1 :
それも名無しだ:
2 :
それも名無しだ:2009/05/26(火) 22:00:11 ID:06QBvxsc
3 :
それも名無しだ:2009/05/26(火) 22:02:53 ID:06QBvxsc
4 :
それも名無しだ:2009/05/26(火) 22:21:06 ID:yLr+F5pc
巣に帰れ
5 :
それも名無しだ:2009/05/26(火) 22:55:04 ID:06QBvxsc
現在までの登場人物
アラド&ゼオラ→ゼラド(姉)&アオラ(弟)
ゼンガー&ソフィア→ゼフィア(♂)
トロンベ&スレイ→スレイチェル(イグニッション)
イルイ&???→イルス(♀)
ブリット&クスハ→クリハ(♀)
セレーナ&ルアフ→レイナ(♀)
セレーナ&ルアフ→レイナ(♀)
アイビス&???→アイミ(♀)
トウマ&ミナキ→トウキ(兄)&ミナト(弟)
ギリアム&ヴィレッタ→ヴィレアム(♂)
リュウセイ&マイ→マリ(♀)
リュウセイ&ラトゥーニ→リトゥ(♀)
キョウスケ&エクセレン→レモン(長女)&アルフィミィ(次女)&タカヤ(長男)
ハザル&ルリア→ハザリア(兄)&ルル(妹)
アルマナ&クォヴレー(?)→ルナ(♀)
キャリコ&スペクトラ→キャクトラ(♂)
シュウ&サフィーネ→シュウヤ(♂)
シュウ&モニカ→クリストファー(♀)
孫光龍&孫龍王(真・龍王機)→孫真龍(♀)
ジョッシュ&グラキエース→ラッシュ(弟)&ラキア(姉)
イングラム&ヴィレッタ(未確定項)→イングレッタ(♀)
アークライト&セレイン→レラ(♀)
ジーク&光珠→アークorジキミ(♂)
秋水&サリー→咲美(♀)
タスク&レオナ→レタス(♀)
ケイサル・エフェスの孫→ルサイケ(♀)
バラン・ドバンの孫→ラン(♀)
カズマ・アーディガンのライフデータ→マーズ(ロボ)
マサキ&リューネ→マキネ
ユウキ&カーラ→ユウカ
ラウル&ミズホ→ミズル
フィオナ&ラージ→ラーナ
6 :
それも名無しだ:2009/05/26(火) 22:56:32 ID:06QBvxsc
その他
アラド、ゼオラ、クォヴレー、イングラム、ゼンガー、トロンベ 他保護者の方々
ディストラ姉さん、アストラ兄さん、龍王姐さん、ガンスレメイド隊(A〜F) 、龍鱗機、XNガイスト など人格持ち機動兵器
αビンボーズ、αユーレーズ などディス・レヴに住まう方々
ラミア、ヒューゴ、アクア、アクセル、ルアフ 他教師の方々
その他、因果地平の彼方へ消えていったキャラ達等は人物辞典参照
※禁止事項※
・新キャラの追加は一時的に解放されています。(新キャラと既存キャラの基準は人物辞典に登録されているか否かです)
・放置キャラのサルベージも同様に開放中です。過去に名前だけあるいは一発ネタだけでしか登場していないキャラクターの再利用も可能となっています。
・新キャラ規制についての意見は議論板にてお願いします
推奨事項他
・主役は子供達全員です。でも、バランガ一家が中心にいる方がいいかも。
・嫌なネタはスルーの方向でお願いします。
・過去のネタと矛盾は極力抑えましょう(過去ログに事前にしっかり目を通しましょう)
・版権キャラは…まあ、控えめにね、あくまで主役は子供達なんで。
・その他議論は本スレではなく議論板で
・ハザリアが好きな職人さんはなるべく半角を使って819ランをさせてあげましょう
・職人の自分語り、投下に対しての質問も議論板でお願いします
7 :
それも名無しだ:2009/05/26(火) 23:00:25 ID:06QBvxsc
すみません、文字数制限の関係で登場人物のところをその他で分割しました
次スレを立てるときは修正お願いします
8 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 03:02:01 ID:8La26WYF
【前スレの流れ!】
28代目スレ動く!そしてDBに例えられる第2世代! →免許取得!いい返事のゼラド!
→味覚音痴!レイナのありったけの調味料! →ダンスバトル!好きですパンク嘘だけど!
→くすぐったいぞ!玉フォームゼラド! →勇気で躍進!ランドの娘のブログが荒れる!
→バンプレオリなのか!とんがり頭のおじさん! →ザ・連載クラッシャー!あれもこれも
ランルさんのせいだ! →南米縦断!マキネ・アンドー17歳の手紙! →踏んでくれ!律儀
が過ぎるカル!→アメリカNo1モデラー!サッキー咲美は人類の誇り! →はしかのようなも
の!久保に挑む子供たち! →スルー!ネタバレされないZSPD! →まわりくどいホワイトデ
ー!フクミツシゲユキに騙されるな! →エボリューション!誰がハリウッドを見張るのか!?
→今日のルルくじ!善行に励めハザリア! →魔法アイテム!姓名判断の威力! →カノウ家
末子!アルマナとの関連は!? →紫雲家長子!騎士道とはハーレムなり! →南極からの帰還!
まずはアシの確保! →5期鬼太郎終演!そして年老いたルパン組! →疑惑の1時間30分!ベッ
ドの中でお菓子を食べることの是非! →エイプリルフール!そして終わらない審議! →ガンガン
の歴史!ドラクエ狩りは前世紀の遺物! →改造!ゼフィア先輩を人外にせよ! →審美眼!女
心のわかるハーレム脳! →おっぱいバレー!お前らほんとナイスおっぱいだ! →OG外伝か
ら幾年月!ゾンビ兵はいつまでゾンビ兵なのか! →久保バッドエンド!しかし姉さん的にはそ
うでもない! →レタスの部屋!ゴム製品に狼狽するスレイチェル! →ひとり暮らし!意外と
大変じゃない! →スパロボK!(この妄想スレに存続する価値があるのか?) →けいおん!
ギターを習おうとするゼラド! →でんぐり返り!裸になってなにが悪い! →ロリコンなのか!
ランディ1/2の趨勢 →アストラ改造!スク水だから2次創作じゃないもん! →狼たちの巣窟!
雀卓のナンブ家! →GW!男子のみの旅行! →マリvsハザリア!闇の帝王の作り方!→スラム
ドッグマーズ!リサイクルは命がけ! →温泉卓球!乳揺れに妥協しない紫雲家長子!→名は体を
表さない!DQNネームの子供たち! →スパロボ学園!男の上連雀ちゃんが好きなんや! →男女
攻略!クォヴレーは落とせるのか! →駆けろ新スレ!そしてタッチはホモらせろ!
ルアフ「暑かったり寒かったりがかわりばんこに来る季節だけど」
アクア「体調を崩しやすい季節ですから」
ルアフ「まあ、うちはまだコタツ出してるんだけどさ」
アクア「出してるだけならともかく、スイッチは切りましょうよ」
ラミア「鍋の準備などもしているがな」
アクア「なにをしているんですか!」
ヒューゴ「俺なんかドテラ着ちゃいますよ」
アクア「ヒューゴぉ〜!?」
9 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 03:03:00 ID:8La26WYF
ぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ
アクア「なんですか、このハンパな時間のガマン大会は!」
ヒューゴ「シッ、アクア、もうカメラまわってるぞ」
アクア「あぁっ、ヒューゴ! どうしてそうハンパに職務に真面目なの!?」
ヒューゴ「あ、どうも皆さん、ここはですね、
アラドさんとゼオラさんの間に生まれた子供ゼラド・バランガを始め、
バンプレストオリジナルキャラクターの子供たちを捏造して、
どっか旅行行ったり乳を揺らしてみたり、
ダンスしたり音楽したり麻雀したり大いに乳を揺らしてみたり、
あと社会とか親子関係とか人間関係に悩みつつも逆に乳を揺らさなかったり、
あれそういえば全然学校で勉強してないなという事実からは目を逸らしつつも、
最終的には地デジ移行を阻止しようという主旨のスレです」
アクア「ヒューゴ! 地デジに反対なの、ヒューゴ!」
ヒューゴ「俺たちはですね、子供たちが通う学校の先生ってことになっています。
テレビがある家なんて、出かけるときガスの元栓閉め忘れればいいのに、ヒューゴ・メディオです」
アクア「ヒューゴ! もはやテレビが嫌いなの!?」
ラミア「ワンセグ機能とか電池食うし、正直あまり使わない、ラミア・ラブレスだ」
アクア「外付けのバッテリー付ければいいじゃないですか!」
ルアフ「そしてうちじゃブラウン管が現役、ルアフ・ガンエデンさ」
アクア「もはや軽い骨董品じゃないですか!」
ルアフ「もちろん、家具調テレビさ」
ラミア「ああ、テレビが家庭の中心にあった時代」
ヒューゴ「床屋さんのレジの上に鎮座していたあのテレビは、
単なる家電製品だなんて呼べない風格があった」
ルアフ「チャンネルを換えていいのは、上座に座るお父さんだけなのさ」
アクア「ヘンなノスタルジーを発生させないでくださいよ!」
ラミア「そんな中、定額給付金でアクオスを買っている女、アクア・ケントルム先生だ」
アクア「なんですか、その紹介の仕方は!
いけないんですか、アクオス買っちゃいけないんですか!」
ラミア「べつに、いけなくはないが」
ルアフ「でも、ねえ」
ヒューゴ「まあ」
アクア「なんですか、その煮え切らない反応は!」
10 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 03:04:19 ID:8La26WYF
ルアフ「え〜と、そもそものことの始まりは
2005年9月5日、20時29分18秒、
『ゼオラとアラドだからゼラド?アララ?』という書き込みがされてだね」
アクア「なんですか、突然」
ヒューゴ「アララとか、どこのバッフクランだよとツッコミを受けつつ」
ラミア「アラドとゼオラはその生い立ちからして子供が出来にくく、
いろいろとネガティブなルートを経てイルイ・バランガなどが誕生するのではないかなどといわれていたが、
バランガバランガ呪文を唱えていたら、なんか無事に誕生した」
アクア「あ、なんですか、成り立ちとか、そういうのを説明するんですか?」
ルアフ「夫婦水入らずの時間が欲しかったのか、それとも単に仕事が忙しかったのか、
バランガ夫妻は家を空けることが多かったんだ。
そんなとき、ゼラドくんの面倒を見ることになったのがなんか居候してたクォヴレー・ゴードンくんだった」
アクア「あれ、でも、クォヴレーさんて3αのエンディングでどこかに旅だったんじゃないんですか?」
ルアフ「バナナ忘れたから帰ってきたんだよ」
アクア「いいんですか、そんな適当なこといって!」
ヒューゴ「タイムダイバーとして並行世界やらなんやら行き来しているクォヴレーさんは、
歳の取り方が普通と違って、いま現在20代前半くらいのお兄さんとして認識されています」
ラミア「タイムダイバーではなく、特に並行世界など行き来していないアクア先生は、
バルトール事件当時すでに23歳であり」
アクア「並行世界です! 私だって、並行世界ばんばん行き来します!
だから歳の取り方が違うんです!」
ヒューゴ「アクア、教育者として、そういうその場逃れの出任せをいうのはどうかと思う」
アクア「ごめんなさいヒューゴ! そんな、真面目に叱られるとは思わなかった!」
ラミア「バイオロイドである私は、歳とかあまり関係ない」
ヒューゴ「サイボーグである俺も、また同様です」
ルアフ「齢500歳を越える僕は、いまさら10年20年歳とってもどうってことないしね」
アクア「ズルい! みんなしてズルい!」
ルアフ「当初オムツの替え方すら知らなかったクォヴレーくんだけど、
特にアテにならない背後霊の助言を聞くことなく、順調に育児スキルを伸ばしていったんだ」
アクア「並行世界の平和とかはどうしちゃったんですか」
ヒューゴ「当初は性別すら決まっていなかったゼラドも、
女の子であり、ほっぺがぷにぷにであり、大食らいであり、
幼女でありながら朱ければ3倍という法則を知っていたり、
『てとらくとぅすぐらまどん』と流暢に喋ってみたりする子供に育っていったんだ」
ラミア「一方ディス・アストラナガンはメイドになってみたり、
シートの上でゼラドにおしっこされたりされていた」
ヒューゴ「それはさておき、そマブってなんのことなのかわからなかったり、
そマブってググってみても結局イミわからなかったり、
そマブってなんなんだよって書き込んでもスルーされたり、
そんなこんなでそマブの謎は深まる一方だったんです」
アクア「ヒューゴ! どれだけそマブが気になってるの!?」
ラミア「久しぶりに聞いたぞ、そマブ」
ルアフ「あれ、でもいまググったら出てきたよ?」
11 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 03:05:08 ID:8La26WYF
アクア「そしてゼラドは、クォヴレーのほかにイルイとかオウカとかに面倒見られつつ、
すくすくと育っていったのであった」
ヒューゴ「でも、人生はそうそう幸福にばかり染められているもんじゃなかった。
ゼラド13歳、このあたりの時期はクォヴレーさんが留守にしていることが多かったらしい。
若干荒れるゼラド、そして募る想い」
アクア「そうか! 少し距離をあければそういうことも!」
ヒューゴ「そんな中、αシリーズきっての乳揺れ主人公の子でありながら、いっさい乳がない少女クリハ、
幼稚園児ながら鞭を振りまわす少女レイナなど、順調に交友関係を深めていった」
アクア「なにごともなかったかのようにスルーされた!?」
ルアフ「ヒューゴ先生とアクア先生の関係は、まあこんな感じだよ」
ラミア「さあ、私の胸で泣くがよい」
アクア「泣いてたまるもんですか!」
ルアフ「アクア先生とラミア先生の関係もこんな感じだよ」
ルアフ「さらにレツヤ・オノデラ、ハザリア・カイツ、ヴィレアム・イェーガー、
レタス・シングウジなど、新しいお友達を次々と作っていくバランガ君」
アクア「すみません、一名、まったく聞き覚えのない名前が混じってたんですけど」
ラミア「まあよくある話だ」
ヒューゴ「あっ」
アクア「ヒューゴ、どうしたのヒューゴ」
ヒューゴ「ディストラさんがメイドの格好してるのは、
開発途中でシヴァーさんち付きのメイドさんが混じったからだっていう記述を見つけてしまいました」
ラミア「見つけなかったことにするんだ」
ヒューゴ「うすっ!」
ルアフ「まあよくある話さ」
12 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 03:06:19 ID:8La26WYF
ヒューゴ「その後、当初はゼラドと相当年の離れた弟であったはずのアオラが1歳違いの弟になってみたり、
ゼラドたちがサルファ当時の戦場に飛んでいくなどのエピソードがあってみたり、
トウキの名前が影も形もない感じに1スレ目が終了したのであったのです」
ラミア「まあ概ね現在と大差ない状態に仕上がっていったわけだ」
アクア「トウキくんは・・・・・・!」
ラミア「なにか?」
アクア「あれ、いまと大して変わらない」
ルアフ「まあ要約すると、何年経とうが大して変わっちゃいないんだよ」
アクア「そういっちゃうのもどうなんですか」
ラミア「メインテーマは、Sport、Music、Assemble、Peopleだ」
アクア「SMAPです! それはSMAPのキャッチコピーです!」
ヒューゴ「そうか! そマブってSMAPのことだったんだ!」
アクア「ヒューゴ! 『ブ』の存在はどう説明つけるの!?」
ルアフ「まあそこらへんも鑑みて、焼酎10杯いってみようか」
ヒューゴ「うーっす!」
ラミア「軽いものだ」
アクア「ああっ、飲まずにはいられない空気にされた!」
ルアフ「じゃあ、まあ、生徒たちが僕らと一緒に楽しくお酒が飲める年齢になるまで、
頑張っていこうじゃないか」
ヒューゴ「その日が来るのが楽しみっすね!」
ラミア「飲むのはいいが、酔った勢いでDFCスーツを着だして捕まる生徒がでなければよいが」
アクア「捕まりませんよ! DFCスーツは捕まりませんよ!
これは正式な社交服ですよ!」
ルアフ「じゃあ安心だね」
アクア「安心です!」
ヒューゴ「すでにアクアは若干酩酊している」
アクア「DFCスーツでなにが悪い!」
13 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 06:14:09 ID:Rzttw5vF
>>1立て乙・グラマトン
>>8-12 先生達毎度のお勤めご苦労様です
そして明かされた久保=ゴリラ説&子安ボイス説
14 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 11:44:10 ID:EWew6DvM
>>8-12 毎度乙です先生方。今回は子供たちが出ない珍しい冒頭座談会だったな。
そうか、アオラって最初年離れてたのか、20代目辺りからここ来たから知らなかったぜ
15 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 13:34:21 ID:m5c3B1Sk
3代目あたりから見ているのにすっかり忘れちまってるぜ
16 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 13:47:31 ID:iDJXIw5e
>>1乙
先生方の人も乙
久保育児スレ時代とか懐かしいなぁ
当時受験生だったのに来年の春には卒業だもんなぁ・・・
17 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 16:15:07 ID:TvI4aXCV
そういえば全然勉学に励んでないな、子供たち
18 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 20:56:29 ID:I8+piJfH
ラミア「とはいっても話にはでないだけでしっかりやっているのだが、
マリ、ハザリア。お前ら二人は後で職員室にこい」
マリ「こいつはわかるにしてもなんで私が」
ハザリア「なんだと、それはどういう了見だ!」
ラミア「平日に旅行だの駅弁めぐりだのやっているから正直出席日数が足らん。
このままだと留年するぞ」
19 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 21:58:17 ID:tI/jaNPG
ゼラド「そういえばそろそろ中間試験だねぇ」モグモグ
レイナ「だねぇだなんて暢気に焼き饅頭を食べてる場合じゃないでしょうに。
油断してるとまた前回みたいにご飯を抜きにされるわよ」
ルナ「レイナだって人の心配をしている場合ではなかろう」
アイミ「ルナは何時もしっかり勉強してるよね」
ルナ「勉学は学生の基本。疎かには出来まい」
レイナ「そんな事言って。
ほんとはクォブレーさんに褒めてもらいたいだけじゃないの?」
ルナ「な!?わ、わたしはけっしてそんな不純な動機では!!」
アイミ「あ、図星」
ゼラド「みんな!こんなところでダラダラしてる時間はないよ!!!」
レイナ「・・・あんたもモチベーションの上がり方がわかりやすいわねぇ」
ゼラド「と、いうわけでみんなで勉強だね」
ユウカ「学校に行く気がない私にはテスト勉強なんて必要ない物」
レイナ「あんたそろそろ何とかしないと本当に留年するわよ」
レタス「ジングウジにとってテスト勉強とは
前日にヤマをはった問題に全てをかけるギャンブルでしてよ」
タカヤ「一夜漬けなんて効率が悪いだけだよ
日々の積み重ねに勝る必勝法はないよ」
アイミ「・・・・」
カル「つまりここでXを二乗するすることによって・・・」
ミナト「はー、なるほど。
つーかお前ってスポーツだけじゃなくて勉強も出来たのな」
カル「何を言ってるんだ。
僕のライバルならこの程度の問題は解いてくれなきゃダメじゃないか」
ミナト「どーでもいいけどいちいちを顔を近づけるな。気持ち悪い」
アイミ「(一緒に勉強をしたいけど二人の距離が近すぎて間に入れる気がしない・・・)」
ゼラド「そういえばヴィレアムくんは?」
ルナ「レラと一緒に三人で勉強するとキャクトラが言ってたぞ」
ゼラド「ふーん
なんか不思議な組み合わせだね」
ヴィレアム「よし、これで次のテスト対策はばっちりだ
ふふ、これで成績が上がった俺に対してゼラドの評価も急上昇だな」
レラ「・・・・・・・」
キャク「『どうでもいいがいちいち単純な計算ミスをするのをどうにかしろよ』ですか?
ははは、仕方ありません。友は普段から迂闊な人間ですから」
ヴィレアム「一言余計だよ。
そういえばさっきの電話はなんだったんだ?」
キャクトラ「姫様から「みんなでゼラドのうちで勉強してるからこないか」だそうです。
もちろんこちらは秘密の勉強会ですから断っておきました」
ヴィレアム「え?」
20 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 22:24:53 ID:8VY/SqRv
ハザリア「出席日数不足だ!?ふざけるな!猫のクソにも匹敵するそのくだらない決まり事のために俺の貴重な時間を浪費させるだと!?
このハザリア・カイツにあるのはたった一つの思想だけよ!すなわち『やりたいことだけやって成功する』!!
過程や方法なぞ…どうでもよいのだァーーー!!」
ルナ「この馬鹿者!たわけたことをいっておらんで真面目に出席せよ!没落したとはいえバルマー屈指の名家の出であるそなたが留年などという不名誉…情けない…」
ハザリア「黙れ!黙れよ!没落とか言うな!フン、心配せずとも留年などする気は毛頭ないわ!」
ルナ「当たり前だ!明日からは無遅刻無欠席をだぞ!ラン姉様やルリアさんに知られてみよ…そなた半殺しにされかねんぞ」
ハザリア「面倒な……。いいや、そんなまだるっこいいやり方をせずとも良かろう…ククク…」
ルナ「…な、なんだそのいやらしい目つきは?」
ハザリア「いやなに、お前は生徒会長様だろう?しかも一国の王族ときておる…学園においてもそれなりの影響力はもっているのだろう?んん?」
ルナ「何が言いたい?言っておくが私は
ハザリア「そうつれなくすることもあるまいお前と俺の仲ではないかそれともなにかおまえは幼馴染の窮地を見て見ぬふりする冷血女なのかそうではあるまい思い出すな故郷で過ごした日々を
ルナ「こ、こんなときだけ友人面するでない!こら馴れ馴れしく肩に手を回すな!」
ハザリア「いやいやたまには昔に戻ってだな
アルマナ『戻って、何ですか?』
ハザリア「ゲェーーー!?陛下!?」
ルナ「母様!?」
アルマナ『ハザリア、あなたの地球での様子は報告を聞いています。なんでも世界各地を飛び回り現地の文化や風習をまなんでいるとか…その積極的な姿勢は大いに評価していますよ』
ハザリア「なんという光栄なるお言葉!されど学外での勉学に心を向けすぎたためにこのたびの失態!ただただバルマーのためと信じたが故の結果といえど、このハザリア一生の不覚!」
アルマナ『頭をあげなさいハザリア。それというのもあなたの若さゆえでしょう。この過ちをよく心に留め、これからの振る舞いに活かしなさい』
ハザリア「(にやり)では
アルマナ『それはそれとして、我が新生ゼ・バルマリィは「留年」などという不名誉は断固として許しません。この問題もあなたを一層成長せるための糧と思い、自力で解決しなさい。ルリアや私たちからの力添えは一切期待しないように』
ハザリア「ちょ
アルマナ『ではバルマー貴族であるという自覚と誇りをもち頑張りなさいwあ、あとルナ?』
ルナ「は、はい!」
アルマナ『今度そちらに遊びに行こうと思うので、一緒に観光しましょう。勿論クォヴレーも誘ってwそうですね…一週間後はどうでしょう?』
ルナ「えと…その日は授業が
アルマナ『一日や二日休んでも問題ないのではありませんか?「アルマナ様?」ルリア!?違いますよ!?ちょっとハザリアを激励してただけで遊びの誘いなんてそんなわかってますちゃんと仕事はしてますアッーーー(ブツリ
ルナ「……。ゼラドのところに行ってくる。ま、まあ…なんだ…頑張れ」
ハザリア「ぬぁああああああーーー!!!」
マリ「………(汗ダラダラ)」
マイ「留年とは…留年とはどういうことだ!!」
リュウセイ「まあまあちょっと落ち着けって
リトゥ「そうだよこれには訳が
マイ「リュウは黙っていろ!リトゥもだ!最近よく出かけているから心配していればよりによって(ざわざわ
マリ「母さん髪!なんか髪伸びてる!?」
マイ「よそ事を言うな!最終地獄に叩き込むぞ!」
マリ「ご、ごめんなさい!!」
21 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 22:53:05 ID:bn3vdnMR
だがそれがいい!!
22 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 22:55:58 ID:bn3vdnMR
誤爆、踏んでくれ卑猥ネタ担当
23 :
それも名無しだ:2009/05/27(水) 23:16:15 ID:EWew6DvM
久しぶりに黙れ黙れよ出たなw そしてがんばれハザリアww
24 :
それも名無しだ:2009/05/28(木) 03:16:52 ID:FfbdddHt
ゼラドが士官学校かなんかに通ってた時期に、
休暇で帰ってきたらアオラが生まれてたとかいうエピソードがあるから、
当初アオラはゼラドと20歳前後年が離れてるんだよな。
25 :
それも名無しだ:2009/05/28(木) 03:26:49 ID:QlDL0yl6
マイから離れたはずのレビが、怒りのあまり再装填されてるw
26 :
それも名無しだ:2009/05/28(木) 07:04:55 ID:tqoNPdoH
どういう経路伝って戻ってきたのかww
マイが呼んだのかww
27 :
それも名無しだ:2009/05/28(木) 08:00:17 ID:JNyiCqnv
>ハザリア「ゲェーーー!?陛下!?」
待て、あわてるな
これはユの字の罠だ
28 :
それも名無しだ:2009/05/28(木) 23:58:41 ID:bHlxfV9d
小さい頃にルナに優しくしとけば今頃ウハウハだったろうに
このツンデレ野郎め>ハザリア
29 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 00:46:26 ID:hZAuz4Jk
そのツンデレ故に両手に華という事実は逃せない
・・・はっ、メガネのエリトゥさん、数少ない出番のチャンスでは!?
30 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 02:47:59 ID:x2eNWbes
ルナ「この条件が成立しているということはこの公式が適応できるということだな。つまり
ゼラド「……。とりあえず結論だけは覚える!」
レイナ「あんたねえ…記述問題で過程を書けなかったら得点ないわよ?」
ゼラド「理系科目苦手だよ…」
アイミ「……」
レイナ「あんたもせっかく勉強会なんだから、わかんないとこあるなら聞きなさいって」
アイミ「そ、そう?悪いかなって…」
ルナ「遠慮することはないぞ。人に教えることで自分の理解も深まると先生方がおっしゃっていたしな」
アイミ「うん…」
レイナ「変なとこで遠慮がちよねぇ」
ルナ「しかしレイナ、そなた見た目と違って勉強が得意なのだな」
レイナ「…ちょっと、あたしはどういう風に見られてるのよ?」
アイミ「遊んでる風に見える」
ゼラド「見える見える」
レイナ「失礼な奴らね…ま、エルマにうるさく言われてきたしね、こういうことは。それにどっかの優等生さんほど真面目でもないし?」
ルナ「ゆ、優等生はやめよ…」
ゼラド「ちょっと休憩しようよ〜…頭がオーバーヒートしそうだよ」
レイナ「30分ごとに休憩してたらいつまでたって終わらないわよ」
ゼラド「甘いものあるよ?」
レイナ「まあ気分転換も必要よね」
アイミ「……」
ルナ「アイミ、また一人の世界に入っておる…」
アストラ「お嬢、何をしている?」
イングレッタ「イングラムからの宿題」
アストラ「小説…?」
イングレッタ「「登場人物の心情を本文中の言葉を用いて説明せよ」……5時間ほど考えているけど、さっぱりわからない」
アストラ「(理論の通じにくい問題には弱いのだな…)」
31 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 10:48:52 ID:neCoJE+i
できる!できるのだ!
恋に遊びに青春すると同時に、勉学こなしている。
エルマの躾を受け育ったレイナ・レシタールに、一切の死角はない。
32 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 14:41:37 ID:hZAuz4Jk
死角ないけど、目がフシアナだから見つめきれてないんですね
33 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 16:59:29 ID:pOJT9sks
違うよ。恋は盲目なだけだよ
34 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 20:13:52 ID:Lv2UEcv9
第二世代でメインの二年組だと、成績トップはルナかなあ。
一年組だと、ラッシュと真龍はけっこう真面目だし、アオラとルルは要領よく成績をキープしてそう。
三年組は全員高成績ってイメージがあるな。基本的にハイスペックだし。
35 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 21:15:21 ID:5UYrrEvj
ヴィレアム「ハザリアの奴、留年騒ぎ以降真面目に登校してきてるな」
キャクトラ「ええ、マリ殿を連れ出すのも土日限定にして近場で済ましているようですね」
ヴィレアム「近場?」
キャクトラ「ええ。遊園地に行ったり、映画を見に行ったり、模型屋に行くだけにとどめているようですね。
父さんから最近地方の地酒や地ビールが飲めないと愚痴られました」
ヴィレアム「とりあえず、お前の親父さんには仕事しろって言っといてくれ」
レラ「・・そ・・・デ・・」
キャク「『それはただのデートではないのか?』ですか?
ははは。あのお二人に限ってそれはありませんよ」
36 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 21:24:34 ID:Lv2UEcv9
……そのうち、リトゥが nice bote な展開をかますんじゃね?
ほら、真面目な子ほど、色々ためこむモノだし。
37 :
それも名無しだ:2009/05/29(金) 22:12:57 ID:QLqp10PH
横恋慕に定評のあるリトゥw
38 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 00:40:24 ID:Ah9OzxZX
リトゥの不幸は母親たちと同じような状況になったから、自分も無条件で愛して貰えると思い込んでるところだよな
そこにさえ自分で気付ければ事態を好転させることもできるかもなのに
39 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 02:20:43 ID:4xjHlcC+
愛してもらえると思えるようなとこあったっけ?
40 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 06:18:16 ID:9EVt7auL
さあ、思い当たらんなぁ
41 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 08:08:13 ID:fVI9MXBi
つーかリトゥの場合、マリとハザリアの間でオロオロしているのが一番かわいいwww
42 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 10:05:49 ID:W3Q3+wyC
マリがリトゥ大好きだしなぁ
ハザリアもハザリアでリトゥが間違った名前で呼ばれると怒ったりしてるけど
43 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 11:08:19 ID:Hzv0Ep8E
>>42 自分は『メガネ』呼ばわりなのになw
ツンデレ野郎め。
44 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 13:28:49 ID:8Br9HCBz
>>42 しかもその間違った名前自体、元々ハザリアが自分の携帯を新しくした時に入力したのが原因だしなw
どんだけひねくれてるんだ、ハザリアwww
45 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 14:28:12 ID:wFfkGba5
ハザリア「名前を間違えていいのは俺だけだ!他のやつは許さん!」
46 :
それも名無しだ:2009/05/30(土) 18:27:58 ID:HaLfRbJS
三年生が実際にハイスペックだった場面て実際に見た覚えないから、実は見かけ倒しなんだよ。
47 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 00:27:06 ID:v/UbhsH2
ランル「ミズルっち、賢くはなかと思うちょったけど、これはマズか、マズかよ」
ミズル「え〜、なんとかなるよ」
ランル「中学生にもなってかけ算も怪しかのに、なんとかなるわけなか!」
ミズル「勉強きら〜い」
ランル「嫌いとかじゃなくて、な、ドリルばやろ? ドリル」
マーズ「こらーっ! ミズッちゃんにヨケーなキョーヨーつけさそーとすんじゃねー!
ミズッちゃんのサイノーがゾクセケンの知恵でケガレちまうじゃねーか!」
ランル「子供のためにならん親かいね、あんた」
マーズ「ツミだ! フヒツヨーなツミとゆーよりホカにねー!
去れ! アダムとイブをダラクせしめたヘビめ!」
ランル「ラーナちゃん、この子、いくつちゃ」
ラーナ「たしか、3歳になるかならないかです」
ランル「怖かッ!」
ミズル「ユウカねえだって学校サボるけど留年してないじゃん、なんとかなるよ」
ランル「留年もしちょらんけど、進級もしてなか」
ミズル「おれは義務教育なんだから留年するわけないじゃん」
ランル「ねえミズルっち? こんままじゃ高校にも行けなかよ?」
マーズ「おれがビジュツで行けるガッコ手配すんもん!
よけーな世話焼くんじゃねーよ! ぺっぺっ!」
ランル「ビックリするほど本人のためにならなか子ちゃ」
ミズル「そんな騒ぐことないよ。おれ、これでも赤点とか取ったことないもん」
ランル「とても信じられなか!」
ミズル「だってさ、テストって教科書の中から決まった範囲で出るじゃん?
だから、テスト中に必要なトコをちょいっと見ればいいだけだもん」
ランル「それはカンニングじゃなか?」
ミズル「う〜んと、やっぱそうなのかな。
教科書の内容、まるごと頭の中に撮っとくの」
ランル「は?」
マーズ「あっかんべーっだ!
山下清は実際にゃー旅先で絵ぇー描くこたぁーほとんどなくて、
フラッと帰ってきたかと思うとチャチャッと旅先の風景描き上げちまったとゆー逸話を知らねーのか!
ミズッちゃんの肥大した右脳を舐めんじゃねーよ!」
ランル「あたしは、ひょっとしてあの小っちゃか子に嫌われとるんかいね?」
ラーナ「気にしなくていいんですよ。
ロボくんはわたしをランルさんに取られたと思って拗ねてるんです」
マーズ「違うもん違うもん! 違うったら違うもん! ばーかばーか!」
ラーナ「違うもんといいすぎです」
マーズ「わーん!」
カリカリカリカリ
ランディ「なあカッちゃんさ、気が付いてなかったら気の毒だから教えるけど、
お前が勉強してるそこ、試験範囲にカスりもしてないぞ」
克夜「痩せても枯れても紫雲家長子!
このタイミングで漢字検定を受ける勇気だけは大切にしていきたい!」
ランディ「お前はつくづく本分をおろそかにするヤツだなぁ!」
48 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 00:51:45 ID:ESmxI6F5
中学生組は可愛げがないとこが可愛いな
49 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 02:48:26 ID:JQe5MDW7
もしや紫雲家はバカの家系なのか?
50 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 02:49:05 ID:aqLzOsxn
ミズルの絵が金にならなかったらマーズはミズルに見向きもしなかったのかね
51 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 06:50:23 ID:SflrzHEs
まぁそうだろうな。
それが良いか悪いかじゃなくて、アーティストなんてのはパトロンが付くか付かないかでかわっちまうモンだし。
アヤ「そりゃ親や同僚はとやかく言うわ。
お前そんな齢になって、未だに独り身で何してるんだって。
けど・・やっぱりね。アヤ、ホントに思うんだけどね。
念動力者ってね。
玉にならなきゃいけない時があると思うのーーー!!!」
いやー!玉にならないでー!
アヤ「おん・・わかるよ。貴方たちのパッションホントにありがとう。
アヤのハートにジンジン来たわ、ホントに。
見て、ストライクシールドさんもありがとさんさん言ってるわ」
きゃあああああああああああ
アヤ「や、今のはうそよー。
そんなこと言ってません。
何でも信じたらダメよ。
第一ストライクシールドさんはしゃべりません!」
ドッ
アヤ「ま、そんなこんなでやいやい言ってますけど・・・
ホント近頃思うの・・・
念動力者ってね・・・
玉にならなきゃいけない時があると思うのーーー!!!」
いやー玉になんてならないデ〜 ハスキー姐〜 玉にならないで〜
アヤ「ダメね〜〜〜齢のせいかしら〜涙もろくなってきた〜〜。
みんなの玉になるなって気持ちに圧倒されちゃった。
だけどね。
念動力者ってね・・・
玉にならなきゃいけない時があると思うのーーー!!!」
いやー 玉になんてならないで〜
アヤ「オーライ!
呆れる程素敵な貴方たちに・・・・・・アイムアンダースターン。
アヤの完敗・・・
もう玉になるなんて言わなーーーい!!」
きゃああああああ わあああああああ
アヤ「じゃアヤから貴方たちに一つ聞いても良い・・・?
貴方たちにとって玉になるって何なのって言う話・・・
ちょっと聞かせて欲しい・・・貴方たちの熱いハートの鼓動を」
ゼフィア「え〜・・・俺は最近心理学などにも手を出しておりまして、やはり玉になるというのは・・・」
トウキ「えっと自分はハスキー姐さんのラジオを毎晩かかさず聞いておりまして、玉になるってのは何となく・・・」
克夜「これからの時代就職に有利になるだけでなく、玉になるってことは騎士道的にも・・・」
イルス「玉になる、それは甘ずっぱーいチーズケーキだよ☆」
アヤ「オーライオーライ!!
みんなの気持ちビンビンに届いたわ〜!
元気もらえた〜ありがとさんさんよ!
あ、チーズケーキもよかったわ〜!貴女今夜のサイコドライバーよ!
それじゃ、ちょっとうちのギタリストにも聞いてみましょうか。
ねえライ、ライ!
ライにとって玉になるって何?」
ライ「・・・・・・。
ん〜〜〜〜〜・・・?
そうですね・・・玉になる・・・玉になると言えば・・・この前昔の夢を見ましてね。
まだ俺たちがSRXチームなんて呼ばれてた頃の夢です」
アヤ「へ〜懐かしいわね」
ライ「待機命令が出ている中、いつ敵に襲われるか分からないというのにリュウセイの奴がバーンブレイドの全話視聴会をやろうと言い出して、
それをアヤ大尉が止めようとして、でも一歩早くヴィレッタ隊長がせめて総集編にしときなさいって突込みを入れる。
そこでみんな大爆笑。
良いチームでしたよね、俺たち」
アヤ「そうね。あの頃の私たち最高だった」
ライ「アレ・・・?コレ何の話でしたっけ?」
アヤ「玉の話よ!!!」
[ヴィンデル・マウザーの独白]
私はこの時
若者たちの笑いの渦の中にただ一人取り残されておりました・・・
淋しかった とにかく無性に淋しかった
で、玉になるって何・・・・・・・?
その時私の胸に去来したのは、ブルブルと震えながら沈む真っ赤な夕陽でした・・・
あの日見た夕焼け
アクセルとレモンと共に果て無き闘争の世界を創ると誓った日に見た夕陽
ベーオウルフに敗れ、敗走の最中に見た血よりも濃い色をした夕陽
私はもう若くない・・・そしていつか・・・死ぬ
しかし何より不可解だったのはその後の事です・・・
「みんなホントにごめ〜〜ん!!!やっぱりアヤ、玉になるわ〜〜〜!!!」
そう言い残し彼女はネビーイームに消えていったのです・・・
すると二日後、驚いたことに彼女は玉になっていたんです
いやあ、もうびっくりしました
麒麟〈極〉で増えたツヴァイザーゲインがホントに増えただけで何もしなかったのを見たときと同じくらいびっくりしました
ヴィンデル『そしてこの私はと言いますと、それを機に、信仰心というものをもつことができたのです』
アルヴィ『心の灯火・・・宗教の時間をお送りしました』
アーク「何だこの番組?」
56 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 11:52:51 ID:zzVZLaF+
よく訓練された視聴者だな
57 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 12:12:54 ID:JQe5MDW7
>>52-55 なんか全然わからなかったけど信仰心を持とうと思ったよ!
つかアルヴィはその信仰心でおやじと弟弟子をなんとかしてあげて下さい
58 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 13:55:02 ID:LUAhgbQ8
アーク生きてたのか
59 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 19:30:13 ID:CjMWEHko
アルヴィ久しぶりだなw
紛争地域でボランティアでもしてたのか?
60 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 22:01:57 ID:aeQgaZjW
アークのくせに
61 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 22:46:07 ID:iI6gR6Bj
エースボーナスについて考えてみた。
ゼラド 自軍毎ターン開始時に隣接する味方ユニットの気力+10(ぷにぷにほっぺ的に)
クリハ 補給時に対象ユニットのSP50回復・気力-50(汁的に)
ルナ 指揮範囲内の全味方ユニットの攻撃力+20%(カリスマ生徒会長的に)
キャクトラ ルナの指揮範囲内にいる限り命中回避クリティカル率+50%(姫様愛的に)
レラ NT武器使用時にスキルの有無・技量差に関わらず必ず攻撃出来る(NT的に)
ヴィレアム ワカメタル使用時のワカメエネルギーの消費20%軽減(ODE的に)
ヴィレアム「おいこらまて、何だよ俺のへっぽこボーナスと他の連中のチート振りは」
レラ「………」
キャクトラ「『羨ましいなぁ、私なんかNTの古い価値観に囚われ過ぎてるのに』と、レラ殿泣きそうだ」
ヴィレアム「いや、泣きたいのはどう考えても俺の方なんだけどね、大体Eセーブとたいして変わらんし」
キャクトラ「何を言う!エースボーナスはその者の在り方がありのまま反映されるという!!」
レラ「………」
キャクトラ「『ワカメタルに人生を賭ける…その生き様良し!!』おお!レラ殿感動の余り思わず涙が!」
ヴィレアム「ああそうですね、誰かさんは姫様愛でお手軽アタッカー&極で
もう一人はチート再攻撃さんですからね、ていうか差別ですよね!いぢめですよね!!」
62 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 23:07:56 ID:rB7xeALX
ラーナ いかなる武器でも攻撃が当たると1ターン装甲が半減(解体チェーンソー的に)
マリ ハザリア隣接時に限り演技モードに入り、ステータスがレビる。気力80以下で駅弁し、毎ターン気力回復。
63 :
それも名無しだ:2009/05/31(日) 23:36:34 ID:JQe5MDW7
ルナはもっとしょぼい方がいいなぁ
完璧超人よりも真面目に頑張るけど
ちょっとドジっ子さんの方がなんていうかほら萌えるじゃん
64 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 00:33:00 ID:m5IKyjqV
ドジっ子というか
スペックも高いし努力もしてるけどどうしようもなく間と運が悪いというか…>ルナ
リトゥ 一度受けた攻撃(小隊内の味方も含める)を記憶・パターン解析して次回から回避率防御率が上昇。一度交戦した相手に対しても命中率上昇。
ハザリア 自軍ターン時に気力+10、エネルギー10%回復。小隊内の味方は気力−5エネルギー5%減少(小隊を組んでいないと発動せず)
ルル 相手のHPが減っているほど攻撃力上昇。ただし自分の攻撃でとどめがさせる場合相手のHPは必ず1残る
ラン 隣接した敵に対して攻撃力1.5倍。物理攻撃は75%の確率で切り払う。非物理攻撃は回避率20%上昇(近接時のみ発動)
レイナの特殊能力って妄想できない…
65 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:50:10 ID:FTy8GlaK
【バランガ家】
ラミア「それでは、ゼラド・バランガの告別式を始める」
レイナ「アラドさんたちは?」
ヴィレアム「奥に引っ込んでる」
レイナ「さすがに、参加はできないか」
アイミ「わたしだって、できたら参加したくないよ」
ルナ「ゼラドの告別式など」
ハザリア「人間、死ぬときはあっけないものだ」
ルナ「これ、どこに行く」
ハザリア「生きている間に、したいことはするものだ。
南太平洋にでも行ってくる」
ルナ「お主という男は!」
トウキ「でも、ゼラドが死ぬなんてなあ」
ミナト「死因はなんだっけ?」
キャクトラ「鯛の天ぷらにあたってフラフラの状態で階段を降りていたら、
滑って転んで頭を打たれたと聞いています」
カル「バランガさんらしいっていうかなんていうか」
タカヤ「突然すぎて、不思議と悲しくないよ」
ヴィレアム「なあ、ちょっと聞いてくれ」
トウキ「どうしたんだよ」
ヴィレアム「ゼラドは、本当に事故死だったのか?」
レイナ「事故死じゃなかったら、なんだっていうのよ」
ルナ「まさか、ゼラドが殺されたといいたいのか?」
ヴィンデル「誰がそんなことをするというのだ!」
メカギルギルガン「殺すからには動機があったはずじゃ!」
グ=ランドン「ゼラド・バランガは、殺されるほどの恨みを誰かから買っていたとでもいうのか?」
ル=コポル「そんな者がいるとは考えられん!」
レイナ「・・・・・・ねえ」
ヴィレアム「シッ、よけいなこと言うな!」
レイナ「メカギルギルガンじいさんはともかく、なんであのひとたちまで」
ルナ「手筈通り、滞りなく告別式を進めるのだ!」
66 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:50:56 ID:FTy8GlaK
ラミア「ゼラド・バランガはバランガ夫妻の第1子として生を受け、惜しみない愛情を受けて育った」
パッ
レイナ「あっ、写真」
アイミ「ゼラドが赤ちゃんだったころの写真だね」
ルナ「父上が馬乗りされておられる」
トウキ「なあ、奥でぐにゃ〜んと転がってる赤ん坊、ヴィレアムじゃないか?」
ヴィレアム「えっ? そうかな。違うんじゃないか」
ミナト「いや、あれお前だよ。
お前、なんかぐにゃ〜んとしてたもん、ガキのころ」
パッ
アイミ「あっ、幼稚園」
レイナ「フフ、覚えてる覚えてる。
ディストラさんが機動兵器形態のまま迎えに来ちゃって、大騒ぎになっちゃったのよね」
トウキ「うわ、保育士さんが真っ青になってるし」
ミナト「いま考えると、けっこうシャレにならないよなあ」
キャクトラ「おや、砂場でぽけーっとしているあの園児は、友ではないか?」
ヴィレアム「違うよ! 俺、あんなにぽけーっとしてないよ!」
レイナ「ああ、あれは間違いなくヴィレアムよ。
砂遊びに誘うタイミングつかめなくて、けっこう毎日ぽけーっとしてた」
ヴィレアム「そんなことない!」
パッ
アイミ「今度は小学校の入学式だ」
ルナ「あれがランドセルというものか。ピカピカで、なにか羨ましいの」
レイナ「そっか、ルナは地球の小学校って知らないんだ」
トウキ「でも、なんでアオラがゼラドに引っ付いて泣いてるんだ?」
レイナ「ああ、なんか『お姉ちゃんが怖い施設に入れられる』って勘違いしたみたいで、大泣きしてたのよ」
アイミ「バランガさんち的に、『スクール』っていいイメージないからね」
ヴィレアム「まあ、俺が『お姉ちゃんは俺が守るから』って説得したんだけどな」
レイナ「なに見栄張ってんのよ。
あっちでランドセルに潰されてるのがあんたでしょ?」
パッ
アイミ「今度はキャンプの写真だ」
ルナ「小学校のときのキャンプではないのか?
なぜラミア教諭が映っておるのだ」
レイナ「ラミア先生って、小学校のときからずっとあたしたちの担任やってるのよ」
トウキ「そりゃいいんだけど、小五のキャンプになんでスレイチェル先輩が混じってるんだ?」
レイナ「ほんとだ。メッチャ魚さばいてる」
スレイチェル「あのときは、ただメッチャ魚がさばきたかったのである」
レイナ「学校行事の秩序を乱さないでくださいよ!」
アイミ「ねえ、あの魚、ミナトが釣ったんだよね!」
ミナト「そうだっけ? カルじゃねえの?」
アイミ「違うよ、ミナトだよ! わたし、ずっと横で見てたもん!」
ミナト「覚えてねえなあ」
アイミ「覚えてるから、わたしは覚えてるから」
67 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:52:23 ID:FTy8GlaK
パッ
アイミ「あっ、小学校の修学旅行のときの写真」
レイナ「そうそう、男子たちが部屋に夜遊びに来て、先生の目隠れてUNOやってたのよね」
ミナト「俺、これ覚えてねえぞ」
トウキ「お前、来なかったじゃん。
当時カタかったから、夜部屋の外に出ちゃいけないとかいって」
ミナト「そんなこといったかなあ?」
レイナ「そういえば、ヴィレアムも写ってないわよね」
トウキ「こいつは移動してる途中で先生に見つかってひとりで正座させられてたんだよ」
ヴィレアム「楽しそうだな、UNO」
レイナ「昔から要領悪いんだから」
パッ
アイミ「これは中学校のときの写真ね」
ルナ「おや、なにか、ゼラドの目つきが悪いような」
レイナ「ああ、このとき久保さんが留守にすること多くてね、ちょっとやさぐれてたのよ」
トウキ「ヴィレアムも写ってねえな。
いままで、たいていゼラドのまわりチョロチョロしてたのに」
ヴィレアム「チョロチョロなんかしてない!」
レイナ「ああ、このあたりから意識するようになったのね」
トウキ「そしてこのあたりのミナトは『俺の恋人はこの刀だ』とか口走ってたよな」
ミナト「忘れてくんねえかな」
トウキ「全体的に恥ずかしいな、中学校時代ってのは」
ぴんぽーん♪
マーズ「こんちゃー。あれ、なにやってんの」
ヴィレアム「わっ! なんだよお前突然!」
レイナ「告別式よ、コクベツシキ! わかる?」
マーズ「告別式くれー知ってらー。ダレか亡くなったの?」
ルナ「ああ、ゼラドだ」
マーズ「フーン、ゼラドちゃんが。
セコくてケソケソぷにぷにしてるくせに、
ちっとしたことで死んじまうからキレーだよ、ニンゲンなんざぁー」
レイナ「あんた見かけなかったけど、どこ行ってたのよ」
マーズ「オーサカにマスク売っ払いに行ってたんだよー。
あーあ、でも、このメールがカタミになっちまうのか。アトアジわりーの」
ヴィレアム「メール?」
レイナ「形見って、いったい誰からもらったのよ!」
マーズ「カタミっちゅーんだから、そりゃーゼラドちゃんでしょ?」
ヴィレアム「ちょっと見せてくれ!」
マーズ「あっ、そいつぁーいーけど、他のメールは見ねーでよね!」
ヴィレアム「なんだ、このメールは!」
レイナ「『みんなにはゴメンて伝えておいて』ですって?」
ルナ「これでは、まるで遺書ではないか!」
キャクトラ「しかし、なぜゼラド殿が彼に遺書を送るのです?」
マーズ「知らねーよ。『みんな』っつってもダレのことだかわかんねーし。
なーんか気になるから帰ってきたんだもん、おれ」
ミナト「まさか、ゼラドは自殺だったっていうのか!?」
アイミ「それこそあり得ないよ! ゼラドは自殺なんかする子じゃない!」
68 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:53:30 ID:FTy8GlaK
ヴィンデル「いや、人間なにがあるかわからんからな」
グ=ランドン「なにか、よほど絶望したのかも知れん」
ル=コボル「人間のマイナスエネルギーには際限がないのだから」
マーズ「でも、イショ送るにしても、
おれのほかにもーちょっとほかにダレかいたと思うんだけどなー」
レイナ「ちょっと待ってよ! このメールの着信時間!」
ヴィレアム「どうしたんだ?」
レイナ「今朝の朝7時って!」
マーズ「それがどーしたの?」
ヴィレアム「ゼラドが死亡したのは、昨日の夜8時だぞ!」
ルナ「そんなバカな!」
キャクトラ「死者がメールを送信したというのですか!」
レイナ「そうよ! ゼラドのケータイはどこ!?」
ヴィレアム「そういえば、見かけてない」
レイナ「誰かがゼラドのメールを持ち去って、
あたかもゼラドがメールを出したように装ったのかもしれない!」
ヴィレアム「なんだって!」
レイナ「取りあえず、かけてみる!」
ピャンピーピョ♪ ピャーピュピョッ♪
ルナ「この着信音は!」
トウキ「『音楽寅さん』の例のアレでかかってたやつだ!」
メカギルギルガン「そんなことより、告別式の場でマナーモードにしておかないとは!」
グ=ランドン「絶望した! そのマナーの悪さに絶望した!」
ゼラド「そこまでだよ!」
ヴィンデル「なに、ゼラド・バランガ!?」
ゼラド「わたしのケータイを持ってるってことは、あなただったんだね!」
ル=コボル「うっ・・・・・・!」
ゼラド「クリハを狙っていたのも、あなただったのね!」
ル=コボル「それは!」
69 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:54:43 ID:FTy8GlaK
ゼラド「何日か前から、クリハの後をつけたり家を見張ってたりするひとがいるって話は聞いてたの。
2日前は、クリハの家族が留守にしてる間に、とうとう家の中まで入ってきた。
そのひとは、クリハの部屋にあったケータイを持ち去っていったの。
でもね、それはわたしが遊びに行ったときに忘れていった、わたしのケータイだったんだよ!
クリハはわたしにお詫びの電話をしてきて、それきり行方を消しちゃった。
たぶん、責任を感じて犯人を探しに行ったんだと思う。
犯人を見つけたなら、クリハは必ず連絡をしてくるはず。
でも、連絡はなかった。つまりクリハは犯人に会えてないってことだよ。
そして犯人がクリハを狙ってるなら、やっぱりクリハを探してるはず!
そこでこの告別式だよ!
幼稚園からの付き合いのわたしが死んだとなったら、必ずクリハは来る!
クリハを探してる犯人もやって来ると思ってね!」
メカギルギルガン「有象無象が集まれば犯人も何食わぬ顔をして潜り込んでくると踏んで、
儂がひとを集めたのじゃ!」
ル=コポル「なんと卑劣な罠を!」
マーズ「俺にメールを送ったなぁー、あんただったのかい!?」
ル=コポル「ケータイの持ち主がゼラド・バランガなる少女であることはわかったが、
彼女とクリハ・ミズハがどの程度親しいのかまではわからなかった。
だから、誰にでもいいから自殺をほのめかすメールを出し、
付き合いの浅い者でも告別式に向かうように仕向けたのだ」
ゼラド「そしてわたしの狙い通り、あなた本人も告別式に来たってことだね!」
クリハ「そう、わたしを狙っていたのが、ル=コボルの残りカスだったとはね」
ル=コボル「く、クリハ・ミズハ!」
クリハ「よくもゼラドにこんなことまでさせたわね!
絶対に許さない!」
70 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:55:27 ID:FTy8GlaK
いつの間にか、ル=コボルは乳白色と緑色が複雑に折り重なった空間の中にいた。
「ああっ!」
本能の深層から湧き出す恐怖に突き動かされ、ル=コボルは悲鳴を上げていた。
唐突に蘇る記憶があった。
こんな残りカスではあく、もっと大きく強力な『欠片』であったころだ。おなじような
経験をした。アストラル・シフトされた空間に叩き込まれ、身体の内側から光で粉々に引
き裂かれた。
おなじだ。あのときとおなじだ。
空間の奥底から、こちらに近づいてくるものがある。速い。そして大きい。正体はわか
らない。発生してから2000年間、知覚したことのない種類の感覚だ。
「エンダーク! ビクトーラ! ゼナディーエ!」
もはや人格など残っていない、闘争本能のみになった部下たちの『欠片』をかき集め、
解きはなった。
「アー・・・・・・! ァー・・・・・・! アァー・・・・・・!」
何千何億と群がる『欠片』たちはしかし、空間を埋め尽くすことはできなかった。
メトラの、デスエラの大部隊を、たった二筋の光芒が引き裂いていく。
なんだ、あれはなんだ。
獣だった。一体はヘビの胴体に細い手足とハネが付いている。そしてもう一体は、甲冑
のようなものを纏った巨大なネコ科動物だった。
地球の一部エリアで信仰されている、龍と虎に似ていた。
「いかん!」
ル=コボルは全身の毛穴が開くという感覚を思い出していた。
「龍虎合体させてはならぬ!」
メトラの大群が特攻同然に突っ込んでいく。しかし、爆発ひとつ起こらない。深緑色
をした液体に包まれたかと思うと、跡形もなく消えてしまう。
「デスエラ!」
まき散らされる汁によって、羽虫のような『欠片』たちは次々と消滅させられてしまう。
龍と虎がぐるぐると回転し始め、呪符のような紙切れを大量にばらまいた。龍が身をよ
じり、胴体を折りたたむ。虎の胴体からロープのようなものが放たれて龍を絡め取る。空
間に、得体の知れない文字で彩られた八角形の魔法陣が浮かび上がる。
「止めろぉーっ!」
もはや、ル=コボルは視力を失っていた。
渦を巻く深緑色の汁の中で、ぎょろりと動く目玉があった。
71 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:56:33 ID:FTy8GlaK
「乳は」
エンダークがミナール・ハンマーを振りまわしながら汁の竜巻に巻き込まれていく。
「乳は扁平に」
どこからか響いてくるその声には、底知れない深さがあった。
「乳は扁平になるほどに、効果抜群な汁を求めていく・・・・・・」
『欠片』はひとつ残らず汁に取り込まれ、ル=コボルにも押し寄せつつあった。
「汁をすすっていくのよ!」
このときになって、ル=コボルは次元を移動してきた目的を思い出した。
クリスタル・ハート、あるいはクリシュナ・ハートに通じるエネルギーがこの次元に存
在する可能性を感じ取ったからだ。
自分が、とんでもない間違いを犯していたことを思い知る。
違う、これは違う。
あの少女は、クリハは、いったい何者なのだ。
「クリハ! お前は私になにをするつもりなんだ!」
ル=コボルの視界が汁色に染め上げられた。
いったい、なにが起こったのだろう。
ル=コボルは冷たい水の中を漂っていた。田舎の、用水路らしい。まだ緑色をした稲が
ふさふさと揺れている。
「どうしただね、あんた」
作業着姿の中年女性がこちらを覗き込んでいた。その頭の上に、なにか見える。
『80.5のC』。文字だ。CGのようにボンヤリと浮かび上がっている。
また、唐突に視界が切り替わった。
甲高いクラクションの音がいくつも聞こえる。
都会の雑踏の中だった。ブランド品を身に付けたOLたちが巻き髪を揺らしながら闊歩
している。その頭の上に、やはり文字が見える。
82.5のC、85.3のD、91.2のE、96.7のF。
「や、やめろ」
ようやく理解した。これは、バストサイズだ。いったい目になにをされたのか、道行く
女たちのバストサイズとカップが見えるのだ。
――ル=コボル!
