BL@「学園ヘヴンについて語ろう」Part6

このエントリーをはてなブックマークに追加
941いけない名無しさん:04/02/28 00:32 ID:???
和希は20代前半っぽいね。
思っていたより若かった。
942いけない名無しさん:04/02/28 00:51 ID:???
じゃ、和希が啓太と会った頃は下手すりゃ小学生??

ところで、トノサマが実は海野ちゃんの研究から生まれたらしいが、
知ってる方詳細キボン。
943いけない名無しさん:04/02/28 00:54 ID:???
どういう誤解があってそうなったのか(w
トノサマは子猫の頃に捨てられて、たしか海に流されていたところを
海野先生に拾われたんじゃなかったか?
944いけない名無しさん:04/02/28 01:03 ID:???
>941
20代後半だろ…4年前に理事長就任してるし。
945いけない名無しさん:04/02/28 01:09 ID:???
和希はアメリカで飛び級してそうだからな。
23〜25ってとこ?
946いけない名無しさん:04/02/28 01:16 ID:???
飛び級してても19〜21の子供に日本で理事長職は周りが納得しないかと。
普通の大卒23くらいになっていないと。
だから最低27か28か。
947いけない名無しさん:04/02/28 01:16 ID:???
ところで、もうすぐ950なわけだが。
948いけない名無しさん:04/02/28 01:19 ID:???
今夜は密かに海野祭りか?ワラ

>>942
>>ところで、トノサマが実は海野ちゃんの研究から生まれたらしいが、

ホムルンクスかよ。じゃあ海野先生は錬金術師か?
949いけない名無しさん:04/02/28 01:24 ID:???
ホ ム ン ク ル ス でなかったかの。

関係ないけど漏れはホルムンクスだと長い間勘違いしていますた。
950いけない名無しさん:04/02/28 01:31 ID:???
なんか和希年齢ネタになるとアメリカ=大学飛び越し=20代前半の必死なヤシがいるわけだが
何でそんなに若い設定にしたがるのかがわからん。
20代後半ぐらいが一番あの設定では無理がないように思えるんだけど。
大学生ぐらいのヤシが男子高校生となんてつまらんよ。

それにアメリカの大学は飛び越しなんてすぐ出きるなんて甘い所じゃないし。
大きな企業の後継者となるべき為の勉強なら
飛び越しなんてしないで普通はみっちり勉強するだろう。
951いけない名無しさん:04/02/28 01:34 ID:???
>>950
次スレよろ。
952いけない名無しさん:04/02/28 01:41 ID:???
和希は27歳くらいがいいな。いい年齢だよ。
とりあえず海野先生よりは年上だろう。
その方が面白い。
953いけない名無しさん:04/02/28 01:44 ID:???
>950
まあまあ…前半説必死と言う程でもないと思うが。
出来るだけ若く考えたいのもファン心理なんだろう。

自分も和希20代後半ぐらいと思うが。
ただの理事でもなく理事長だから23未満で就任はいくらなんでも。
1番若くて23+4才だろうと…。
954いけない名無しさん:04/02/28 01:47 ID:???
さっき、「スケバン刑事」に、女子高生理事長がいたのを何故か思い出した。
まあ、設定自体がかなりありえないからな……いいんでないかと。
955いけない名無しさん:04/02/28 01:51 ID:???
学園のシステムや日本の就職状況までありえなくすると
ホントに私立大成学園になりそうなので
漏れは和希20代後半説を支持しまつ…。

大成へぼん学園…(´・ω・`)ヤッパリニテルノダロウカ?
956いけない名無しさん:04/02/28 01:55 ID:???
愛情の証にティンコにピアスをつける啓太なんてヽ(`Д´)ノ
デモキョウシツエチハモエルカモ…
957いけない名無しさん:04/02/28 02:01 ID:???
あれは挿入時にかなり痛そうなんだが。>ティンピアス
958いけない名無しさん:04/02/28 02:04 ID:???
個人的には26キボン(w
啓太とは10違いってことで。
959いけない名無しさん:04/02/28 02:05 ID:???
>956
ワロタw

