【やるのが】ストーリーを教えてもらうスレPart11【面倒】
・プロローグ
病床に臥したラドラス王が、月夜の晩、何かに取り付かれたように自らのフォルスを開放し、死亡する。
世界中に光が降り注ぎ、フォルスが覚醒する人が続出。そして覚醒は暴走を引き起こし
各地で大被害が起こる。のちに人々はこれをラドラスの落日と呼んだ。
スールズという小さな村でも、ヴェイグという青年が覚醒。氷のフォルスの暴走が始まり、
ヴェイグを心配して近づいたクレアが氷塊に閉じ込められてしまう。
・一年後
クレアの氷塊の前でうなだれているヴェイグの前に、マオとユージーンというフォルス能力者が現れる。
マオは炎のフォルスで簡単に氷を溶かしてクレア救出。
マオとユージーンはクレアの家で接待されることに。そこでヴェイグはマオとユージーンから話を聞く。
ユージーンはフォルス能力者を集めた軍隊『王の盾』の隊長だったが、ラドラスの落日にまつわる陰謀に気づき追放された。
マオは記憶喪失の少年で、フォルス能力を買われ『王の盾』に入隊したが、そのやり方に不信感を抱き、
ユージーンにくっついて王の盾を脱走。2人は、王の盾に知られていないフォルス能力者を探す旅に出たという。
そこでヴェイグの噂を聞き、この村まで来たのだ。ヴェイグは仲間になってほしいと誘われるが、
クレアのそばにいたい、と断る。
そこにカレギア軍を引き連れた『王の盾』の四星、サレとトーマの極悪コンビが登場。
「この村で一番美しい娘をよこせ」と村人をフォルスの力を使って脅迫。
ヴェイグたちを蹴散らし、クレアを誘拐してしまう。
ヴェイグはクレアを取り戻すため、マオとユージーンは誘拐の真意を含めた国の動きを探るため、
3人はチームを組み旅立つ事に。
サレとトーマを追うヴェイグたち。途中、アニーという少女がユージーンを殺そうと奇襲をかけてくる。
彼女もラドラスの落日で、フォルス能力が開花した人間らしい。
アニーは「父をなぜ殺した!」とユージーンをののしる。しかしユージーンは何も答えない。
ユージーンは、王直属の高名な医師であったアニーの父を殺し、軍を追われたらしい。
アニーは力を使い果たし気絶。ユージーンはアニーを大事そうに抱え、女医のキュリアの元に運んだ。
目を覚まし、興奮したアニーはガジュマが憎いと言い放ち、
その場にいたガジュマの少年ミーシャに「近寄らないで!」と怒鳴ってしまう。
実はそのミーシャは、ラドラスの落日でフォルス能力が開花し、気味悪がられた両親に
同じことを言われ捨てられてしまっていた。ミーシャは悲しみのあまり暴走を起こし姿を消す。
女医キュリアは「あなたの父親は、命に色はない、と言っていた立派な医者だったのに!」とアニーを怒る。
ヴェイグたちがミーシャを探し、救い出して一件落着。アニーは反省をしている様子なのだが、
それでもかたくなに「ガジュマは嫌い…ユージーンを殺す…」と言い続ける。
ユージーンは「それなら俺と一緒に来い、いつでも俺を殺せばいい」とアニーを仲間に引き入れてしまう。
「アニーの父バースとは20年の親友であり、アニーも子どもの頃から知っている、アニーは優しい子だ」
心配するマオにユージーンはそう告げた。
以降ユージーンは、アニーに何を言われてもどんな態度を取られても優しく見守る事に終始する。
ペトナジャンカという街にサレとトーマが行ったという噂を聞き、急いで駆けつけると
一足遅く、この街でも拉致が行われた直後であった。
しかも姉を誘拐されたティトレイという青年がフォルス能力を暴走させ、町中が混乱中。
ひとまず、ティトレイの暴走を鎮めるヴェイグ一行。
ティトレイも姉を救うため、一緒に行くことになる。
底抜けに明るい性格のティトレイ加入で、それまでの重苦しい雰囲気が一気に和らぐ。
が、アニーはユージーンに対する敵対心を隠さず、そこは緊張感が漂ったまま。
港町サニイタウンで情報収集。この街でもサレたちによる拉致誘拐が行われていた。
「娘のヒルダがさらわれた」という母親から、サレとトーマの足取りを聞いたヴェイグたちは急いであとを追う。
と、ヒルダという娘が助けを求めてきた。誘拐されたが逃げてきたのだと言う。
ヒルダをかばい、後を追ってきたらしいトーマと対峙するヴェイグたち。
と、後ろからヒルダがヴェイグたちを襲った。なんとヒルダは王の盾の刺客。すべて罠だったのだ。
ヒルダ「騙される方が悪いのよ」
しかし、ヒルダはヴェイグたちに負けてしまう。
トーマは「角を折ったから力が半減したんだ、馬鹿め」と言い放ち
ヒルダの帽子(ターバン)を払いのけた。そこには折れた角とガジュマの耳が生えていた。
「見ろよ、こいつは醜いハーフだ。ハーフが嫌だっつーんで角を折りやがった。
純粋な人の体になる方法があるって嘘をついて利用してきたが、もう役立たずだ」
「人の体になる方法があるっていうのは嘘だったの?騙したのね!」怒るヒルダ。
「騙される方が悪いだろ」笑うトーマ。怒りでヒルダが暴走しはじめたのを見てトーマは姿を消す。
最初からヒルダを暴走させ、捨て駒にするつもりで連れてきたのだ。
ヴェイグたちは苦戦するも、ヒルダの暴走を鎮める。
傷ついたヒルダを抱えサニイタウンに戻り、サレとトーマの足取りを一から探すことに。
サニイタウンでは、王の盾・四星の一人、ハーフのミリッツァが、逃げ出した少女を探し回っていた。
監禁場所から逃げ出した少女は本当にいたのだ。ヒルダはミリッツァの前に飛び出した。
ヒルダ「聞いて!純粋な人の体になる方法はないの!私たちは王の盾に利用されてただけなの!」
ミリッツァ「…で?王の盾以外にハーフを受け入れてくれる場所があるの?ないでしょう?」
ヒルダ「………」
ミリッツァ「お前は角を折った。ハーフを嫌がりハーフとしての自分も否定した。お前は許せない」
戦闘が始まり、ヒルダはヴェイグたちと共に戦い、ミリッツァを倒した。
こうしてヒルダ姉さんも、仲間に加わる事に。
ヴェイグたちは逃げ出した少女スージーを探し出し、話を聞くことに成功。
囚われた少女たちはカレギア城に集まられるらしい。スージーは城から逃げ出してきていた。
少女たちは丁重に扱われ、アガーテ女王と一人ずつ対面させられるのだという。
スージーが「こんな綺麗なガジュマの女性は始めて見た」と言うと
アガーテ女王は悲しそうに「ガジュマのわりには、という意味?」と聞き返した。その後の記憶は無いという。
一行はカレギア城に向けて出発する。
ヒルダの苦悩を目の当たりにしたヴェイグとティトレイとマオは
ガジュマとヒューマの違いやハーフへの差別について意見交換、真剣に考えるようになる。
特にティトレイは、ヒューマとガジュマが恋愛するなんて考えた事も無かった自分にショックを受ける。
アニーはガジュマとヒューマが愛し合う可能性があることに拒否反応を示すが
そのうち美人で姉御肌のヒルダに憧れ、慕うようになる。
ヒルダは未だに純粋なヒトの体を手に入れる方法をあきらめてはいないと宣言。
そのままでいいじゃないかというユージーンやティトレイの意見に耳を貸さない。
砂漠でアニーが高熱に倒れ、砂漠の村に立ち寄り看病する事に。
その村は外部の人間に冷たく、アニーも「ガジュマなんかに世話になる気は無い」と
余計な一言を言い放ち、介護をする場所の提供をことごとく断られる。
その村は昔、疫病にかかったヒューマが訪れ、疫病を蔓延させた後、姿を消したため
わざとこの村をを滅ぼそうとしたのではないかと、住民が不信感を抱いてしまっていたのだ。
一行はアニーを助けるためオアシスにある治療の材料を取りにいく。
ヴェイグたちが持ち帰った材料の角を見た住人が、あの疫病のあと
これを持ったヒューマが村の入り口で息絶えていたことを思い出す。
ヒューマは疫病を持ち込んだ事を気に病んで姿を消したのではないか・・・
そして薬を持って来ようとして息絶えたのではないか?
