【初戦突破】トーナメント同性愛板本部６【二回戦】

ちと長文。4分割でいきます！

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♪風の中のすーばる〜　砂の中の銀河〜

　葉鍵板。同性愛板住人には馴染の薄いこの板のテーマは、その名の通り「Leaf & Key」。
これはどちらも美少女ゲームのブランド名である。エロよりもストーリー重視の
個性的なブランドであったことで熱狂的なファンを獲得。ついにはエロゲ板から独立し、
専用の板を得るに至っている。
　板のノリは非常に独特で、祭り好き。そもそも、この全板トーナメントのもととなったのは、
葉鍵板の「最萌トーナメント」である。葉鍵関係のゲームに登場するキャラクタでもっとも
萌えるキャラを選ぶ、というトーナメント。この中で全板トーナメントのノウハウが育まれ、
「カーレース」と呼ばれるAAによる大行進といった文化さえも生まれている。

　同性愛板とは直接の交流はなかったが、全板トーナメントの予選において同組となり、
その結果激しい戦いを繰り広げることとなった。
　葉鍵の圧倒的なネタ、AA、そして票の物量と、同性愛板の同盟板からの手厚い支援が激突。

全く性格の異なる2板が、それぞれのやりかたで長い23時間を戦い抜いた。
結果、葉鍵 623票。同性愛 599票。葉鍵が1位、同性愛板は2位となった。
　わずか24票の僅差であった。
　予選では3位までが本選に出場できる。同性愛板は2位ながら本選へとコマを進める
こととなった。
　しかし、応援団長（同性愛板選対ｺﾃﾊﾝ）の心の中では、何かがくすぶっていた。

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　そして、5月25日。同性愛板の本選第一回戦の前日。応援団長の言葉に、誰もが耳を疑った。

　　　　　　　　　　　　「みんな、葉鍵と組もう」

選対スタッフは動揺した。何故？！　あの激しい戦いの敵であった、あの葉鍵と？！

　　　　　　　　「俺、もう一度戦いたいんだよ。葉鍵と…！」

　応援団長は、自ら葉鍵の選対本部へと赴き、言った。

「もう一度戦わせてください。そのために、一回戦は勝たせて欲しい。支援をお願いする。」

あまりにも大胆なこの提案は、葉鍵住人にも少なからず衝撃を与えたと言われている。
　しかし、彼らには、彼らのスタンスがあった。
　板として、同盟を組むことはしない。板の総意といものは存在せず、ひとりひとりの
住人が、ネタや萌えを追及するのみ。
　丁重に説明を受けた応援団長は、ひとまず同性愛板へと戻った。まず、これでは
支援を貰うことはできないだろう。俺の交渉は、失敗したのだろうか…。そう思った。