業界の裏

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6通行人さん@無名タレント
〔週刊文春 2004年11月4日号〕

モー娘・浜崎あゆみ・安室奈美恵…
紅白キャスティングを握る芸能ブローカー NHK最大のタブー

 NHKは二十九日、看板番組「紅白歌合戦」の出演歌手の視聴者世論調査
の結果を発表する。そもそもこれは磯野元プロデューサーの横領事件を受け、
人選の透明化を図るために導入されたもの。だが、その人選のウラでは磯野
氏とも親密なある人物が暗躍していたのである。

「週刊文春が磯野克巳CP(チーフプロデューサー)の巨額横領事件を報じ
た日を境に、突如、表舞台から姿を消した男がいるんです。その男は芸能プ
ロ社長で、磯野CPと最も関係が深かった人物。横領事件を受けて行われた
業務総点検でも、この社長への振り込みが突出して多かったと聞いています。
毎日のように渋谷の本局に顔を出し、『NHKのキャスティングを握る男』
として芸能界では知られた存在なんです」(NHK番組制作関係者)
 その社長の口癖は、
「浜崎を出したかったら、俺に言えばやってやってもいいぞ」
「紅白歌合戦」をはじめとするNHKの歌謡番組や、ドラマの人選に顔が利
くという、この"謎の人物"とは、いったい何者なのか。
 その男性は、T氏。「芸能界の首領(ドン)」と言われるバーニングプロダ
クション社長・周防郁雄氏の命を受けた「NHK担当者」だという。五十代
後半というT氏は芸能界三十年以上のベテランで、白髪でゴルフ焼けした顔
は、プロゴルファーの青木功似だという。芸能事務所を転々とし、女性アイ
ドルや紅白出場の演歌歌手などを手がけた。
 T氏は、ことあるごとにタレントのブッキングに口を挟んでくる。
 NHK職員A氏の証言。
「若者向けの音楽番組を担当していた時、安室奈美恵に出演交渉するため芸
能プロに電話を入れ、そこで内容とギャラの説明をし、話が一応まとまった
んです。するとその後突然、T氏がやってきて、『おい、何やってんだ!勝
手にそんなことやっちゃ困るんだよ。俺をはずそうとしてんのか、大プロデ
ューサーさんよぉ』と恫喝されたんです。
7通行人さん@無名タレント:2005/09/09(金) 17:16:48 ID:eJkbSJbF
 実は昔から番組制作部の慣例として、バーニンググループのタレントを使
う場合は必ずT氏に依頼するよう暗黙の了解で決まっており、一回につき最
低五十万円から百万円のコーディネート料を支払わなければならなかった。
しかし、それがタレントのギャラ込みならともかく、T氏に払う高額のギャ
ラとは別に、タレントにも本来のギャラを支払わなければならない。少ない
制作費ですから、直接プロダクションに交渉すればその分経費が浮くと思い、
そうしたんですが、案の定、T氏の横やりが入った」
 必死に説明するA氏に、T氏はキレ、大声でこう言い放ったという。
「勝手にやるんだったら、勝手にやりな。その代わりバーニンググループの
タレントを全部、NHKから引き上げさせるからな」
 A氏はあまりのしつこさに最後は根負けした。
「このままでは業務に支障が出ると判断し、仕方なくT氏の要求する百万円
を支払いました。みかじめ料と同じです」(A氏)
 T氏をよく知る別のNHK職員B氏が語る。
「ドラマやドキュメンタリーの海外ロケだと現地に精通しているコーディネ
ーターが確かに必要ですが、芸能番組の出演交渉はそもそもプロデューサー
の仕事。番組制作局芸能番組センターでコーディネート料を支払っているの
は、私の知る限り、T氏だけ。T氏自身は一応収録の現場に顔を出しますが、
口利きだけで具体的に一緒に仕事をするわけではない。T氏に筋を通して、
初めてバーニンググループの事務所に交渉する権利が得られるという非常識
なシステムなんです。細かい打ち合わせはタレントの所属事務所と直接やる
んですから、彼がいなくても仕事はちゃんと進められる」
 逆に、むしろいない方が事はスムーズに運ぶ。というのも、T氏は新人タ
レントや売り出し中のタレントを抱き合わせにして押しつけてくるからだと
いう。制作サイドが企画に合わないと難色を示すと、
「何かにつけて、親指を立て『オヤジが怒るぞ』と圧力をかけてくる」(B
氏)