4月26日
朝、目が覚めたら、昨日の地獄が嘘のように静まりかえっていた。
隣人はいたって元気になり帰宅の準備を始め出した。先生の診察を受けたあと、帰り際に私に話しかけてきた。
「昨日はごめんね。うるさくて眠れへんかったやろ」「そんなことないよ」一応笑顔で返事をする。
「うち、京都でお店やってんねん。気がむいたら電話してっ」と電話番号を書いたメモを渡された。
どうやら私も同業者と思われているらしい。
ここのクリニックはよほど豊胸手術が好きなのか、この1泊2日のパターンは、私が退院するまで途切れる事が
なかった。
この日の午後、腰の痛み止めの針がはずされる。「痛くなったらまたつけますから」といいながら、看護婦さんは
最後の薬を流してくれた。管を通る薬で背中が冷たく感じる。
食事ができない代わりというのも変ですが、1日に3回飲む薬が一大イベントのようになっていた。
夜になってやっと暇な一日が終わったと感じる。