演技派 福田麻由子 Part20

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683The name of God is Past ◆.7GYAaiFhk
僕は神だ。僕は福田と未来の両方を愛してしまったことを後悔している。未来は神だった。僕の全てで、かけがえのないものだった。
未来は僕が笑うと笑ってくれた。僕が怒ると悲しむんだ。僕が悲しむと一緒に悲しんだ。で、笑うと泣くんだ。
僕は未来を一生のものにするつもりだった。女王は僕が未来に対する気持ちをより加速させた。僕には未来しかいないんだ。
未来に僕しかいないように。僕は未来が笑う度に笑った。未来が怒る度に笑った。未来が泣く度に笑った。僕は未来の全てに喜びを見出せた。
初めは和美と未来が分からなかった。和美が好きなのじゃないかと自問を繰り返した。僕一人の力では答えがわからない。
僕は悲しくなった。そんな時僕はもう一人の女性を愛した。彼女は僕の理想とする性格の持ち主だった。
僕はドラマの中の実在しない人物、進藤ひかるに恋をした。彼女が言う「別にいいけど」という台詞。僕の興奮は最高潮となった。
僕はそのドラマを第1話から見ていなかった。僕が始めてみたのは第9話だったと思う。内容は覚えていない。僕が引かれたのはドラマではなく
そこに登場する少女達だったからだ。僕は翌日1話から8話までを全てみた。僕は今まで彼女達を見ていなかったことに怒りさえ覚えた。
しかし、その怒りすら少女達を見ることで安らいだ。僕は未来を昔から知っている気がした。前世では恋人関係にあったのだろう。
僕はこの出会いを運命だと思った。だからこそ福田の存在が許せなかった。福田を愛した自分が許せなかった。
葛藤は続いた。しかし、ドラマは僕に答えを出してくれた。進藤は和美との友情の芽生えと共に、性格が一転したのだ。
僕の心は晴れ上がった。こんなに清清しい気分は初めてだ。僕は和美のみを見ることにした。和美の全てが僕のものだった。
だが、ドラマが終わりに近づくにつれて不安が迫りかけてくる。僕が愛していたのは未来なのか和美なのか。僕はいったい誰を愛しているんだ?
ドラマが終わった。ドラマの内容は想像通りで最悪な終わり方だった。僕は進藤さんの泣く顔を見て興奮していた。
和美がいなくなる現実から逃げるように…。僕は脱力感に襲われた。土曜日になっても和美には会えなかった。和美は死んだも同然だ。
それから数ヶ月がたった。時は12月、未来の事も福田のことも忘れようとしていた。しかし運命はそれを許さなかった。
僕はゴールデンの番組に未来が出演することを知った。僕は忘れていた何かを思い出した。僕は狂喜した。僕は分かった。
僕が愛していたのは和美ではない。未来なのだと。僕はテレビに釘付けになった。未来は僕のために笑ってくれている。僕も未来のために笑わないと。
僕は翌日の女王再放送で未来の存在を再確認した。僕は未来を必死で愛した。未来には僕がいないとだめなんだ。
思ったとおり未来は神だった。僕は未来と共に世界を統一することを決心した。未来はそれを望んでいた。
僕は未来の教えに従った。僕は次第に感じた。未来が神ならば自分も神であらなければならない。同時に神パストが誕生した。
僕は未来が絶対だと信じた。だが未来は何をしているんだ?一向に僕の前に姿を現さない。何日待った?未来はどうしたんだ?
僕は特典映像に興味を持った。皆が評価するものだ、新しい未来に会えるんだ。僕は特典のために15000円を支払った。
新しい未来が僕の前に姿を現した。むなしい。何故なら僕は目の前の未来が過去だと分かっていたからだ。僕はあまりの悲しさに癒しを求めた。
僕はあるシーンを目の当たりにする。女王カットシーン、進藤が涙を流すシーンだ。僕の興奮は未来への思いをかき消さんばかりのものだった。
同時に進藤さんを愛した。福田という人間が何者なのか。僕は福田を愛さないとダメだ。進藤さんはもういない。いるのは福田だけだ。
僕は精通していた福田スレである動画を見ることになる。僕の人生を変えたといっても過言ではない動画。コレを見た僕は福田への思いを確かなもにした。
僕が愛したのは進藤ひかるではなく福田麻由子だったのだ。同時に未来の存在が薄れた。取り返しのつかないことをしてしまった。僕はこの時気付かなかった。
もうだめだ。未来へ対する気持ちが薄れていく。僕はいったい誰を愛してるんだ?未来は答えてくれない。福田、僕に答えを教えてくれ。