中学生の時───────
洩れとひとぴょんは同じクラスだったよ。
ひとぴょんはその頃、ちょっと不良で、男子生徒のことも小馬鹿にした態度をとっていた。そして、学校一の不良の洩れにも、舐めた態度で接していた。
ある日、ひとぴょんは洩れに肩がぶつかったと因縁をつけてきた。ひとぴょんは合気道をやっていたので、洩れはあっと言う間に、腕をねじ上げられてしまった。腕がギシギシいって、関節が外れるかと思ったよ。
「島谷、てめえ! なにしやがる!」
「あやまりなさい! あやまらないとこの腕へし折るわよ!」
ひとぴょんは容赦なく洩れの腕をねじ上げる。
「ううっ、やめろぉっ!」
「島谷さん、ごめんなさいと言え!」
洩れはあまりの激痛に、
「島谷さん、ごめんなさい、ゆるしてください!」とあやまったよ。
洩れのプライドはズタズタになったよ。そして、学校の生徒も洩れのことを何だか軽く見るようになった気がしたよ。
───────島谷のやつ、このままじゃすまさねえ!
洩れは復しゅうを誓った。