jackendoffを語る

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75逃走派:03/02/01 21:36
ぐひゃ! >>74しゃん。あい! 独り言続けるつもりっすよー。とてつもなく長ーい
目で見ててくれるとありがたいっすよー。
76かかりちゃん:03/02/03 08:14
sage進行だとbookmarkでもしとかないと気付かないニョロ。
この間、jの大昔のgapping & related rules(LI)を読み返して
感銘を受けましたニョロ。しっかりしたargument、(記述的な)
説明、昔の論文は面白いニョロ。それにしてもPS2よりは
安いDVD playerの方が安いんでないですか?
77逃走派:03/02/10 01:14
ハッロー! かかりしゃん。そうだにゃー。やっぱsage書きやめるよー。sage書きするほど
自信が無いならそもそも書き込むなって声が聞こえてきそうだしねー。
Jの論文ばかりでなくって、70年代の論文の議論って、どこか手堅い印象があるよねー。
(てか、かかりしゃんの議論もそのタイプで手堅い印象っすよー)。確かに安いDVDプレーヤー
はあるけど、諸般の事情から(てか自分の事情から?藁)、最強のゲーム機能つきDVDプレーヤー
に決まったのです。あくまで範疇は「DVDプレーヤー」です(でないと家庭内予算が降りない:泣き)

>>60からまともに話を進めてなかたよー。しゅみましぇん。とは言え、興味がある人は、っていうか
知ってる人はすでにJのArchtectureを読んでると思われるんだけど、まあいいや(笑)
>>60で、言語モジュール関連では意識にのぼるのは音声形式PFだけって書いたけど、そこんとこ
もうちょっと補足。まず耳から入る音波の周波数解析とかなんとかかんとかのプロセスは
みんなできてるわけだけど、そこんとこを意識できる人はいないと思うし、同じように、発話に関する
運動系(筋肉や声帯への運動指令)のプロセスを意識できる人もいないと思う。だからPFより
「浅い」レベルは誰にも意識することはできないと。次に統語構造だけど、ここも人が直接知覚できて
意識にのぼらせることができるんだったら、そもそも文法で構成素構造について、やれ
AGRがあるかないかとか、どれこれがなになにと構成素をなしているかいないかとかの議論には
なるまでもないはずで、すっかり自明となっていたはず。だから統語も意識にはのぼらない。
問題は意味が意識にのぼるかどうかってところ。ちろっと考えると、人は文の意味の区別ができてる
のだから、意味形式も意識にのぼると考えると思うはず。
78逃走派:03/02/10 01:16
(つづき)
だがJは、そうは考えないのだったー。意味形式(=概念構造)は直接意識にのぼらないと考えるの
でしゅ。その根拠として出てくるのがrhyme and reasonなのでした。例えば、mouseとhouseの
二つの語。これがなぜ韻を踏むのかを聞かれたら、その答は誰にでもすぐに分かる。韻を
踏む関係にある語の問題の部分、すなわち-ouseの部分が意識できる領域(つまり音声形式)にあり、
その部分が形式上共通だと指摘できるから。一方、含意関係を考えてみると、例えば、Bill killed
Harry.と Harry died. の関係で、この二文の含意関係は簡単に分かるけど、最初の文の
どの部分が、二番目の文のどの部分と対応するのかはさっぱり分からない。killという語の
概念構造上のどの部分が、dieという語の概念構造上の形式と対応するのか、その部分が
自明になっていないからである言える。つまり、ある種の文の対の含意関係は、自明で機械的に
判断されるけど、形式的にどの部分で含意が成立しているのかは、意識されないというわけです。

概念意味論を知ってる人だとkillの概念構造はdieの概念構造を内包しているので、含意関係も形式的に
捉えられると分かるけど、もちろんそれは概念意味論がそのように表記しているからであって
rhymeの場合のようには素人は含意の形式的理由を説明できないのでした。
79逃走派:03/02/10 01:17
(つづき)
古代から続いている論理学というのは、この含意・推論に係わっている各段階を明示的にしよう、
思考の機械的な原則を明らかにしようとする試みだったわけですが、どうしてそのような試みが
必要とされてきたかというと、まさに自然言語ではこのような原則が明確な形で姿を現さないから。
自明でないからこそ、(つまり意識にのぼる領域の現象でなかったからこそ)学として探求する
価値がある分けです。これに対して、「韻を踏むこと」の背後にある機械的な原則を明らかに
しようとする試みは、学としては成立してこなかった。どうしてかって言うと、誰でも分かる
(つまりだれにでも意識にのぼらせることができる)当たり前の現象だったから。

