1 :
mr. met™ ◆68METSzcoc :
まんこに指を入れながら私は想像する。
今私のまんこを探検してるのは王子様。
まだ会ったこともない、王子様の指。
私は服を脱ぎ捨て、全裸でタイムズスクエアを走る。
「戦争反対!」
そう叫ぶと、私は自由になれたような気がした。
イラクの旗を掲げて5番街を走り抜ける私。
イーストリバーから風に乗って微かに潮の匂いがする。
もうすぐ海にたどり着くのね。
きたねーマンコ2つ
3 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/27 00:18 ID:DrY8bh8U
「キロロちゃん、今日も元気だね!」
通称“博士”、リーさんが背後から声をかける。
「もちろん!元気だけが取り柄ですから」
リーさんの娘さんは5年前、故郷シンガポールの山中で自殺した。
「キロロちゃんを見ていると亡くなった娘を思い出すよ」
それが博士の口癖だった。
寿町の午前5時、私は職安広場に向かって駆けていく。
「キロロちゃん、オハヨございます」
両手を合わせて挨拶するのは、仕事帰りのポワリンさん。
タイから日本に来て3ヶ月、まだ日本語がうまく話せない。
「サワディーカー、ポワリンさん!」
はにかんだときに見せる、ポワリンさんの白い歯がまぶしい。
小さな国際都市、寿町。
ドヤと呼ばれるこの町に、一人の平和を愛する少女がいた。
ちゅちゅらちゅら♪ ちゅちゅらちゅらら♪
5 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/27 15:17 ID:d6fmI/5v
私は14のときからまんこを売って生きてきた。
でも、そのことで誰にも批判はさせない。
まんこは、神が私に与えてくれた宝石だから。
男が私のまんこに汚い棒を入れてるとき、
私は目をつぶってペンギンのことを考えるの。
ペンギンは太古の昔、空を飛んでいたらしい。
なぜペンギンは飛ぶのをやめたのかしら?
私がその答えに思いをめぐらしていると、
男の汚い棒から熱い液体が体の奥に流れていく。
「君、まだ若いのにこんなことしてちゃいけないよ」
汚い棒の持ち主はそう説教して、1万円札を三枚置いて部屋を出る。
汚い棒のない、ペンギンたちの世界へ私は飛んでいく。
どこまでも空高く、ペンギンたちは飛んでいく。
コンドルのように。
6 :
禁断の名無しさん:03/01/27 15:20 ID:DUmeveyU
キロロっていいよね。私も好きよ。
7 :
禁断の名無しさん:03/01/27 15:53 ID:pLdic1rh
ペンギンにも汚い棒はあるんちゃうの?
8 :
禁断の名無しさん:03/01/27 16:07 ID:lX9oVS6s
オリガさんみたい・・・
9 :
禁断の名無しさん:03/01/27 17:35 ID:DUmeveyU
ペンギンペンちゃん!
