【P4】 Persona4 -ペルソナ4- Part350

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139名無しさん@お腹いっぱい。
主人公:神楽 柚(かぐら ゆう)
身 長:179センチ
体 重:63キロ
血液型:AB
誕生日:(お話の都合により)二月半ば生まれ。
性 格:義理堅い方。約束は守る為にある。
     歳の割には考え方が古風で、お年寄りからよく話しかけられる。
その他:ノリはいい方。やるならとことん。
     直斗が一番大事で、菜々子は目に入れても痛くない。
     浮気はしません。恋人は直斗、彼女以外の特別捜査隊面子は全員親友。
     敢えて言うなら笑顔で裏工作を講じる策士タイプ。

作品傾向:標準装備は主人公×直斗。
       時々陽介×千枝だったり、完二×りせだったり…するといいなぁ(苦笑)
140名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/09(土) 19:45:46 ID:QAImx6s/0
〜雪子×クマ&菜々子〜

「ナナちゃんそのブーツ、クリスマスにセンセイに貰ったやつクマね?」
「うん!赤いブーツ、可愛いでしょ!」

菜々子は余程嬉しかったのか、人ごみを避けた石畳の脇でくるりと回ってみせる。
ブーツと揃いのデザインで袖の無い赤いケープは、柚の見立てで堂島が買ったものだそうだ。

そもそも始めはフロスト人形にするとか言っていた筈なのだが、実際に選び始めたら随分張り込む事になったらしい。
溢れる父性愛が柚の財布の紐を緩くしたのだろう。

「白いファーと、リボンについた揃いの白いボンボンが可愛いわ。神楽君、センスいいのね」

赤は雪子も好きな色だ。
自分が菜々子と同じ歳で、クリスマスに何が欲しいかと尋ねられたら、同じケープとブーツを欲しがったかもしれない。

「霧も晴れたクリスマスの何日か前、センセイはジュネスに来て一生懸命ナナちゃんへのクリスマスプレゼントを探してた。
 クマやヨースケも一緒になってあちこち探したけど、最後はコレがいいってセンセイが決めたのが、この赤いブーツクマよ。
 元気になって退院出来たら、このブーツを履いたナナちゃんと春までいっぱい遊びに行くって言ってたクマー」
プレゼント選びの過程を説明したクマもご満悦の表情だ。
クマにとっては、菜々子の明るい笑顔を見ているだけで幸せなのだろう。

人並みに乗って、三人は程なく社殿の前に辿りついた。
菜々子は小銭入れから百円玉を取り出すと、えい、と賽銭箱に投げ込む。
クマと雪子も倣って賽銭を放り込み、神妙な顔で拍手を打った。

「ナナちゃん、何お願いしたクマ?」
「ん?えっとね……お兄ちゃんが、これからもずっと菜々子と一緒に居てくれますように……って。えへへ。
 言うとお兄ちゃんが困っちゃうから、内緒だよ?」

照れ臭そうに口にした菜々子に、クマと雪子はそっと互いの顔を見合わせた。

大好きな従兄に、約束の春を過ぎても傍に居て欲しい。それが菜々子の切なる希望なのだろう。
母を早くに亡くし、父親は大切には思ってくれているが何かと仕事で不在がち。
柚は何かと器用で気も利く性質だったから、幼い菜々子にはさぞかし頼もしい存在だったに違いない。

「クマさんと雪子お姉ちゃんは?」
141名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/09(土) 19:47:17 ID:QAImx6s/0
両方の手で二人と手を繋ぎ、願い事を尋ねる。
「クマは、もっともっと皆と一緒に居られますようにってお願いしたクマ」
「ホームランバーを冷凍庫いっぱいとかじゃなくて?」
すかさず入った雪子のツッコミに、しばしクマが黙り込む。
夢見るような顔をしていたから、恐らくは厄介になっている花村家の冷凍庫に隙間無くみっしりと詰まったホームランバーでも想像したのではなかろうか。
他人事だから笑っていられるが、冷凍庫を侵食される花村一家には迷惑な話だろう。

