ショパンが書いた4曲のバラードはポーランドの詩人アダム・ミツキェヴィッチの詩に霊感を受けて作曲されたものと言われています。
それぞれ、作曲の動機となった物語が個別に存在するようで、現在、ショパンを研究する専門家の間では、その物語を特定する研究が進んでいるようです。
しかし、皆様もご存知のように、ショパンという作曲家は、音によって具体的なイメージを表現しようという試みには無関心で、表題性、具体性を極力避け、
音による抽象表現の意思を貫き通したという点では、音楽を文学や評論に結びつけて表題性を追求したシューマンを初めとする多くのロマン派作曲家とは異なる孤高の作曲家でした。
そのため、ショパンのバラードを演奏する際には、創作の動機となった物語の内容については、特に知る必要はないというのが、僕自身の個人的な考えです。
むしろ、ショパンのバラードを聴いたときに、直接、音を聴いて感じるイメージを大切にしながら、「純粋な抽象音楽」として、
音のみのよるイメージを追求しながら自らの表現を作り上げていくという一般的方法論を適用しても全く問題ないと思います。
ttp://www10.plala.or.jp/frederic3/work/ballade.html ショパンをテーマにしたプログラムでは無いし、苦悩の部分だけを演じるのは逆に間違っていると思う。