「全然」は否定表現が肯定表現に変化?

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166名無し象は鼻がウナギだ!
「全然」は昔は「全然同意」->「異議が全く無い」というような意味で使われていて、今はそういう意味でも「非常に」という意味でも使わないと思います。

で、それとは別に「おなか減った?」「全然」が否定の意味だから「全然」は否定でしか使えない、という論理に対しての反論。
「水」は冷いという意味でしか使えないでしょうか? 温度の高い水は常に「お湯」と言わなければならないのでしょうか?
確かに「鍋に水を入れる」「鍋にお湯を入れる」という場合には水は冷たいものという意味になります。
一方で「(化学の実験などで)試料を水と反応させます」と言った場合水は「熱水」である可能性もあり、冷いとは限りません。
同様な例として、「飯を食べる」という表現では「米」は生、「飯」は炊いてある、という意味がありますが、「戦時中は滅多に米は食べられなかった」という表現では「米」は生か炊いてあるかという意味は中性です。
「熱い水」という表現が矛盾しているように見えるのは熱いか冷たいかが問題になる文脈(日常生活ほとんど)で、「この原子炉の中では非常に高温の水が循環しています」のような文脈では全く矛盾しては見えません。
では「全然」についてはどうでしょうか。仮に「全然」を肯定文に使っても良いという立場に立つと、
「『全然』が否定の意味を持つのは否定か肯定かを問われている文脈であり、『非常に』かそうでないかを問われている文脈では『全然いい』という表現も可能」
と言う論を出すことができ、質問に対して「全然」と答えると否定の意味になる、ということからすぐに「全然いい」が文法的に間違いであるということはできません。