住民たちは反省し、ヴェイグたちを迎え入れてくれて、アニーの容態が回復する。
喜ぶユージーンだったが、アニーは相変わらずユージーンに拒否反応を示す。
カレギア城を目指し着々と進んで行くヴェイグ一行。
バビログラードという港町につく。そこでワルトゥという王の盾・四星の一人と対戦。
ワルトゥはこの港から捕らえた娘たちをカレギア城まで船で運ぼうとしていた。
ユージーンは旧知の仲らしく、ワルトゥに「なぜお前がこんな事に加担するのか?」と問いただすのだが
ワルトゥは答えない。
そこにミルハウストという王国正規軍の将軍も現れ、ワルトゥに娘たちを解放するよう要求。
ミルハウストは女王と国民を守る使命に燃える正義の人であり、王の盾・四星も頭が上がらないらしい(おまけにイケメン。
無事娘たちが解放され、ティトレイと姉のセレーネが再会する。
しかしクレアはすでにカレギア城に連れ去られたあとだった。
がっかりするヴェイグ。
その頃、クレアはアガーテ女王と対面。ヒューマとガジュマの違いを問うアガーテに
「違いはありません、見かけは違っても私たちは同じヒトです」と毅然と答えるクレア。
アガーテはクレアの肩に手を置いた。クレアは気絶し崩れ落ちる。
アガーテは家臣のジルバに告げる「この人よ……私を助けてくれるのはこの人」
ヴェイクたちはカレギア城のあるバルカに到着。
アガーテ女王は、聖なる王の復活の儀式を執り行うと宣言していた。
クレア誘拐となんらかの関係がありそうだ。
ヴェイクたちは地下道を通ってカレギア城に潜入し、囚われていた少女たちの部屋を見つけ出す。
しかしクレアは祭儀場に連れて行かれてしまっていた。
立ちふさがる王の盾をぶっ飛ばし、ヴェイグは儀式執行の間に突入。
ヴェイグ「女王は一体何をする気だ!?クレアを返せ!」
が、アガーテ女王のフォルスの力は絶大でヴェイグは身動きが取れなくなる。
アガーテ女王は月のフォルスを使い、クレアを黒い球の中に取り込み、自らも中に入り込んだ。
そこで、力が暴走。その球体は聖獣ゲオルギアスへと変化してしまった。
聖獣ゲオルギアスは言った。「ガジュマとヒューマは共存できない。必ず争う。
ならばヒューマを滅ぼすのが世界を救う唯一の方法だ」
体が自由になったヴェイグたちは、ゲオルギアスに剣を抜き、立ち向かっていった。
そして見事ゲオルギアス撃破!その瞬間ヴェイグはジャンプして光の中に飛び込んだ。
そしてクレアを抱きかかえ、戻ってきた。
ヴェイグはクレアを連れ、村に戻った。ずっと気を失っていたクレアも目覚めた。
完。
というのは嘘で、ここまでが壮大なプロローグというか第一部です。
・第二部突入
クレアが目覚め、喜ぶ両親とヴェイグ。だがペットのザピィは大好きなはずのクレアに寄り付かない。
そこにアニーが現れ、自分と一緒にカレギア城のそばの洞窟に来て欲しいと告げる。
ユージーンの様子がおかしくなり、マオにヴェイグ達を連れてきてと頼まれたのだと言う。
「マオとユージーンには世話になったんだから行ってやれ」とクレアの両親にも言われ
ヴェイグは出発を決意。そんな中、村で騒動が勃発。
ポプラおばさんというピーチパイの名人で、人のいいガジュマの主婦が性格豹変、
ヒューマの住人が気に入らないと喧嘩を売ったのだ。
止めに入ったヴェイグに殴りかかるポプラおばさん。ヴェイグがクレアを氷付けにした時、
クレアの両親と共に、追放寸前のヴェイグをかばい、鬱になったヴェイグを励まし続けたのは
このポプラおばさんだった。あまりの豹変振りに驚くヴェイグ。
アニーが言うには、各地でヒューマとガジュマの似たような対立が勃発しているのだそう。
村が心配ではあるがユージーンを救うため出発するヴェイグ。
街道の休憩所で休んでいるとクレアがやってきた。
同行していた道案内の人が言うには、クレアはカレギア城を目指していたらしい。
ヴェイグは村に戻るよう説得をしたのだが
アニーが「ヴェイグさんと一緒に居たいんでしょう?追い返すのは可哀相」と言い出し
なし崩し的にクレアも同行する事に。
途中ペトナジャンカにも立ち寄り、ティトレイにも声をかけ、4人はユージーンとマオの待つ洞窟へ向かった。
ヒルダは、純粋なヒトの体を手に入れるためどこかへ旅立ち、居場所がわからないらしい。
立ち寄る先では「なんだか急に嫌気がさした」「顔を見るだけで腹が立つようになった」と
ヒューマとガジュマが互いを嫌いあう様子が、どこでも見られるようになっていた。
洞窟の奥ではユージーンがヴェイグたちを見つけるなり獰猛な叫び声を上げはじめた。
「ヒューマが憎い!お前たちを引き裂いてやりたい!だから・・・俺に近づくな!」
父親代わりと言ってもいいほど信頼しているユージーンの豹変振りに泣き出しそうなマオ。
アニーがとある地方に精神を安定させる強力な秘薬があるのを思い出し、それを見つけに一行は旅立つ。
ユージーンが心配なマオと、戦闘能力の無いクレアはここに残る事に。
ラジルダという村に向かったヴェイグたちだったが、この村はヒューマとガジュマの対立が恐ろしいほど酷く、
ガジュマ住民はヒューマであるヴェイグたちに口も聞いてくれない。
ヒューマ住民も、ガジュマのユージーンを助けるためだとわかると態度を一変させ、ヴェイグ達を追い払う。
苦労しながらもなんとか秘薬を手に入れたヴェイグたち。偶然ヒルダもラジルダに来ており再会、合流する。
その頃、クレアは洞窟を抜け出し、カレギア城に入ろうとしてミルハウスト将軍に発見される。
ミルハウストは「女王の一件を知る人間に見つかる前に、この街から出て行け!」とクレアを追い返す。
クレアはミルハウストに何かを伝えようとしたが適わず、
「どうして気づいてくれないの?」と気落ちして門を後にする。
ユージーンのいる洞窟へと戻ったヴェイグたち。
秘薬を飲んだユージーンは落ち着きを取り戻す。ユージーンとマオとアニーは
ガジュマとヒューマが憎しみを爆発させるようになったのは、
聖獣ゲオルギアスに関係あるのではと考え、遺跡があるというこの洞窟に入った。
そこで突如ユージーンが暴れだし、奥の檻に閉じこもったのだと言う。
ユージーンがアニーに「ヴェイグ達を連れてきてくれてありがとう」と礼を言うが
アニーは「マオに頼まれたから仕方がなかった」と下を向く。
ユージーンが落ち着いたので、一行は洞窟を隅々探して遺跡を発見。そこには
「王ゲオルギアスはヒューマを滅ぼすと決めた。が6人の聖者はそれに反対しゲオルギアスを封印した」
「ゲオルギアスの強大な思念は人々の心に憎しみを生む」
「ゲオルギアスの思念は、聖者の力で消すことができる」など、大昔の聖戦についての記述があった
やっぱり人の心が憎しみで満ちた原因はゲオルギアスだった。が、聖者の力とはどこにあるのか?
と、ヒルダがラジルダでこの石碑に書いてある紋章を見たと言い出し、一行はラジルダに向かって出発。
クレアが一人で出かけたことをマオから聞いたヴェイグは、クレアに注意する。
クレアは「…ヴェイクたちを洞窟の外で待っていただけです」と嘘をつく。
他にもクレアは、自分がヴェイグにプレゼントした石のペンダントのことを覚えてなかったり、
話しかけると、言葉に詰まり、しどろもどろになるなど様子がおかしい。だがヴェイグは
一年の氷付け→誘拐→しばらく意識不明ということもあり、追求する事はしなかった。
ラジルダ到着。クレアに話しかけてきた少女がいたがクレアは覚えてない様子。
少女も誘拐の被害者だった。カレギア城に囚われていた間、
クレアが「ヴェイグが助けに来てくれるから大丈夫」とずーっと励まし続けてくれたのだという。
「あなたがいてくれなかったら不安で押しつぶされていたわ」とクレアに感謝する少女。
「アガーテが誘拐なんてするから悪いんだ〜!」と改めて憤慨するティトレイ。黙り込むクレア。
アガーテ女王はあの事件で行方不明になったのだが、カレギア国はそれをひた隠しにしている。
ラジルダは相変わらず種別対立をしており。ガジュマ住民にはユージーンが、
ヒューマ住人には、顔の割れていないマオとヒルダとクレアが聞き込みにあたった。
特にクレアの上品な言葉使いは、ヒューマの長にいたく気に入られ、やすやすと情報ゲット。
見事、近場の沼に『闇の力』の遺跡があることを突き止める。
「クレアは女王様みたいだったんだよー」というマオの報告を意外に思うヴェイグ。
ヴェイグ「どこでそんな言葉使いを覚えたんだ?」
クレア「・・・・ア、アガーテ様に教えてもらったのよ」
(もうバレバレではあると思うが一応補足。クレアの中の人はアガーテ女王)
遺跡突入。そこでティトレイは白昼夢を見る。
姉のセレーネが、ガジュマを執拗に苛めている。止めに入り、ガジュマたちを助けるティトレイ。
助けてもらったガジュマは「覚えてろ!思い知らせてやる!」と捨て台詞を吐く。
愛する姉セレーネに「あなたは本当に差別したことないの?誰にだって差別の心はあるでしょう?」と
問いかけられ、ティトレイは自問自答を繰り返す(俺は本当に差別をしたことが無いと言いきれるのか?)
場面は変わって、ティトレイの家。先ほどのガジュマがセレーネを殺害して逃亡してしまう。
絶望や憎しみがティトレイの心に湧き上がる。
「ガジュマが憎いでしょう?」アニーの声が聞こえる。
「いいや!悪いのは姉を殺したヒトだ!ガジュマじゃない!」ティトレイは叫んだ。
悪夢が終わった。これはすべて闇の聖獣の試練だったのだ。
最後にティトレイは闇の聖獣の「信じるものはなんだ」との問いに
「ヒトはみな感情がある、そこに種族の差は無い」と言い切り無事合格。闇の力を手に入れる。
次の遺跡はピピスタにあると教えられ、ヴェイグたちはピピスタに向かう。
ヒルダがぽつりと「なんであんたなの?なぜ私じゃないの?」とティトレイにつぶやいた。
ユージーンが「聖獣の力が手に入っても、人の体が手に入るとは限らない」とさとすのだが
ヒルダは「そんなの手に入ってみなきゃわからないじゃない!」と反論する。
ピピスタで次の遺跡を無事発見。
次の試練の対象はマオ。マオが見たものは6聖獣たちの談話。
━━本当にゲオルギアスの言うとおりヒューマを滅ぼせば世界は救われるのか?
━━ヒューマは本当に危険なんだろうか?共存はできないのだろうか?
