非処女は中古 Part160

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685柿沼

●9時55分

ホームの音声で駅に着いた事に気がつき、慌てて4人ほど押しのけて
ホームに降りました。

駅から家までの幹線道路に出て
ポケットから携帯を取り出し自宅の番号と妻の携帯番号を交互に見まし
た。

そんなはずはない。そんなはずはないんだ。補強氏の予想は外れている。
僕は僕、彼は彼。補強氏は見た目だけがいい性悪女とばかり付き合って
疑い深くなっているんだ。上司としては有能だが女性観は少しおかしい。
そうだ。
気にすることはないんだ。これからやることは彼の女性観がおかしいこ
とを教えてくれる結果になる。そうに決まってる。
その先まで歩けばコンビニでなにか買っていた妻がちょうど出てくると
ころかもしれない。
根拠のない希望と楽観論で頭を満たそうとした自分がそこにいました。
家まで歩いた風景は覚えていません。


続く