何で女って哲学的な考え方ができないの?

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73名無しさん 〜君の性差〜
発泡酒スレがビールのうんちくを語るスレに変貌したように、
ここも微妙に男女論に関係する哲学ネタを語るネタになってもかまわないだろう。

村上春樹の『海辺のカフカ』に、フェミニストが登場する場面がある。
前巻の後半で、図書館に住み込むようになった主人公のもとに、いかにもな風貌の
2人組のフェミ登場。洗面所がどうの、蔵書分類の男女順がどうのと、これまた
いかにもなことを言ってくれるわけだ。その攻撃を無効化して追い払ってくれるのが、
性同一障害者の大島さん。フェミさんたちが退散したあとで、大島さんは次のように言う。

「公平さや公正さを求めるという点では、僕だって誰にもひけをとらないと思う。ただね、
僕がそれよりも更にうんざりさせられるのは、想像力を欠いた人々だ。T・S・エリオットの
いう〈うつろな人間たち〉だ。その想像力を欠如した部分を、うつろな部分を、無感覚な
藁くずで埋めて塞いでいるくせに、自分ではそのことに気づかないで表を歩き回っている
人間だ。そしてその無感覚さを、空虚な言葉を並べて、他人に無理に押しつけようと
する人間だ」

先に出たフェミ2人組を指しているわけだが、彼はそれに続けて、ゲイ、レズ、フェミ、
ファシスト(の豚)、コミュニスト、ハレ・クリシュナ、要するに、錦の御旗のもとに集い、
うつろな部分に詰め込んだ空虚な言葉を、暴力的な言葉を、ひいては暴力そのものを
他者に向ける人々を何よりも恐れ憎むと語る。
74名無しさん 〜君の性差〜:04/09/09 11:08 ID:iWI4PuHO
この図書館で大島さんの上司にあたる佐伯さんという女性の恋人は、かつて
学生紛争のセクト紛争に巻き込まれて死んだ。対立セクトの一員と間違われて
殴り殺されたのだ。大島さんはそのことに言及して、「想像力の足りない人」、
「うつろな人間たち」が作り出すものを次のように紹介する。

「想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ、ひとり歩きするテーゼ、空疎な用語、簒奪された
理想、硬直したシステム。ぼくにとってほんとうに怖いのはそういうものだ」。

この恐怖と嫌悪感は、ぼく自身も共有するものであり、また、すぐれて哲学的な
問いでもある。哲学の根底には、思考を放棄しないという志操がある。それは、
上に挙げた便利で危険なことがらに回収されるのを断固として拒むだろう。