各キャラとのラブエンドでは必ずティンコピアス啓太が
「これが俺の愛の証!」とか。
もちろんピアスは攻略キャラ名前入りw

…多少萌えるのは頭まで啓太萌えになってしまっているからだろう。
960いけない名無しさん:04/02/28 02:10 ID:???
>958

啓太は18歳じゃなかったっけ?
18禁PC版では高校表記不可だし登場キャラも18歳以上規定だし。
BL学園自体ほとんど大学か専門学校みたいなものかと…。
961いけない名無しさん:04/02/28 02:13 ID:???
ありがとう>959
あの悪夢が何だかステキな想い出として脳内変換されそうです。

>960それは野暮ってものですよ、姐さん。
でも私も和希は20代後半キボン。
962いけない名無しさん:04/02/28 02:14 ID:???
お 約 束 。
それは美しい暗黙の了解事項。
963いけない名無しさん:04/02/28 02:17 ID:???
次スレ立てに時間がかかっているようだな。
964いけない名無しさん:04/02/28 02:20 ID:???
PS版の啓太は16だよね?
965いけない名無しさん:04/02/28 03:18 ID:???
950逃げた?
966いけない名無しさん:04/02/28 04:45 ID:???
立ってなかったので立ててきまつた。
BL@「学園ヘヴンについて語ろう」Part7
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gboy/1077910831/l50

テンプレはしたらばから持ってきて特に変えてません。
967いけない名無しさん:04/02/28 07:35 ID:???
乙です。

ところで啓海萌えの姐さんは見ていらっしゃったんだろうか。
海野先生CDいいね。ちょい切ない。二人の気持ちが泣ける。
968いけない名無しさん:04/02/29 07:42 ID:???
ところで、穴埋めどうします?
969いけない名無しさん:04/02/29 07:47 ID:???
ヒンシュクかもしれませんけど、卒業式ネタ(仮)なんてどうでしょ?
3月誕生日の岩井さんを含めて、3年生中心で。季節ネタ。
970いけない名無しさん:04/02/29 13:12 ID:???
では、投入。

啓「はぁ?ボタンの交換?」
2月も終わりに近い、ある日の昼休みのこと。
試合前のため、珍しく成瀬のアタックもなく、いつも一緒にいる和希も出張中、
それで、啓太はたまたま居合わせた二年生ふたりと一緒にお昼を食べていた。
俊「せや、毎年恒例の行事や。思いを寄せる卒業生と下級生とで、ジャケット
のボタンを交換するんや」
滝はすでに山盛りに盛った食事を平らげ、啓太から貰ったお菓子をつまんでいた。

啓「制服のボタンって…」
俊「なんや啓太、前の学校でそんなんなかったんか?卒業生がボタンとられる
んは、どっこにでもある行事やろ」
臣「郁と僕のいた学校は、ジッパー式の学生服でしたから、ボタンではなくて
、校章がとられてしまいましたけどね」

啓「いえ、…ありましたけど…女の子が好きな奴の第二ボタンをもらっていく、
あの行事のことですよね…」
俊「なんやあるんやないか。だったらわかるやろ?」
啓「でも俊介っ、あれは女の子がすることだろ?ここは男子校で…」

俊「今さら何を言うとるんや。大体、今俺がもろたこのチョコ、うちのガッコ
の生徒から、お前が貰ったんやないか」
971いけない名無しさん:04/02/29 16:33 ID:???
七「伊藤君に、それだけの人気があるという事ですよ」

滝の言葉に落ち込んでしまった啓太を、七条が慰めた。
今から少し前の2月14日、われらが学園MVP、伊藤啓太は何故か、
普通の男なら、一生のうちでこれほど貰う者は滅多にいないであろう
数のチョコレートを貰うこととなった。
しかも、送り主の半数以上は、学園生徒である。

七「伊藤君、心配する事はありませんよ。チョコをくれたみんながみんな、
成瀬くんのような人とは限りませんからね」
滝「そ、そうや。由紀彦みたいなんが、ぎょーさんおったら俺らたまらん
わ。気にすることないで」

ちゃっかりと啓太の隣の席に座っていた七条から、どす黒いオーラを感じ
取った滝が、慌てて付け加えた。
「伊藤君を落ち込ませるなんて、いけない人ですねフフフ…」
顔の筋肉だけで作られた七条の笑顔は、滝にしてみれば、こう言われてい
るのと大差ない。
そして、自分の考えに囚われてしまっている啓太は、七条の不穏な様子に
全く気がつく様子はなかった。

(…由紀彦といい、七条といい、なんの因果で啓太はこんなややこしい連中
に好かれとるんや…)
泣きたい気分を抑えて、滝は話題を変えた。
滝「せ、せや七条、お前、啓太に頼みたい事があるて言うてへんかったか?」

