202 :
陽気な名無しさん:
「負の携帯」
ゲイ覗く携帯の窓小さくておんなひとりの部屋暗かりき
まひるまをかがまりており携帯打つこの一心よ なにを逃れる
携帯の窓覗くのみに起き伏して潜み生きたる罪徒のごとし
ゲイの秘密掴みし王者はわれひとり 街歩くあの男もこの男もみな駄ホモ
踏まれる蟻 噛み付くように書き込みてなぜに生き生きと嬉したりしか
満たされぬ子宮の疼きあることのきりきりと哀しきりきりと身悶ゆ
うち伏して眠れば眠れぬ夜が来て虚しからずや無職と言うは
ふだん忘れていることのひとつなれども夜の窓に見るわたしは歪
嫌われるも憎まれるも無視にはあらず この偏執を腐女とよぶべし
携帯のむこうがわから人去りて全くひとりのこの夜の果て