━━では、世界を見るために穢れ無き瞳を作りましょう
マオは気づく。そうか僕に記憶がないのは無くしたのではなく
この世界を見るため聖獣たちに作られた存在だったから。記憶なんて元から無かったんだ。
そして今までの旅で見てきた経験がさまざまと脳裏に蘇る。
ユージーンとの出会い、王の盾、憤り、旅、戦い、仲間、ヒューマ、ガジュマ、ハーフ、ヒト。
マオは「この世界を守るため力が欲しい」と言い、無事炎の力を手に入れる。
ここでヒルダが「私にも力を!」を聖獣に詰め寄る。
聖獣は次は雲海にそびえる塔を目指せと言って姿を消す。がっかりするヒルダ。
そのころ、ラジルダの海岸にアガーテが打ち上げられ、
数少ないまともなヒューマの青年に助けられ、かくまってもらっていた。
(アガーテは女王としてのお披露目がまだだったので、顔はそんなに知られていない)
しかしヒューマ対ガジュマの対立が急激に悪化、暴動に発展。町中に怪我人があふれる。
アガーテは、怪我人を運び、薬草を使い介抱を始める(さすが中の人がクレアなだけある)
少し遅れてラジルダに戻ってきたヴェイグたちも、事態を収めるため奔走。
アガーテがいることにクレアだけが気づくが、クレアはアガーテに見つからないよう隠れ、やり過ごす。
そこにミルハウストが軍隊を引き連れ、ラジルダを制圧。ヒューマとガジュマの長を連行する。
住民の対立が起きないよう、ここを軍の監視下に置くことを決めると
ミルハウストはあわただしくラジルダを出ていった。クレアは黙って見送った。
宿屋ではアガーテが怪我人の治療をしていたが、ヴェイグたちはまったく気づかず
雲海にそびえる塔に向けて出発してしまう。
だが、アガーテはヴェイグたちに気づき、後を追う。
キョグエンという裕福な街に着いた御一行。
塔の情報を得るため、街の富豪のもとを訪ねる。
富豪は情報を出す代わりに、自分が主催しているオークションの警備と
クレアを接客に使わせることを条件を出す。
ヴェイグたちが客の出迎えと警備に当たっている頃、クレアは監禁されてしまう。
隣の部屋では、キョグエン付近で富豪の部下に拉致られたアガーテも閉じ込められていた。
オークションと言うのは人買いも兼ねており、富豪は上玉のクレアとアガーテを売り飛ばす気なのだ。
狼狽するクレアを、壁ごしにアガーテが励ます。クレアは、向こう側にいるのが、アガーテであることに気づく。
クレア「…あなたは強いんですね」
アガーテ「私は強くないわ。信じているだけ」
そこに、ヴェイグのペットのザピィがアガーテの部屋に飛び込んでくる。
アガーテはここにヴェイグが来ている事を確信。ヴェイグに「助けて」と手紙を書きザピィに託す。
ヴェイグは、クレアの字で書かれた手紙を読んで囚われた事を知り激怒。
クレアを助けるため富豪の家に突入する。いろいろあったが、クレアを無事に助け出す。
しかしアガーテは一足遅く売り飛ばされた後であった。
ヴェイグ「他に捕まってた女性はいないな?クレア」
クレア「……いません。私だけです」
決路 FINAL OPTION
「サンド島基地より逃亡」
基地を脱出したサンド島中隊は、第8492飛行隊(ベルカ人アグレッサー部隊)の追撃を受ける。
逃亡中のサンド島中隊機と遭遇した空母ケストレル艦載機(マーカス・スノー大尉搭乗)は
艦長アンダーセンの指示により撃墜を偽装、サンド島中隊を空母ケストレルに匿う。
ウォードックはサンド島よりずいぶんとはなれたとこまで来たが、追撃の手はすぐそこまで迫っていた
後方の空には8492飛行部隊が見えた…、ウォードックの目の前には火山性の山が聳え立つソロ島…
前を行く親父さんがブレイズ達にいった
「逃げるからね、しっかりついて来るんだよ」
次の瞬間、急降下した親父さんはソロ島の地面すれすれを飛行しだす
「あの飛び方…、アレは大佐ではないか?」8492の一機がつぶやく
「大佐?フッケバインの凶鳥とよばれたあの?」
「あぁ…、我が祖国最大の裏切り者だ」
親父さんはこの通信を聞いていたのか、すぐさま彼らに返答する
「君はアシュレイかね?8492飛行隊とか言い出すから、どこの誰かと思ってしまったよ」
「君達がグラーバク戦闘機体などと名乗っているときから同じ空を飛ぶのはごめんだと思っていたんだ」
親父さんは彼らに対する嫌悪の感情をあらわにする。
ノルゼンと言う雪の村に移動した御一行。ここもヒューマ対ガジュマの抗争が勃発していた。
「種族争いなんぞけしからん!」と怒る頑固爺さんなど、まともな人が残っているので、暴動の心配はなさそうだ。
古の塔についての情報を探すと、村の青年が場所を教えてくれる。
ヴェイグたちは塔にのぼり、最上階に着いた。そこにいたのは王の盾・四星の一人、サレ。
サレはカレギア城で、いとも簡単にヴェイグにぶっ飛ばされたせいでプライドが傷つき、さらに狂った。
そしてヴェイグ達の心を傷つけ、倒し、復讐することを当面の目標にしてしまった。
この場所を教えてくれた村の青年もサレの変装。「ここならミルハウストに邪魔されずにお前らを倒せるからな」
サレはヴェイグたちと仲良くたわむれていた王の盾の下っ端、ドジッ子3人組「漆黒の翼」を改造して操り、
ヴェイグたちを襲わせ、自分はさっさと立ち去ってしまう。
戦いの後、自分を取り戻した漆黒の翼に、王の盾を抜けるよう説得するヴェイグたち。
ここは聖獣の塔ではなかった。3人を見送ったあと、うなだれる一行の前に、
遠くの平原に、雲の中までそびえ立つ塔のシルエットが見えた。雲海にそびえし塔・・・あれだー!!!!
しかし塔に行くには船がないと無理なことがわかった。
船を借りる交渉をしようと、ノルゼンの港に行くと、軍が港を封鎖しており追い返されてしまう。
そこにアニーが仲間になるイベントで出合った、女医のキュリアと医師見習いのミーシャが現れる。
各地で暴動が発生しており、鎮圧するため出動した軍が2人に同行の要請をしたらしい。
軍の船を借りる事はできないか?と相談するヴェイグ一行。
宿屋で連絡待ちをしていると、ガジュマの兵士が尊敬するユージーンに挨拶がしたいと尋ねてきた。
そのガジュマの兵士は、ユージーンの元部下で、アニーの父バース殺害の現場にいたらしい。
アニーは「教えて!どうして父は殺されたの?」とガジュマ兵士に詰め寄る。
「父親?」兵士はバースの娘とユージーンが行動を共にしていることに驚く。
兵士「ユージーン隊長は悪くない。バース医師をかばっているんだ…ラドラス王を…」
しかしユージーンがそれ以上言わないよう兵士に口止めをしてしまう。
「父は立派な医者だった!ガジュマの言う事なんか信じない!」アニーは怒りまくり兵士を追い出してしまう。
82 :
ACE5 :04/12/24 17:42:56 ID:LYd6gcQN
しまった、かぶった…すいません
ACE5職人さん、先ドゾー
また後で貼りにきまーす。
84 :
ACE5 :04/12/24 17:52:49 ID:LYd6gcQN
ではもう一度決路張らせていただきます
決路 FINAL OPTION
「サンド島基地より逃亡」
基地を脱出したサンド島中隊は、第8492飛行隊(ベルカ人アグレッサー部隊)の追撃を受ける。
逃亡中のサンド島中隊機と遭遇した空母ケストレル艦載機(マーカス・スノー大尉搭乗)は
艦長アンダーセンの指示により撃墜を偽装、サンド島中隊を空母ケストレルに匿う。
ウォードックはサンド島よりずいぶんとはなれたとこまで来たが、追撃の手はすぐそこまで迫っていた
後方の空には8492飛行部隊が見えた…、ウォードックの目の前には火山性の山が聳え立つソロ島…
前を行く親父さんがブレイズ達にいった
「逃げるからね、しっかりついて来るんだよ」
次の瞬間、急降下した親父さんはソロ島の地面すれすれを飛行しだす
「あの飛び方…、アレは大佐ではないか?」8492の一機がつぶやく
「大佐?フッケバインの凶鳥とよばれたあの?」
「あぁ…、我が祖国最大の裏切り者だ」
親父さんはこの通信を聞いていたのか、すぐさま彼らに返答する
「君はアシュレイかね?8492飛行隊とか言い出すから、どこの誰かと思ってしまったよ」
「君達がグラーバク戦闘機体などと名乗っているときから同じ空を飛ぶのはごめんだと思っていたんだ」
親父さんは彼らに対する嫌悪の感情をあらわにする。
8492部隊はウォードックを高空から追おうとするが、すぐさまレーダーとロックオン機能の異常に気が付く
「なんだ…ロックオンできない」
「ここは火山性の地層でね」親父さんが自慢げに言う
8492飛行隊の通信にはサンダーヘッドからの通信が入っていた
「本当に彼らが裏切り者なのか!?信じられない!」
彼らの戦いを見続けていたサンダーヘッドにはウォードックの裏切りが信じられなかった
ソロ島の超低空を飛行し続ける親父さん、ブレイズたちはその飛行についていくのが精一杯だった
親父さんの飛行技術は想像を絶するものであり、崖に接触しそうな状態で飛んでゆく。
「すごい…、感覚が研ぎ澄まされていく…!」
グリムが叫ぶ中、親父さんはソロ島のトンネルへと突入してゆく
戦闘機が飛ぶには狭すぎるトンネル、幅60mほどのそのトンネルを戦闘機が飛んでゆく…
トンネルを抜けると渓谷がそこにはあり、親父さんは渓谷の間を縫うように飛んでいった
「こんな飛行技術があるなんて!」ナガセは親父さんの飛行技術に感動すら覚えていた。
ソロ島には軍事施設建造時のトンネルがあり、親父さんは今度はそのトンネルに突入して行く
「翼があたりそうだ!」叫びながらもしっかりついてくるグリム
クレーンなどが放置されているトンネルを見事な飛行で切り抜けたブレイズ達
追跡してくる8492飛行隊はすでに彼らを見失っていた…。
飛行編隊を練り直す彼らに向かって飛んでくる一機のF-14、そのF-14のパイロットは
8492飛行隊と連絡しており、ウォードックを発見したと伝えていた、通信を聞いていたブレイズたちは青ざめる。
そのF-14は8492からの命令を受け、すぐさまブレイズたちの後ろにつける
絶体絶命の状況に追い詰められるウォードック
しかし、F-14から発行信号により連絡が来る
「あれは…モールス信号!?」ナガセが発行信号に気が付く、それと同時にそのF-14は
セント・ヒューレット軍港強襲、第三艦隊集結戦のとき、ウォードックとともに闘った
スノー大尉のF-14であることに…。
「シンジロ…、ベイル…アウト…せよ」グリムがモールスを読み取る
「ベイルアウトしろだって!?」
「信じてみようじゃないか…、ジュネット君、君からいきたまえ」グリムとジュネットに落ち着いた口調で話す親父さん
低速でベイルアウトするウォードック…、通常ベイルアウトという行為はパイロットにとっては
想像を絶するダメージを与えるものであるが、安定した飛行状況でそれを行ったため
彼らの体のダメージは最小限ですんだ。
空になった機体を撃ち落してゆくスノー、8492飛行隊はスノーが練習機を撃ち落したデータを