啓「え?七条さん、俺に出来る事なら…。」
972いけない名無しさん:04/02/29 20:28 ID:???
七「頼みごとがあるのは、僕ではなくて郁ですよ。実は、卒業生送別会の…」
揉め事の種であるチョコの包み紙を脇へ片付けながら、七条は話し始めた。

結局、それっきり、啓太はその事をすっかり忘れてしまったのだった。
……しかし、………。
973いけない名無しさん:04/03/01 00:41 ID:???
?「啓太」
翌日の朝、啓太は寮のロビーで、誰かに呼びとめられた。

啓「あっ、西園寺さん、おはようございます。」
郁「ああ、おはよう。」

郁「ところで臣から話は聞いたか?」
啓「はい、卒業生を送る、送別会の準備のことですよね。
  人手が足りないから、俺や和希たちにも協力してほしいって。」
郁「ああ、そうだ。本来なら2年生が中心になって主催すべきなのだが、
  どうにも動ける人材が少なくてな。」
啓「俺は全然、構いませんよ。3年生の人たちには、
  いつもお世話になってますし・・・。」
啓「もし俺にも出来ることがあるなら、喜んでお手伝いします。」
郁「ありがとう、啓太。」
そう言うと西園寺は微笑んだ。


啓「それにしても・・王様たちがいなくなると、この学園も寂しくなりますね・・。」
郁「・・・・・。ああ、そうだな。」
(西園寺さんも、やっぱり、寂しいのかな・・・。)
974いけない名無しさん:04/03/01 16:41 ID:???
「やっぱり郁ちゃんも俺がいなくなると寂しい訳だ」
二人の会話をこっそり聞いていた丹羽がにやにやしながらやってきた。
「お前がいなくなるのは全然寂しくない」
「またまた〜郁ちゃんも素直になれよ」
「私は至って事実を述べているが?」
二人がそんな言い合いをしてるのを啓太は笑いながら見ていた。
「王様と西園寺さんは本当に仲がいいんですね」

「啓太。お前はどこを見てるんだ?私とこんな馬鹿が仲がいい訳なかろう?」
「ひっでーなぁ…」
また二人が言い合いを始めると、後ろから誰かが啓太に声をかけてきた。

「伊藤?」
「あ…」
975いけない名無しさん:04/03/01 17:10 ID:???
そこには篠宮さんが立っていた。
だけど何故だろう、姿が滲む。
篠宮「…どうかしたか伊藤、涙が出ているぞ?!」

知らない間に、伝う涙。

丹羽「ど、どうしたんだよ啓太っ?!」
西園寺「何かあったのか、啓太!?」
王様と西園寺さんが慌てて飛んでくる。
啓太「なんでもありませんっ!気にしないで下さい…!」
突然堰を切ったように哀しさが襲って来た。
王様や篠宮さん、中嶋さんや岩井さんがいなくなるなんて…
3年のみんながいなくなるなんて…そんなの嫌だよ…
976いけない名無しさん:04/03/01 23:10 ID:???
突然、ほろりと涙を零した啓太に皆の視線が集まる。
西園寺は珍しく目を丸くし、丹羽などは自分の所為ではないのに啓太の周りで
オロオロと顔を赤らめその顔を覗き込む。

…わかってる。わかってはいる…んだ。

時間は絶えず流れ続ける。
学生生活は人生の中での通過点。出逢いがあれば別れも必ず来る。
彼ら、三年生と一緒の学園に通い学んだ一年。本当に色々あった。
時に未熟な自分を叱り、先が見えない時は暖かくその道を照らし導いてくれた。
…いつだって思い出せる。
キラキラと輝く彼らと共に駆けてきた、あの何処までも澄んだ青い空を。
優しく暖かい手のひらを…。

いつだって望めば彼らに会う事は簡単だ。だが。
それは『現在』では無く『過去』として。
こうして微笑いあって、心を通わせ合い、側にいたとしてもそれは今とは決定的に
違う。
それぞれの人生を歩み出す彼らとの、この甘くみずみずしい穏やかな時間は『今』
だけなのだ。

