松本人志
第1回テレビドラマ監督作品
「ふれあい」
主演:松本人志、中村雅俊
内容
あるリストラされた独身中年男性(松本)が再就職もできず、毎日、職安通いをしていた。
以前から彼はもし脱サラしたら猟師になりたいと考えていた。
尼崎の町工場で働いていた彼は街の小さな本屋で日本地図を買う。自宅のアパートに戻り、ふすまに地図をはり、お得意のダーツで矢を射る。
たまたま当たったのが宮城県女川町。
ふと頭をよぎった。「ここ、もしかして猟師町とちゃうか?」
さっそく、町役場に電話をかけた。町役場の産業課で”老後は海を相手に過ごして見ませんか?”というIターンの募集があった。
数日後、彼はアパートを引き払い、女川町へと引っ越す・・
女川町には小さな漁村が点在しており、役場の紹介で「浜田浜」(もちろん架空の地名)という集落を紹介され、安く売りに出されていた中古住宅を買う。
その隣に”中村雅功・なかむらまさお”(中村雅俊)という男が住んでいた。
もちろん最初はよそ者扱いされていた。まして男(松本)は孤独な男だった。
男はひとり、曲がりなりにも漁法を身につけようとするが、うまくいかない。
そんな男を中村は見てみぬふりをするが、ある嵐の夜、中村の家族が突然、高熱を出し・・・
男は隣の中村家が騒がしいので、玄関まで行き、「うるさいなあ!おとなしくせい!」と怒鳴り込む。
中村は「すまねー、娘が高熱ですぐにでも街の病院まで連れていかねければならないんだ!」と言った。
しかし、救急車を呼んでいたがなかなか到着しない。
男「中村さん、もう待ってられへん!車で行きましょう!」というが、中村は最近、飲酒運転で免停中。しかもその日は酒を相当飲んでおり、運転ができる状態ではなかった。父子二人暮らしで他に運転するものが居なかった。
男「中村さん、クルマ、貸してくれます?女川中央病院まで私が運転しますので、この子を連れて行きましょう!」
男は以前、尼崎の工場で働いていた頃、親友の娘が手遅れで亡くしていた。そんな苦い経験があったのか、とっさの判断だった。
中村もその行為に甘え、街の病院へと行く。