一般的に言って、思考のプロセスそれ自体は決して意識に上らない。
おかしいと思うかもしれない。思考をしてる自分というのは意識できてると自覚がある
人は多いと思うから。でも意識的に思考をしている時には、頭の中で独り言を言っているのが普通なの
じゃないかとJは言う。いわゆる意識の流れとして延々と頭の中で独り言を言ってるはずだと。
Inner Speechってやつ。で、その内的言語には分節音とか、強勢とか、イントネーションとかが
完備していて、発話される文と同じ、換言すれば、意識された思考には常に音韻論が完備している
んだと。そして、そういった、音声形式は思考の形式ではないのだと。

要するに、思考の各段階を追っている自分自身を意識に登らせることができたとしたら、
それは、その各段階を音声形式の形で言語的にいちいちフィードバックし、それを意識してる
からにすぎないってわけです。
80逃走派:03/02/10 01:17
(つづき)
インスピレーションが沸いて来るという時を考えてみると、これは脳がいちいち音声形式に
フィードバックせずに、概念構造のレベル(そこでの推論プロセス)で問題解決をした結果
と言える。結論だけが、いきなり、言語にフィードバックされて音声形式を付与される。
その結果、いきなりの「インスピレーション」となって意識される(「考えていた」のは
もちろん自分自身の概念構造レベルのメカニズム)。

Jの「(言語系で)意識にのぼるのは音声形式だけ」って主張の支持はこれだけかな。
81逃走派:03/02/10 01:18
(つづき)
ちょっと私見。以上のJのメカだけじゃ足りないと思うんですよー。
てかJ自身implicitに仮定してるとは思うんだけど。あるPFに対して、「それに
概念構造CSが対応します」って指標のようなものが必要じゃないかと。じゃないと
そもそもBill killed HarryとHarry diedとが「関係アリ」って関係が意識できない
ことになるから。さらに、二義的な文(PF)について、その意味の二義性を意識できる
分けだから、同一PFに対して2つ以上のCSが「対応してます」って情報も意識化
できないとまずいと思うです。さらにさらに、オフコースっていうか小田和正っていう
か、「言葉にできない」って感覚は意識化できるもので、これは「あるCSに対して的確な
PFが見当たらない」っていう精神の苦しみ状態で、CSからの「対応を欲す」って指標までは
意識化できてないと困るんじゃないかな。さらにさらさらに、統語であれ、概念構造であれ
「こいつは逸脱してるよ」って標識もPFに付与されてこないと、「文法性・容認可能性」
の判断自体が意識化できないわけになっちゃうって困った事態になるので、これも
音声形式以外の情報ではあるが意識化可能として欲しいと思われるっすよー。

とりあえず、今日はここまで
82(´∀`):03/02/10 07:55
逃走派しゃんにしては珍しく書き込みペースが早いにゃw
遅レスにゃ >>73
(1)当然なのにゃ。てゆーか、概念構造を組み上げる能力と文や語を組み上げる
能力は同じものであり(syntax)、人間言語はsyntaxの出現によって一気に成立した、
というシナリオを描いてるんでにゃ。これは系統発生と個体発生の混同であるとかいう、
どっかで聞いた(w)批判を受けるべきものではないはずにゃ。
(2)統語操作にとって見える意味と見えない意味の差がこれに対応しているにゃ。
「語彙意味が統語構造を左右する」ように見えるのは、その語彙意味自体が構造表示
されるものであるからだと考えるにゃ。Hale & Keyserのbound featuresのペーパーで
ちょっと面倒なことが書いてあったけどにゃ。
83かかりちゃん:03/02/10 14:12
77 「手堅い」評価ありがとうございますにょろ。光栄ですが、
Jをzepにたとえると、アッシの論文なんて中高校生のbeatlesの
コピーバンドくらいニョロ。とりあえず逃走派先生の
J批判楽しみにしてますにょろ。PS2は少しうらやましいにょろ。
84山崎渉:03/04/17 09:46
(^^)
85山崎渉:03/04/20 04:35
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
hogehoge
87山崎渉:03/05/28 15:34
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
88ななしさん:03/06/02 17:29
Linguistic Inquiry Monograph 39, Hale & KeyserのProlegomenon to a Theory of Argument Structure
なんだけど、後ろのreferences (p.265)でJackendoff(1990)がSyntactic Structuresになってるんですけど(w
もうすでにだれか指摘済み?これって漏れの持ってる版だけかな。
89山崎 渉:03/07/15 12:43

