上代でほとんど消えた」というようなことを書かれてたと記憶してるんですけど、そういうのが
消えてできたスロットに、位置も後ろになって、名詞がもぐりこんで、それが量の副詞になった、
みたいなことってありませんか?むりやり「だけ」の話とつなげようと思ったんですけど・・・
945 :
くさや:2006/12/27(水) 21:21:23
こざかなの兄貴は、ご無体なほど鋭い(^^;)
>>944の話は、あちきの研究対象に限りなく近いんで、ちょいと
話題から外そうとしてたのですが、ダメか・・・
(まだ駆け出しなんで、論文内容から面が割れるってことは
ないと思いまつが・・・)
その鱸先生は鯛先生のことでつか?鯛先生なら、お若いときに、
古代語の副詞を研究なさってましたね。
さて
>「文法化」という一方向だけでなく、一部「脱文法化」の方向といえる流れを辿らはた
でつが、
格助詞から接続助詞への変化については、たぶん別の機能に転成した
(意味A→意味B→機能C→機能Dのように)と考えてまつ。
ただ、日本語副詞ではしょっちゅう名詞から副詞への転成や、文法化と
脱文法化とも言える現象が起きていると思いまつ。
とらうごっと姐さんは、英語メインで文法化を考えてるからか
脱文法化については証拠となるいい用例がなくて、あまり
積極的には述べてないような気がするのでつが、それはあちきの
読み間違いでつかね?
>そういうのが消えてできたスロットに、位置も後ろになって、名詞がもぐりこんで、それが量の副詞になった、
みたいなことってありませんか?
鱸先生のおっしゃる「副詞的な接頭辞は上代でほとんど消えた」
という上代からの変化のつながりについてはちょいとわからない
ところがあるのでつが、↑の引用部分の考え方は、あちきの仮説に
限りなく近いでつ;
あと、どうも古代語の数量の認識と、現代語の数量の認識は
違うようなので、現代語の量副詞の特徴と認識では説明しきれない
ところがあるのでつ。でも、そこらへんの研究でピンと来るものは
善行先生が紀要でちょっと書かれてるくらいで、あまり研究が
進んでいません。
をっと、くさやの若旦那、ちょっと失礼してしまったかな・・・
面が割れるようなことは避けて、役に立つことは拾って、楽しみませう。
(くさやの旦那と話すのに、ちょっと『丸谷くん』が欲しくなったにゃ・・・)
鱸先生は、おっしゃるように鯛先生でつ。そういえばまた最近副詞の研究されてませんか?
機会をつくって勉強しまつ。
あと、遡りますが
>ちなみに、 「なり」は「にあり」(中略)説が有力でないかの?
は、341氏の意図は終止形接続の方かとおもはれ、でつ。
個人的に
>あと、どうも古代語の数量の認識と、現代語の数量の認識は
>違うようなので、現代語の量副詞の特徴と認識では説明しきれない
>ところがあるのでつ。
に惹かれてまつ。善行先生はカオシャン先生でつね?論文、電子化されてないかにゃー
くさやの若旦那に刺激されて、買って10年繙いたことのない石垣氏の『助詞の歴史的研究』を
ひっぱりだしてみました。でも、序を読んだだけで涙が(TT) 大野せんせの自伝にあった
助手人事にまつわる話を思い出し、また涙・・・
それでは、また・・・電源ぷっちゅーん(仇兄の真似)