短い間
11 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/28 13:58 ID:8IPdhfB6
「ジョニーを探しています」
子連れの女は店に入るなりそう言った。
だるま食堂の店主、斎藤は不審げに女を見つめ、
「私がジョニーだが」と答えた。
女は黙って頷くと席につき、カツ丼を注文した。
店内のテレビではロッテ・近鉄戦が放送されている。
親子はよほど腹を空かせていたのだろう、
あっという間にカツ丼を平らげると、斎藤に向かって言った。
「私、インドに行こうと思っているんです」
斎藤は手にしていた日本経済新聞から目をあげ、
「やはりそうか」と寂しそうに言った。
お金を払い、親子が店を出るとき斎藤が言った。
「インドでウワンパという名の老人に会ったら伝えてほしい・・・」
テレビのアナウンサーは「ホームランです!」と絶叫している。
「・・・中村がまたホームランを打ったと」
女はニコリと微笑んで頷くと、
子供の手を引き蒲田駅の方角に歩いて行った。
12 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/29 02:33 ID:9RbBjxmd
「夢を決して諦めるんじゃないぞー!」
歩き去る母子の背中に向かって斎藤は大声で叫んだ。
「ムチャグラーシアス、ムチャグラーシアス!」
母は何度も頭をさげて言った。
9月の肌寒い夜のことだった。
13 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/29 13:09 ID:VptqFAiE
おじいさんはテトラポットに立ったまま、もう1時間も海をみつめている。僕はそ
の後ろ姿を見ながら、「早くどっか行ってくれないかなー」と考えていた。
それからさらに1時間、僕はたまらず外に出ておじいさんのそばへ行った。
「何を見ているんですか?」
僕が聞くと、
「未来・・・いや、ちょっとキザかな。波が砕けるときにできる泡を見ているのだよ」
とおじいさんは答えた。
おじいさんはお酒を飲んでいるようだった。
目が充血していて、ちょっと日本酒のにおいがした。
「君はこの海に死にに来たんだろ?」
「え?」
「ワシはこの海を30年も見ている。君がなぜここに来たのかぐらいすぐ分かるよ」
「別にそんな・・・」
僕は言葉を失った。
「ワシぐらいの年になると、生きたいと思わなくなる代わりに死にたいとも思わな
くなる。あとはすべて神様の決めることだ。ワシは毎日夕方になるとここに立ち、
神様とお話をするのだよ。どれ、次は君の番だ。神様とゆっくり話してみるがい
い。そしてもう一日生きてみようと決めたなら、うちにきて日本酒でも飲もうや」
そう言っておじいさんは、港に面した小さな木造家屋を指差した。
14 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/30 00:55 ID:w7J2V7j6
しばらく海を眺め、僕は他に行き場もなくおじいさんの家を訪ねた。
おじいさんはテレビのロッテ・近鉄戦を見ていた。
「おっ、まだ生きとるな」
僕の顔を見るなりおじいさんが言った。
昨日までの僕だったら、その言葉に強く反発したはずだった。
しかしその時の僕は「ええ」と力なく答えていた。
質素なたたずまいの中に、ポツンと白黒テレビが置かれていた。
おじいさんはうまそうに日本酒を飲みながら、あたりめを口にする。
何も言わずにコップを取り出すと、「生還祝いだ」と言ってなみなみと酒をついだ。
「ホームランです!」テレビのアナウンサーが絶叫している。
海からの風がカタカタと戸を揺らしていた。
「生きるのも苦しいが、死ぬのも苦しい。結局生きてるか死んでるかなんて、
あんまり問題じゃないんだな」
おじいさんは独り言のように言った。
中くらいの間
16 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/30 16:34 ID:XyMgi9dq