どこからともなく、少女クリハの声が轟く。
――あなたは、未来永劫オッサンと貧乳の狭間を漂いながら、
他人とのバストサイズの差を思い知りつづけるのよ!
ル=コボルは、今度は晴れ渡った田園風景の中にいた。
「どうしたの? オナカいたいの?」
10歳くらいだろうか。幼い女の子が声をかけてくる。
しかしル=コボルは振り返ることが出来ない。
「くっ、ハァーハァー、ハァー」
息が切れる。次はどこに飛ばされる。何カップの乳を見せられる。
「私の前で乳を揺らすなぁーっ!」
ル=コボルは少女クリハの正体を知った。クリスタル・ハートのプラスでも、クリシュ
ナ・ハートのマイナスでもない。ゼロだ。無だ。完全な虚無だ。虚ろな乳そのものだ。
「ンモー! もう2度とこの町とは関わらないモン!」
72 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 01:57:31 ID:FTy8GlaK
ゼラド「クリハ! よかった、無事だったんだね!」
クリハ「ゼラド!」
ゼラド「あっ!」
クリハ「もう、こんなことしないで」
ゼラド「あ、うん」
クリハ「ウソでも、聞きたくないよ。ゼラドの告別式なんて」
レイナ「そうよ、あたしだって」
マーズ「おれなんて、素で死んだと思ってたよ」
アイミ「あんまり、趣味のいいことじゃないよ」
ゼラド「うん、ゴメン」
メカギルギルガン「でも、不思議じゃ。
さっきまでお棺の中にいたゼラドちゃんは、たしかに死んでいるように見えた」
ゼラド「こんな話を知っていますか?
真冬、金魚が入った洗面器を外に放置してたら水が凍っちゃった。
当然中にいる金魚も凍っちゃって、
しかも洗面器を運ぼうとした子供が落として金魚ごと氷を割っちゃった。
でも、氷を元通りにくっつけ合わせて解凍してみたら、
金魚は生き返ってまたスイスイ泳ぎだしたって!」
ヴィレアム「なるほど、どこかで聞いたことがあるぞ!」
レイナ「いやいやいやいや」
メカギルギルガン「ゼラドちゃん、君は勘違いをしている。
割れてしまった金魚が生き返るわけがないじゃろう。
氷漬けにされた金魚が蘇生するという例がないことはないが、
あれは単に金魚の体表面まわりの水が凍っているだけで、
金魚の体組織そのものまでが凍っているわけではない。
それでも蘇生率は50パーセントを下回るんじゃ。
まして人間が蘇生するはずがない!」
ゼラド「そのへんは、わたしもフワッとしてますっ!」
メカギルギルガン「なっ!?」
ゼラド「ガリレオ見ただけなんでっ!」
レイナ「ガリレオでそんな話やってたっけ?」
73 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 09:35:02 ID:6hfR+lKs
ヴィレアムって本当はご両親の子供じゃない気がしてきた
74 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 09:51:54 ID:8YF9qC5K
実はヴィンデルの子なんだよ。
〉ヴィレアム
75 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 10:00:38 ID:dHnAP6Gx
GJです
クスハの胸が豊満だったからこそあの程度の汁で済んでたってことなのか
クリハはホントにどこに向かってるんだ
76 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 17:01:40 ID:1V2fJauf
>61-64
ほとんど全員チート能力w
77 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 17:33:06 ID:vq2c7iet
金田一少年の特番で金田一の葬式やる話し思い出した。
78 :
それも名無しだ:2009/06/01(月) 20:02:18 ID:+JLP4EVd
GJです、ゴールド汁スペリエンスレクイエムとは恐ろしいなw
79 :
それも名無しだ:2009/06/02(火) 00:03:20 ID:48qc3R+8
死んだのがアークだったら誰も信じないだろうな。
80 :
それも名無しだ:2009/06/02(火) 02:47:06 ID:y/yxnwYp
克夜「イェーガー君、なんというか君は、酷い男だね」
ヴィレアム「なんだよ、藪から棒に」
克夜「御婦人はね、いつも幸せに恋をしていなければならないんだ。
涙なんか流させちゃいけない。
笑顔で、明るく、満ち足りた気持ちで、乳を揺らしていなければいけないんだ。
うおォん、御婦人はまるで人間風力発電所だ」
ヴィレアム「お前はいったいなにをいっているんだ」
克夜「御婦人に悲しい恋をさせる男は、騎士として認めるわけにはいかない」
ヴィレアム「そんなこと、俺がいつしたっていうんだよ」
克夜「ねえイェーガー君、いつまでもその状態を続けるというのなら、
僕は君をぶっ飛ばすよ」
ヴィレアム「お前がなにをいっているのか皆目わからない」
克夜「うへ! ニブチンとはおそれいった!」
81 :
それも名無しだ:2009/06/02(火) 21:06:19 ID:YNRGSXpZ
フラグクラッシュとフラグビルドは紙一重
82 :
それも名無しだ:2009/06/03(水) 01:15:41 ID:+OwIn0c4
ばらんが!
83 :
それも名無しだ:2009/06/03(水) 02:44:36 ID:51JYVvvN
タカヤ「それを口にしたら・・・・・・、戦争だろうが!」
84 :
それも名無しだ:2009/06/03(水) 12:18:58 ID:d78L7xd9
>>65-72 GJ!なるほど、クリハはこぼちゃんが受けているような仕打ちにずっと耐えているのか
>>52-55 ギャラクシー銀座ネタとか勘弁してくれwwww
85 :
それも名無しだ:2009/06/03(水) 16:31:33 ID:qk+eCGeP
>>81 ラッシュ「フラグ立てなきゃクラッシュも無いしな」
アオラ「スカーが錬成途中での破壊をしちゃうようなもんだな」
真龍「分解→構成であって理論的には逆ですけどね、フラグ立て→クラッシュであって」
ルル「つまり錬金術師はフラグクラッシャーと!」
86 :
それも名無しだ:2009/06/03(水) 17:12:17 ID:Ox7g4Mgc
久保「アストラナガンの機能とタイムダイバーとしてのノウハウ
をフル活用すれば錬金術とやらもも実現不可能ではない」
背後霊「物質の因果律を歪めつつ再構築すれば良いんだからな」
ディストラ「まぁ出来る事だから対処できるという事ですかね」
87 :
それも名無しだ:2009/06/03(水) 17:15:34 ID:na6bA1zQ
「金を作る程度楽勝なのも私だ」
88 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 01:11:10 ID:U7bE3KqP
ゼラドは暴食として…
ハザリアが強欲、グレ子が憤怒とかかな
89 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 02:21:36 ID:Bj0YCy0C
〉〉87
マーズ「量が多ければ価値も落ちるってサイボーグじっちゃがいってた」
ハザリア「当たり前だ。アルミを見ろ。
ボニーの頃は新しい銀などと持ち上げられたものの精錬法を確立された今ではただの空き缶の材料に過ぎん
アシモフも金を無尽蔵に作り出す事が出来ても無意味と断じておったわ」
マリ「お前って無駄な知識だけは多いよな」
ハザリア「フハハハ、そう褒めるな」
マリ「ポジティブさは見習うよ」
ハザリア「惚れるなよ?」
マリ「誰が惚れるか!!」
リトゥ「(・・・いいなぁ、あのポジション)」
ゼフィア「つまり一意専心、心を一つに向ける事に価値があるということか?」
スレイチェル「フッ、そういうことだ、友よ」ドドドド
ラン「あー、そーゆうこっちゃな、ゼフィアちゃん」ゴゴゴ
ゼフィア「二人とも何をしている!?」
カル「そうか、僕が間違っていた・・・
あの人に認められようと思って君に勝つことばかり考えていた・・・」
ミナト「へ?」
カル「だけどそれは違う。まず君に認められないと一歩も進めないって事が良く分かったよ」
ミナト「もしもーし?」
カル「お願いだ、僕を罵ってくれ!殴ってくれ!これまでの僕と決別する為に!」
ミナト「お前、人として何か間違ってるぞ、最近!!」
克夜「確かに価値と数量が反比例に近い関係にあるのは常識
しかしハーレムならそんな常識を覆せる!!
女は一人なら一人の女だが・・・」
ラッシュ「当たり前です、先輩」
克夜「何人か集まればハーレムとなる。ハーレムとなった女達は無敵だ!!」
ルル「(スルー?完璧スルー!?、)」ガビーン
真龍「(しかも色々理屈とか飛んじゃってるーー!!)」ガビーン
アオラ「(流石、克夜先輩。ハーレム騎士道、パネェす)」
克夜「だから常日頃からきれいな娘を見る度に
『君いい体してるね、ハーレムに入らないか?』と勧誘するというコツコツとした努力を・・・」
ラキア「傍から見たら完璧に変質者だな、それ」
克夜「痩せても枯れても紫雲家長子!ハーレムの為なら手段を選ばず、死してハーレムの鬼となる!」
???「でも克夜君っていうわりに女の子とカラんでいませんよね?」
克夜「ガハァァッツ!!」
アオラ「克夜先輩がモブの一声で血を吹いて倒れたぞ!」
アクセル「廊下掃除好きだなー、君」
???「えぇ、大好きです」
90 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 03:13:36 ID:eH63Muf3
【生徒会室】
ルナ「キャクトラ、この書類を新聞部にまわしておいてくれ」
キャクトラ「はっ、かしこまりました」
ルナ「それからトウキ、父の日に体育館を開放してバザーをやる件だが」
トウキ「あ、あれほんとにやんのか」
ミナト「なにいってんだよ兄貴、商店街の皆さんに声かけとくようにいわれてたろ?」
ルナ「ええと、それから」
ラーナ「現生徒会長さんはこうやって生徒会室で逆ハーレムを作っているのです」
ランル「わぁ、やらしかとねえ」
ラーナ「はい、やらしいんです」
ルナ「誰か、いい加減生徒会室のカギを付け替えておけ。
中学生が勝手に出入りしているではないか」
ラーナ「邪険にしないでくださいよ。
生徒会長という点に関しては、わたしは年下の先輩という非常に絡みづらい存在なのですから、
もっと絡みづらい感じになってください」
ルナ「これ以上、どうしろというのだ」
ランル「でも、ラーナちゃんはどげんして中等部なのに高等部の生徒会長やっちょったと?」
ラーナ「ミズルは放っておけば無害ですが、
わたしは放っておいてもあまり無害でないので、体よく高等部に厄介払いされてたんだと思います」
ランル「ラーナちゃん! 涙目にならんでもよか!
ラーナちゃんはフツーに優秀だから認められたんちゃ!」
ラーナ「わたしがいた時分の生徒会は、
特にこれといった特徴のない副会長さんや会計さんが滞りなく業務を進めていく、
それはそれは無機質なものでした」
ルナ「前生徒会長のラーナは、男性だったように記憶しておるが?」
ラーナ「まあよくある話です」
ラーナ「それより今日は前生徒会長として提言に来ました」
ランル「生徒会長というからには目安箱を置くちゃ!」
ルナ「フム、生徒会長だから目安箱という図式はよくわからぬが、
生徒たちの声に耳を傾けるのはよい試みかもしれぬ」
ラーナ「いえ、一般の声とかそういうのは適当にやっておいて、
そんなことより胸元がガッツリあいた制服を着るのです」
ランル「そして特にどうってこともなかお色気ポジションに収まるちゃ!」
ルナ「キャクトラ、これがジュネレーションギャップというものなのだろうか。
中学生たちがなにをいっているのか皆目わからぬ」
キャクトラ「いえ、姫さま、そのようなことは」
ラーナ「そしてこれが件の胸元がガッツリあいた制服です」
キャクトラ「しかし中学生の声に耳を傾けることも、決して無為ではないかと」
ランル「さらりと欲求に忠実っちゃ!」
ラーナ「試しにわたしが着てみたところ、非常にガッカリな胸元になってしまいました」
ランル「これが画像ちゃ」
ラーナ「双方気まずくなって、10分間ひと声も発せられませんでした」
ランル「重い沈黙だったっちゃ」
ラーナ「しかしあなたの胸元なら、それはそれはガッツリな谷間ができるはずなのです」
ルナ「だから、生徒会長と谷間になんの関係がある!」
ラーナ「いいえ、間違いです。
そこは満面の笑顔で『ありがとぉっ!』です」
ルナ「だから、なにをいっておる!」
91 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 06:45:20 ID:yecI0EgK
10週打ち切りほぼ確定したか。
92 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 09:13:22 ID:yx+XI+HZ
>>89 最近見ない掃除好きなキャラって誰だ?
・・・レレレのおじさんか!
>>90 目安維新乙
93 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 12:46:22 ID:RkzVppNB
>>89 リトゥはハザリアに突っ込まれる立場になればいいんじゃないか
・・・ん?
94 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 14:34:47 ID:tLhCphSz
廊下好きな雑用係…
ミストさんだな
95 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 20:07:06 ID:hEeVIZal
呼び方を「ミスト」か「ミストさん」、どっちにするか問題だな。
この二つの違いは「アヤ」と「玉アヤ」ぐらい違うから気を付けないと。
96 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 21:25:51 ID:U4QbwZhu
いや、クォヴレーと久保くらい違うね!
97 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 22:30:45 ID:Wn7s7av8
いやいや、久保とこぶ平ぐらい違うだろ
98 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 23:24:15 ID:RkzVppNB
でもそれって根本的な解決になりませんよね?
99 :
それも名無しだ:2009/06/04(木) 23:37:06 ID:HgUP1CC8
なんだこの流れ
過ち
うっせー!ハニワぶつけるぞ!
>>100 ミズル「なんか、その言葉聞くとデスピニスさんが悲しそうな顔するんだよね。
やめてくんない? デスピニスさんが悲しい顔するの、おれヤダよ」
ミナト「年下の先輩、か」
ラーナ「はあ」
ミナト「思えばミキ様にとってヨッスィは、同い年でありながらグループ内では先輩、
しかもヤグッチがオグオグとやらかしたおかげで次期リーダー。
それはそれは絡みづらい相手だったに違いない」
ラーナ「なにをいっているんですか」
ミナト「しかし、歌唱力もパフォーマンス能力も、明らかにミキ様が上!
しかし先輩は先輩! 地方の軽ヤンだったミキ様にとって年功序列は絶対的な掟!
ゆえに生まれた呼び名が『よっちゃんさん』!
敬意と親しみやすさを忘れない、ナイス呼び名だった!
この絆、この気遣いが、俺を娘。から離れさせてくれないんだ」
ラーナ「こちらのひとがなにをいっているのかわかりませんが、
現会長はわたしのことを『ラーナちゃんさん』と呼んでくれて構いませんよ」
ルナ「呼ばぬ。いっさい、呼ばぬ」
年下の子供にいいようにいじられてるとは
まったく情けない姫様もあったもんだぜ
ん?何か物音がするな
マキネ「
>>100 の言葉が最初に出たときはデスピニスさんを本当に泣かしかけて、ミズルとも絶交されかけるんだよね。
でも、その後色々イベントをこなしていくともう一度
>>100の言葉 が出てくるんだけど、
今度はデスピニスさんが激昂するミズルを止めて、『いいんです、ミズルさん。これは嬉し涙ですから』って言ってくれるんだよね」
ランディ「お前はいきなり何を言ってくれてるんだよ!」
マキネ「エンディングでデスピニスさんが空に向かって『お母さん、ティス、ラリアー、私幸せになってもいいですか?』って呟くんだよね。
そしたら、どこからともなく『幸せになる、それもまた過ち』って祝福の言葉が聞こえてきて締めだね」
ランディ「それ祝福の言葉なの!?」
マキネ「で、うちの兄だか弟だかはどこまでイベントを進めたのさ?」
ランディ「進めてない!断じて俺は進めてないからな!」
マキネ(この否定の仕方。さてはこいつ、またグレーデン家で何かあったな)
ミツハル「も、ハッキリ言っちゃって二人のツーショット感がバキバキ来ちゃってるわけですよ!!!はい!
で、何と言ってもライヴがのりのりでスパイキーなんですよね〜!
タテノリで来たかと思えばヨコノリでユラ〜みたいなっ!
泣きアリ〜〜の笑いアリ〜〜の・・・・・・
いやあ久しぶりに衝撃的なものに出会っちゃたカンジしたんですよ。
どうだろう?ロア&エミィ以来かな〜〜・・・」
アヤ「アーハン」
ミツハル「も、ハッキリ言ってですね、インディーズに甘んじてる二人を見てると何か悔しくて涙が出てきちゃうわけです・・・はい!」
アヤ「おんっ、話だいだい聞かせてもらったわ。
つまり私たちにメジャーでCD出せってことよね?
おん、良いわよ良いわよ・・・第一おにいさん良いパッション持ってるじゃない。
良いわ〜アヤ思いっきり元気もらえたもの!
おにいさんキラキラしてるわ、ホントに〜!
それにギラギラしてるとこも良いわ〜!」
ミツハル「ギラギラ?」
アヤ「若い頃は溢れるぐらい野心や野望?
そういうもの持ってた方が良いって事」
ミツハル「はあ」
アヤ「けどね・・・・・・おにいさん・・・大事な話忘れてない?」
ミツハル「えっ・・・ギャラの話ですか?
あなた方はとりあえず新人という扱いになるので・・・」
アヤ「いや、お金とかはどうでも良いのよ。
大事な「話」と言うか・・・まあ大事な“事”よね・・・おん。
ハスキーアヤの一番コアな部分・・・それを評価して貰わないとシックリこないわけ・・・
その話がいつ出るかいつ出るか手ぐすね引いて待ってたんだけどね〜・・・
言っとくけど別に怒ってるわけじゃないわよ・・・」
ミツハル「えっ・・・・・・え〜・・・っと、コアな部分、コアな部分・・・う〜〜〜ん・・・
たぶん手帳には書いてあるんだけどなあ・・・え〜〜〜と・・・」
アヤ「『た』から始まるめっちゃ素敵な言葉じゃない・・・・・・わかるでしょ?
アヤのライヴの一番の見せ場って言ったらアレじゃない・・・・・・」
ミツハル「あっああ〜〜!!
ひょっとしていつもMCでパッと飛び散らす、いわゆるアヤさん言うところのストライクシールドさんですか?」
ライ「貴方それ「た」ついてないですよ」
ミツハル「あ〜〜〜・・・・・・ですよねぇ〜〜〜?」
アヤ「まぁ、確かにね〜・・・ストライクシールドさんもアヤにとっては三種の一つではあるけどね、でもコアではない。
そりゃ毎日念動兵器開発の権威ロバート・H・オオミヤ博士にメンテ頼んで大事にはしている・・・
でもアレはあくまでもファッションじゃない?
SRXで言えばR−3のパワード部分?
言いたいことはそういうことじゃないんだけどな〜!
もっとソウルの問題よ。もっと言えば私たちのすべてよ。
え〜まだわかんないかなあ〜・・・」
ミナト「・・・・・・」じぃ〜〜〜
アヤ「て、さっきから何見とれてんのよ店員!
アヤのシースルーパイロットスーツは見世物じゃないのよ!!」
ライ「おにいさん・・・そんなに見たいならライヴに来て下さい
パイスーどころか骨の髄まで見せてあげますから・・・・・・・」
ミナト「あー・・・」
ライ「ぴあで調べて来て下さい」
アヤ「来なくて良いわよそんなトンチキバナナ!!!
ねえ・・・貴方念動力者ナメてるでしょ・・・?ねえ?
何か今直感でピーンと来たわ・・・」
ライ「もういいじゃないですか」
アヤ「伊豆の女ナメてたらケガするわよ!!知らないからね?
私今日機嫌悪いからね・・・念動パワーめちゃめちゃ出すわよ〜!!!」
ミナト「ヒッ・・・グス・・・」
アヤ「何で泣いてんのよ!
男だったら泣いちゃダメ!
泣いて良いのは大切な人に裏切られた時だけよ!
悔し涙はとっときなさい!
良い?男だったらねえ・・・!!」
ミツハル「!」
アヤ「男だったらねえ・・・男だったらねえ・・・
玉にならなきゃいけない時があると思うのーーー!!!」
ドガーン
[ミツハル・イスルギの独白]
気がつくと・・・・・・私は・・・
「のりのりーーー!!?」
ネビーイームの前で彼女たちのストリートライヴを見ていたんです・・・
しかも一人、私は瞬転刀になっておりました。
まわりにキレイな女性が多かったのでちょっと恥ずかしかったですね〜・・・
でもガマンしました!
それに私のすぐ側に世界征服ロボが立っていました
けど・・・
ガマンしました!
「オ〜ラ〜イ・・・いや〜、いい汗かいたわ〜。
それじゃあ恒例のアレいきましょうかー!
アヤのロック川柳〜!!!」
「ゴメン何も思いつかなかったわ〜」そう言い残し・・・・・・
彼女はネビーイームの中に消えていったのです・・・
そして、二日後、玉に変わり果てた彼女の姿を見て・・・
ミツハル『私は・・・・・・・涙がとめどなく、とめどなく流れ・・・ああ、これが・・・』
アルヴィ『心の灯火・・・宗教の時間をお送りしました』
アーク「何で俺この番組聴いてんだろう?」
まさかのシリーズ化!!?
えっ、アークって出してよかったの?
出して良い、むしろ出して欲しいなぁ
俺はアーク好きなんだけど出て来なかったからちょっと寂しかった
きっと今まで9つの世界を旅してたんだよ、きっと
というかなんでアークを出しちゃいかんのかが分からん
特定のキャラをやたら嫌ってる奴がいないか?
単純にしばらく出番が無かったからじゃないかな?サルベージ云々の話もあるし
アークなんてハーレムキャラの手本だから克夜はいい参考相手になるんだけどなぁ
117 :
それも名無しだ:2009/06/06(土) 17:32:58 ID:aGFbxkas
克夜「ジキミ君!」
アーク「いつの話をしてるんだテメェは」
ジキミ懐かしいなw
アークってよくハーレムハーレム言われるが、具体的には咲美とレラ公くらいしか相手いなくないか?
>>116 ハーレム……って、アークにそれっぽい相手はいなかったと思うが。
精々、従妹の咲美ぐらいだろう。
元々キャラの少ないB組なんだし。
>>119 レラも、バンドを組んでるヴィレアムやキャクトラのとの方が、絡みは多いし濃い。
ハザリアもアークがハーレムといえるのならいえるかも
ハザリアも言うほどハーレムじゃないだろう。
マリだけじゃん。
ユウカはさっさと彼氏作っちゃうし、リトゥのことは全力でスルーしてるし。
まあ要するに、第2世代にはハーレムつくるような甲斐性のあるヤツはいないってことだな。
クォヴレー←ゼラド←ヴィレアム←レイナという、ややこしい一方通行はあるがwww
……ひょっとして、最も多数の異性から好意を寄せられてるのって、タカヤ?
そのうちの、半数が実の姉だがwww
まあ一番モテモテなのは久保さんなんですがね
若干名惚れられちゃいけない方々からも惚れられてるけd(ラアム・ショットガン
126 :
それも名無しだ:2009/06/07(日) 00:20:36 ID:xKmshmAO
まあ一つ残念なのは本人に自覚がないということだな
シホミ「ウフフ、そうそう、あのころの高河ユン・ヒョジンさんったら」
カティア「毎日毎日車田先生に手紙を出して、とうとう対面にまで漕ぎ着けたのよね」
シホミ「さしもの車田先生も、サインのひとつもあげないと家に火点けられると思ったんでしょうね」
シホミ「あの、士官学校まで出て伍長だった高河ユン・ヒョジンさんが、いまああなるなんてねえ」
カティア「まあ、それをいったら
『六神合体ゴッドマーズ』の映画化嘆願署名を集めていたときのあなたの形相ときたら」
シホミ「ウフフ、お互い、『NG騎士ラムネス&40』のローカル放送嘆願署名を集めていたときのことはよしましょう」
マーズ「すげー、あのおばちゃん、シホミおばちゃんと互角に渡り合ってる」
克夜「どうだすごいだろう、僕のお母さんは」
マーズ「なにがすげーって、談笑しながらヒカエメに乳を揺らし続けてるのがすげーよ。
あまりにも完成されすぎてるよー」
克夜「あれが正しい貴腐人の姿勢というものさ」
マーズ「おれはいま、ものすげー、自分の名のユライを知りたくねーよ」
ランディ「落ち着けお前ら。
よく聞くとあのひとたちが話してること、適当に古いってだけで年代バラバラだぞ」
>>127 > シホミ「ウフフ、そうそう、あのころの高河ユン・ヒョジンさんったら」
まて高河ユンとオペレーターのユンさんは別人だぞおばさん方!!
あのユンさんがせっちゃんの産みの親なのか!
な、なんだってー!?
ラムネスって腐女子人気あったのか?
>>131 南極条約さんのところのロボット801絵板でもたまに出るからな。無い訳じゃないだろう。
初代NG騎士は小学4年生のショタなんだから腐ってなくてもお兄さんやお姉さんに人気さ
多少話題が古くても良いじゃない。
外見上の老化は停止してるんだし!
ゼラド「お母さんはなんで老けないの?」
ゼオラ「………」(ニコリ)
ゼラド「ご、ごめんなさい…」
お前さんが何故進級しないのと同じくらい聞いちゃいけない質問だそれは>ゼラド
待て
子供スレ世界の特異点ともいえる存在であるゼラドがそれに気付くって結構怖い事じゃないか?
親世代は齢の割に若く見えるぐらいでちゃんと老けてんじゃなかったの
そういういらないリアリティととんでも設定がこのスレのウリだと思ってたんだが
>>137 いや、俺はサザエさん時空的な意味で言ったんだが、
まぁ、深く考えないで欲しい
ゼオラ「そう、とうとう、気付いてしまったのね」
ゼラド「お母さん?」
ゼオラ「あなたがそのことに気が付いてしまった瞬間、この永遠に閉鎖された時は崩れてしまうの。
時は正常に流れ始めてしまうのよ。
でも、悲しまないで頂戴。
これであなたは、時の荒波の中で成長を重ねていくことができるんだから」
ゼラド「お母さん? なにいってるの?」
ゼオラ「よく聞きなさいゼラド!
実はあなたは17歳じゃないの!
今年、21になるのよ!」
ゼラド「えぇっ! 21歳!?」
ゼラド「お母さん、21歳って、微妙だよ。
もっとこう、二十歳ちょうどとか社会人一年目とか、区切りになる年齢にしようよ」
ゼオラ「しょうがないじゃない。あなた妙なタイミングで気付いちゃったんだもの。
はい、おべんと持って、大学行ってらっしゃい」
ゼラド「お母さん、高校のときと大して変わんないよ」
ゼオラ「実家暮らしの大学生なんて、そんなもんよ。
急ぎなさい、今日は必修の授業があるんでしょ?」
【町中】
ゼラド「なんか、実感わかないなあ。
私服通学っていうだけで、大学も町内にあるし。
あ、そうだ、21歳っていうと、大人だよね?
えへ、お酒とか、飲んでみちゃおうかな。
でもまだ昼間だしなあ」
マーズ「マジマジマジ、やらしーとか、そーゆーの全然ねーから」
ミズル「ギャラリーとかもあるしさあ」
エルダー星人少女「えぇ〜、どうしようかなぁ〜」
S-1星人少女「ふたり、なにしてるひとなのぉ?」
ミズル「マーくんはね、若手実業家さんなんだよ?」
マーズ「ミズッちゃんはね、新進気鋭のアーティストさんなんだよ?」
エルダー星人少女「えぇっ、ほんとぉ!」
S-1星人少女「ふたりとも、すごいんだぁ!」
マーズ「ま、ま、ま、そんなこたねーけども」
ミズル「自分ができることを精一杯やったっていうか」
ゼラド「ふたりとも、ちゃらく育っちゃって」
マーズ「あ、ゼラドちゃんだー」
ミズル「こんちゃー」
ゼラド「マーズくん、せっかく2本脚になったんだから」
ミズル「杖つかないと歩けないけどね」
マーズ「看護学校のコとかがヤサしくしてくれるもんね」
ゼラド「もうちょっとほかにすることあるんじゃないの?」
マーズ「ナンパ?」
ミズル「合コン?」
ゼラド「もう!」
マーズ「おれら、モテるもーん」
ミズル「ねー!」
ラーナ「へえ」
マーズ「きゃーっ!」
ラーナ「あなたというひとは、最近商売もおろそかにして、なにをしているんですか」
マーズ「や、や、や、おれもそろそろ7歳になるわけで、いつまでも仕事仕事じゃ」
ラーナ「もしもし、はい、L&E法律相談部門です。
先日のマンションの方ですね? いまから、当社の法律担当を連れて参りますので」
マーズ「きゃーっ、いやーっ!」
ラーナ「ミズル、あなたもさっさとアトリエに戻ってデッサンの練習をなさい。
あなたの絵は奔放すぎて美大の入試に向かないといわれたばかりでしょう」
ミズル「マーくーん!」
マーズ「ミズッちゃーん!」
【大学】
レイナ「あら、今朝は早いじゃない」
ゼラド「え、早い? もう10時過ぎてるよ?」
レイナ「早いじゃない」
ゼラド「大学生の時間感覚って、わかんないなあ」
レイナ「なによ、高校生みたいなこといっちゃって」
ゼラド「あっ、そうだ! あのね、わたしこないだまで高校生だったけど、実は21なんだよ!」
レイナ「なにいってるの? 4年前17だったんだから、いま21なのは当たり前じゃない」
ゼラド「お酒飲んでみよう! お酒!」
レイナ「飲めばいいんじゃない? あんた、そんなにお酒好きだっけ?」
ゼラド「あれ、わたしの意識がおかしいのかな」
レイナ「飲み会やるんなら、部室棟あたりでみんなに声かけてかない?」
ゼラド「あれ? レイナどこ行くの?
これから授業なんじゃないの?」
レイナ「代返だったらもう済ませたから」
ゼラド「これでいいのかなあ、大学生って」
レイナ「なにいってるの、昨日今日大学生になったわけじゃあるまいし」
ゼラド「今日大学生になったんだけどなあ」
【部室棟】
じゃらじゃらじゃらじゃら
タカヤ「あれっ、もう昼か!」
レタス「つい徹マンしてしまいましたのね」
ゼラド「え、みんな、まさかずっと麻雀してたんじゃ」
克夜「授業そっちのけで麻雀三昧は、大学生のお約束だよね」
レイナ「咲だってそんなに麻雀しないわよ」
ミナト「いや、咲は麻雀しまくりだよ! お前なにいってるんだよ!」
レイナ「あ、カノウ兄弟のヤラハタのほう」
ミナト「ヤラハタとかいうんじゃねえよチクショーっ!」
タカヤ「まずい! 今日は必修の授業が!」
克夜「タッちゃんは真面目だなあ」
レタス「真面目なひとはハナから徹マンしないと思いますけれど」
ゼラド「あ、ねえ、ルナちゃんは?」
レイナ「あんた、今日はちょっとヘンよ?
ルナだったら高校卒業と同時に星に帰ったじゃない」
ゼラド「そうだっけ?」
レイナ「あんただって送別会に出てたでしょ?」
ゼラド「えっと、じゃ、アイミちゃんやクリハは?」
レイナ「アイミはスポーツで別の大学に進んで、
クリハは、なんかどっかの研究室に入ったじゃない」
ゼラド「う〜ん、大学っていっても、みんながみんなずっと一緒っていうわけじゃないんだなあ」
ハザリア「ぷか〜」
ゼラド「それで、なんでハザリアくんはいるの?」
レイナ「さあ、なんでいるのかしらね。一向に星に帰る気配がしないし」
ハザリア「つまらぬなあ、つまらぬ、つまらぬ。
大学がこうもつまらん空間だとは思わなかった。
だいたい、なんだ、校舎全室禁煙というのは!
床じゅうに点々と付いておる焦げ跡はどう説明つけるつもりだ!」
レイナ「床をそんなふうにしちゃうひとたちがいるから、全室禁煙になったんじゃない」
ハザリア「ああ、つまらぬ! こんなことなら、大学になど進むのではなかった!」
ルアフ「まったくだよ。
僕のころは、バリケード組んだり火炎瓶投げたり色々大変だったのに!」
ゼラド「ルアフ先生が大学行ってたのって、いったいいつの話なんですか?」
レイナ「あんたはなんでいるのよ!」
ルアフ「客員教授?」
レイナ「なにを教授するっていうのよ!」
克夜「教授の乳揺れ概論は、実に目を見張るものがあるよ」
レイナ「講義するな! そして受けるな!」
レイナ「あのさあ、ゼラドがヤケに飲み会やりたいとかいってるんだけど」
ゼラド「そんな、ヤケにってわけじゃ」
ルアフ「仕方がない、昼酒と洒落込もうか」
レイナ「あんたは呼んでない!」
レタス「わたくしは、べつに構わなくてよ?」
ミナト「あ、悪いけど俺は『AKB0じ59ふん!』の収録見に行かなくちゃだから」
レイナ「あんたは一生そんなこといってなさい」
ゼラド「ねえ、ゼフィア先輩とかは?」
レイナ「ゼフィア先輩は、進学先に迷うあまり山ごもりしたり自称パチプロになったりしてるじゃない」
ゼラド「スレイチェル先輩は?」
レイナ「一応在籍はしてるみたいだけど、
なんか、お店の経営が面白くなっちゃったみたいで、ずっとそっちにかかり切りよ」
ゼラド「ヴィレアムくんは?」
レイナ「は?」
ゼラド「え?」
レイナ「あんた、覚えてないの? あいつがいるわけないでしょ!」
ゼラド「いないの?」
レイナ「いるわけないでしょう! だってあいつは!」
ゼラド「え?」
ゆさ ゆさ ゆさ ゆさ ゆさ ゆさ ゆさ
ゼオラ「ゼラド、ゼラド! 起きなさい!」
ゼラド「あれ、お母さん?」
ゼオラ「もう、お腹出して寝てると、風邪ひくわよ!」
ゼラド「わたし、大学にいたんじゃなかったっけ?」
ゼオラ「なにいってるの。大学進学より、進級が心配でしょ、あなたの場合」
ゼラド「あれ? あれ? あれ?」
ゼオラ「顔でも洗ってきなさい。もう夕ご飯できてるから」
ゼラド「なんだろう、わたし、あの世界が『イヤ』だと思った」
クォヴレーが一片も出てきてないからじゃね?
あの世界認めてたらあっちが「本物」になったりしたかもなw
まぁ大学編も大学編で見てみたい気もするけどなw
レイナの剣幕見ると、これ下手したらヴィレアム死んでるぞ。
それはそうと新作にNG騎士ラムネス&40がでるっぽいんだが
これはカティアさんとシホミおばさんの仕業なのか?
「嫌だ」と思えば一つの世界が消し去られるわけか…
考えてみるとゼラドって物凄い危険な存在なんじゃ…
マキネ「皆の衆〜、スパロボ新作が出るんだってさ〜」
ゼラド「へえ、Wiiなんだ」
ランディ「リモコンでなんかすんのかな」
レタス「3Dなんですのね」
マキネ「取りあえず、なにもいわずに参戦作品を聞いて欲しい!
マジンガーグレートマジンガー獣神ライガー新ゲッターゴーショーグン
ラムネ&40ブライガーライジンオーガンバルガーゴウザウラーダイテイオー
アイアンリーガーGガンダムリューナイト!」
ランディ「いやいやいや」
ゼラド「マキネちゃん」
レタス「お気持ちはわかりますが」
マキネ「いやいやいや! 疑いの眼差しで見ないでよ!
あたしだって、まだちょっとコラに引っかかってるんじゃないかと思ってるよ!」
ユウカ「エルドランシリーズ3部作そろい踏みって、なに、ふざけてるの?
あたしは何枚脱げばいいの?」
マキネ「ユウカリン、落ち着いて! 袖をまくり上げるくらいに留めておこうよ!」
ユウカ「しかもダイテイオーとか、もう誰かがケツの穴売ったとしか」
マキネ「売ってないよそんなもん!
サンライズのひとたちも、どっかでダイテイオーに日の目を見せてあげたかっただけなんだよ!」
ユウカ「まさか、陽昇学園に隼人の校舎が造られる日が来るなんて」
マキネ「ダメだ! ユウカリンが錯乱のあまり神隼人を小学生だと思い始めた!」
ユウカ「でもダイテイオーがいるっていうことは仁たちは中学生で、
飛鳥はアメリカ行ってるし元地球防衛組はそれぞれの人生スタートし始めてるし
篠田先生はどっかに研修行ってたような気がするし。
泉ゆうが同人誌作り始めてる横で隼人が校舎を」
マキネ「なんでライジンオーが原作終了後になってんの!」
ユウカ「もう、テレビシリーズ中唯一主役回がなかったラブにスポットが当たってもサプライズできる自信がない」
ゼラド「小学生多いけど、戦争やらせちゃって大丈夫なのかな?」
レタス「基本人間以外と戦う作品ですので、大丈夫なんじゃないんですの?」
ランディ「そのへん、配慮されてるんだな」
レタス「つまり、わたくしの『キャッ党忍伝てやんでえ』も」
ランディ「レタスがヘンな希望持ち始めた!」
レタス「そして『半熟忍法帳』すらも!」
ランディ「もはやロボいっさい関係ねえ!」
マキネ「まさか、こうも本能レベルで昇竜拳コマンド入力できる世代一本釣りなラインナップとはね」
ランディ「もはやメカ豪鬼くらいじゃ誰も驚かねえぞ」
ユウカ「ヴァンパイアセイヴァーくらい余裕な気がする」
マキネ「もう夢じゃなくなったんだよ!
『獣神ライガー』に出てたデブとスケ番がソルテッカマン的なアレに乗って2軍行きになることも!」
ランディ「出るのかなあ、そんなのまで」
マキネ「ラムネスと40体のアレがアレする最終攻撃とか!」
ランディ「正直、キングとクイーンだけで、あとは召喚攻撃扱いだと思うぞ」
マキネ「ワタルもグランゾードもメタルジャックも!
鉄人28号FX参戦で、旧鉄人強すぎワロタとかいわれることも!」
ランディ「あんまり期待しすぎるのもどうかと思うぞ。
テッカマンブレードが携帯機に出てから何年か経つけど、一向に据え置き参戦しそうもねえし」
マキネ「何話のDさん出せばいいのかモメてるんだよ」
ランディ「モメねえよそんなことで!
とりあえず、血統的にまずアニメのサイバスターの話しろよ!」
マキネ「冗談いってんじゃないよ!
あのガッカリバルシオーネ出して、話盛り上げる自信あんの!」
ランディ「それはねえけども!」
ゼラド「もうちょっと、アニメのサイバスターに期待しようよ」
150 :
それも名無しだ:2009/06/10(水) 17:42:04 ID:LWmOxcou
アイアンリーガー?あり得るのか?
アイアンリーガーは、バスカッシュを参戦させるのと同じぐらい無茶な気がするw
エイトセンシズに目覚めれば未来を視ることも可能って事なのか、シホミおばさん!
Kの参戦作品も盆と正月がいっぺんに来たって感じだったけど、今回もとんでもないな
>>146 オトナ編で言われてる高校卒業前後にあった何かでゼラドに顔見せできないって奴じゃね
大学生になっても克夜はハーレム全然つくれてなさそうだな
ラーナ「そういえばおチビちゃんたちはパンツは履いているのでしょうか」
ガンスレA「履いてるよー」
ガンスレB「ドロワーズだけどもねー」
ラーナ「だというのになんでメイドさんは履いていないのですか、まぁ生えている
剛毛がモザイク代りになるのでしょうが」
ディストラ「私は剛毛じゃありません!!」
剛毛というよりはワイヤーじゃないのか? 機動兵器的に考えてw
ていうか、起動兵器にあんのかwww
ガンスレA「あ、頼まれてたモノ、仕上がってますよー」
ラーナ「ほう、見せてください」
ガチャ
ラーナ「はは・・・これは・・・」
ガンスレB「ゾルオリハルコニウム製工具セット『解体君スペシャル』
もはやラーナ様以外では扱う気が起きない代物ですw」
ガンスレC「自己修復機能付き☆」
ガンスレD「こっそりディスレヴに動力つなげたんで電池切れはあり得ません♪」
ガンスレE「・・・たまに変な声が聞こえる」
ガンスレF「人には向けちゃいけませんよ?」
ラーナ「パーフェクトですよ、ガンスレちゃん達」
「「「「「感謝の極み」」」」」(ズパッ
ラーナ「ふふ・・・これならマーズ君をも解体しきれるでしょう・・・」
ゼラド「ラーナちゃんディストラさんたちと仲良しだよね〜」
イングレッタ「相変わらず異常者ばかりね、この町は」
伯爵様みたいになんやかんやでにあんまり使わなそうだなぁ
>>156 ゼラドはディストラの事はお姉ちゃん呼びだぞ
シホミ「また、リュウ・ドルクにいろんなコトが出来るのね」
カティア「嗜虐欲をそそられる美形2枚目悪役だったわね」
シホミ「仁くん吼児くん飛鳥くんはガチだったわね」
カティア「もちろん、ダ・サイダー様に様付けするわ」
シホミ「ええ、もちろんからくり雷神王は用意しているわ」
カティア「高河ユン・ヒョジン先生に感謝しなくちゃね」
シホミ「自分がキャラデザした作品よりもプッシュしてくれたから、高河ユン・ヒョジン先生」
マーズ「高河ユン・ヒョジン先生すげー」
レタス「問題は、ヤッ太郎さんが最終回までニャゴキングに乗れなかったという事実でしてよ!」
タカヤ「まだ参戦してないからね」
>>153 マキネ「ディストラさんは見せる気マンマンでばっちり手入れしてるよ、見たところで久保さんは何の感情も想起されないだろうけど。
ゼラドはディストラさんがお姉さんぶってそういうことの指導をしてそう。
ユウカはファッションあんなだし、きちんと手入れしてるでしょ。
レタスは物ぐさだし手入れしてなさそうだね。
クリハは見せてるんだし手入れしてるっていうかプレイの一環に取り入れてそう。
レイナは見せる勇気もないのにばっちり手入れしてるんでしょ」
レイナ「うるさいわね!
あんたのその下ネタに対する積極性は何なのよ!
実際のところ結構初心な癖に」
マキネ「ギャップ萌えを狙ってるわけよ。
あたしも女に生まれたからには萌えキャラじゃん?」
レイナ「その理屈はおかしい」
マキネ「一萌えスレの一萌えキャラとして生まれたからにはあたしも萌え上がらせたいわけよ。
全国の男子中高生たちを!
マキネたーん!とかマキネーん!とか言われたいわけさ!」
レイナ「無理無理無理!
あんた萌えっていうより萎えよ。
萎えキャラよ!」
見た目ちゃらいけど真面目で乙女なのがレイナ
レイナは剛毛で後ろまでびっちりだと何度言えばわかる!
あと対照的にルナはパイパンだと前にも、言ったはずだ!
そしてスレイチェルにはタテガミが生えてる!
おっとと、ODEな流れはそこまでだぜ?
レイナ、パパラッチとか言われることもあるけど基本頼りにされてるよな
ルナとかアイミとか人見知りする子にも懐かれてるし
ルナ「私が『パイ○ン』などという輩がおるらしいが…いったいどういう意味だ…?」
ルナ「ハザリア、そなたなら知っておろう?」
ハザリア「こ、この俺様に逆セクハラとはいい度胸だ!この淫乱雌猫娘が!やーい!お前の母ちゃん独裁者ー!」(脱兎!)
ルナ「これ!なぜ逃げる!」
キャクトラ「ビクッ!」
ルナ「キャクトラ、そなたは知って
キャクトラ「申し訳ありませんでしたぁ!!!」(ムーンサルト土下座)
ルナ「あっ…そなたも逃げるか!まったく!なんだというのだいったい!」
>やーい!お前の母ちゃん独裁者ー!
バカwwwww
トウキ「剣道とかやってると、脇毛がなくなっちまうって聞くな」
ミナト「マジかよ兄貴!」
トウキ「見ろよ、カラテやってる俺たちだって、ほとんど脇毛ねえだろ」
ミナト「うおっ、ホントだ!」
トウキ「そういえば、水泳とか陸上とか熱心にやってる女の子は膜が破れちまってるって聞くぜ?」
ミナト「バカなこというんじゃねえ!
歌って踊ってるAKBのみんなが、そんなことあるわけねえだろ!」
トウキ「オマエは心配するベクトルを間違えてる」
アイミは無駄に気にしそうだ
相手の話も聞かずに初めてなのに血が出なかったことにしなくてもいい弁解を一生懸命しそうだ
いい加減脳筋のオタクは見限ってレイナにしとけって>アイミ
一途ってEよね
今の時代、一途さが極端すぎるものばかりだからなぁ
やたら惚れっぽい奴とかいないもんな
アヤ「おん。
良いわよ・・・おん。
おねーさん、キラキラしてるわ〜
呆れる程素敵なトロニウム持ってるじゃない!
アヤ、元気貰えたわ〜ホント貰えた〜!
さすが記録の国のシンガーソングライター言われてるだけのことはあるわ〜」
レギュレイト「いえいえ、そんなそんな・・・」
アヤ「オーライ!
そのカットインの入り方っ!!
やっぱ携帯機出身の子は違うわ〜・・・!!
少ない絵でいかに動いてるように見えるか工夫されてる、風情があるわ〜。
そんなの据置き出身の私たちじゃありえないわ〜!
名倉かじっぱにホントしめられちゃうわよ〜」
ライ「自分なんて、梅田のホワイティでアーウィン=ドースティンさんに頭ガーンてされたことありますよ」
アヤ「ホント、そんなものよ〜!
で、この前高円寺で私たちと対バンしたでしょ?
あの時二人で袖から見ててこの子スゴイなって言ってたのよ〜!」
『ハロー、ボンジュ〜ル・・・
記録の国にようこそ・・・ウフ?
ほらぁ・・・レギュレイトよくアーティストって言われるじゃないですか〜?
けど、そういうのってなんだか戸惑っちゃいます。
レギュレイトは・・・どちらかと言うと平仮名で・・・“あ〜てぃすと”の方がしっくりくるな〜なんて思っちゃったりして』
レギュレイト様かわいー!!!
アヤ「あれ謙虚で良かったわ〜!
オーディエンスのハート一発でわしづかみだったわよ〜!」
『スプーン一杯の幸せを・・・!
レギュレイトに分けてくださいな・・・』
『宇宙の怖さを・・・
一人の人間の弱さを・・・
そして、生命の大切さを・・・』
アヤ「でもね、足元の投げ銭用の箱は何なの?
やっぱりね、客からお金せびるような真似はちょっと引いたわ・・・」
ライ「でもそれは個人の価値観の違いじゃないですか?
アヤ大尉だってブロマイド集め止めろって言われたら嫌でしょう?」
アヤ「ライは黙ってて!
いや別にね・・・怒ってるわけじゃないのよ・・・
ただ・・・なんかハートの奥の方がザァーって疼くのよ・・・」
『なんだかレギュレイト会場のお客さんたちの声援にナゴナゴしちゃいました。
それで心がうれしすぎてギブアップしちゃいそうです。
ギブアァ〜ポゥ・・・
ギブアァ〜ポゥ・・・』
ダンッ
アヤ「客とナゴんでどうすんのよって話!
客のハート、アソコにブチ込まなきゃいけないんじゃないの!!!」
レギュレイト「えっ・・・?
アヤさんコワイです。
アソコにブチ込むって・・・どこですか・・・?
ひょっとして下ネタですか?」
アヤ「ま・・・基本的には自分で考えなさい・・・
ライ、このホログラムおねーさんになんかヒントあげて!」
ライ「・・・・・・・・・・
すみません、自分これから律子先生とデートに行く為の服選ばないといけないんで・・・」
アヤ「はぁ〜仕方ないわね〜・・・
じゃあ、おねーさん。
ちょっと目瞑ってみて・・・」
レギュレイト「はっ、はい・・・はい・・・」
アヤ「そうしたらね、ライブのステージイメージしてみて・・・」
レギュレイト「はい・・・イメージしました・・・」
アヤ「そうしたらね、ちょっと後ろ振り返ってみて・・・」
レギュレイト「はいっ・・・はいっ・・・うしろ・・・うしろ・・・」
アヤ「ネビーイームあるでしょ?」
レギュレイト「は、はい・・・」
アヤ「そうしたらね、次、ネビーイームの奥じぃ〜見てみて・・・
何かいるでしょ?」
レギュレイト「はい・・・はい・・・え〜っと・・・え〜っと・・・
あっ。何これ?
・・・該当データなし。
・・・知の記録者のデータバンクに記録がないなんて・・・何なんですか、コレ?」
アヤ「取り乱さなくても良いわ。
それが『玉』よ」
レギュレイト「・・・『玉』?」
アヤ「良し、そうしたらね。
今からアヤ、ストライクシールドさんボーン飛ばして大声で喚くからちゃんと聞いといて・・・」
ライ「あんまり声張らないで下さいよ。
60%ぐらいにしといて下さい」
アヤ「女だったらねえ!!
玉にならなきゃいけない時があると思うのーーー!!!」
隣の部屋のポセイダル兵「うるせー!何時だと思ってんだ!!」 ドンドン
ライ「ほら、言ったじゃないですか」
アヤ「ウィーラブ・・・ロックンロール!yeah」
レギュレイト『あぁ〜私は気付いてしまったのです。
スパロボは美しくも切ない・・・単なる二次創作だったのです・・・』
アルヴィ『心の灯火・・・宗教の時間をお送りしました』
アーク「涙?なんで俺泣いてんだ」
「男には負けるとわかっていても玉にならなきゃいけない時がある」
ってハーロックの言葉を思い出したよ
イングレッタ「………」
ヴィレアム「…ガ、ガイストさん」
ガイスト「はい?」
ヴィレアム「若い母さんがいきなり窓から飛び込んでくるのはまあ…いつものことだとする」
ガイスト「クローゼットから何事もなさそうに出てくるパターンもありますね」
ヴィレアム「人のベッドを占領するのも諦める」
ガイスト「一緒に寝てあげたらどうです?」
ヴィレアム「…話を戻そう」
ガイスト「チキンですね」
ヴィレアム「猫に鶏呼ばわりされたくない」
ガイスト「にゃあ」
ヴィレアム「なんというか…今日の若い母さんは様子が変だと思わないか?クールが売りだろ、あの人は」
ガイスト「生理じゃないですか?アストラさんが言ってましたよ、彼女は生理が重い
ヴィレアム「だから!
ガイスト「分かりました分かりました。確かに何となく悲しそうに見えますね。…ちょっとお話ししてきます」
ガイスト「こんばんわ」
イングレッタ「…おしゃべり猫が何の用?」
ガイスト「これでも元機動兵器なんですけどね」
ガイスト「あるラジオを聞いて気が滅入ってるみたいですね。玉がどうとか言ってますよ」
ヴィレアム「…何のことだ?」
ガイスト「さあ?とりあえず、落ち込んでるなら慰めてあげたらどうです?」
ヴィレアム「…どうやって」
ガイスト「そりゃあ肌と肌…待ってください窓から放り投げるのはやめてください動物虐待反対です」
ヴィレアム「猫は命を九つだか持ってるんだろ、心配せず痛っ!引っ掻くな!」
ガイスト「私の爪は雑菌だらけですよ。感染症になりたくなかったら優しく扱ってくださいね」
ヴィレアム「今すぐ箱詰めにしてルナに贈ってやる」
ガイスト「ああそんな…見たこともない方のお嫁になるなんて…」
ヴィレアム「待て!予知能力から逃げられると思うなよ!」
イングレッタ「騒がしいわね」
ヴィレアム「そう思うなら俺の部屋に不法侵入しないでくれ」
ガイスト「男の人は狼ですよ」
イングレッタ「あなたたちの漫才を見てたら気が晴れたわ…お礼を言っておく」
ヴィレアム「まあ…元気が出たならなによりだ」
イングレッタ「もう休むわ」
ヴィレアム「ああ、それじゃなんというか…おやすみ」
ヴィレアム「……。ちょっと待て!なんであの人俺のベッドで寝てるんだ?なんで俺は自分の部屋から出ていってるんだ?」
ガイスト「へたれてるからじゃないですか?」
へ、ヘタレでもヴィレアムは優しいものっ!!
とレイナさん、涙目でおっしゃってましたよ
実はヴィレアムに対する敬意とかまるっきり持ってない猫ストさんなのであった
----------------------------------
2月22日(日)
新しく通う学校の画像をUP。
明日、転校の手続きに行くちゃ!
