>>192 「避男権の社会的認知を」
秀里 音子(学生 21歳 東京都)
女性専用客室や女性専用フロアを設置するビジネスホテルが増えている
という。女性宿泊客の安全や快適性を考えた配慮だと思うが、このような
サービスが増えるのは、女性にとっては非常に喜ばしいことである。
男性はそれ自体が社会的危険性を内包した存在なのだし、女性が受ける
ストレスの最大要因でもある。同じ施設内に男性客がいるというだけで、
不安で眠れなくなる女性もいるだろうし、以前に宿泊した男性客の残留臭
などを、生理的に受け付けられない女性もいるだろう。感覚的に男性客の
残留思念に苦しめられる女性もいる筈だ。それを女性の我儘と切り捨てる
のは乱暴である。女性には自分らしく生きる権利があり、いかなる理由で
あれ、それに制限を加えるのは女性の権利の侵害である。
例えば、煙草の煙や臭いを嫌う人々の権利は、いまや「嫌煙権」として
社会的に広く認知され、禁煙スペースの設置・拡充は当然のこととなって
いる。同じように、男性の持つ諸要素を苦手とする女性の権利も広く認め
られるべきである。「嫌男権」というのは誤解を生じる可能性もあるので、
「避男権」と呼ぶのはどうだろうか。
女性が自由に生きてゆける社会を作る為に、通勤電車やビジネスホテル
だけと言わず、あらゆる場所に「禁男スペース」を広げていくことが望ま
しい。