【やるのが】ストーリーを教えてもらうスレPart19【面倒】

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693アバタールチューナー2
HAARP施設内。

正面モニターの明りのみの薄暗い中、セラの白い指がキーボードの上をぎこちなく這う。
要求されたパスワードを入力すると、僅かな作動音と共に照明が灯り、
左右のモニタも息を吹き返した。
「よかった…生きてる」
消え入るような声で呟いた直後、セラの体がぐらりと傾いだ。
慌てて差し伸べたサーフの腕の中で、セラがか弱いながらも決然とした声で囁き、
強い目で彼を見上げる。
「心配しないで…早くしないと間に合わないわ」

何本ものコードを生やしたバイザーを手にしたセラはシートに腰を下ろし、
「今から、私たちの情報を神の元へ送るわ」
かすかな笑みを浮かべた。
こくりとサーフが頷くと、セラはバイザーを被り、背もたれに体重を預ける。
彼女の足元に跪き、肘掛けの上の左手をサーフは両手でそっと包み込んだ。
それを更にセラの右手がきゅっと軽く握り締める。
「サーフ…今まで、本当にありがとう」
バイザーに隠れて表情は定かではなかったが、
セラの声が震えていたのは、衰弱によるものだけでは決してなかった。

パラボラアンテナの位置がゆっくりと調節されていく。
昇りつつある太陽の不吉な影に焦点が合うと、
施設内の全てのアンテナから照射されたレーザーが、光の帯となって雲の上を駆けていった。

限度を超える出力に耐えかねたアンテナが次々と火を噴く。
火炎の舌に舐め尽された施設内で、情報転送に伴う苦痛にもがき苦しむセラを、
サーフは静かに見守っていた。
愛する人が力尽き、がくりと首を垂れるのを見届けると、
サーフの姿もまた、炎の中に崩れ落ちていく…。

光の竜巻が渦を巻いて天へ昇っている。
いや、これは太陽に根こそぎ絞り尽くされつつある地球上全ての生き物達の「情報」だ。
太陽光の汚染をまだ何とか免れている地上の一端で小さな明りが瞬き、
二つの流星が飛び出した。情報体に昇華したセラとサーフだ。
地上の惨状を見下ろした二人は、すぐにやるべき事を求めて遥か上空に視線を移した。
「神の情報に押し流されないように、気をしっかり持って」
差し出されたセラの手を取り、サーフは光の竜巻の根元…太陽の内部へと飛び込んでいった。
694アバタールチューナー2:2005/12/21(水) 02:28:57 ID:///foK9i
太陽の中を走る通路を飛翔するサーフとセラ。
余りの熱に耐えかねて、セラは目の前に手をかざし、顔を背けていたが、
熱がやわらぐのを感じて閉じていた瞳を開けてみると、
彼女の身体はサーフに抱きしめられ、守られていた。
普段あまり表情を見せない彼が、腕の中の彼女を見下ろして穏やかに微笑する。
その暖かな笑みを見たセラもまた、満ち足りた笑顔を彼に向け、
硬く身を寄せ合った二人は更なる上昇を続けた。
だが、行く手を遮って吹き上がる炎の柱を何とかかわしつつ飛び続けたものの、
直後に壁のように太い火柱が吹き上がり、マトモに突っ込んでしまう。
すると思わず目を閉じた二人の体が光に溶けて、その中から一人の少女が出現した。

銀色の瞳、右が銀髪、左が黒髪、額に二ツ首のアートマを持った、少年にも見える
中性的な少女は通路を更に飛んでいく。
それから僅かもしないうち、彼女の体から光の粒子が分離して、
更にいくつもの人影が姿を現した。

彼女が左右に目をやると、向けられた驚きの表情に、それぞれの嬉しげな笑顔が返ってきた。
かつて同じ時間をすごした、もういなくなってしまったとばかり思っていた大切な人たち。
アルジラ、ロアルド、シエロ、ゲイル、そしてヒート。
ジナーナやルーパ、マダムにエンジェル、デイビッドの姿もある。
我知らず滲んだ、歓喜の涙に震える声で少女は高々と叫んだ。
「みんな……!わかるよ、私たちは、二人ぽっちじゃない!」
695アバタールチューナー2:2005/12/21(水) 02:30:34 ID:///foK9i
皆が少女を先導するように高空を飛んでいく。
見上げた先には、黒々とした空間がその口を開けて待っていた。

