http://www.atlusnet.jp/topic/detail/820 アトラス土屋氏のブログより。移植の大変さが伝わってくる。
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イメージとしては「移植の方が楽なんじゃないの?」と思われるのが当然ですし、
確かに楽な部分もあるんですが、
実際やってみると少なくとも
「安上がりにサクッと作ってそれなりに儲かるお手軽なプロジェクト」
…では、ないんですね、これが。全然。ちっとも。
(中略)
私もSFCの真・女神転生シリーズをPSに移植する際、
BGMの再現に関してはどうするべきか非常に悩みました。
熱烈なファンが多い増子サウンドに下手に手を加えるワケにも行かず、
さりとてPSの内蔵音源でSFCの「あの音」は…どうにも出ないんですよねこれが。
PSのCDに丸ごと録音しちゃうという方法なら再現度は完璧だし作るのはラクだけど、
ロードするたびにいちいちBGMが途切れてしまう…。
結局、ゲームプレイの快適さを損なう方法は論外だという事で、
「なるべく雰囲気を壊さずに内蔵音源に移植」という方法を採る事になりました。
増子ファンからお叱りを受ける事を覚悟の上で、
自分なりに納得の行く物を作るしかない、
と…こうなると、移植だからといってラクをできる要素などこれっぽっちもありません。
むしろ同じ曲数を新規に書き下ろす方がずっとラクです。
移植の困難を語らせたらまだまだ長くなりますが、
完全移植にせよリメイクにせよ、
移植作品というのは現場の実行部隊から見ると決して安易な選択肢とは言い難いんですね。
個人的には、死人が出るとしたら新作ではなく移植作だと思います。