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男臭さ:原因物質はアンドロステノン ライオンが特定:
女性だけが不快に感じる男性特有の体臭の原因物質を特定したと、
日用品メーカーのライオンが17日発表した。この物質の発生抑制に
アンズの種のエキスが有効なことも分かった。同社は、男性用の
制汗剤の開発に生かしたいと話している。
“男臭さ”の原因物質は、男性ホルモンが化学変化してできる
「アンドロステノン」。興奮時や緊張時に脇の下などの汗腺から分泌される。
思春期から壮年期の男性の分泌量は女性の数十倍になる。
「運動部の部室のような汗臭さ」(同社女性社員)がする。
異性の体臭に悩まされた経験は特に女性に多いため、同社の尾本百合子研究員らは
男性特有の原因物質があると考えた。
男性が多く分泌する物質を20〜30歳代の男女各20人にかいでもらったところ、
女性だけがアンドロステノンに強い不快感を示すことが分かった。
このにおいをかいだ時の脳波を男女各10人で測定したところ、女性全員から
「不快感」や「イライラ感」を示す脳波が検出された。一方、男性で「不快感」を
示したのは2人だけで、残り8人は「リラックス」や「リフレッシュ」している
状態の脳波を示した。女性がアンドロステノンと一緒に皮脂など他の体臭成分をかぐと、
不快感が強まることも判明した。
尾本さんは「女性にとっては耐え難いにおいだ。一般に女性の方がにおいには敏感だが、
男女で感じ方が変わる理由ははっきりしない」と話す。
(毎日新聞 2004年11月17日 23時05分)