そこは「ニルヴァーナ」…太陽であるにもかかわらず、
満天の星が輝き、かなたに星雲の陽炎を望む不思議な場所だった。
彼女の周囲にはらはらと降る銀の光は、桜の花びらを思わせる。
辺りを見回し、見下ろすと、光を湛える白蓮がほのかに明るく照らす地上で
仲間たちが彼女を待っている。
「みんな…」嬉しそうに呟くと、彼女は下降し、彼らの元に駆け寄った。

「よくここまで来たね、セラフ」
銀の瞳の、片耳だけ白い黒猫が、首の二つの鈴を鳴らして彼女に語りかけた。
「セラフ?私は…」
怪訝そうに言葉を返そうとした彼女は、「自分の姿を見てごらん」とシュレディンガーに促され、
今更のようにその体の変化に気が付いた。
少女ではなく少年でもなく、また同時にその両方でもある自分の肉体を見回しているセラフに
黒猫が説明する。
「君たち二人の想いが一つになった時、君は完全な人間として生まれ変わった。
今はまだ、サーフとセラ、二人の意識が残っているが、いずれそれも一つになる」
「わたしとサーフが、一つに…」
理解できるような出来ないような、そんな表情で相手の言葉を反芻するセラフに
「君の旅も、もうすぐ終わる。人の無限の可能性を、神に示すんだ」
耳をひくつかせた黒猫はそう言って、背後を振り返る。「大切な仲間たちと一緒にね」
「あなたは一体…」
膝を折って尋ねるセラフが尋ねると
「もうすぐわかる」意味深にシュレディンガーは長い尻尾を振り、
「意識の翼を広げてごらん。君に感じられないことなんてないはずだよ」
言い残すと光の粒になって、消えた。

アルジラが一歩を踏み出し、立ち上がったセラフに微笑む。「行きましょう」
「行くぞ」「行こうぜ」左右から、ゲイルとシエロが声を掛けた。
笑みを返し、セラフは頷いたが、その時ふと、傍らから自分を見つめる赤い瞳に気付いて眉を曇らせる。
「ヒート…」

ロアルドが仲間になる場合
ヒートはかつての彼とはまるで違った、澄んだ瞳で優しく笑うとくるりと踵を返し、
背後にいたロアルドの肩を後ろから軽く突き飛ばした。
押し出され、たたらを踏んだロアルドが驚いた顔で振り返ると、にやりと片頬を吊り上げて左手を上げる。
「行ってこい」
「不器用な男だな、君は」
呆れ混じりに呟いて、ロアルドはセラフたちへ向き直った。

ヒートが仲間になる場合
無言のままのヒートの肩を、誰かが叩いた。
振り向くとそこにはロアルドが立っている。
「君たちにしか、できん仕事だ」
地上にいた時と少しも変わらない、冷静でいながら暖かい、大人の男然とした声でそう言って、
ロアルドは思い切りよくヒートの背中をどんと押した。
無理からにセラフ達の前へと突き出されたヒートは一瞬憤慨したようにロアルドの方を振り返ったが、
今だ言葉を無くしたままのセラフの表情に気がつくと、仕方が無いな、とでも言いたげに首をすくめて、
「そんな顔すんな。俺が守ってやるよ」
どこかガキ大将のような悪戯っぽい笑みを浮かべた。
これまでに見たことがない笑顔。でもこれが彼本来の表情なのだろう。
それを目にしたセラフの顔が、ぱあっと明るくなる。
696アバタールチューナー2:2005/12/21(水) 02:32:55 ID:///foK9i
同行を決めた仲間たちを見回すセラフに、彼らが力強く頷いた。
それに応えてセラフもこくりと頷き返す。

アルジラの隣からジナーナが、ゲイルの脇からルーパがそれぞれ踏み出すと、
セラフの肩に手を置いた。セラフと視線を交わすと、二人はお互いが遺志を託した相手を振り返る。
ジナーナはアルジラを。ルーパはゲイルを。
そして二人は光になり、それぞれの相手の中に消えた。
「ジナーナ…ルーパ…」
彼らのぬくもりが残る両肩を抱きしめ、セラフは目を閉じ、囁いた。