『ガンガンJOKER』創刊号のレビューはちょっと遅れる予定。
みんな、待ってて! (~人~)
----------------------------------
##
変わった学校だとは思った。
校舎を取り囲む塀が高すぎるし、分厚すぎる。
たしかに近くに軍の施設があるけれど、まさかそのくらいでミサイル防衛を考えてる
わけじゃないだろう。
3つに仕切られた敷地の中に、それぞれ小等部、中等部、高等部の校舎が建っている。
進学試験はあるものの、基本的には小中高一貫教育が行えるらしい。少し離れた場所に
は、大学まで建っているそうだ。
そういう説明を、あたしはほとんど聞き流していた。どうせ、高等部に上がる年齢に
なる頃にはもうこの町にはいない。
「じゃ、明日から一生懸命勉強するんだぞ?」
わしゃわしゃとあたしの頭を撫でるお父さんの言葉も、あたしは聞き流した。
お父さんの名前はランド・トラビス、お母さんの名前はメール・トラビス。お父さんた
ちは『ビーター・サービス』っていう名前の修理屋を経営してる。『ビーター』っていう
のはお母さんの旧姓で、もう夫婦共々トラビスなんだから『トラビス・サービス』でいい
じゃないかと思うけど、お父さんにはなんだかこだわりがあるみたいで、昔のままの社名
を名乗ってる。
修理屋といっても、お店を構えてるわけじゃない。町から町へ、戦争が起こったり、軍
の施設があるような場所を移り住み続ける流れ者だ。
そういう家の娘だから、あたしはちっちゃなころから転校を繰り返してきた。
あたしの名前はランル・トラビス。
なんとなく日本語っぽい名前だけど、お父さんもお母さんも日本人じゃないし、親戚
に日系人がいるわけでもない。
お父さんから2字、お母さんから1字もらっただけの名前だ。
だから、あたしの名前の意味を日本語で考えることに意味はない。
日本語ではツギハギだらけのボロ布を『襤褸』と呼ぶそうだけど、あたしとはまったく
関係がない。
##
「ランル・トラビス。よろしくお願いしますちゃ!」
自己紹介をすると、「おや」という空気が教室の中に漂った。
あたしの喋り方には、ニホンのハカタという土地の方言が混じっている。正確にいう
と、わざと混ぜてある。
なにしろ、転校生というものは第1印象が大切だ。「面白い子」と思われればその後の
学校生活を楽しく過ごすことが出来るし、逆なら寂しくて退屈な時間を過ごすことになる。
「こんにちは!」
「どこから来たの?」
「えっと、ファンシィ、その前はアメリア大陸の方ちゃ」
「その喋り方、九州だっけ?」
「ちっちゃいころにちょっと、ハカタばおって」
「こっちには、転勤で?」
「パパンがちょっと、こっちで仕事があるって」
案の定、休み時間になると質問攻めにされた。
両親をパパン、ママンと呼ぶことも含めて、あたしのハカタ弁はあたしなりの処世術だ。
交友関係を築くためには、1にも2にも会話が重要だ。でも、初対面のひとと共通の話題
を見つけることは難しい。お天気やニュースの話をし続けるにも限界がある。
だから、こちらから会話の糸口を用意する。
そうして会話を続けるうちに、なんとなく仲良くなる。
転校の多い家の子っていうものは、多かれ少なかれこういう処世術を身に付けているものだ。
そういう理由で使っているハカタ弁だから、たぶん現地のひとに聞かれたら怒鳴られ
るレベルのハカタ弁だと思う。
たまに、ちくりと胸が痛むことがある。
でも、ほんとうにたまにだし、短いことだ。お弁当でも食べれば忘れてしまう。お父
さんのお友達のお医者さんは、コーヒー一杯飲む間に忘れてしまうといっていた。
あたしがひとつの学校にいるのは、平均して2、3ヶ月、長くて半年程度だ。
転校が多いのは仕方がない。そしてあたしが子供である以上、1日の大半を学校で過ご
さなくちゃならない。その間、ひとりでしょんぼりしているよりも、みんなで囲まれて
いる方が愉快に決まっている。
べつに親友を作ろうっていうわけじゃない。しばらく一緒に過ごして、また転校する
ときに送別会のひとつも開いてくれれば十分だ。
大丈夫。
あたしは自分に言い聞かせる。
こういう経験は、社会に出てからきっと役に立つ。
自分を偽っているような気分は、たしかにある。でも、いまのあたしにはブログがある。
ブログを更新して、コメントがたくさんつくことが、あたしにとって最高の幸せだ。
##
1時限目も終わった休み時間に、ガラッと戸をあけて教室の中に入ってくる子がいた。
男の子だった。学生服の胸元をだらしなく開けている。中に覗くシャツが、わずかに
赤く染まっていた。一瞬血かとも思ったけれど、よく見えれば青や黄色も混じっている。
絵の具かなにかだろうか。指先なんかはもっとひどくて、皮膚に色素が染みついている
ようだった。
「グレーデンくん」
遅れて入ってきた担任がため息をついた。
「また遅刻ですか」
「あ、う〜んと、あのね、家は、時間どおりに出たんだけど。
途中でイカす壁見かけて」
グレーデンと呼ばれた男の子は、寝ぼけ眼のままボンヤリと応える。ちょっと、賢く
ない子なのかもしれない。
「もういいから、席に着きなさい」
「はぁい」
男の子はとことこと歩いてきて、あたしの隣の席に座った。鞄をあけようともせずに、
机に突っ伏そうとする。
その寸前、ひょいとこちらを見る。
「誰?」
「あ、あたし? 転校生、ランル・トラビスちゃ!」
「ふうん」
特に興味を見せることもなく、男の子は本格的に突っ伏してイビキをかき始めた。
##
中学生っていっても、男の子は小学生と大差ない。
「うっしゃ! 見たか、見たか!?」
「うっお! マジ、つま先入ってたよ!」
「パねぇよ、マジパねぇよ!」
「ふっ、甘ぇよ。俺なんかこないだ、昇降口にタッチしてきちゃったもんね!」
「お前、それはウソだろ」
「ウソじゃねえよ! なんなら、やって見せっか?」
「おお、やってみ、やってみ」
「あ、いや、いまはちょっとタイミングが悪いな」
掃除の時間だっていうのに、男の子たちは高等部の校舎の前でなにかはしゃいでいる。
「あれは、なんばしちょぉ?」
あたしはホウキを動かしながらチラム人の子に尋ねた。
「男子って、ほんとバカよね」
「高等部にどれだけ近づけるかって、度胸試ししてるのよ」
「高等部って、なんかありよるんの?」
全体的にヘンな学校だけど、高等部の校舎は一際おかしかった。門構えはやけに厳重
だし、外壁には有刺鉄線まで絡みついている。なんだか、猛獣を閉じこめている檻の
ようだった。
「ちょっと、ヘンなひとが多くてね」
「い〜い、ランルちゃん! 高等部には絶対に近づいちゃダメよ!」
「風紀委員の竹刀でぶたれると、一気に10も歳取っちゃうんだって!」
「マッドサイエンティストに捕まって、性別不詳に改造されちゃうんだって!」
「ギャンブルのカタに、ラダム樹のエサにされるんだって!」
「胸が全然育たなくなっちゃうんだってよ!」
「妖怪ほっぺぷにに捕まったら、顔中舐められちゃうんだよ!」
「演劇部の部室に入ったら、腰が砕けるまで駅弁されるんだって!」
「駅弁するって、なぁに? 限界まで駅弁食べたら、お腹が破裂しちゃうだけじゃないの?」
「よくわかんないけど、駅弁したら腰が砕けるってお兄ちゃんがいってた!」
「こわ〜い」
きゃいきゃいと噂話をしている女の子たちを見ていると、男子と大差ないように思えた。
「人型コーラリアンでもおりよっと?」
「まあ、そんな感じ」
世界中転々としているうちのお父さんにも、妙な知り合いはたくさんいる。でもそうい
うひとたちはあくまで少数派で、世間一般からはあんまり愉快な目で見られていないという
ことはあたしにもわかっていた。
男の子たちの方から、なにかざわめいている声が聞こえた。
高等部の昇降口のあたりに、誰かいた。寝癖が付きっぱなしでボサボサの髪の毛を
振り乱し、大きな刷毛のようなものを一心不乱に振りまわしていた。
ミズル・グレーデンくんだった。あたしの隣に座ってた、なんだかボンヤリした男の子
だ。いまは、背中を向けているからどんな顔をしているのか伺うことはできない。
ベージュ色の壁にペンキが飛ぶ。下書きもなにもしていないのに、山やら森やら裸婦っぽい
姿が浮かび上がりつつある。あたしには絵のことはさっぱりわからないけれど、あれはたぶん
上手いんだろう。
「あんなことして、よかの?」
「まあ、よくはないんだけど」
「しょうがないよ、ミズルくんは」
「ああなっちゃうと、まわりの声全然聞こえなくなっちゃうし」
女の子たちは諦めたようにミズルくんの背中を見守っている。
「あの絵って、ひっぺがして売ると凄い値段がつくんでしょ?」
「ああ、それでいつの間にか片付けられてるんだ」
「いくらくらいになるのかなあ」
賑わっていた女の子たちが、にわかに静まりかえった。
脇目もふらずペンキをばらまいているミズルくんに向かって、とことこと歩いていく
女の子がいた。
中等部の制服を着ていた。薄く緑が買ったような、変わった色の髪をしている。小柄
で華奢な体格に似合わない、大きな荷物を肩に担いでいた。
どこかで見た顔だった。おなじクラスで、窓際の席に座っている女の子だった。ここ
まで一度の会話もない。ずっと頬杖をついて、外を眺めている子だった。
低い鼻の上に、ちょこんとメガネを乗せてる。度の入っていない、伊達メガネなんだろう。
女の子は一直線にミズルくんに近づいていくと、脚立をガンと蹴飛ばした。そこまで
近づかれるまで、まったく気が付かなかったらしい。ミズルくんはまともにひっくり返った。
「あ〜あ」
「モントーヤさんだ」
「ミズルくんも、かわいそうに」
女の子たちが、ヒソヒソとなにか噂話を始める。
「あの子、誰ちゃ?」
「ラーナ・モントーヤさん」
「ミズルくんの従姉妹なのよ」
「へえ、あんま、似てなかねえ」
「まあ、ミズルくんは、なんていうか、その」
「絵描くしか能がないけど」
「モントーヤさんは、運動も勉強ももの凄いから」
「へえ、頭、よかのねえ」
「でもね、自分じゃ自分のことバカだと思ってるみたいなの」
「ようするにバカにしてるのよ、あたしたちのこと!」
「いい、ランルちゃん! 高等部のひともそうだけど、あの子とも関わっちゃダメよ!」
「あの子、怖かの?」
「怖いのよ!」
「不良には、見えなかけどねえ」
「不良じゃないけど」
「あの肩に担いでるの、なにかわかる?」
「さあ、テニスラケットには見えんちゃけど」
「チェーンソー」
「は?」
「あれで、なんでもかんでも解体しちゃうんだよ?」
「前に地震があって、一年生の子たちが教室に閉じこめられちゃったことがあるんだけどね」
「あの子、あのチェーンソーでコンクリート切り崩して、一年生を助け出しちゃったのよ!」
「それは、よかことなんじゃなかと?」
「まあ、それはそうなんだけど」
「怖いじゃない! そんな物騒なもの持ち歩いてるなんて!」
「ずっと高等部にいてくれれば平和だったのに」
「あの子、中等部なんじゃなかと?」
「中等部だったんだけど、前まで高等部の生徒会長やってたのよ」
「そりゃあ、また、なんでちゃ」
「表向き、高等部に生徒会長が務まるひとなんかいなかったから、
中等部で一番頭のいい子を出向させたことになってるけど」
「ようするに、高等部に隔離されてたのよ!」
「高等部の妖怪とおなじ穴のムジナよ、あの子も」
「もう、バルマーのお姫さまなんて留学してこなきゃよかったのに!」
じゃり、と靴底で砂利を踏む音がした。
いつの間に来たのだろう。件のラーナちゃんがあたしたちのすぐそばを歩いていた。
丸めがねの向こうから、冷めた視線をこちらに向けている。
「あっ、モントーヤさん!」
女の子たちが一斉に背筋をしゃきっと伸ばす。
「あっ、ねえっ、今日は高等部に?」
「ええ、現会長に引継があって」
「そう、お疲れ様」
「べつに疲れてません」
特に会話を続けようともせずに、ラーナちゃんはすたすたと歩いていってしまう。
小さな背中が曲がり角の向こうに消えていくのを見届けて、チラム人の子が「ふぅ〜」
と長々とため息をついた。
「怖かったぁ〜」
「いい? 学校内でもそうだけど、町中じゃもっとあの子に関わっちゃダメよ!」
「あの子の遣い魔に攫われちゃうんだから!」
「遣い魔ぁ?」
「あ、あたし見たことある見たことある!」
「四本脚でぇ」
「ツノが生えてて」
「キバが生えてて」
「ちっちゃい子をさらって頭から食べちゃうんだって」
「モントーヤさんて、魔女だったんだ!」
さすがにこれは、根も葉もない噂だろうとは思った。
コソコソと陰口を囁き合う女の子たちは、見ていて愉快なものじゃなかった。でも、あ
たしは口をはさむことはしなかった。
女の子が噂話をする生き物なんだってことは、小学3年生のころに理解している。
あの子はあたしに興味がないみたいだし、だったらあたしだって彼女に興味を持つ理由
なんかない
3ヶ月もいない学校で、わざわざ波風を立てることもない。
どうせ、数ヶ月したら誰とも2度と会わなくなるんだ。
##
その日の休み時間も、あたしはクラスメイトたちと当たり障りのないお喋りをしていた。
「ビックリするって、ハカタ弁でなんていうの?」
「え、たまがる?」
「面白ぉ〜い!」
「でもランルちゃんて、『ごわす』とかいわないよね?」
「それは、カゴシマ弁ちゃ」
「じゃあ、『ごわスマッシュ』は?」
「それはたまに使うちゃ」
「使うんだ」
「コトバ、直した方がよかかねえ?」
「え、そんなことないよ」
「そうだ! 訛りは直すべきじゃねえっ!」
突然あたしたちの会話に割り込んできたのは、髪の長い男の人だった。窓辺のあたりで
きゃっきゃとはしゃいでる男子たちに比べると、だいぶ背が高いしガッチリしてる。たぶん、
高校生だろう。
「昔々のアイドルや女子アナは訛りを抜くために涙ぐましい努力をしたという!
でも、そんなことはいまや昔だ!
現代のアイドルは、あえて訛りを直さねえ! 女子アナすらも、むしろ訛りを前面に持ってくる!
そのパイオニアになったのが、そう! べさべさ道産子丸出しなナッチだ!
若干不登校気味だったナッチがオーディション受けに行ったとき、
我らがツンク♂兄さんが『訛りは直さんでええ』と発言したことはあまりにも有名だ!
そう、訛りはかけがえのない個性となった瞬間だ!
その後も、フクイ弁のタカハシや博多弁のレイニャを産み出した功績はあまりにもデカい!
もちろん、その素地にはマンガやゲームに存在した関西弁娘の存在があったことは想像に難くねえ。
そう、訛りはな、プロデュースの一環だったんだ。
いまどき、ナッチほどあからさまに訛ってる北海道民なんかいやしねえ!
現に、ナッチとおなじ病院で生まれたカオリンは全然訛ってねえしな。
デビュー後数ヶ月してから急に訛り始めたレイニャなんか限りなく怪しい!
タカハシはひょっとしたら天然で訛ってるのかもしれねえけど、
誰がどう聞いたって訛ってるのに文字で起こすと標準語と大して違わねえってのが悩みどころだ!
でもよお、それがどれほどの問題だってんだよ!
灰色のコンクリートジャングルで耳にする、ローカルな味わいに俺たちは心躍らせるんだ!
訛りが安易なキャラ付けだって断ずるヤロウは、考えが足りねえ!
圧倒的に考えが足りてねえ!
ほかのグループに比べりゃ圧倒的にキャラ付けに成功してるハロプロとはいえ、
世間的には『ああ、女の子がうじゃうじゃいるグループね』ぐらいの認識!
そんな世知辛ぇ業界で生き残るため、喋れもしない方言を駆使する娘。たちは、
あまりにも涙ぐましいじゃねえかぁっ!」
「誰、このひと」
「ええっと」
突然わけのわからないことをまくし立て始めた高校生に、チラム人の子たちは明らかに
ヒいていた。
「あっ!」
珍しく1時限目から登校してきたと思ったらずっと居眠りをしていたミズルくんが、む
くりと起き上がった。
「カノウ兄弟の、『六神合体ゴッドマーズ』の映画化嘆願書にお母さんのサインが載ってた方!」
「それはべつに俺も兄貴もおなじじゃねえか!
えっ、ちょっと待て、それ、載ってたのか? 俺の母ちゃんの名前が?」
「ミナキ・トオミネさんでしょ?
こないだマーくんちでディスク観てたら見つけてさ、大笑いだったよ」
「うわっ、マジかよ母ちゃん、ヘコむよ、それ、いままでで一番ヘコむよ」
「なんか用?」
「お前じゃねえ、おい、そっちの女子中学生」
頬杖をついて窓の外を見ていたラーナちゃんが、ちらりと高校生を見る。
「うちの姫さんがお呼びだ。お前のサインがいるんだってさ」
「はい」
ガタンと席を立って、ラーナちゃんはあたしたちの前を通り過ぎようとする。
「あ、ラーナちゃん、頑張るちゃ!」
ちらりと、丸メガネをかけた目があたしを見下ろした。
「ワザ。ワザ」
あたしは震撼した。ワザと博多弁を使っているということを、人もあろうに、ラーナ
ちゃんに見破られるとはまったく思いもかけないことだった。あたしは、世界が一種に
して地獄の業火に包まれてブレイクするのを眼前に見るような心地がして、わあぁっ!
と叫んで発狂しそうな気配を必死の力で抑えた。
信じられないような不安と恐怖があたしの心に押し寄せてくる。
##
あたしが追いついたとき、ラーナちゃんは昇降口でズック靴を突っかけて校庭に出て
行こうとしているところだった。
「あんた、待ちんしゃい!」
ラーナちゃんは冷めた目でちらりとあたしを振り返った。
「なんでしょう」
「あんた、なんであんなことばいいよるか!」
「なんのことでしょう」
「ワザワザて、ゆうちょったろうが!」
「ああ」
ラーナちゃんは肩に抱えた荷物を構え直す。
「上手いこと言葉を使っているなと、感心しただけです」
「どういう意味ちゃ!」
「そのままの意味ですよ」
「あたしをバカにしとるんか!」
「いいえ、どちらかというと尊敬しています」
「それを、バカにしとるとゆうちゃ!」
あたしは足音も荒々しくラーナちゃんに詰め寄った。
「そうやってみんなを見下しよるのは、気持ちよかかね!」
丸メガネの奥で、ラーナちゃんの目元がぴくりと動いた。
「わたしは誰も見下したりなんてしていません。
わたしは下を見ません。わたしは上しか見ません。
ゆえに、わたしの世界の最底辺は常にわたししかいないのです」
「あんたは、みんなになんていわれちょるか、わかっとるんか!」
「なんとなく」
「バケモノを連れて歩いてるなんて」
ラーナちゃんはぽかんと小さく口をあけると、「ああ、あの子」と呟いた。
「まさか、ほんとにいるちゃ?」
「いますとも。
うちの地下で300年間、チェーンソーでハリツケにされていたんですけれど、
わたしが見つけて解放したんです」
「なんで、そんなことしよったと?」
「ウソですよ。いまのはあの子が好きなマンガの話です。
うちの地下は書庫ですよ」
「おちょくっとるんか!」
「あの子をね、あまりバケモノと呼ばないであげてください。
1歳にもならないころからバケモノバケモノと呼ばれ続けて、
自分でも自分がバケモノのような気になってしまっているんです」
悪いことをいってしまったのかもしれないと、あたしは少しだけ後悔した。
けれど、言葉を止めることはできなかった。
「そういう気遣いを、どうしてクラスにみんなに向けんちゃ!」
「わたしはそれほど心の広いタチではありません」
「そういうところが、あたしは好かんちゃ!」
あたしは鞄の中に手を突っ込んだ。分厚い『月刊少年ガンガン』をつかみ出す。
「あんたに、わかるんか。
転校続きで、どうせ2ヶ月3ヶ月しかいないような場所で、
なんとか上手いことやろうとしちょるあたしのこと、
ひとりで涼しか顔ばしちょるあんたに、わかるんかッ!」
「申し訳ありませんが、想像もつきません」
「あたしはあんたをぶっ飛ばす。
ぶっ飛ばさないとならんちゃ。
でないと、あたしはあたしの生き方を否定せんといかんちゃ!」
ラーナちゃんは無言で頷いた。大きな荷物を、どさりと足元に下ろす。勢いよくジッ
パーを下ろした。分厚い革製のケースから、ラーナちゃんの腕ほどもある巨大なチェーン
ソーが現れる。
廊下の向こうから怖々とこちらをうかがっていた気配が悲鳴を上げた。
「誰か、誰かァーッ!」
「先生呼べッ!」
「あっ、あなた高等部のひとじゃないですか、止めてくださいよ!」
「いいや止めねえ!
お菓子の食い残しが散乱してる控え室で、
いつオリメンと2期メンが殴り合いのケンカを始めるかわからねえ。
初期の娘。にはそういう危うさがあった!
いまの仲良しこよし集団になっちまった娘。に欠けてる魅力がそれだぁっ!」
「誰か、べつのひと呼んでーっ!」
ラーナちゃんのチェーンソーが唸り声を上げ始める。
あたしは『月刊少年ガンガン』を持ち上げた。ラーナちゃん目がけて、思いっきり投げつける。
チェーンソーがけたたましい音を上げる。
数ある漫画誌の中でも指折りの分厚さを誇る『月刊少年ガンガン』が、まっぷたつに割られている。
狙い通り。
あたしは上履きのまま校庭に飛び出した。
綴じ込みをバラされた『月刊少年ガンガン』はあたりにページをまき散らしていた。
『ブラッディ・クロス』の月宮が、『仕立屋工房』のマクモが、ラーナちゃんの姿を
包み隠す。
向こうからは、あたしの位置が見えない。
でも、いまも変わらず鳴り響くチェーンソーの轟音はあたしにラーナちゃんの位置を
教えてくれていた。
「わあぁっ!」
喚きながら、『BAMBOO BLADE』の練習シーンのページを跳ね飛ばした。
たたらを踏む。
いない。ラーナちゃんはいなかった。
主をなくし、じたばたと暴れるチェーンソーがアスファルトの上に転がっているだけだった。
「危ないですよ」
にゅっ、と横から手が伸びた。
手首をつかまれる。ぐいと、引っ張り寄せられた。身体を地面から引っこ抜かれたよ
うな気がする。身体が宙を舞っていた。投げ飛ばされた。
背中からアスファルトに叩きつけられる。
地面に落ちたチェーンソーを止めて、ラーナちゃんは静かにあたしを見下ろしていた。
あたしはすぐさま立ち上がった。ラーナちゃんにつかみかかる。
ラーナちゃんは、避けない。あたしを迎え撃つ。
真正面から、がっちりと組み合った。
両手が、万力のような力でぎりぎりと締め上げられる。
華奢な体格からは想像もつかない怪力だった。あの巨大なチェーンソーを自由自在に
操るんだ。ラーナちゃんが見かけよりもはるかに力持ちなのは、当たり前のことだった。
「このッ!」
あたしは一瞬力を抜いた。こういう駆け引きには慣れていないらしい。ラーナちゃんが
バランスをくずす。
あたしはヒザを突き上げた。当たらない。
ラーナちゃんに両肩をつかまれている。ヒザ蹴りに必要な距離を作れない。
どん、と突き飛ばされる。
ラーナちゃんはまっすぐに前進してくる。小さな手を、ぬっと突き出した。
あの手に怪力が宿っているのは学習済みだ。つかまれれば、持って行かれる。あたし
は身を翻してラーナちゃんの死角にまわった。
痛烈な肘打ちがあたしのアゴをかすめた。視界が一瞬くらりと揺れる。
襟をつかまれた。上半身を勢いよく振りまわされる。足元がかっさらわれた。しまった。
このあたりの学校じゃ、授業でジュードーを教えているんだ。
倒れながら、あたしはラーナちゃんの足首をつかんだ。細い足首だった。体重をかけ
て、引っこ抜く。
ラーナちゃんが転倒する。その上に覆いかぶさろうと、あたしは四つん這いで前進した。
手首をひんやりとしたものにつかまれた。ラーナちゃんのスカートがまくれ上がる。
細くて白い両脚がしなやかに動いて、あたしの腕に絡みついた。
関節技なんて、取られてたまるか。
あたしはむくりと起き上がった。ラーナちゃんの小さな身体を、『勤しめ! 仁岡先生』
のページに叩きつけた。
ラーナちゃんは止まらない。地面の上を転がって、あたしを転倒に巻き込んだ。
組み合ったまま、あたしたちはページが散乱するアスファルトの上をごろごろと転がった。
すぐ目の前に、ラーナちゃんの顔があった。丸メガネはいつの間にか吹き飛んでいる。
白い頬に、『ブレイド三国志』のページが貼り付いていた。白くて、長い首を持っている。
喉のあたりの皮膚が薄くて、青白い静脈の筋が透けて見えていた。ゾクゾクと、なにか
たまらなく悪いことをしているような感覚に襲われる。
あたしはメチャクチャに拳を振るった。
『屍姫』の銃撃シーンを打ち抜いてラーナちゃんの顔面を殴る。
『ソウルイーター』のアクションシーンをまとわりつかせながら小さな拳が飛んでくる。
頭の奥が、じんわりと痺れてくる。
拳が痛い。指の間接が擦り切れて真っ赤になっている。
誰かを殴るっていうことは、自分の拳も痛めるっていうことだ。
いつだったか、お父さんに言われたことを思い出す。
「そいでも、やめるわけにはいかんちゃ!」
『鋼の錬金術師』のエドがなんか叫んでるシーンを払いのけながら、あたしは拳を振り上げた。
柴田亜美の鼻血流してるカットが、猛烈な勢いで迫ってくる。
ガン、と重い衝撃が来る。
打たれた。眉間の真ん中だ。意識が遠くなる。
棒立ちになったあたしを、突き飛ばす力があった。抵抗できない。背中から倒れる。
両肩に重みがかかる。起き上がれなくなる。
ラーナちゃんがあたしの両肩にヒザを乗せていた。頬に出来た擦り傷が、とても痛そうだった。
あたしは、動けなかった。重みを伴った空気がせわしく口を行き来している。心臓も
肺も、いまにも破裂してしまいそうだ。とめどめなく流れる汗が頬を伝っていく。
やられる。あたしはぎゅっと両目をつむった。
予想していた攻撃が、来ない。
いったいどうしたんだろう。
「違う」
何秒間そうしていただろうか。ラーナちゃんの震える声が耳に入った。
あたしはおそるおそる目を開いた。
はっ、と息を飲む。
あたしを屈服させながら、ラーナちゃんはとても悲しそうな顔をしていた。
「違う。わたしは、こんなことをしたいんじゃない」
ラーナちゃんの上半身が崩れる。あたしの顔の左右に手を置いて、がっくりと項垂れた。
「わたしは、みんなとうち解けることができない。
だから、あっさりとうち解けて見せたあなたを、すごいと思ったんです」
「うち解けてなんか」
「そんなことをいわないでください」
ラーナちゃんは真上からまっすぐにあたしを見る。
「わたしは、あなたと友達になりたいと思ったんです」
ズルいと思った。
こんな場所で、こんなタイミングで、そんな顔をして、そんな弱々しい顔をされたら、
わたしはこの子を抱きしめるしかないじゃないか。
----------------------------------
2月25日(水)
新しく友達ができたちゃ!
顔は、ちょっと前にジャンプSQで打ち切られた『TISTA』にそっくり!
----------------------------------
あたしにとって、友達なんていうものはほんの2、3ヶ月愉快に過ごして、
それっきり2度と会わない程度の存在だった。
だからたぶん、転校したくないと思うのはこれが生まれて初めてのことだった。
TISTAも紹介してたのかランルのブログ…。
保守
GJです
良い話だし、バトルもカッコいいのに小ネタの多さにツッコミが追いつかない
ミナトはこの結果を狙って静観してたわけではないんだろうな
人間失格www
チェーンソーにガンガンで立ち向かうランルは度胸ありすぎだろ
ランルよ、リニューアルして更に分厚くなったドラゴンエイジに武器を変更するんだw
>>197 ガンガンを侮るな!積み上げられたガンガンは本棚を破壊するんだぞ!
やべぇ、普通に受け入れられるわコレは
>演劇部の部室に入ったら、腰が砕けるまで駅弁されるんだって!
あー、うん
これはきっと間違いじゃないんじゃないかなぁ
>風紀委員の竹刀でぶたれると、一気に10も歳取っちゃうんだって!
そうだったのか!
>お父さんのお友達のお医者さん
テクスせんせーかっきー。Gジェネでの魅力値8とかってなにかのミスだぜ。
そうか、ラーナとランルって拳で語り合った強敵(友()だったのかw GJ、さりげなくロボくんへの気遣いが入ってる辺りも含めて
ゼオラーメン
咲美「あれ、ミツハルさんじゃないですか。
どうしたんですか? いつになく真面目な顔して」
ミツハル「彼は、幸せだったんだ」
咲美「は?」
ミツハル「レスラーとして、リングの上で死んだんだ。
これ以上の幸せがあるだろうか」
咲美「まあ、運が悪かったんでしょうね」
ミツハル「君も、サッキー咲美のリングネームを持つ身ならわかるだろう!?」
咲美「そんなリングネームを頂いた覚えはありません」
ミツハル「夢をありがとう! あなたの魂は、永遠にこの少女の中に!」
咲美「わたしの中に!?」
いつかはオリキャラの声当ててくれると思ってたんだけどねえ・・・
>>161 クリス「萌えキャラ以前にマキネは女の子として見られていない気がするのです。
前スレのヒロイン攻略にも名前が挙がっていませんでしたし」
レイナ「あんたも名前挙がってなかったけどね」
クリス「というわけで、マキネがどうやったら萌えられるのかをボクたちで考えてあげるのですよ、レナ。
にぱー」
レイナ「あたしの名前はレイナね。
ひぐらしも下火になってるっていうのにあんたはそのキャラ付けで良いの?」
クリス「ボクのことはどうでも良いのです。
今は落ち込んでるマキネのことが大事なのですよ」
レイナ「落ち込んでるねえ?
一過性のものだと思うわよ。絶対明日には元のマキネに戻ってるわよ。
ま、暇だしちょっと考えて見ますか」
クリス「・・・」
レイナ「・・・・・・」
クリス「・・・・・・・・・」
レイナ「・・・・・・・・・・・・」
クリス「・・・・・・・・・・・・・・・」
レイナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
クリス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
レイナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
クリス(・・・何にも出てこないのですよ)
レイナ(・・・もう手遅れなんじゃないかしら)
クリス「・・・大丈夫なのですよ、マキネ!
マキネに萌えてる男子がいたのです。
うちの下着魔人がマキネがいかに可愛いかよく話してるのです。
マキネのタンクトップから見えるノーブラの横乳にどんな下着を着せれば一番萌えるのか聞いてもいないのによく話しているのですよ!」
マキネ「ペッ」
クリス(唾吐いたのです)
レイナ(そんなにあいつが嫌いか)
クリスって、どこの誰?
マッケンジーさん?
シュウとモニカの間の娘>クリス
というかいくらで番少ないからってそういう悪意を感じる言い方はどうかと思うが
かなり初期からいるキャラだし
>>208 以前は道案内してもらってたのになw
マキネ「クリストファー・シラカワ。通称クリス。
シュウ・シラカワとモニカ・グラニア・ビルセイアの娘。
現在異母兄弟と同棲中。
特技は特になし。
生活能力ゼロで全てを異母兄弟に頼りきっている。
スレの初期においては異母兄弟と近親相姦願望があるキャラとして活躍するが、ナンブ姉妹にその座を奪われる。
特技もなく、家事もできないので個別にイベントで活躍することもなく、その後は異母兄弟の添え物としてスレで活躍。
アークとフラグ的なものを立てかけるが今更サッキーやレラの間に入っていけるわけもなく、特に何もしないまま今日に至る。
小さくて可愛いらしいこと意外に取柄がないことから、とらドラ!放映中にタカヤやヴィレアムといった生活力のあるキャラのところに転がり込めば
もしかしたらプチブレイクくらいはあり得たかも知れないが、特に何もしないまま現在に至る」
クリス「自分の事に関しては萌えキャラになりたいとか相変わらずの迷走っぷりでまったく把握できてないのに、
ボクに関しては何でそんなに冷静に把握しているのですか!
間違ってはいないですけど、その説明あきらかに悪意がないかな?かな?」
レイナ(あくまでシュウヤの名前は口にしたくないわけね)
ライバルキャラの子供同士なんだから
世間では一番フラグが立ちそうな二人なのにな
じゃあグランゾンを起動できるのが特技とかにすればいいじゃない!
クリス「シュウヤー!アイス食べたいですw」
シュウヤ「夕食前に何を言ってるんですか、ダメに決まってるでしょう」
クリス「太る心配ならボクには必要無いですよ?」
シュウヤ「野菜を全部食べるようになるまでデザートなど与えません」
クリス「ケチ!」
シュウヤ「なんとでもいいなさい」
クリス「もういいです、グランゾン起動させちゃいますから!」
アストラ「…!!!」
イングレッタ「?」
シュウヤ「近所迷惑だからやめなさい!…まったく、味見程度ですよ?」
クリス「w」
アストラ「……(ふぅ)」
イングレッタ「?」
シュウヤ「(あの放蕩親父め…よりにもよってクリスを起動キーにするとは…あったら絶対にただじゃ済ません)」
クリス実は超危険人物かよw
>>214 そういえば戦ったらヤバい事になるんだっけな>アストラ兄貴
ミズル「ねえねえお父さん、グランゾンって怖いの?」
ラウル「ん? さあ、怖いんじゃないのか?」
ミズル「お父さん、ネオグランゾンとかいうのと戦ったことあるんじゃなかったの?」
ラウル「いや、あれは戦場にいただけだ」
ミズル「じゃあ、戦わなかったの?」
ラウル「なんか、アクセルさんが異様にノリノリで、
『よし! 今回は俺が単独撃破狙ってみるんだな!
お前ら手を出すなよ、絶対出すなよ、あれにな!』
とかいって突っ込んでって、結構普通に撃破してた」
ミズル「ふぅ〜ん」
ラウル「うちのラージとミズホで補給とか再動とかかけまくったんだけどな」
ミズル「だいぶ余力残した状態で勝っちゃったんだね」
>>215 ランディ「それで、実際どのくらいやばいんだ?」
シュウヤ「このスレがPINK板に移転するくらいヤバイ事態になります」
そういえばディス姉、アストラ兄さん、龍王さん、ガイストさんとタメを張れる変態機動兵器(しかめ最古参)なのに上の連中みたいなことにはまだなってないよな>グランゾン
メイド、執事、チャイナ、猫ときたら次は…と思ったが法則性はみつからなったぜ!
ちんこ生やしちゃえばいいよ
ディストラ姉さんに
マキネ「クリスと同じ喋り方で角の生えた巫女服の役立たず娘でいいじゃん。
そいつがループさせてるからあたしたちはずっと高二なわけだ。
ほら、つじつまも合った」
レイナ「合ってない!何にも合ってない!」
クリス「マキネ!
ボクのキャラが立つか立たないかってときなのですよ。
もっと真面目に考えて欲しいのですよ」
マキネ「いやもう、萌えキャラとかもどうでも良くなって来たから帰って寝るわ。
じゃあね」
クリス「ホントに帰っちゃったのです」
レイナ「言ったでしょ、すぐ飽きるって」
レイナ「大体あんた普段何やってんのよ?」
クリス「いろいろやってるですよ?ゼラドとグルメスポット探したり久保さんの素敵なところを延々と聞かされたり
レイナ「後者はまあいいとして、ゼラドとそんなことしてたの?」
クリス「ゼラドも苦労してるですよ。食べ放題付きの店は大抵バランガ禁止になってるし、皆ダイエットとかで一緒に食べに行く人がなかなかいないと嘆いてるのです」
レイナ「グルメ細胞でも移植されてなきゃあっという間にカロリーオーバーよ」
クリス「ハザリアたちの舞台練習を見せてもらったりもしてるです」
レイナ「あいつら練習なんてしてたの?」
クリス「練習してるのは始めだけで結局ハザリアとマリの罵倒合戦(その間でリトゥがオロオロ)になってるです」
レイナ「ですよねー」
クリス「あとはミナトにお話してもらったり
レイナ「ハア!?あの脳筋オタクに!?あんたあいつと意思疎通できるの!?」
クリス「言ってることはほとんどわからないですけど、必死に熱く語ってる姿は見てて面白いです」
レイナ「・・・珍獣扱いなわけね」
クリス「ルナとOG町のどこかにあるらしい猫の街を探したりもしてるです」
レイナ「あのお姫様・・・世間知らずは治ってないわね・・・ファンタジーやメルヘンじゃないんだから
クリス「?ルナはその話をレイナに教えてもらったと言ってたですよ?」
レイナ「・・・・・・。まあ不在の証明は誰にも出来ないのよ!」
クリス「たまに目つきの悪い青い髪の女の子と出くわしてルナと喧嘩し始めることもあるですね」
レイナ「ああ、あの異次元青頭か」
クリス「そのこと一緒にいる真黒な執事さんがボクのことすごーく見てる気がしてならないのですよ・・・」
レイナ「ふーん」
クリス「前はゼフィアやスレイチェルと一緒に出かけたりもしてたですが・・・・最近は駄目なのですよ・・・」
レイナ「ああ、そういえば先輩たちシュウヤと仲良かったわね。なんかあったの?」
クリス「ゼフィアと一緒に歩いてるとしょっちゅうお巡りさんが怯えた目でショクムシツモンしてくるですよ。ゼフィア、ボクが誘ってもすごく痛々しい顔で謝ってくるですよ・・・」
レイナ「・・・それは、寂しいでしょうけどそっとしといてあげなさいね。しかしあんた意外と人づきあい広かったのね」
クリス「でもまだお話したことない人もいるですよ。もっとみんなと仲良くなりたいです」
レイナ「いいんじゃない?そういう目標。ま、がんばんなさい」
クリス「あとマキネとシュウヤを仲良くさせたいです!」
レイナ「諦めたら?」
【レシタール家】
レイナ「ねえ、いい加減コタツしまわない?」
ルアフ「え〜、やだ〜」
レイナ「母さんからもなんかいってやってよ!」
セレーナ「いいんじゃないの。お父さん、トシだから冷えるのよ」
レイナ「ヘンなところで理解示さないでよ!」
ルアフ「だってさぁ〜、梅雨は冷えるじゃないかぁ〜」
エルマ「梅雨にしては気温も低いですしね」
レイナ「だからって、いつまでもコタツ出してちゃ体裁が悪いじゃない!」
ルアフ「べつにいいじゃん。家の中のことだけだし」
レイナ「みっともないじゃない、その、人呼んだりするとき」
レイナ「誰か呼ぶ予定でもあるの?」
エルマ「バランガさんだったら、嬉々としてコタツに入るじゃないですか」
セレーナ「体裁気にするような相手でも呼びたいのぉ〜?」
ルアフ「ダメダメ、コタツは絶対片付けない!」
レイナ「ああもう! そういうんじゃなくて、とにかく困るったら困るの!」
ルアフ「わかったよ、もう、片付けるよ」
レイナ「文句いわずにさっさと片付ければいいのよ」
ルアフ「でも、ただ片付けるんじゃつまんないなあ」
レイナ「いらない。ヘンな創意工夫、いらないから!」
【翌日 学校】
ルアフ「本日! 僕んちで我慢大会を開催する!」
レイナ「これだよ」
トウキ「せんせーい、大会やるにしても、なんか賞品とかあるんですかー?」
ルアフ「う〜ん、単位上げるとかはワンパターンだからやめるとして。
そうだ! 優勝者には、僕んちでお泊まり会を開く権利を与えよう!」
ミナト「お疲れっしたー」
トウキ「せんせーさよーならー」
レイナ「興味ゼロなの!?」
トウキ「だって、ルアフ先生んちって、ようするにレイナんちだろ?」
ミナト「わざわざ我慢大会なんかしなくても、ガキのころよく行ったじゃん」
トウキ「あ〜、そういや一時期、誰かの家でお泊まり会するの流行ったよなあ」
ミナト「そうそう、レイナんちじゃ、エルマさんがラザニア作ってくれて」
トウキ「おお! あれ、美味かったよな!」
レイナ「あたしの家がどうこうより、ラザニアが重要!?」
ミナト「せんせーい、ラザニア出るんなら」
ルアフ「ラザニアは出さない!」
トウキ「じゃあいいや」
ミナト「お疲れやんしたー!」
ガサゴソ
レイナ「なんであんたまで普通に帰り支度してんのよ!」
ヴィレアム「だって、ラザニア出ないんだろ?」
レイナ「そしてあんたまでラザニアに注目!?」
ゼラド「レイナレイナ、わたしはもちろん参加するよ!」
レイナ「あんたはやる気出さなくても、フツーにうちに泊まりに来るじゃない!」
ゼラド「だって美味しかったもん、エルマさんのラザニア!」
レイナ「だから、ラザニアは出ないっていってるでしょ!」
ゼラド「あ、そうだっけ」
ハザリア「ラザニアなら、俺が作ってやらんでもない」
レイナ「なに、あんた、まさか参加するつもりなんじゃないでしょうね」
ハザリア「なに、少し、貴様の部屋に興味があってな」
レイナ「は?」
ハザリア「聞くところによると貴様、
ルアフ教諭から贈られた希覯本のホームズ全集を、ケータイ小説の山の中に埋めてあるそうだな!」
レイナ「ああ、あれ、そういえばまだ捨ててなかったかしら」
ルアフ「ふふふ、僕の書斎への侵入を果たせば、
ホームズ連載当時の『ストランド・マガジン』がいくつか見つかるかもね」
ハザリア「フハハハハハ! うなじ洗って待っておれ!」
レイナ「洗ってたまりますか!」
レイナ「ねえ! ちょっと、あんた、聞いた!?
ヘタすると、ハザリアがあたしの部屋に泊まっちゃうのよ!?」
ヴィレアム「いいんじゃないのか?
本だって、大事にしてくれるひとのものになった方が幸せだろ」
レイナ「誰がホームズ全集の心配をしてるのよ!」
ヴィレアム「お泊まり会っていったって、親御さんだっているんだろ?
べつにヘンなことにはならないじゃないか。
せいぜいルアフ先生の晩酌に付き合って終わりだよ」
ミズル「ねえねえ、先生。
ルアフ先生んちってことは、ルアフ先生の書斎に入ってもいいの?」
ルアフ「うん? べつに構わないよ?」
ミズル「ねっ、ねっ! ルアフ先生の書斎ってさ!」
ルアフ「あるよぉ〜、出版社からもらったアレとか、
原作者からパチってきた生原稿とか離婚届とか」
ミズル「うわ! おれ、出る! 参加する!」
レイナ「みんなしてラザニアとかあのオッサンとかに食い付きすぎよぉ〜!」
克夜「泣いてはいけないよレシタールさん。
なにしろ、僕が参加するんだからね!」
レイナ「ますます泣けてきた」
克夜「僕が優勝した暁には、君の邪道な乳揺れが身体に与える害を懇々と説明し、
その上で清く正しい乳揺れ法をみっちり伝授しようじゃないか!」
レイナ「お願い、月に帰れーっ!」
【レシタール家】
レイナ「まったく、うちを会場にしちゃうなんて」
セレーナ「あたしも長年乳揺らしてきたんだけど、最近歳のせいか乳の付け根が痛んでねえ」
克夜「いいえ奥さん、乳揺れに年齢など関係ありません。
重要なのは姿勢! 姿勢なんです!
このハンドブックに載っている紫雲家式呼吸法を1日10分、1日10続けるだけで!
血行促進、新陳代謝増進、お肌はスベスベ、末永く健やかな乳揺れを維持することができるんです!
いまでしたらこのハンドブックを、なんと特別価格で!」
レイナ「もはやうさんくさい通販番組みたいになってるから!」
【司会席】
トウキ『さあ、始まりました!
もう梅雨もあけるんじゃないというこの季節に入って、
なおもコタツを出し続けるレシタール家を会場にした大我慢大会!
司会はおなじみ! マイクがないと手が震えます!
俺は病気だ! 俺の病名は司会者だ! 司会のトウキがお送りいたします!
それでは、全選手入場!』
トウキ『地球の考古学的遺産はすべてハザリア卿のコレクションに!
古い上に若干わかりにくいコスプレをして登場だ、ハザリア・カイツーっ!』
トウキ『特に理由はない! 子供がルアフ先生好きなのは当たり前!
デスピニスさんにはナイショだ、ミズル・グレーデン!』
トウキ『ハーレム建設はどーしたッ! 乳揺れへの情熱、消える気配なし!
揺らしはするが揉めそうはない! 紫雲克夜だ!!』
トウキ『メニューがなんであっても構わない!
思い切り噛んで思い切り飲み込むだけ!
我慢大会と大食い大会を若干勘違いしているぞゼラド・バランガー!』
トウキ『ここは自分ちだからここにいる! レシタール家長女!
茶の間を守るため、レイナ・レシタール自ら出場だーッ!』
トウキ『どうして自分はここにいるんだろうと釈然としない顔をしているッ!
その長ったらしい前髪を、どこかで誰かが待っている!
ヴィレアム・イェーガーの登場だーッ!』
トウキ『なお、オブザーバー選手として、
『ラザニアが出てきたら適当に食って適当にリタイアするわ』
というテンションのミナト・カノウがあっちでDSやってます!』
トウキ『さあ、それでは開始です。
会場はレシタール家の茶の間。
畳敷きで8畳、南向き。上座には観音開きの家具調テレビが鎮座ましまし、
白木造りのタンスの上には、なんかシャケ咥えてる木彫りの熊さんが置かれ、
長女の成長を記録したのでしょう、柱には何本かの傷が刻まれています。
この家の国籍はどうなっているんだろうと思うような、ニホンの原風景的な茶の間です。
当然! 中央ではコタツがさすがの存在感を放ち!
すべての扉は閉め切られ、4隅ではナショナルがしつっこく回収CM打ってるような、
古いタイプのストーブがガンガン焚かれています!
もはや熱さがどうこうより、一酸化炭素が心配です!
畳の上に無造作に転がっている加湿器からはガンガン湯気が上がっています!
さあ、各選手に毛糸のマフラー、腹巻き、靴下、ドテラなどが支給されます!
現在、あの茶の間の不快度指数はどんなことになっているのかーっ!?』
【茶の間】
ガラッ
セレーナ「はーい、みなさん、鍋焼きうどんができたわよー」
ゼラド「わぁーい!」
レイナ「なんで若干協力的なのよ!」
ヴィレアム「食べるのか? それを」
【司会席】
トウキ『さあ、第1関門、鍋焼きうどん対決の火ぶたが切って落とされました!
各自、はふはふ息をしながらウドンをすすっていきます!
おぉっと! バランガ選手、早い! 早い!
おかわり! またもおかわり! 明らかに規定量を超えた量のウドンを平らげております!』
ハザリア「どうもあやつは、我慢大会と大食い大会を間違えておるきらいがある」
トウキ「ちょっと待て。ついさっきまで出場選手の中にいたお前が、
なんで突然解説席にいるんだよ」
ハザリア「俺はなあ、今度のことで、つくづく理解した」
トウキ「なんだ?」
ハザリア「俺になあ! 忍耐力などあるはずないだろう!」
トウキ『リタイアです!
忍耐力のカケラもないハザリア選手!
目にも止まらぬスピードでリタイアーッ!』
ハザリア「ホームズ全集とか、創元推理文庫でよいわ」
トウキ『もはや清々しさすら感じられる根性のなさです!』
ハザリア「しかし、この司会席は、いったいどこから茶の間を中継しておるのだろうな」
トウキ『そこはまあ、スパイさんの家ですから!』
【茶の間】
ミズル「うん、フツーに美味しいよ」つるつる
克夜「月では冷えた食べ物ばかりだったから、こういう温かいのは新鮮だよ」つるつる
レイナ「ほら、さっさと食べなさいよ」
ヴィレアム「・・・・・・なんだろう、このやらされてる感」ずるずる
ゼラド「ヴィレアムくん、絶対負けないんだから!」
ヴィレアム「・・・・・・俺、なんでゼラドに対抗意識燃やされてるんだろう」
【司会席】
トウキ『さすが、このレベルでは各自難なくこなしていきます』
ハザリア「この程度で音を上げているようではお話にならぬわ」
トウキ『お話にならないひとは黙っててください』
ハザリア「フム、紫雲めは単純に地球の食べ物を楽しんでいるようだ」
トウキ『意外にもグレーデン選手はケロリとしていますね』
ハザリア「あやつはランディ1/2にくっついて、
鳥取砂丘や、山陰海岸国立公園や、浜坂砂丘などに行っておるからな」
トウキ『全部鳥取砂丘じゃないですか』
ハザリア「ああ見えて、気温の変動には強いのだろう」
トウキ『その理論で行くと、世界各地をフラフラしてるあなたも相当環境の変化に強いはずなんですが?』
ハザリア「あやつの場合、単にニブいだけなのかもしれん」
トウキ『おそらく単にニブいだけなのでしょう、ミズル・グレーデン!』
【茶の間】
セレーナ「さぁー、次は鉄板焼きよー」
ミズル「あ、パス」
ゼラド「それって、リタイアってこと?」
ミズル「う〜ん、それでいいや」
克夜「なんだ、もう音を上げるのかい?」
ミズル「ピーマン、きらい!」
【司会席】
トウキ『好き嫌いだぁーっ!
中学2年生、ミズル・グレーデン、まさかの好き嫌いでリタイアー!』
ミズル「だって、ピーマンて噛むと苦い汁出るじゃん」
マーズ「ムリしてキライなモン食うこたーねーよ。
ニンゲンなんざー脳細胞が欲するモンだけ食ってりゃーいーんだよ」
デスピニス「いけませんよ、ミズルさん。
この間はピーマン食べられたじゃないですか」
ミズル「デスピニスさんが作ってくれた肉詰めピーマンじゃないと食べらんなーい!」
デスピニス「まったくもう、この子ったら」
トウキ『甘やかされています! グッズグズに甘やかされています!』
ハザリア「将来、ロクなもんにならんな」
【茶の間】
レイナ「人数が絞れて来たわね」
克夜「そろそろリタイアしたい頃なんじゃないかな?」
ヴィレアム「うん、それじゃあ」
むぎゅっ
ヴィレアム(ドテラから手を離せよ)
レイナ(だって、手ぇ離すとあんた、リタイアするじゃない)
ヴィレアム(だって俺、なんで自分が参加してるのかイマイチよくわかってないし、
だいたい熱いのも蒸すのも苦手なんだよ)
レイナ(あんたは! あたしの家がお泊まり会の会場になったって構わないの?)
ヴィレアム(べつに、お泊まり会なんて小さいころよくやってたじゃないか。
あ、そうだ、あのときのエルマさんのラザニア、美味しかったよなあ)
レイナ(ラザニアの話をするな!)
セレーナ「情けないわねえ、ひょっとしてウチの娘はモテないのかしら」
レイナ「会話に入ってこないでよ母さん!」
克夜「まあ、浮いた話はあまり聞きません」
ゼラド「レイナはちゃんとしてるから!」
セレーナ「じゃあモテないわね」
レイナ「やめてぇ〜、同級生と母親が会話してるのって、妙な緊張感がある〜!」
セレーナ「レイナ? 女はね、ちょっとヌケてるくらいに見せたほうがモテるのよ?」
レイナ「聞きたくないわよそんなアドヴァイス!」
セレーナ「まったくもう、母さんがあんたくらいの歳のころはね、
5股6股当たり前で、靴箱にラヴレター入れまくったわよ!」
ゼラド「恋多き女なのか奥手なのかわかんない!」
克夜「やっぱり、母娘だね」
セレーナ「さ、次のメニューよ」
じゅう〜 じゅう〜 じゅう〜
克夜「うへっ! 焼き肉とは恐れ入った!」
ゼラド「うん、これはなかなかいい肉だね」
ヴィレアム「うん、肉だな。いかにも肉って肉だ」
レイナ「これは、カルビね。うん、美味い」
ヴィレアム「そういえば、克夜ってカルヴィナさんとこの子とは付き合いないのか?」
克夜「う〜ん、小さいころ何度か会ったような気がするけど、
あんまり覚えがないなあ」
【司会席】
トウキ『焼き肉だぁ〜! 全員、なんだか黙々と肉をつつき始めたぁ〜!』
ハザリア「ごくっ! このワザとらしいメロン味!」
トウキ『やめてください! 集団での『孤独のグルメ』ごっこは、
単なるウザい客の集まりです!』
【茶の間】
ゼラド「真っ昼間から友達んちで焼き肉なんて食べるの、初めて!」
レイナ「そうね。あたしは自分ちで我慢大会開催されるのが初めてよ」
ヴィレアム「畳とかに、匂い付いちゃわないか?」
克夜「焼き肉とお泊まり会って、考えてみればものすごいダイレクトだよね」
レイナ「黙んなさい」
ゼラド「あっ、またネギ焦がしちゃった」
レイナ「もう、野菜焼くの苦手なんだから。貸しなさい」
ゼラド「でもこうなると、白いご飯が恋しいなあ」
ヴィレアム「白いご飯はないんですか?」
セレーナ「白いご飯はないのよ」
ゼラド「うぅ〜ん、そうなると、ますます白いご飯が恋しいなあ」
克夜「ソースって、ザブングルの味だよね」
レイナ「あんたさっきからなにいってんの」
ゼラド「ああ、白いご飯・・・・・・。
ここに白いご飯と、お新香のひとつもあれば・・・・・・!」
がたっ!
レイナ「ゼラド?」
ゼラド「ゴメンレイナ! わたし、やっぱり白いご飯がガマンできないのー!」
レイナ「待ちなさいよ狩猟民族の子ーっ!」
【司会席】
トウキ『おっと、ここでバランガ選手、
白いご飯白いご飯と叫びながら自宅に戻って行ってしまいました』
ハザリア「やはり、白いご飯に勝る食材などないからな」
トウキ『さあこれで、残るはレシタール選手、イェーガー選手、紫雲選手の3名!』
ハザリア「しかし、ヴィレアムめは意外ともっておるようだな」
トウキ『ええ、ドテラの端を、何者かにガッシリとつかまれているかのように動きません!』
【お茶の間】
ヴィレアム(なあ、いい加減ドテラ離してくれないか?)
レイナ(イヤよ)
ヴィレアム(熱いし腹いっぱいだし、俺もう限界だよ)
レイナ(あのねえ!)
克夜「ふふふ、イェーガーくん、これで事実上の一騎打ちになったね」
レイナ「なんかこいつはやる気になっちゃってるし」
克夜「イェーガーくん、君はそろそろ視点を切り替えるべきじゃないかな」
ヴィレアム「なにいってるんだ?」
克夜「幼馴染み同士の恋なんてねえ、成立するわけないじゃないか!」
レイナ「あんたの家の常識を世間に当てはめようとすんのやめなさい!」
克夜「よしんば幼馴染みでなくても、御婦人に悲しい恋をさせるなんて言語道断。
僕は騎士として、君を屈服させなければならない!」
ヴィレアム「お前のいう騎士道っていうのは、イマイチわからないなあ」
セレーナ「さあさ、みんな、次のメニューよ」
【司会席】
トウキ『厚揚げ豆腐だぁーっ!
噛むと同時に、煮えたぎる熱湯が口に中に襲いかかる、ガマン大会の最終兵器ーっ!
果たして、この難関を突破できる勇者はいるのかーっ!?』
ハザリア「というか、日本料理のレパートリーハンパないな、レシタール母」
トウキ『意外な夫婦関係がうかがえます!』
【茶の間】
レイナ「アチッ! アチッ!」
克夜「そろそろ限界なんじゃないかい?」
ヴィレアム「うん、まあ、とっくに限界なんだけどさあ」
克夜(フフフ、不思議だね。
目の前に座っているのは憎い仇のはずなのに、不思議と胸が躍っている。
こんな気分になるのは、生まれて初めてかもしれないよ。
やっぱり、地球に来てよかった。
でもねイェーガーくん、僕は君を認めないよ。
僕は、月で様々な男たちを見てきた。
元総代騎士グ=ランドン、我が師アル=ヴァン、
あと、よくうちの前の道を奇声上げながら歩いてたジュア=ム。
考えてみると、ほんと月にはロクな男性がいなかったよ。
そりゃ、うちのお父さんがモテるはずだ。
でも、それだけじゃない。
僕のお父さんは、紫雲統夜は、強かった、正しかった、優しかった。
ゆえに、3人もの花嫁を迎えて幸せな家庭を築くことができたんだ。
優秀な男性は、より多くの愛を獲得してしかるべきだ!
イェーガーくん、その点で、僕は君を認めない。
単純な能力だけでいえば、そこそこかもしれない。
しかし、気概が足りない! 姿勢が足りない!
御婦人は言葉を求めている! 御婦人は態度を求めている!
御婦人を省みずよそ見をしている君は、騎士失格だ!)
ヴィレアム「・・・・・・熱っ」
克夜「・・・・・・!」
克夜(なんだ・・・・・・? イェーガーくんの、あの表情、あの手つき、あの姿勢!
いかにもイヤイヤ、仕方なしに厚揚げ豆腐を口に運んでいる!
わかる。伝わってくるぞ。
本当なら、いますぐにこのサウナじみた茶の間から飛び出していきたい!
ドテラなんか脱ぎ捨てて、冷えたコーラをがぶ飲みしたい!
でも、しない!
座して、厚揚げ豆腐を咀嚼し続けている!
なんなんだ、あれは。
まるで、ドテラの端をガッチリつかまれて立てずにいるような・・・・・・!
イェーガーくん、まさか、そうか? そうなのか?
その姿こそが、君のレシタールさんへの気持ちだということなのか!?
口に出さず、態度にすら出さず! ただひたすらに厚揚げ豆腐を食べ続ける!
これは、諦観? 忍耐? 虚勢という名の擬態?
意志からも理性からも離れた場所に、
レシタールさんへの気持ちがあるというのか、イェーガーくん!)
克夜「降参だ」ガクッ
ヴィレアム「え?」
【司会席】
トウキ『降参だぁーっ!
明らかにお前考えすぎなんじゃねえかという顔を数秒間続けたあと、
紫雲克夜、突然の降参宣言ーっ!』
ハザリア「ヴィレアムめはもう意識朦朧、ほとんど機械的に厚揚げ豆腐を食っていただけなのだから、
あと数秒粘れば勝てたというものを、解せない男だ」
【茶の間】
レイナ「ふぅ〜、ようやく凌いだ」
ヴィレアム「あ〜・・・・・・、う〜・・・・・・」
レイナ「ヴィレアムももう限界みたいだし、あとはあたしがさっさとリタイアすれば」
ガラッ
エルマ「皆さーん、ラザニアをお持ちしましたよぉ〜」
ヴィレアム「えっ、ラザニア!?」ガバッ
レイナ「復活した!」
ゼラド「えぇっ、エルマさんのラザニア!」ガラッ
レイナ「戻って来ちゃった!」
ミナト「そういうことなら話は別だぜ!」ガラッ
レイナ「入って来ちゃった!」
ハザリア「う〜む、この香ばしいチーズ、
ホウレン草のくきくきした歯ごたえ、固くて臭くて、まるで道ばたの草を食っているようだが、
マズくない! けっしてマズくないぞ!
ああ、美味い! なんとなつかしい味だ!」
レイナ「食べてるし!」
ミズル「そっかぁ。これ、子供のころキライだった味だ」
レイナ「いま現在でも好き嫌いいってる子供がなにいってんの!」
克夜「そうか、このラザニアが、このラザニアが2人の・・・・・・!」
レイナ「あんたはなんで泣いてるの!?」
【司会席】
トウキ『あ〜っと! ここでラザニアが! ラザニアが投入されたぁ〜!