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
90名無し象は鼻がウナギだ!:03/09/23 21:50
>>88
あ、ほんとだ
わしの本でも確認
91名無し象は鼻がウナギだ!:03/11/17 04:39
やっぱこの人日本では人気ないかね

海外ではわりと知名度あると聞くが
92名無し象は鼻がウナギだ!:03/11/17 05:44
いや、日本でも十分有名だと思うが
93名無し象は鼻がウナギだ!:03/12/24 20:40
そんな邪険(Jacken)になるなよ
94名無し象は鼻がウナギだ!:03/12/29 17:05
和訳がないからじゃ(Ja)?
そういや和訳無いね
別に原著読めばいいことなんだけど、めんどくさいから
JackendoffとLangackerの和訳誰か出してくれ
96名無し象は鼻がウナギだ!:03/12/29 20:21
めんどくさいから、一冊にまとめて『言語と認知文法の基礎』を誰か出してくれ。
97名無し象は鼻がウナギだ!:04/02/02 19:13
>>96
言いだしっぺのおまいが書け
買ってやるから
98かかりちゃん:04/02/02 21:40
今、lsaの会長にょろね。前にも書いたかもしれないけど去年のsummer insituteでは
お昼の時間にhornsteinと「とっても白熱した議論」になり、周りの人が
どうやって止めればいいのか、という事件になったらしいにょろ。
一緒にお昼食べていた人に聞いた話ニョロ。
>>98
先日のBostonをもって彼の任期って終わりじゃないの?
100かかりちゃん:04/02/03 06:25
そういえばそうかな。次誰になったんだろ。この頃、会費払ってないから
news letterもとまってしまった私。
ちなみに、
>hornsteinと「とっても白熱した議論」
は、例のcontrol <> movement絡み?
102かかりちゃん:04/02/03 07:36
>>101いや、それよりもっと大きい話。jackendoffが
ちょっとanti-chomの極端な話をして、hornsteinが
”that's bull-shit”といったらしい。hornsteinの
口癖なんだけど、あんまりいい言葉ではないニョロ。
んで、jeckendoffがhornsteinの腕をつかんで振るもんだから、
hornsteinがstop itといったけどやめなかった。
私の知り合いはそこで時間切れで授業しにいっちゃったんだけど、
その後えらいことだったらしいニョロ。紳士的でいたいものニョロ。
Jは最近吠えてますな。lsa@Bostonでも「比喩としてナラともかくmovement
なんてやめてもっと有意義なことしようぞ」とかなんとかのたまって、
会場の失笑?を誘ってた。cnomはその時は会場にいなかったと思うけど。
>>103

(言えないっっ。同感だなんて失笑を誘ってしまいそうで言えないっっ)
Jはきれやすいのかな?月刊言語の昔の増刊号(20世紀の・・・)にも
ニューメイヤーに対してきれた、というエピソードが紹介されていたな。
Jは髭が怒ゲージになってて
最後まで伸びきるとキレる
AせんせはJと似たような言語観なのかな?
これから日本のJと呼ぼう。
108名無し象は鼻がウナギだ!:04/02/13 23:13
ちくりage
┌亜米利加┐         ┌ 日 本 ┐
│        │ コ ネ ク タ   │        │
│  J───────────A     │
│        │         │        │
└────┘         └────┘
>>105
「20世紀言語の101人」では、生成意味論との論争で、レイコフとつかみ合いに近い口論を演じた、とあった。69年に大学も揺れてた、と時代背景が書かれてたが、今も、なんだ。
ホーンシュティンは筋トレで鍛えているからな。
112名無し象は鼻がウナギだ!:04/02/21 12:35
顔餅せんせのJ批判に期待あげ
113名無し象は鼻がウナギだ!:04/07/01 20:01
Jせんせいは
おっかない人なのか