瞳を開き、顔を上げるとそこにはエンジェルが立っている。
「エンジェル…」沈んだ声のセラフに「私の負けだ」静かに言って、
彼女は両のてのひらでふわりとセラフの頬を包み込んだ。
「行きなさい、セラ、サーフ」
慈母の微笑を浮かべると、エンジェルもまた光の粒に身を変えて、セラフと一つになった。
(1の選択肢やデータコンバート、或いは2の選択肢次第で
このイベントは発生しない場合があります。これ以降三人にちなんだ技を使えるようになる)

この後「太陽」の表面をウロつき、記憶が完全復活したらしいルーパに
ロアルドとフレッド助けた礼を言われたり、シエロに
「せっかく気合入れておっ死んだのに」と照れられた上に
「シエロビーム出せば死ななくて済んだかも…」と謎の超必殺技の事で悔やまれたり
ヒートに「その姿も悪かねぇぜ…行ってこい、セラ、サーフ」と体よく追っ払われたり、

(仲間だと「俺が最期に言ったこと、ちゃんと実践してるみてぇだな、サーフ
くっつき過ぎな気がしねぇでもねぇが、まぁその姿も悪かねぇ…」と
ボケなのか皮肉なのかようわからん事を言われた後
「もう噛み付いたりしねぇから安心しな、セラ」と意味ありげに言われる。
ロアルドだとこれ以上戦うのが余程イヤなのか「本来なら私の出る幕じゃないんだが」の
残りたい未練タラタラトークか「私は少々疲れた…高みの見物と洒落込ませてもらうよ…」の
真っ白に燃え尽きる寸前の人臭全開トークの二択)
何故か来ていたマダムに勝手に未来を託されたりした後、太陽内へ。

セラフは○ルトラマンとエヴ○が結婚して出来た子供がゲイラカイトに弟子入りしたみたいな
「アルダー」に変身して戦います。相手は懐かしの1の中ボスたち四人、プラスメガナダ。
途中でリアルジラに
「仕方なかったのよ…彼がサーフを殺そうとするから…だから私…
本当はあの娘のことも気味が悪くて嫌いだった…でも、サーフのために私…
ああ…私…なんてことを…」とか鬱になる告白をされつつ進んでいくと、
「計り知れないほど巨大な情報のうねりを感じる」場所があり、それに身を任せるとラストバトル。
697アバタールチューナー2:2005/12/21(水) 02:35:38 ID:///foK9i
「これが、神…」瞳を見開き、セラフが呆然と呟いた。
彼女たちが見つめる先には、眩い光の粒子が生む渦に包まれ、
青い稲光を発する奇怪な物質が浮いている。

「お願い、地球を元に戻して」
人の大脳によく似たその姿に、セラフは懸命に訴えかけた。
「悪いのは私なの…人は、いっぱい過ちを犯すわ。これからも繰り返すかもしれない。
でも、必死に生きてるの。お願い、滅ぼさないで」

すると、彼女の声に応えるかのように、「神」は体を中心から開き、その内部をさらけ出した。
「神」の中に詰まっていた混沌が一息に広まり、辺りを包んでいく。
更に混沌の中心に、光が生まれた。眩さに両腕で顔を覆ったセラフの前に、
いくつもの偶像を組み合わせたかのような、異様なモノが現れた。
偶像の口が開く。一拍の後、セラフの脳内に稲妻が走り、彼女は思わず額を押さえた。
「え…?」届いた声に戸惑い、問い返すセラフ。「自分と戦えって…」
彼女の呟きに合わせるかのように像は唇を動かし終えると、
バイザーに似た一つきりの目を無機質に光らせた。

凄まじいエネルギーを吹き上げながら「神」の体が崩れていく。
断末魔だろうか、その唇が放つ情報の竜巻の中にセラフたちは飲まれる。
が、それは何らの苦しみをもたらすものではなく、
仲間達はただやり遂げた穏やかな表情をセラフに向けて、流れの中へと消えていく。
彼らに静かに頷いたセラフもまた、極彩色の光の内に飲み込まれた。

セラフの中を、無数の光景が駆けていく。
それは有史以来人類が何度となく繰り返してきた哀しみの歴史。終わる事の無い戦争のイメージ。

うっすらと目を開くと、混沌の中に浮いている。
「ようやくわかった…神が何なのか…世界が何なのか…」
小さく囁く彼女に、幾つものセラフが重なり、一つになる。
「私はあなた…あなたは私…」
内側から自らを突き上げる感情に、彼女はかすかな声を震わせる。
「あなたは世界…世界は私…そして…一番大切なのは…」
言い知れぬ後悔に、彼女は小さく身体を丸めた。
「私たち、なんて愚かだったんだろう…こんな簡単な事に気づかなかった」
溢れ出た涙の粒はきらきらと輝き、今なお太陽へと吸い取られつつある情報の一つに変じていく。
「たった一言…たった一言の"情報"だけでよかったのに…」