しかも、エルマさん特性のラザニア!
仲間内では、小さいころ何度も味わったことがある思い出の味!
ほんのりと焦げ目のついたホワイトソース!
リコッタチーズ! モッツァレラチーズ! パルメザンチーズ!
3種類のチーズが奏でる魅惑的なワルツ!
しかもホウレン草と卵をふんだんに使った!
野菜嫌いなお子様でも美味しくお召し上がりいただける気配り仕様ーっ!
その味を知っている幼馴染み連中以外も、次々と食い付いていくーっ!
あぁっ! 申し訳ありませんみなさん!
私も! この司会のトウキすらも! あのラザニアからの誘惑には耐えきれません!
ラザニアウッヒョー!』
エルマ「皆さんがあんまりラザニアラザニアいうから、久しぶりに腕を振るっちゃいましたよ」
ミナト「うおっ! そうそう、この味だよ!」
トウキ「くわーっ! なんかもう、涙出てきた!」
デスピニス「あの、レシピを教えていただけませんか?」
ハザリア「このラザニアのためなら、何億光年の彼方からでも宇宙船サジタリウスに乗って戻って来ようというもの」
レイナ「なにこれ」
ゼラド「やっぱり、エルマさんのラザニアが一等賞だね!」
レイナ「なんの話よ!」
GJです
OG高校ではサンデーと孤独のグルメがブームか
セレーナが良い奥さん過ぎる
そして、このラザニアの美味そうな感じ
これはレイナ勝てないわ
ちきしょうこんな時間に見るんじゃなかったw
腹へってきたよw GJです
フッ、ゼラドは判っているな、そう。白い飯こそ至高!
ゼラドって久保でもヴィの字でも三角関係(?)になるのな
GJです
しかし、OG町がグルメ細胞のある世界だったらバランガ一家はとんでもない事になってそうだw
焼肉に白いご飯も冷えたビールもないなんて酷だ・・・残酷です
>>234 ようやくヴィレアムを意識するようなってきた気はするね
久保に関しては憧れはやっぱり憧れにすぎないってなってきてるような、なってないような
久保は最近アルマナと夫婦然としてきたから、仕方ないのかもしれんが
でも、ゼラド的には
レイナ>ヴィレアムだと思う。
タカヤ「家の中で焼き肉をするときはね、
ニンニクとリンゴのすり下ろしたのと、砂糖、醤油、ごま油、一味を混ぜたものを
肉によく揉み込んでおくと美味しいんだ」
レタス「べつに、家の中で焼き肉をする予定はないのですけれど」
カチャ
スレイチェル「レタス、少々話があるのだが」
レタス「は?」
タカヤ「あ、スレイチェル先輩、いらっしゃい」
スレイチェル「お父さまーっ!」
レタス「あっ! スレイチェルさん、お待ちくださいまし!」
スレイチェル「レタスが!
サイヤ人下級戦士ターレスと名前が似ている親戚の子が、
ひとり暮らしの部屋に男を連れ込んでいるーっ!」
レタス「違いましてよ! これは違いましてよ!
そして誰がサイヤ人下級戦士なんですの!?」
タカヤ「誤解ですよスレイチェル先輩!」
スレイチェル「焼き肉にニンニクでスタミナをたっぷり付けた後、
ダイレクトな行為に及ぼうとしているーっ!」
レタス「なんですの、その想像力の逞しさは!」
スレイチェル「そしてバイオブロリーを産み出そうとしているーっ!」
レタス「劇場版DBから離れてくださいまし!」
タカヤ「克夜のアパートがこのマンションの近所なんですけど、
どうもレタスさんが全然ゴミの分別できてないんじゃないかって聞いて」
スレイチェル「なぁんだ、スレイチェル、早とちりさんである、コツン」
レタス「カワイイ仕草とかいらなくってよ」
スレイチェル「かくいうスレイチェルも、
サイヤ人下級戦士ターレスはゴミの分別とか大丈夫なのかと父さまにいわれて来たのである」
レタス「サイヤ人下級戦士呼ばわりをやめてくださいませんこと?」
スレイチェル「ぶーだ。お前なんかサイヤ人下級戦士である」
レタス「なにが『ぶー』ですの!」
タカヤ「いいかいレタスさん。
ゴミ箱はあらかじめ複数用意しておいて、
燃えるゴミはここ、燃えないゴミはこっち、空き缶やペットボトルはそこって決めておくんだ」
スレイチェル「納豆のパックなどは地域ごとに燃えるゴミだったり燃えないゴミだったりするから、
きちんと確認しておく必要があるのである。
惣菜のトレーなどはスーパーで回収しているから、
買い物に行くついでに持っていく習慣を付けておくのだ」
レタス「あっちからこっちからよけいなお世話でしてよ!
ゴミなんてそんなもの、適当に小分けにしてコンビニのゴミ箱にねじ込んでおけば」
タカヤ「ダメだ! そんなことは、やっちゃいけないんだ!」
レタス「そ、そんな真面目な顔で迫ることないじゃありませんの」
スレイチェル「ぶーだ。
スレイチェルなんか、部屋の端っこで『ToLoveる』読んでればいいのである。
どうせスレイチェルなんて、ナナとモモがイマイチ受け入れられない古いタイプの
『ToLoveる』者である」
レタス「人の部屋の隅で体育座りして『ToLoveる』読むの、やめてくださいませんこと?」
シホミ「『宇宙船サジタリウス』でラザニアという料理を知った子供が、とても多かったのよ」
マーズ「シホミおばちゃんのお話はタメになんなー」
カズマ「シホミ姉は、ひょっとしたらアイツに英才教育を施すつもりなのかも知れない」
アリア「そんなことあたしに相談されたって知らないわよ」
240 :
それも名無しだ:2009/06/19(金) 11:29:56 ID:DkakcR/6
こどグルが浸透してたりTO LOVEるが流行ってたり
シホミおばちゃんとカティアさんがガチだったりとOG町はわりとオタク率高いなぁ
つか学校のプールにヨガリウオを放流してよディストラ姉さん
上げちまったスマン
スレイチェルもイチャイチャする相手が欲しいのか
ゼフィアとレイナどっちが本命なんだろう
どっちもだろ、マジでマルチなんだし
ミツハル「マルチを侮るな!」
ミルハルうぜぇ
マーズ「おっやじー、おっやじー、父の日だってよー」
カズマ「なにしに帰ってきた」
マーズ「さっさと父の日に孝行してくれるソンザイを産み出せっつってんだよーっ!」
カズマ「うるせえ! 俺はまだ結婚とかそういうの考えてねえっ!」
マーズ「まーまー、負け惜しみゆってねーでよ、これあげるよ」
カズマ「なんだよ」
マーズ「お見合いパーティのチケット」
カズマ「こんなギラギラした婚カツ女性がうじゃうじゃしたとこ、誰が行くかーっ!」
マーズ「ゼータクゆってんじゃねーっ!」
マーズ「父の日ねえ・・・とりあえず薔薇は入荷しとくかねー」
ゼラド「エディブルローズっていうの売ってるかな?」
マーズ「あいよー、食用薔薇ねー」
ゼラド「サラダにしようかなぁ。それともケーキとかゼリーとか・・・」
マーズ「まずはふつーに渡したら?」
ルナ「白い物が良い。用立てできるか?」
マーズ「へーい。どんだけ?」
ルナ「あるだけ」
マーズ「父ちゃんバラで埋める気?」
イングレッタ「青がいい」
マーズ「んなバイテクっぽいもんで良いの?」
イングレッタ「私とイングラムには相応しいんじゃないかしら?」
マーズ「ふーん」
レイナ「あー・・・」
マーズ「らっしゃーせー」
レイナ「やっぱいいわ」
マリ「バラよりプラモでも買った方が喜ぶんじゃないか?」
リトゥ「またお母さんに怒られちゃうよ」
マリ「じゃあ安い奴適当に」
リトゥ「もうちょっと真面目に選ぼうよ」
マーズ「ヤル気ある客とねー客の差が激しいよなー」
シュウヤ「できましたよ、クリス。
どうしたんですか?いきなりケーキを作れだなんて」
クリス「父様と食べるためですよ。
今日は父の日ですよ、シュウヤ。
今日こそ帰ってくるような気がするのです。
だからこうしてプレゼントに肩たたき券も用意したのです」
シュウヤ「そんなこと言っても、どうせあの人は帰っては・・・
わかりました。わかりましたから、そんなに睨まないで下さい。
じゃあ、ご馳走も用意しないといけませんね。
クリス、何か食べたいものはありますか?」
シュウヤ(自由とは、自由であるように呪われているという事である、誰の言葉でしたかね。
私だって待っていましたよ。
8歳と9歳と10歳の時と、12歳と13歳の時も、私はずっと・・・待っていた。
でも、もう諦めました。
あの人は私たちを捨てたんです。
シュウ・シラカワ。
眉目秀麗で慇懃無礼。
神聖ラングラン王国の元王子。
10に及ぶ博士号を持つ天才。
最強のロボットグランゾンを一から作り上げ、自らパイロットとして操る。
もちろんパイロットとしての腕も超一流。
どこの中二が考えた最強キャラだよって設定を持つ私たちの父。
束縛を嫌い自由を何よりも愛する人。
プールの授業の自由時間に私たちに混じり大はしゃぎしていた人。
クリスにグランゾンの起動キーにした後、忽然と姿を消した人。
グランゾンを使って神か悪魔になれとでも言うつもりですか?
側にいれない貴方の変わりだとでも言うつもりですか、あの機動兵器が!
貴方はいったい何を考えているのですか?)
ガチャッ
シュウ「ただいま帰りました。
久しぶりですね、シュウヤ。クリス」
クリス「わーい、父様。おかえりなさいなのです」
シュウヤ「何であっさり帰って来てるんですか、貴方は!」
シュウ「私は私の望んだときに家に帰る。
それだけのことです」
クリス「父様、父の日のプレゼントの肩叩き券なのです」
シュウ「おやおや、ありがとうございます。
では、さっそく使わせて貰いましょうか」
クリス「了解なのです!
力のかぎり叩くのですよ!
わーい、父様の背中広ーい」
タントン タントン タントントン
シュウヤ「クリス、なんであなたは即効で馴染んでるんですか?」
クリス「父と子なのですよ。これが当たり前なのです。
父様が帰ってこられてシュウヤはうれしくないのですか?」
シュウヤ「いやいやいやいや、うれしいとかうれしくないじゃなくてですね。
おかしいでしょう。
何か大きな秘密があって戻って来れなかったのではなかったのですか?
だから、バイトシュウなんて良く分からない存在でお茶を濁してたんじゃなかったのですか?
何のために四年も引っ張ってきたのですか?
クリスにグランゾンを託した意味は何だったのですか?
その秘密が解き明かされる大長編で私が口先へたれの汚名を返上する大活躍をしてマキネに惚れ直されるんじゃなかったんですか?
私の人生設計どうしてくれるんですか?
何より・・・いつでも帰ってこれるなら、なぜ今まで私たちを放置していたのですか?」
シュウ「子育てであろうと私の自由を妨げることはできない、それだけのことですよ」
クリス「わーい、流石父様!
地上最自由なのですー!」
シュウヤ「なんでクリスは全肯定なんですか!
この人親としての前に、人として最低です!」
>プールの授業の自由時間に私たちに混じり大はしゃぎしていた人。
ちょっと待てやwww
【アンドー家】
バチュン「いいですか、お嬢さん。
選挙で重要なのは、なんといっても地盤、看板、鞄でして」
マキネ「たまにひとんち来たかと思ったら、あんた突然なにいってんのよ」
バチュン「いつかお嬢さんが国政に打って出る日のために、三種の神器の説明を」
マキネ「出ない出ない、そんなもん」
バチュン「しかしお嬢さん、地球連邦の統治には、やはり綻びがあるんです!
いまこそお嬢さんが憂国の志を背負って!」
マキネ「そういう志があるんなら、あんたが自分で立候補すればいいじゃん」
バチュン「それはダメですよ。だって私、なにげに国際指名手配されてますもん」
マキネ「ダメじゃん、気楽にひとんち来ないでよ」
バチュン「異星人の脅威が去ったいま、
いつまでも軍事力を盾に地球を統治し続ける地球連邦のあり方は決して正しくありません!
地球連邦は即時解体し、本来の民族自治の道を歩むべきなのです!」
マキネ「だからさあ、いまさら反地球連邦でもないじゃん。
あんたのとこのノイエDCだってさ、
最近は地雷撤去したり難民の面倒みたり、NGOっていうか、ボランティア団体じゃん」
バチュン「ですから、銃とか機動兵器とかに頼らない、対話による改革をですね」
マキネ「それ、ただの政党じゃん」
バチュン「ですから、そこでお嬢さんを」
マキネ「元総帥がすぐそこで盆栽いじってるから、本人に話してよ」
バチュン「元総帥!」
ビアン「ん〜、じいちゃんがDC作ったのは異星人と戦うためでなあ。
もう当分どこかの星と戦争する気配もないし、
地球連邦とかDCとか、じいちゃんもう興味ないわ」
バチュン「これだから天才肌の革命家なんてアテにならないんです!」
マキネ「だからうちはDCとかもう興味ないから、あんたんとこで好きにやってよ」
バチュン「わかりました。
では、ムラタさんだけでもこちらで引き取らせていただきます!」
マキネ「は、冗談いわないでよ!
ムラタにはねえ! 雨降る前にキューキュー鳴いたり、
縁の下に住み着こうとするネコ追い出したり、うちでやってもらう仕事があるんだよ!」
バチュン「お嬢さんはムラタさんをなんだと思ってるんです!
ムラタさんは、いつまでもこんなところで雌伏していていい方ではありません!」
マキネ「ムラタはもう戦いとかいいの! ずっとうちで雌伏してるの!」
バチュン「ムラタさんの意志はどうなります!」
マキネ「ムラタ! いってやんな!」
ムラタ「・・・・・・ぐぅ」
ランディ「お前らは、なんでそんなにムラタが好きなんだ」
マキネ「あら、あんたがうちに辿り着くなんて珍しいじゃない」
バチュン「なんだ貴様、まだお嬢さんのまわりをウロチョロしていたのか」
ランディ「お前は本当に俺のことがキライだなあ!」
バチュン「お嬢さんと腹違いとはいえ、貴様はビアン元総帥と縁もゆかりもない。
よって、貴様に敬語を使う必要はいっさいない!」
マキネ「だからあ、じいちゃんもあたしも、もうDC興味ないっていってんじゃん。
さっさと帰って地雷を撤去する仕事に戻んなよ」
ランディ「いいえ、まだムラタさんについての話が終わっていません!」
マキネ「だからムラタは渡さないっつってんの!」
ランディ「負けてる・・・・・・。
俺、こいつらの中でムラタより優先度低い」
マキネ「よしわかった! こうなったら柔道で決着を付けよう!」
ランディ「なんで柔道!?」
【カノウ家道場】
トウキ「なんでうちの道場使われるんだ?」
ミナト「マキネんちに道場とかないからじゃねえの?」
ムラタ「・・・・・・」
トウキ「ムラタ、タコヤキ食うかムラタ」
ミナト「やめろよ、ムラタに勝手に餌付けしたら、マキネに叱られるぞ」
マキネ「あんたが勝ったら、ムラタはノイエDCに渡す。
うちのランディ1/2が勝ったら、ムラタはいままで通り、うちの軒下で雌伏してる!」
ランディ「俺が戦う理由がいっさいわからねえよ!」
マキネ「頑張れランディ1/2! ムラタのために勝って!」
ランディ「ビックリするほどモチベーション上がんねえ!」
トウキ「えーと、じゃあ、始めー」
ばしーんっ!
ミナト「有効ッ!」
ランディ「くそっ!」
バチュン「フフフ、こう見えても私は、アフリカでジュードーカラテ道場を運営しているのだ」
トウキ「ああ、よくわかんない国によくある、
来日歴なんか1回もない、よくわかんないひとが経営してる道場な」
ミナト「たしかにあれ、柔道じゃあねえよなあ」
トウキ「サンボっていうかレスリングっていうか、いいとこモンゴル相撲だよな」
ミナト「まあどうせ公式戦じゃねえし、細かい反則なんか取らねえけどさ」
トウキ「でもあの兄ちゃん、けっこう動きいいぞ」
ミナト「ほぼボランティア団体と化してるっつっても、
ちょいちょいゲリラ活動とかしてるって、テレビに出てるもんなあ」
トウキ「そんなひとうちの道場に上げちゃって大丈夫なのかなあ」
ミナト「でもランディ1/2だって、ラ・ギアス(笑)で金のゴーレムとか狩ってるって語ってたし」
トウキ「まあ、ラ・ギアス(笑)が実在してたらな」
ランディ「ラ・ギアス(笑)とかいうんじゃねえっ!」
マキネ「ランディ1/2っ! ラ・ギアス(笑)に自信を持つんだ!」
ランディ「お前もいい加減、こいつらにラ・ギアスのこと説明してくれっ!」
マキネ「ラ・ギアス(笑)はあるよ! あんたの心の中にねっ!」
ランディ「このヤロウ! ラ・ギアスをないってことにしたほうが面白いって判断しやがったな!」
バチュン「ネットゲームの話をしている場合かっ!」
ランディ「ネットゲームの話じゃねえよ!」
ばしーんっ!
トウキ「技有りっ!」
バチュン「さあ、いま降参するなら、屈辱的な負け方だけはカンベンしてやろう」
ランディ「くそぉ、本名不詳のくせに偉そうに」
バチュン「そして大人しくムラタさんを渡すんだ!」
ランディ「いいよ、持ってけよムラタなんか!」
バチュン「ムラタなんかとはなんだ! お前にムラタさんのなにがわかる!?」
ランディ「うちの縁の下で20年近く雌伏し続けてるムダメシぐらいのオッサンだ!」
バチュン「失礼なことをいうな!
戦乱の終わったこの時代、大好きな人機斬りすらも封印し、
あえて雌伏し続けたムラタさんの心意気を、なんと心得ているんだ!
ムラタさんこそ、ムラタさんこそノイエDCの象徴となるべき人物だ!」
ランディ「どんだけムラタを英雄視してるんだよノイエDC!」
バチュン「さあ、次が最後の技だ!
ムラタさんのために投げられろ!」
ランディ「うわぁ、どうでもいい!」
マキネ「ランディ1/2っ!」
ランディ「なんだようるせえな!」
マキネ「ムラタがいなくなったら、あたしは凄くイヤだよ困るよ泣いちゃうよ!
だから、勝ってーっ!」
ランディ「どいつもこいつもムラタムラタってよぉーっ!」
ばしーんっ!!
トウキ「いっぽーん!」
ミナト「え、兄貴、いいのか?」
トウキ「いいんじゃねえの、だってランディ1/2、いま投げたじゃん、カンペキに」
ミナト「でも、いまの技」
トウキ「陣内流柔術裏手、雷車だな」
ミナト「メチャクチャ反則じゃん」
トウキ「すっとばしたな、ランディ1/2!」
バチュン「ふふ、すっとばされたよ、ランディ1/2君」
ランディ「正直俺も、なんでいま陣内流柔術裏手雷車が出ちゃったのかよくわかんないけどさ」
バチュン「まさか君が、『陣内流柔術流浪伝 真島、爆ぜる!!』にそこまで期待しているとは」
ランディ「べつに真島クン嫌いじゃねえけど、そこまで期待してねえよ!?」
バチュン「君ならあるいは、ムラタさんを」
ランディ「ムラタと真島クンに、なんの関係があるんだよ!?」
バチュン「ムラタさんを、頼んだ・・・・・・!」
ランディ「待て! いまの勝負ナシ! ナシでいいから!
ムラタを連れて帰ってくれ!」
バチュン「ムラタさんが君を選んだ理由、いまならわかる気がする」
ランディ「なにをわかったような気になってんだよ!?
俺、ムラタになにを選ばれたっていうんだよぉーっ!?」
マキネ「きゃる〜ん」
ランディ「『きゃる〜ん』出るの遅ぇっ!」
トウキ「こうしてムラタは、いままで通りアンドー家の縁の下で雌伏し続けていられることになったのだった」
ミナト「そしてランディ1/2は、いままで通りグレーデン家に引き取られたのであった」
デスピニス「ダメですよぉ、Pちゃんさん。晩ご飯前に出歩いちゃ」
ランディ「やめてくださいデスピニスさん! 片腕で抱え上げないでください!
どんだけ力持ちなんですかデスピニスさん!」
シュウヤ「(ええい・・・前触れも何もなくいきなり帰ってきたせいですっかりペースを乱された。
とにかくだ!帰ってきたなら帰ってきたで言ってやりたいことは山ほど・・・いやまずは一発本気でぶん殴らねば!)」
バタン!
クリス「シュウヤ、怖い顔してどうしたですか?」
シュウヤ「・・・?あの男はどこです?」
クリス「父さんなら行っちゃいましたよ?「私は好きにやります。あなたたちもそうしなさい」って」
シュウヤ「ハア!?6月21日の22時にいきなり帰ってきて6月22日0時にはもう行方不明ですか!?
今までどこで何をしてたのかも帰らなかった理由もいっさい告げずそんな人の親として失格もいいところな捨てゼリフを堂々と残して消えたんですか!?
世の中自分の娘がいることに気付きもしてなかった父親もいるようですが、気づいててそのうえで育児放棄するのはより性質が悪い!!」
クリス「クリス、そんなに興奮しないでください」
シュウヤ「クリス!あなたは平気なんですか!私のことはもういい!しかしあなたのようなお馬鹿さんをほったらかしにしてあの男は何も心配していないのですか!」
クリス「・・・わかったです、クリスは寂しいんですね」
シュウヤ「誰が寂しいものですか!あなたこそ寂しいはずです!あんな風にあの男を信頼しきっているのにまた置いていかれたんですよ!?」
クリス「違うです、僕は寂しくないですよ。父さんのことならグランゾンを通して感じていられるです。OG学園のみんなや、なによりシュウヤがいてくれるですから、僕は寂しくないのです」
シュウヤ「あなたは!・・・・いえ、もういいです。私にはあの男のこともあなたのこともよくわかりません」
クリス「シュウヤ」
シュウヤ「さて、もう休みましょうか。明日こそは寝坊しないようにするんですよ」
クリス「頑張るですよw」
シュウヤ「(まったくもってわかりませんよ・・・あなたのその笑顔は)」
クリス、おバカさんなところを除けばむしろシュウヤよりもシュウに似てるんじゃ…
>>251 GJです
陣内流柔術裏手雷車って一見投げに見える打撃技だったっけ
ムラタって言葉がゲシュタルト崩壊起こしてきたw
>>255 シュウヤ、寂しかったんだな
>>255 シュウヤとクリスの名前がゴッチャになってるw
259 :
255:2009/06/22(月) 11:42:52 ID:m7OkZspq
>>258 なんという生き恥
脳内で補正しといてください
>>254 めだかボックスネタだと思ったらオチは真島くんだった
超スピードとかチャチなもんじゃねぇ
もっと恐ろしいものの片鱗を見たぜ…
【バランガ家 朝】
ゼラド「おはよー!」
ゼオラ「遅いわよ、早くご飯食べちゃいなさい」
ゼラド「あーっ! アオラ、わたしの豚足食べてるー!」
アオラ「早い者勝ちだよーだ!」モソモソ
ゼラド「んもー!」
アラド「よさないか、朝から豚足のことなんかでケンカするのは」モソモソ
ゼラド「じゃ、お父さんの豚足わけてよぉ」
アラド「それはイヤだ。これはお父さんの豚足だ」モソモソ
ゼラド「お父さんのケチ!」
ゼオラ「ああ、親子揃って朝からモソモソ豚足をむさぼり食うなんて、
うちの子たちはなんて頑丈な胃腸の持ち主なのかしら」
ゼラド「じゃ、行ってきまーす!」
ゼオラ「あっ、待ちなさいゼラド! 髪がちゃんと結えてないわよ!」
ゼラド「え〜、時間ないのにぃ〜!」
ゼオラ「しょうがないわね、背中こっち向けなさい。お母さんがやってあげるから」
ゼラド「ふぇ〜ん」
ゼオラ「まったく、いつまでたっても子供なんだから」
【レシタール家 朝】
エルマ「レイナさん、納豆にマヨネーズ入れるのはやめてください」
レイナ「なによ、納豆くらい好きにさせてよ」
ルアフ「いや、いけないよ。せっかくの引き割り納豆を」
セレーナ「ちょっと、娘に妙な教育しないでよ。
納豆っていったら大粒に決まってるでしょ?」
ルアフ「いやいや奥さん! 仲良し夫婦とはいえ、引き割りのツブツブ感は譲れないよ!」
セレーナ「仲良し夫婦とかじゃないけど、やっぱり納豆には存在感がないと」
レイナ「・・・・・・うち、なんでこんな和風な朝なの?」
【バルマー寮 朝】
キャクトラ「姫さま、お鞄です」
ルナ「では、登校するか」
ルル「姫さまは、毎朝早くていらっしゃること」
ハザリア「フハハハ、ルルよ。
面白みのない乳な貴様のために、兄が自分の朝食を譲ってやろう」
ルル「まあ兄上! 朝ご飯くらい毎朝きちんと摂ってくださいまし!」
ハザリア「そして兄は二度寝する」
ルル「兄上!」
【カノウ家 朝】
トウマ「全員、手を合わせてー」
ぱんっ
トウマ「いただきます!」
トウキ「いただきます!」
ミナト「いただきます!」
ミナキ「いただきます!」
トウマ「ふふ、必ず家族揃って食卓を囲んで『いただきます』。
朝はこうじゃないと」
トウキ「妹疎開してるけどな」
ミナト「兄貴、コショウ取って」
クリハ「トウキくーん、おはよっ! 学校行こ!」
ミナキ「あらクリハちゃん、おはよう」
トウキ「おう、じゃあ、行ってくらあ」
ミナト「兄貴、コショウ」
ミナキ「ミナト、さっさとカノジョ作りなさい」
ミナト「兄貴、コショウ」
ミナキ「じゃあ母さん、そろそろ研究所に出勤しなくちゃだから」
トウマ「俺も日雇いのバイト行かなきゃだから」
ミナト「親父、定職に就けよ」
喋り方のせいか見た目小さい(幼い)モニカなイメージ(髪質あたりにシュウの血が出てる)なイメージだな>クリス
そういやモニカも変なしゃべり方してたような…
【マーズの事務所 朝】
マーズ「ふぃ〜、たっだいまー。
やー、今夜もいーシノギしちゃったなー。
ん? なーんだ、もー朝か。『おはスタ』観て寝よーっと。
おやすみ〜」
【グレーデン家 朝】
ミズル「おひゃやぅ〜」
ランディ「挨拶くらいちゃんとしろ」
ミズル「おやぅやー」
ランディ「頼むから言語でコミュニケーションを取ってくれ。
ほら、顔洗う!」
ミズル「うゃー」ばちゃばちゃ
ランディ「メシを食う!」
ミズル「むぎゅっ」
ランディ「歯磨きっ!」
ミズル「しゃこしゃこしゃこ」
デスピニス「では、今日もミズルさんをよろしくお願いします」
ランディ「まったく、毎朝手間のかかるヤツだ!」
ミズル「学校まで連れてくのはおれなんだけどね」
【克夜のアパート 朝】
克夜「もしもし? おはよう、兄だよ。
こらこら、『ウザッ』と小声で呟くんじゃない。
寝坊助な妹たちのために、この兄が毎朝モーニングコールをしているんじゃないか。
朝ご飯はちゃんと食べたかい?
あまりお菓子やマンガ肉を食べ過ぎちゃいけないよ?
では、兄は学校に行くからね。
お前たちも、しっかりネイリスト技能検定の勉強をするんだぞ?」
【ジェグナン家 朝】
ユウカ「モーニン」
ユウキ「遅いぞ。早くトーストと紅茶を上がりなさい」
ユウカ「おはよ、ダディ?」チュッ チュッ
ユウキ「もう子供ではないんだから、いつまでも朝のキスをするのはやめなさい」
ユウカ「ンフフ、うれしいくせに」
ユウキ「わかったから、早く服を着なさい。
そのまま二度寝に向かおうとするんじゃない」
ユウカ「ダディは朝からノイジィね」
ユウキ「いい加減、きちんと朝登校しなさい」
【トラビス家 朝】
メール「ダーリン! 競馬新聞見ながら朝ご飯食べない!
ランルも! 朝ご飯を写メに撮ってブログにアップしない!」
ランル「ママン〜、キャラ弁作って欲しか〜。
アクセス数が跳ね上がるって噂っちゃ」
メール「自分で作んなさい、そんなもん」
アサキム「・・・・・・」
メール「アサキム! 朝からネットゲームをしない!」
ランル「アサキムおじさん、来ちょったの?」
ゾンボルト家
ゼフィア「いただきます。」
ゼンガー「うむ。」
ゼフィア「(たまには洋食……いや、母さんが作ってくださったものに不満を言うなど!)」
ソフィア「ふふ、食事の時までそんな難しい顔をしなくてもいいんですよ、ゼフィア。」
ゼフィア「そ、そんな顔をしていましたか?」
ゼンガー「…今頃イルスはどうしているだろうか。」
ゼフィア「…『自分を見つめ直しに行ってくるよ!心配御無用!』と書き置きしたまま音沙汰なしとは…」
ソフィア「困っていないと良いんですけどねぇ、周りの方々が。」
ゼンガー「………。」
>>263 絶妙に割り込んだな…
…で、胸は?
胸はどうなのよ?
>>266 クリスの胸の事?
クリハや咲美と貧乳仲間になれる位だった気が…
アサキムおじさんが完全に不意打ちだったwww
やっぱりこういうまったり日常系もいいなぁ
俺もアサキムに吹いたww
[シラカワ家 朝]
シュウヤ「クリス、朝ですよ。
起きてください」
クリス「シュウヤ〜、おはようのチュ〜」
シュウヤ「冗談言ってないで早く顔を洗って歯を磨いてきてください。
今日はクリスの好きなクラブハウスサンドですよ」
クリス「僕はシュウヤが作ったものなら何でも大好きですよ」
シュウヤ「一つお聞きたいことがあるのですが、よろしいですか?」
クリス「なんですか?」
シュウヤ「あの男のことをグランゾンを通して感じていられるとはどういうことですか?」
クリス「そのままの意味ですよ。
グランゾンを通して父様のいるところがだいたいわかったり、お話しすることができるのです。
この前だって父様がOG町にいることがわかっていたから、帰って来るかもと思ってシュウヤに準備して貰ったのですよ。
今は・・・・・・・・・冥王星宙域にいるみたいです」
シュウヤ「居場所がわかっていたのですか!
お話しって・・・連絡が取れたのですか?」
クリス「だいたい週五回ぐらい話してるのですよ。
心配してくれるのはうれしいですけど、もう少し子離れして欲しいです」
シュウヤ「週五って多っ!
いつ話していたんです?」
クリス「いつって・・・父様はあの通り自由な人ですから、朝早くから夜遅くまで父様が話したいと思ったときにグランゾンを通して話しかけてくるのです。
確率的にシュウヤがアークとお出かけしてる時とか、お店で働いてる時とかが多い気がしますけど、シュウヤが一緒にいる時も話していますよ。
父様もシュウヤと話したがっていたのです。
でも、シュウヤは父様とお話しますかって僕が聞いてもすぐにその場からいなくなりますし」
シュウヤ「ぬいぐるみで遊びながら父様父様言っていたのは父の居ない寂しさからの代償行為ではなく本当にあの男と話していたのですか?
あまりに痛々しくて見ていられなくて部屋から出て行っていたのですが」
クリス「あれは手持ち無沙汰だからやっていただけなのです。
電話中にする落書きと同じなのです。
シュウヤが話してくれないって父様も悲しんでいたのですよ」
シュウヤ「なんて事だ・・・。
私は父さんの思惑を・・・。
父さんはグランゾンを私たちとの通信手段として残したんだ・・・。
なのに、私は何をしていたんだ?
一体何を?私のこの十年はなんだったんだ・・・。
あれは一体なんだ!?
今更それはないじゃないですか、父さん・・・。
何故一言でいい。
ちゃんと言い残してくれなかったのですか?
こんな恐ろしいものを私たちに渡しておいて、どうしろって言うんだよ!?
父さん!
答えてよ父さん!! 」
クリス「・・・シュウヤ・・・ん?
・・・おはようございますなのです、父様!
・・・僕も久しぶりに父様のお顔が見れてうれしかったです。
・・・もうっ父様ったら、親子とはいえその発言はセクハラなのです〜。
・・・その親父ギャグは笑えないのです。
・・・フフッ父様、そのスナフキンの声真似すごく似てるのです。
シュウヤ、怖い顔してどうしたですか?
シュウヤも父様とお話ししますか?」
シュウヤ「不幸な行き違いから私が父さんに対して誤解していたことはわかりました。
でも、言ってやりたいことが山ほどあることは変わりません。
だが!
それよりも!
まずは一発ぶん殴らせろ!」
ゼラド「アサキムさんて、よく来るの?」
ランル「たまにうちに来て、ずっとネットゲームばしちょお無職のおじさんちゃ!」
ゼラド「働いてないんだ」
ランル「あえていうなら、無限獄で魂魄を狩るのが仕事だといってたっちゃ!」
ゼラド「ネトゲ廃人なんだ」
マキネ「なんだ、ランディ1/2の親戚か」
ランディ「俺がラ・ギアスで金のゴーレム狩ってたのはネトゲでも妄言でもねえっ!」
レイナ「ランドさんのお友達っていうことは、もう相当の歳のはずでしょ?
働いてなくて大丈夫なの?」
ランル「ツィーネさんゆう、カッコは変態だけどしっかり者の奥さんばおるから安心ちゃ!」
ゼラド「よくできてるもんだねえ」
レイナ「ちょっと、その夫婦まさか、子供なんかいないでしょうね」
ランル「さあ、おじさんいつも至福の凶鳥とか、わからんはなしばっかしよるから、
家庭のこととか、よくわからんちゃ」
ランディ「あんま、子供とか持っちゃいけないひとだよ、それ」
ゼラド「子供がいるとしたら、なんて名前だろ。
アサキムとツィーネだから、アサィーネ?」
レイナ「発音しにくっ!」
ゼラド「じゃ、アサネとか?」
マキネ「やめてよ、それじゃまるであたしの親戚じゃん」
レイナ「ひょっとしたら、フツーにあんたの親戚なんじゃないの?」
ゼラド「あっ! ツインアサキムとか!」
ランル「ウザか! いま、信じらんないほどウザか生き物の姿が
頭の中に浮かび上がったっちゃ!」
ゼラドたちはミニスカートなのか否か
パンチラの頻度はいかばかりか
実はOG学園は私服可の定時制
第一世代の男キャラってダメ人間になってる法則でもあるのか?
まあアサキムの場合子供たちにちょっかい出そうとしてタイムダイバーズにフルボッコにされてるような気もするが
276 :
それも名無しだ:2009/06/24(水) 17:05:59 ID:7g+Ninag
>>第一世代の男キャラってダメ人間になってる法則でもあるのか?
戦争も終わって子供もできて肩の力が抜けちゃってるところもあるんじゃない
それにしても堕ちすぎだけど
>>まあアサキムの場合子供たちにちょっかい出そうとしてタイムダイバーズにフルボッコにされてるような気もするが
アサキムが子供たちに手を出すことはないでしょ
ランドやセツコにちょっかい出してたのはスフィアを持ってたからだし
二人にしてた酷いこともそうしなければスフィアが成長しないからだし
柔らかい石は良い笑顔の者に的にランルにスフィアが渡ってれば話は別だろうけど
すべてのEDでスフィアはメールから出て行くんだっけ?
中二病をなめんなよ
おr・・・あいつらは邪気眼に選ばれた者と戦う宿命にあるんだからな
スフィア云々は別にして相手を弄るのが趣味になってたりして、ノリノリだったしな>アサキム
>>279 趣味で子供たちいじめに来るとか変質者じゃねえかw
【深夜 コンビニ前】
ガー
レタス「ふぅ」
克夜「あっ、ターレスさんじゃないか、こんばんは」
レタス「誰がサイヤ人下級戦士なんですの!?」
克夜「ダルダルのティーシャツにスパッツにサンダル引っかけて、
眉毛もほとんどなくなって、
深夜にブラリとコンビニに来た一人暮らしの女性丸出しのターレスさん、奇遇だね」
レタス「わたくしの姿を事細かに発言する必要はあるんですの!?」
克夜「なに買ったんだい?
おっ、ビールかい? 不良だねえ」
レタス「わたくしがなにを買おうと、あなたの知ったことではなくってよ!」
克夜「あんまり不規則な食生活をしていると、またタッちゃんが君のこと心配するよ」
レタス「フンっ、大いに余計なお世話でしてよ!」
克夜「タッちゃんも、妙な御婦人に引っかかって可愛そうに」
レタス「誰が誰を引っかけたというんですの!?」
克夜「だって、カッちゃんて可愛いひとじゃないか」
レタス「なにをいっていますの?」
克夜「基本的に穏やかな人だけど、ふとした弾みに見せる強い眼差しが、
なんていうか、色気があるよね」
レタス「あなたは、前から薄々怪しいとは思っておりましたけれど」
克夜「君がいなければ、もっとタッちゃんと仲良くできるのになと思うことがあるよ」
レタス「ハーレムとかいっているのはカモフラージュで、
そちら方面の方でしたのね!」
克夜「ヘンな目で見て欲しくないな。
僕はね、愛情を向ける範囲がひとより少し広いだけだよ」
レタス「汚らわしい! 二度とあの方に近づかないでくださいまし!」
タッタッタッタッタッタッ
克夜「ふぅ、これでよかったんだよね、お母さん。
恋愛において必要なのは適度な危機感だって、よくお母さんたち同士で話していたものね。
まあ彼女は妙な噂を振りまくタイプではないし、
僕もタッちゃんのことは普通に好きだからね、上手くいって欲しいんだ。
さあて、腹もペコちゃんだし、コンビニで小さいおかずをいくつか買って行こうかな!
楽しみだなあ、月にはなかったもんなあ、コンビニ!
おでんとうずらで卵が重ならないように注意しなくちゃ!」
各家の両親事情
アラド:頑丈な身体を生かして新機体の耐久パイロット
微妙に昇進してるらしい。
ゼオラ:専業主婦?
トウマ:相変わらずのバイト三昧、定職には就いていないらしい。
ミナキ:どっかの研究所にいるらしい
ギリアム:久保と似たり寄ったりのことしてるから、留守が多いと思われる。
ヴィレッタ:専業主婦? ヴィレアムのエロ本の隠し場所を探り出すことぐらい造作もない。
ルアフ:教員としての給料は飲み代に消えてるくさい。
鬼太郎が終わっちゃったから少し収入が下がったかもしれない。
セレーナ:なにやってるのかよくわかんないけど、レイナを女手ひとつで育てる程度には稼いでいる。
レーツェル:トロンベチェーン大発展
スレイ:よく外宇宙に行っているらしい。
マサキ:ほとんど家にいないらしい。迷子中?
リューネ:なんかして稼いでいるらしい。
ラウル:真面目にレスキュー業務頑張ってるんじゃね?
ミズホ:まあなんかやってる。
統夜:3人もの奥さんと3人もの子供を養う能力はハンパじゃない。
カズマ:養う対象なんかねえよ。
マーズからは「商売ベタ」とかいわれてるけど、全うに運送業をやっているらしい。
統夜すげぇな
克夜は良い奴だな
しかし、ハーレム目指しながらもはまってるのが独身貴族の漫画ってところがダメな未来を暗示してる気がする
統夜はフューリア聖騎士団の総代騎士で第一世代で一番の出世頭だから、金は問題ないんだろうが3人も奥さんいてよく体が持つな
奥さん達がまだ若くてヤる気まんまんで、
子供達がやんちゃ盛りだった時期の紫雲家の阿鼻叫喚ぶりを想像すると、
統夜はほんとよく生き延びられたもんだよな。
それに引き換えカズマときたら・・・
でも克夜の話によれば、毎朝痩せて枯れてるらしいぞw>統夜
マーズ「おやじー、ゆわれてんぞー」
カズマ「いーんだよ。
俺はまだ二十代で焦ってねーから。
男は基本的に体ひとつでいたい」
アリア「そんなこと言ってると婚期逃すよ、馬鹿カズマ」
カズマ「うるせえ。
そういうお前はどうなんだよ」
アリア「インファレンスお兄ちゃんがあたしにはまだ早いって」
カズマ「あの野郎すっかりシスコンに転びやがって・・・」
マーズ「なんでアリアおばちゃんがいんの?」
カズマ「ミヒロんとこの子供を見に来たんだと、その帰りについでに寄ったんだそうだ」
アリア「もうねー、ちっちゃくてプニプニしてなんかイー匂いしてちょーかわいーの!
手の平なんて紅葉みたい!
でね、あたしが指を出すとね、こうね、きゅってにぎってくれるの!
データだけじゃわからない、命の大切さ?あの子見てるとちょーわかる!
もうハグしたい!潰れちゃうぐらいハグしたい!」
カズマ「まあ、かわいいよな」
アリア「もうね、天使!
ミヒロも天使だと思ってたけど、あの子こそ神がこの世界に遣わした天使だね」
マーズ「おふたりさんはそんな自分だけの天使はほしくねーの?」
カズマ「なんだお前?弟か妹が欲しいのか?」
マーズ「いや、オレのことはどーでもよくてさ」
カズマ「なんだよ、言ってくれよ。
すぐに作ってやるぞ。
黄色くてネコミミついたので良いよな?」
マーズ「そんなCV:千秋な妹はいらねー!」
ぶはwwwwwwwwwwwwww
結婚する気まるでゼロwwwwwwwwwwww
俺の中でカズマさんは赤毛の冒険者みたいに
依頼の度に女性とフラグを立ててるイメージなんだがなぁ
まぁ挿入ありかなしは別としてな
アリア「そういえば、ミヒロの旦那って誰だっけ? あたし、まだ会ったことないけど」
カズマ「そういや、俺も会ったことないな……正直、一度ぶん殴りたいとは思ってんだけど」
アリア「ああ、それ同感。あたしのミヒロを奪ってくれたんだから、相応の報いは受けてもらいたいよね。
結婚式に出なかったのは心底残念ね!」
カズマ「いや、そもそも式も挙げてないぞ。なんでも、式挙げる金がないとかで……」
マーズ「うちの一家、何度もトーサンのキキにおちいってんもんなー」
カズマ「悲しいこと言うな。まあ、入籍するだけならタダだからな。そういう夫婦もあるだろ。
あんなにお兄ちゃんお兄ちゃん言ってたミヒロが、今や兄離れして一児の母だ。嬉しい反面、ちょっと寂しいな」
アリア「わかるわー、それ。いつまでも可愛いだけじゃないもんね。
……でもほんと、あの子の父親って誰なんだろ。ねー馬鹿カズマ、なんか手がかりとかない?」
カズマ「さあなぁ……時期的に言ったら、あの子の誕生日があの日だから、妊娠は逆算して……
……うん? だいたいミヒロの誕生日前後に重なるのか」
アリア「そっか! そいつきっと、ミヒロの誕生日にデートして、それで……」
カズマ「いや、それはないだろ。あの頃のミヒロの誕生日は家族で祝ったから、そういうのがあったとしてもその前後ってところだと思うぞ。
ってかアリア、お前も一緒に祝ってただろーが」
アリア「あ、そっか」
マーズ「そーいやおやじ、あの時の誕生日パーティーで酒飲んでぶっ潰れてたなー」
アリア「そうそう! あの時の馬鹿カズマの情けない姿ったらもう……プププ」
カズマ「笑うんじゃねーよ! あんときゃ、気が付いたら翌朝でよー。目を開けたらミヒロが顔を覗き込んでたんだぜ。
聞いたら夜通し看病してくれたらしくてさ。いい年こいて情けねえって思ったもんだよ」
マーズ「まー、ミヒロおばちゃんも出来た妹だしなー。おやじと同じ遺伝子とはとても思えねーよ」
アリア「同感同感。というか、あんたが拾われ子だったとしか思えないね」
カズマ「お前、それ言ってて自分で虚しくないか? ……ま、ミヒロもミヒロで抜けてるところもあるけどな。
あのパーティーでよほどハメ外してたのか、何故か下着姿だったし」
アリア「へ?」
カズマ「どこぞの酒乱じゃないんだから、酔って脱ぎ出すとかねーわ。いい年してみっともないから服着ろって言ってやったけど、まったく……」
マーズ「……………………」
アリア「……………………」
カズマ「ん? どうした? 二人とも、いきなり黙って」
マーズ「い、いや……」
アリア「ま、まさか……ねぇ? まさかミヒロが、そんなこと……思い過ごし……だよ、ね?」
カズマ「何言ってんだよ、おめーら?
ったく、ミヒロを嫁にした幸せ者、一体どんなツラしてんだろーな」
業とかそういうんじゃないから
>>291 酒に酔って・・・
宇宙の胃袋と某姫と悪魔女がアップをはじめたようです
これ以上は因果律を揺るがす大事件に繋がるぜ
ラーナ「そんなことより、
4本足の封印監視特化型人造人間が大活躍する映画を観に行きましょう」
マーズ「そりゃいーんだけど、おれの脚の先っちょに車輪、
車輪? 車輪かなコレ?
なんかヘンなコロコロくっ付けんのやめてよー」
ラーナ「はっしーん」
マーズ「急にカタグルマとかされても動けねーからね!
これ、ツルツル滑るから! フツーに動きにきーから!
あとなんかカーペットの細かいゴミ取りやすそーだから!」
ラーナ「その4本脚で、スクリーン狭しと暴れ回るに違いないのです」
マーズ「アバれまわれんのかなー、これ。
モッサリしてんじゃねーの。
カミさまクラスのひとに絵コンテ切ってもらわねーと、
とてもじゃねーけど動けねーよこのデザイン」
ラーナ「そういう点なら心配ないんじゃないでしょうか」
マーズ「どーでもいーけど、キミ、見た目より重いね。
あー、そっか、隠れマッチョなのか。
うわっ、体脂肪率低ッ!」
ラーナ「ぽか、勝手にレディの体脂肪率を測らないでください」
マーズ「だから、カタグルマ降りてよー」
克夜「新ヒロインも増えて、どんな感じにハーレムエンドを迎えるのか見物だね!」
タカヤ「ハーレムエンドとか、そういうのないと思うよ」
克夜「でも、ヒロインごとにいろんなイベントして親密度を深めたりするんだろう?」
タカヤ「親密度とかそういうの、全然上がらないと思うよ」
克夜「え、だってこれ、
料理上手でほかにもなんかいろいろできてロボット操縦させたら最強無敵な主人公が
ヒロインにモテモテでハーレム作るアニメなんじゃないのかい?」
タカヤ「なあ克夜、テレビシリーズとか観たのか?」
克夜「ううん。テレビシリーズは観てないけど、
ネット上にいっぱいテキストが転がってたから、それ読んで勉強したよ」
タカヤ「うん、克夜、それ違う。
素人が描いた妄想小説」
レタス「二人で連れ立ってどこに行こうというんですの!?」
克夜「やあターレスさん」
レタス「誰がサイヤ人下級戦士なんですの!?」
タカヤ「どこって、映画行くんだよ」
レタス「えっ、映画ですって!?」
克夜「んん? どうしたんだろうねえタッちゃん。
ターレスさんは妙な剣幕だよ」
タカヤ「なんだよ克夜、引っ付いてくるなよ、暑苦しい」
レタス「はっ、離れなさい!
男性二人で、そんな、麻雀勝負のカタに殿方の服すらも剥ぎ取るような映画を観に行こうだなんて、
汚らわしい!」
タカヤ「君も、知ってるのが脱衣補完計画だけっていうのもどうなんだ」
克夜「ターレスさんはムッツリだなあ」
>>291 作品投下するんなら過去ログにはちゃんと目を通しておくんだ
>>296 なんかレタスがエロガードみたいになってるぞww
>>297 作品がジャンル別にまとめてあるわけでもなし
しかも29スレまで続いてるネタスレの過去ログ全部読めって
それどんな拷問だw
っていうか、俺は1スレ目からいるけど、この手の設定改変は多いぞ?
メイドディストラの体は元々ガンスレだったとか
アオラが生まれたのはゼラドが高校卒業した後だったとか
レタスの性別が男だったとか
ルアフが異世界でバトルフォースに所属してたとか
その他色々、無かったことになってる設定はいくつもある。
というわけで、スレ初期によく使われていたこの言葉を捧げよう。
っ【全ては平行世界の話】
だがまぁやりすぎというかなんというか
>>298 全部読めなんて一言も言っとらんがなwww
エヴァ見に行きたいなぁ
TFリベンジもお忘れなく
こまけぇこたぁ(ry
命だけは(ry
>>291 ???「ひどいですよ、お義兄さん。
何度も挨拶に伺ってるじゃないですか」
マーズ「だれだー?」
カズマ「てめえ、どの面下げて俺の前に現れやがったあ」
ブンッ スカ
マーズ「それなりにいーもん持ってるおやじのこぶしがかわされたー!」
パイロット「会うたびに殴られてればかわせる様にもなりますよ」
マーズ「ほんとにだれだー!?」
パイロット「君がマーズ君だね。
ミヒロから話は聞いてるよ。
僕がミヒロの・・・」
アリア「うりゃあああ」
ビュオッ スカ
マーズ「かげんを知らないアリアおばちゃんのとび蹴りもかわしたー!」
パイロット「会うたびどころか僕の行く先々で闇討ちをかけられていればこれぐらいはね・・・」
アリア「あんたがミヒロを呼び捨てにするんじゃない!
あたしは認めないからね!
あんたなんかに、あんたなんかにミヒロが・・・」
カズマ「俺だって認めねーけどな!絶対認めないけどな!」
マーズ「あ〜。なに、このひとがそうなの?
このひとがミヒロおばちゃんのね〜。
で、なんでこのひとヘルメットかぶったまんまなの?」
カズマ「こいつどんなに言ってもなぜかヘルメットとらないんだよ。
だから、俺はこいつが一体どんなツラしてんのか見たことがない」
アリア「人前でヘルメットも脱げない礼儀知らずにミヒロはあげらんない!」
マーズ「あげるもあげないも、もうひとり子供こしらえてるけどねー。
なにオウイケイショーケンの関係でぬげないの?ヘルメットぬぐと川がきれーになったり死人がよみがえったりすんの?」
カズマ「何しに来たんだよ?」
パイロット「子供も無事生まれましたし経済的にも余裕ができてきましたので、改めて結婚式を挙げることにしまして、
招待状をお渡しするために参りました。
アリアさんもどうぞ、絶対来てくださいね」
アリア「誰があんたの言うことなんか・・・」
パイロット「ミヒロのウェディングドレス姿奇麗なんだろうなあ」ボソッ
アリア「・・・行く」
パイロット「お義兄さんも・・・」
カズマ「言われなくても行くさ。ミヒロの為にな。
式ではそのヘルメット脱げよ」
パイロット「こればっかりはいくらお義兄さんに言われても・・・」
ピシッ
パイロット「ヘルメットにひびが・・・さっきのパンチ!
かわしたと思ったのに・・・」
カズマ「これで式にはヘルメット無しで出るしかなくなったな」
パイロット「フフッ、負けました。
あなたはいつも僕の予想を越える」
カズマ「じゃあな、結婚式で会おう。
絶対幸せにしろよ、じゃないとぶん殴るだけじゃ済まさないからな」
パイロット「この命に代えても幸せにします。
では、式で」
マーズ「なにいーふんいきで終わらそーとしてんの。
おかしいでしょ、パイロットってひとの名前じゃないじゃん。
いーのこんなモブみてーな人で?」
カズマ「仕方ないだろミヒロが選んだ相手だ。
それにこいつ記憶喪失で自分の名前覚えてないんだから」
マーズ「キオクソーシツ?」
パイロット「この世界に来たときのショックで記憶喪失になってしまいまして、今ではほとんど思い出せたのですが、
当時は自分の職業が輸送機のパイロットだったことしか覚えていなくて、それを名前代わりに使っていたら定着しちゃいました。
いまだに自分の名前だけが思い出せなくてそのまま名乗っているんです。
もしかしたら初めからパイロットって名前だったのかも知れませんね、ハハッ」
マーズ「このセカイに来た?」
パイロット「実は僕はこの世界の人間じゃないんです。異世界人なんですよ」
マーズ「ふ〜ん」
パイロット「驚かないんですね」
マーズ「まーオレだってアンドロイドだし、超能力者はいるし、体からしょくしゅが出るニュータイプ崩れのおっさんもいる。
異世界人ぐらいいるんじゃねーの。
地底王国はないとおもうけど、地底ってないわー。
そういえばミズっちゃんがおやじさんから自分は異世界人だってウソつかれたって言ってたよーな」
パイロット「ミズっちゃんてグレーデンさんとこのミズル君かい」
マーズ「そーだけど、おじさんミズっちゃん知ってるの?」
パイロット「僕はそのグレーデンさんたちと一緒にこの世界に時空転移してきたんです。
僕はグレーデンさんたちが開発した機体をトライアルの為にテスラ・ライヒ研に運ぶ輸送機のパイロットでした。
輸送の途中、シャドウミラーに襲われさらに謎の存在の出現によって時流エンジンが暴走してしまい時空転移に巻き込まれたんです。
なぜか僕はグレーデンさんたちより十年以上遅れてこちらの世界に来ることなりました。
その時に記憶喪失になり皆ともはぐれボロボロになって浮浪者同然にさ迷っていた所を助けてくれたのが当時大学に通うために一人暮らしをしていたミヒロでした。
僕はミヒロの熱心な介抱により次第に回復していきました。
記憶もなく行く場所もない僕はミヒロと暮らし始めました。
慣れない共同生活を続けるうちに徐々に惹かれあっていく二人。
そして、僕たちはいつのまにか恋に・・・」
カズマ「だあああああああ!
なんで俺が妹との馴れ初めを聞かされなきゃいけないんだ。
なんかすげー腹立ってきた。
用は済んだんだろ。さっさと出てけ!」
マーズ「べつにおやじに向けては話してねーけどね」
パイロット「これからガンジスのシホミお義姉さんのところにも行かなくてはいけませんので、これにて失礼します」
マーズ「なーおやじー、ミヒロおばちゃんとあのひとの子供の名前はパイロットの子になんのかなー?」
カズマ「そんな名前付けてたら本当に絶縁だ!」
ミヒロの婿はビッグボルフォッグだろ?JK
正直言って、ミヒロの婿談義はやめた方がいいと思う。
Wの作中では、ミヒロが重度のブラコンで実質的なヒロインの役割になってたせいで、
近親OK派と近親NG派で賛否が真っ二つに分かれるから。
OGに出演して、カズマ以外のキャラといい雰囲気になってくれれば、まだネタにもできるんだろうけど……
妄想とネタは紙一重だよな
もう、めんどくさいからアーディガン姉妹はみんな元OZと結婚したとかでいいよ。
カズマが結婚できなかったのはノイン教官が教え子にいらんこと吹き込んだからなんだよ。
アラド「俺、決めたッス! ゼオラと結婚します!」
トーマス「アァラドォ、覚悟はできてんだろうな?」
アラド「うすっ! もちろんッス!」
トーマス「そうか。だったら、凌いでみな!」
バチバチバチバチバチバチッ!
トーマス「へへ、相変わらず頑丈なヤツだぜ」
アラド「いや、効いたっす」
トーマス「どれ」
アラド「あっ」
トーマス「よぅし、縮こまってねえな」
アラド「実は、ゼオラのお腹の中には」
トーマス「あっはっはっは! そうかそうか」
アラド「恐縮ッス!」
トーマス「アラド・バランガ軍曹!」
アラド「イエッサッ!」
トーマス「最後の命令だ。女房を、幸せにしてやんな」
アラド「了解いたしました! トーマス・プラット少佐殿!」
トーマス「へへ、いまさら、俺はお前に命令できる立場なんかじゃねえけどよ」
アラド「ありがとうございました!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゼラド「へえ、そんなことがあったんだ」
アラド「ああ、あのときのトーマスさんの海ヘビは、効いたなあ」
ゼラド「でも、なんでトーマス・プラットさんのところに結婚の挨拶しに行っちゃったの?」
アラド「う〜んと、あれ、なんでだっけ」
ゼオラ「考えてみたら、プラット少佐の部下になったことないし、
面識だってほとんどなかったのにねえ」
アラド「正直、トーマスさんも玄関あけたとき、一瞬『誰だっけ?』って顔してたしなあ」
ゼオラ「たしか、最初はセトメ博士のところに行こうとしてたはずなんだけど」
アラド「なぁ〜んか、あんな感じのひとのとこに挨拶行かなきゃって思ったんだよなあ」
ゼラド「お父さん、結婚するからって舞い上がってたんじゃないの?」
アラド「まあ、メチャクチャ幸せだったからなあ」
ゼラド「やだぁ、お父さんたら!」
アラド「あっはっはっはっはっは」
ゼオラ「でも、プラット少佐、なんで海ヘビとか使えたのかしら?」
声的にはネオアメリカじゃなくてネオロシアなんだけどな、あの人。
ヤwwwザwwwンwww
正直にゲーブルさんとこ行っとけよwww
ビッグミヒロッグだー!
