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名無しさん 〜君の性差〜:
「女人禁制」 鈴木正崇著(吉川弘文館)からの引用です。
◎経典だからといって100パーセントを無条件で受け入れて良いものではない、ということです。
経典というものは聖書と同じく、教祖(釈迦)自身は何一つ書き残してはおらず(法華経の成立は釈迦の死後数百年の後である)、
後世、何らかの意図によって他人が書き残したものです。
●仏教的な女性差別観の定着には、社会的背景として、律令制下の家父長制原理がしだいに確立して貴族社会に浸透して、貴族女性の政治的地位が低下したことがあり、
これに穢れ観の肥大化が加わったとみるのがほぼ定説のようである。
●日本最初の出家者は、三人の尼僧であった
●当初は国家的機関として僧院と対等に尼僧院が多く存在し、
それぞれ修行の為の女人結界、男性結界が存在した。
●男性による政治、祭祀の独占にともない尼僧院は廃絶され、
残った女人結界がやがて女性蔑視的な制度として定着していった
●経典の需要と一般への受け入れにおける屈折や曲解の経緯を理解した上で、
安易な女性蔑視の態度を反省するべきだと思われます。