「どこでもいいから遠くへ行って」
女はタクシーに乗ると運転手に告げた。
「どこでもいいってお客さん、目的地を決めてくれないと困りますよ」
タクシー運転手、木島三郎はミラー越しに女を見ながら言った。
年の頃は30代半ば、酔っているようには見えなかった。
「お金はあるわ」
そういって女はハンドバッグからおもむろに一万円札の束を取り出すと木島
に渡した。木島はアクセルを踏み込み、首都高を抜け、東北道に乗り、車
を北に走らせた。
宇都宮を過ぎたあたりで女が話しかけた。
「あたしね、紋別出身なの。運転手さんは?」
在日朝鮮人2世の木島には、故郷という概念がなかった。
「私ですか?私は・・・大阪です」
「あら、それにしては関西弁じゃないわね」
「ええ、東京暮らしが長いものですから」
木島はそう言ってごまかした。
嘘をついたのは何度目だろう?木島は北に伸びる道路を見つめながら考えた。
この瞬間わずか10センチハンドルを右に切るだけで、嘘に塗り固められた人生
は終わる。考えてみれば簡単なものだな、と木島は思った。
「お客さん、大阪って言ったけど、あれ嘘です」
女は窓に顔をつけて外を見ていた。
「嘘?」
「はい、本当はパリなんです。私、フランス人なんですよ」
17 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/30 17:01 ID:XyMgi9dq
【朝日=11日】
今日午前4時ごろ東北自動車道福島インター付近で、木島三郎(54)〔本名・
金嘉民〕さんの運転するタクシーが中央分離帯に激突し、木島さんと乗客の
加藤さとみさん(38=大阪府出身)が即死した。現場は見通しのいい直線道
路。現場にブレーキをかけた跡がないことなどから、警察は居眠り運転の疑
いもあるとして調べている。
18 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/31 01:34 ID:Y7hf9WXI
>>17の記事は木島と客が親子だったという設定にした方が面白かった。
19 :
mr. met™ ◆SOSm.We5Aw :03/01/31 15:58 ID:0xriT/p6
その日おじいさんは帰ってから一言も口をきかなかった。
難しい顔をしてじっと考えこんでいるかと思えば、
何がおかしいのか、ときどき大声で笑い出した。
「おじいさん大丈夫ですか?」
僕が心配して聞くと、おじいさんは腹を押さえながら笑って言った。
「いやあ、昔のことを色々思い出していてね。本当に、今考えれば恥ずか
しいことの連続だ。よくも今日まで生き延びてこれたと、我ながら感心して
しまう」
「そういうものなんでしょうか」
「どうやら今夜、お迎えが来るらしい。君ともお別れだな」
「冗談やめてくださいよ」
「冗談か・・・考えてみれば神様は冗談がお好きな方のようだ。鉄の塊が
空を飛び、土を買うためにスーパーへ行く時代だ。ワシはもう何があって
も驚かん」
そう言っておじいさんはコップの日本酒を飲み干した。
「生きていてよかったなァ。うん、生きていてよかった」
何と言っていいのか分からなかった。涙が胸の奥からこみあげ、僕はそれ
を抑えようと必死に唇をかみしめていた。
「町を・・・この町を最後に見てみたいな。青年、ワシを山の上に連れていっ
てくれないか、今夜。お月さんのもとで、君と最後にこの町を見たい」
20 :
ゲイパラ:03/01/31 16:13 ID:2B3YEdI+
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「ファックユー、ビッチ!くだらないことしてる時間があるなら、お前は
犬とでもセックスしてりゃいいんだよ!」
ジェシカはそう言ってドアをバタンと閉めた。
ドアの向こうで隣家の主婦が思いつく限りの悪態をついている。
ジェシカは夫と4才の娘がセックスしている部屋をのぞき、「ジョージ、次はあ
たしの番だからね、早くしてよ」と夫に言った。