ラ・ギアス・・・何もかも懐かしい・・・
【白鳥陵古墳】
パンッ パンッ
ゼンガー「このたび、結婚することになった」
ソフィア「ねえ、あなた」
ゼンガー「き、気が早いぞ。まだ結納も済ませていないというのに」
ソフィア「出来ちゃった婚しようという人間が、おかしなところで照れないでください。
それよりも、ここはいったい」
ゼンガー「この白鳥陵古墳は、
白鳥となって飛び立ったヤマトタケルが最期に降り立った地とされている」
ソフィア「どうして、結婚の挨拶をするのにヤマトタケル縁の地を訪れる必要があるのです?」
ゼンガー「そういえば、なぜだろう」
ソフィア「あなた、しっかりしてくださいな。少し舞い上がっているんじゃありませんの?」
ゼンガー「だから、『あなた』というのはまだ」
ソフィア「いちいち照れないでくださいな」
【フェフ邸】
ルアフ「そのぉ〜、なんていうか、出来ちゃいまして。
でぇ、まだ籍入れたわけじゃないんですけどぉ〜」
アンサズ「そりゃあ、どうも」
スリサズ「おめでとうございます」
ウルズ「でも、なんでうちに来たんです?」
ルアフ「えぇ〜と、なんでだろ」
セレーナ「短い間とはいえ、チームメイトだったわけだからね」
ルアフ「いつチームメイトだったの?」
アンサズ「さあ」
スリサズ「なんか勘違いしてんじゃないの?」
セレーナ「ん? そういえば、なんか違うような」
ウルズ「結婚考え直した方がいいんじゃないのか」
ルアフ「そんなことより君たち、イイ就職先知らない?」
アンサズ「あんた、まさか無職なの?」
スリサズ「ちょっとお互い、結婚考え直した方がいいんじゃないの」
ルアフ「いやでも、出来ちゃったわけだし」
ウルズ「職なんか就いてなくても割と平気だよ」
スリサズ「フェフー、よくわかんないけど、取りあえず祝儀渡して」
アンサズ「あと、今月のガス代入れといて」
ウルズ「僕の陶芸教室の授業料も忘れないでくれ」
フェフ「お前たち、私の年金暮らしは・・・・・・、もう限界だ」
【墓場】
アル=ヴァン「うっ、うっ、子供が生まれるとはしゃいでたジャッキーさん、
なんていうか今度、結婚する羽目になりまして」
カルヴィナ「羽目とはなによ」
アル=ヴァン「もう墓参りはイヤだぁっ!」
カルヴィナ「なにいってるの、
次は木星トカゲを倒す兵器を作って恋人の仇を討とうとしてたアリスのところよ」
アル=ヴァン「すいません、もうカンベンしてください、
自分で殺した相手の墓参りとか、ほんと心折れるんで」
カルヴィナ「次は婚約したばかりだった技術部のキャシーと医療班のレンのところよ」
アル=ヴァン「もういっそまとめて化けて出てぇっ!」
【ビーター・サービス】
ランド「うぉい、兄弟」
メール「あたしたちさ、今度結婚することになって」
アサキム「へえ、どこのサーバー?」
ランド「いや、サーバーとかじゃなくて」
アサキム「やっぱお祝いはレアアイテムがいいよね」
メール「いや、レアアイテムとかいらないから」
メール「ねえダーリン、アサキムいつまでうちにいるの?」
ランド「無下に追い出すわけにはいかないしなあ」
いっそ追い出せよ、無碍に。
あとアルは責任もって最後まで墓参り頑張れ。
アサキムはランドたちにとってある意味恩人だからなあ
アサキムがやったことのおかげで全て上手くいったみたいなもんだしな
アサキムもランドのことを異常に気に入ってるし出てってくれないんだろうな
新人類はなにをやってんだw
つかアル=ヴァンは結婚するまで墓参りしてなかったのが問題だよな。
罰としてもう三セットくらいいってみよう。一人で。
全員が同じ墓地で有る確率は低いので、世界各地を回る羽目になるかも
新婚旅行代わりに世界各国墓参りか
そりゃあんな性格にもなっちまうな
各地で墓荒ら・・・ゲフンゲフン、なんとかジョーンズして冒険すりゃいいさ
▼
フィオルは、蕎麦を打っていた。
木鉢の中で蕎麦粉とツナギをよく混ぜる。素早く水を加える。回数は3回。水分が均一
になるように、指先で素早く混ぜる。
手の平で粉のダマをほぐし始める。皮膚の下で、粉が繋がり合っていくのがわかる。
さらに握力を強めて練り込んでいく。生地を木鉢に擦りつけるように。耳たぶの硬さ
になったところで丸めて空気を絞り出す。
のし台の上に打ち粉を振って、生地を叩きつける。手の平で丸く延ばす。めん棒を握り
均等に伸ばしていく。体重は均等に。両手を外から内へと移動させ生地を滑らかに
広げていく。
擦り切れた暖簾をくぐって、ひと組の老夫婦が店の中に入ってきた。ゆっくりとした
足取りで黒光りするテーブルに着くと、なにやら話しながら壁の品書きを見上げ始める。
女房が伝票を持ってテーブルに歩いていく。
注文を聞くとき、女房は少し大きめなお尻をついと突き出す癖がある。フィオルは、その
後ろ姿を眺めるのが好きだった。
「オーダー、かけ蕎麦二つだって」
「ああ」
切り板にたっぷり打ち粉を振り、薄くのばした生地を八つ折りにする。あの客の年齢
なら、麺は極細がよい。
包丁を握りしめる。呼吸を整えながら、刃先を生地に当てた。
はたと、気付く。
自分は、どうしてこんなところで蕎麦を打っているのだろう。
自分の名前はフィオル・グレーデン。この山奥で蕎麦屋をやっている。近くにはロー
プウェイがあって、行楽客などがぽつりぽつりと訪れる。
東京で2年間修行をして、3年前にいまの女房と結婚したのを機に独立した。この店は、
もう老齢に差し掛かっていた前の店主から安く譲ってもらった。
思い出してみれば、たしかに記憶はある。しかし、なにかが妙だった。まるで、大昔に
観た映画の映像を自分の記憶と混同してしまっているような違和感があった。
「ン、どうしたの?」
女房が自分の顔を覗き込んでいる。
「いや、少しボーッとして」
「夏風邪? マヌケね」
「君を見てたらさ」
「バーカ」
そうだ、なにを考えることがある。自分はいま、幸せではないか。
突然、ビー、ビーと耳障りなサイレンが響いて天井を震動させた。
数秒遅れて、店の隅に置いてあった黒塗り電話がジリリと鳴り始めた。
女房が素早い身のこなしで受話器を取り上げる。
「あんた」
額に前髪を貼り付かせて振り返る女房の顔が綺麗だと、フィオルは思った。
「レスキュー要請。川に子供が落ちたんだって」
「わかった」
前掛けを外して、店の外に飛び出した。
川が流れているのは、山をひとつ越えた向こうだ。この季節になると突然増水して、
川遊びに来ていた子供を流したりなどする。川下は岩場になっていて、年に何回か痛ま
しい事故を起こしていた。
ここに自分がいる限り、痛ましい結果にはさせない。
フィオルは天を仰ぎ見た。
雲ひとつ無い、真っ青な空が広がっている。その青さを映し出すように、フィオルの
体色が青く変わっていった。衣服が弾け飛び、全身が25メートル近くまで巨大化する。
胸部が大きくせり出し、両脚は流線型をした装甲に覆われる。揚力を得やすい形状に変
わったところで、背中に2枚の巨大なウィングが広がった。
エクサランス・フライヤー。空中での活動に特化した姿で、背部の可動式ブースター
はヘリコプターなど問題にならないフレキシブルな飛行を可能にする。
自分の名前はフィオル・グレーデン。この肉体にはレスキューにかける熱い想いが込
められている。なら、人命救助は自分の使命だ。
▼
山を越えるのに、10秒もかからない。
要救助者はどこだ。ホバリング状態のまま、視覚をズームアップさせる。
川岸にはいない。もう少し川下か。岩場に入っていなければいいが。
いた。白い波をかき分けて、小さな手がばたばたと動いていた。
「いま行くぞ!」
ひと声上げて、フィオルは急降下した。
ウィングはすでに消えていた。両肩は巨大なスクリューを備えている。頭部からは高
性能センサーの働きを果たす2本のアンテナが生えていた。
エクサランス・ダイバー。水中での活動には適しているが、20メートルを越える
全長はこの川のサイズには大きすぎた。
身長を2メートル前後にまで縮める。これで大丈夫。水面に飛び込んだ。
波にもまれながら、視覚をサーモグラフィに切り替える。要救助者の体温はすでに下
がり始めていた。急がなければ。スクリューをフル回転させる。
あと2メートル。1メートル。届く。手を伸ばす。
がしりと手首をつかまれた。要救助者がしがみついてくる。もの凄い力だ。
恐慌に陥った要救助者に動きを奪われ、二次災害を起こす話はよくある。フィオルは
スクリューを回転させて水面から顔を上げた。
「もう大丈夫だ!」
声をかけながら、要救助者を抱きしめて背中を叩いた。
「なにが?」
ぞっとするような声音がフィオルの耳を撫でる。
要救助者の姿が、いつの間にか子供ではなくなっていた。華奢だが、長い手足を備え
ている。目の前にある黒髪は、一滴も濡れてない。
「救いなんて、どこにもないのに」
黒い前髪を透かして、赤みがかった瞳が嘲笑の形に歪んだ。
●
「ルナってさあ、別荘とか持ってないの?」
そんなことを言い出したのはマキネ・アンドーだった。
OG学園の、元はなんに使われていたのかよくわからない教室の中だった。
ユウカ・ジェグナンは壁にもたれかかってベースをいじりながら、「ああまたマキネが
妙なことを言い出した」と考えていた。
「留学中の身で、別荘など持っているはずがなかろう」
惑星バルマーのお姫様という出自の割には、あまり裕福な臭いがしないルナ・ティク
ヴァーがため息をつく。
「だって、キーボードの仕事っていったら別荘用意することじゃん」
「どう考えても、キーボードの仕事は鍵盤を叩くことだと思うが」
「マキネちゃん、別荘なんかどうするの?」
祖母か誰かから譲り受けたというリッケンバッカーを傍らに置いて、スナック菓子を
食べていたゼラド・バランガが口を開く。
「そりゃあもちろん、我が部の合宿よ」
マキネは誇らしげに胸を反らした。
「え、これ、部活だったの?」
「なんの申請もしておらぬから、同好会ですらないただの集まりだぞ」
生徒会長を務めるルナが困り顔をする。
元はといえば、ギターを習いたいといってユウカの元にやって来たゼラドに、どういう
わけかマキネが絡んできていつの間にかルナを引っ張り込んでいた集団だった。ユウカも、
持ち慣れたギターをベースに持ち替えてゼラドのサポートに徹している。
「部にしたいというなら、きちんと申請書を」
「いや、そこまでのテンションはないよ。
来週からは野球やんなくちゃだし」
「野球?」
「なぜ来週からだ」
相変わらず、マキネのいうことはよくわからない。
「参ったなあ、ルナが別荘持ってないとなると」
「どうも、マッキーがこの活動にどういうパッションを持ってるのかわかんない」
「しゃあない、じゃ、うちの別荘使うかあ」
あるのか、とユウカは胸の中で呟いた。
●
電車をいくつ乗り継いだだろう。無人駅を降りて30分ほど歩いたところに、半分潰れて
土に還りかけたような民家が建っていた。
昔は登山コースでもあったのかもしれない。青々とした木々の向こうに、錆びたロープウェイが見えた。
「お嬢さん、ここは別荘じゃありません」
薄めたココアのような色の髪をした青年は、マキネの顔を見るとがっくりと肩を落とした。
ユウカに向かって、恨みがましい表情を寄こしてくる。
「ジェグナンさんのお嬢さん、いらしてたんなら止めてくださいよ」
「会ったこと、あったっけ?」
「覚えてませんか? 何度かお店にうかがってますよ」
言われてみれば、父親が経営する喫茶店にこんな男が何度か訪れていた。たしか、バ
チュンと呼ばれていた。立ち居振る舞い、それに父親の彼に対する態度から考えると、
どうやらDCの関係者のようだった。
「マキネちゃんのお友達?」
「友達というか、腹心というか」
「あたし、あんたを部下にした覚えなんかないよ?」
「あれ? あなた、バランガさんのお嬢さん?」
「わたしのことも知ってるの?」
「うわぁっ! ルナ・ティクヴァー!?」
「なんだ? お主と面識はないと思うが」
「これはまずいですよ、お嬢さん。
見ようによっては、
DC残党がバルマーのお姫様をアジトに拉致したみたいになってるじゃないですか!」
言われてみれば、ゼラドの父親は昔DCに在籍していたことがあった。ユウカの父親は
いまでもこの男と親交があるようだし、マキネに至ってはDC創始者の孫だ。
「あっはっは、いいじゃん、ルナ姫誘拐事件だ」
「身代金はお菓子だあ!」
「ゼラドも、ノるでない!」
「いいじゃん、いまさらノイエDCにガチンコの戦争する体力なんかないって、みんな知ってるよ」
「そうですけれども!」
「ルナぁ、バルマーってさ、まだ地球に戦争仕掛ける気とか、あんの?」
「バルマーは復興中だ。戦争をするような国力など、どこをひっくり返してもありはせぬ」
「だってさ、よかったじゃん。情報仕入れられて」
「そんな情報、地球圏中のひとが知ってますよ!
でもですね、国交正常化以降、バルマー技術者による技術侵略という問題が」
「なにそれ。単なる労働問題じゃん。
ゲリラ組織なんかが口はさむ話じゃないよ」
「我々にも、出資者への体面というものがあってですね」
「ああ、いいよそういうのは、めんどくさい」
なおも泣き言を続けるバチュンを背に、ユウカは民家の中を見てまわっていた。
デコボコとしたセメントが剥き出しになった床だった。昔は飲食店かなにかだったの
だろうか。古ぼけたテーブルと椅子が隅に片付けられていた。奥の厨房は長い間使われて
いないらしく、ガスコンロや鍋が埃を被っていた。
厨房の奥には、やけに新しい扉があった。少し開くと、掠れた臭いが鼻孔を刺激した。
硝煙の臭いだ。
なるほど。どうやらここは、ノイエDCの射撃練習場かなにからしい。
▼
なんだ。いったい、なにが起こった。
水が消えていた。いつの間にか、フィオルがいる場所は川の中ではなくなっていた。
真っ暗だ。上も下もない。重力すらも感じられない。宇宙空間、ではない。一種の
超空間のようだった。
黒髪の青年が黒衣を揺らしながらフィオルを見下ろしていた。
「胡蝶の夢は、楽しかったかい?」
「なんの話だ」
「兄弟へのプレゼントさ、あの幻は」
そうだ。自分が、蕎麦屋の亭主などやっているはずがない。
自分はフィオル・グレーデン。時粒子の嵐に巻き込まれて潰れていったエクサランスチ
ームの4人、それに2体のエクサランスの肉体と精神が融合して生まれた子供だ。不完全
な時空転移を何度となく繰り返し、そのたびに肉体の破壊と再構成という苦痛を味わっ
てきた。
「なぜ、そんなことを」
「好きなんだ」
傷口のような唇が微笑みを浮かべる。
「幸せに浸った人間が、絶望に落ちていくときの、その表情が」
黒髪の青年の背後に、ぬっと巨大な影が現れた。
全長は30メートルを超える。全身が漆黒で、肩やつま先からは金色の突起が突き出し
ていた。背中には尖った形状のウィングが2枚生えている。威嚇的なラインをした頭部
の奥では、2つのカメラアイが青年の瞳とおなじ赤い光を灯していた。
「シュロウガ」
声と共に、青年の姿が黒い機体の中に飲み込まれていく。
あの機体は、シュロウガというのだろうか。どこかアストラナガンに似ている。機体色
だけではない。全体から立ち昇る雰囲気が、どことなくタイムダイバーの機体と共通して
いた。
「さあ、来たまえ」
シュロウガが節くれ立った手の平を差し出してくる。
「永遠の旅路は、一人では寂しすぎる。
僕たちに必要なのは、お互いを慰める伴侶さ」
「嫌だ」
「どうして」
「男を伴侶に迎えるつもりはない」
「悲しいな」
「それに、俺は慰めてもらう必要なんてない」
「そうか」
シュロウガが頭上に手を掲げる。
「どうやらまだ、絶望が足りないと見える」
赤い稲妻が迸り、どこからともなく鞘に収まった剣が現れる。
剣を抜き払い、鞘を投げ捨てると同時に、シュロウガの両肩が白い光を吐いた。
恐るべき加速で迫ってくる。
回避が間に合わない。それに、水中用のダイバーでは相手にもならない。ほぼ反射的に、
フィオルの全身がオレンジ色に染まる。向かってくる刃に対して、右腕のカギヅメを展開させる。
エクサランス・ストライカーのクラッシャーアームが、ごきりと嫌な音をさせた。
シュロウガが振るう剣はカギヅメを易々と切断し、フィオルの装甲板まで深々と切り裂
いていた。
間近で、シュロウガの両眼が赤く瞬く。
ストライカーの全長は20.4メートル。シュロウガの方が10メートルほど大きい。接近
戦は不利だ。フィオルは逆噴射をかけ、大きく後ずさった。
同時に、またしても姿を切り替える。全身が浅い紫色に染まり、背部には大型のブー
スターが現れる。エクサランス・コスモドライバー。上も下もわからないこの超空間では、
宙間戦闘用のこの姿の方が適している。
「フェアリー!」
数十機もの小型戦闘機を放ち、一斉にシュロウガに向かわせる。
片手に剣をぶら下げたまま、シュロウガは微動だにしない。
今まさに光線を吐き出そうとしたフェアリーが、突如として爆発した。一機だけでは
ない。一瞬で少なくとも4機、次の瞬間には6機が落とされた。
底知れない暗闇をした空間を、真っ赤な軌跡が切り裂いていた。
カラスに似た、小型の戦闘機だった。シュロウガから放たれたものだろうか。4機いる。
4機だ。たった4機で、数十機ものフェアリーが次々と堕とされていく。まるで、羽虫の群れ
に猛禽が突っ込んでいく光景を見ているようだった。
「その魂魄を、削り裂いてあげよう」
すべてのフェアリーを駆逐し終え、黒鳥がフィオルに殺到してくる。
赤い光に包まれた黒鳥の中に、鋭い牙が見えた。突撃してくる。体当たりか。回避。
視界の隅に、いま一羽の黒鳥を捉える。交わしきれない。全方位からの攻撃だった。
激痛に肩を抉られた。コスモドライバーの分厚い装甲がごっそりと削り取られている。
物理的なダメージだけではない。まるで毒を浴びたように、脳が痺れる。
「フィオル・グレーデン! 時の迷子よ!」
黒鳥たちが嵐のように舞い狂う中で、黒衣の青年の声が響いた。
「君はわかっているはずだよ。自分の旅路に終わりなどないこと。
自分の人生に救いなどないこと」
「君は、何者なんだ」
「僕は時と因果律の幽囚さ」
黒鳥たちが描く赤い軌跡をかき分けて、真っ黒な手の平が再びフィオルに差し出される。
「さあ握手をしよう、僕たちは兄弟なのだから」
黒鳥たちは休むことなくフィオルを啄み続ける。すでに装甲板はほとんど崩れ落ち、
目玉も片方潰されていた。
青年が口にしたとおり、まるで精神を削り取られているような感覚だった。思考が上手く
働かない。凍り付きひび割れていく脳髄に、青年の声だけがこだましている。
「刹那の夢なら僕が与えてあげられる。
そして君は僕の心を慰めてくれ。
永劫に続く地獄行も、2人でなら心休むだろう」
なにか、いわなければならないと思う。ダメだ。頭が働かない。
「あの光景を君に与えてあげられるのは、僕だけだよ。
それがどんなに虚しいことであってもだ。
だってそうだろう? 君は、自力では絶対にあの光景に辿り着けない」
そうなのかもしれない。
もう、どれだけの時空を旅してきただろう。どこでも、起こることはおなじだ。なん
の足跡を残すこともなく、わけのわからないものと戦って、そして最後は必ず自身の肉
体の破壊という結末に襲われる。
あの少女と出会って恋をしたのが、ずいぶん昔のことのような気がする。最後に会った
のはいつだっただろう。次に会えるのはいつのことだろう。いや、もう会えないかもしれ
ない。会えるとう保証が、どこにもない。どうすれば会えるのかもわからない。
「さあ、これ以上僕に君を傷付けさせないでおくれ。
君の過去、君の罰、君の宿命、すべて受け入れてあげられるのは、僕だけなんだ」
痺れ、暗闇に落ちていく精神の中で、黒髪の青年の声音はどこか心地よくフィオルの耳を撫でた。
●
「さ、練習しようよ。防音設備ならばっちりなんだしさ」
「困りますよ! 部外者を中に入れちゃあ!」
「いいじゃん、見られて困るもんが置いてあるわけじゃない」
「見られると困るものが置いてあるんですよ!」
「見られたら口封じしなくちゃいけないわけじゃし」
「口封じしなくちゃいけなくなるんですよ!」
「うっさいなあ、もう、わかったよ。
みんなぁ、いったんDCに入会しちゃおうか」
「スイミングクラブじゃないんですから!」
「私が、DCに入れるものなのか?」
「やる気があれば大丈夫!」
「なんのやる気だ」
「なにバルマーのお姫様に国家反逆そそのかしてるんですか!」
「なに、対異星人組織のくせに異星人に気ぃ遣っちゃってんの」
「ですから、うちはガス抜きのために存在許されてるようなところで、そうガチンコのことは」
マキネたちが騒ぐのをよそに、ユウカは厨房の隅に紙袋がいくつかまとめて置かれて
いるのを見つけていた。蕎麦粉に、中力粉、それから打ち粉と書いてある。
「あれ、ジェグナンさん、そんなもの持ってきたんですか?」
バチュンが意外そうな顔をした。
「あたし、知らない」
「あんたたちのなんじゃないの?」
「まさか、ここは合宿所みたいなもので、食べ物は基本缶詰ですから」
「やっぱり合宿所なんじゃん!」
「お嬢さんがおっしゃる合宿所とはだいぶ意味合いが違います!」
「あれじゃん? ゼラドが持ってきて、たらふく食おうとしただけなんじゃない?」
「わたし、お弁当とおやつしか持ってきてないよぉ!」
「じゃ、ルナ?」
「いや、そもそもその紙袋は、なんだ」
「蕎麦粉」
「ソバとは、なんだ」
「日本のトラディショナル・フードですよ。
ようするにネズミ色したヌードルです」
「不味そうだな」
「美味しいんですよ? こう、ちょいと日本酒と絡めてツルッとやると」
「バチュンてさあ、何人?」
「そういえばこの家、昔はお蕎麦屋さんだったそうですよ」
マキネたちの会話が耳をすり抜けていく。
なにかに引っ張られるようにして、ユウカは戸棚を開けた。そば切り包丁に木鉢、小
間板、めん棒、のし板、生船、切り板などがきっちりと整理されて置かれていた。包丁
は、昨日まで使われていたようによく研がれている。
ユウカは蛇口をひねった。ガスコンロの上に放置されていた大鍋を取って水を溜めると、
厨房じゅうにぶちまけた。
「わっ!」
「ユウカリン、なにやってんの!?」
本当に、なにをやっているのだろう。なぜか身体が勝手に動く。
手と道具を丹念に洗い清め、調理台の上に並べる。
蕎麦粉と中力粉をふるいにかけて、木鉢の中で混ぜ合わせる。右手と左手を交互に
使って、円を描くように丹念に粉を混ぜる。計量カップを取って水を入れると、とた
んに蕎麦粉の香りが鼻孔をくすぐった。
「ユウカさん、お蕎麦打てるの?」
ロンドン暮らしのユウカは、蕎麦など食べたことがあるかどうかも怪しい。作り方
など、知っているはずがない。しかし、不思議と身体が勝手に動いた。
ヒップのあたりに、ふっと温かい感触があった。誰かが背後を通り抜けていったよう
に感じる。男性の体温のようだった。しかし、バチュンはカウンターの向こうにいる。
ほかの3人も、ユウカの突然の奇行を呆然と眺めていた。
いったい、なんだというのだろう。ここで蕎麦を打たなければならない。使命感と
呼んでいいような不思議な衝動に突き動かされて、ユウカは打ち粉を振ったのし板の上に
練り上げた生地を叩きつけた。
▼
フィオルは瞼を開いた。
不思議なエネルギーが全身に満ちていた。
背中に、なにか温かな感触がある。体温の高い女性が、背中に抱きついているようだった。
「永遠なのよ」
幻聴だったのかもしれない。女の声が耳元を撫でた。フィオナ・グレーデンにも、
ミズホ・サイキにも、そしてあの少女のようにも聞こえた。
突然、フィオルの背中からなにかが飛び出した。
フェアリー、違う、もっと大きい。パールに似た白い輝きが、フィオルの頭上でぐね
ぐねと動いていた。粘土を練り上げるようにして、なにかの形を作っていく。人型だった。
全長25メートル近く。流麗なラインは女性を連想させる。
目の前では、相変わらずシュロウガがこちらに向けて手の平を突き出していた。
そのシュロウガに、白い人型が躍りかかる。古代インドで使われたカタールに似た輝き
を両手に構え、漆黒の装甲に斬りつけた。
「なにをした!」
黒衣の青年が、始めて狼狽した声を上げる。
パール色の人型は、すでに跡形もなく消えていた。
ありがとう。心の中で礼を言って、フィオルはシュロウガを正面から見据えた。
「君が何者なのかはわからない。
たぶん、俺とおなじような出自なんだろう。
だから、かつての俺が抱えていた絶望に瀕しているのはわかる」
「かつて、だって」
シュロウガから含み笑いがこぼれ落ちた。
「かつてという言葉を使う権利があるのは、むしろ僕の方だ。
君は、かつて僕が一瞬持っていた希望に酔っている。
でもね、そんな希望は虚仮なんだよ。
僕たちには、刹那の夢を見る以外の救いはない」
「あれは、夢なんかじゃない」
超空間の中に、黒衣の青年の高笑いがこだました。
「幻を見せた僕本人がいっているのに!」
「見せてくれたことについては感謝しよう。
あれは、いつか俺が至るべき目標だ」
「嘘で自分を慰めるのはよそうよ!
慰めは、僕が与えてあげる!」
「断る。俺には、心に決めたひとがいる」
声ですらない、物理的な圧力すら伴う唸り声が超空間を揺るがした。
「よせ! 君の希望は僕だけだ!
僕以外の希望を持つことなんてことは許さない!」
「馬脚を現したな。君は自分の絶望に道連れが欲しいだけだ!」
「君だっておなじはずだ!」
「俺は絶望していない」
「虚しい嘘だよ」
「刹那の希望を虚しいと考えてしまうから、君は行き詰まったんだ。
刹那の積み重ねが永遠の時間を作ると考えないから!」
フィオルは両手両脚を伸ばした。削り堕とされた装甲が、新たな息吹を上げながら再
生する。フィオルの精神状態が、黒地に赤の力強いフォルムに反映された。胸板には
黄金の勲章が輝き、額は稲妻に似た装飾に縁取られた。
「刹那の夢でも、俺は積み重ねていく!」
フィオルの全身から緑色のエネルギーが迸った。加速をかける。一直線にシュロウガ
に向かっていった。殴りつける。当たった。漆黒の巨体がぐらついた。フィオルは急上
昇した。今度は上から、拳を叩きつける。一瞬たりとも動きを止めない。左右の拳。
それから蹴りを繰り出す。
吹き飛ぶシュロウガに、胸の勲章を向ける。緑色の光弾を放つ。放つと同時に加速
をかける。光弾に追いつく。そして、光の中に飛び込んだ。
膨張し、空間すら歪ませ始めるエネルギーの中で拳を突き上げる。緑色の光弾が巨
大な二等辺三角形を形成する。先端の延長線上にはシュロウガの姿があった。さらに
加速を重ねる。半ばエネルギー化した拳でもって、漆黒の装甲板を殴りつけた。
加速はなおも衰えない。視界にノイズのようなブラックアウトが挟み込む。いまにも
精神を沸騰させてしまいそうなエネルギーに包まれながら、フィオルは頭上に手の平を掲げた。
緑色の竜巻が発生し、一本の剣を形成する。
「俺は、想いから生まれた!」
フィオルは剣を両手で握りしめ、大きく振り上げた。
「だから、俺の希望は決して折れない!
俺が折れないと決めた以上、折るわけにはいかない!」
時粒子の嵐に押しつぶされながらも希望を失わなかった4人の精神がフィオルを作り
出した。そんな希望が込められている以上、フィオルが絶望することは、あの4人への
侮辱であり、フィオル本人の存在すら揺るがす行為にほかならなかった。
「そして彼女の元に辿り着くんだ!」
真っ向から斬りつける。
いまにも暴走しそうなエネルギーを抑え込み、収束させて、振り下ろした。
時空すら揺るがす大爆発が起こった。超空間が数ヶ所、まとめて異次元の果てに吹き飛ぶ。
エネルギーの余波を背中に浴びながら振り返る。
まさに全身全霊を賭けた一撃だった。緑色に発光する刃はすでに消えている。もう一度
形成しろといわれても、そんな余力は残っていない。
やったか。やったはずだ。それだけの手応えはあった。
薄らいでいく時空震を見て、フィオルは目を疑った。
いる。真っ黒な影が、ぬぅと立っていた。さすがに無傷ではない。腕は片方もげ、
頭部も半分以上潰れている。片方だけ残った目が、爛々と赤く燃え上がっていた。
「手放すものか!」
全身から火花を上げながら、シュロウガの片腕が持ち上がった。
「僕の道連れ! 僕の慰め! 僕の兄弟!」
エネルギーはほとんど尽きかけている。しかし、相手もおなじはずだ。どこまでやれ
るか。フィオルは拳を握り固めた。
と、そのときだった。
超空間の中に、紫色に光る円形が浮かび上がった。細かな紋様でびっしりと彩られて
いる。まるで魔法陣だ。
魔法陣の中心を突き破るようにして、なにかが猛烈な勢いで飛び出した。
黒い猛禽類に見えた。あの、カラスに似た小型機など問題にならない。大きさはもち
ろん、纏っているエネルギーの量が段違いだった。まさに王者、いや魔王と呼ぶにふさ
わしい風格と禍々しさを放っている。
白い光をまき散らしながら、猛禽がシュロウガに襲いかかる。
音もさせず、シュロウガの胴体がふたつに割れた。
フィオルは動くことも忘れて立ち尽くしていた。
ビクビクと痙攣するシュロウガの上を舞いながら、猛禽が形を変える。人型になった。
全身は漆黒の装甲に覆われ、肩とつま先に金色の突起がある。頭部は威嚇的なラインで
構成されていた。
シュロウガだった。傷ひとつ無い。
「何度目になるのだろうね、並行世界の自分自身を殺すのは」
機体から響くその声まで、あの黒衣の青年とまったくおなじだった。
新たに現れたシュロウガは、赤い剣を持つと半壊したシュロウガを踏みつけた。躊躇も
なく胸を刺し貫く。
「君は、シュロウガ、なのか?」
「そうだよ」
赤い剣を納め、シュロウガが空中に佇んだ。攻撃の意志は見られない。
「彼より少し、進歩したね」
「君も」
「そんなつもりはない」
吐き捨てるような口ぶりで、シュロウガはあたりに漂う残骸を見下ろした。
「僕は彼とは違う。絶望なんかしていない。
君とおなじさ。僕もまた、希望を求めている」
なにをいっているのかわからないという点では、前のシュロウガとおなじか。
「なにをしてでも、大極への希望に辿り着いてみせると誓おう」
「俺と君は、おなじ言葉を使っているけれど、想いは違うと思う」
「ふうん」
「君は、自分の目的のために誰かを犠牲にしようとしている」
「それで?」
「俺の前では、やらせない」
「おかしな男だね、フィオル・グレーデン。
君にとっては、どんな世界の住人も余所者に過ぎないというのに」
「余所者だろうとなんだろうと、そこに人の命があるというなら、俺は救う。
俺は、そういう想いから生まれた存在だから」
「素敵だね、兄弟」
「俺は、君の兄弟にはなれない」
「じゃあ、兄弟と呼べる相手を探しに行くとしようか」
ふたたび黒い猛禽の姿になると、シュロウガは暗闇の中に消えていった。
超空間が歪んでいく。また、別の時空に行くのか。
どこであっても構わない。自分がすることはおなじだ。そして、辿り着くべき先も
決まっている。
「きっと、行くからね」
肉体が崩壊していく中、フィオルは愛しい少女の名を呼んだ。
●
薬味とネギを入れたツユの中に麺をさっとくぐらせ、ゼラド・バランガは勢いよく蕎麦をすすった。
「美味しい!」
満面の笑みを向けられれば、悪い気はしない。小動物に餌付けする気分は、こんな感じだろうか。
「音させてヌードルすするなんて、マナーが悪いんじゃない?」
「ジェグナンさん、蕎麦打てるのになんでそんなこと知らないんですか。
ニホンのお蕎麦は、音たててすするのがマナーなんですよ?」
「知らないし、そんなの」
「どっちかっていうと、なんでバチュンそんなこと知ってんの?」
「しかし、お主にこんな特技があったとはな」
「ねえユウカリン、今度うちでも打ってよ。
じいちゃんが蕎麦好きなんだ」
「ノン、なんかもう、わかんなくなった」
「はあ? なんで」
「わかんない」
「結局、あの蕎麦粉というものは誰が持ち込んだのだ?」
「さあ」
「あれ、ねえ、あのおっきなお椀は?」
洗い場に置いたはずの木鉢やめん棒が、跡形もなく消え失せていた。
店内が、一瞬シンと静まりかえる。
「このへん、タヌキやキツネが出るんじゃないよね?」
「そんな希少動物、いまどきウロウロしてるわけありませんよ」
「このお蕎麦、葉っぱかなんかには思えないけどなあ」
「ハイ、この店、元々どういう蕎麦屋だったの?」
「なんだかえらく人のいいお蕎麦屋さんだったみたいで、
近くで水難事故や遭難が起こったら救助に行ってたそうです」
「こんな山奥じゃ、レスキュー隊の出動も間に合わないだろうからねえ」
「それ、どのくらい前の話?」
「昔も昔、旧世紀ですよ。
なんていいましたっけ? ニホンの、へーセーの前の」
「ショーワ?」
「そうそう、それです」
「オーライ、だいたいわかった」
ユウカは、じっと自分の手の平を見下ろしていた。
蕎麦を打っていた時の感覚は、手を洗うと同時にどこかへ消えていってしまった。
「そうね」
しかし、不思議と悪い気はしない。ひょっとしたら、自分はいつかどこかの時点で蕎麦
を打つことになるのかもしれない。
「でも、覚えといて」
小声で語りかけた。
「あたし、蕎麦アレルギーみたい」
くちゅんとクシャミをしながら、ユウカは胸の中で赤毛の少年の名を呼んだ。
オチがwww可愛らしいんだか非道いんだかwww
空気を吸うことによって熱冷ましの効果を得られるから
音を立ててすすることは理にかなっている
が、アサキムさんには関係なさそうですね
なんか描きかけのけいおん風二世代絵を完成させたくなってきた
あと蕎麦食べたくなって来た
それはそうとGJ!
GJです
この二人は相変わらず素敵な恋をしているのね
けいおん!と蕎麦とアサキムこの組み合わせどこからの発想なんだ
ミナト「兄貴ぃ、女の子の手料理って、どんな感じかなあ」
トウキ「そりゃお前、想像を絶したものだよ」
ミナト「そっかぁ、この、ペプシしそ味より美味いのかなあ」
トウキ「まあ、軽く越えてるな」
ミナト「そっかぁ、ペプシしそ味をも」
【どっか物陰】
アイミ「どうしよう、ペプシしそ味を越える味って・・・・・・!」
カル「アイミさん、うろたえないでください」
このアサキムはランドに会う直前のアサキムなのかな。
この前のラザニアといい蕎麦といいこのスレなんで最近身近だけど積極的には食べないモノをフューチャーしてんだ。
明日は手打ち蕎麦を食おう。
絶対大盛りで食おう。
アイミは真面目すぎるのか馬鹿なのか。
リトゥ「えっ?身近だけどフューチャーされない食べ物?」
君は食べ物どころかある種の毒のようなものとして認識されていると思う
リトゥってどんなキャラだっけ?
遊戯王GXで言うと三沢みたいだったり、仮面ライダーディケイドでいうユウスケみたいなキャラ?
【映画館の前】
克夜「なんだタッちゃん、
やっぱり主人公は料理上手で気配り上手で男気があって最強無敵でモテモテだったじゃないか」
タカヤ「・・・・・・おかしい、これはきっと罠だ。
なにかこう、ガクンと来る展開が用意されてるぞ」
克夜「タッちゃんはペシミストだなあ」
マーズ「ひっでーバッドエンドだったよ」
ラーナ「よく考えたらキャレットさんが6本脚だったことがそんなにショックなんですか?」
マーズ「そーゆーことにゃー気付くんじゃねーよ!」
ラーナ「だってロボくん、開始5分で気絶しちゃったから映画の話もできないじゃないですか」
マーズ「見るに耐えねー残虐動画だったよ!」
ランル「あっ、ラーナちゃんちゃ」
ランド「おう、ランルのお友達か。いつもお世話になってるな」
ラーナ「ランルさんは、お父さんといらしたんですか?」
ランル「よくわからんちゃけど、話題作らしいから見に来たちゃ!
そしてブログで取り上げるちゃ!」
ラーナ「素晴らしいですランルさん、見当外れなこと書いてブログが炎上する様が目に浮かぶようです」
ランド「よくわかんないけど、巨大ロボが確変して怪獣をやっつけるアニメなんだろ?」
ラーナ「素晴らしいですランドさん、わけもわからず子供を連れてきてしまった親御さんそのものです」
リトゥ「あら、中等部の子たちじゃない」
ラーナ「あ、名前間違えられるメガネのひとです」
マーズ「名前間違えられるメガネのおねーさんだ」
ランル「名前間違えられるメガネのひとちゃ」
リトゥ「なに、わたし、間違えられるの? 誰に? どういうポジションで!?」
間違えられるウチはキャラクター獲得さ
よかったじゃないか
すてーん!
マーズ「だーかーらー! カタグルマとかムリだって!」
ラーナ「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあるのです」
マーズ「だったら、まず、この足先にくっ付いてるコロコロを捨てさしてよ!」
ラーナ「スカートを穿いた女子中学生だと思えば、モチベーションも変わるんじゃないですか?」
マーズ「3歳児を買いかぶんじゃねーぞ」
ランル「ラーナちゃん、スカートでそんなことしちゃいかんちゃ」
ランド「なんだ、お嬢ちゃんは肩車がしてもらいたいのか?」
ラーナ「だって、うちのお父さんはヒョロヒョロでそんなことできないんです」
ランド「そんな話か。だったら、俺がしてやるよ」ヒョイ
ラーナ「わっ、わっ!」
ランド「ほら、どうだ」
ラーナ「やっぱり、ランドさんは格好いいです」
ランル「パパンは馬鹿力しか取り柄がなか」
マーズ「ん〜」
ランル「なにを拗ねちょると?」
ラーナ「ああ、そういえばロボくんも肩車とかあんまりしてもらったことがないと話していました」
ランド「なんだ、それじゃあ」
マーズ「わっ! ちっと待てよ! おれぁー重いよ!」
ランド「おっ、ほんとだ。坊主、ずいぶん重いなあ」ヒョイ
マーズ「うぇっ」
ラーナ「よかったですね、ロボくん」
マーズ「ん〜っ、ん〜っ、ん〜っ!」
ランル「今度はヘンなカオして唸り始めたちゃ」
ラーナ「よっぽど数値化できないみたいです」
クォヴレー「肩車か…」
アラド「あー、ゼラドのやつ俺に肩車してもらってよく言ってたよな
クォヴレー「!!」
ゼオラ「(バカアラド!)」
アラド「「お兄ちゃんより高ーいw」って……ん?」
クォヴレー「……そうだな」(ズーン)
アラド「(なんか俺悪いこと言ったか!?)」
ゼオラ「(…実は気にしてるのよ、あなたより背が低いこと)」
クォヴレー「……」
ゼフィア「(なんだ?もしかして俺を見てるのか?タイムダイバーに目をつけられるようなことはしていないぞ!?)」(190cmオーバー)
ゼフィアでっけえw
確かに久保はガタイはそれほどよくなさそうだが
メール「ねえ、アサキム。あたしね、今度子供が産まれるんだけど、それで」
アサキム「へえ、職業は何にするんだい?」
メール「職業なんて、そんな!」
ランド「そういうのは、ちゃんと自分で考えられるようになってからな」
アサキム「うん、最初からサムライやロードにしてもしょうがないし、
初期のうちは戦士とかシーフでパラメーターを上げていって」
メール「なんで我が子を盗賊に育てなくちゃならないのよ!」
ランル「ほぎゃあ! ほぎゃあ!」
メール「アサキム! あたしちょっと、いま手が離せないの。
ランルのこと見ててくれる?」
アサキム「あ、もしもし? うん、僕だよ僕。
あのさあ、リベルレギスはいつ出るのさ、リベルレギスは。
え? なに? アニメ化なんてしてない?
PS2版かなんかのオマケに付いてたあれでいいじゃないか」
ランル「ほぎゃあ! ほぎゃあ!」
ランル「だぁ、だぁ」
アサキム「なんてことをするんだ君は!
この重要なクエストの最中に、頭に昇るなんて!
君はヴィラスーラを滅ぼす気かい!」
メール「アサキム、赤ん坊相手にマジ説教やめて」
メール「ダーリン、アサキムがびっくりするくらい子育てに協力してくれない」
ランド「まあ、そうカリカリするなよ。今日、ツィーネが迎えに来るっていってたから」
ツィーネ「ただいまアサキムぅ、いい子にしてまちたかぁ〜?」
アサキム「新しいガンランスをゲットしたよ」
ツィーネ「きゃあ、さすがアサキムね! ネットゲームのことはよくわからないけど」
アサキム「そうだ今月のクレジットがもう切れそうだよ」
ツィーネ「心配しなくても大丈夫よ。
今日の帰り際に振り込んでおいたから」
アサキム「ああそうありがとう」
メール「あのぅ、ね、ツィーネ」
ツィーネ「なあに?」
メール「アサキムって、就職」
ツィーネ「そんな心配しなくても大丈夫よ。
あたしはね、働くことも嫌いじゃないのさ!」
メール「ダーリン、うち、託アサキム所にされてる」
ランド「なあ兄弟、その、な、うちにも小さい子がいてだな・・・・・・」
アサキム「あ、大丈夫だよ。
イヤホンしてれば泣き声もそんなに気にならないし、
全然謝ってくれなくていいよ」
メール「・・・・・・ダーリン」
ランド「ま、なんだ」
メール「引っ越そう」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ランル「何回引っ越しても、アサキムおじさんはいつの間にかうちにいるちゃ」
ゼラド「へえ、うちにもね、小さいころからわたしの面倒見てくれたお兄ちゃんがいて」
ランル「似ちょるような気もするけど、
ひととしてなにか重要な部分が致命的に違ってるような気がするちゃ!」
アwwwサwwwキwwwwムwwww
FF14も発表されたしグリリ…アサキムさんの現実世界での生活が心配です
アサキムと久保を並べて対談させてみたいねぇww
きっと久保マジ切れでディストラVSシュロウガ始まんぞwwww
アサキムさんはもはや完全にグリリバの(ダメな部分の)化身だなw
そのうちクリハの父親も猥歌を歌い出したりするんだろうか……
>>352 その前にイチゴパフェで糖尿の気が・・・
久保もちゃんとした職には就いてないけどなw
まあ久保の場合金鉱見つけたり戦闘で手に入れた稀少パーツ売ったりで金には不自由してなさそうだが(搭乗機体も自己修復と無限動力もちだし)
しかもディアトラと互角に戦えそうだから困るw
久保はともかく、ディストラ姉さんに就職は可能なんだろうか。
たしかメイドのくせに家事技能は低かったし、エロい仕事しか思い付かんぞ。
エロい仕事させればよくね?
もともと兵器なんだから就職の必要無いだろw
兵器なだけに就職しなくても平気なのか
ゼラド「さってとー、学校も終わったしお家帰ってゲームでもやろ」
ルナ「最近はどんなゲームをやっておるのだ?」
ゼラド「ん?真・バルマー無双エンパイアだよ」
ルナ「真・バルマー無双と言うとあれだな、父様が悪オーラ全開で
『第六天が下、銃神が修羅とせん』
とか何処ぞの第六天魔王みたいな事言うアレだな」
ゼラド「そうだよ、アルマナさんが悪エロオーラ全開でC6サイコクラッシャかますアレだよ」
ルナ「何であのゲームは歴史考証無視なのだろうな、お主の父様など長髪美形で声がグリリバであろ?」
ゼラド「そこがネタとしていいんじゃん!お母さんなんか貧乳ゴスロリ美少女姫だよ」
ルナ「ルアフ・ケイサル・シヴァーで愛と義の三人組なぞ考えた奴は危険な薬物を使用していたに違いない」
ゼラド「まぁ、完全にロボにされちゃったゼンガーさんよりマシじゃない」
ルナ「トロンベさんは最高級の軍馬にされてたからな、つかエンパイアとつくのはなんでだ?」
ゼラド「ん?国盗り要素に新規武将がつくれるんだよ」
ルナ「ほう」
ゼラド「新規武将で私を作ってお兄ちゃんと結婚したりできるのだ!」
ルナ「なんと!…しかしあのゲームの父様は本物に似てないぞ」
ゼラド「それでもいいの!」
ハザリア「ところで!我が父上はモブ将から卒業できてるんだろうなぁ!」
ゼラド「モブ将どころか雑魚兵士になってるよ、ヴァイクランがデカ過ぎて集まると邪魔なんだよね」
ルナ「ルリア殿が強キャラだから諦めよ」
ハザリア「クソっ!猛将伝…猛将伝なら!!」
ハザリア、エディットパイロットで我慢しろ
ハザルwwwww
そのゲームを制作したのエイスなんじゃねーのwww
そういや、あまりゲーマーな奴はいないな、第二世代。
マリやリトゥあたりは、リュウセイから英才教育を受けてるかもしれんが。
どっちも何かしらのゲームジャンルに得意ってことか
得意ゲー
共通:バーニングPT(ゲーセン版)
マリ:格ゲー・音ゲー
リトゥ:シューティング(弾幕)・推理ゲー・シミュレーション
リュウセイ:ロボゲー
【OG学園 グラウンド】
レイナ「ストラーイックっ!」
ゼラド「うん、球筋はだいたいわかった。
次は打つよ、ヴィレアムくん!」
ヴィレアム「ツーアウトツーストライクまで追い込んでおいて、そうそう打たせると思うか」
マキネ「へいへ〜い、ピッチャーびびってるぅ〜!」
ヴィレアム「いくぞゼラド!」
ゼラド「来なさい、ヴィレアムくん!」
ヴィレアム「うりゃあっ!」
どがっ
ヴィレアム「あ」
ゼラド「あぅ」
レイナ「で、デッドボール!」
ヴィレアム「ゼラド、大丈夫かゼラド!」
ゼラド「あ」
カッ
♪いやだ いやだよ ハイカラさんはいやだ
♪頭の真ん中にさざえの壺焼き
♪ナンテ間がいいんでしょう
ヴィレアム「うぅ〜ん、なんだ? どうしたんだ?
なんで俺は、こんな古くさいデザインの洋服を着てるんだ?
それにこの、人形だらけの部屋はいったい・・・・・・?
♪箱根山
♪むかしゃ背でこす カゴでこす
♪今じゃ夢の間 汽車でこす
♪煙でトンネルは マックロケのケ マックロケのケ
ヴィレアム「なんだ、この街並みは。
レンガ造りの建物に、ガス燈、路面電車?
これじゃまるで、明治か大正じゃないか!
いまは、いったいいつなんだ?」
ヴィレアム「あった、雑誌の日付。
大正12年、8月15日!?」
【大正12年 8月18日】
ヴィレアム「どうやらここが、大正時代らしいことはわかった。
あと、俺がまったく現金を持ってないこともわかった。
なにかしようにも土地勘はないし交通費もないし、第一食費がない。
腹減ったぁ〜。
三日間、なにも食べてない。
なんとかして、食べ物を手に入れないと。
あ、そうだ。この部屋、なんだかたくさん雑誌があるし、当面これを売っ払うか。
この時代にも、ブックオフってあったのかな」
ヴィレアム「これは? 『新人作家募集 賞金100円』?
ええと、たしか米が一升1円で高い高い騒いでたくらいだから、相当な大金だよな。
そうか、この時代って、文学ブームだったんだっけ。
よし、この時代で普通に職探しするのも難しいだろうし、ひとつ、やってみよう。
ハザリアのやつがひと頃江戸川乱歩に凝ってたから、
あいつの脚本を原稿に直せば、なんとかなるかな」
【冗談社】
セレフ「ふぅん」
ヴィレアム「あの、どうでしょうか」
セレフ「ぷっ」
ヴィレアム「あ、面白いですか?」
セレフ「ハハハハ、面白い、たしかにこりゃ傑作だよ。
まさか、こんなに堂々と盗作を持ち込んでくるなんてね!」
ヴィレアム「盗作だって!? そりゃ、たしかにちょっと江戸川乱歩に似てるかも知れないけど」
セレフ「江戸川乱歩?
ああ、今年の春に『二銭銅貨』とかいう短編でデビューした新人のことか」
ヴィレアム「江戸川乱歩が新人? じゃあ、いったい誰の」
セレフ「ルリルア! ルリルア! ちょっと来て見ろよ。
あんたの作品を盗作した人間が来たよ!」
ガラッ
ルリルア「フハハハハハ! 異な事をお言いだね。
盗む相手が書いている雑誌に持ち込みとは、なんたる大胆不敵!
面白い、実に面白い!」
ヴィレアム「その馬鹿笑い、お前、ハザリアか!?」
ルリルア「誰をお呼びだい、お前さんは」
ヴィレアム「女? ハザリアじゃない?」
セレフ「呆れた、あんた、相手の名前も知らずに盗作したのか?」
ヴィレアム「じゃ、あの作品はこの女が?
よく見ればこの編集長も、なんだかレイナに似てるような気がするし、
いったいどうなってるんだ!?」
ルリルア「知らざあいって聞かせやしょう。
原始、女性は太陽だった!
いま、女性は月である! 他によって生き、他の光によって輝く!
他とはなんだ? 男性か? 否!
男だろうが女だろうが、俗物のごときは天才の輝きを受けて輝くのが関の山!
ハーフブーツにえび茶のはかま、ひさし髪も解きほどき、これで決まりの女流作家、
すべての凡愚は手前の真性な輝きの下にひれ伏すがいい!」
ヴィレアム「はぁ?」
セレフ「またそんなこといって。
いっとくけど、らいてう先生あんたのこと大嫌いだからね。
あんたみたいのがいるから女性が解放されないって、実名あげて批判してたからね」
ルリルア「チッ、あのババア、偉そうに」
ヴィレアム「ハザリア! お前、ハザリアなんだろ!」
ルリルア「しつこい男だね、誰だ、それは」
セレフ「誰と間違えてるのか知らないけど、そいつはルリルア・カイツ。
元は士族のお嬢さんで、17で普通に輿入れしたんだけど」
ヴィレアム「輿入れ?」
ルリルア「17ともなれば、政略結婚のひとつもするだろう」
セレフ「でも、文学にかぶれて嫁の勤めをいっさい果たさないもんだからあっという間に離縁されて、
以来、実家にも帰らずに我が社で作品を発表してるってわけ」
ヴィレアム「なんでハザリアが女な上にバツイチになってるんだ!?
お前も、レイナだろう!
大正時代にあるまじきロン毛だけど!」
セレフ「レイナというのは、女の名だろ?
おれのどこが女に見える」
ルリルア「そやつはセレフ・レシタール。
銀行家の倅だが、異様に若く見える母親と反りが合わずに家を出て出版社をやってるへそ曲がりだ」
ヴィレアム「若く見えても、中身は数百歳だろ!」
セレフ「なにいってるんだ?」
ルリルア「妙なことをいうやつだが、手前の作品を盗むとはなかなか見所がある。
これ編集長、ちと興味がある。見せてみろ」
セレフ「興味があるもなにも、あんたが先月号で書いた作品そのものだよ。
ほら、源氏とランカスター家が戦うっていう」
ルリルア「フム、なるほど。たしかにそのままだ。
しかし、盗作にしてもこいつはひどいな。
物語の筋は素晴らしいが、文章が不味すぎる。
助詞の使い方は所々間違っておるし、視点もコロコロ変わりすぎだ。
せっかく素晴らしい筋書きなのに、文章がすべてを台無しにしておる」
ヴィレアム「自画自賛じゃないか!」
ルリルア「しかし、妙だな。貴様、これをどこで読んだ」
ヴィレアム「どこでって」
セレフ「先月号の『冗談倶楽部』に決まってるでしょう?」
ルリルア「いや、それにしては妙だ。
見よ、ここの、性別イグニションが馬を背負って登場するシーンだ」
セレフ「たしかに、そのシーンだけ違うね」
ルリルア「ウム。掲載されたシーンでは、カエル男が脱糞しながら登場していた」
ヴィレアム「そんなもの出版しちゃダメだろう!」
ルリルア「当節、ああいうのが流行りだから編集に渡す直前に修正したのだ。
修正前は、たしかに性別イグニションが馬を背負って登場していた。
しかし、そのことを知っておるのは手前だけだ。
貴様、まさか手前が出した紙くずを盗んだのではなかろうな」
ヴィレアム「そんなこと、するわけないだろ!」
ルリルア「では、このシーンをどこで見た」
ヴィレアム「どこって、舞台だよ」
ルリルア「また、異な事をいう。
手前は小説家であって劇作家ではないぞ?」
ヴィレアム「だから、お前は演劇部の部長だろ!
名前はハザリア・カイツ! 女じゃなくて男!
結婚もしてないしバツイチでもない!」
ルリルア「わからぬ男だな」
ヴィレアム「頼むから、しっかりしてくれ、ハザリア!」
ルリルア「ム・・・・・・」
ヴィレアム「ハザリア?」
ルリルア「胸のあたりが重いな。
これは乳か? フム、ずっしりとまあ、母上譲りの立派な乳だ」
ヴィレアム「ハザリア! 正気に戻ったのか!?」
ルリルア「なんだ、つまらんな。
自分で揉んでみたところで、特になにも感じぬ。
案外こんなものなのか。それとも、この身体が不感症かなにかなのだろうか」
ヴィレアム「自分の乳揉んでる場合か!」
ハザリア「おお、貴様。ちょうどいい、ちと揉んでみろ」
ヴィレアム「やめろよ! ぞっとしない!」
セレフ「おい、ルリルア、あんたまでなにを言い出してるんだ」
ルリルア「貴様も正気に戻らんか」
びびびびびび!
セレフ「きゃあっ! なによこれ! なんであたし、男になってるの!?」
ルリルア「男の姿で女言葉は気色悪いぞ、貴様」
ヴィレアム「水木ビンタで正気になるなら、俺もさっさとぶん殴っとくんだった」
ルリルア「しかし貴様、その、帝国男児にふさわしくないロン毛はどういうことだ。
頭にワカメを載っけたようになっておるぞ」
セレフ「うるさいわね! 気が付いたらこうなってたのよ!」
ヴィレアム「とにかく! 状況をまとめよう!」
ルリルア「なるほど。つまり、野球に興じていた貴様がバランガにデッドボールをかました瞬間、
なんだか白い光が迸って、気が付いたら大正時代にいたということか。
皆で野球を! 俺抜きで!