だれか答えたまえ
そういえば邦訳が岩波から出た 10年近く前の本で今更なんだが(Foundation出せ!)
Jの英語は読みやすくて好き 読者へのサービス精神がありあり チョムと大違い
言語学プロパーの人には重要なファクターではなさそうだが
115名無し象は鼻がウナギだ!:04/07/06 22:23
あ、Patterns in the Mindの邦訳出たんだ。
確かにJの英語って読みやすいですね。禿同です。
Foundations、読もうと思いながらまだ読んでないや(w
夏休みにがんがって読もうっと。
>>115
ガンガレ!
ふと思うのだがJackendoffの最大の貢献とは何だろうか?
認知言語学のように耳障りのいい話はふんだんに著書の中に
書かれてあるのだがなぁ。。。
118名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/12 11:10
[ACT] CAUSE [BECOME [BE at top]]
>>117
1. 解釈意味論が60年代以降の意味論に与えた影響
2. 概念意味論が90年代以降の意味論に与えた影響
この辺か?
>1. 解釈意味論が60年代以降の意味論に与えた影響
>2. 概念意味論が90年代以降の意味論に与えた影響

解釈意味論と概念意味論って(どう)つながってるの?

解釈意味論がばりばりの統語論に即した意味論で、概念意味論は認知言語学のような意味論か?
漏れの脳内イメージでは、統語と意味のインターフェースをどうとらえるのかの問題、なんかそんな感じ。

jackendoffがTalmyや構文文法など、旧生成意味論系で、広い意味での認知系への理解を示し始めたのと
パラレルな様な感じもするけど。

 
 
 
 
 
 つ
 ま
 ら
 ん
122( ̄□ ̄メ):04/11/29 05:04:09
みみずんで「じゃけんどふ」検索でここにきたなり。
逃走派さん(はじめまして)と顔文字さん(はじめまして)の議論は大変おもしろくて
参考になるのでいつも読んではうーんうーんしてるなり。
なんで検索したかとゆーと今今まさに「たっそー人形館とばいんばいんせおりー」を
読んでいたからだす。なんで読んでたかは65さん(はじめまして)と同じなり。
おいらも「いんたーふぇいさー(who are intersted in interfece btw sy & se」だからです。

こないだの学会で「じゃけんどふの概念構造は見えないからやだー。」ゆー人がいてました。
確かにおいらも半分ぐらい賛成です。読んでて思うのは「総論賛成・各論反対」でし。
概念構造かぁ…って。基本的アイデアというかコンセプトはおいらとしては大賛成だし、
イントロ読むとわーいわーい!ってなるんだけど、いざ読み勧めてみるとうーんうーん、
ホントにいいのかこれで…?というなんともかんとも、言い表しづらいのですが、
「すっきりしない」とゆー感じ。
123( ̄□ ̄メ):04/11/29 05:04:36

顔文字さんの考えにはまだバカちんなおいらには分からない部分も多いですが、
理解した限りでは95%ぐらい賛成です。基本はおいらしんたっくす野郎なので。
ですが、どうにもこうにもみんな思ってることなのかもしれませんが、おいらと
してはGBあたりから(どかーん)きな臭くなったふうに思うのです。
とーぜんミニマリズムもあんまし好きじゃない。究極の理論とか書かれてたの見た
ことあるけど、あんなん例外までちんたっくすに取り込んで無茶な理論を立てた
おなにー理論としか思えません。(下品で失礼)

上にも分野の住み分け(実際は言語を捉える各componentといった方がいいかな)の
話が出ていましたが、おいらは極端に言えばしんたくすは句構造だけだと思ってます
(どかーん)。構造は構造で意味は意味で(こぐにてぃぶもせまんてぃくすも含む)
わけて考える(というかそもそも担当が違う=プリンをフォークで食うようなもの)
のが一番わかりやすくてすっきりしてると思うんですがのー。

今更ですが、英語の再帰代名詞(ぎゃっこう)のデータでc-comなんかいらないんだよーん的な
論文を書こうと思っているのでし。

せっかくの書き込みですから、ひとつ質問しちゃおうかな。

1.構文それ自体に意味があるか(ごーるどばーーーーーーぐ)

このようなじゃけんどふスレはインターフェイサーにとっては大変有意義なものです。
マジな話をすれば、このスレが存在することそれ自体がみんなが「必要だよなあ」と
考えてることを反映しているとおもいます。ここで終わらせるのは実にもったいない。
レスがつくまで見続けてやるぞー。えーんえーん。


インターフェイスは面白い。日本語でインターフェイスやるなら複合動詞もおもろしろかよ