リンクによって習得していた…
ケストレル艦上
うつろいゆく意識の中…、けたたましく聞こえるヘリのローター音
「見つ…た…待ってろ…ま…新しい…連れて…」
絶え絶えに聞こえる声をブレイズは耳にしていた…。
ベイルアウトした彼らはケストレル艦長であるアンダーセンにより撃墜を偽装
事後処理として破片回収に来たのはケストレル所属のシー・ゴブリン…
8492飛行隊の目を欺くすばやい行動によりウォードックはケストレルへと移送された。
アンダーセン艦長…
歴戦の空母ケストレルを ここまで生きながらえさせてきた男
「いや、まったく自分など負け戦ばかり繰り返してきた男です 」
そうも言いながら、開戦以来、ケストレルは一弾も被ったことがない艦なのだ
「艦に傷がつかなくとも、艦載機を出すたび 帰って来ない部下の数が増えるというのは辛いことです
とうとう搭乗員は分隊長のスノー大尉ひとりになりました、飛行機のない空母はお役ごめんです
ここで昼寝をしております 」
艦長は悲しそうに言う。
艦長と話す親父さんが言う
「私は、私は前の戦争が終わる頃、自国の都市の上に核兵器を落とす役を仰せつかりました」
そう、15年前の戦争で核を起爆させたのは、グラーバク戦闘機隊だった…
「命令拒否して脱走した私を拾ってくれたのが、バートレット大尉です」
「『ブービー』というのは その当時の彼のあだ名だった、不思議な男でしてね、以来15年間昇進していません」
「私の国には『灰色の男たち』と呼ばれる連中がいました、今でもまだいるはずです」
「彼らにとって裏切り者の私を、15年間かくまい続けたのがバートレットです」
「ときに―ハーリング大統領の行方のことですが、やはり『灰色の男』どもが…?」
『ブービー』、初めてウォードックが出撃した際、バートレットがブレイズを『ブービー』と呼んだ
バートレット自信も、過去の戦争で『ブービー』と呼ばれていた。
「うちの艦で一隻 高い傍受能力を誇る 通信情報艦がおります―『アンドロメダ』」
アンダーセンはアンドロメダがベルカ語の秘密通信を傍受し、それの解読のために大佐(親父さん)
に来てもらったことを話した。
親父さんの戦闘機はあるのかという質問に対しアンダーセンは南ベルカの会社がユークに密輸
しようとしていたものを拿捕し、戦闘機だけは余ってることを話した…。
古城の幽閉者 ANCIENT WALLS
「ハーリング大統領を救出」
ベルカ公国領内に幽閉されていたオーシア大統領、ビンセント・ハーリングを救出。
本作戦よりマーカス・スノー大尉が編隊に加入。
艦載機に搭乗しケストレルを飛び立ったウォードック、目標はベルカ領内にある古城…
古城の北には核によるクレーターがなおもおびただしい放射線を放っていた…。
「スノー大尉、うしろにつきます。よろしくお願いします。」
新たに編隊に導入されたのはスノーだった、グリムは最後尾に着く
「編隊飛行なんて久しぶりだ。」うれしそうに話すスノー
「戦争が始まって最初の戦闘で、あなたに邪魔だって叱られたってチョッパー…
…いえ、ダヴェンポート大尉がいっていました。そのときには、僕、まだ補欠で…」
グリムが切なそうに話す。
popsからの通信により、古城周辺の対空火器を排除し、シー・ゴブリンの着陸を援護するウォードック
「こちらシー・ゴブリン。ナガセ大尉は来てるのか?」
「ええ、吹雪の山から 救助していただきました。」
「ヘリの乗り心地はなかなかだっただろう?どうだい、こっちに転属してこないか?」
「そういえばお喋りの旦那はどうしたんだい?静かだな。」
「いえ、彼は…ここには…。」
うつむきながらもベルカの地上部隊を攻撃してゆくナガセ
シー・ゴブリンは無事に古城に到着し突入を開始する
ナガセはクレーターを見ながらつぶやいた
「この世の終わりが通り過ぎた後の風景…、ベルカの因縁のある土地では、空気すら重苦しい」
グリムがそれに続いて言う
「ベルカ人の七つの街が蒸発した痕…。 動くものが何もない。死んでいる土地のようだ…。」
地上ではシー・ゴブリンが大統領との面会のために服装を整えるだのとジョークを交えた通信が飛び交っていた
突入したシー・ゴブリン、外からは地上部隊が彼らに迫るも、ウォードックの航空支援により
すべてが無力に終わっていた。
ヘリが待機している途中、ベルカの航空機が接近してきた
「戦闘機かね?独自の戦闘機まで持っているのか、彼らは?」親父さんが落ち着いた口調で話す
「オーシアとユークからの金を浮かせて、自分たちのものを揃えていたか。とにかくヘリを守りたまえ。」
空戦状態に突入するウォードック。
城内部では想像を絶する戦闘が続いていた、石造りの城で超接近戦を強いられる突入部隊
通信だけを聞いていてはかなりの苦戦であった。
中枢に侵入した彼らは何とか大統領をつれ、被害を出しつつも命からがら城外に逃亡する。
ヘリに乗った大統領はパイロットとナガセの通信に気が付き叫ぶ
「素敵な声のお嬢さん、君かい?君もいるのか?」
「では、アンダーセンも舞台裏の秘密に 気づいたんだね?」
大統領は負傷した部隊員の体を診ながら通信していた。
ヘリコプターは低空を飛行しすぐさま戦闘領域から離脱してゆく…
大統領救出作戦は負傷者さえ出たものの、味方の死者は出ないものとなった。
ジュネットが大統領の到着を聞いて艦橋に駆け上がったとき、大統領は艦長やおやじさんとにこやかに談笑していた
大統領は、囚われの古城の窓から今では別々の国となった
南北ベルカを隔てる七つの爆心地クレーターを見て過ごしていたのだという
結局オーシア軍は、ユークトバニア首都を陥落させることが出来ず
戦況は泥沼化している、かつて世界に向けて戦いを挑みかけたベルカに
鉄槌を食らわせたオーシアとユークトバニアへの復讐として、これほどふさわしいことはない
両国の間に憎しみを作り出し、戦争によって疲弊してゆくことを望む者ども
二つの国の軍人たちは踊らされるがままであった。
通信艦が傍受し続けている ユーク軍の無線
そのひとつ、空軍の航空管制通信のベースラインに謎の数列が仕込まれているという
緯度・経度・日時
そして、もうひとつ何かを表す数字、答えは大統領が出した
「驚いたな、この数字は私の大統領選挙での得票数だよ」
「これは一度目の、こちらは一昨年の選挙の数字だ、これは私に当てたものだ」と
緯度と経度は北ベルカ領内を指している、日付は明日
サンド島から来た彼らは 大統領直属の航空戦隊となった
公式には撃墜され、死亡が報告されたままラーズグリーズ部隊…、それが彼らの新しい名前
孤空からの眼差し SOLITAIRE
2010/12/11
「ベルカ北西部を偵察」
ベルカ公国北西森林地帯の鉱山施設を偵察。
第8492飛行隊とユークトバニア軍との関連が明らかに。
サンド島中隊、オーシア大統領直属特別部隊に任命。以後、ラーズグリーズ部隊と呼称。
北ベルカのレーダーが張り巡らされている高山地帯をブレイズはたった一人で飛んでいた
今回の任務は先の通信によって得られたものの正体、15年前の核弾頭が眠り続ける鉱山施設
popsから通信が入り「本来空を飛ぶということは孤独なことだ」と諭される
その通信を聞きながらもブレイズはレーダー網を網の目のようにくぐり鉱山地帯に向かっていった
鉱山施設のすぐそこには数機の戦闘機が止まっていた、鉱山の入り口と戦闘機を丁寧に
カメラに収めて行くブレイズ
「あの戦闘機は何だ!?見たこともないエンブレムだ…」
鉱山施設に駐留していたのはグラーバクであった、偵察を終えたブレイズはすぐさま戦闘機動へ移行し
離陸してくるグラーバクを振り切り逃亡した…
偵察写真には施設に掲げられたユークとベルカの旗が鮮明に映し出されていた…。
ユーク軍が核を持ち出そうとしているのは明らかであった。
94 :
ACE5:04/12/24 18:55:47 ID:LYd6gcQN
次回はいければ
封印からハートブレイク・ワンまで行きたいです
書き忘れたのですが、ブレイズは劇中でのあだ名は「ブービー」です
ではテイルズの職人さんどうぞ
職人様方、お疲れ様です!
>>67 ゲームはまだ続きますが、先にヒストリーを書いています
ヒストリーが終わったら第二部に行きます。
ヒストリー2 マハト
研究も終わりに近づいたある日、
淡島博士はオステルンの研究所内で一人の人物の姿を見かけました。
篝松博士といって、世界中の紛争地域に出かけては人をさらい、
人体実験を繰り返しているという、黒い噂の絶えない狂気の科学者です。
淡島博士は研究の新しいスポンサーの正体に疑念を抱き、調査を開始しました。
すると一連のできごとの背景には「マハト」と呼ばれる
謎の組織が暗躍していることがわかりました。
マハトは国際的な秘密結社です。その理念は、自由や力への意志を持つ人間が、
そうでない劣等な人間を支配すること。
実際マハトは巨大な多国籍企業を傘下に収め、世界中に私兵集団を展開しています。
ですが、彼らはそれで満足したわけではありません。
人間が生物としての欠点から解放され、
自らの意志でより強力な存在へと進化する方法を模索しました。
こうして設立されたのが、シルヴァプラナ機関です。
シルヴァプラナ機関の科学者たちは、
人間の肉体を思い道りに改変するための道具として、
ナノマシン「DT」の開発を始めました。
淡島、戻橋、緋瓦らの研究プロジェクトにも早くから着目しており、
世論操作や政治家への圧力で研究を中止させたのです。
そして傘下のオスステン社で淡島らに研究を続けさせ、
他の場所で行われていた研究の結果も統合し、DTを完成させたのでした。
篝松博士は、このシルヴァプラナ機関の中心人物の一人でした。
最初はスイス、後に日本で研究を続け、DTの使って「リオーグ」と呼ばれる
新しいタイプの改造人間(サイボーグ)を作っていたのです。
シルヴァプラナ機関には他にも、「ライマージ」と呼ばれるミュータントを研究
しているフォイエルバッハ博士、「DTam」と呼ばれるロボット兵器を作っている
クズネツキー博士などが在籍しています。
ヒストリー2 終 つづく
ハイパーリンク
秘密結社マハト
「自由と力への意志を持つ限られた人類が、下等な人類を支配する」という理念を、
「Macht(ドイツ語で権力・武力の意味)」と呼び、
実現を企てる秘密結社。7人委員会を頂点とし、
巨大コンツェルン、私兵集団、研究機関を有する。
オステルンBGT
ミュンヘンに本部を置く、マハト傘下の企業。無重力結晶合成細菌から
水虫の治療薬まで、あらゆる化学製品を製造する巨大企業。
ナノマシン「DT」
1990年、秘密結社マハトの研究部門の1つ、
シルヴァプラナ機関で作られたナノマシン。
宿主の意志に従って酵素を合成し、その働きによって多彩な現象を起こす。
シルヴァプラナ機関
生命を解放を目指してLL計画を推進した、フランツ・レーターを長とする