リビングルームのソファーに寝そべり、ジェシカは煙草に火をつけた。
「あら、今夜は満月なのね」
ジェシカの独り言が、煙草の煙とともに空へ流れていく。
「山道を登りながらこう考えた。智に働けば角が立つ、情に竿させば流される、
意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」
「なんですか、それ?」
僕はおじいさんをおんぶしながら、暗い山道を登っていた。
「漱石の『道草』じゃよ。人間社会を見事に描いた一節だと思わんか?」
「ええ、そうですね」
僕はおじいさんの意図するところがよく分からなかった。
「青年、寂しいときは歌を歌うんだ。鳥の声を聞き、草の匂いを嗅ぎ、風に季節
を感じるんだ。すると、君は一人じゃないということに気付く。そもそも孤独だな
んて言う人間は傲慢なんじゃ。鳥も、草も、風も生きている。ワシたちと同じよう
に生きている。このことを忘れんでくれ」
「ハァハァ・・・山崎さん・・・うっ・・・」
ちんこから飛び出した精液は腹の上に広がっている。
僕はティッシュで拭きとりながら、
「山崎なんて全然イケてないじゃん」としらけて思う。
「それに・・・ホモってなんか汚い」
男は射精の直後、誰もが哲学者になった。
学校に向かう途中、駅のホームで山崎さんに会った。
「山崎先輩、おはようございます」
僕が言うと山崎さんは振り返って、「おはよう」と爽やかに言った。
たったそれだけで、僕のちんこはすでに勃起していた。
家に帰ってからまた山崎さんを思って射精するのだろう。
そんな自分がたまらなく嫌になった。
(山崎さんを殺したい)
そのとき僕は初めて思った。
「おじいさん、着きましたよ。港が見えますよ、おじいさんの家も」
満月に照らされ、ぼんやり町が浮かび上がっていた。
僕はおじいさんを草の上におろすと、傍らに座り町を眺めた。
「青年、本当のこと言うとワシは怖いんじゃ。一人で死んでいくのが
怖いんじゃ」
「おじいさんは一人じゃないよ、僕がいる」
僕はおじいさんの肩を抱いて言った。
「青年、最後に一つワシの願いをかなえてくれないか?」
「なんですか?」
「その・・・ワシのほっぺにチュッとキスしてもらいたいんだ」
おじいさんは身を堅くし、目をつぶったまま言った。
僕はそっと顔を近づけ、おじいさんの頬にキスした。
メッツの垂れ流し小説はちゃんと完結するのでしょうか?
キロロちゃんは後でちゃんと出番があるのだろうか?
学校から家に帰るとき、分かれ道がある。
ケイコちゃんは丘の上の住宅街へ、私は河川敷の粗末な家へ。
一度だけケイコちゃんの家に遊びに行ったことがある。
しばらくしてケイコちゃんのお母さんが帰って来て、
「ケイコ、エタの子を家に入れちゃだめでしょ。早く帰ってもらいなさい」と言った。
私はヒロシの運転するBMWに乗って湾岸の道路を走っている。
「ヒロシ、私、本当はエタの子なの」
冗談っぽく言うとヒロシは笑って、「僕もエタの子さ」と言った。
二人のエタを乗せたBMWは、都心の光の中に呑み込まれていく。
おじいさんの手から次第に力が抜けていくのがわかった。
「ワシには孫が一人いる、キロロという名前だ。ちょうど青年と同じくらいの
年のはずだが、一度も会ったことがない」
僕の目から自然に涙がこぼれ落ちた。
僕はおじいさんの手を握ることしかできなかった。
他に何も出来ない自分が悔しかった。
僕の命を救ってくれたおじいさんに、僕は何もできない。
「・・・キロロに会ったら、すまなかったと伝えてくれ。それから青年、ありが
とう」
おじいさんはそう言って静かに目を閉じた。
おじいさんの目は二度と開かれることがなかった。
>>23-24でおじいさんはホモかと思ったのだが、キロロって孫がいるのね。
しかし、キロロって本名かよ!?通り名とか源氏名かと思ってたが。
>>28 このスレで疑問を感じたらあなたの負けです
30 :
ポケビアン♀:03/02/06 01:44 ID:15FJrJS4
Kiroroは大好き、Kiroroが好きな女も大好き!
