遅ればせながら破を観たわ
「翼をください」が流れ出したとき、あたしドン引きしたわ
おかしいわよ、あのシーンであれを流すあのセンス
しかもわざとなんでしょうけど笑っちゃうほどヘッタクソで、
唖然として歌に気を取られて、その間の台詞なんか聞き逃しちゃったわよ
シンジがレイを取り戻そうとして、野獣のような顔と声になったのはぽか〜んとしたわ
シンジったら、いつの間にあんなにレイが大事な存在になったのかしらって
ついでに言えば、レイがなんでそんなにシンジを好きなのかもよくわからないわ
だって、ろくに心理描写がないんだもの
まあ、あたしは旧作を観てるからレイとシンジの絆が特殊なものってことは知ってるけど
人が人を好きになるってことに対して、あの脚本じゃちょっと説得力がなさすぎるのよ
映像の迫力と勢いと声優の演技力でなんとかごまかしてるって感じ
アスカの扱いは可哀想だったわ
アスカが3号機に乗ってるの知ってるシンジは「アスカを殺すぐらいなら、殺された方がマシだ」って言って、
何もしようとしなかったわね
そりゃシンジはアスカが大事だから何もしようとしなかったことは分かるけど、
あれは同時にアスカ救出を放棄してんのよ
で、結果、アスカは救えずあんな悲惨な状態に
その失敗を踏まえて、今度こそはって、シンジはレイのことは積極的に救おうとしたってのもあるんだろうけど
アスカは「シンジの成長」と「シンジとレイの絆」の踏み台になったような感じがしたわ
破は徹底的にシンジとレイの物語だったわ
アスカはいち脇役に過ぎなかった
それにしても、
アスカ3号機事件のあと、シンジが「もうエヴァには乗らない」って決心して第3新東京市から去ったけど、
後に残されたエヴァパイロットはレイ一人(まあ実はマリもいるんだけど)
使徒がやって来たらレイが一人で戦うことになるわけで、
それをシンジだって知ってるでしょうに。その上でレイを置いて去っていったんでしょうに
使徒が来襲しても「もう乗らないって決めたんだ」とかブツブツ言いつづけてさ
あれはなんだかおかしいわよ
その後のレイ救出の様子を見たら、レイのことめちゃくちゃ大事ってこと分かったけど、
レイ一人に使徒との戦いを押し付けて、なんで去っていけたのよ?
シンジは「世界がどうなってもいい、綾波だけは助ける」とか言ってたわよね
大事な異性と世界を天秤にかけて、異性を選び世界滅亡ってベタなセカイ系よね
旧作では異性に拒絶されて世界滅亡だったけど
新しい「ヱヴァ」もセカイ系でいくとはね…とか思ってたら、
宇多田の改悪ビューティフルワールドが流れた後、
カヲルがあっさり(本当にあっさり)世界滅亡を阻止しちゃったのには良い意味で驚いたわ
(あの槍を投げたのってカヲルで、カヲルがサードインパクトを阻止したって解釈でいいのよね?)
そうよね、10年前の「エヴァ」はセカイ系の元祖みたいなものだったけど、
21世紀になってもまた同じことしちゃそりゃ退化ってものだものね
総合的に観て破に合格点は出せないわ
2年近くも待たせてあの脚本と構成はなんなの?って思いがどうしてもあるわ
いくら子供向けとはいえね
(破を観て「新劇は中高生向けに作ってる」っていう庵野の言葉に大いに納得させられたわ)
Qではもうちょっとしっかりしてほしいわ
でもQはもう劇場へは行かないわ。DVDを待つわ
だって新劇は間違いなく10代の子向けで、あたしみたいなババアは用済みってわかったもの
長々とごめんなさい
といってもどなたも読んでくだってないかしらw
でもいいのよ、感想を書きたかったの
あたしの自己満足のためにスレを浸かっちゃってごめんなさいね