時空が吹っ飛ぶほどに楽しかったということか! 俺抜きの野球は!」
ヴィレアム「睨むなよ、お前、なんか留守にしてたじゃないか」
セレフ「あたしたち、タイムスリップでもしちゃったの?」
ルリルア「なるほど! こうしちゃおれん!」
ヴィレアム「なにか考えついたのか!」
ルリルア「いますぐ乱歩のところへ行って、
どうせ貴様は本格推理とか書いてもつまらんから存分に怪奇趣味に浸るがよいと助言せねば!
どうやら俺はそこそこの人気作家らしいし、乱歩はデビューしたての新人だ!
この時代の文壇において、先輩後輩の上下関係は絶対だからな!」
ヴィレアム「あっさりと歴史を変えようとするな!」
セレフ「この出版社にある本見る限り、あんたとんでもないキワモノ作家みたいだから、
文壇に友達いないっぽいわよ」
ルリルア「女言葉をやめぬか、このカマ野郎!」
セレフ「あたしは元々女よ!」
ルリルア「だいたい、ルリルア・カイツだのセレフ・レシタールだのという名前がまかり通っている時点で、
ここが大正時代のニホンであるはずがない。
なにをしたところで歴史など変わるものか」
セレフ「あたしたちの性別が変わっちゃってるのは、どういうことなのかしら」
ルリルア「この世界の乱歩も、若ハゲではないかもしれぬ」
セレフ「ひとまず、江戸川乱歩のこと忘れなさいよ」
ルリルア「どうやら俺は離婚歴があるらしいが、いったいどこの何者と結婚したのだろう。
初夜の記憶を思い出そうとしているのだが、どうも上手くいかぬ」
セレフ「そんな記憶を思い出してどうするのよ!」
ルリルア「滅多にできぬ経験だからな」
ヴィレアム「おい、これを見てくれ!」
ルリルア「新聞がどうした」
セレフ「『旧ロシア貴族、クォヴレー・ゴードン侯爵が婚約者を伴って亡命』?」
ヴィレアム「この婚約者の写真を見ろ!」
セレフ「ゼラドじゃない! 名前はゼオドラ・バランガとかになってるけど」
ルリルア「どうやら、性別はそのままのようだな。
フム、ロシア革命から逃げてきたらしい」
ヴィレアム「すぐに助けにいかないと!」
ルリルア「助けに、といってもゴードンさんといるのなら問題はないのではないか?」
ヴィレアム「だって、婚約者って!」
ルリルア「収まるところに収まるということではないか?」
ヴィレアム「収まってもらっちゃ困るんだよ!」
ルリルア「まあ貴様が、日ごろなにも積み重ねて来なかった結果だと思えば」
ヴィレアム「なんで説得するふうな口調になってるんだ!」
セレフ「『ゴードン氏は革命政府の追及を逃れて日本への永住を希望。
平和を愛する我が国は喜んでこの要望を受け入れるものである。
当面生活の準備が整うまでは、ルナマ・ティクヴァー伯爵邸に滞在予定』ですって」
ヴィレアム「ルナマって、ルナのことか?」
セレフ「不味いわね。
事情を聞こうにも、相手が伯爵じゃ、こんな貧乏出版社じゃ取材もできないわよ」
ヴィレアム「お前は? 士族の娘ってことになってるんだろ?」
ルリルア「この時代の出戻り女など、ほとんど前科者のような扱いだ。
まともに取り合うとは思えんな」
ヴィレアム「だったら、もう強行突破しかない!」
ルリルア「まあ待て、このルリルア・カイツなる人物の記憶をほじくってみたところ、
使えそうな情報を見つけたぞ」
【日本邸宅】
〜月も朧に白魚の篝も霞む春の空♪
ヴィレアム「あれは、マリか?」
セレフ「あの子も性別はそのままなの? むしろ、なんであたしたちだけ」
ルリルア「なにをいっておる。あれは男だ。
これ、マイセイ、マイセイ!」
マイセイ「フン、なんだ。黙って嫁に行った士族のお嬢さんが、
歌舞伎役者風情になんの用だ」
ルリルア「なんだか離縁されておるらしいぞ、この手前は」
マイセイ「そんなこと知ってるよ!
でもお前、ちっとも帰ってこないじゃないか!」
ルリルア「そら、貴様も正気に戻れ」
びびびびびび!
マイセイ「ん? ん? お前、ハザリアなのか?
なんだこの胸は! ふざけてるのか!」
ルリルア「フハハハハ! 羨ましいか妬ましいか!
揉め揉め揉んでおけ!」
マイセイ「バカにするのもいい加減にしろ、このっ!」
ヴィレアム「マリは歌舞伎の女形か」
マイセイ「うん、なんか、気が付いたらそうらしい。
どうなってるんだ、いったい」
ルリルア「これ、貴様。
こんど貴様の一座は、ティクヴァー伯爵邸で開かれるパーティーで公演することになっておるだろう」
マイセイ「うん、なんか、そんな予定だ。
うん? ティクヴァー伯爵?」
ヴィレアム「クォヴレーさんとゼラドも来るのか?」
マイセイ「あれ、なんだこの記憶。
ああ、外交官やらなんやらが来るパーティで、亡命貴族のゴードン氏とゼオドラも出席予定らしい。
このゼオドラっていうのがゼラドなのか?
名前が違うじゃないか」
ヴィレアム「そんなもの、お前たちなんか性別まで違うじゃないか!」
マイセイ「そうだ、なんでわたし、歌舞伎の女形なんかになってるんだ!?」
セレフ「とにかく、一刻も早くこんなヘンな世界から逃げ出さないと!」
ルリルア「パーティは明日だ。そう慌てても仕方がない。
せっかく滅多に来れぬ場所にいるのだ。
帝国劇場にも行きたいし、白樺派やアララギ派の作家どもを冷やかしに行くのもよい」
ヴィレアム「大正時代を満喫しようとするな!」
マイセイ「のんびりなんかしてられるか!」
セレフ「そうよ! あたしたちがトイレ行きたくなったらどうするのよ!」
ルリルア「よしよし、ひとつ、あんみつでも食べに行こう」
マイセイ「よせよ!」
【ティクヴァー伯爵邸】
マイセイ「じゃ、わたしは舞台に上がってくるから、その間なんとかしてクォヴレーさんたちと話を付けてくれ」
ヴィレアム「わかった」
ルリルア「しかし、けしからんな。
せっかくの歌舞伎だというのに、どいつもこいつも酒と談笑に夢中だ。
帝国臣民が、外国にかぶれおって!」
セレフ「異星人がなに怒ってるんだよ」
〜♪鐘にうらみは数々ござる
♪初夜の鐘をつく時は 諸行無常とひびくなり
ヴィレアム「いた! ゼラド、ゼラド!」
ルリルア「これこれ、落ち着かぬか」
ゼオドラ「・・・・・・?」
ヴィレアム「ゼラド! 俺だ、すぐに脱出しよう!」
ゼオドラ「××× ××× ×××」
ヴィレアム「え? なんて?」
ルリルア「ロシア語だな。貴様は誰だと尋ねておる」
ヴィレアム「なにいってるんだゼラド! 俺だ、ヴィレアムだ!」
クォヴレー「申し訳ないが、妻はまだ日本語がわからないのだ。
誰だかわからないが、お引き取り願いたい」
ヴィレアム「クォヴレーさんまで! 俺のことがわからなくなってるのか!?」
クォヴレー「どこかで会ったことが?」
???「ってぇー!」
パン! パン! パン! パン! パン!
???「腐敗華族どもに天誅を!」
ヴィレアム「なんだ!?」
クォヴレー「社会主義者たちか」
ルリルア「大正デモクラシーというやつか。ずいぶん派手なことをするものだ」
クォヴレー「ゼオドラ、こちらへ」
ゼオドラ「・・・・・・」
ヴィレアム「待ってくれ! ゼラド、ゼラド!」
ルリルア「どうも雲行きが怪しくなってきた。おい、退くぞ」
ヴィレアム「でも!」
ルリルア「このっ、たわけ! バランガより我が身を大事に出来ぬのか!」
キキッ
???「ヘイヘイ、誰だか知らねーけど、ここにいると怪我するよ。
イノチが惜しーってなら、乗んなよ」
【地下】
リューキ「海の向こうじゃ同志たちが帝国打倒に成功したっていうのに、
この国じゃあいまだ伯爵だの侯爵だのがまかり通ってる。
こんな歪を許すのかい!
同志諸君! いまこそ我々聖十字デモクラシストは剣を取り、貴族制の打倒を!」
ルリルア「どうやら、あれはマキネのようだな」
ヴィレアム「大人しく野球やってればいいのに、どうして民主化運動なんて」
ヒロミ「帝都がハナヤかになってくいっぽーで、
地方じゃ貧乏人の子が紡績工場やら炭坑やらに売っ払われてんだ。
ブチキレるレンチューがいるのはトーゼンさ」
ヴィレアム「お前はマーズか?」
ヒロミ「そんな名は知らねーな。
カズマおじちゃんが急に嫁作って出てっちまったもんだから、
ミヒロかーさんが芋焼酎飲みながら組み立てたのが、このあてぇさ」
ヴィレアム「なんか、親まで変わってるし」
ルリルア「資本主義の権化のような貴様が社会主義とは、性別だけではなく思想まで反転したか?」
ヒロミ「あてぇは、特権階級とゆーやつがキライなだけさ。
経済は、ビョードーのもとにジユーにキョーソーしてこそ伸びるもんよ」
リューキ「ゴードン侯爵に詰め寄ってたっていうのは、君たちか?」
ヴィレアム「いや、俺はゼラドを」
リューキ「ゼラド? ゴードン侯爵の婚約者の名はゼオドラだったはずだが、いいまつがいか?」
ヴィレアム「そうじゃなくて、あれはゼオドラじゃなくてゼラドで」
リューキ「よくわからないけど、どうだい、貴族を倒そうっていうなら、同志になるか」
ヴィレアム「そんな運動には興味ない! 俺はゼラドを!」
???「ゼラド? ゼラド・バランガ曹長のことか?」
ヴィレアム「ゼラドを知っているのか?」
ユラキ「元帝国陸軍、第12師団カルチェラタン小隊長、ユラキ・ジェグナン。
ゼラド・バランガ曹長は、かつて俺の部下だった」
ヴィレアム「なんだって!」
ルリルア「では、あのゼオドラはやはりバランガではないのか」
ヴィレアム「じゃあ、ゼラドはどこにいるんだ!」
ユラキ「死んだ」
ヴィレアム「そんなバカな!」
ユラキ「もとはといえば、シベリア出兵なんて介入戦争をやらかしたのがバカなことだったんだ。
俺たちの隊は野営中にコサック兵の襲撃にあった。
あいつは、バランガ曹長は、血路を切りひらくため一人で砲火の中に突っ込んでいって」
ヴィレアム「嘘だ!」
ユラキ「嘘だったら、どんなにいいか」
リューキ「軍隊に愛想つかして満州で馬賊やってたユラキを、俺が拾ったのさ」
ヴィレアム「いったい、どういうことなんだ。ゼラドがすでに死んでる?」
ルリルア「どうする?
諦めて、この大正時代で暮らすことにするか?
なんなら、俺の書生にくらいはしてやるぞ」
ヴィレアム「いや、別人にしては、あのゼオドラはゼラドに似すぎてる。
それに、クォヴレーさんはそのものだ。
もう一度会って、わけを聞いてみないと気が済まない!」
ルリルア「フン、貴様は、いつもバランガバランガなのだな」
ヴィレアム「お前は好きにしろよ。江戸川乱歩がいるっていうなら、会ってみたいだろうし」
ルリルア「フン、いわれずとも好きにするわ。
乳首をこう、回転するようにいじると若干気持ちいいこともわかってきたしな」
ヴィレアム「なに開発してるんだよ!」
ルリルア「乱歩が『人間椅子』や『屋根裏の散歩者』を著すには、あと2年ほど間がある。
それまで、退屈しのぎに付き合うのも悪くはない」
ヴィレアム「お前」
ルリルア「9月1日、ゴードン侯爵とゼオドラ・バランガが結婚式を挙げるそうだ。
そのタイミングで、聖十字デモクラシストどもは襲撃をかける予定だ。
乱入する機会があるとすれば、そのときだな」
【大正12年 9月1日 午前】
リューキ「いるいる、華族や外交官どもがうじゃうじゃと」
ユラキ「ブタどもが。バランガ曹長の痛みを思い知らせてやる」
ヒロミ「同志ショクン、決行は正午ちょーど。トケーを合わせておきな」
ルリルア「ん? 正午?」
ヴィレアム「どうした」
ルリルア「おい、今日は何日だ?」
ヴィレアム「だから、9月1日だろ?」
ルリルア「小僧! いま何時だ!」
ヒロミ「小僧じゃねーよ、うるせーな。まだ11時58分だよ」
ルリルア「まずい! 全員、地面に伏せろ!」
リューキ「突然、なにいってるのさ」
ユラキ「臆病風に吹かれたってなら、引っ込んでな」
ルリルア「わからぬかたわけどもっ!
大正12年9月1日午前11時58分32秒!
関東大震災だ!」
ズウ・・・・・・ゥン!
ヴィレアム「くっ、なんて衝撃だ。地面が一瞬消えたみたいだったぞ」
ルリルア「・・・・・・低気圧・・・・・・強風下での震度7.9。
トーキョー・・・・・・カナガワ、チバ、シズオカ・・・・・・広範囲に甚大な被害をもたらした・・・・・・。
日本災害史上最大の大地震だ・・・・・・」
ヴィレアム「ハザリア! おい、しっかりしろ!」
ルリルア「ルリルア・・・・・・だ。いまは・・・・・・な。
フン・・・・・・、女の身体も・・・・・・悪くは・・・・・・ない。
クッションには・・・・・・ちょうど・・・・・・よかろ・・・・・・」
ヴィレアム「俺を受け止めて? バカ! なんでこんなことを!」
ルリルア「勘違い・・・・・・するな。
手前が倒れた上に・・・・・・貴様が降ってきたというだけの・・・・・・こと・・・・・・。
この手前が・・・・・・貴様ごとき凡愚をかばう・・・・・・必要など・・・・・・ゴフッ」
ヴィレアム「血を吐いてるじゃないか!」
ルリルア「やかま・・・・・・し。手前はデカダンの・・・・・・女流作家だ。血ぐらい吐くわ。
それより・・・・・・、さっさと行け」
ヴィレアム「行けって、この状況でどこへ」
ルリルア「空前絶後の大災害に・・・・・・、民衆どもは暴徒化する・・・・・・。
特に島国根性の抜けない連中は・・・・・・、外国人を疑い徹底的に排除しようとした・・・・・・。
旧ロシア貴族など・・・・・・格好の的だ・・・・・・」
ヴィレアム「でも、お前が!」
ルリルア「フン・・・・・・いらぬ心配だ。
たしか・・・・・・5代目古今亭志ん生がどさくさまぎれに酒場泥棒を働いているはずだ。
その現場を・・・・・・見物するのも・・・・・・悪くない・・・・・・」
ヴィレアム「冗談いってる場合か!」
ルリルア「グズグズとやかましい男だ!
どうせ貴様の頭は、バランガのことを考える以上の容量などありはしないのだ!
よそ見をするでない! バランガのことだけ見ておればよいのだ、貴様など!」
ヴィレアム「あ、ああ・・・・・・」
ルリルア「行った・・・・・・か」
ユラキ「ああ」
ルリルア「・・・・・・手間をかけさせおって、あの、たわけ・・・・・・」
ユラキ「気をしっかりもちな。すぐに手当てする。どこが痛い」
ルリルア「ああ・・・・・・、胸が痛む・・・・・・」
ズズズズズズズズズ....
ヴィレアム「なんて地震だ。まだ揺れが止まらない。ゼラドは!」
ゴオォォォォォォ...
ヴィレアム「教会に火が! ゼラド、ゼラド!」
クォヴレー「ヴィレアム、か」
ヴィレアム「クォヴレーさん! 俺がわかるんですか!」
クォヴレー「ああ、どうやら、地震のショックで目が覚めたらしい」
ヴィレアム「ゼラドは」
クォヴレー「ここにいる。連れて、逃げてくれ。小石川に避難所があるはずだ」
ヴィレアム「クォヴレーさんは?」
クォヴレー「ちょうど昼時で、あちこちから火の手が上がっている。
ディストラを使って、避難民の救助に当たる」
ヴィレアム「待て」
クォヴレー「なんだ」
ヴィレアム「お前は、誰だ」
クォヴレー「なにをいっているんだ、この非常時に」
ヴィレアム「いくら非常時でも、クォヴレーさんがゼラドを他人に任せて救助活動するなんてあり得ない。
あのひとは、自分でゼラドを守りながら救助するはずだ。
それだけの能力があったし、現にいつもそうしてきた!」
クォヴレー「それは、お前を信頼して」
ヴィレアム「それこそあり得ないんだ!
一度もクォヴレーさんに勝てないでいる情けない俺を、クォヴレーさんが信頼なんてするはずがない!
お前はいったい何者なんだ!」
クォヴレー「ククッ」
ヴィレアム「なにを笑ってるんだ!」
クォヴレー「小石川は、いまごろ大火に覆われている。
お前たちは暴徒化した民衆に襲われて、絶望し、すべてを憎むようになる。
それこそ、恒久に続く闘争の時代の幕開けだ!」
ヴィレアム「その顔で、その声で、そんなことをいうな!
お前はクォヴレーさんを冒涜してる!」
クォヴレー「もう、自分が本来どんな顔と声をしていたのかも覚えていない。
俺は頭の中で響く声に従って、闘争の火種となる事象をこの世界と重ね合わせた。
俺のメモリーに刻み込まれた、闘争とワカメの時代がやって来る!
お前に邪魔などさせるものか!」
ヴィレアム「許さないぞ、お前は!」
ゼラド「ん、うん?」
ヴィレアム「ゼラド、目が覚めたのか」
ゼラド「あれ、ヴィレアムくん?」
ヴィレアム「目をつぶっていてくれないか」
ゼラド「えっ?」
,-i./.7 ,-、
)´´`'´,U'__ _,....__ _,..----‐-c_
/'!、''''' ~_6_ノ'-`ヽ`、__ /::::,イハ ̄亦` ,-ュ
/l、`ー>、_! 、ヽ`、ヽ`} `i、-{::/` o`} i'`く=ヽ
{  ̄ノ !、; )))ハノ ノノ; /,.-``J _>、_____,、_,.、,、,--| >`-/
\__ '´-'}'ノ`メ' '")/ // //l _,-!、 ⊂l,,, ,,, '",,- ≡|:j lj .|} }7"|,.-‐'"
 ̄ ̄"77ー'"'" '"‐' /{{_;;;;,---‐`)ッ-'"-'"-'"´,,,-‐'"{ ' .' '/‐''"
j / '"''"-''"´, /,//'' /,,__,....===---==--'ゝ--',
/,! ,..'" :: |,>',,,i'''"`、. / |__,.|
}| 、 `{{〃' ` _,,,....__{|ハヽ,}_
〉、_` \_`、 `{" rッ''",、_:::::::::::::|、 ヽヽ,=、
| 、`ー、___>ゝd、,,, i'//l´ `、::::::::::| \ス-、
/ シ``-、`H`ー`て;; ,.-,‐、‐O:0、_|;;;,-/、 `}.`l
{ ''" ::::::::::`ー、¬->、...___,,--'_`_ヽ`}、!'. r,...,|'7|ヽ、`- /./
|´ :::\_::::::::::: /  ̄ `--'->-' ,._`、ゝ、`// |
ヽ、__ ,-' ,. ,. `; {三≡==≡ {__人_ュ’≡`ーノ l}
ヽ、`ー---/'" / /  ̄`ー――‐|'  ̄ _,..-〃ノノ
 ̄ ̄7'/ / /------------、____>、ー-、`ー '-__,.-へ--―――、
/'" / ,...!'-―'''''''''''''""""" "``ー--一''" \
| _,,.-'",,..-'" ...::::::::::::::::::::::::....>:::'::::::::::::::::::::::::::::::::|||ヽ ::. ヽ
j,.-'" ,...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{::::::::::::::::::::::::::::::::_,..-、:|:::, ::.
/" ..::::::::::::::_,.-一'"" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"`ー、-'""",,> >、:::.. :::
_,...-' ヽ ,..-一'"_ ヽ,、''"ゝ-''"´ /ヽ::::::
,..-''"::::::::::::>'<>-ュ'=-'',''-"^) (''" __/ l::::::
/:::::::: :::::::/ >'"::::::::::/ヽ`/ ヽ:::::::/ ヽ::::
???「つよ・・・・・・」
ヴィレアム「ワカメが好きだっていったか、お前」
ガシャッ!
ヴィレアム「俺と・・・・・・おなじ・・・・・・さ」
ゼラド「ヴィレアムくん? いったい」
ヴィレアム「目をあけるなゼラド! お前が、こんな世界を見る必要はない!」
ゴオォォォォォォ...
【OG学園 グラウンド」
ゼラド「う、うぅ〜ん」
レイナ「よかった、目が覚めたのね!」
ゼラド「あれ、わたし」
ヴィレアム「ゴメン、俺がデッドボール当てちゃって、お前は気絶してたんだ」
ゼラド「気絶? わたしが? でも」
ヴィレアム「気絶してたんだ」
ハザリア「女流作家、雑誌編集長、歌舞伎役者、運動家。
あの世界で、我々はそれぞれの役割を演じていた。
そして貴様の役割は、古流柔術の道場から逃げ出した貧乏探偵だったということか」
レイナ「あれ、ハザリア?」
マキネ「あんたどっから現れたの?」
ハザリア「黙れ、黙れよ! 貴様ら俺を除け者にして野球などしおって!
バットを持て! グローブを持て!
俺がハットトリックを決めてくれる!」
レイナ「あんた、全然野球のルールわかってないじゃない!」
ハザリア「やかましい! やるといったらやる! 男子がすなるという、アレをな!」
マキネ「すなるもなにも、あんた男子じゃん」
ヴィレアム「待てよ、お前、怪我は」
ハザリア「あんなもの、戻った瞬間に消えておったわ!」
ヴィレアム「ならいいけど」
ハザリア「少し疼くだけだ。汗をかけば忘れる」
GJです
色々懐かしいネタが盛り込まれてて楽しいな
お千加様より蝦蟇の方が良いなんて大正は狂っとる
夜に散歩しないかねだっけまたえらくシブいのを締めに持ってきたなあ
やべぇ全く何のネタが詰まっているかわからない
ミナト「『はいからさんが通る』っていや、
『モーニング娘。新春! LOVEストーリーズ』で放送されたやつだよな。
紅緒がチャーミーだったのは文句ねえけど、少尉がサワムラカズキってのが気に食わねえ。
なんでよっすぃにしなかったんだ! ビジュアルもピッタリなのに!
なんでいしよしにしなかったんだ!」
ハザリア「『はいからさんが通る』といえばナンノ主演だろうと反論したいところだが、
どうせ向こうもアイドル映画で、ろくでもないクォリティだったな」
マリ「なんか、実写化とかアニメ化に恵まれてないことで有名らしいな」
ハザリア「微妙に政治とか歴史とか関わってくるからな」
レイナ「でも、いくらなんでも大正時代にロボットはいなかったんじゃない?」
ハザリア「いやいや、明治時代、どこぞの三番町にあった荻原屋という呉服屋では、
異様に若く見えるご隠居がヒトガタなるロボットを造っていたという記録が」
レイナ「マイナーってレベルじゃないからね!」
はいからさんが通るくらいしかネタがわからなかった
無教養人だが面白かったわーGJ!!!
てかハザリアがだんだんアッー!の道に行きそうで怖いwww
時空転移ネタはいつもどんなきっかけで資料集めて書いてんだろ
奇妙奇天烈摩訶不思議だよ・・・
ってか志ん生師匠、なにやってんすかwww
知らんかったエピソードも知れて楽しかったっす。ありがとう!!
俺はハレルヤネタが入ってるくらいしか分からんかったorz
この時代、女性はまだぱんつはいてなかった。
【竜巻亭】
スレイチェル「なんということだ、『あねどきっ!』とは」
ランル「『ToLoveる』、『めだかボックス』、『あねどきっ!』と、
ジャンプ誌上はまさにお色気マンガ三国志時代。
果たして生き残るのはどの作品か?
管理人的には、まだまだ『ToLoveる』に頑張って欲しか、更新、と」パチパチ
スレイチェル「縁起でもないことを書くな連載クラッシャー!」
ラーナ「いいじゃないですか。
スレイチェルさんだって『最近展開に着いていけない』とか、
『このエピソード3ヶ月くらい前に読んだような気がする』とかコボしてたじゃないですか」
スレイチェル「それは、どこかに安心感があっての発言、
週刊少年ジャンプにおいて『ToLoveる』のお色気ポジションは盤石と信じての・・・・・・!
しかし、『あねどきっ!』はヤバい。
ちょっぴりエッチなお姉さんがなし崩し的に同居という王道展開、
前作『初恋限定。』における人物相関の複雑さを反省してか、
ほかにはほんのり年下ツンデレ気味同級生美少女を配すのみというシンプルさ。
それでいてお姉さん側の事情を匂わせる深み。
黒髪、茶髪、巨乳、微乳、あとパンチラパンチラパンチラ。
恐ろしく高度なお色気マンガ文法が組み上げられている。
見えぬ・・・・・・、『あねどきっ』の死角が見えぬ・・・・・・っ!」
ランル「メチャクチャ深い分析ば始めちょお」
ラーナ「スレイチェルさん、河下水希大好きじゃないですか」
スレイチェル「スレイチェル、己に足りないものに気が付いた」
ラーナ「染色体ですか?」
スレイチェル「肌見せである!」
ランル「あ〜」
ラーナ「スレイチェルさん、着飾るの好きですけど肌はほとんど見せませんもんね」
ランル「おヘソでも見せればよか?」ぺちん
ラーナ「いけませんランルさん。ランルさんにそんな汚れ仕事はさせられません」
スレイチェル「ナマコのような腹をしまうのである女子中学生ども!」
スレイチェル「ガッツリ背中をあけたキャミに、
バッククロスストラップを合わせて背中のラインをハードに活かす。
さらに折り返しショートパンツとサマーブーツの組み合わせで自慢の脚線美を演出!
リゾートスタイルの、夏☆スレイチェル参上である!」
ラーナ「これはまあ、なんというおヘソですか」ぺちぺちぺちぺち
ランル「女性にあるまじき、くっきり割れた腹筋ちゃ」ぺちぺちぺちぺち
スレイチェル「スレイチェルの腹筋をぺちぺちするのをよすのである女子中学生ども!」
克夜「僕も一人暮らしを始めてずいぶん経つけど、
乳の大きな御婦人がおしかけてきたり、
天井から乳の大きな異星人が振ってきたり、
テレビの画面から乳の大きな異世界人が這い出してきたりという
シチュエーションがいっさい起こらないなあ」
タカヤ「そんなこと、現実に起こったら悲鳴しか上げられないだろ」
克夜「毎日毎日、家に帰っても誰もいないんだ。
ドアをあけても誰の声もしないし、バイト帰りなんかもう真っ暗なんだ。
寝るとき電気を消してから布団に入るまでの間に、
ふと突然不安に襲われることがあるんだ」
タカヤ「ようするに、誰もいない家に帰るのが寂しくなってきちゃったんだな。
いいよ、わかったよ、うちで夕飯食べてけよ」
克夜「やっぱりタッちゃんは男気に溢れてるなあ!」
タカヤ「暑いのにひっつくな!」
レタス「あぁ・・・・・・、また殿方同士であんなにくっついて・・・・・・っ!」
ようするに見ていて暑苦しいんですね<レタス
レタスが仲間になりたそうにこっちを見ている。
実はみんなドラクエをやっている
だが、俺はルリルアがどんな容姿だかが気になる!
ルリアが白髪になったような感じだろ
中身がハザリアだから、平気で着物の襟に手突っ込んでポリポリしたりする
>>388 実家に帰ればそれはまた別の意味で恐ろしいことになるというのに
タカヤ「急に竜巻亭で夕飯食べたいとか、どうしたんだ」
レタス「どうでもよくってよ!」
克夜「ぶーぶー、タッちゃんの手料理がよかったなあ」
スレイチェル「むか」
タカヤ「克夜、悪いよ」
スレイチェル「それは料理人スレイチェルに対する挑戦であるか」
タカヤ「先輩、彼にそんな気はないでしょうから」
スレイチェル「スレイチェルの料理のどこが、タカヤに劣っているというのであるか!」
タカヤ「だから」
克夜「いえ、ファインシュメッカーさんの料理も美味しいんだけど、美味しいだけっていうか、
なんていうかこう、ひとのぬくもりが感じられないっていうか、
家庭料理と店屋物の違いっていうか」
スレイチェル「ふざけるな! スレイチェルにだってぬくもりぐらいある!
もう、ぬっくぬくである!」
レタス「なんていうかあなたは、敵を作りやすいひとですのね」
克夜「え〜」
●弁当男子:タカヤ、キャクトラ、克夜
●ママ弁派:ゼラド、ヴィレアム
●お父さんが愛情込めたお弁当作ってくれるけど毎朝シカトしてる派:レイナ
●弁当自作派:アイミ
●弁当及び汁自作派:クリハ
●彼女が弁当及び汁を持ってやって来る派:トウキ
●彼女とかいないし母ちゃん弁当作ってくれないし購買でパン買って済ますわ派:ミナト
●学校抜け出してラーメンとか食べてくる派:ハザリア
●学校抜け出して駅弁派:マリ
●その気になったら生ゴミでも食えるし弁当とか必要ない派:マーズ
●購買でパン買おうと思ったら上海で豚骨拉面食べてたでござるの巻派:ランディ
●弁当自作だが、毎朝持っている重箱は明らかに一人分ではないのであったその真相は謎に包まれている派:スレイチェル
アイミとレイナはお弁当を作り過ぎちゃうんだけど、結局意中の相手に渡せずゼラドにあげてるイメージ
274 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 10:13:19 ID:Kp9u/VL.
規制に巻き込まれたので二十九代目の
>>396の勝手な続き
●キャラ弁作ってといくら頼んでも普通のお弁当だよ。たまに間違ってお父さんのドカ弁持ってきちゃうよ派:ランル
●デスピニスさんの手作り弁当派:ラーナ
●デスピニスさんの手作り弁当だけど購買のパンとかに魅力を感じて同級生と交換することもある派:ミズル
●ミズルたちのついででデスピニスさんの手作りだけど、そぼろと炒り卵でハートマークが作ってあってどういう意味か小一時間程悩む派:ランディ
●女の子女の子した可愛らしいお弁当だよ。リューネお母さんが作ってる気配はないけど派:マキネ
●渡すために手作り弁当を持ってくるけど勇気が出なくて渡せないよ。処理に困ってるところをエリート兵の子(♂)が食べてくれることになるよ。
それを修羅兵の子(♀)に見られて変な誤解を受けるよ。それを特進科クラスのみんなが囃し立てるよ。なんだかんだで古臭い青春ドラマなのりに巻き込まれるよ派:リトゥ
がんばれエリトゥ
やばい、ランディ超羨ましいw
>>401 それは『履く』という概念だろうか?
巻くのだろう? こう金属繊維げな感じで、そんでロボが衛星から降ってくるとかで
毎度このスレは電波が酷いなwwww
受信するアンテナの感度が低かったらネタなんか書けやしないからな
ヒューゴ「暑くなったななあ、こうなると、カップ麺とかにもあんまり手が伸びないよなあ」
アクア「あっ、あのっ! ヒューゴ! よかったら!」
アクセル「ヒューゴ教諭〜。多く作りすぎたんだが、よかったらどうだ? ソーメンをな」
ヒューゴ「お、いいねえ、アクセル用務員」
アクセル「ついでにオセロとかしようぜ!」
ヒューゴ「テンション上がるなあ!」
アクア「用務員なんて、用務員なんて・・・・・・、最近『主事』とか呼ばれてるくせに・・・・・・!」
そんなことよりカレー食おうぜ!
煮込む前に昆布で出汁をとるのが俺のジャスティス
俺のカレーは豚肉こそ至高!
牛肉など必要無いっ!!
ゆうしゃゼラド
愛と勇気とギガデインで戦うぞ!
かりうどヴィレアム
モンスターは狩れても本当の獲物は全然狩れてないぞ!
モンスターつかいレイナ
モンスターは使えても本命のアレは全然使えてないぞ!
しるつかいクリハ
そんなことより『魔獣戦線』の本当の結末が知りたいぞ!
ぶどうかトウキ
特にどうってことない武道家だぞ!
ぶどうかミナト
特にどうってことない武道家だけどアイドルのコンサートが近づくと勝手にパーティから外れるぞ!
ぐるめはんたースレイチェル
なにが怖いって木多にネタにされることが怖いぞ!
ハザリアは……賢者かな。
知識は豊富だけど何の役に立つのか怪しいモノばかりって辺りか。
俺だって魔獣戦線の本当の結末は知りたいし、ゲッターロボアークの端折られた部分も見たいし、虚無戦記の年表じゃないラ・グースとの戦いが見たいよ
ハザリアは遊び人Lv19の方が近い気がする
マーズは当然商人だな
マリはサイコドライバー的に考えて魔法使いだろう
リ・トゥはレンジャーだな存在感的に考えて
克夜「・・・・・」
タカヤ「何を不機嫌そうな顔をしてるんだ。竜巻亭の食事は美味しいだろ?」
克夜「あれを見てよカッちゃん」
タカヤ「カッちゃん言うな」
ゼフィア「(もぐもぐ)」
スレイチェル「www〜〜」
ゼフィア「(もぐもぐ)」
スレイチェル「友よ」
ゼフィア「(ごくん)む?」
スレイチェル「静かに食事するというのもいいと思うが、是非感想を一言頂きたいものだよ」
ゼフィア「美味い」
スレイチェル「・・・本当に一言だな」
ゼフィア「毎回感想を求められてもそうとしか答えられん。昔から食べなれた味だしな」
スレイチェル「ふ・・・君の好みは熟知してるのだよ友よ。まあ今回はそれでよしとしようか」
ゼフィア「(もぐもぐ)」
タカヤ「先輩実は洋食好きだからなぁ」
克夜「感想が的外れだよカッちゃん!なんだいあのぬくもりあふれる食事!しかも幼馴染が家にご飯つくりに来てくれた的シチュエーションをレストランで行うとかどういうチートなんだ!?」
タカヤ「幼馴染がレストラン経営してたらそうなるだろ」
克夜「なんでそんなに冷静なんだカッちゃん!聞けばゾンボルト先輩は竜巻先輩だけじゃなくて他所の星のお姉さんと毎晩くんずほぐれつしてるそうじゃないか!
あと君のお姉さんとも仲良くしてるって!」
タカヤ「誤解招く言い方するなって。あと姉さんは・・・ゼフィア先輩には異性として特に興味はないって言い切ってた」
克夜「なんと」
タカヤ「でも性的な興味はあるとかいってた・・・orz」
克夜「ぎゃふん」
タカヤ「・・・・・」
克夜「そういえばカッちゃん」
タカヤ「カッちゃん言うなと・・・なんだよ」
克夜「以前ゾンボルト先輩の妹で君にメロメロな人かいたとか」
タカヤ「ああ、先輩の話じゃ「自分の見つめなおしてくる☆」とかいって・・・今頃どこにいるんだろうな」
克夜「心配かい?」
タカヤ「もともと人型局地災害なんて異名をとる人だったし、心配というのはちょっと違うけど・・・もしかして俺のせいなのかな、と思うんだよ。たまにね」
克夜「くじけちゃだめだよカッちゃん。ハーレム道は茨の道さ」
タカヤ「そんなもん歩む気はない」
>>413 スレイチェル可愛いとか
レモン様体が目的かよとか
ゼフィアてめぇとか
局地災害またこないかなとか
いろいろ思ったがとりあえず…
タカヤは「タッちゃん」だろ!
男性はハーレム属性強い奴多いなー
女性の数の方が多いからか?
てかイルスは今頃東方先生やアルベルト達と闘って
己を磨き続けてるのかなぁ
竜巻亭
ゼラド「イルス先輩かぁ…元気にしてるかな」
レイナ「むしろあの人が元気じゃない姿って想像もできないわ」
ゼラド「グレちゃんに聞いたら何か知ってるかも」
レイナ「気がついたら異世界にいましたってのも、まあ先輩なら有りかもね。どこで暴れてるのやら」
ゼラド「イルス先輩が強くなっちゃったらゼフィア先輩ますます勝てなくなっちゃうんじゃない?」
レイナ「でしょうねぇ」
ゼラド「え〜と…あ、いたいた!ランさーん!」
ラン「はいなwあらゼラドちゃん、どないかしたの?」
ゼラド「ゼフィア先輩ってばっちり強くなってるんですか?一緒に特訓してるんですよね?」
ラン「ゼフィアちゃん?ん〜…まあ進歩はしとるんやけどなァ。いまいち伸びが悪いというか……最近集中してないように見えるなぁ」
レイナ「悩み多き男ばっかりですよね…ったく」
ラン「今度ビシーッと言うたらなあかんかなぁ。あ、ごめんな。ウチ奥で洗い物せな」
ゼラド「すいません呼び止めちゃって」
ラン「いえいえゆっくりしてってな〜」
レイナ「ほんとうだうだ悩んでばっかりよね、どいつもこいつも」
ゼラド「?」
とりあえず今ミナトはTBSを見てるに違いない
>>416 努力する凡人と努力が苦にならない天才だとなかなか厳しい勝負だよな
なんかアイシルの桜庭思い出した。
「努力する天才に、凡人はどう立ち向かえばいいんだ!(うろ覚え)」
あきらめるか人間やめるかだな
ちょっと頭が良ければ手に入る源理の力マジおすすめ
青き清浄なる世界のために戦えばイインダヨ!
ラッシュ「『愛』の核ミサイルですね、わかります」
【L&E】
ラージ「ごめんよラーナ、お父さん、またテスラ・ライヒ研に出向なんだ」
ラーナ「いってらっしゃいまし」
フィオナ「ねえ、あたしのスーツケースどこぉ?
明日から出張なのよ。リクセント公国の式典警護の打ち合わせで」
デスピニス「あ、待ってくださいフィオナさん。
出発の前に出張旅費精算を」
フィオナ「え〜、帰ってからにしてよ。エコノミーで行くから」
ジリリリリ
ミズホ「はい、はい! ごめんなさい、ごめんなさい。
ご注文のモジュールはおっしゃるとおりの仕様で、間違いなく納期に」
ミズル「お父さーん」
ラウル「ん? なんだ」
ミズル「お父さん、なんでいるの?」
ラウル「えぇっ、なんでって」
ミズル「だってさ、だってさ、お母さんはマオ社とかに部品卸してるし、
ラージおじさんはしょっちゅうどっかの研究所に出向してるし、
フィオナおばさんは営業であちこち飛び回ってるし、
経理はデスピニスさんがやってくれるし。
お父さん、仕事ないじゃん」
ラウル「いやっ、違うぞミズル。
なんていうか、待つことも戦いっていうか!」
ミズホ「あなた! レスキュー要請です!
B51番地区で、巨大な刀を振りまわす少女状の姿をしたなにかが暴れてるって!」
ラウル「よし、ネオエクサランス、スクランブルだ!」
ミズル「ふ〜ん、お父さんが働いてるなんて、珍しいなあ」
デスピニス「違いますよミズルさん。
我が社のレスキュー部門が暇なのは、世間が平和な証拠なんです」
ミズル「でもこの町の場合、
無料でバランガさんちの銀髪さんがタダでレスキューしてくれるし」
デスピニス「あっ」
ミズル「正直、場所悪いよね」
デスピニス「そうですね」
ミズル「デスピニスさん? なんでアップを始めてるの?
なにと戦いに行くつもりなの?」
勝てないから止めとけww
【ビーター・サービス】
ツィーネ「ただいまぁ、アサキム!
あたし、今日も一生懸命働いてきたのよぉ〜」
アサキム「あとにしてくれないかな。
いま、新しいドラゴンのクエストが発生したんだ」
ツィーネ「夢に溢れたオトコって、ステキ!」
メール「ツィーネ、毎朝毎朝、うちにアサキム預けにくるのやめて。
あと、その男が見てる夢は絶対に現実に繋がらない」
シュラン「ただいまレーベン!
迎えに来たよ! 僕が君を迎えに来たよ!
さあ! 一緒に帰ろう! レーベン! レーベン!」
メール「シュラン! しっかりしてシュラン!
レーベンはいないの! うちにはいないの!」
メール「ねえダーリン。また、引っ越そうか」
ランド「う〜ん」
ランル「ママン〜、あたし、まだこの町からは引っ越したくなか〜」
メール「でもねえ」
今日は0721の日
ランル「ただいまー」
カタカタカタ
アサキム「おかえり」
ランル「あれっ、アサキムおじさんひとり?」
カタカタカタ
アサキム「ふたりなら買い物に出かけたよ。
ついでにデート気分で外食してくるから、机の上にあるお金で出前でもとるようにと、言付けを預かっている」
ランル「ついでって絶対そっちがメインっちゃ」
アサキム「僕はピザが良いと思う」
ランル「アサキムおじさんの分のお金は入ってないと思うっちゃ」
ランル「アサキムおじさん。
ブログ更新するけん。
そろそろパソコン代わってくれん?
今日は『AKABOSHI』のレビューを画像付きでするから、スキャナーを使いたか」
カタカタカタ
アサキム「それはできない。
これは無限の大獄の中で苦しむ僕が見つけた刹那の慰め、一瞬の快楽」
ランル「刹那の慰めって、もう一週間はぶっ続けでネトゲしとるっちゃ!」
アサキム「ああ、ランド!
血を分けぬ僕の兄弟!
倒れることを知らぬ傷だらけの獅子よ!
永劫の奈落に身を沈めていた僕に光を見せてくれた男よ!
僕に光をくれた君の娘は、僕を再び無明の暗闇に突き落とそうとしている!」
ランル「もういいっちゃ!わかったちゃ!
携帯で更新するから良か」
カタカタカタ
アサキム「・・・・・・・・・」
カチカチカチ
ランル「・・・今日紹介するのは・・・昔わたしのブログで・・・・・・」
カタカタカタ
アサキム「・・・・・・・・・」
カチカチカチ
ランル「・・・紹介した『OVER TIME』の作者・・・天野 洋一先生の最新作・・・・・・」
カタカタカタ
アサキム「・・・・・・・・・」
カチカチカチ
ランル「・・・ジャンプでは『封神演技』に続く・・・中国文学を原作に・・・」
カタカタカタ
アサキム「・・・・・・・・・」
カチカチカチ カシャーン
ランル「・・・絵のクオリティとしては・・・新人としては申し分ないレベル・・・」
カタカタカタ
アサキム「・・・・・・・・・ダークネスイリュージョンブレイド」
カチ
ランル「何それ?」
カタカタカタ
アサキム「僕が今思いついた新しい技の名前だよ」
ランル「はあ・・・」
カタカタカタ
アサキム「・・・・・・・・・」
カチカチカチ
ランル「・・・・・・・・・」
カタカタカタ
アサキム「・・・・・・・・・」
カチカチカチ
ランル「・・・・・・・・・」
カタカタカタ
アサキム「闇より昏き闇に斬れ堕ちよ」
カチ
ランル「それはなんと?」
カタカタカタ
アサキム「ダークネスイリュージョンブレイドを放つ前の口上だよ。
闇より昏き闇に斬れ堕ちよ。ダークネスイリュージョンブレイド。
格好良いだろう」
ランル「はあ・・・」
ダメだこいつ…早くなんとかしないと…
てかそろそろTo LOVEるがランルブログのネタになりそーだな
スレイチェルが必至に阻止せんとしてるが、そんなにやばいのか?
To LOVEるはいつもスルーしてたから良くわからんのだが。
To LOVEるは一番後ろに行ってもしばらくすると少しずつ前に出てくる
そんな影にはスレイチェルが必死こいてアンケートをいろんな奴に手伝わせて書きまくっていると予想
あねどきとめだかを跳ね返すほどの勢いが
まだTo LOVEるに残っているかどうか…
チチチ...
ゼラド「う〜ん」
ゼオラ「ゼラド、ゼラド、あんたホンマいい加減起きんとアカンやんかあ」
ゼラド「むにゃむにゃ、おかはん、あと五分頼んますさかい〜」
ゼオラ「夏休みだからってフニャフニャしとったらアカンでホンマ」
ゼラド「あれー? おかはん、なんで関西弁になっとるんー?」
ゼオラ「なんやのこの子、ヘンなコトいうて」
【公園】
♪チャンカチャンカチャ〜ンチャ〜ン
ゼラド「レイナどんレイナどん、朝起きたら、みんな関西弁になっとるんやー」
レイナ「とりあえず関西人は『〜どん』とかいわへんと思うけどなしかし」
ゼラド「わたし、なんやようわからんわー」
レイナ「わかんらんゆうたら、なんで高校生にもなって夏休みのラジオ体操やっとるのかわからんわしかし」
ゼラド「あ、せやせやハンコさんもらわんと、ハンコさん」
レイナ「いややわ、なにをハンコにさん付けしとるん」
ゼラド「ウンコさんかてウンコさんいうやんかー?」
レイナ「朝からウンコさんの話するんやないの、この子は」
ゼラド「なんで関西人はウンコにさん付けするんやろなー」
ヴィレアム「ODE(おんしら でんがなとか えべっさんがどうとか言い出してるぞ)症候群だ」
ゼラド「ヴィレアムどん!」
レイナ「取りあえず、『おんし』は高知弁やがなしかし」
ヴィレアム「朝起きたら、どうもみんな、間違った関西弁をつことるんや」
ゼラド「えっ、間違うてるん? これ!」
レイナ「間違うとるわ、なんやようわからんけど、とにかく間違うとるわしかし」
ルナ「おう、ワシじゃ、生徒会長のルナじゃ」
レイナ「いやいやいや、もう関西弁やのうてただのキヨになっとるし」
ルナ「こないな言葉遣いじゃ、恥ずかしゅうてオカンのとこにもよう里帰りでけへんわ」
キャクトラ「こないな感じで、ワテらも難儀してますん〜、ホンマ」
レイナ「そのわりに自分、めっさニコニコしとるやん」
レラ「・・・・・・おまっ、・・・・・・おまっ」
キャクトラ「ああ、レラ殿は『おま! レラでおま!』や、朝の挨拶してますん」
レイナ「もはやただの笑福亭鶴光やないの!」
ゼラド「レラどん、めっさ目ぇこすってるやんー。眠いんちゃう?」
レラ「・・・・・・に、・・・・・・て、・・・・・・おま」
キャクトラ「『低血圧で朝弱いいうのに、起きたらこないな笑福亭鶴光で、
ホンマかなんわ、でおま』と、レラ殿眠い目を擦り擦りメッタクソいうてますわ〜」
レイナ「自分もはや笑福亭鶴光したいだけやないの、しかし!」
ラン「いったい、何が起こっているんでしょうか!」
ゼラド「うわ、ランどん、標準語になっとるやんー」
ラン「こんなの、私、なにか落ち着かないわ」
スレイチェル「こないな言葉遣いですと、一見さんお断りの料亭みたいで、
うっとこのお店もよう開けられまへんし、困りおすわ」
レイナ「なんや微妙に京言葉やし」
ミナト「べつにそんな、なまら困ることもないっしょ。
ちょっと口調が変わっただけだべさ」
トウキ「せやかてな、って自分だけなんで北海道弁になっとるんや!」
ミナト「娘。愛?」
トウキ「しばくでホンマ!」
フィリオ「おぼこいなミナトくん。娘。をリアルタイムに愛すつるなら、
こんくれえしてもらわんとぉ」
ミナト「おおっ、さすがフィリオ先生っしょ!
現娘。リーダーのラブリー高橋の福井弁を完璧に使いこなしてるべさ!
訛り倒してるくせに文字に起こしにくいことで有名なのに!」
トウキ「ミナト、兄やんたまに、ホンマお前のことしんどいわぁ」
ゼラド「症状にバラつきがあるんやなー」
レイナ「そないなことより、エエ高校生が揃いも揃って朝のラジオ体操出とる方が腑に落ちんで、しかし」
ハザリア「ん? なにをやっておるか貴様ら、喋り方がおかしいぞ」
ゼラド「えっ! ハザリアどん!」
レイナ「なんで自分だけ言葉遣い変わってないんやしかし!」
ハザリア「貴様ら、たぶんその関西弁間違っておるぞ」
レイナ「そんなこと百も承知じゃワレぇ!」
ルナ「ワレ、いちびっとったらしばくでホンマ!」
ハザリア「ああ、ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ、耳障りな喋り方だな。
なんの遊びか知らんが、鬱陶しいからやめろやめろ」
レイナ「どないなっとるんや、ハザリアだけ難を逃れてるなんて、理不尽やでしかし」
ルナ「日ごろの行いは関係ないようやな、おどれ」
ハザリア「貴様、本当にガラが悪いぞ、その喋り方は」
ゼラド「ね、ハザリアどん、昨日どこか行ってたんやないの?」
ハザリア「ああ、お台場にな」
レイナ「夏休み早々、自分、あまりにもわかりやすいで、しかし」
ゼラド「昨日、この町にいらはったひとにだけ症状が出てたんかなー。
んーと、わたしとおんなしで関西弁になってるのがヴィレどんとレイナどんとトウキどんと」
レイナ「どんどんいうてたら、お弁当みたいやないのしかし」
ルナ「ワレ、それボケなんかツッコミなんかハッキリせえや」
レイナ「自分、性格まで変わっとりゃせんかしかし」
ゼラド「トウキどんとミナトどん、二人、兄弟で症状が違とるけど、
昨日の生活ぶりになんや差があらへんかったー?」
ミナト「昨日は、親父と一緒にカラテの稽古して」
トウキ「フツーにメシ食ってフロ入って屁ぇして寝たわ」
ミナト「変わったとこなんてなかったっしょ」
トウキ「そういえば自分、ゆんべめっさカルピス飲んでへんかったか?」
ミナト「そうだったべか?」
ゼラド「あ、せやー、水源!」
【学校の裏山】
レイナ「なんやの、こんなとこでしかし」
ゼラド「たしか、このへんに浄水場があったと思うんやけどなー」
ガサガサッ
ラーナ「う〜ん、メガネメガネ」
ランル「オメ、メガネってこれじゃないかず」
ラーナ「おんしゃあ、言葉おかしゅうなっちょりゃせんか」
ランル「なっちゃんず、わぁいつもどおりず」
レイナ「女子中学生、もはやなにいっとるかわからんで、しかし」
ゼラド「ラーナどんら、こないなとこでなにしよるんー?」
ラーナ「浄水場を作り替えるから、古いのを解体してたぞね」
ゼラド「へー、新しくなるんやー」
レイナ「待ちや、自分。そしたら、新しい水源は?」
ラーナ「あっちにある地下水からくみ取るそうぞね」
【山奥】
クリハ「え〜と、アカメガシワが」
レイナ「クリハーっ!」
クリハ「きゃあっ! ゼラドにレイナ、どうしただえ、こんな時間にこんなとこへ」
レイナ「自分はいったい何弁になっとるんやしかし!」
クリハ「何弁て、うちのお母さん、元々伊豆の出身だで」
レイナ「したらそれは素か!
夏休みになるとオカンのイナカの言葉になるとか、意味わからんでしかし!」
クリハ「レイナ、そんたら喋り方したら下品だらあ?」
ゼラド「クリハどん、こないなとこでなにしとったんー?」
クリハ「えっ? べつに? 単なる健康ドリンクの研究してただけだえ?」
レイナ「目ぇめっさ泳いどるやん、自分!
乳やろ! 乳膨らますドリンク研究しとったんやろしかし!」
クリハ「そんだらこと、私、知らすかぁ〜」
レイナ「乳やろ! 乳やいうてまえ自分!」
クリハ「そんな、乳、乳、いわっとおよし」
ゼラド「ふたり、ケンカしたらアカンよー」
ゼラド「つまり、クリハどんが開発途中のドリンクそのへんに捨てて、
それが地下水に混じってご家庭の水道に混じったってことやなー」
クリハ「ゴメンゴメン、そんだらことになってるとか、わからんかったっきから」
レイナ「クスリ関係あらへんなら、その伊豆訛りをやめぇやしかし!」
クリハ「めんごめんご、すぐ中和用のドリンク作るけえ」
ゼラド「したら助かるけどなー」
レイナ「ゼラドはよくても、一難去ってまた一難やで、しかし」
言語中枢に働きかけることによって方言を喋らせるわけか
身体だけじゃなく脳に影響を与えるなんて汁は代を重ねることによって確実に進化してるな
いやしかしコレは普通にバイオ兵器では…
汁がオーケーなのはバランガ家とバルマー勢だっけ
ゼラドもバルマーも影響受けてたってことはもはや別物だなw
関西の方に失礼かもしれないがOG町が関東にあって本当に良かった
そういえばランさんは汁ダメだったような気がする。
…標準語のままか。
バルマーズで汁ダメなのはキャクトラじゃなかったか?
ラン姐標準語だと……不気味だが言ってることがわかりやすいなw
イェーガー親子は今日のスーパーヒーロータイムに釘付けだったんだろうなぁ
父親の方は徹夜してでも映画を観に行きそうだ
家族も巻き込んでw
来週なんてどうなるんだろう
ダブル光太郎だぞw
じゃあダブルゼラドだ
イェーガー家:観賞中
ギリアム(老けたなぁ光太郎……ヴィレアムがもう高校生になるんだ。それも当然か……
しかしお前の輝きはあの頃と微塵も変わっちゃあいない!)
ヴィレアム(父さん…珍しく家にいると思ったら何してんだ?モニターにかじりついて)
ガタタッ
ギリアム「なんだとっ!?」
ビクッ
ヴィレアム「ど、どうしたって言うんだ父さん!」
ギリアム「まさか彼まで復活しているとは……(忠実な部下だったが…非道さも変わらんか……クッ…)」
ヴィレアム「そんな仮面引っ張り出してどうするつもりなんだ父さん!」
ギリアム「待っていろ光太郎!お前の起こす奇跡に俺も手を貸すっ!
コール、ゲシュペンスト!」
ヴィレアム「どこへ行くんだ父さーん!って行っちゃったよ……何見てたんだいったい……」
(んん? なんだかおんなじ顔した人が二人……どこかで会ったことある顔だけど……)
バランガ家
ゼラド「なんだか今日はヴィレアム君ちがさわがしいなぁ……おねぇちゃーんご飯にしよう?」
ディストラ「なんか遠くで世界の壁が壊されたような気が…何なんでしょう?」
異世界の壁通過しまくってるディケイド勢は
タイムダイバーからすりゃ見ててイライラする存在だろうなぁw
いつどんなパラドックス起こすかわかったもんじゃないからな
タイムダイバークォヴォイド
ヴィレアム「父さん、どこ行っちゃったんだろう」
キャクトラ「友よ、なにしてはりますのん〜?」
ヴィレアム「お前がなにしてるんだよ、さっさと汁飲んで関西弁直せよ」
レラ「・・・・・・・・・・・・おま」
ヴィレアム「お前はオマオマいいたいだけだろう!」
キャクトラ「レラ殿は、『一生のうちの”おま”っていわざるを得ない回数ノルマ』を
この機会にこなしとくつもりやいうてはりますわ〜」
ヴィレアム「やめとけよ!
そんなノルマ、こんなときに使い尽くしたら将来困ったことになるぞ!」
レラ「・・・・・・・・・・・・おま?」
キャクトラ「『はて、”おま”なんて普通に生活してたら滅多に口にしない言葉だと思うが、
いったいなにが困るっていうんだろう』と、レラ殿が首を傾げてはりますやんか〜。
友よ、ここはチャッチャッと説明せなあきまへんで〜」
ヴィレアム「お前、そのヤベッチみたいな喋り方をちょっと気に入ってるんじゃないだろうな!」
ラン「困ったわ。いつまでもこんな言葉遣いじゃ、明日お店に出られなくなっちゃう」
ヴィレアム「あんたもか! いいからさっさと汁を飲んでください!」
ラン「だってそんな、あんな汁なんか飲んだら、私、自分がどうなってしまうかわからなくて」
ヴィレアム「性格まで変わり始めてるじゃないですか!