そう思うと。 どうしようもなく。
…寂しい…。
そんな想いが、啓太の心をギュッと締め付けた。

啓太「…えへへっ。どうしたのかな。目が急に痒くなって花粉症かな」
くるっとその面を上げると、ごしごしと赤くなった目元を啓太が子犬の様に擦る。
篠宮「伊藤。そんなに擦っては駄目だ。ほら。俺に見せて見ろ」
篠宮の黒曜石の様な、漆黒の切れ長の瞳に覗き込まれ、啓太の心臓がドクンっ
とはねる。
啓太「…あっ。そんな、だ、大丈夫ですから…!!…篠宮さん、近づき過ぎです」
丹羽「そーだっ。そーだ。近寄るんじゃねーよ!篠宮っ。しっしっ」
その背後から、ギュッと啓太を抱き締めながら丹羽が篠宮から引き剥がす。

その時。
中嶋「お前もだ。哲也」
生徒会の書類を手に持ち、眼鏡のブリッジをクイッと上げ渡り廊下から中嶋が
姿を現す。
977いけない名無しさん:04/03/01 23:56 ID:???
………………(; ´Д`)
978いけない名無しさん:04/03/02 01:20 ID:???
中嶋「またこんなところで啓太とジャレついてるのか?」
丹羽「な、なんでそうなるんだよ」
中嶋「とっとと溜まった書類に目を通さないと引継ぎができないだろう。
それともお前は、もう1年この学園に通うつもりなのか?」
丹羽「だぁっつ! わかってるよヒデ。やりゃイイんだろ、やりゃあ」
そう行って丹羽は、名残おしそうに啓太を見下ろしながら、ため息をついて学生会室へ
と向かった。

中嶋「啓太お前もだ。感傷に浸る暇があったら仕事でも手伝え」
啓太「えっ?」
突然の中嶋の言葉……。
しかも、まるで心の中を見透かしたようなひとことに啓太の心は跳ね上がる。

中嶋「どうした? 行くぞ、啓太」
啓太「は、はい!」
中嶋に即されて、啓太は動揺しながらも、その場を後にした。
979いけない名無しさん:04/03/02 01:32 ID:???
中「ふん………啓太か。…どうした?」
そのまま啓太の方を向いた中嶋は、何時もとは違う彼の様子を見てとり、
端正な眉を寄せた。
啓「…い、いえ、なんでも…あ…」
泣くのを堪えきれず、涙が頬を伝う。
中「……。」

一方…。丁度その頃、食堂を駆け降りていく二人の学生の姿があった。
和「啓太の奴、もう食堂に行ったのか?」
成「あぁ、ハニー。僕が朝練で遅くなったから、僕を探しに食堂へ行って
しまったんだね…」
和「……誰が誰を探しにですかっ!!」
成「決まってるだろう?僕の愛しい啓太だよ」
和「!いつ啓太が……!!」

中「……啓太……」
中嶋は、啓太に顔を近づけて、そのまま、頬に零れ落ちた涙を舐め取った。

和「け、啓太━━━(((;゚д゚))━━━っ!!」
成「ハニ━━━━∬;゚Д゚∬━━━━ッ!!」
980いけない名無しさん:04/03/02 05:13 ID:???
ボカッ!
啓太の貞操の危機とばかりに駆け寄ろうとした和希と成瀬の前で
中嶋が勢いよく吹っ飛ばされた。
丹羽「中嶋ぁ〜人を学生会室に行かせて何してんだ?」
普段の人あたりの良さが嘘の様なドスの効いた丹羽。
篠宮「そうだな。こんな廊下で不埒な真似は寮長として許さん」
こちらも凄い威圧感である。
先ほどの殴打音は2人のダブルパンチらしい。
その共通オーラは「抜け駆けするな」。
普段怒らない人間が怒ると恐ろしいという良い見本である。
中嶋「う…」
さすがの中嶋も大人しく引き下がる。
和希「啓太っ、大丈夫か?!」
成瀬「ハニー!!」
あわてて駆け寄る和希と成瀬。
啓太「だ、大丈夫…だから喧嘩はよしてください。あれ?」
またポロポロと涙を流す啓太。
和希「啓太?!やっぱりどこか痛むんじゃ?!」
もう必死な和希である。
成瀬「ハニーっ!まさか副会長に痛い事されたんじゃないだろうね?!」
こちらも負けず劣らず必死である。
啓太「そ、そうじゃなくて…俺は」
そこで和希と成瀬は、3年が卒業していくのを
悲しむ啓太の気持ちを聞いたのであった。
981いけない名無しさん:04/03/02 05:25 ID:???
啓「おうわっ!!」
中「……フッ…」
慌てて飛びあがり、頬を押さえて後退りする啓太を眺め、中嶋は薄く笑う。
啓「ぬぁなななななな中嶋さんんんなにををを…」
中「…啓太、何を言ってるのかさっぱりわからないが?」
啓「何するんですかっ!!」
いきなり人前で、頬を舐められた。怒りと恥ずかしさで、耳まで真っ赤に
なって怒鳴る啓太だった。
中「何って…俺は涙を拭っただけだが?あいにく両手が塞がっていてな」啓「〜〜〜〜う〜〜〜っで、でもぉ〜〜?」
もうちょっと普通に、と言ったところでこの男に通用する筈もない。
啓太が、混乱しきった頭で、いろいろと考え込んだのを眺めていた中嶋が
、口調を少し優しくして尋ねた。
中「…泣き止んだか?」啓「えっ……あ、…」
確かに、今のことで、すっかり泣き出したいような気持ちは失せている。
中「お前はこれから会計の手伝いだろう?早く行け」
啓「はいっ!」
中「じゃあな」