秘密結社マハトの下部組織。意志によって生物の遺伝子や形態を自由に変化
させるDTの実用化を成功させた。
LL計画
シルヴァプラナ機関の目的「生命解放」達成のための具体的な計画。
生命の自由意志による適時変化、変能を目指し、ナノマシンDTを開発した。
生命解放
生物が自らの意志で遺伝子を書き換え「生き物を造り給うた存在」
の呪縛から解放されること。シルヴァプラナ機関の目的。
篝松博士
秘密結社マハトのメンバーで、シルヴァプラナ機関の幹部。
中欧1研や極東1研を中心にリオーグを研究、
超生教団を率いてマハトの覇権を争うマスター。医学博士。
>>97 今読んでいたのですが、オスステン社ではなくオステルン社でした。
そんな中、魔物が大挙して村に押し寄せ、勇敢に戦った兵士が大量に負傷する。
かけつけたヴェイグたちが魔物を撃退。その後みんな分散して怪我人を屋内に運び、手当てする事に。
キュリアは、医者の心得のあるアニーに、他の家に運ばれた患者を診て回ってくれと頼む。
「いい?アニー。命に色はないのよ!そこにいるのはヒューマでもガジュマでもなく、患者なの!」
アニーはしぶしぶ患者の元へ出向くが、その重傷患者は宿屋に尋ねてきたあのガジュマの兵士だった。
アニー「できない…ガジュマを助けるなんてできない……」
ユージーン「アニー、助けてやってくれ、頼む!」
しかしアニーが駄々をこねている合間にガジュマ兵士は絶命。アニーのその態度と兵士の死に涙を流すユージーン。
アニーは兵士の死でようやく自分が何をしでかしたかを認識。兵士を見殺しにした自分にショックを受ける。
アニーは走り出すと、雷のフォルスを持つヒルダを連れて戻り、電気ショックで兵士を蘇生させようと必死になる。
蘇生は成功。アニーは人が違ったように村中をかけずりまわり、すべての兵士たちの治療に精を出す。
アニーは生前父が言ったという「命に色はない」という言葉をやっと受け入れ、理解した。
そしてアニーの努力が認められ、軍が船を貸してくれる事になった。
しかし、アニーはガジュマに対する差別はやめたが、ユージーンにはやっぱり冷たいまま。
また、ユージーンもイライラしているのか様子がおかしくなってくる。
古の塔に突入。次の試練の対象はアニー。アニーが見せられる白昼夢は、対ガジュマの記憶の数々。
父がユージーンに刺し殺される場面。ユージーンに奇襲をかけて返り討ちにあった思い出。
「近寄らないで!」「ガジュマなんか嫌いよ!」ガジュマの人々へ向けた自分の発した言葉。
ハーフの差別に苦しむヒルダの苦悩。いつも気遣ってくれるユージーンに対して冷たい態度を取り続ける自分。
ガジュマ兵士への治療。「命に色はない」という父の言葉。
アニーは自分が間違っている事に気づいていたのに、ガジュマを憎む事でその答えから逃げていた事を反省、
自分と向き合う事を決意する。
「種族争いを止めたい」未だにガジュマへのわだかまりが吹っ切れない自分をも認めた上で答えを出す。
聖獣は正直に自分の気持ちを答えたアニーに、風の力を分け与えた。
そして最後に父バースの殺害の真相をアニーに見せる。
ユージーン「国王はどうして亡くなったのだ?病気の原因はなんだ?答えろバース」
バース「気づいているんだろう?お前の予想通り、国王に毒をもったのは私だ」
ユージーン「バース!…なぜだ!」
バース「死ね!ユージーン」
ナイフを持って襲い掛かったのはドクター・バースだった。しかしもみ合ううちにナイフはバースの胸に突き刺さった。
呆然とバースの亡骸を見下ろすユージーンを、発見した兵士たちが取り囲む。
ユージーンは抵抗もせず連行され、軍を追放されて地位のすべてを失った。
アニーは真実を知った。塔から出たアニーは涙を流しユージーンに抱きつき、謝った。
「俺の知っているバースはあんな事をする男じゃない。何か理由があるはずだ。一緒に真実を探し出そう」
ユージーンの言葉にうなずくアニー。ユージーンとアニーのわだかまりはここで消えた。
次の聖獣の場所へ向かおうとする御一行。しかしマオに聖獣が乗り移り、
緊急メッセージをヴェイグに伝えてきた。
「ベルサスへ急げ!大切なものが失われる!」
急遽予定を変更、ベルサスに向かうヴェイグたち。
ベルサスでは、売り飛ばされたアガーテがこの街の権力者の家に連れられてきていた。
権力者スカラベの娘はアガーテに誘拐されており、娘は帰ってきたもののあれ以来元気がない。
そこで女王にそっくりのガジュマを買取り、娘のメイドとしてこき使い、気を晴らそうとしたのだ。
スカラベの娘とは、カレギア城を抜け出し、ヴェイグたちに助けられた少女スージー。
スージーは女王にそっくりなガジュマの出現に驚くが、「女王の顔はもう見たくないの」と打ち明け
「父に見つからないようここから逃げなさい」と、屋敷からアガーテを逃がす。
アガーテは、ベルサスの街をさまよう。どこへ行ってもガジュマは近寄るな!と追い返された。
ベルサスはヒューマが実権を握っており、ガジュマは迫害され、スラムに追いやられてしまっていた。
ガジュマのスラムに入ったアガーテは、迫害され疲労した住民に女王だということを見抜かれ
「助けてください」と懇願される。この状況を見過ごす事はできない。アガーテの姿ならできることがあるはず…。
アガーテは、権力者スカラベの屋敷に再度戻り、ガジュマ差別をやめるよう説得する。
ヴェイグたちもベルサスに到着。ベルサスのガジュマ差別に嫌悪感を抱きまくる。
スージーがヴェイグたちに挨拶に来て、ユージーンに対する父親の非礼を謝る。
そしてクレアを紹介され「あなたも怖い思いをしたのね、あんなことするなんて酷い女王様よね」
と声をかける。まったく返事ができないクレア。
クレアはヴェイグから、女王が行方不明になりミルハウストが泣いていたこと、
おそらく今は必死で女王の行方を捜しているのではないか、ということを聞く。
「嘘よ…私のことなんて…。あなたとは違いすぎるって言ったのに…」
クレアはミルハウストに思いをはせる。
アガーテがこの街に来ており、ヒューマとガジュマの和平宣言を行うという情報を聞き、
広場に行くと、ギロチンが用意され、アガーテが連行されてきた。
権力者スカラベは叫んだ。「ガジュマが女王なんてこの国はおかしい!ヒューマがこの国の実権を握るべきだ!
アガーテは我が娘を誘拐した!そんな女王はいらない!ここで処刑する!」ヒューマの住人は歓声を上げた。
「和平を結ぶって言ったじゃないか!」ガジュマの住人が抗議の声を上げた。
アガーテがギロチン台に立たされた。最後に何か言ってもいいぞとスカラベがニヤニヤして命令した。
アガーテは前に出ると毅然とした態度で話し出した。
「皆さん、見掛けは違っても、ガジュマもヒューマも同じヒトです……」
それは立派な演説だった。その言葉に胸を打たれた人々が口をつぐみ、広間は水を打ったように静まり返った。
「私の知っている村では、近所のおばさんがピーチパイを作ります。それをみんなが美味しいねって喜んで食べます。
その美味しいと思う気持ちに、ヒューマもガジュマも関係ありません。心に種族はないんです。
みなさんもピーチパイを食べる時のことを思い出してください。美味しいと感じる心に…種族はありますか?」
ヴェイグは、気づいた。ギロチンの横にいるアガーテこそクレアだと。
ヴェイグたちは、アガーテの姿をしたクレアを助け出すため、群集に突入していった。
アガーテは、自分の姿をしたクレアの言葉に胸を打たれ、ただ立ち尽くすのみだった。
ミルハウスト率いる王国軍もアガーテ登場の噂を聞きつけ街に到着。民衆の制圧に取り掛かった。
あわてたスカラベは、アガーテ女王の首を落とすべく、ギロチンの紐を切り落とした。
ヴェイグは、氷のフォルスで落ちてくる刃を凍りつかせ、救出する。
以前はクレアを散々な目にあわせたフォルスで今度はちゃんと救ったのだ。
「私信じてた。ヴェイグならどんな姿をしてたって私に気づいてくれるって…」
「クレア…」
注・ここからクレア姿のアガーテは『アガーテ』、アガーテ姿のクレアは『クレア』と書いていきます。
街も落ち着いたあと、ミルハウストとヴェイグたちがクレアの姿をしたアガーテを取り囲んだ。
ミルハウスト「あなたがアガーテ女王?なぜこんなことを…」
アガーテ「私……私は…あなたのために…」
ヴェイグ「それよりクレアに体を返してくれ、それが先だ」
アガーテ「…ごめんなさい…ごめんなさい!」
アガーテは、その場から走り去ってしまう。追いかけるミルハウスト。
ヴェイグたちも追いかけようとしたが、またマオに聖獣が乗り移り、
「君たちは先に聖獣の力を手に入れるべきだ。大切なものは守れただろう?」とヴェイグに問いかける。
ヴェイグは渋々、クレアの体の行方についてはミルハウストに任せる事にして聖獣探しを再開する。
次の聖獣の居場所は簡単に見つかり、遺跡に入って行く御一行。
ここの試練の対象はヴェイグ。見せられた白昼夢はアガーテとクレアの乱舞だった。
アガーテの姿をしたクレアが問う「私は誰?」「私はアガーテ」
クレアの姿をしたアガーテが言う「私がクレアよ」「だって体がクレアだもの」
2人が交互に現れては、混乱する言葉を吐いていく。
白昼夢は、一人だけに見せられるもので、一緒にいる仲間は
何が起こってるのかさっぱりわからない。他の仲間はみな表に出さず乗り越えたのに
ヴェイグはみなの前で「お前はクレアじゃない!」と絶叫しまくり
その度、現実に戻ってはクレアに「ごめん…」と謝る事になった。
聖獣からのお前の隣にいるのは誰だ?という問いかけに、
ヴェイグは「クレアだ」ときっぱり答え、無事試練に合格。
水の聖獣の力を得る。その水の聖獣は空を飛ぶために今後同行してくれるという。
この遺跡のある町では、ガジュマとヒューマの禁断の恋愛をしている住民がいた。この2人から
「ハーフが暮らしている村があると聞いた、そこなら私たちも暮らせるのではないか」と相談される。
ところがヒルダが「あんたたちみたいなのがいると迷惑なのよ!」とブチ切れ、追い払ってしまう。
ティトレイは、ヒルダに好意を持ち始めたらしい。シスコンなので年上にめっぽう弱いようだ。
マオは、ヒューマでもガジュマでもハーフでもない自分の存在に、一人で思い悩んでいた。
クレアは、みんなとわきあいあい楽しく過ごしている。しかし戦闘に加われない非力な自分を
少し気にしているようだ。
水の聖獣が言うには、次はようやく待ちに待ったヒルダの番で、
ヒルダの出生にヒントが隠されているらしい。
ヒルダはハーフのせいか両親に捨てられており、手がかりといえば
ずっと大切に持っている珍しいタロットだけ。
同じタロットを持つという占い師の噂を聞き、人里はなれた村に出向く御一行。
この村は驚く事に、ヒューマとガジュマの異種別結婚をして故郷を追われた人々が暮らす村であった。
一行は占い師に会いに行く。ガジュマの占い師ナイラはヒルダの母であった。
