お笑いバトルロワイアル〜vol.8〜

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61雪乃丞 ◆h//D5xSzUA
その場に倒れこむ矢野。事態を飲みこめない斉藤は再び涙があふれた。
「あら、2人いっぺんに殺してもいいのねぇ。・・・・・・・・・・・覚悟しな。」
「・・・・・・斉藤!戦え!」
「え?!」
「戦うんや!早よ戦え!」
「うるさい!2人とも殺してやる・・・・・殺してやる・・・・・殺すのよ、絶対・・・・・」
青木の顔は例えようもないくらい恐ろしい顔つきをしていた。
斉藤は弓矢を拾った。 青木は斉藤の足に向かって散弾銃を打った。
――――――痛ッ! 
左足に激痛が走った。しかし――“戦え” この言葉を忘れてはいない。
立ち向かう!今のオレは泣き虫じゃない!
ヒュッ     トスッ
何かに刺さるような鈍い音がした。      ドサリ
「殺す・・・・殺すのよ・・・・絶対・・・・・に」
そう言い残して青木は倒れた。矢は青木の心臓に刺さったのだ。
斉藤は弓をゆっくりと手から離した。当たった――――――。
「斉藤!やったやん!当たったやん!」
斉藤は大慌てで矢野の元にかけよった。
「ぺぺ、肩・・・・大丈夫か?」
「なんとか平気や。・・・・・・ありがとうな・・・・・。オレ・・・・やっぱりお前に心配かけて・・・・」
斉藤はすべてわかった。矢野が隠し事をしていたのは青木に追われていて―――んで・・・・
――――ん?――――アホ!何が「心配かけたないねん」や。
「お前も、足大丈夫?」
「ん・・・・・」
2人はその場で休むことにした。
ただ、斉藤には「人を殺してしまった」という妙な感情が生まれていた。
                              【青木さやか  死亡】