ときめきトゥナイトのエロネタを語るスレ Part2

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189番外編〜(汗)
薄いカーテンを透かして、青白い月の光が部屋に差し込んでいる。
今宵は満月。魔性の者達の跳梁する狂い月。

あの方は、来てくださるかしら・・・

窓辺に立つ、ひとりの少女。
煌々たる月の光が、少女の身につけた薄い夜着を透かして体の線を浮き上がらせる。
「トーマス様・・・」
切ない呟きが唇からもれた。
窓を開けたまま、少女はベッドに横たわり、耳を澄ました。
窓の外からは木々のざわめきが、波のように、子守歌のように、絶え間なく聞こえてくる。
いつしか少女は眠りに落ちた。

パサッ・・・

軽い音を立てて、なにかが窓辺に舞い降りた。
窓の向こうに細身の影が映り、開いた窓から音も立てず室内へ入り込んだ。
黒いマントを脱いで椅子に掛けると、滑るようにベッドのそばへ移動した。
眠っている少女の枕元に腰を降ろすと、そっと少女の頬に手を触れた。
その手は月光を受けて青白く、淡い色の髪は炎のようだった。
少女は身じろぎして目をさまし、枕元の人影を見て目を輝かせた。
「来てくださらないかと思いました・・・」
「待たせたね。」
そう言うと、男は少女の額に軽くキスをした。
「本当に、いいのだね?」
優しい声で男は言った。青白い顔に燃えるような目、だが優しい目。
少女は上体を起こし、うなずいた。
「トーマス様、私はあなたと同じものになりたい。あなたと同じ時を過ごしたいのです。」
トーマスは少女を抱きしめた。
「その言葉が聞きたかった・・・あなたを永遠に大切にするよ・・・」
そして、少女の熱い唇に、彼の冷たい唇を重ねると、二人はベッドに倒れ込んだ。

彼の名は、トーマス・エトゥール。

つづく。