ヒルダに抱きつき、嬉し涙を流すナイラだったが、突如ヒルダに向かって「この村から出て行け」と叫ぶ。
ヒルダは落ち込み、もう一度会いに行こうと説得する仲間に「行かない!」とヒステリーを起こす。
そこに王の盾・四星の一人、トーマが現れ、ヒルダたちに襲い掛かった。
ナイラが飛び出してきて「私の娘にもう二度と手を出すな!」とヒルダをかばい、死んでしまう。
トーマは「父親もヒルダかばって死んで、次は母親かよ」と笑い、姿を消す。
村人から詳しい話を聞くと、
トーマに赤ん坊のヒルダは誘拐された。ナイラはヒルダを探し世界を放浪、この村に流れ着いた。
そして、いつか成長したヒルダがこの村の噂を聞きつけ来てくれることをずっと待ち望んでいたのだという。
「じゃあなぜ私を拒んだの?」泣き崩れるヒルダ。答えは簡単に見つかった。
ナイラは「角二本のタロット現れた時、自分の命がついえる」という予知をしており、
これがヒルダのことを指すと気づいたナイラは、母の死を娘に見せたくない一心でヒルダを遠ざけようとしたのだ。
ナイラの遺品と手紙を受け取り涙を流すヒルダ。手紙にはヒルダへのあふれんばかりの愛が綴られていた。
ナイラの遺品の紫水晶は、次の遺跡を開く鍵だということがわかり
傷心のヒルダを含めた一行は、遺跡に旅立つ。
ヒルダの試練は、それまでのヒルダの人生のフラッシュバック。
生まれたばかりのヒルダを抱き、幸せそうに笑う両親。
ハーフはたいてい成長できずに死んでしまう。ヒルダも死にかけ、助けてもらおうと聖獣のもとを訪れる両親。
だが、遺跡の中には魔物がいる。父親のアムジルは二人をかばい身を投げ出し死亡する。
ヒルダは聖獣に助けてもらったものの、ハーフ狩りをしていたトーマが現れ、ナイラからヒルダを奪う…。
ヒルダは迫害されて育ち、トーマの暗殺部隊の手ごまとして成長する。
「ハーフなんかに好かれるのは迷惑なんだよ。そんな目で見るなよ!」片思いの相手に罵倒されるヒルダ。
同じ境遇のハーフのミリッツァが言う「ハーフに居場所なんてないのよ」
己の運命に絶望し角を折るヒルダ。トーマに見捨てられ、ヴェイグたちと共に旅をし、母と再会する…
聖獣は「純粋なヒトの体が欲しければ与えてやってもいい」とヒルダに告げる。
しかしヒルダは断った「両親が与えてくれたこの体が私の誇り。今は角を折った事も後悔しているの」
ヒルダは光の力を手に入れた。
残りはユージーンだけ。最後の聖獣がいるという幻の島を探しに御一行は旅立つ。
幻の島というのはサニイタウンのことだった。町の中ではすでに聖獣が待っていた。
光の中に入っていったユージーン。
ユージーンの試練は、ヒューマへの憎しみや猜疑心が渦巻く己の心に立ち向かうことだった。
やすやすとユージーンは試練を乗り越える。
ユージーンは言った「ヒトをつなぐものは種族ではない、絆だ」そして地の力を手に入れる。
実は、ユージーンは、精神安定の秘薬の効果は薄く、ずっとヒューマへの憎しみに囚われていたという。
それを押さえ、今まで旅を続けてきたのだ。
ユージーンの精神力の強さに改めて脱帽し、尊敬のまなざしを送るヴェイグたち。
そして聖獣から大昔、何がおこったのかを聞く。
その昔、文明を発達させたヒューマがガジュマを支配しようと戦争を起こしたという。
それに怒った聖獣の王ゲオルギアスはヒューマを滅ぼす事を決意。
他の聖獣はゲオルギアスに反対し対立。聖獣は力を合わせ聖獣王ゲオルギアスを倒した。
地上ではヒューマがガジュマを支配することなく、戦争も終結。
そして長い年月がたち、アガーテの一件でゲオルギアスの思念が満ちたのが現在の状況である、と。
ついにすべての聖獣の力が集まった。
ヴェイグたちは聖獣の力をあわせて、ゲオルギアスの思念を浄化した。
世界を光が覆い思念が消えた。胸をなでおろして町に戻るヴェイグたち。
だが町にガジュマ兵が押しかけヒューマ住民を理由も無く拘束してしまう。
人々も、前よりさらに憎しみ合っている様子。
聖獣があわててヴェイグたちに状況を知らせてきた。
ゲオルギアスの思念は確かに浄化されたが、
思念によって倍増した怒りや憎しみなどの『負の感情』が、かわりに世界中を覆い尽くそうとしている。
そして、それに感化されたヒトたちが憎しみに任せ、紛争を引き起こし始めたと。
・第三部
ヴェイグたちはあちこちの町や村の紛争を止めるため世界中を駆けずり回る。
砂漠の村では、ガジュマがヒューマの老人の家を乗っ取り、砂漠に追い出した。
老人たちは行き場も無く、魔物の出るオアシスに身を寄せていた。
いくら気に入らないとは言っても、今までは老人を砂漠に追い出すなどの
非道なふるまいは人々はしてこなかった。
これが負の感情の仕業なのか?ヴェイグたちは行く末を案じる。
ヴェイグたちは老人を助けて、村に連れて帰る。ところが今度は村が魔物に襲われていた。
ヴェイグたちは魔物を一掃。ガジュマもヒューマも協力し、一緒に魔物に立ち向かった。
住民たちは反省し、みんなで暮らすことを約束する。わだかまりは完全には消えていないのだが、
ここから先は住民同士で解決するべきだとヴェイグたちは判断して、次の町へ向かう。
ここらへんでマオは自分が聖獣に作られた存在であることをカミングアウトする。
ティトレイ「でも、マオはマオ、だろ?」
ヒルダ「…あんたはヒトよ。マオ。私たちと同じ、ヒト」
ヴェイグはというと、心がクレアであることが一番大切なのだと頭ではわかっていても
アガーテの姿のクレアにどうしても馴染めない。
クレアもそんなヴェイグに気づいていた。
・アガーテサイド
行方不明になっていたアガーテだったが、一人で旅を続けてカレギア城にたどり着く。
サレが近寄ってきてアガーテを入れてやれと門番に命じ、アガーテは城内に入ることができた。
「祭儀場で面白いことが起こってるよ〜?w」サレの態度を不審に思いながら
アガーテは一番の家臣であったジルバを探すことにした。
彼女なら私が入れ替わるまでの手助けをしてくれたんだもの、力になってくれるはず!
そして目当てのジルバは祭儀場で見つかった。なんとガジュマ市民やガジュマ兵を集め
ヒューマを殲滅するための戦争をしかけると高らかに宣言をしていたのだ。
「ヒューマは滅ぼさなければならない!いまこそ我らガジュマが世界を征服する時だ!!」
人が変わってしまったジルバを信じられない思いで見つめるアガーテ。
「ヒューマが紛れ込んでるぞ!」見つかったアガーテは逃げる事しかできなかった。
門まで逃げてきたアガーテに、サレが近づく「見た?面白かったでしょ?」
「・・・何が起こってるの?」
「さあ?でもそれを知って何ができるっていうんだ?今のアンタは無一文のヒューマの小娘。
誰もあんたが女王だって気づかない。大好きなミルハウストにも気づいてもらえなかったくせにw
でもそれを望んだのは自分でしょう?ねえ、アガーテ様」サレは高らかに笑うと城内へ消えていった。
アガーテはしばらくうつむき、顔を上げると門を出て行った。
城下街に出たその瞬間、世界を光が覆った「ヴェイグたち…浄化に成功したのね」
城下街で、子どもを連れたガジュマの女性がうずくまり苦しんでるのに気づいてアガーテは声をかけた。
「ヒューマなんかに助けられたくない!」とは突っぱねられたものの
アガーテは商店に急ぎ、ヒューマの店主に薬を売ってくれるように頼む。
しかしヒューマ住民が追いかけてきて「その女に薬を売るな!ガジュマに飲ませる気だ」と店主にちくる。
店主は「ガジュマに飲ませる薬はねえよ」と言ってアガーテを追い払う。
それでもしつこく頼み込み、アガーテはなんとか薬を入手。
ガジュマの女性の元に戻り、薬を渡すが「何よこれ、胡椒じゃないの!」と胡椒の入った袋を投げつけられる。
おろおろするアガーテ。見かねたヒューマの子どもが、家から薬を持ってきてくれる。
ガジュマの女性は薬を飲み、容態が治まったとたん立ち上がって去ろうとした。
「待って!せめてこの子にお礼を…」
「ふん!ヒューマなんかに助けてほしくないって言ったでしょう?」
「どうしてそんなことを…私たちは同じヒトでしょう?」
「ガジュマとヒューマは違う!一緒にしないで!」
言い争いになりかけたその時、ガジュマ女性の娘が、薬を持ってきてくれた少年に話しかけた。
「お母さんを助けてくれてありがとう、嬉しかった」
「ううん。僕もお母さんが苦しんでたら悲しいもの。当然だよ」
ガジュマ女性とアガーテは、その言葉を聞いて黙り込む。
・ヴェイグサイド
ヴェイグたちは聖獣信仰のある遺跡の町(水の力を手に入れた街)に戻った。
この町でも対立が悪化。ヒューマはガジュマを崖下の港に追いやり、上がってこれないよう
リフトを止めてしまっていた。ここには禁断の恋愛をしているあのカップルがいる。
ガジュマの少女は「駆け落ちをする約束をしたばかりなのに」と涙を流し、ヒューマの恋人の身を案じていた。
ヒルダは「私たちがなんとかするから、あなたはここで彼を待ちなさい」と優しく慰める。
そしてヴェイグたちの活躍で、ガジュマとヒューマは元通りの生活に戻ることができた。
ヒルダは、例のカップルを見つけると、
「できればこのまま町にいて、あなたたちが道を開いて行って欲しい。私の両親のように」と願いを託す。
・アガーテサイド
アガーテはティトレイの故郷、ペトナジャンカに来ていた。
ヒューマに町を追い出されたガジュマたちが、この町の工場で職を得ていたが
ガジュマにだけ力仕事を押し付けられると不満をため、立てこもりストを起こしていた。
アガーテは工場に入ると、機材を勝手に動かしまくり、機械を暴走させる。
ガジュマたちは部屋から出てきて、ヒューマたちと協力しながら機械を止めるため奔走した。
怒られるアガーテだったが、しどろもどろになりながらも
「ヒューマとガジュマは力をあわせて暮らすべきです」と自分の思いを必死になって伝える。
そしてヒューマとガジュマの話し合いが行われることが決定。一件落着する。
ティトレイの姉、セレーネはアガーテに礼を言う。
「ありがとう。さすがはクレアね。いつも他人のことに一生懸命になって」
アガーテはクレアという女性の偉大さに気づいた。
そして同時に女王としても目覚めはじめた
・ヴェイグサイド
ヴェイグたちはガジュマだけで暮らす町、ピピスタを見に行った。
そこではガジュマで階級を作り、お互いを見かけで差別するという愚考に走っていた。
(角があるのは特等民、羽があるのは優秀民、全部ないのは二級民。ヒューマの呼び名は劣等民)
ガジュマ同士で差別が平然と行われ、思いつめた子どもが家出したり、自分の翼を切ろうとする事態まで発展。
いつもは寡黙なヴェイグが珍しく声を荒げ、ピピスタの長に詰め寄った
「ヒューマがいると、どうしても種族間の争いが起こるからガジュマだけで暮らしているとあんたは言った。
だが、これはなんだ?同じガジュマで階級を作り、壁を作って、ガジュマ同士で憎みあう!
