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夫の弁護を引き受ける弁護士は負ける。
妻の弁護を引き受ける弁護士は勝つ。
弁護士の間ではこれが常識らしい。
「司法の間違いを外から指摘してください。中からは壊れない」と弁護士が言う。
「事実も証拠も無関係。一方的に妻が勝つ」というのであれば、裁判など意味がない。 p24
妻が子供を連れて実家に帰った。夫もその身内も、家出の理由について首をかしげるばかり。
家庭裁判所は、妻の言い分だけを認め、夫の主張を却下した。離婚が、家庭裁判所を離れて本裁判になった。
妻の弁護士が夫が提出した書面を家庭裁判所に要求し、取り寄せた。
夫の弁護士が同じように、妻が家庭裁判所に提出した書面を取り寄せようとしたら、門前払いされた。
裁判が始まる前から男女差別です。
民主主義の国、日本でなぜ差別なのか、一般庶民は是非ともその理由が知りたい。 p25
裁判官は、離婚裁判が進む中で和解案を示す。
和解案を聞くと、裁判官の考えていることがわかる。「前例」にあてはめようとしていることもわかる。
そして、最後に夫に忍耐と悲しみをプレゼントしようとしていることがわかる。 p30
裁判所が無条件に受け付ける離婚理由は夫の暴力。
「これで慰謝料が取れる」と、家事に飽きた妻たちが囁いているのを裁判官は知っているのだろうか? p31
家庭裁判所で、母親が子への愛を語ると、「母親の深い愛」と語られ、父親が同じ思いを語ると、
「父親のくせに子供への執着が強過ぎる。仕事があるのにどうやって子育てをするの?」と責められる。 p43
裁判官よ、君が示す離婚判決にも和解条項にも、もっとも大切なものが欠落している。
「父親の陰口をたたきながら子育てをしてはいけない」という一文がない。 p44
法務局の老女性弁護士が「家庭的でなくても、薬物依存者でも、犯罪者でも、今の法律は女性が有利。
虐待でもしない限り、裁判所は子を持つ母親の味方。女性にとっていい法律でしょ」と胸を張った。
法の番人が、男女差別を口に出してはばからない。 p61