「おもしろみ」と「くだらなみ」

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1名無し象は鼻がウナギだ!
言語学板の方ならなにかヒントをいただけるかと思ったので
質問します。

形容詞に「さ」と「み」をつけることによって、名詞化(?)が
できると思うのですが、例えば、「おもしろい」は「おもしろさ」
「おもしろみ」の両方が可能であるのに、「くだらない」は「くだらなさ」
と言えても「くだらなみ」とは言いませんよね・・・。

語尾に「み」をつけて名詞化できる形容詞とそうでない形容詞とは
どういった違いがあると考えられているのですか?

私は言語学に関して毛ほどの知識もありませんから、初歩的な質問
であるかもわかりませんが、ふと気になったもので・・・。

どなたかご教授ください。
マスター、いつものやつたのむ。

マジレスすれば、「〜み」と「〜さ」でが同じ名詞でもニュアンスが違う。
「〜み」はそれがあるかないかの対比で、「〜さ」は程度の多少を
対比させて使うもの、という傾向はあると思うが、例外もあるね。
確かに「〜み」をとる形容詞とそうでないのがあるが、きちんと
分類すれば面白いかも。
3名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/12 10:28
こんばんみ
「さ」の方が汎用性が高いのは確かだなあ。
5【資料1】:03/04/12 15:40
み (接尾)
形容詞・形容動詞の語幹に付いて名詞を作る。
(1)そういう性質・状態、またそういう感じを表す。
「暖か―」「厚―」「おもしろ―」「新鮮―」
〔「味」を当てることがある。接続する語が「さ」より少なく、
対象の性質・状態・程度を主観的・感覚的にとらえる〕
(2)そういう状態をしている場所をいう。
「深―にはまる」「弱―」「茂―」


三省堂提供「大辞林 第二版」より
6名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/12 15:53
>>2
ありがとうございます。
私も三時間以上考えました。
最初に行うアプローチは、ぼくも「さ」と「み」をつけた名詞が
同じ名詞でもどういう意味の違いがみられるか、というものでした。
でも実はこのアプローチの方法ではあまり核心には近づけないと
考えたんです。たとえば、2さんがかいてくださった

>マジレスすれば、「〜み」と「〜さ」でが同じ名詞でもニュアンスが違う。
>「〜み」はそれがあるかないかの対比で、「〜さ」は程度の多少を
>対比させて使うもの、という傾向はあると思うが、例外もあるね。

というのは確かにその通りで、私も考え始めてすぐに着目したんですが、
よく考えればそれで「〜み」をつけることのできる形容詞とそうでない形容詞
の違いをうまく説明できたかというと、少し疑問かな?とも思いました。
殆どの形容詞が「それがあるかないかの対比」を意識できると思うのです。
(おそらく「はげしい」というのは「はげしみ」とは言えないが、
 「それがあるかないかの対比」を意識することはできると思います)

うまく説明できたかどうかわかりませんが。。。

僕は「ク活用」「シク活用」になにかヒントはないかと思うんですが・・・。
案外形式的なものかもしれないという気もしています。
ただ、「重い」「軽い」はどちらも「ク活用」ですが、「重み」はあっても
「軽み」はないし、、単純に活用形と違いというわけでもなさそうです。

「軽み」はあるじゃん(俳諧用語)
8名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/12 18:37
「くだらない」は形容詞ではないのだが
だから「くだらん」とも言える
辞書を見ても形容詞扱いではないよ
「ろみ」山田と「なみ」悦子
8が正解。
「くだらない」は五段動詞「くだる」の否定形で、純粋な形容詞じゃない。
11名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/14 23:30
○あたたかみ ×冷たみ
○柔らかみ ×堅み
○赤み

あんまり思いつかない…
12名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/14 23:44
これって、なぜ「上がる」はアクセントが「低高高」で、「下がる」は
「低高低」なのか? というのと同じだと思う。

特に法則はなく、1語ごとに決まっているだけだろ。

ちなみに単純和語のアクセントには特に法則らしきものは
発見されていない。
131:03/04/15 22:47
いろいろ間違っていたようです。ご指摘ありがとうございます。

「くだらない」はおっしゃる通り純粋な形容詞ではありませんでした。
それから「軽み」は確かに俳諧用語として用いられるようです。
ありがとうございました。
しかし、タイトルに間違った例を挙げてしまうとは・・・恥ずかしい。。

>>12
やはりそうなんですかね・・・。そうだとするとちょっと残念な気も。
「きもい」「しょぼい」「ださい」
等の、俗に言う若者言葉にはあまり「み」がつかないんじゃないかな
と思ったんですが、その説が正しいとすれば単に気のせいなのかも・・・。
14名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/15 23:26
「〜みがない」「〜みがある」という表現に多く使われるな。>2のあるかないかの対比
のなかでも、どちらかというとあってほしいもの、あってしかるべきもの、あるといいもの
に「み」がつくと思う。もとが味だからか。