姿の違いなんて問題ではないだろう!相手の姿によって態度を変えるなんてことはしてはいけないんだ!」
ピピスタの住民はヴェイグの言葉にしゅんとして黙りこくった。
ヴェイグたちはピピスタを出た。
思念が消え、まともになった人もたくさんいるのだが、
負の感情に囚われ、憎しみを増大させる人々のほうが圧倒的に多かった。
そして憎しみは憎しみを呼び、負の感情はさらに膨れ上がっていく。
クレアはヴェイグをじっと見つめていた。
「ヴェイグ?何か悩みがあるなら言ってね」
「大丈夫だ、大丈夫だよクレア……」
しかしクレアの心配は的中していた。ヴェイグの心は……
・アガーテサイド
アガーテは、女医キュリアと少年ミーシャの暮らす港町に来ていた。
港でミーシャが、ガジュマとヒューマの争いをやめさせようと必死で仲介に入っていた。
突き飛ばされたミーシャを、アガーテはかばう。「子どもを突き飛ばすなんて…」
アガーテはつかつかと中央に進み出ると、毅然と言い放った。
「あなたたちは種族の争いの前に、ヒトとしての行動を見つめなおしなさい!」
・ヴェイグサイド
その次の日、ヴェイグたちがその港町にたどり着く。
前日にアガーテにあれだけ怒られたのに、住民は相変わらず対立。
そこにガジュマ兵がヒューマを制圧しにやってきて、やっと事態が収まる。
女医キュリアは、クレアとアガーテの入れ替わりについて説明を受け、卒倒しそうになる。
キュリアは、ヴェイグの手が手袋の中で凍り付いていることに気づき、ヴェイグを呼び出す。
俺じゃなくて先にクレアを治してくれと、突っぱねるヴェイグ。
そこにミーシャがこの町で昨日『クレア姿のアガーテ』を見たとヴェイグに告げる。
ヴェイグは部屋を飛び出し、町中を探し回る。が、すでに彼女は町を出て行ってしまったらしい。
そこにクレアを見かけたガジュマ兵が集まってきた。
「おい、アガーテ様じゃないか?」「まさか」「アガーテ様に似てるよなぁ」
ヴェイグはその言葉に反応した「アガーテじゃない!…ここにいるのはクレアだ!」
ヒューマへの憎しみを隠そうともしないガジュマ兵たちは
それを言えばヴェイグが、気を悪くするという事に気づき、はやしたてた。
「アガーテ様にそっくりだ!」「アガーテ様!」「アガーテ様!ばんざーい!」
「やめろ!これはクレアだ!クレアなんだ!」ヴェイグの体が青く光りだした。
ヴェイグの氷のフォルスが完全に暴走したのだ。
ユージーンたちが、ヴェイグの暴走を止めるため、飛び掛ってくるが、
戦闘能力が高いヴェイグは、全員ぶっ飛ばしたあとに、ようやく力を使い果たし気絶する。
クレアはヴェイグにつきっきりで看病。
夢の中で、完全なクレアが「私のせいなのね。ごめんねヴェイグ。私がいるから…」と謝ってきた。
目覚めると、クレアは消えていた。
北へ向かったという情報を頼りに、ヴェイグはクレアを一人で追いかけ、町を出て行った。
橋のたもとでミルハウスト将軍がヴェイグを待っていた。
ミルハウスト「クレアさんは私があずかった。彼女の方から助けてくれと言ってきた」
ヴェイグ「嘘だ!クレアを返せ!」
ミルハウスト「なぜ、彼女がお前のもとを去ったか、よく考えてみるがいい」
ヴェイグはミルハウストに挑みかかるが、簡単に叩きのめされる。
・ヴェイグ&アガーテ
港町でヴェイグは目を覚ました。そして、そこに『クレアの姿』があった。
「クレア!」
「…いいえ。私はアガーテです」
アガーテは橋で倒れているヴェイグを見つけ、ユージーンたちに知らせに来てくれたのだと言う。
「アガーテ、クレアはミルハウストのもとにいる。体を元に戻してくれ」
しかし、アガーテは首を振った。あれ以来、月のフォルスの力が使えなくなってしまったのだ。
フォルスは心の力なので、体が変わっても使えるはずなのだが、何度試しても出てこないだという。
ヴェイグはそれでもいいから一緒に来い、代わりにクレアを返してもらうんだ!と、アガーテに詰め寄る。
「クレアさんは自分から出て行ったそうですし、わたくしが行ったところで帰ってくるかどうか…」
「黙れ!クレアは帰ってくる!元はといえばお前がクレアをさらったから…!!!」
それまで黙って見ていた仲間たちだったが、ティトレイが止めに入ってきた。
ティトレイは2人きりで話がしたいとヴェイグを海岸に連れて行き、いきなり殴った。
「お前がそんなだからクレアちゃんは出て行ったんだ!」「俺のせいだっていうのか?」
「ああ、そうだよ!お前が何も言わないから悪いんだ!」「お前に俺の気持ちがわかるもんか!」
「だからそれを言えって言ってるだろ?言わなきゃ伝わらない事だってあるんだよ!俺たち仲間だろ!?…言えよ!」
夕日をバックに海岸で殴りあう2人w
ヴェイグはティトレイをダウンさせる。仲間たちもぞろぞろ集まってきた。
そして初めてヴェイグは自分の気持ちを素直に口に出した。
「ベルサスでクレアを助け出した時は、アガーテの姿でもクレアに見えた。平気だと思った。
でもそのうち、クレアがクレアらしい行動を取るたび、アガーテの姿が邪魔だと思うようになり、
クレアを見るのも辛くなってきたんだ…。俺がクレアを追い詰めたんだ。俺のせいだ」
泣き出すヴェイグ。
落ち着いたヴェイグは、すぐ近くにある故郷に帰りたい、クレアの両親に会って話がしたい、と
仲間たちに告げる。快く了解する仲間たち。
アガーテ陛下も一緒に行きませんか?と、ユージーンが声をかける。
驚くアガーテ「いいのですか?」ヴェイグが答える「ああ一緒に行こう」
一方、クレアはミルハウストに連れられ、女王としてカレギア城に帰ることとなった。
クレアは入れ替わった事を悟られないよう、女王陛下として振舞うよう
ミルハウストに指示される。
ヴェイグの故郷スールズ村に戻った御一行。ここでアガーテが提案する。
クレアの両親に体が入れ替わったことは心配をかけるだけだから言わない方がいい、
自分はクレアとして振舞ったほうがいいのではないか?と。
ヴェイグも、それに同意。アガーテはクレアとして行動することになった。
実家に戻ってきたヴェイグは旅の報告と素直な今の気持ちを、クレアの両親に打ち明ける。
ヒューマとガジュマの対立によって、それまで考えもしなかった種族というものを意識するようになってしまった事。
一旦意識してしまうと、どうしても相手の姿を気にしてしまうようになった事。
クレアの両親は「大切なのは姿じゃない。心だよ。種族でもない、心だ」とヴェイグに答える。
そしてヴェイグはポプラおばさんの家へ。
この村の人々は、思念が消えて善良なヒトに戻ってはいるのだが、未だに関係はギクシャクしている。
中でもポプラおばさんは自分の犯した行動にショックを受け、引きこもってしまっていた。
ドア越しにヴェイグはポプラおばさんを励ます。「元気になったら、またパイを一緒に食べよう」
そしてポプラおばさんはピーチパイを焼いてヴェイグ達を訪ねてきた。
ヴェイグとアガーテは村中を周り、「ピーチパイを食べよう」と村人たちを呼び集めた。
ギクシャクしていた村人たちも、パイを食べて打ち解けはじめ、村は元の姿に戻った。
『ピーチパイを食べる時のことを思い出してください。美味しいと感じる心に…種族はありますか?』
クレアがギロチン台の上で言った言葉の意味を、アガーテは身をもって体験した。
「心に種族はない…こういうことだったのですね」
アガーテは、クレアという女性の強さに感服していること、
世界を見てまわり、いかに自分が狭い世界でしか物事を見ていなかったのか思い知らされたこと、
そして自分の犯した罪の大きさを今頃になって実感、とても恥じているのだ、とヴェイグに伝える。
ヴェイグは、アガーテの事はとても憎くて許せなかったけれど、今のアガーテなら国を任せたいとさえ思う、
終わった事を振り返っても仕方がない、これからのことを考えよう、とアガーテに答える。
2人は、世界の事も、クレアの体の事も、すべてが元通りになるよう頑張ろう、と誓い合う。
迷いを吹っ切ったヴェイグは、再度旅立つ事を決意する。
見送りに来たクレアの両親は「お前のことは本当の子どもだと思っている。クレアのこともいつかちゃんと話して欲しい」
と告げる。クレアが別人だという事に、両親は最初から気づいていたのだ。
ヴェイグは答えた「わかった。行って来るよ。……父さん、母さん」(これまではおじさん、おばさんと呼んでいた)
・最終章
村を出たとたん、地響きが鳴り響き、ラジルダが陥没、海に飲み込まれてしまう。
地の聖獣に何が起こったのが聞きに行くヴェイグたち。聖獣が言うには、
住民の対立が一番酷かったラジルダは、負の感情が高まりすぎて飲み込まれてしまった。
これから先、さらに消滅する町や村が増えるだろう。
解決法はただひとつ、世界を動かす事ができる聖獣王ゲオルギアスを復活させる事。
しかしゲオルギアスはヒューマ殲滅の野望を捨てていないかもしれない。
ヴェイグは決断する。
「俺たちはヒューマにガジュマにハーフ、そして聖獣に作られた命、体が入れ替わった女王、
様々な命の集まりだ!でもしっかりと共存している。俺たちでゲオルギアスを説得して世界を救う!」
聖獣王の眠る場所は王族の管理する聖所、獣王山にあるという。
アガーテの案内で、一行は獣王山に入った。
しかし、ヴェイグたちの動きに気づいた王の盾・四星が全員揃って入り口をふさいでいた。
アガーテが女王として道を明けるよう命令するのだが、四星は実権を握っているジルバの命令が最重要だと宣言。
アガーテを無視して襲い掛かってくる。なんとか倒すヴェイグたち。
ワルトゥに向かって、なぜジルバの肩を持つのか問うユージーン。
ワルトゥは、バース殺害の汚名を晴らさずに、簡単に王の盾を抜けたユージーンが許せなかったのだと言う。
ユージーン「俺は世界を正しい方向に持っていくために動いていた。今からでもいい。俺に協力してくれ。ワルトゥ」
ワルトゥ「…わかった。協力しよう」
ミリッツァ「裏切り者!」
力を振り絞ってワルトゥにつかみかかったミリッツァを、ヒルダが体を張って止めた。
「ハーフだからといって全てをあきらめなくても居場所は見つかる、王の盾に縛られる必要はないの!