(あれっ…中嶋さん、今から俺を学生会室にって…。)
確かに中嶋は『手伝え』と言った筈だった。
(…中嶋さん、もしかして、…俺を慰めるために…)
982981:04/03/02 05:28 ID:???
リロードし忘れ。スルーよろスマソm(_ _)m
983いけない名無しさん:04/03/02 06:10 ID:???
和「よしっ、啓太!俺が何とかしてみせるよ!」
だーっとどこかへ走っていく和希。
成「お、おい、遠藤っ?!」
何か抜け駆けされるのでは無いかとばかりに一緒に釣られて走っていく成瀬。

丹「啓太、いいからもう泣くなよ…俺はお前の為なら卒業なんざどーだっていい」
まだ啓太の残っている涙を拭ってやる丹羽。
篠「伊藤…さあこれで涙を拭け」
その後、ハンカチを手渡してやる篠宮。

中嶋を退けた丹羽と篠宮、卒業が近いとあってバリバリに積極的だ。
984いけない名無しさん:04/03/02 11:41 ID:???
岩井「篠宮?丹羽と…啓太…も…どうしたんだ?」
啓太「あっ、岩井さん…」
岩井「どうかしたのか?俺では…役不足かもしれないが、啓太、悩みがあるなら話してくれないか?」
儚げにそう言う岩井に、篠宮も丹羽も無下にすることが出来ず、そっと二人きりにしてやった。

岩井「泣いていた、のか?目が赤い…」
啓太「あ、…はは。もうすぐ卒業式だなって、ちょっと寂しくなっちゃって」
啓太が心配をかけないように笑顔を作るが、岩井の表情は曇っていた。
岩井「俺も…いや、きっとみんな、寂しいと思う」
啓太「……」
岩井「だから、そんな顔をされると、余計に…寂しくなる…」
啓太「す、すみません…。そうですよね。俺、自分のことばっかで…」
岩井「責めてるんじゃない…ただ、啓太にはいつも笑っていて欲しいから」
啓太「岩井さん…」

ここぞとばかりに積極的になるのは岩井も例外ではないようだった。
985いけない名無しさん:04/03/02 19:55 ID:???
啓太「わかりました。俺、もう泣きませんっ」
岩井「啓太…」
にこっと太陽のような微笑みを浮かべ、啓太がまっすぐに岩井を見つめる。
丹羽と篠宮も、(ようやく復活した中嶋も)ホッとした笑みを浮かべた。