「一番尊いものを、見つけたようだね」
セラフの隣に緑光が瞬き、シュレディンガーが現れた。
「この世界での、私たちの役目は終わったようだ」
そう言うと、猫の姿は光の塊になる。
それは長く伸び、人の形になると光はその足元から湧き上がるように消えて、
残ったのはセラフそっくりの人影だった。
698アバタールチューナー2:2005/12/21(水) 02:38:03 ID:///foK9i
「この先僕たちは、色々な世界を目にすることになる…
でも、ここで得たものを忘れなければきっと上手くやっていけるさ」
セラフによく似た少女の声で、彼は優しく頷いて、手を伸ばした。
「人は、変われるの?」
「気がつけば」
心細げに差し出したセラフの手を「もう一人のセラフ」がしっかりと握った。
「大丈夫。みんなも直に追いかけてくる…僕たちを結ぶ言葉は、一つなのだから」
「セラフ」が確信に満ちた口調で囁くと、二人の姿は光になって、消えた。

夜が明けていく。
不安そうな顔に曙光の最初の一筋を受けたフレッドはしばらくぽかんとしていたが、
頬を照らす暖かさに気付くと思わず涙ぐんだ。
「太陽が…太陽が元に戻ったぞ!」
両手を突き上げ、飛び跳ねるフレッドの叫びに、
窓辺の女性が昇る朝日をこわごわと待ち受けるが、びくりと身をすくめた彼女に
光が何の害も及ぼさない事を知って、太陽と自分を嬉しげにあたふた交互に見比べる。
オーバーオールの少女が微笑みながら空を見つめ、地上は人々の喜びの声に充たされた。
「太陽が元に戻った」そのことのもう一つの意味を思い、フレッドは俯き、泣き続けていたが、
すぐに拳で乱暴に目元を拭い、まっすぐに前を見上げる。
カルマ協会の支配は終わった。これから自分には、やることがある。だから。


「ゲイル、置いてくぞ!」
森の中。過去を回想していたフレッドは、その声で現実に引き戻された。
「待ってよ!行こう、ジェナ」
ヘッドギアをつけた金髪の少年が、ミニスカートのトライブスーツを着た
栗色の髪の少女の手を取り、赤毛の少年のマントの背中を追って、走り出した。

(そう、オレたちの旅は始まったばかりだ)
穏やかに微笑み、フレッドは少年達の後を大きなストライドでゆっくりとついて歩く。

(願わくば、あんたたちと同じ名を持つあの子たちが、幸せでありますように)
その心の声が聞こえたとでも言うのか?
「大丈夫よ」
不意に栗毛の少女が振り返り、にっこりと笑った。
フレッドは一瞬驚きに目を見張ったが、やがてかすかに笑うと
彼もまた彼女たちの後に続き、森の小道を駆け出した。
彼らの姿を、豊かに茂る木々の上から眩く光る太陽が見下ろしていた。
総まとめ。
実は1の世界は仮想空間でした。現実は太陽が化石光線出す死の世界。
ゲイル除く1のパーティーメンバーは太陽と唯一交信できるスーパー少女セラ(七歳)が
現実の知り合いに似せて作り上げた(でも本物とは顔以外似もつかない)プログラム。
取りあえずヒート以外はあっちゅー間にそろい、新キャラロアルドとカルマ「協会」から
セラを奪還…しようと思ったらヒートが裏切ってた。
セラ奪還なるもサーフがヒートと相打ちで戦線離脱。
ショックでセラが作動させた太陽発狂加速装置を止める為次々とみんなシボン。
復活したサーフとセラも自らを情報化して直接太陽に乗り込む為に死。

でもこの世界は全部が情報で出来てて、太陽は死んだ人の情報を吸い上げ
転生体として地上に戻すファンタジー物質なのでみんな太陽で普通に再会。
その途中サーフとセラが合体してセラフになる。
太陽と戦った後セラフはこれまでの狂言回しだった猫
(変身してもう一人のセラフに)とどっかいく。
留守番してた、これまで仲間のマスコット的存在だった1のルーパの息子が
成長しててサーフ達に似た子供となごんで終。