私は自分の居場所を見つけた、ミリッツァにも必ず見つかるはずよ!」と必死に説得する。
「ミリッツァという言葉は古代カレギア語で、愛、という意味よ。あなたが生まれてきた意味はここにもあるわ」
ヒルダの言葉を聞いてミリッツァは膝を突く。そしてワルトゥに連れられ、立ち去った。
意識を取り戻したサレが、ヒトの心の強さを説いたヴェイグとアガーテの言葉に反論する。
「ヒトの心が強いだなんて俺は信じない!そんなものがなんだって言うんだ!」
ヴェイグたちはサレを無視して聖所に入っていった。
「俺にとどめを刺していけ!!俺を殺せー!!!!」
叫ぶサレの体を剣が貫いた。トーマが背後に立っていた。
「悪いな。ジルバ様から、ヒューマのお前を殺すように命令されてたんだ」
「…そんなの前から気づいてたよ。でも、そう物事はうまく進まないよ」
サレはいつの間にか手にした剣で、トーマの腹を貫いた。
トーマが絶命したのを見届けてから、サレも崩れ落ち、死んだ。
聖所を進んでいく一行の前に、ミルハウストがクレアを連れて現れる。
一対一のガチンコ対決をして見事打ち勝つヴェイグ。
ミルハウストは迷いを捨てたヴェイグの成長ぶりに驚き、賞賛する。
ヴェイグはクレアに謝る。クレアも勝手に出て行ったことを謝る。
アガーテとクレアはミルハウストに預け、ゲオルギアスのいる間に突入していくヴェイグたち。
そこに、アガーテ一番の家臣ジルバが登場。
ジルバの能力はアガーテと同じ月のフォルス。その能力でバースの体を乗っ取り、
ラドラス国王に毒を盛った。しかしユージーンが気づいたため、ナイフで殺そうとしたが失敗。
ジルバはバース殺害の濡れ衣を着せ、ユージーンを追放。
そして跡を継いだアガーテ女王に、ヒューマになるにはゲオルギアスを復活させることと吹き込み、
儀式をおこなわせた。アガーテ行方不明後は、カレギア国の実権を握り、各地でガジュマ兵を使ってヒューマを制圧。
ガジュマ帝国建設に向けての計画を着々と進行させていた。
「あとはお前たちを倒し、ゲオルギアスの力を手に入れ、ヒューマを殲滅するだけだ!」ジルバは宣言した。
おまけに、ヒューマやユージーン、ひいてはバースのことまで汚い言葉で罵倒しまくり、
サレなんか足元に及ばないほどの極悪非道っぷりを見せ付ける。
怒りに燃えるヴェイグたちは戦いを挑み、ジルバを倒す。
ヴェイグたちはゲオルギアスを復活させる。
ヴェイグたちの言葉に耳を傾けるゲオルギアスだったが、世界を救うにはもう遅いと言い出す。
ゲオルギアスのものだと思っていた思念は、あれは『ユリス』という憎しみから生まれる怪物のもの。
ゲオルギアスはユリスを抑える役割をしていたのだが、ユリスの思念がアガーテの儀式でもれて世界に広がった。
そして負の感情を食らいつくしたユリスは、ゲオルギアスも適わないほど強大な力を持ってしまった。
こんなことになるなら、大昔の大戦の時にヒューマを滅ぼしておくべきだった…
絶望的な現実をヴェイグたちに突きつけるゲオルギアス。
と、その時、獣王山を黒い闇が包む。ゲオルギアスの言う『ユリス』が領域を持ってしまったのだ。
ゲオルギアスは、実体を持ったユリスに襲い掛かった。
しかし、ユリスはその強大な力で、ゲオルギアスを簡単に叩き落としてしまう。
ゲオルギアスは言う。
「見ただろう。私でもユリスに勝つのは無理なのだ。世界は滅ぶ。あきらめろ」
ヴェイグ「ゲオルギアス!それでも俺たちはユリスを倒す!」
ティトレイ「やってみきゃわかんないだろ?」
アニー「ヒトの心は強いんです!ヒトは諦めないんです!」
ヴェイグたちは外へ飛び出していった。
ユージーンは、アガーテの父、故ラドラス王のことを思い出す。
なぜラドラス王は、月のフォルスを開放して死んだのか?ずっと謎だった。
ラドラスの落日の前は、フォルスはガジュマとハーフ、しかもその中の極少数だけが持つ能力だった。
それを自分の命を投げ出してまで、民にフォルス能力を開花させたのは何故だ?
制御できず暴走する人や、被害が出る事もわかっていたはずなのに…
ラドラス王はジルバの陰謀に気づき、自分の死期が近い事を察したのではないか。
そしてジルバと王の盾を打ち砕くヒトたちの出現を願い、戦うための力を民に与えたのではないか。
ヒューマとガジュマが共存する未来を願って…。
今となっては真実を確かめる術はないが、それ以外の答えは出ないだろうとユージーンは思った。
ヴェイグたちはユリスの領域に突入した。
その中は負の感情が満ち、ヴェイグたちは進むだけで、力を使い果たし苦しむ事となる。
一同は決して今まで言わなかった弱音を口にするまで衰弱。
しかしそれでも力を振り絞り、進んでいった。
ユリスの出現により、世界は混乱に陥っていた。魔物が街中にあふれ、逃げ惑う人々。
「ガジュマを魔物に差し出しておとりに使え!」「ヒューマよりも先にガジュマを助けるべきだ!」
人々は、この期に及んでも、自分たちの種族だけ助かればいいという種族争いを繰り広げていた。
そんな中、ヴェイグたちやアガーテに助けられた沢山のヒトたちが立ち上がった。
「いい加減にしろ!魔物はヒューマやガジュマを区別しない!協力して一緒に立ち向かうんだ!」
ミリッツァは雑踏から押し出され泣き叫ぶ子どもを助けた。そして、母親に預けると、
人々を助けるため、街になだれ込んできた魔物に向かって走っていった。
女医キュリアのもとには、改心した人々が集まってきた。「俺たちにも何かできることはないか?」
とある村では、ドジッ子3人組「漆黒の翼」がへタレながらも精一杯魔物に立ち向かい、
それを見ていた人々が加勢に加わった。「一緒に魔物を村から追い出すぞ!」
あちこちの街や村で、ヒューマとガジュマは手を取り合い、魔物に立ち向かっていった。
人の心の力が光となり、ヴェイグたちに降り注いだ。
ヴェイグ「力がみなぎる…?」
ユージーン「ユリスの力が弱まった!今なら倒せるぞ!」
ミルハウストも、クレアとアガーテを連れて乗り込んできた。
クレア&アガーテ「私たちも力になりたいの!」
ユリスに挑み、突入していくヴェイグたち。最終決戦が始まった。
そして死闘の末ユリスを撃破!
しかし、ユリスは実体を失っただけでまだ本体が残っている…
月のフォルスでならユリスを消滅させられるのだが、アガーテはフォルスを失っている。
クレア「信じて!フォルスは心の力よ!きっと使えるわ」
そこにアガーテの父ラドラスの幻が現れ、アガーテとクレアの体を元に戻す。
体が戻ったアガーテは、前に進み出ると、月のフォルスを最大限に発揮。
聖獣たちも自分の力を分け与え、協力する。
光が、負の感情を消し去り、ユリスが消滅した。
ヴェイグ「…終わったのか?」
聖獣たちが集まってきた。
ヴェイグは「人は過ちを繰り返す。それでも人は自分たちの力で歩んでいくべきだ」と聖獣王に言う。
聖獣たちは満足げに、世界をヒトに任せ、自分たちは地上を去ると告げた。
ゲオルギアス「ヒトよ。汝らの希望の光が世界を照らす事を願う」
聖獣王たちに別れを告げたヴェイグたちは地上に戻ってきた。
そのとたん、力を使い果たしたアガーテが倒れる。
抱きかかえるミルハウスト。
「…ヒューマの体になれば、愛してもらえると思ったけれど、それは間違いでした」
アガーテは、自分のワガママで世界を混乱に陥れたことを謝り、世界を正しく導いてほしいと頼む。
そして最後に「ずっと、あなたことが好きでした」とミルハウストに告白して死んでしまう。
涙を流してアガーテの名を呼び続けるミルハウスト。そして動かなくなったアガーテにくちずけをする。
・エピローグ
負の感情は消え、ユリスはいなくなったが、まだ種族争いは続いていた。
アガーテの墓の前に集まったミルハウストとヴェイグたちは誓いを立てる。
ミルハウスト「アガーテの遺志をついで私はこの国を立て直すつもりだ」
ユージーン「大丈夫だ。ヒトは愚かなだけじゃない、きっとわかりあえる」
アニー「そうですよ。私たちのように、ね」
マオ「それぞれが、道を示していけばいいんだよ」
ヴェイグ「そうだ。きっと変えていくとことができる、俺たちで」
クレア「これから世界は生まれ変わるんです。聖獣もそう言ってたじゃないですか」
ティトレイ「しっかし、生まれ変わった世界ってどんなんだろうな?」
ヒルダ「こんなことが必要じゃない世界であるといいわね」
ヒルダはターバンを取った。折れた角があらわになった。
ターバンは風に乗り、海へ消えていった。
EDテーマが流れる。
クレアとヴェイグは村に戻った。
マオとユージーンは、世界を見る旅に出た。
ティトレイは、荒れはてた森でクワを持ち、汗を流していた。
アニーは小さな村で医者になった。
ヒルダは、学校(孤児院かも)で子どもたちに囲まれて笑っている。
ミルハウストはワルトゥと共に、壊れた街の再建にとりかかっていた。
ミリッツァはどこかの村で幸せそうに暮らしている。
カレギア城の玉座には、ミルハウストの兜と、アガーテの額の冠が一緒に置かれていた。
完