さっさと汁を飲んでください!」
ディストラ「ディケイド!この悪魔め!」
イングラム『悪魔はお前だろうが』
イングレッタ「ギリアム?その仮面は…」
ギリアム「かっこいいだろう?」
イングレッタ「ノーコメント」
ギリアム「そうか。それより光太郎に会いに行かないか?」
イングレッタ「行く」
ギリアム「君が来てくれれば心強い!待ってろ光太郎!すぐに助けに行くぞ!」
イングレッタ「(光太郎…ギリアムに使命を気付かせた人。どんな人かしら?)」
ルル「このペースだとまた修羅場コースですわね…」
アオラ「まぁ、仕方ないだろ。でも祭典が終わったらまた海行こうぜ海」
ラッシュ「そうだなぁ…」
真龍「うぅ///」
ルル「そんな恥ずかしがらなくても良いと思うのですけどね、スタイルが良いのだし」
真龍「だからってあの水着はないよ」
アオラ「ああ…お姉ちゃん(ディストラ)のビキニに対抗して真龍(真龍の母)さんが
着ていた水着と一緒だったんだっけか?」
真龍「無理やり着させられたのよ…」
ラッシュ「ん、俺は良いと思ったけどな」
真龍「そうはいってもあの胸元でクロスしているセクシー水着は嫌よ!!」
>>455 主人公であるゼラド(たぶん高2)より青春?を謳歌しているな、アオラ
ラキア「お腹が空いたぞ、ラッシュ。
ごはんはまだか?」
ラッシュ「ちょっと待ってくれよ。もうすぐ米が炊けるから、炊けたら蒸らす時間を利用して天ぷらを揚げる。
今日はアオラたちもいるから、みんなで揚げたてを食べよう。
手が空いているなら、机の上に出してあるカレー粉でカレー塩でも作っておいてくれないか・・・って姉さん!
帰って来てたのか?」
ラキア「不思議なことを言う奴だな。
私はどこにも行っていないぞ。
知っているだろう。
私が外出するのは週刊誌を立ち読みするためにコンビニに行く時と、お前と真龍が二人きりになりたそうな時に空気を読んで漫画喫茶に行く時だけだ。
かわぐちかいじ作品も残すところ『イーグル』だけだからな。次は福本信行に手を出そうと思っている」
アオラ「何を言ってんだ、ラッシュ。
ラキアさんは今までずっと俺たちの同人誌作りの手伝いをしてくれてたじゃないか」
ラキア「そうだぞ。
12ページの擬人化アナロ熊が地デ○カに手を出そうとする男たちに向かって『かわいい地デ○カちゃんを陵辱するのはやめて!私が代わりになるから!
私は著作権フリーだから何をしてくれたって良いわ!』と叫んでるシーンのトーンワークは私としても改心の出来だと自負している」
ラッシュ「えっ、いやっ、その、だって姉さんは旅に出て、この前ノイエDCで世話になってるって手紙を送ってきたじゃないか」
真龍「手紙?ノイエDC?
ラッシュ、何の話をしているの?」
ラッシュ「姉さんは伯父さんが死・・・伯父さんがいなくなって、自分を見つめなおす旅に出たんじゃないか!」
ラキア「いなくなった伯父?
ウェントス伯父さんもイグニス伯父さんもアクイラ伯父さんもコンターギオ伯父さんも南極で元気に穀を潰してるじゃないか。
ウンブラ伯母さんがまた『結婚する、今回こそ運命の相手に巡り会えた』とか言ってるらしいが、どうせすぐ出戻ると思うぞ」
ラッシュ「その中の誰でもなくて・・・」
ルル「ラッシュはさっきから何を言ってますの?
ラキア様はずっとOG町におられたではありませんか」
ラキア「そうだぞ。
>>89に普通に混じっているだろう」
ラッシュ「あれっホントだ。
いやっ、でも、そうだ!姉さんがつけてる腕輪!その腕輪は!」
ラキア「この腕輪かい?憶えているかい?ラッシュ。
昔ふたりだけで祭りに行ったことがあっただろう。
その時にお前が射的でとってくれたんじゃないか。
このプレゼント嬉しかった。誕生日のプレゼントだった」
ラッシュ「・・・ごめん、憶えていない」
ラキア「フフ、そうだろうな」
ラッシュ(姉さんはこの年まで体が弱くてずっと寝込んでたんだ。そんな事実があるはずがない。
でも、俺の頭に浮かぶこの情景は何なんだ。射的の銃を構える俺、それを目を輝かせながら見ている姉さん。
この記憶は何だ。何が起こってるんだ)
真龍「ラッシュ、大丈夫ですか?」
アオラ「今日のラッシュ様変ですわよ」
ラキア「真実なんてどうでも良いじゃないか。
愛しい姉がおなかを空かして待っている。
今のお前にそれ以上に大事な事があるのか?」
アオラ「俺も腹が減った。米も炊けてるしメシにしようぜ」
ラッシュ「ああ・・・そうだな。メシにしよう」
ラッシュ(そうだ。真実なんてどうでも良いじゃないか。
真実なんて追いかけたって碌なことにならない、それを俺は学んだんじゃないのか。
姉さんがここにいる。それで十分じゃないか)
このスレはいくらでも並行世界が作れるから便利だよな。弊害もあるが。
>>454 グレ子にとっては楽しいおじさんだな>ギリアム
そんなギリアムを疎ましく思っている青ワカm…イングラム
祖父がクトゥルフ神話に出てくる邪神みたいな存在だから苦労するな、ラッシュは
アレが気まぐれ起こすだけでどんな現象が起こるか想像もつかないんだもの
まぁタイムダイバーズが黙っちゃいないだろうが
妻にそっくりな女の子と並んで歩いてたらあらぬ誤解を招きそうではあるが>ギリの字
「お子さんは男の子だと…」
ギリ「ヴィレアムではない。知人の子を預かったんだ。名前はイングレッタ」
グレ「……」
グレ「ばあさん」
ですねわかります。
マダオ声のギリアムかよ
パンティー脱ぎたい
でも脱いだらノーパンになっちゃうしはずかしい(///)
ディストラ「パンツを脱いだらノーパンになるのは当たり前のことじゃないですか。ねえ?」
ゼラド「うんうん」
クォヴレー「真面目な顔で何を言ってるんだお前たち」
常にノーパンの人が何か言ってるな
何!久保が常にノーパンだと!!
まあ確かにいつも例の変なパイロットスーツ着てるが…インナーくらい着てるだろ多分!>久保
アルマナ「脱がせてみれば分かるじゃないですかw」
そまぶの悪魔再び
イングラム「何を隠そう俺は常にノーパンだ」
クォヴレー「ノーパンも何もお前には下半身が無いだろう?」
アルマナ「私、あなたのそのスーツの構造が気になって仕方がないんですよ。クォヴレー」(にじりにじり)
クォヴレー「下位バルシェムのの標準装備だ。それより俺はお前のその頭につけている髪飾り(?)の方が不思議なんだがな」
アルマナ「じゃあ見せあいっこしましょう?まずはクォヴレーから…
クォヴレー「あ、アルマナ…お前の性格は妙な方向に変わっていないか?」
アルマナ「為政者って結構神経をすり減らす仕事なんです。大丈夫です、ちょっと『気分転換』すれば元の私に戻れそうな気がしますからw」
クォヴレー「待て!ゼラドやルナに知られたら
アルマナ「じゃあ次はルナも一緒で…ああ、なんでしたらゼラドちゃんも」
クォヴレー「!?」
ディストラ「……ガンスレイヴ、ロックオフ」
久保に勝ちたいならイングラムかアルマナ様に教えを乞えばいいんじゃね?>ヴィレアム
多分背後霊は面倒くさがってアルマナのほうはODEな事しか考えつかないだろう
イングラム『まあお前がその特殊能力を駆使して人外どもと生きるか死ぬかの殺し合いをし続けざるを得ない環境にいた上で下手すればラスボスになりかねないような凶悪な機体を手に入れていれば久保に勝てる『かもしれなかった』だろうな』
ヴィレアム「ええと」
イングラム『だがそうはならなかった。というわけでこの話はこれで終わりだ』
ヴィレアム「投げやりすぎませんか!?」
イングラム『正直面倒だ。お前を一から鍛えるよりグレちゃんにディズニー映画(情操教育)を見せる方が有意義だ』
ヴィレアム「酷っ!」
アルマナ「クォヴレーの弱いところですか?まあ彼は感覚を制御してしまうんですが…あえていうなら<放送禁止>や<放送禁止>を<放送
ヴィレアム「俺が知りたいのはそういう方向の弱点じゃない!!」
ディストラ「…なんで知ってるんですか?なんで知ってるんですか!?」
ヴィレアム「どっから出てきたこの人!?」
◆
入札会場となったのは、ウォール街の片隅に建つホテルの二階、本来はパーティ会場
として用意されている広大なホールだった。ぴかぴかに磨き上げられた大理石の床やしゃ
ちほこばったシャンデリア、新進の現代アートで飾られた空間に、いまは素っ気の
ない長机とパイプ椅子がコの字型に置かれている。
「それでは、お手元の条件でご了承いただけるのであれば、代表者2人連盟で署名捺印してください」
上座に座っている弁護士が静かな声で告げてホールの中を見渡す。
「その前に、よろしいでしょうか」
ロームフェラ財団側の席に着いていた男が手を挙げる。
「私共は先に亡くなられたデルマイユ侯爵のご子息から委任状を頂いております。
そこで、そちらの『レッドアース・キャピタル』はデルマイユ食品創業者一族との間で
結んだ約束事をいっさい守らず、
デルマイユ食品のため断腸の思いで退陣された同一族に対して」
「異議あり!」
『レッドアース・キャピタル』側の席に座る、焦茶色の髪をした青年が手を挙げる。
「本日の入札はデルマイユ食品の適正価格を扱うもので、
そちらのおっしゃることは本件とは無関係では」
「異議を却下します」
続けろ、と弁護士がロームフェラ財団側の男に目線で促す。
「『レッドアース・キャピタル』は創業者一族の退陣と引き替えに相当額の退職金を支払うという約束を果たさず、
のみならず、同一族があたかも企業を私物化していたかのような風評を流し、
同一族の名誉を著しく毀損した疑いがあります。
先の異議のとおり、このことは本日の入札と直接の関係はないものの、
デルマイユ食品を託すにふさわしい人物は誰か、ということについて参考意見として述べさせていただきました」
「なにか異議は」
焦茶色の髪をした青年が歯噛みをしながら身を乗り出すものの、
弁護士の目線を受けて不承不承という顔で頷く。
「いえ」
「それでは、入札を開始します」
「1億3000万」
「1億4000万」
「では、裏付けとなる保証書の提示を」
ネットオークションでコンサートのチケットを競り落とすのとはわけが違う。経営体制
はズタボロになったとはいえ、100年以上の歴史を誇る食品会社を買収するのだ。入札額
をいたずらに吊り上げ、取り引きそのものを台無しにしてしまうようなことがないよう、
入札と同時に資金の出所を明確にすべし、というのがこの場でのルールだった。
「結構です。それでは」
「1億5000万」
ロームフェラ財団側の宣言を聞いて、青年がにわかにおどおどとし始めた。あたりを
きょろきょろと見まわし、こちらを振り向こうとすらする。
舌打ちをしそうになるのを、必死でこらえた。
眼球のユニットから、青年が持つPDAに向かって赤外線を撃つ。青年は液晶画面を
しばらく見つめると、おそるおそるというふうに弁護士に向かって手を挙げた。
「あのう」
「なにか」
「先ほど入札されたロームフェラさんですが、
ひょっとして、資金の出所として銀行からのローン以外に、
タウンゼント証券のジャンク債を提示されているのではないでしょうか」
資金の出所は守秘義務に含まれる。弁護士は無言のまま青年を見返した。
「ええっと、そのですね、そのタウンゼント証券なんですが、
ここ三ヶ月で鷺や証券法違反の行為があったという疑いが5件、
投資家から説明義務違反を問われての民事訴訟を7件抱えております。
先ほど先方が仰っておられた、
デルマイユ食品の未来を託すにふさわしい資格というものを考慮するにあたり参考情報として」
「わかりました」
弁護士がぺこりと頭を下げる。
「あっ、あの、こちらの入札額は1億7000万ドルです」
「では、しばらくお待ちください。審議に入ります」
ドカッと、ロームフェラ財団側の誰かが椅子を蹴る音がした。
◆
一時間ほどの審議の後、ロームフェラ財団側の入札額は無効とされた。
この時点をもって、デルマイユ食品の経営権は『レッドアース・キャピタル』
へと委譲されることが決定した。
足音も荒くホールから出て行こうとするロームフェラ財団側の人間の中で、
たったひとり、こちらに歩み寄ってくる男がいた。背がひょろりと高く、
くすんだ金髪をしている。
「讃えさせてもらえないかい?」
「あっ、あの」
握手の形に突き出された手を前に、青年があたふたと両手をズボンの擦りつける。
「いや、君じゃない」
くすんだ金髪をした男の目線は、青年をすり抜けてその後ろに向かっていた。
「うしろにいる、雛だよ」
「いっひひひひひひひ!」
マーズは4本の脚をガチャガチャと動かして大理石の上を歩いた。
ナード系の若手社長が、寝るときも取り引き場所にも連れて歩く風変わりな人形。
『レッドアース・キャピタル』の社員までもがマーズのことをそう思っている。ウォール
街に現れて以来、半年足らずでバルチャー・ビジネスの雄と呼ばれるようになった立志伝中
の人物が、まさかラスベガスで素寒貧になってトイレで首をくくろうとしていた役者くずれ
だとは、誰も知らない。
マーズが、ギャラガーという青年を傀儡に選んだことに大した理由はない。強いて挙げれば、
役者志望だっただけあってそれなりに顔が整っていたからだという程度だ。4本脚の自分が
表に出ればろくなことにならないと、マーズは2年ほどの人生で学習していた。
「ハジメましてになんのかなー、ホリス・ホライアン旧OZ情報局特務調査隊所属一級特尉。
おじちゃんて呼んでやろーか」
「構わないよ。今は僕も、アーディガンだからね」
自称ホリス・アーディガンは、どこか誇らしげに宣言する。
「ふんっ。だったら呼ばねーよ。
おれぁーアーディガンじゃねーもの」
ホリス・ホライアンが、紅茶のような色をした瞳に笑みを浮かべるのが気に食わなか
った。いったい、アカネ・アーディガンはこんな胡散臭い男のなにがよくて結婚したのだろう。
◆
ニューヨーク、ブロンクスの片隅にある古びたホテルの最上階がマーズの事務所兼
ネグラだった。もう少しまともなオフィスを構えればいいのにとビジネスパートナーのギャラ
ガーはいうが、生まれのせいか育ちのせいか、マーズはゴミゴミしたところの方が好きだった。
マーズは、2歳になったばかりだった。
フィリピンで小金を稼いだマーズは、その脚でアメリカに渡って商売を始めた。経過は上々
だった。人間という生き物は、意外なほど社会経済学や群衆心理学のとおりに動く。
「ご活躍のようだね」
ホリスはワイングラスに口を付けて、マーズの気に食わない薄笑いを浮かべる。
「ふんっ!」
このホテル自体、マーズが債権を買い取って自分のものにした物件だ。事務所兼ネグラは、
マーズの好きなものばかりで埋め尽くしてある。聖闘士聖衣神話シリーズの水晶聖闘士も、
テレビ放送当時懸賞でしか手に入れられなかった教皇アーレス玉座付きフィギアも、
セルビデオもレーザーディスクも、ゴミ拾いをして暮らしていたころには切れ端だって
手に入らないものばかりだった。
「ジョーダンじゃねーや。
ホンライなら、おれがデルマイユ食品の債権ゼンブ買い取ったジテンで買収は終わってんだ。
従業員組合執行部からの委任状も、組合員の同意書も、ぜーんぶそろってんだよ。
それを、侯爵だかなんだか知んねーけど、
ジジィババァがぎゃあぎゃあ騒いで、ロームフェラ財団の連中まで連れ出し来やがった。
おかげでおれぁー、払わねーでもいーカネ1億7000万ドルもドブに捨てる羽目になっちまったよ。
今日の入札に漕ぎ着けられたジテンで、おれの負けなんだよ」
フライドチキンを手づかみにして、むしゃりとやる。味覚はなくとも、肉に歯を突き立て、
ぼたぼたとこぼれる肉汁を舐め、残った骨をクチャクチャとしゃぶるのが、マーズは大好き
だった。それから、コーラだ。炭酸が口の中でシュワシュワと弾けるのが、なんとも面白い。
「カズマさんに連絡しないんですか?」
ホリスは静かな口調だった。
「ぺっ」
「作って半年もしないうちに出て行かれたと、ずいぶん心配なされてるんですよ」
「知ったこっちゃねーよ」
「シホミさんのところも飛び出してしまったというし」
「あ〜、あのクニぁー、ダメだ」
「いままで、どこでなにをされていたんですか?」
「どこだっていーだろ」
マーズはじろりとホリスの顔を睨め上げた。
「あんたはどーなんだよ。
いまさら、ロームフェラ財団にサトガエリかい?」
「いいえ。今回は昔の知り合いに頼まれて、手伝いをしていただけです」
「フーン、ヤシナうカゾクのいるヒトぁータイヘンだね。
おやじにツメの垢でも飲ませたりてーよ」
「家族なら、いらっしゃるじゃないですか」
「ガレントじーさんなら、もートシだから引退したそーだよ」
「いや、あなたが」
「おいおい」
ガタンと、マーズはテーブルの上にメカニカルな脚を置いた。
「こいつが見えねーのかい。おれぁーロボットなんだよ。
や、アンドロイドだったかな。テイギがよくわかんねーから、どっちだっていーや。
とにかく、おれぁーヒトじゃねーの、モノなの、備品なの!
カゾクってなぁー、木の股から生まれてくるモンじゃねーだろーがよ!」
ホリスは落ち着き払った顔で料理を口に運んでいる。
「本当に備品として作ったのなら、
カズマさんはあなたに自分のライフデータを組み込んだりなんかしませんよ」
「知ったこっちゃねーよ。
ヴァルストークでぼっちになっちまって、ヒトコイしかっただけじゃねーの」
「アーディガンというのはね、誇り高い血統ですよ」
「気に食わねー口の聞き方だな。
まるでおれがワルさしてるみてーじゃねーか」
「デルマイユ侯爵は」
「ゴールデンパラシュートのことなら、ありゃー白紙委任状とヒキカエだってハナシだったんだよ。
出すモン出さねーで、カネだけ寄こせなんてムチャがとーるかよ」
ゴールデンパラシュートとは、買収を仕掛けたい企業の役員に対して支払う報酬のことだ。
簡単にいえば、裏切り者に渡す金貨のようなものだ。
「デルマイユ侯爵一族に経営者の手腕があったとはいいません。
しかし、あなたの、懐柔から始めて追い込みにかかるこれは、
アーディガンの流儀ではありません」
ダン、とマーズはテーブルを蹴飛ばした。
「聞ーたふーなクチきーてんじゃねーぞ、このムコヨーシが!
ジブンはセイレンケッパクでございみてーなツラしてんじゃねー!
OZ情報局時代にやってたコトをアカネおばちゃんにぶちまけてやったっていーんだぞ!」
「構いませんよ」
ホリスはフォークを静かに置く。
「私の過去のことなら、すべてアカネさんに伝えてあります」
「幼児相手にミョーなノロケかたしてんじゃねーよ」
「私はね、アーディガンという名前に敬意を持っているんです。
だからこそ、アーディガンの一員になったいま、
その名に恥じない行動を心がけ、妻もそれを受け入れてくれています」
「アーディガンじゃねーおれにゃー、カンケーのねーハナシだ」
「シホミさんが、どうしてあなたに『聖闘士星矢』のことしか教えなかったかわかりますか」
「『サムライトルーパー』まで手がまわらなかったんじゃねーの」
「アーディガンの魂は、言葉で紡がれるものではないからです」
「出てけよ、おれぁーアーディガンじゃねーっつってんだろーがよ!」
ホリスは、またマーズの気に食わない笑い方をしながら席を立った。
「しかしね、マーズさん。私が見たあなたは、まぎれもなくアーディガンですよ」
「失せろ!」
マーズはコーラの瓶をドアに投げつけた。
◆
気に入らない。なにもかも気に入らない。
マーズは、アーディガンという名前が嫌いだった。とりわけ、自分を組み上げたカズマ・
アーディガンのことは商売人としていっさい認めていなかった。
カズマ・アーディガンは気分屋だ。その場の状況に流されて値引きはするし、ときには
ただ働きまでする。考えられない。この生き馬の目を抜く世界で、あんなやり方をして
いてはいずれ破滅するだけだ。
そのくせ、カズマ・アーディガンはいつも満ち足りたような笑顔を浮かべている。それ
がなおさら気に食わない。あの笑みを見るたびに、自分はしょせん作り物でありロボット
であり半端物であると思い知らされるようで、たまらなく苛ついた。
「マーズ」
ソファにひっくり返って経済誌の記事をダウンロードしていると、ギャラガーに声
をかけられた。
「次の案件なんだけど」
「デルマイユからぶん取ったリゾートホテルだったら、
地元の観光会社が欲しがってっからウマイこと吹っかけて売ってやんな。
あすこで売りモンになんのはあのホテルくれーだったから、あとぁーテキトーにショブンしちゃっていーや。
あー、そだ。そろそろ最上重工に工作しかけてこーか」
「いや、そうじゃなくて」
ギャラガーが、一生懸命描いた作文を提出する子供のような顔をしてひと束の書類を
差し出していた。文書ソフトのテンプレートをそのまま使ったような書体は、一応企画書
のつもりらしい。『バイアウト対象』の欄には、『L&Eコーポレーション』という社名があった。
「あ、ヤダ。ここぁヤダ」
主要取引先にマオ社の名前を見るなり、マーズは企画書を投げ捨てた。
「どうしてだ。僕の調査によると、ここは規模の割に妙に利益率が高くて」
「マオ社絡みじゃねーか。関わり合いになりたくねーよ」
「なにをいっているんだ、ロームフェラ財団相手に一歩も退かない君が!」
4本脚のマーズは、4本脚のものなら椅子と机以外なんでも食べるという中国人に対して
本能的といってもいいほどの恐怖感を持っていた。従って、中国系企業であるマオ社の
こともなんとなく苦手だった。
しかし、ギャラガー相手に自分の弱点を晒してやる気にはならない。
「ロームフェラ財団ってなぁー歴史が古ぃーだけあってデータが集めやしーの。
ここ、見てみろよ。設立から20年も経たねー小っちゃな会社じゃねーか。
しかも、副社長がラージ・モントーヤで、社長夫人がミズホ・グレーデンだ?
なんとかエンジンとか換装システムとか作ってる研究者じゃねーか。
大方、ここぁー研究者が発明の権利取りっぱぐれねーためにこしらえた会社だろーよ。
チョッカイ出したらマオ社の弁護士がすっ飛んで来るに決まってらー」
「マーズ、僕だって君と会ってからずいぶん勉強したんだ!」
しつこく食い下がってくるギャラガーに、マーズは隠しもせずに舌打ちをした。
「だったらいー加減ガクシューしろぃ。
ハゲタカの獲物に求められる条件その一、事実上経営破綻してて、その負債がひとつどころに手中してるコト。
その二、目当ての部門に関しちゃ売上が堅調なコト、
その三、しょーもねー副業に精出しちまってるコト、
その四、家族経営とか、攻めドコがハッキリしてるコト、
その五、社内で内紛が起こってるコト。
経営不振なわけでもなんでもねー、
従業員5名のうち4人が兄妹夫婦じゃー寝返りをネラえるとも思えねー、
しかもマオ社のバック付きだ。
こんなしちめんどくせーとこに手ぇー出すメリットがあるってんならゆってみろぃ」
「でも、L&Eはマオ社の子会社というわけじゃない。
たぶん、研究員が独立して作った会社なんだろう。
こんな小さなところを攻めたくらいで、マオ社が出てくると決まったわけじゃ」
「あのよ、おれらぁーファンドってなぁー、
投資家からカネ預かって、増やして返さにゃーなんねーの。
返せなかったら、どーよ、てめーが100人クビくくったって追っつかねーぞ。
あぶねー橋なんざーホイホイ渡りたくねーよ」
「でも」
ギャラガーが、ぐっと握り拳を固めるのが見えた。
「僕は、挑戦がしたい」
「ギャラガー、ギャラガー、ギャぁラガぁ〜。
てめーの分ってモンを忘れてねーか。
おれぁーてめーにアドバイザー料なんざー払った覚えはねーぞ。
いーから、ブログにカリスマ社長っぽいこと書いてりゃーいーんだよ」
「キョウスケ・ナンブなら、カイ・キタムラなら、アラド・バランガなら!
こういうときに引き下がったりなんかしない!」
ギャラガーが口にした名前をデータの中で見つけるなり、マーズは机を殴りつけた。
「ふざけんじゃねーぞてめーっ!
そりゃーグンジンの名前じゃねーか!
ビジネスマンがヒトゴロシに憧れてんじゃねーよ!」
「マーズ! 僕は人形じゃない、人間なんだ!」
「アイニクおれぁーてめーを人形として雇ったんだ、ばーか!」
今日は、星占いの結果でも悪いのだろうか。マーズにとって苛立つようなことばかりが起こる。
◆
よほど急を要する用件でない限り、マーズはホテルの部屋から出ない。
「あー、そーだよ。
そこのホテルに最上重工の常務サンがいっから、ランチしてきなー。
そこぁー後継者に恵まれてねーってヒョーバンだから、いまのうちに引っ張りこんどくんだ」
通信を終えて、ソファの上にひっくり返る。脚が4本もあるマーズはまともに座ること
ができず、いつもひっくり返るような姿勢になってしまう。
一時停止にしていたテレビの映像を再び動かした。
『俺は立ち上がるぞ、何度でも何度でも』
『行け、行くんだ星矢』
『俺たちの小宇宙をお前に』
『あたしの命をあんたに上げるから』
『聖闘士星矢』ポセイドン編の映像だった。射手座の黄金聖衣をまとったペガサス星矢
が、胸に深々と突き刺さった矢を引き抜いて弓につがえる。現在のゴールデンタイムでは
放映できないような真っ赤な血がぼたぼたと石畳に落ちる。傷だらけのドラゴン紫龍が、
キグナス氷河が、蛇遣い座オピュクスが星矢を後ろから支える。立ち向かうのは、強大な
小宇宙をもつ神である海王ポセイドンだ。
セルアニメ独特の、どこか歪んだ線で描かれたペガサス星矢の鬼気迫る表情が画面を
覆い尽くす。
マーズは、このシーンが大好きだった。
ペガサス星矢は、不屈のスーパーヒーローだ。
聖闘士の中でも最下級の青銅に属するペガサス星矢が戦うのは、いつも格上の相手だ。
圧倒的な実力差に、星矢はいつもズタボロにやられてしまう。それでも、星矢は絶対に
諦めない。どんなにやられても、何度でも何度でも立ち上がって、最後には必ず勝つ。
星矢の後ろには、いつも血を分けた兄弟や、かつて強敵だった親友や、師匠や、ヒロイン
がいる。どれひとつ取っても、マーズは持ち合わせていないものだった。
「あー、セーヤは、いーなー、カッコいーなー」
ピリリと、コメカミのあたりから着信音がした。ギャラガーからの通信だった。
「あんだよ、おれのヘヴンタイムに」
『マーズ、いまから、いいか』
「ヤダよめんどくせー」
『5分後、そちらに行く』
「なんだっての」
返事もなしに、ギャラガーからの通信は切れた。
◆
ギャラガーは、ひとりではなかった。スーツ姿のビジネスマンを、後ろにぞろぞろと
引き連れている。うち何人かは、『レッドアース・キャピタル』の役員たちだった。
「あんだよ、ガンクビそろえて」
「マーズ、君を解任する」
「わけのわかんねーことゆってねーで、仕事に戻れよ、てめー」
「冗談ごとじゃないんだ」
ギャラガーがどこか強張った顔で一歩前に進み出る。
「タダとはいわない。
1億ドルの退職金を払うし、退職後の守秘義務も同業への就労禁止も求めない。
できることなら、君には業界に残って欲しい」
「なにをゆってんのかわかんねーな。
法的にゃ、おれぁー社長室に置かれてるヘンテコなオキモノでしかねーんだぞ。
オキモノ相手に退職金払うなんざー、カリスマ社長のやるこっちゃねー。
おれぁー、アタマのトんだセレブのマネゴトしろなんて指示出してねーぞ」
「マーズ、僕は、君と対等なビジネスマンとして話をしているんだ」
「のぼせあがってんじゃねーぞヤクシャくずれがぁーっ!」
電気スタンドをつかんで、床目がけて投げつける。電球が割れて破片がカーペットの上
に飛び散った。
ギャラガーは一瞬身体を竦ませたものの、一歩も後退することなく真正面からマーズ
に向かい合っている。
「マーズ、君には本当に感謝しているんだ。
君に拾われるまで、僕はなにもかも中途半端な役者かぶれでしかなかった。
だからこそ、いつまでも君と一緒にいるわけにはいかない。
僕は人間なんだ。ひとりの男なんだ。
自分ひとりの力で勝負をしてみたいんだ。
そして、いつかビジネスの場で対決をしたい」
ギャラガーの後ろに控える連中の中に、女が一人混じっていた。髪が黒い。東洋人だ。
中国人、いやあの化粧の趣味は日本人だろう。成功を収めてきた人間に特有の、自信と
野心に満ちあふれた表情をしている。
そういうことか。マーズの頭を怒りが駆け上る。
「テキトーにいーことゆったよーなツラぁーしてんじゃねーよ!
ケッキョクのとこ、てめーはおれを捨てるんだ!
ガラクタのゆーこと聞くより、ぷるんぷるんした肉のほーを選ぶんだ、てめーは!」
「マーズ! それは違う!」
「なにも違わねーだろーがよ!」
「君にとって、僕はただの看板に過ぎなかったのかもしれない。
でも、僕は君に友情を感じていた」
「ユージョーだ? おれの知らねーコトバを使うんじゃねー!」
マーズは椅子からぴょんと飛び降りた。ガチャガチャと足音を立てながらドアに向かう。
「待ってくれマーズ、解任の手続きを」
「オキモノ相手になんの手続きするつもりだよっ!」
「退職金は」
「ジョーダンじゃねー、てめーのホドコシなんざーダレが受けるか!」
「君のコレクションは」
「くれてやらー!」
「いらないよ!」
「いらねーとかゆーな!」
「いったい、どこに行くつもりなんだ!?」
「てめーの知ったこっちゃねーだろーがよ!」
ドアを蹴破ったところで、後ろから肩をつかまれる。
「君が何者で、どんな人生を歩んできたのか、僕は結局なにも知らない。
でも、いつか君に行ってもらいたい場所があるんだ。
僕も噂でしか聞いたことがないけれど、
キョウスケ・ナンブやアラド・バランガ、前大戦の英雄たちが集まって暮らしている町がどこかにあるそうだ。
僕が憧れた英雄たちの姿を、君にも見て欲しいんだ」
「誰が行くかよ、ヒトゴロシのソークツなんざーっ!」
ギャラガーの手を振り払い、マーズは部屋から飛び出した。
◆
ビジネスパートナーなんてものを作るのは、もうまっぴらご免だった。
ミラノに渡ったマーズは、チーズと硝煙の臭いがする男たちを部下にするようになった。
彼らは、ある意味ではもっとも純粋に資本主義的な生き物だ。マーズが利益をもたらして
いる限り、裏切ることはない。指示以上の働きをしない代わりに、指示に外れるようなこ
とも決してない。
パスタを山盛りにした皿が載るテーブルの向こうに、小太りの男がひとりカーペットの
上に直に座っていた。そのまわりを、体格のいい黒服の男たちがずらりと取り囲んでいる。
「で、あんだって?」
海老のソテーのパルサミコソースあえを指でつまみ、口の中に放り込む。海老のぷり
ぷりした肉をくちゃくちゃと噛みながら、マーズは男を見下ろした。
「話が、違うじゃないかといってるんだ!」
「ハナシー?」
「そちらが従業員の雇用を保障してくれるというから、
私は祖父の代から受け継いだ会社の経営権をそちらに委譲したのだぞ!」
「まるでおれがリストラでもしたみてーにゆーじゃねーの」
「したじゃないか!」
「してねーし、だいたいあの会社、もーおれのじゃねーよ。
買ったフランス人が、社内でフランス後の使用義務づけよーが、
期間以内にフランス語マスターできなきゃークビにするなんていおーが、おれの知ったこっちゃねーもんね。
会社は、語学スクールの授業料くれー払ってくれたんだろー?」
「そんなもの、体のいい肩たたきじゃないか!」
「よくあるハナシじゃねーの。
あた〜らし〜い上司はフランス人♪ みてーな」
「ふざけんじゃねえぞ、このガラクタのバケモノめ!」
「おい」
激昂し立ち上がりかけた男を、黒服たちが両側からがっちりと捕まえる。
「お引き取り願いな」
「鬼! 悪魔! 人でなしぃっ!」
「ヒトじゃねーからな。血もナミダもねーんだよ」
ぱたんとドアが閉まる頃には、マーズはもう男に対する興味を失っていた。
ソファにひっくり返って、ニュースをダウンロードする。カテゴリ分けしてデータベ
ースに登録する作業の途中、ふと見覚えのある単語が引っかかった。
「どうしました?」
黒服のひとりが、体格に似合わない敬語を口にする。
「んにゃ、なーんでも。『レッドアース・キャピタル』って、なくなったのね」
「ああ、ひところノしていたバルチャービジネスの。
出る杭は打たれる、いい例でしょう」
『レッドアース・キャピタル』は、軍需企業を買収していることからテロ支援の容疑
をかけられ、株価ががっくりと下がっているところで巨大企業から買収を仕掛けられて、
あっけなく吸収されてしまった。
悔しさは感じなかった。どうせ、もう自分とは関係のない会社だ。
それよりもマーズの興味は、『レッドアース・キャピタル』を買収した側にあった。
おそらくこれは、ベアハッグ提案をかけたのだろう。
ベアハッグ提案とは、買収を仕掛ける企業の取締役会に対し、株式の取得条件を提示
して回答を求めることだ。条件が受け入れられなかった場合、容赦なく敵対的買収に
踏み切るぞという脅迫といっていい。まさに熊に抱きしめられて身動きが取れなくなるような
強引な手段だった。
『レッドアース・キャピタル』を買収した会社の名前は『イスルギ・フード』、代表者
の名はミツハル・イスルギといった。イスルギといえば、地球圏有数の軍需企業のひとつだ。
「あれー、イスルギに食品部門なんざーあったっけかー?」
「最近出来たそうです。
なんでも、現社長の隠し子だか私生児だかが留学から帰ってきたので、
社会勉強のために作られた部門だと、もっぱらの噂です」
「たっかい『科学と学習』だなー」
ギャラガーの後ろに控えていた日本人女性の顔を思い出す。工作は、あのときからすで
に始まっていたのかも知れない。
「あーあっ、つっまんねーの!」
マーズはアクビをして、ソファから降りた。
「どこへ?」
「出てく」
「は?」
「飽きた」
「なにをいっているんです」
「あのさ、ハゲタカとかバルチャーってゆーけど、
そんなトリ、地球上のどこにもソンザイしてねーって知ってっかい?」
「ああ、たしか、イヌワシの俗称だと」
「タカでもワシでもどっちでもいーんだけどさ。
どーせどっちもレッドデータアニマルだし。
でも、どーしてレッドデータアニマルが保護されてんのか、あんた知ってっかい」
「数が少なくて珍しいからでは?」
「それもあっけど、タカやワシってなぁー、生息する地域じゃー食物連鎖の頂点に位置してんだ。
王者を守るこたー、その場の生態系を守るってことなんだよ」
「はあ」
「でも、ビジネスの世界にいるハゲタカはどーよ。
潰れかけたゴミみてーな会社見っけて、食い漁ってクソして飛んでくだけのゴミ拾いじゃねーか。
絶滅したって、ダ〜レも困んねーし悲しまねー」
「いったい、なにをいいたいんです?」
「な〜んか、飽きちまったんだよ。
こーゆーさ、書類右から左に流して口座のゼロ増やすみてーなのは。
おれぁー、アキンドなんだ。
現金がスキだよ、紙幣のニオいがスキだよ、貨幣のチャリチャリ鳴んのが大スキだよ。
純金の電子配置が、夕日に映える不動産のシルエットが、だいスキなんだよ。
ペラペラの紙に落っこちたインクの染みってのが、急にツマンなくなっちまってよ」
「あなたとの契約期間は、あと1年半残っていますが」
「あーあー、違約金を払やぁーいーんだろ。
払う、払うよ。ついでに企業買収にも手ぇ出さねーってヤクソクしたらー」
「では、こちらにサインを」
「ビジネスライクだね」
「退職パーティーでも開きましょうか」
「いらね」
マーズはアクビをしながらマフィアとの縁を切った。
◆
三日ほど、動く気になれなかった。
安いモーテルの一室で、スプリングがギシギシ鳴るベッドの上にひっくり返って、
マーズは『聖闘士星矢』アスガルド編の最終回を眺めていた。
しばらくゴロゴロしているだけのカネはある。しかし、いつまでもそのままでいるわけ
にはいかない。
これからどこに行こうかなと、ぼんやりと考える。
宗教色の強い地域はダメだ。なにかする前に悪魔の遣い呼ばわりされて追い回される
のが目に見えている。しがらみもなくなったことだし、またアメリカにでも行こうか。
あの、イスルギ重工の私生児とやらにケンカを売りに行くのもいい。
ふっと、思い出す記憶があった。
どこかに、前大戦の英雄たちが集まって暮らしている町があるという。そこでは、なん
だかわからないけれど素晴らしいものが手に入るらしい。
誰から聞いた情報なのかは、思い出すことが出来なかった。
「なーにがエーユーだよ。ヒトゴロシが偉そーに。
利益を生み出すおれはハゲタカで、なんでヒトゴロシが尊敬されてんだ」
マーズは、軍人というものが嫌いだった。人間とは経済によって成り立つものであり、
軍人のごときは銃弾をばらまくだけの消費しかできない人種だと考えていた。いくら
英雄と呼ばれてはいても、人殺しはどこまで行っても人殺しでしかない。
「ヒマだし、ちっと行ってからかってみっかー。
ツマンなかったら、またすぐホカに行きゃーいーわけだし」
マーズはキャンディトイに付いてきたガムをクチャクチャ噛みながら立ち上がった。
その町の名前は、OG町というらしい。
マキネ「行っくよー!」
ばしーん!
ミズル「う〜ん」
マキネ「もう! ミズルいっさい打てないじゃん! つまんない!」
ランディ「ムチャいうなよ。そいつ、運動ぜんぜんダメなんだから」
ゼラド「マキネちゃん、すっかり野球にハマっちゃったねえ」
レイナ「まあ元々、ドラムとか全然できてなかったからね」
ユウカ「あたしだ、あたしのせいだ。
あたしがコミュニケーション取りづらいから、マッキーはあたしに愛想尽かしたんだ」
ゼラド「ユウカさん、そんなに落ち込まないで」
レイナ「たぶんマキネは、あんたのこと大して考えたことない」
ゼラド「でもユウカさん、そんなにマキネちゃんのこと好きだったんだね」
レイナ「主に悪い意味で誰に対しても分け隔てないからね、マキネは」
ハザリア「つまり貴様は、自分のオトコが不在の間女に走ろうというのだな」
ユウカ「引っ込んでてバーカ」
ハザリア「まあそういうな、このケツが! ケツが!」
ユウカ「尻をぐりぐり踏みながら説教とかやめて」
ハザリア「マキネめが野球にハマっとるというのなら、野球をやればよいまでの話だろう!」
レイナ「あんたは野球やりたいだけでしょう!」
ゼラド「なんでハザリアくんは、やけに野球をやりたがるんだろう」
克夜「ふふ、聞いたかいタッちゃん。野球というなら、黙っているわけにはいかないじゃないか」
タカヤ「べつに、黙っててもいいんじゃないかな」
克夜「タッちゃんが野球やらないで誰が野球やるっていうんだい!」
タカヤ「俺、野球なんて小学校のとき以来やった覚えないよ」
ミナト「大正野球娘。か。
月映姉妹は当然いしよしだよな。
一年生コンビは一昔前ならツジカゴだったろうけど、いまならジュンジュンリンリンあたりが妥当か。
タマちゃんがラブリータカハシかはぶられいにゃであるかは迷うところだが、
委員長はガキさんをおいて他にいねえだろう。
こうなると、困るのはお嬢と小梅だ。
くっすんは小梅にしてはデカすぎるし、お嬢がミチシゲじゃあまりのも心許ない。
ていうか、ミチシゲに演技とかムリだし演技させちゃいけないような気がする」
トウキ「ミナト、うるせえ」
ハザリア「途中からなんの話になっておるのだ」
【グラウンド】
マキネ「え? 野球すんの? いいよ、やろうじゃん」
ランディ「俺、マキネとは別チームがいい。
マキネの面倒見るのめんどくさい」
マキネ「は? 面倒とか見られてないし!」
ランディ「見てっし! メチャクチャ見てっし!」
ミズル「ユウカねえ〜」
ユウカ「・・・・・・」
ミズル「『誰?』みたいな目で見られた! ちっちゃいころよくお風呂とか入れてくれたのに!」
ユウカ「ン〜、覚えてない」
レイナ「なんであんたはそう、寄って来る人間には興味ないのよ」
ゼラド「なんか効率悪いよユウカさん」
【投球練習】
ハザリア「よ〜し、しまっていこー!」
ヴィレアム「・・・・・・なんで、俺がピッチャーやらされてるんだ?」
ハザリア「いいから投げてこい!」
ヴィレアム「めんどくさいなあ、かったるいなあ」
ばしーん!
ばしーん!
ばしーん!
トウキ「ちょっと待ったちょっと待った」
ミナト「なあ、ヴィレアムさ、ちょっとフォーク投げてみてくんねえ?」
ヴィレアム「え? こうか?」
ばしーん!
トウキ「じゃ、カーブ」
ヴィレアム「ええと」
ばしーん!
トウキ「お前、おかしいよ!」
ミナト「野球ちゃんとやったことないくせに、なんだよその完璧な変化球!」
トウキ「コントロールも正確極まりないじゃねえか!」
ミナト「久保さんとプロレスごっこしてる場合じゃねえよ!」
ヴィレアム「ごっこなんかじゃないぞ! 俺はいつでも真剣に!」
トウキ「真剣にムダなことやってないで野球やれよお前!」
ミナト「なんだよそのムダに溢れてる野球の才能!」
トウキ「いい加減自分が格闘に向いてないことに気づけよ!」
ヴィレアム「そんなことない! そんなことないぞ!」
【打者 克夜】
ヒューゴ「プレイボール」
ミナト「あ、待ってください先生、そこは『行きまっしょい』で」
トウキ「ミナト、すっこんでろ」
マキネ「うーっし、行っくよー!」
どすっ
ヒューゴ「デッドボール」
克夜「・・・・・・」
タカヤ「きれいな顔してるだろ、ウソみたいだろ、死んでるんだぜ、それで。
たいした傷もないのに、ただ、ちょっと打ち所が悪かっただけで、もう動かないんだぜ。
な、ウソみたいだろ」
レタス「なにをしているんですの、あなたは」
タカヤ「や、なんだか知らないけど、自分が倒れたときはこの台詞をいってくれって」
レタス「嘘ですわ! その方、明らかに自分から当たりに行っていましてよ!
その台詞をいわれたいばっかりに!」
【打者 ゼラド】
ぼすっ
ヒューゴ「デッドボール」
ゼラド「う〜ん」
ヴィレアム「ゼラド〜!」
ミズル「ねえ、ねえっ! いま!」
ミナト「うん、うん」
ミズル「おっぱいって、あんな、ぼすってボールがめり込むもんなの!?」
トウキ「世の中にはな、遺伝子では説明できない不思議なおっぱいが存在するんだ」
ミズル「世の中って素晴らしい!」
ランディ「ていうかマキネお前コントロールわやくちゃじゃねえか!」
マキネ「あれ〜?」
【打者 ユウカ】
ユウカ「どうしよう。
ここは、気持ちよくバッターアウト取らせてあげたほうがマッキーは喜ぶんじゃないだろうか」
ハザリア「また、いらんこと考えておるな」
レイナ「人付き合い苦手な人間が他人のこと考え始めると、ろくなことにならないわね」
ゼラド「ダメだよユウカさん、そういうの!」
ユウカ「ウゥ」
ゼラド「勝負はいつでも真剣勝負! でないと、友情なんて芽生えないよ!」
ユウカ「でも」
ゼラド「手加減されて喜ぶようなマキネちゃんで、ユウカさんはうれしいの!?」
ユウカ「それは」
マキネ「なにしてんのー?」
ユウカ「オーライ」
マキネ「行くよユウカリン!」
ユウカ「来て、マッキー!」
ユウカ「いつまでも絶えることなく友達でいるために、
明日の日を夢見て、希望の道を」
カキーン!
ぼすっ
ユウカ「あ」
ゼラド「あ」
レイナ「ピッチャー返しね」
ハザリア「タイムリーに死亡フラグな歌など歌うからだ」
マキネ「うぐぅ」
ユウカ「マッキぃ〜!」
ばたん
ランディ「まあ、因果応報ってやつだ」
マキネ「痛いよ〜、痛いよぉ〜、胸の谷間ンとこにメコッてめり込んだよぉ〜」
ランディ「わかったから胸あけるな!」
ミズル「大丈夫? 大丈夫? さすったげようか?」
ランディ「肉親の前でそういうことをしようとするな!」
ユウカ「あぁ、あたしは、なんて情けない女なんだろう」
レイナ「急にムリなことしようとするからよ」
>>477 GJです
相変わらずマーズの話は面白いし勉強になるしやるせない気持ちになるな
ギャラガー、肉の体を手に入れれば、そりゃぷるんぷるんした肉の方を選ぶわな
>>490 克夜とミズルは欲望に忠実すぎるw
そして、ちゃっかりヴィレアムの女房役に納まるハザリア
マリはそろそろ何か手を講じたほうが良いと思う
>>493 しかし第二世代たちはどいつもこいつも強力な特殊能力を活用できてないなw
【商店街】
克夜「ここはダメだな。サンプルが真っ茶色だ」
克夜「ここもアブナイ。『中華と洋食』ってポリシーがなさすぎる」
克夜「うーん、ここもマズイな。自動ドアが花柄のシールじゃあ」
克夜「ん? シブイ! よさげじゃないか!
洗いざらしの白いノレンが真面目だ。
『食堂』の2文字が、なんともそそるなじゃないか」
レタス「谷口ゴロー先生の絵柄がない『天食』ごっこなど、
ただひたすらにウザいだけの客だということを自覚するべきでしてよ」
克夜「やあ、サイヤ人下級戦士ターレスさん。相変わらずバーダックさんより人気ないね」
レタス「いったい、わたくしをなんだと思ってなにと比較していますの!」
克夜「冷やし中華2つ、あとドロドロに甘いオレンジジュースを2つずつ」
レタス「夏休みくらい、実家に帰ったらどうなんですの?」
克夜「それはできない。シャナ=ミア陛下が、ねっとりした手つきで僕の身体を触ってくるんだ」
レタス「それは、つまり一度月にさえ追っ払えばよろしいということですのね」
克夜「ターレスさんこそ、新惑星ベジータに帰らなくていいのかい?」
レタス「新惑星ベジータなどに縁もゆかりもありませんし、
お父様は相変わらず行方不明で、お母様もこの時期忙しくて、帰ってもあまり意味がないんですのよ」
克夜「口調がお嬢様なのに、それほど裕福な匂いがしないことについてはどう考えているんだい」
レタス「あなたの知ったことではなくってよ!」
克夜「それはそうと、妹たちが地球に来たい来たいとうるさくてね」
レタス「来させればよいじゃありませんの。夏休みなんだし」
克夜「いいのかい?」
レタス「あなたの妹が来ようと弟が来ようと、わたくしには関係なくてよ」
克夜「僕は、よく妹たちに電話をしている。
そして、しょっちゅうタッちゃんのことを話題にしている。
妹たちが地球に来れば、高確率でタッちゃんのこと好きになると思うよ」
レタス「なっ!」
克夜「まあ、べつに僕は構わないんだけどね。タッちゃんはいいひとだし」
レタス「あ、あの」
克夜「なんだいターレスさん。いいたいことがあるならいってごらん」
レタス「わっ、わたくしは!」
ズルッ ズルッ
克夜「あぁっ、素晴らしい!
パーティの帽子みたいに三角形に盛られた黄色い麺!
てっぺんに載せられたサクランボ! やけにすっぱい汁にぷかぷか浮かぶ氷!
刻んだチャーシューとハムをごっちゃにする無節操さ!
ナルトを千切りにしてまぶすというセコさ!
こんな、明らかに人体に有害そうなツーンとした味、月世界にはなかったよ!」
レタス「じゃ、邪道でしてよ!
冷やし中華は、キューリの爽やかな色合いに、
控えめに切られたチャーシューの繊細なドライブ感、
酸っぱい汁に、とどめのカラシが!」
ズルッ ズルッ
克夜「それで、なんの話だったかな」
レタス「あなたの相手をするのは、この上なく無駄な行為なのではないかという話でしてよ」
克夜は地球文明を満喫してるな
かっちゃんは地球に来た目的を忘れてる気がする
レイナ「(地球にやってくる異星人どもってどいつもこいつもろくでもない目的もってるわよねそういえば…)」
???「こんな地球を守る貴方って最低の屑ね!」
イングラム『(俺じゃないよな。俺の守ってるのは因果律だし)』
クォヴレー「(地球限定で守りたい訳じゃない。俺のことではないはずだ)」
イングレッタ「(貴『方』だから私のことじゃないわね。まあどうでもいいけど)」
その他守護者の皆さん「「「(俺じゃないな、うん)」」」
ラーナ「絶妙バーガーを買ってきました」
マーズ「ふーん、これが」
ラーナ「お上がりなさい」
マーズ「食えっちゅーなら、まー、食ーけどさー」
べちゃっ べちゃっ
ぼとっ ぼとっ
ぺちゃぺちゃ
ぺしっ
マーズ「たっ」
ラーナ「食べ方が汚いです」
マーズ「ハンバーガーなんてそんなもんだろー?」
ラーナ「待ってください、ちょっと、このチャーハンを食べてみてくれませんか?」
マーズ「なんだっての」
ぼろ ぼろ ぼろ
ぺしっ
マーズ「たっ」
ラーナ「ロボくん、あなたひょっとして、お箸が使えないんじゃないですか?」
マーズ「そんな、チョップスティックスなんてヤバンな食器使えなくたってなー!」
ラーナ「お説教するのがめんどくさいので、
山岡さんが箸についてなんやかんや語ってるシーンをダウンロードしてください」
マーズ「ヤマオカさんのゆーことなんざー知ったこっちゃねーよ!」
ラーナ「日系人の端くれとして、お箸のひとつも使えなくてどうするんです」
マーズ「ニッケージンじゃねーしヒトじゃねーし、キミだって日系人じゃねーじゃねーか!」
ラーナ「デスピニスさんがそういうのにうるさいんです」
マーズ「なんでデスピニスさんがハシの持ち方なんかにうるせーんだよぉーっ!?」
ラーナ「さあ、片方を親指の根本にはさんで、薬指を軽く曲げて第一関節の上で、親指と薬指で支えるように」
マーズ「ん〜! ムリムリムリ! ゆってもおれ、3歳なんだよー!」
ラーナ「夏休みの目標、ロボくんにお箸の持ち方を仕込む」
マーズ「おれを夏休みの課題に組み込まねーでくれーねーか!」
そういや、何故かラージの母親の墓は日本にあった気がする……
箸の先が何センチ云々は海原先生のイチャモンにしか見えんかったな
>>477-489 遅レスだがGJ!
聖闘士達の生き様には心打たれるよね
505 :
それも名無しだ:2009/08/07(金) 23:05:52 ID:3RC0Ajd4
age
キラさんかツグミさんかフィリオさんに箸の使い方プログラミングしてもらえばおkじゃね?
>>503 日本には門戸屋(もんとや)という名字があるらしい
ミナト「フィリオ先生! しっかりしてください、フィリオ先生!」
フィリオ「ノリPが・・・・・・、ノリPが・・・・・・」
ミナト「そんな! なっちのプレステ騒動にもポエム素敵だな事件にも、
やぐっちゃんのオグオグ騒動にもゴマキ弟逮捕報道にも、
マコっちゃん琴美呼ばわり事件にも微動だにしなかったフィリオ先生が、
ここまでショックを受けるなんて!」
ラーナ「どうしたんですか?」
マーズ「髪の毛座コーマの盟主の師の師が、ワルさしたみてーだね」
ラーナ「ああ、デスマスクの師匠ですか」
フィリオ「違う・・・・・・、ノリPはデスマスクの師匠じゃない」
ミナト「やめろ! これ以上フィリオ先生にダメージを与えるんじゃねえ!」
イングラム『死ぬ死ぬいっといてなかなか死なんのはどうかと思う。俺など生きているかもと思わせといてとっくに死んでたぞ』
クォヴレー「次はさっさと成仏しろ」
イングラム『お前はゼラドやルナを残して何処かに行けるのか』
クォヴレー「行けるわけがないだろう」
イングラム『なら俺がグレちゃんを遺して成仏などできんことに文句は言えまい!』
クォヴレー「む……」
ディストラ「そんなに心配ならグレちゃんに憑いてれば良いじゃないですか?あ、それとも「恥ずかしいからやめて」とか言われて拒絶されたり
イングラム『………』
ディストラ「え?なんか体が薄れていってますけどもしかしてホントにそう言われたんですか?」
イングラム『………』
クォヴレー「まあ…なんだ、たまには体を貸してやってもいい」
イングラム『黙れ!黙れよ!その哀れんだような態度をやめろチクショー!!』
ゼオラに中出ししたぜ
>>509 久保「思い出の中でじっとしていてくれ」
背後霊「俺は思い出にはならないさ」
ですね
実際イングラムってタシロスがモデルらしいな
ゼラド「でも厨二っぽさはお兄ちゃんのが上だよ!」
クォヴレー「!!」
アラド「それ誉め言葉じゃねーぞ?」
ゼラド「え!?」
厨二対決ならヴィレやん久保に勝てるんじゃね!?
◆
そろそろ夏休みの宿題のことが気がかりになってきた、昼間のことだった。
キャクトラ・マクレディの頭上を、なにか大きな影がスッと横切っていった。
「なんだ、あれは?」
ヴィレアム・イェーガーが空を仰ぎ、レラ・ブルーが手の中でドラムスティックをく
るくるとまわす。
小さな住宅が建ち並ぶOG町上空を、ひとりの少女が飛んでいた。いや、少女ではない。
太陽を背に隠し、少女が地面に落とす影は民家を軽く1ダースほどすっぽりと覆っている。
全長は、少なくとも20Mをくだらないだろう。肘や膝に見える球状間接が、少女が生き物で
ないことを教えている。薄く桃色がかったロングヘアを風にたなびかせ、額にあるジュエル
状のセンサーからはウサギの耳を思わせる細長いアンテナが伸びていた。両肩を覆う巨大
なプロテクターにはライトグリーンに輝く巨大なレンズが埋め込まれ、両手両脚は白磁を
思わせる光沢を放っている。胸部に突き出した、巨大な半球形をしたものは空気抵抗を受
けて波打つように揺れていた。
ABMDシステムを使っているらしい、生身の人間とそっくりな質感を持つ顔は、小さな唇
をきゅっと横一文字に結んでいた。その表情は、キャクトラがこの世でもっとも敬愛する人物
と瓜二つだった。
「姫様?」
「あれは、ルナお塩ーネじゃないか」
テンキュー、とレラ・ブルーがドラムスティックで民家の塀を叩く。
「違う! あれはルナシオーネだ!」
ルナシオーネは、以前この町でウロウロしていた住所不定無職の天才科学者3人が、
どこから資材を調達してきたのかよくわからないが、とにかく作り上げてしまった
スーパー・マシンナリー・ヒューマノイドだ。姿形はSMH-02ヴァルシオーネに似ているが、
性能はむしろ究極ロボとまで呼ばれたヴァルシオンに似ている。ほぼ永久に稼働可能な
対消滅エンジンを採用し、ガンフェアリーと呼ばれる自立稼働攻撃機と改良型のディバイン・
アームを装備している。攻撃に転じれば、強力無比な機体である。
「その危険性ゆえに、姫様が長らく手を付けることもせず学校の裏山で保管していたルナシオーネが、なぜ!」
「……」
それは要するに長い間野ざらしでほったらかしにしてきたということじゃないのか?
というレラ・ブルーの発言を、キャクトラはもちろん聞かなかったことにした。
◆
『突如連邦軍基地施設付近の町に現れたこの機体は、いまだ声名を出すこともなく
OG町上空を飛び回っています。
あの外見はSMH-02ヴァルシオーネを彷彿とさせるところがありますが、
ノイエDCからは「関知しない」という声名が出されております。
果たして、あの巨大ウサギ耳少女は正体は! そして目的は!