>7の「軽み」も普段あまり使わないけど、芭蕉の理想が「軽い」であったのだから
成り立つ。普段あまり使わないものでも文脈によっては言いたいことは大体わかるから、
使用の範囲ってその時々によって結構曖昧なのでは。今「さびしみ」なんて全然聞かない
けど昔は結構使ってたみたいだし。
15名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/16 00:35
なべおさみと郷ひろみ
>もとが味だからか。
待って待って、「味」は宛字じゃないの?
少なくとも「山の高み」「深みにはまる」とかの場所を表すタイプは違うよね。
「さびしみ」とか「かなしみ」とかはマ行五段動詞の連体形が
名詞化したもの、じゃないの?
18名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/16 21:22
>16
そうだね…。ただ、味覚に節操なくつくところ(甘み、辛み、渋み、苦み)や、主に食べ物に
使う「臭み」なんかがあるから無関係ではないと思う。場所タイプは別に考えた。

>17
「さびしむ」ってあるのね。本当にごめんなさい。これを考えてたんだけど、「〜む」という動詞形
を経由して「〜み」になってると考えられるのと、そうでないのがあるね。やっぱり語ごとに
決まってるんだろうか…。
19名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/16 21:51
「〜む」と「〜み」は同語源なのだが
「若さ」はあるけど「若み」はない
「強さ」はあるし  「強み」もある。

みたいに「〜さ」と対比してみてはいかが?
誰か「瀬をはやみ」なんかも一緒に語って下さい。
玉春日 愛媛県出身 片男波部屋
「かたをなみ」を勝手に解釈して波の種類の名前にしてしまったらしいね。
これはこのスレで話してる「み」と関係あるんだろうか。全然分からない…
231:03/04/17 05:05
やはり沢山の人に意見を訊くと自分では想像もしなかったものが
出てくるのでおもしろいですね。

実はこの問題は月刊「言語」のチャレンジコーナーに掲載されていた
ものなんです。立ち読みしたのでいつの号かは判然としないんですが、
もし手元何冊かあればチラリと見ていただきたいのです。
いつ頃見たのかは完全にわすれました(汗
24c:03/04/17 05:32
25山崎渉:03/04/17 09:04
(^^)
26名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/17 09:30
保全age
27名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/18 20:57
>21
いわゆる上代なんかに多かった「ミ語法」ね。
「ミ語法」をキーワードに探すとそこそこいろいろでてくるでやんす。トライ!
28山崎渉:03/04/20 04:27
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
29名無し象は鼻がウナギだ!:03/04/27 23:23
「み」には場所を表す意味もあるね。
「たかみ」、「ふかみ」 広辞苑を調べると 「あさみ」 とかもある。

あと、「ク活用」は「み」をつける用法があるけど
「シク活用」にはないね。
形容詞辞典っていうのがあるから、
それの索引見て、「み」をつけられるかどうか
見てみるのも一興。
あと、「シク活用」に「み」がつかないは
形容詞の発生に関係があるかも。

それにしてもこの問題、昔漏れが教授にレポート書かされた内容。
定番の問題なんだな。
高み、深みの用法は面白み、重みの用法とは別物。
31山崎渉:03/05/28 15:30
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
32山崎 渉:03/07/15 12:45

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
34名無し象は鼻がウナギだ!:03/12/29 01:36
量として捉えたときに、量を失わせるか増大させるかが絡んでいると思う。
語の印象がポジティブかネガティブかによるだろうってこと。
あるいは、ある方向性を強めるかそうでないか、というか。

軽みって言葉も先の俳諧かなんかの例のように、
それがある軸上で正の方向性をもつものなら「〜み」といえるのだろう。

だから、くだらなさに重きを置く考えとか文脈のもとでは、(いわゆるクソゲー愛好の話とか)
くだらなみ、という言葉も使うことが妥当であるかもしれない。

逆に、単にある方向性を否定するものだと「我々が捉える」ものは、
「〜み」というのが適切ではないだろうと感じると思う。
その方向性とかの観点から、「ない」にはつけづらいよね。「くだらない」自体には方向性
があるんだけど、「ない」が邪魔をしてる。
シク活用でも−ミの付くものはある。「苦しみ」 「悲しみ」 「楽しみ」。
それがあるかないかが重要なときは−ミとなり、それがあることを前提として、その程度が重要なときは−サとなる。
「楽しみがない」と言えば「楽しみ」がゼロの意、「楽しさがない」と言えば「楽しさ」がゼロなのではなくて、足りない、不十分の意。
したがって、「?おもしろさが全くない」よりは「おもしろみが全くない」の方がしっくり来る。
「おもしろみが足りない」とは言えるが、あれもない、これもないと 1 点ずつ数えて、全体として不十分といった感じ。
すごさ、と、すごみ、はもう出てますか?
>>38
それは、意味の分化を起こしてる。
「野茂のすごさは」とは言うが、「?野茂のすごみは」は、あのキャラにはどうもそぐわない。
「清原のすごみは」ならぴったりだ。
>>39
その場合「すごむ>すごみ」と名詞化したものともとれるからでは。
「苦しむ」「悲しむ」「楽しむ」全部あるね。
…やっぱ、シク活用に「み」は付かないのか。
動詞−ムがあるかぎり、動名詞起源ということになるのかな? 「痛み」も?
「憎しみ」はどうだろうかと思って goo辞書引いたら「憎しむ」という動詞があった。
つーか、「憎し」はク活用だし。
エロさ、エロみ
45名無し象は鼻がウナギだ!:04/01/01 13:14
面白みの「み」って「味」のことだろ。
「面白味」というひとつの単語なの!

おまえら、まとめてバカですか?
面白さも一つの単語ですが、何か?