和希「けーいたっ。おまたせ!!」
啓太「和希っ。何処行ってたんだよ」
さっき成瀬と一緒に消えた和希が、突然現れました。
和希「んん〜っ?ちょっと、な…」
啓太「なんだよー。意味深だなぁ。あ、そう言えば。和希は卒業式に理事長と
して出席するのか?お前、一応学長だもんな」
和希「……(一応は余計だよ。啓太)そうだなぁ。今までは、生徒に姿を見せ
るのがあんまり気が進まなくて出席していなかったけど。今年は出てもいいかな。
なんたって、今年の三年生には啓太がお世話になったからね。俺、自らが感謝の
気持ちを込めて卒業証書(引導)を手渡してもいいかなって思ってるんだ」
爽やかな微笑みを浮かべサラリと和希が言います。
啓太「そうなんだぁ。あ、でも。それじゃ在校生にも正体ばれちゃうね」
和希「ふふっ。大丈夫だよ、啓太。直接渡すのは数人だから」
啓太「そっか」
986いけない名無しさん:04/03/02 21:54 ID:???
啓「さすがに全校生徒の前で正体バラすわけにはいかないしな」
和「そうだな」
啓「でも、王様たち、和希から卒業証書もらって嬉しいのかなぁ…」
和「……ハハ(ポリポリ)。 あ、そうそう」
啓「何?」
和「なぁ、啓太。3年生が卒業する前に送別会を開かないか?」
啓「送別会…?」
和「ああ。先輩たちが卒業するのが、お前、寂しいんだろ?」
啓「え、どうして…」
和「…涙の跡」
啓「……!」
和「まぁ、俺に任せておけって」
そうして和希は軽くウインクすると、啓太の背中を優しく励ますように叩いた。
987いけない名無しさん:04/03/03 10:25 ID:???
海「あ〜っ!伊藤君みーっけ!!」
和「あれ?海野先生……」
海「あのねーっ、卒業生送別会、僕も手伝わせてって、西園寺君にお願い
したんだー♪そこまで一緒に行かない?」
啓「はいっ」
和「…海野先生が?」
988いけない名無しさん:04/03/03 20:16 ID:???
注:岩井さんお誕生記念に岩啓っぽくしてみました。

海野先生と和希が何か話していたけど、俺の頭には、さっき言われた和希の言葉が奇妙に反芻していた。
『先輩たちが卒業するのが、お前、寂しいんだろ?』
寂しい…だけどそれだけじゃない、この感情は。
ふっとあの儚げな人の横顔が目に浮かんだ。
啓太「…違う」
和希「え?どうした啓太」
海野「なに?どうしたの、伊藤君」
啓太「俺はきっと…あの人のことが、好き、なんだ…」
自然に唇を付いて出た言葉に真っ先に反応したのは海野先生だ。
海野「うっそーーーっ、伊藤君、3年に好きな人がいるんだ?!」
和希「………」
和希は何故か地面に倒れていた。

丹羽「啓太、い、今のセリフは本当か?!も、もしかしてそれは俺の…」
意気込んで王様が駆けつけてくる。
篠宮「あー…伊藤、それはつまり…」
いつの間にか篠宮さんまでが真っ赤な顔をしながら廊下に立っていた。
中嶋「フッ…それならそうと早く言えばいいのに」
中嶋さんまでが自信たっぷりの目で見返してくる。
…っていうかいつの間に皆ここに揃ってるんだよ!!

突然の展開に、俺は頭が真っ白になってしまった。
啓太「え…俺、何か言いましたか?」
989いけない名無しさん:04/03/04 00:06 ID:???
啓「和希っ!どうしたんだ?大丈夫か和希?」
和「…だ、だい…じょ…う」
よろめきながら立ち上がろうとする和希。その目には涙がにじみ出ている。
啓「…和希お前…」
和「……う、う…」

啓「お前も、先輩達と別れるのが辛いんだなっ!?」
思わず転げる和希と一同だった。
啓「和希…それなのに俺を一生懸命慰めて…。それなのに俺、自分だけが
  悲しいみたいに……」

 違 う だ ろ そ れ は 。

啓太を除く全員が、心の中でそうツッコんだ。誰も口には出さなかったが。
990いけない名無しさん
和「い、いや、そうだな啓太。俺も、先輩方の卒業は寂しくて、さ、ざびしぐで」
啓「和希…お前も意外と涙もろいんだな」
俺の言葉に和希はよろよろと後ずさる。
和「そ、そうなんだ、俺、結構涙もろくて。みっともないよな」
あはははと乾いた笑い声。
中「…ま、遠藤、そういうことだから」
ポンと俺の肩を抱くようにしてきた中嶋さんの間に割り込むように篠宮さんが入り込む。
篠「ここは伊藤の気持ちを尊重して」
反対側の肩を王様が掴む。
丹「安心して俺にまかせな」
中・篠「俺に、だ!」

???

岩「伊藤…?」
その細い声に、俺はカッと頬が熱くなるのが分かった。
俺のその様子に一斉に彼に注がれる目。
状況が分からないと言った不思議そうな顔で、岩井さんが立っていたんだ。