「そう言うユキちゃんは、何お願いしたクマ?ナナちゃんもクマも喋ったから、内緒は駄目クマよ?」
「え、私?私はねぇ……」
呟きながら、こつん、と足元に転がった小石を蹴った。
「……私ね、好きな人が居たの」
「おおー!それは大胆告白!!」
「おおー」

わざとらしいクマのリアクションに、菜々子も真似して便乗する。
二人のオーバーリアクションに苦笑いしながら、雪子は言葉を続けた。

「私はその人の事が好きだったし、その人も私の事は大事にしてくれた。
 でもね、私はその人にとって『特別』じゃなかったの。
 大切にはしてくれたけど、それはあくまでも友人として。彼の特別になれたのは私じゃない……別の人だった」

雪子の手が、ふわりと菜々子の髪を撫でる。そして視線の先には、柚と談笑する直斗の姿があった。

「私は一人娘だから、いつかお婿さんを貰って旅館を継がなきゃいけない。
 でもどうせなら大好きな人、私を一番だと言ってくれる人と一緒になりたいわ。
 だから私だけを特別だと言ってくれる、素敵な人に出会えますようにってお願いしたの。
 今直ぐじゃなくてもいい。でもいつか……菜々子ちゃんの自慢のお兄さんより、素敵な人が現れるといいな」

柚に寄せた憧れは今もこの胸にある。
だが家族として菜々子に、そして一人の男として直斗に寄せた彼の真(まこと)は、一度としてブレる事はなかった。
出会ったその時から自分は彼の『友人』でしかなく、菜々子と直斗は彼にとって最初から『特別』な存在だったのだ。
それこそが、絶対にして決定的な違い―――

だから妬ましいとは思わなかった。
悔しくないとか、悲しくないと言えば嘘になる。
しかし柚の接し方は終始一貫していたから、諦めもついた。

「クマはユキちゃんの事、大好きクマよ?」
「菜々子もお姉ちゃんの事、大好き」
きゅ、と雪子の両方の掌を、二人の温かな温もりが包む。
「だからユキちゃんならいつでも、逆ナぉふごぅあ?!」
ニコッと笑顔を浮かべたクマが『逆ナンオッケークマよ!』と言い終える前に、その横っ面に雪子のビンタが綺麗に入っていた。

「だから、いい加減にそのネタ忘れなさい!!」
「うう〜ん、頭の上にお星様が回ってるクマ……」
「雪子お姉ちゃん、クマさんのお目々がグルグルしてる」
灯篭の脇に座り込んで目を回しているクマの顔を扇ぐように菜々子が手をパタパタしていたが、さっさとその手をとって雪子が歩き出す。
「放っておいても大丈夫よ。後で菜々子ちゃんのお兄さんが多分拾って来てくれるから。さ、お父さんのところに戻りましょうか」
「う、うん、判った……」
満面の笑顔なのに目は全く笑っていない雪子に反論は無用、というか無謀だと察したのだろう。
菜々子は父の待つ参道の入り口へと、雪子に手を引かれて行った。
142名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/09(土) 19:48:13 ID:QAImx6s/0
……という訳で、『貴方の隣に』の柚×直斗以外の面子のお話でした。
一応陽介×千枝と完二×りせを書いたつもりです……なんというかもう、時間が無くていっぱいいっぱいですが(汗)
雪子については、いずれカップル話も書きたいなぁと考え中です。
ちなみにカップルからあぶれた人達を組み合わせたので今回は雪子とクマがセットになりました
143名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/09(土) 19:55:05 ID:QAImx6s/0
ここはPS2用PRGソフト『PERSONA4』に登場する、
主人公×雪子のカップリング・コンビを主張ないし応援する為の同盟です。
それ以外の目的は持ちません。
また、この同盟はアトラス様とは一切関係ありません。



・主人公が好きだ
・雪子が好きだ
・主×雪(主+雪)が好きだ
・むしろ雪×主でも美味しく頂ける
・雪子の王子様は主人公以外にいない
・二人が絡んでいるだけでニヤニヤする
・雪子の番号はストレートに聞いてしまう
・「赤いきつね」が二人を結んだと信じて疑わない
・主人公は雪子にビンタされていればいいと思う
・文化祭のミスコンはもちろん雪子に一票
・クリスマスイベントの夜には期待してしまうetc...