でも、このスレは微妙…
「ほら、高校生のとき人はなんで生きるのかとか悩んだじゃん」
「ああ、悩んだ、悩んだ。朝学校に行くとき、目の前に突っ込んでくる電車に
一瞬飛び込もうと思ったりして」
田原の言葉にカズトシが応えた。
「そんな奴らを励ますような歌を作りたいな」
金も地位も名誉もない4人は、鈴木がバイト先から持ってきた賞味期限切れ
の弁当を食べながら語っていた。情熱という言葉がこれほど似合う4人はい
なかっただろう。
「歌が売れなくてもいい、金持ちにならなくたっていい。俺、今とっても幸せな
なんだ」
普段は無口な中川が二人に向かって言った。
「幸せ?」
鈴木がたくあんをボリボリかじりながら聞いた。
「うん。うまく言えないけど、みんなと一緒に歌を歌えるのが嬉しいんだ」
中川の言葉に3人はしばらく沈黙した。
「歌おう、俺たちの歌を聞いてくれる人のために。それだけで充分だよな」
カズトシが言うと、4人の笑い声が小さなアパートの部屋にこだました。
それから数年後、この4人がMr. Childrenとして日本の音楽界を席巻するとは
このとき誰も想像していなかった。もちろん、本人たちも。
「複雑にこんがらがった社会だ」
カズトシは窓辺に座り、夕陽を見つめながらポツリと言った。
和寿ってかずひさって読むんだ。間違えちゃった
彼女ははいていたサンダルを脱ぎ捨てると、
僕が止めるのも聞かず裸足のまま交差点の中央に走り、
「共産主義万歳!共産主義万歳!」と叫んだ。
「マー君もやってみなよ、気持ちいいから。共産主義万歳!」
大勢の人の前で「ミー君」と呼ばれた僕は恥ずかしさで顔を赤くしながら、
彼女の横に立ち「共産主義万歳・・・」と小さな声で言った。
「マー君、声が小さいよ!男でしょ!共産主義万歳!」
彼女の顔がとても輝いて見えた。
あれから3年がたった。
僕は昼休みに屋上でスズメに餌をやるのが唯一の楽しみの、
つまらないサラリーマンになってしまった。
ミスターメットはアメリカの武力行使に反対します
パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ
パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ
∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
( )】 ( )】 ( )】 【( ) 【( ) 【( )
/ /┘ . / /┘. / /┘ └\ \ └\ \ └\ \
ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ
アンデス高地でインディオの奏でる音楽に耳を傾けている東洋風の男がいた。
無精髭を伸ばし、薄汚れたポンチョを羽織った男の目は鋭く、人を寄せつけな
い空気を漂わせていた。
「オトロマス セルベッサ ポルファボール」
流暢なスペイン語でウエイトレスに言うと、男は立ち上がりステージに向かった。
男の手には古ぼけたギターが握られている。
「バモス」
一言ステージの若者に言うと、男は『コンドルは飛んで行く』を弾き始めた。
ペルー、イキートス。
標高3000mの町に、男の奏でる音楽がこだました。
長い旅路を経て、破壊のロックンローラーが復活したのだ。
幸せの意味を考えなくなったのは50を過ぎてからだろうか?
島田は薄い頭髪に手をやり、ふと考えこんだ。
定年まであと3年、窓に映る自分の顔を見つめながら誰かに似ていると思った。
「はい、今村運送です・・・あ、いつもお世話になっております・・・」
受話器を持ち笑顔で話す自分が窓に映っている。
(誰なんだ、お前は)
「・・・ええ、どうも景気が悪くて・・・はい、その件でしたら佐々木が承っていると
思います、少々お待ち下さい・・・」
(誰なんだよ、一体お前は)
「・・・佐々木君、日東商事の山下さんだ」
父だった。
島田が15のときに死んだ父の顔だった。
冷静と情熱の間
スズメに餌をやって戻ると島田が呼んだ。
「佐々木君、日東商事の山下さんだ」
島田は転送のボタンを押すと、怯えたような表情で窓を見つめている。
西に面した窓は隣のビルに光を遮られ一日暗かった。
「はい、それでは早速手配させていただきます」
佐々木はそう言いながら、島田の横顔をチラリと見た。
島田がビルの屋上から飛び降りたのはその日の夕方のことだった。
アスファルトに叩きつけられた島田の体は、
半径10mの範囲に渡ってピンク色の肉片を飛び散らせた。
血だまりの中に、島田の頭部がゴロンと転がっていた。
その上で佐々木の餌付けしたスズメが羽を休めていた。
>>38 これ映画見たけど最低だったな。
これほどひどい映画をこれまで見たことがない。
「私、このままおばあちゃんになっちゃうのかな」
キロロは一人呟いた。