当局は未知の異星人の侵攻も視野に入れて慎重に調査するとの発表を』
ワンセグ機能を開いていたレラ・ブルーが、ぱちんと携帯電話を折りたたむ。
キャクトラは建て付けの悪い寮の扉を、体当たりするようにして開けた。靴を脱ぐのも
もどかしく、中に飛び込む。
「あら、どうしたんですの」
入ってすぐのリビングで、ルル・カイツが憔悴した顔でビタミンドリンクを飲んでいた。
この、キャクトラより1つ年下の少女は、夏休みに入って以来なにをしているのかげっそり
と痩せこけていた。指の先には半透明のシールのようなものがこびり付いている。
「ニュースを見てないのか?」
「ルル様! 姫様はどちらに!?」
「え、さあ」
ショートパンツとキャミソールという軽装のルルは、ヴィレアムとレラという部外者
の訪問に少し面食らったような顔をして答える。
「そういえば、午前中から見かけませんわ」
キャクトラの背筋に、さっと冷たいものが走る。
慌てて携帯電話を出し、ルナの番号にかける。ブツッと不吉な音をさせたきり、通話は
繋がらない。
ルナシオーネは、新生バルマー王国の最高権力者アルマナ・ティクヴァーの一人娘である
ルナ・ティクヴァーのために作られた機体だ。起動には、ルナの掌紋と虹彩パターンが必要となる。
「よもや、姫様の御身になにか」
何者かがルナと手の平と眼球を手に入れている。とっさに浮かんだ最悪の可能性を、
キャクトラはかぶりを振って打ち払った。
「すぐに警察、いや軍に連絡を!」
「待ってくれ、友よ!」
携帯電話を出そうとするヴィレアムの手を、キャクトラははっしとつかんだ。
「真相は皆目わからない!
しかし、あの機体が姫様のもので、あの姿が姫様に生き写しであることは動かしようのない事実!
地球連邦の機体とことを構えるような事態になれば、外交問題に発展する!
どうか、頼む友よ! 出来うる限り、内々で納めさせてくれないだろうか!」
「でも、あれが攻撃なんか始めたら」
ヴィレアムが戸惑いを顔にする。
人種がどうなっているのかいまいちわからないとはいえ、ヴィレアム・イェーガーと
レラ・ブルーの国籍が地球にあることだけは確かだ。バルマーの損得のために発言して
いるキャクトラの言葉を、すんなりと受け入れろというも難しい話だ。
土下座をしろというならしてみせる。そういう覚悟で、キャクトラはヴィレアムの目
に真正面から臨んだ。
「わかったよ、とにかく、調べてみよう」
ヴィレアムの横で、レラ・ブルーがタ・タ・タとドラムスティックを鳴らした。
◆
日本家屋の中を通り抜ける風は、真夏とは思えないほど涼しく心地のいいものだった。
しかし、いまのキャクトラにその心地よさを味わう余裕はなかった。
ただっぴろい畳部屋の中央で、ひと組の男女が湯気を上げる鍋をはさんで正座している。
「デブの汗染みを見ると、心がギトギトするの。
ランディ1/2にも、排骨ラーメン食べてギトギトして欲しいの」
「90年代最強の萌えキャラに謝れ」
「ブッブー、あの当時、萌えなんて言葉はありませんでしたー」
「萌えの起源なんてどうでもいいよ!」
「いいから排骨ラーメン食べなよ! そして太れよ!」
「太ってたまるか! むしろ夏ヤセしてやる!」
「そうはさせないよ!」
マキネ・アンドーと、その腹違いの兄または弟ランディ・ゼノサキスだった。相変わ
らず、マキネはランディを太らせたくて仕方がないらしい。
「あれ、どうしたのあんたら」
「お前ら、空のあれ見てないのか?」
「なにそれ」
マキネとランディが顔を見合わせる。どうやら、なにも知らないらしい。
キャクトラはぴしりと正座をして軽く頭を下げた。
「無礼を承知でお願い申し上げます。
ビアン・ゾルダーク博士へお目通りをお許し願えないでしょうか」
「なにさ、しゃちほこばんなくたって、じいちゃんならそこで盆栽いじってるよ」
マキネは苦笑しながらアゴで庭を示し、畳の上に置いていた皿を引き寄せた。
「ほら、レラレラ、スイカ食べる? スイカ」
「よせよ、もの凄く軽蔑した目で見られてるぞ、お前」
マキネとランディの会話を聞き捨て、キャクトラは縁側の外に飛び出した。三和土に
載せられたサンダルを突っかける余裕はない。
◆
かつて地球を手中に収めかけた男は、老眼鏡の位置を直しながら携帯電話のスクリーン
に映し出されたルナシオーネを見た。
「たしかに、ヴァルシオーネに似ておるようじゃの」
「しかし、専属パイロットとして登録されているはずの姫様とは連絡がつかず」
「では、その姫様が乗っておるのじゃろう」
もう、かなりの老齢になっているはずだ。そうとは思えないほど、ビアン・ゾルダーク
の判断は素早く的確だった。
「姫様はっ!」
あやうく過呼吸を起こしかけ、キャクトラは慌てて息を飲み込んだ。
「姫様は、そのような軽率な行いをするお方ではありません!」
「儂は、姫君の人となりを知らぬ」
「あの方はっ、新生バルマー同様、この地球を愛しておられる!
お父上や、義姉弟とも呼べるお方がおられるこの星を、あのお方はこの上なく愛しておられるのです!
このような、いたずらに地球人を混乱させるような行為など、進んでなさるはずがありません!」
キャクトラは地面に膝を着き、額を土に擦りつけんばかりに頭を下げた。
ビアン・ゾルダークは返事をしない。老人とは思えないほど鋭い眼光を、じっとキャ
クトラの頭の上から注ぎ落としてくる。
「そして君は、この老いぼれになんの用があるというのかね」
「はっ、ルナシオーネの開発者たちは、いまどこにいるとも知れません。
しかし、あの機体にはあなたが開発されたヴァルシオーネと共通するところが多くあります!
なにかわかることがないかと」
「マクレディ君」
たったひと言で、キャクトラの全身から汗が噴き出すようなビアン・ゾルダークの声音だった。
「いまも昔も、儂は地球のために行動しておる。
その儂に、バルマーへの協力を要請するということは、
ある種の利敵行為をそそのかすことになると、理解しておるのかね」
「無礼の代償は、この素っ首で支払う覚悟!」
ビアン・ゾルダークはなおも無言のままキャクトラを見下ろす。
キャクトラは額で地面に擦り続けた。
「マキネ」
「なに、じいちゃん」
「お前も、婿を取るならこういう青年にせい」
「ふーん、キャクちゃん、あたしんとこに婿に来る?」
「え、それはっ!」
キャクトラは思わず顔を上げた。目の前に、ビアン・ゾルダークの顔があった。峻厳
な表情をくずさないまま、老眼鏡越しにキャクトラの目を見据えている。
「ヴァルシオーネに採用している人工筋肉は、通電時に特殊な電波を出す。
ルナおしおーネとやらがおなじ技術を使っているとすれば、位置をつかむことが出来るじゃろう」
「では」
「だが、忘れるでないぞ、マクレディ君。
儂にとっては地球の平和が第一で、バルマーの事情は2の次じゃ。
ルナおしおーネが少しでも地球を攻撃するとあらば、儂はDC創始者としての判断と行動を開始する」
「はっ!」
「マキネ、バチュン君に連絡を取れ」
「え〜、ヤダな、あいつ、ウザいもん」
マキネが縁の下で裸足をブラブラさせた。
◆
日本エリア、山梨県身延山の付近だった。
道路に連なる自家用車の列は、ニチレンシュウとかいう地球の宗教施設に向かおうと
する観光客たちだろう。立ち並ぶ桜の木は、春ともなれば素晴らしい花を付けるに違い
ない。今は目に眩しい緑の葉が夏の日光を反射させている。
キャクトラたちを乗せたクルマは観光客の列を離れ、ひび割れたアスファルトで舗装
された横道に入っていった。
「ああ、なんてことだ。
珍しく元総帥から連絡を頂いたと思えば、
スーパー・マシンナリー・ヒューマノイドとこと構えるかもしれないなんて」
バチュンと紹介された男が、褐色の顔を青黒くさせてハンドルを握っていた。走るた
びにギシギシと軋む中古車の後部座席には、ヴィレアムとレラ、それから対機動兵器用
のバズーカ砲が乗っている。
「こと構えるようなことには」
キャクトラは助手席で声を上げた。
「ああ、わかってますわかってます。まずは事情がわからないと」
OG町上空を飛び回ったルナシオーネは、唐突に姿を消した。ビアン・ゾルダークに
よると、プリズム・ファントムに似た技術を展開したらしい。軍のセンサーでも位置を
つかめないでいる。
唯一の手がかりは、人工筋肉から発せられる信号だけだった。ルナシオーネの開発者
たちの居場所が知れないいま、その詳細を知っているのはビアン・ゾルダークだけだ。
反応はここ、身延山の奥から発せられているという。
「ねえ、あれじゃありませんか」
バチュンが中古車のライトをカチカチと灯した。木々がみっしりと密集した向こうに、
肌色をした巨大ななにかが見えていた。
「姫様っ」
「あっ、ちょっと待てよ、あれは」
キャクトラは中古車を飛び降りた。後ろからヴィレアムの声がする。
服に引っかかる枝をかき分け、キャクトラは走った。身の丈ほどもある巨岩に飛び乗
り、肌色の正体を見下ろした。
「これは」
全長20Mをくだらない巨大な少女が横たわっている。しかし、違う。ルナシオーネでは
ない。額から鋭い一本ツノを生やし、手足をブルーの装甲で覆っていた。
「ダイゼラド?」
ルナシオーネの開発者たちが、同時期に作り上げた機体だった。ルナシオーネがルナ・
ティクヴァーにしか扱えないように、この機体もまたゼラド・バランガにしか扱えないはずだった。
「ゼラド、ゼラドなのか?」
「あれって、コクピットはどこにあるんです?」
ヴィレアムとバチュンを追い越し、レラ・ブルーがぴょんとダイゼラドの胴体に飛び
降りていった。レラの身長よりも高い乳房にはさまれた場所に、赤いジュエルがある。
ジュエルの表面をドラムスティックでコツコツと叩き、レラがキャクトラたちを見上げた。
「あれ、なにかいっているんですか?」
「中からノックが聞こえているようです。どうも、出られなくなっているようで」
恐ろしく耳のいいレラでなければ、聞こえない声だったに違いない。なぜか着いてきて
くれたレラに、キャクトラは心から感謝した。
「参ったな。L&Eのお嬢さんでも連れてくればよかった」
バチュンが溶接カッターを手にしてダイゼラドの上に下りていく。ほどなくして、コク
ピットのハッチが焼き切られた。
「ぷはっ! よかったぁ、やっと出られた」
コクピットの中は空調も効いていなかったようだ。ゼラド・バランガは銀色をした前髪
を汗で額に貼り付かせていた。タンクトップとショートパンツという、家の中にいるような
格好をしている。
「ゼラド、いったいどうして」
「よくわかんないよぉ」
焼き開けられた穴から這い出して、ゼラドはタンクトップの胸元をぱたぱたと開く。
ヴィレアムが顔を赤くして視線を逸らすのが見えた。
「うちでルナちゃんと宿題してたら、ダイゼラドとルナシオーネがいきなり出てきて、
わたしたちを飲み込んじゃったの」
「姫様は! いったいどこに!」
「わかんないよぉ〜、こっちのモニターは1コもつかないし」
「ちょっと、大変ですよ!」
携帯電話を耳に当てていたバチュンが顔色を変えて叫んだ。
「文京区の警視庁施設上空にルナシオーネが現れたと!」
不味い。正体不明の機体が日本の首都東京に、しかも警視庁施設のそばに現れたとなれ
ば、地球の軍隊が黙っているはずがない。
東京と山梨県との距離は短いものではない。しかも、いまは行楽シーズンだ。クルマを
飛ばしても電車に飛び乗っても、相当の時間がかかってしまう。
「バランガさん、失礼します!」
長く考えている時間はなかった。キャクトラはダイゼラドのコクピットに飛び込み、
操縦桿を握った。バチッと軽い電流に手を弾かれる。ゼラド・バランガ以外には操縦
できないらしい。
「お願いです! すぐに文京区へ!」
「だいたいわかった!」
ゼラド・バランガが頷き、コクピットに戻った。キャクトラの膝の上に乗る格好で、
操縦桿を握りしめる。すぐさまモニターに明かりが灯宿った。乳房の下にあるインテーク
から熱風が吹き出し、レラの小さな身体を吹き飛ばす。
「ちょっと待てゼラド!」
「危ないよ! ヴィレアムくんたちは降りてて!」
「これを!」
なにか騒いでいるヴィレアムを片腕で抱きかかえ、バチュンがなにかを投げてきた。
水の入ったペットボトルだった。
「サウナみたいな場所に閉じこめられていたんでしょう。
早く水分を補給しないと、脱水症状を起こしますよ!」
「ありがと」
ペットボトルに口を付け、ゼラド・バランガが唇をひと舐めする。
ダイゼラドが巨体を起き上がらせる。背部のウィングが展開し、木々から葉を飛び散らした。
◆
15分もしないうちに文京区上空に到着する。
果たして、警視庁施設の真上にルナシオーネが浮かんでいた。周囲で、軍のものらしい
ヘリコプターがバタバタと音を鳴らしている。
「姫様、姫様!」
「ちょっと待ってて」
キャクトラの膝の上で、ゼラドがもぞもぞと動く。なにか柔らかいものがキャクトラ
の腕に当たるが、気にしている余裕はなかった。
ゼラドの指がキーボードを叩く。反応はなにもない。
「ダメだよ。やっぱり、通信が繋がんない」
「姫様は、中におられるのですか!」
「そのはずだけど」
それだけ聞けば十分だった。キャクトラはゼラド・バランガの身体を押しのけ、コク
ピットハッチをマニュアルで開いた。途端に突風が吹き込み頬の筋肉がびたびたと揺れる。
『止まりなさい!』
声とともに、眩しい光がキャクトラの顔にぶつかった。軍のヘリコプターが、真っ黒な
外装をドーベルマンのように光らせながらダイゼラドの周囲を飛んでいる。
『所属を明らかにし、投降しなさい!』
『指示に従わない場合、発砲する!』
『誘導に従い、着地しなさい!』
次々と飛び出す声に囲まれて、突如ルナシオーネが動いた。いったい、どういう理論で
動いているのか、手足をだらりと垂らしたまま恐るべきスピードで上昇していく。
「いけない!」
モニターを睨んでいたゼラドが悲鳴を上げる。
「ルナシオーネのジェネレーターが凄く熱くなってる!
このままじゃ爆発しちゃうよ!」
「そんな」
『動くなッ!』
ヘリから、タタタッと短い音が飛び出す。機関銃による威嚇射撃だ。遠くの空から、
ビルドラプターの編隊が近づいてくるのが見える。このままでは、攻撃を受けるのは
時間の問題だ。ダイゼラドもルナシオーネも強力無比な機体だが、なんの防御もしてい
なければ撃墜されることは間違いない。
ゼラドが、ぎゅっと唇を引き締めて操縦桿を握る。ダイゼラドが上昇を始めた。
「バランガさん!」
「飛び移るつもりなんでしょ。すぐ、ルナシオーネに接近するから!」
「おやめください! ここで動けば、あなたの立場が!」
「そんなの関係ないよ!」
「しかしこれでは、姫様にも陛下にもクォヴレー殿にも申し訳が!」
「行って、キャクトラ君! 誰かのためじゃない!
自分自身の願いのために!」
開け放たれたコクピットハッチから、ルナシオーネの顔が見えている。下からは、人型
に変形したビルドラプターたちがM950マシンガンを構えて追いすがって来ていた。
キャクトラはぐっと息を飲み、空中に身を躍らせた。
◆
吹き荒れる突風に身体を飛ばされそうになりながら、ルナシオーネの乳房にしがみつく。
機動兵器とは思えないぶにぶにとした感触の上を這い、胸の谷間に埋め込まれた緑色の
ジュエルに向かう。コクピットはあそこにあるはずだ。
「姫様!」
キャクトラは叫んだ。と同時に、なにか硬いものが顔面にぶつかる。
目の前にはなにもない。しかし、透明ななにかがキャクトラの行く手を阻んでいた。
歪曲フィールド、あるいはそれに類するなにかがコクピットまわりを囲んでいる。
「姫様ぁーっ!」
「キャクトラッ?」
緑色のジュエルがわずかに持ち上がり、ルナ・ティクヴァーが顔を見せた。元から白い
その顔は、びっしりと汗で濡れ青ざめていた。
「なぜここにおるのだ!」
「姫様、そこを動かないでください。すぐにお助けを!」
「いらぬ! 離れよ!」
「姫様、なにを!」
足の下から、ビルドラプターたちがスピーカーでなにか声を飛ばしてる。しかし、
キャクトラの耳には入らなかった。
「見よ、連邦軍が来ておる。お主の顔を見られでもすると困るのだ!」
「姫様! なにをおっしゃっておいでです!」
「元はといえば、私たちがダイゼラドとルナシオーネを長期間捨て置いたからなのだ。
寂しがったこやつらは、私たちを飲み込んだ!」
機動兵器であるルナシオーネとダイゼラドが、勝手に動いたというのか。人間そっくり
なその姿を見れば、不思議と違和感はなかった。
「それでは、すぐに御身をお助けせねば!」
「バルマーの立場を考えよ!
最高権力者の娘が勝手に機動兵器を乗り回して日本の首都を騒がせたとなれば、ただでは済まぬ!」
「しかし、それはルナシオーネが!」
「機動兵器が勝手に動いたなどと、地球の軍隊が信じるものか!」
「それでは、御身はどうなります!」
「ルナ・ティクヴァーは乱心し、機動兵器を乗り回した挙げ句に自爆した!
この件にバルマー政府はいっさい関知しない!
そういうことにしておくのだ、よいな!」
「よいはずがありません!」
「命令だ!」
「聞けません!」
「私を辱めるつもりか!」
ぴしゃりとぶつけられた言葉に、キャクトラは息を飲んだ。
コクピットハッチの隙間から、ルナ・ティクヴァーの顔が見えていた。銀色のロングヘア
が、吹き荒れる風に絡め取られて踊りくるっている。青ざめて、涙をこらえているような目を
してじっとキャクトラを見つめている。小さな唇が、きゅっと横一文字に引き結ばれていた。
「自分の立場をわきまえよ。
お主は本来、私の家臣でもなんでもない。
未来有る、バルマーの戦士だ。
お主は私に、祖国の財産をみすみす死なせる恥をかかせるつもりか!」
キャクトラは、初めてルナ・ティクヴァーと対面したときのことを思い出していた。
キャクトラはバルシェムと呼ばれる人造人間の子だ。本来バルシェムは、旧バルマー
時代の恥ずべき産物として、新生バルマー設立と同時にすべて廃棄処分されるはずだった。
しかし、女王として即位したアルマナ・ティクヴァーは、「一度生まれたからには立
派な命である」として全バルシェムをバルマー国民として受け入れた。そうしてキャクトラ
の両親は生き延び、やがてキャクトラを生んだのだ。
いまのバルシェムがあるのは、すべて女王陛下のおかげなのだよ。我々は全身全霊を持って
ご恩に報いなければならない。お前も、よくお仕えするのだよ。
キャクトラは、幼いころから父親にそう聞かされてきた。
正直なところ、幼いころのキャクトラは父の言葉をよく理解していなかった。そんなに
偉大な女王陛下は、きっと恐ろしい方に違いないと怖がってすらいた。
しかし、成長し、引き合わされたアルマナ・ティクヴァーはユーモアに富んだ女性だ
った。そしてルナ・ティクヴァーは小柄で、信じられないほど華奢な少女でしかなかった。
そうだ。自分は、ルナ・ティクヴァーに忠誠を誓ったのではないか。最高権力者の
娘ではない。ルナ・ティクヴァーという存在そのものに仕えると、あのとき心に誓った
のではないか。
キャクトラはぐっと歯を食いしばり、ルナシオーネの乳房に指をめり込ませた。
「我が意に背くか、キャクトラッ!」
「私の身がどうなっても構わない、祖国がどうなっても構わない!
しかし姫様は、姫様だけは絶対に助ける!」
歪曲フィールドがキャクトラの全身を圧迫する。服に次々と切り傷が出来る。肋骨が
ギシギシと軋む。視界の半分が、どろりと赤いものに塞がれる。
全身を痛みで包まれながら、キャクトラはなおも前進をやめなかった。
「姫様! お手を!」
ルナ・ティクヴァーはいまにも泣きそうな顔をして、ふると銀髪を揺らす。
「行けぬ。このような騒ぎを起こして、祖国が、母上の立場が」
「お手を!」
若干の苛立ちを持ちながら、キャクトラは歪曲フィールドの中に手を突っ込んだ。すぐさま
皮膚が切り刻まれ、鮮血が飛び散った。露出した肉があっという間に黒焦げになる。
煮えたぎった油を浴びたような痛みを噛み締めながら、キャクトラは手の平をいっぱいに開いてルナへと伸ばした。
「来い!」
ルナが、はっと目を見開く。
歪曲フィールドが突如として消滅した。キャクトラは前につんのめるようにしてコク
ピットの中に滑り込んだ。ルナが小さな唇を開く。なにも聞く必要はなかった。その小さな
身体を抱きしめる。腕の中で、ルナの身体がびくんと震えた。そして、すぐに虚脱したように
もたれかかってくる。
こんなに強く抱きしめては、折れてはしまわないだろうか。そう思っても、キャクトラは
腕の力を抜くことが出来なかった。
「済まぬ。なにも出来ず」
「構いません。御身と一緒なら」
ルナシオーネは、すでにM950マシンガンやハイパービームライフルを構えたビルドラ
プターたちに囲まれていた。
ルナが銀髪を揺らす。ルナシオーネが急上昇を始めた。成層圏の映像を映し出すモニターが、
ひとつ、またひとつと消えていく。コンソールの片隅に真っ赤な数字が表示され、刻々と
ゼロに向けてカウントダウンを始めていた。
自分の胸で燃えているこの感情は、忠義なのだろうか。それとも不義なのだろうか。
そんなことを考えながら、キャクトラ・マクレディは自爆のそのときを待った。
ドスッ、とルナシオーネの機体が揺れる。
コクピットの中を、奇妙な静けさが漂った。
カウントダウンはすでにゼロを示している。しかし、ルナシオーネはいまだ自爆をしていなかった。
「うん?」
ルナが顔をあげて、形のいい眉をもぞと動かした。
コンソールから雑音が漏れる。
『うん? なんだ、通信が通じるのか。
おい、誰か乗っておるのか。おるのなら返事をせい』
「ハザリア?」
数日前にぷらりと寮を出て行ったきり、姿が見えなくなっていたハザリア・カイツだった。
「なぜお主がここに」
『どうもこうもあるか。せっかく南フランスを満喫しておったのに、
突然ヘルモーズなどに連れ去られて、俺はいま、大変不機嫌である』
『親愛なる地球の皆様!』
明るい声を響かせながら、桃色の花を思わせる形をした巨大戦艦が雲をかき分けて降
りてくる。バルマー所有のヘルモーズ、そしてあの声はアルマナ・ティクヴァー女王陛下だ。
「母上、いけません! お姿を見せられては!」
『夏の空を舞う少女人形の乱舞をご堪能いただけましたでしょうか。
地球とバルマーの友好を祝うデモンストレーション、これをもって我々は益々の』
アルマナの声には、無数の雑音が混じっていた。届け出がどうのこうのといっている
ところを見ると、地球連邦軍が猛抗議しているらしい。
「母上、これではバルマーの立場が」
『なにをいうのですルナ。私はルナの母親です。
母が娘のために力を尽くすのは、当然のことではないですか』
「母上っ! 母上は、統治者失格です!」
ころころと笑うアルマナの声がスピーカーから転がり出す。
『では、娘のあなたが母を追い落としなさい』
「母上っ!」
「あのう」
コンソールを片手でいじりながら、キャクトラは声を出した。
『なんだ、キャクトラまで乗っておったのか』
「ハッチが開かないのですが!」
『それはそうだ。無人で暴走していると思って、運動中枢に槍をぶっ刺したからな。
当分、指一本動かせぬ』
「それでは、出られぬではないか!」
『いまL&Eに連絡を取ったから、あの小娘がチェーンソー担いで来るまで待っておれ。
しかし、そのルナおしおまなぶーネは一人乗りではなかったか?
よく二人乗れたものだな』
自分がいまだルナの身体を抱きしめていることに気が付いて、キャクトラはぱっと腕を開いた。
『キャクトラ! これはどういうことです!』
スピーカーからアルマナの声が飛ぶ。
「も、申し訳ありません、私が着いていながら」
「母上、キャクトラは関係ないのです!」
『あなたは黙ってらっしゃい!』
『しかし、そのルナおしおまなぶーネがいまだに動けたとは驚きだな。
てっきりカート・コバーンの代わりに死んだものと』
「おしおまなぶは関係ない!」
『恐れながら陛下、いまL&Eに連絡したのですが、
あの女子中学生めはサンリオピューロランドに遊びに行っておってつかまらんようです』
『別の業者でもなんでもいいから、すぐに開きなさい!
キャクトラ! そこを動くのではありませんよ!』
「は、はいぃっ!」
アルマナの怒声に、キャクトラはびしりと背筋を伸ばした。
スピーカーからは無数の雑音が飛び散っていた。ゼラド・バランガの泣きじゃくるよ
うな声や、レラ・ブルーがドラムスティックを叩く音も混じっている。
それとは別に、静かなメロディのようなものがコクピットの中に流れてた。
あとどれくらい 傷ついたなら
あなたに辿りつけるのかしら
碧いうさぎ ずっと待ってる 独りきりで震えながら
寂しすぎて 死んでしまうわ 早く暖めて欲しい
「そうか」
キャクトラは起動兵器であるルナシオーネに共感を覚えた。
「寂しかったのですね。姫様に乗ってもらえず」
「済まなかったな、ルナシオーネ」
キャクトラの胸板に、そっと重みがかかった。
「ひっ、姫様」
「母上のご命令だ。動くな」
キャクトラの鼻先で、銀色をした柔らかな髪の毛がふわふわと揺れる。
>>515 GJ!これは燃(萌)えた
ところでキャクトラ君
君へたれっぷりがヴィレアムに負けてるぞ
というか第二世代♂で一番男らしいのはコイツなんじゃ…
あとアルマナ様にお仕えしたいです
キャクトラが人の領域を超えて神になりそうだったなw
てか頻尿の姫様がずっと閉じ込められていて
尿意が平気だったのか非常に気になるところですねぇ
GJ! もう一度、破を見に行こうかなぁ……
>>527 ルナが頻尿って話はスレイチェルによるレッテルだw
>>525 GJ
しかし高速で移動してるルナシオーネに精確に槍ぶっ刺したのは誰なんだぜ?
久保?
クォヴレー「……」
アルマナ「ね、いったでしょう?貴方に頼らなくてもあの子たちならどうにかできるってw」
クォヴレー「そうだな」
イングラム『何を冷静ぶってる。さっきまで世界の終りを見せつけられたような顔だったくせに(無限光
【事件前日】
ルナシオーネ「あっ」
ダイゼラド「どないしてん」
ルナシオーネ「かなんわぁ、このネコ、またウチの上で丸くなっとるやないの」
ダイゼラド「もう、シオやん、ネコくらい丸まさせてやりーな」
ルナシオーネ「せやかてこのネコ、そのうちウチの上で子供生むで、ホンマ」
ルナシオーネ「ねえ、ダイやん」
ダイゼラド「なんやの、シオやん」
ルナシオーネ「今日も、ウチらのパイロットは来はりまへんなあ」
ダイゼラド「せやかてシオやん、ウチらが暇こいてるっちゅうことは、
世間様が平和やっちゅうことやないの」
ルナシオーネ「アンタはええわ。去年の? 暮れぐらいに乗ってもろとるんやから。
ウチなんて、あれやで?
だぁ〜いぶ前に、あの4本脚の子におっぱいかっ開かれて、ナントカシステム勝手に使われただけやで」
ダイゼラド「汁虎王と八百長勝負しただけのウチに比べれば、トンチが効いとるやないの」
ルナシオーネ「しっかし、腹立つわぁ。
おなじロボットなのに、なんであの4本脚の子は好き勝手に出歩いてはりますのん」
ダイゼラド「わからんこというんやないの。
あの子は陽電子かなんかの電子頭脳積んどって、ウチらはただの機動兵器なんやから、しゃあないやろ」
ルナシオーネ「せやかてウチと自分、会話しとるんやん、いま」
ダイゼラド「それは、きっとアレやで。ツクモガミとか呼ばれる類のなんかや」
ルナシオーネ「そんなオカルト、あり得ません」
ダイゼラド「なにいうてはりますのシオや〜ん」
ルナシオーネ「あ〜、もう辛抱たまらん」
ダイゼラド「ちょいちょい、シオやん、勝手に動いたらあきまへんて」
ルナシオーネ「姫サン乗っけてぴゃーっとそのへん飛んで来るだけや」
ダイゼラド「あきまへんて。ウッとこのゼラドちゃんはともかく、お宅の姫サン、偉く責任感が強いやにかあ?
ヘンな騒ぎ起こしたら、『アンタを殺して私も死ぬ』とか言い出しかねまへんで、ほんま」
ルナシオーネ「いくら姫サンでも、そんな極端なことはせんやろ。
仮にやろうとしても、まわりの人間が止めるやろ」
ダイゼラド「ちょっと、滅多なこといったらアカンて」
ルナシオーネ「そしたら自分、ゼラドちゃんに乗ってもらえんままでええのん?」
ダイゼラド「それは、よくはないんやけども」
ルナシオーネ「せやろ? そしたら行こかー?」
ダイゼラド「ああ、ちょっと待ちや、自分」
【バランガ家上空】
ルナシオーネ「ああ、おったおった。姫様、お見限りやったやんかあ?
ささ、中乗りぃな。空飛ぶのって、メッチャ気持ちいいんやでぇー?」
ダイゼラド「そしたらうち、捜査を攪乱できるように、
どっかそのへんの山にでも入ってるから」
ルナシオーネ「おお、おおきに」
ダイゼラド「のへんひとしきり飛んだら、 チャッチャと返って来るんやでぇ〜?」
機動戦士ガンダムさんを思い出した……
>>515 GJです
キャクトラはかっこいいなあ
ヴィレアムはキャクトラに何ゲーム差つけられてんだ
SSのところどころに見える不穏なワードはつっこんだら負けなんだろうな
ヴィレアムは空手小公子でいうところの南さんだから仕方が無い。
南さんはへたれのまんま確変来てる最中だから、ヴィレアムだってきっと
そのうち
たぶん
いつのひか
思い出したようにGJが来るから困る。
頻尿云々はあまり派手に広めると怖い人たちに目をつけられるぞ
>>534 >思い出したようにGJ
次はお前の番だ
なつかしいな
ってか2005年って…
【フラグの積み立て具合】
ヴィレアム まあ一緒にいる時間は長いよね
キャクトラ ちょいちょいイイ雰囲気になるよね
ハザリア 下手したら2、3回駅弁済みでもまったくおかしくない
トウキ もはや円熟の極みの感あり
ミナト もはや職人の域に達しつつあるフラグ台無しスキル
タカヤ いざというときには頼りになる男感全開
克夜 ハーレムなんか作れそうもない感全開
マーズ 幼児ゆえに同性の友情のほうが大切っぽい
ミズル たぶん、おっぱいしか見てない
ランディ 他の連中見てたらフラグとかなんとかめんどくさくなってきたっぽい
>>538 ハザリアはユウカ(の尻?)が好きなのに振られっ放しで不憫
1回位、二人の長編見たいけどなぁ
ゼラド そうこうしてるうちに、どっかそのへんのモブキャラみたいのとくっ付いて
「やっぱり平凡が一番だよね」とかいって最終回を迎えそう
ルナ ていうか久保に対するそれは父ちゃんへのあれだと受け入れてしまうと話がまとまってしまう
レイナ なんかムリなんじゃね
アイミ 早く目を覚ませとみんなにいわれるよ
クリハ 胸だ! 汁だ! 虚無だ!
咲美 なんか、子供に好かれる
マリ なんぼ否定しても、まわりから「避妊だけは気を付けろ」とかいわれちゃう
リトゥ そんなことより常時画面から見切れてるのが問題
ユウカ 待ち人来たらず 来る者は拒む
マキネ 色恋とかめんどくさいらしい
ゼラドもルナも久保と結ばれるエンドは微妙にダークエンド入ってるというか……なんか幸せにはなれそうにない感じがするな
逆にグレ子とかが普通の男とくっつくと幸せエンドになれそう。
【ケイサル神社】
ケイサル「いや、うちは神社っていっても」
ミツハル「神道でも仏教でもどっちでもいいですよ。
あんた、悪霊の親玉みたいなもんなんでしょう?
だったら呼べるはずでしょう、僕のお祖父さんを!」
ケイサル「お主の祖父が悪霊化していると決まったわけでは」
ミツハル「地球圏きっての死の商人が悪霊になってなくて、ほかに誰がなるっていうんだ!
ほら! 出せよ! お祖父さん! 隠れてないで出てこいよ!
そして祟れよ! そこで立ってる男を取り殺せよ!」
ニブハル「情けないよミツハル。
お父さんを失脚させたいなら、オカルトなんかじゃなく実弾で来なさい」
ミツハル「誰がお父さんだよ! 僕は認めないぞ!
陵辱を・・・・・・、陵辱系ゲームの製造・販売を禁止しようとするなんて!
あとなんか紛らわしいからって『陵桜学園 桜藤祭』までついでに規制するなんて!」
ニブハル「まあ、あんな非人道的なものはなくなった方がいいからね」
ミツハル「あなたは! あなたはなにもわかっていない!
3次元女なんてしょせんは子を産む機械!
本当の幸せは2次元しか与えてくれないのに!」
ニブハル「どちらかというと君の方が非人道的だよね」
ミツハル「お父さんは、お父さんは僕が可愛くないのかい!?」
ニブハル「まあ、可愛かったら認知してるよね」
ミツハル「チックショー! 現実なんてクソゲーだ!」
ケイサル「あのぉ、そろそろお引き取り願えんじゃろうか。
うちの悪霊たちが、あんたたちにヒいてる」
DFCスーツに規制の魔の手が忍び寄り、アクア先生が存在感消失の危機ですね
544 :
それも名無しだ:2009/08/15(土) 17:47:16 ID:DyTzktxF
アクア−存在−水着(エロ)−ヒューゴ=?
ごめん。
アラドの子じゃないんだ。
久々に見た「駅弁」の字に不覚にもおっきした
駅弁できるだけの筋力もてば容易に性欲を持て余せそうだな
・・・って、ヴィレアムが言ってました!
草食系男子には関係ないんだよヴィレアム…
ハザリア「お前は久保さんに突っかかるという間接的な手段ではなくバランガ本人に対してもっと直接的にがっつくべきだ!」
ヴィレアム「うるさい偏食系」
ハザリア「奴のため思ってのアドバイスだったのに…」
リトゥ「あの…ハザリア君は他人の恋愛事情にはなるべく口を出さないほうが
マリ「そんなことどうでもいい。あとハザリアの分際で人並みに落ち込むな鬱陶しい」
つまり落ち込んでないで、駅弁をしろ要求してるんですね、マリは!
久々にハザリア長編が見たくなった
ゼラドのお陰で何百年も夏休みを繰り返す話ですか
>>551 ゼラドにキスして解決するくらいの男気を見せろ>ヴィレアム
ゼラドを後ろから抱きしめて耳元でアイラビューって囁くんです。
>>553 そこで間違えて「SHOUSHITUせよ!SHOUSHITUせよ!」ってシャウトしてしまうのが、
正しいヴィレアムではないか?
いつもマイペースなゼラドは少々強引に迫った方が大人しく「……うん」と言ってくれるかも知れんぞ
1
フラッシュの光がいくつも飛び、レフ板に反射する。
こういう眩しさに目をつむらなくなったのは、いつからだろうか。
「はい、おつかれちゃーん!」
現場監督だかプロデューサーだか、よくわからない肩書きの男が無闇矢鱈に明るい声を
出す。ユウカは「ども」と小さく挨拶をしてステージを降りた。
ユウカは、褐色の肌によく映える白のビキニ姿だった。胸元や腰にあしらわれたゴールド
のチェーンが、肌と筋肉と脂肪が作る陰影をより強調している。ロンドン時代に入れた上腕の
タトゥーは、いまの事務所と契約したときに除去手術を施されて跡形もない。
ユウカの記憶が確かなら、スカウトをされたのはライブハウスだったはずだ。契約書にも
ミュージシャン云々と書かれていた。ところが、入ってくる仕事といえばグラビアの撮影ばかりだ。
「ついに表紙デビューだねえ。いや、君は伸びるよ」
いったい、伸びた先になにがあるというのだろう。ステージの上には、ぐっしょりと
濡れてやけに肌に貼り付くティーシャツが、撮影中に脱ぎ捨てたときのまま転がっている。
更衣室とも呼べない衝立の中で着替えを済ます。「お疲れです」と申し訳程度の挨拶を
して、スタジオを出て行こうとした。
「あれ、ユウカちゃん、そういうコスプレの趣味、あったっけ?」
目を丸くするプロデューサーに、ユウカはこっそり顔をしかめた。あの顔は、またなにか
ろくでもない企画を考えているに違いない。
「今日は、ガッコから直だったんで」
「ああ」とプロデューサーが呟く。
ユウカ・ジェグナン。19歳。女子高生。すでに卒業してしまった元同級生からは、
「あんたの制服姿はもはや商売の匂いしかしない」といわれている。そして、このまま
では遠からず履歴書の職業欄に「グラビアアイドル」と書く羽目になりそうだ。
2
もともと、学校という空間が苦手だった。出席日数が足りなくて留年が確定したときは、
退学という選択をするのになんの抵抗もなかった。実際に退学しなかったのは、単に申請
するのが面倒だったからだ。
不思議なもので、いざ留年してみると、あれほど根深かった欠席癖がぴたりと止まった。
ここ最近、ユウカは仕事に支障が出ない限り休むことなく登校していた。
明日は朝イチで物理の小テストがある。眠る前に軽く教科書でも眺めておこうか。そんな
ことを考えながら、ユウカはこの春からひとり暮らしを始めたマンションの階段を上がって行った。
自分の部屋に近づいたところで、ぴたと足を止める。
ドアの前で、うずくまっている人影が見える。
息を潜ませて、身構える。グラビアの仕事を始めたばかりのころ、わけのわからない
ストーカーモドキが待ち伏せしていてわけのわからないことをまくし立てられたことがあった。
ブーツの靴底で足音を立てないように、慎重に近づいていく。
「あれ」
わずかに首をもたげた相手の顔を見て、ユウカは肩の力を抜いた。
「なにやってんの、あんた」
イングレッタ・バディムはなにも応えず、ドアにもたれかかっていた。
3
「入れば」と声をかけても、イングレッタは指一本動かそうとしなかった。このままでは
ドアを開くことも出来ない。仕方なく、イングレッタの脇の下に腕を差し込んで無理矢理
立たせた。
イングレッタは抵抗もしない。細く引き締まった腕が、だらりと垂れ下がる。
怪我でもしているのかと思ったが、見たところ着衣に乱れはない。青みがかった髪の下で、
やはり青色をした瞳がとろんと無気力に濁っていた。
バスルームに引きずっていって、バスタブの中に放り込む。バルブをひねって温度調節も
していない湯を頭の上からかけても、イングレッタはぴくりとも動かない。
ユウカは手早く服を脱ぐと、自分もバスタブの中に入った。イングレッタからジャケット
とブーツを剥ぎ取って、ユニットバスの便器の横に投げ捨てる。あとは、身体にぴったりと
貼り付くレオタードのようなアンダーウェアだけだ。
「これ、どうやって脱がすの」
イングレッタは言葉を発さず、かくんと頭を前に倒した。背中にジッパーが見える。
脱がせ、とでもいうのか。
ユウカは嘆息しながらアンダーウェアを剥ぎ取った。小振りだが弾力のある乳房が
ぷるんと揺れる。
全裸にされても、イングレッタは相変わらず全身を虚脱させていた。ユウカの乳房や
腹を背もたれかなにかとでも勘違いしているのか、遠慮なくもたれかかってくる。
ダウナー系のドラッグでも決めているのかと思ったが、腕を見る限り注射跡はない。
湯温を調整しながら腹や腿も確認するが、細かい古傷が無数にあるだけだった。
「例のダークスーツ着たジェントルマンは?」
イングレッタの瞳が、とろりとわずかに動く。
「もう、いない」
「殺されたの?」
「いなくなっただけ」
「じゃあ、あんた、タイムダイバーの仕事はどうするの」
「もう、おしまい」
発言の意味がわからず、ユウカはイングレッタの顔を覗き込んだ。
「もう、タイムダイバーじゃないの」
湯は、もうふたりの肩を覆うほどに溜まっていた。
ユウカはシャンプーのボトルをつかんで、青い髪に向けて傾けた。
4
実際のところイングレッタが何者なのか、ユウカはほとんど知らない。年齢も、どこに
住んでいるのかも知らない。ふらりと現れて、ふらりと消えていく。旅する野良猫のよう
なものだと認識している。
本人によると、イングレッタはタイムダイバーというもので、真っ黒な機動兵器に乗って
並行世界を脅かす敵と戦うことが使命だったらしい。
タイムダイバーというものが具体的にどんな雇用形態で、どんな業務をこなすのかユウカ
は知らない。今さら、知ったとしても意味のないことだ。タイムダイバーの仕事は終わったと、
イングレッタはそういっていた。
シャワーを終えて身体を拭き、カーペットの上に転がしておいてもイングレッタは指一本
動かそうとしなかった。仕方なしにユウカが寝間着代わりに使っている男性用サイズのティ
ーシャツをかぶせて、ドロドロに濃くて熱いコーヒーを煎れてやる。
真っ黒なコーヒーをすすりながら、イングレッタはようやくぽつりぽつりと話し始めた。
「高次宇宙で、高次意識体が高次なやり取りを交わした。
結果、この世界は安定した。
あと20周期、少なくともわたしのこの肉体が維持できている間は、もうなにも起こらない」
「よくわかんないけど、ダブルコージとコージートミタがなんかした結果、
世界は平和になったって、そういう認識でオーライ?」
「問題ないわ」
「最近『やりすぎコージー』見てなかったけど、そんなことしてたとはサプライズね」
「あなたの想い人も、いずれ戻ってくるわ」
「あら、うれし」
ここ数年、なんの音沙汰もない男の顔を思い出す。不思議と、嬉しくはなかった。現
実味がないというべきか。
「ようするにあんた、失業したってこと?」
「そうね」
「離職票はもらった?」
「もらってない」
「じゃあ、あんた、失業保険もらえないじゃない。
タイムダイバーってのが月給いくらだったのか知らないけど」
「カネなら、あるわ」
ゆらりと、イングレッタはカーペットの上に放り出してあるジャケットを尖った顎で
示した。つまみ上げてみると、バラバラと細かいものが落ちる。宝石だった。台座のデザ
インは野暮ったいくせに、どれもこれも石ばかりは妙に大きい。換金目的で作られた
もののようだった。
「欲しければ上げる」
「いらないし、こんなに」
ユウカは小さめのオパールをひとつつまみ、残りはジャケットに突っ込んでまたカー
ペットの上に放り捨てた。
「で、どうすんのこれから」
「わからない」
イングレッタは膝を抱えて項垂れる。
「わたしは、生まれたときからタイムダイバーだった。
しかし、タイムダイバーではなくなった。
自分がなにをしたらいいのかわからないの」
「カネはあるみたいだし、学校にでも行ったらいいんじゃない?
あんた、学歴とかないでしょう」
「あなたが、そんなこというとはね」
「そういえば、一年ばかり会ってなかったわね」
「なにをしたらいいのか、わたしにはわからない」
「勝手にすればオーライなんじゃないの」
ユウカはアクビをした。もう、深夜2時をまわっている。ごろりと、壁際に置いたベッド
にの転がる。
「勝手に、ベッド半分使っていいし」
結局物理の教科書は読めなかったなと、そんなことを考えながら電灯のスイッチを切る。
数十秒してから、もぞもぞと隣りに潜り込んでくる体温があった。
5
一週間が経った。
イングレッタは、無為な日々を過ごし続けている。放っておくと、朝から晩まで指一
本動かさない。ユウカが学校なり仕事なりに行くときにも、帰ってくるときにも、
まったくおなじ姿勢で壁にもたれかかっている。放っておくと、食事もしなければ
風呂にも入らない。一日の何分の一かは、呼吸すらしていないのかもしれない。
息を止めていようが食事をしていなかろうが、ユウカの知ったことではなかった。
しかし、おなじベッドを使っている以上風呂に入らないことは我慢できなかった。
ユウカは帰宅すると、イングレッタからティーシャツをひっぺがしてバスタブに放り
込むようになっていた。
相変わらず動かないイングレッタは、頭から湯にぶち込まれても眉ひとつ動かない。
仕方なしに、ユウカがボディソープでもって洗ってやる。
柔らかくなったな、と気付く。
硬く引き締まったワイヤーのようだったイングレッタの筋肉が、ゆるみ始めている。
全身に皮下脂肪が乗り、乳房も若干重みが増している。全身にあった古傷も消えつつある。
タイムダイバーではなくなった。イングレッタの発言に現実味が出る。もう、彼女は
戦士ではないのだ。
「べつに、どうだっていいんだけど」
イングレッタをバスタオルでくるんで床に転がし、ユウカはいつも通り熱いコーヒーを淹れた。
6
今日の撮影は、レザー素材のトップスとショートパンツを着けてテーブルの上に立っ
たり座ったりすることだった。
「ユウカちゃん、ユウカちゃん」
プロデューサーが太った腹をゆさゆさと揺らしながら声をひそめる。
「あれ、ユウカちゃんの妹かなんか?」
スタジオの隅にイングレッタがいる。パイプ椅子にもたれかかり、手も足もダラリと
ぶら下げていた。一日中部屋の中で転がしておくのはあまりにも非生産的なような気が
したので、なんとなく連れてきたのだ。
「なんていうか、ルームメイト」
「あの子、コレ、じゃないよねえ」
誰でも考えることはおなじらしい。プロデューサーは腕に注射を打つ仕草をした。
「ああ、そういうんじゃないから。
なんか、失業したショックで茫然自失としてるだけだから」
「イヤだねえ、不況は」
何年か前までは毎週のようにバリ島やアイドネウス島へ撮影に行ったものだとかなんとか、
プロデューサーが自慢話を始めたので、ユウカは意識的に聴覚にフタをした。
撮影に使う資材や、誰が何のために使ったのかわからないローションの空き瓶が転がっ
ている中で、イングレッタはなにを見るわけでもなく顔を天井に向けている。
そのイングレッタに、駆け寄っていく者があった。二十歳前後の青年だった。撮影の現場
で何度か見たことがある。たしか、バイトでカメラマンアシスタントをやっている専門学校生
だ。いつもパーカーを着ているので、ユウカは勝手に『パーカー』と呼んでいる。
パーカーは、どうやらイングレッタのことを新人モデルかなにかと勘違いしているらしい。
ペコペコと頭を下げながら、缶コーヒーを勧めていた。
案の定というかなんというか、イングレッタは髪の毛の先ひとつ動かさない。
自分がどうして少しホッとしているのか、ユウカは分析できなかった。
7
日ごとに、バスタブの中で支えるイングレッタの身体が重く柔らかくなっていく。
「いい加減、いつまでもゴロゴロしてるとファットになるよ、あんた」
「明日も」
ユウカの乳房に後頭部を埋めたまま、イングレッタが珍しく口を開いた。湯が立てる
音に紛れて聞こえなくなるような、か細い声だった。
「明日も、行くの?」
「ン? アー、明日は。明後日はガッコ行くけど、基本しばらくあのスタジオに通う」
「そう」
ちゃぷんと、イングレッタは泡の浮かぶ湯の中に鼻まで浸かった。
「なに、行きたいの?」
「寝転がってるのも、飽きてきた」
「いいんじゃない? あそこ、下の階にフィットネスセンターもあるし」
ユウカは湯の中で手を泳がせ、イングレッタの肌を撫でた。
8
その日は、学校に行ってから撮影所に向かった。
「ン?」
やけに光沢の強い赤いビキニに着替えたユウカは、ふとした違和感に眉を動かした。
イングレッタがいる。今日は学校に行くと伝えてあったから、マンションにいるはず
だ。ひとりでここまで来たのだろうか。進歩といえば進歩だが、なにか妙な気がした。
「あ、ユウカちゃん、おはよー」
顔見知りのカメラマンが手を振りながら近づいてくる。
「ねえ、彼女」
「あ、妹さん?」
どうやら、いつの間にかイングレッタはユウカの妹ということになっているらしい。
肌の色も髪の色も違うというのに、ずいぶんと無茶なプロフィールを名乗ってくれたものだ。
「うんっと、昼ちょっと過ぎくらいから来てたよ。
夕方になったらユウカちゃんが来るからって伝えたら、待ってるって」
イングレッタはひとりではなかった。例のパーカー姿の青年が、なにか熱心に話しか
けている。なにを話しているのだろう。ユウカの耳には届かない。
あれは、誰だ。
活発に会話をしているふうには見えない。普通に考えれば、パーカーが一方的に喋り
続けて、イングレッタが適当にあしらっている図になっている。
しかし、いまのイングレッタの状態では、適当にあしらうということすら破格なのだ。
なにしろ、ユウカの部屋でのイングレッタは相変わらずカーペットの上で転がる以上のこと
をしない。食事もしたがらず、無理矢理口をこじ開けてトーストを突っ込むというのが
毎朝の習慣になっていた。
それが、いまのイングレッタは曲がりなりにもパーカーとコミュニケーションを成立
させている。たまに浅く頷いているだけでも、あれが本当にイングレッタなのだろうか
と疑わしくなってくる。
「ユウカちゃん、ユウカちゃん」
カメラマンがへらへらと笑いながらユウカの肩を叩く。
「そのメイク、ちょっとキツいんじゃない? 目が吊り上がって見えるよ」
ユウカは、まだメイクをする前だった。
9
シャワーを浴びせている間も、イングレッタは相変わらずひと言も発さなかった。
「今日」
青い髪をバスタオルで拭ってやりながら、ユウカはようやく口を開いた。
「あのパーカーと、なに話してたの」
「別に」
「別にってことはないでしょう」
「出身地がどこかとか、訊かれた」
「どこって答えたの」
「アオヤマ」
「なんか、コメントに困る出身地ね」
「ロンドン出身のあなたの妹にしてはおかしいんじゃないかって訊かれたわ」
「適当な受け答えしてるからよ。で、なんてカバーしたの」
「面倒だから黙ってた」
「そのわりに、会話は続いてたみたいだけど?」
「自分はナゴヤの出身だとか、赤福が美味かっただとか、
味噌煮込みうどんはあんまり好きじゃないとか、そんなことを勝手に喋り始めたから、放っておいた」
「なんか、ヘンなの」
毎日トリートメントをさせているからだろうか。イングレッタの髪は、この部屋に転
がり込んできたばかりのころに比べるとずいぶん艶を増していた。
「あんたは、そういうどうでもいい会話とか、
相手にもしないでプイッとどっか行くタイプだと思ってた」
「いるじゃない、ここに」
「あたしの話をしてるんじゃないでしょ」
「移動するのが面倒だっただけよ」
「あんたさ」
ユウカはバスタオルを洗濯籠の中に放り込み、イングレッタの髪に櫛を通し始めた。
「好きなんじゃないの?」
「誰が」
「あんたが」
「誰を」
「パーカー」
「なにをいってるのかわからないわ」
なんだか無性に腹が立って、ユウカはイングレッタの尖った肩に歯を立てた。
10
それから3日が経ち、ユウカが目を覚ますとイングレッタの姿は消えていた。
カーペットの上に、イングレッタが使っていたティーシャツがくしゃくしゃに丸めら
れて転がっていた。
撮影スタジオに行ってみると、例のカメラマンが見覚えのない若者に向かって怒声を上げていた。
「参ったよ」
ユウカを見つけると、苦々しげな顔をして片手を上げる。
「あいつ、急に辞めるって電話でいったっきり、消えちまったんだよ。
事務所の人間がアパートに行ってみたら、モヌケの空だったっていうし」
飛んだかな、とカメラマンは呟いた。カメラマンアシスタントの給料は、はっきりいって
コンビニのバイトよりも安い。生活が立ちゆかず、夜逃げすることなど珍しくもない。
「そういえばユウカちゃん、今日はあの妹さんは?」
「さあ」
「さあってことはないだろ」
「正直いって、あれ、妹でもなんでもないの。
転がり込んできただけの野良。
今朝起きたら、なんかいなくなってた」
「ふうん」
カメラマンはアゴに生えたヒゲをわざとらしい仕草で撫でた。
「駆け落ちでもしちゃったのかな」
あのパーカーの青年は、どんな顔をしていただろうか。思い出せたのは、パーカーだけ
だった。どんな顔をしていて、どんな声をしていたのか、まったく記憶にない。
「カレ、どういうひとだったの」
「え、べつに、フツーのやつだよ。
田舎から出てきて、専門学校行きながらうちでバイトしてて。
あ、そうだ。ちょっとパチスロやるとか話してたな。
それで借金作っちゃったのかなあ」
今日からはひとりでバスタブに浸かるのか。ユウカはそんなことを考えていた。
11
いずれ、ユウカの思い人も戻ってくる。
イングレッタの予言は成就しなかった。
三日が過ぎ、一週間が経っても、ユウカの想い人が帰ってくる気配はなかった。
イングレッタは相変わらずどこにいったのかわからないし、パーカーも行方不明なままだ。
ひょっとしたら、世界はまだ平和ではなかったのかもしれない。
考えてもみれば、あの虚脱したイングレッタが、どこをどう見ても平凡以外の何物でも
ないあのパーカーのことを気にかけていた理由がわからない。あのパーカーが実は世界を
どうこうしている何者かの変装で、イングレッタはそれを見破って追及を始めたのかもし
れない。
「そう思いたいだけなのかもね」
ユウカは、イングレッタが脱ぎ捨てていったティーシャツを片付けられないままでいた。
イングレッタが、あのパーカーに一目惚れかなにかをして逃避行を始めたと、考えては
いけない理由はひとつもない。
「いや、いや、残念だったねえ」
事務所に給与明細を受け取りに行くと、プロデューサーの笑い声に出迎えられた。
「最初はてっきりヤク中かなにかだと思ってたけど、
だんだんイイ表情浮かべるようになってきたじゃないか?
君のファースト写真集に一枚だけ紛れ込ませて『あのコは誰?』みたいな企画やろうと思ってたんだけど」
「写真集って、誰の」
「なにいってるんだい。君のに決まってるじゃないか」
「あたしの記憶が確かなら、あたしはミュージシャンとして契約してたはずなんだけど」
「コテコテのパンクスはねえ、まず知名度でもないと売れないよ」
やっぱり世界は平和じゃなかったよ、とユウカは胸の中でイングレッタに告げる。
どこかで、こうなるんじゃないかとは思っていた。それでもユウカは、甘んじてグラビ
アの仕事を受けていた。下積みのためだとは考えていなかった。肩書きは女子高生でも、
もう高校生という年齢ではない。収入が途絶えることを恐れていた。
世界は、少なくともユウカの世界は、相変わらず歪で欺瞞に満ちあふれていた。真ん中
にいるユウカが自分を偽っているのだから、ムリもない。
あまねく並行世界の危機を救うというのがタイムダイバーの仕事だとしたら、イングレ
ッタは間違いなく職務をこなしていたのだ。
「さ、来週から忙しくなるよ。握手会の準備ももう整ってるから」
なにやら上機嫌で書類を引っかきまわし始めたプロデューサーの目の前で、ユウカはゆ
っくりとギターケースのジッパーを下ろした。
「どうしたの、ユウカちゃん?」
「べつに」
ゆっくりとギターを振り上げる。
「ちょっと、世界を救うだけよ。あたしの世界をね」
ユウカは、プロデューサーの眉間目がけて、力一杯ギターを振り抜いた。
脱ぎ捨てられたティーシャツは、そのままにしておこうと思った。
あの野良タイムダイバーは、またいつやって来るかもわからない。
久保なんかはいつか指命を終えて仲間のところに帰るのが望みのようだけど
イングレッタは指命自体が存在理由な訳か
イングラムってその辺は結構残酷だよな
>>565 つまりイングラムは娘の為に、タイムダイバーの仕事が増えるよう裏で糸を引いているんだな?
グレちゃんルートのラスボスはイングラムだな
なんやかんやあって普通の人と普通に幸せになった(かもしれない)訳だからこれはこれでイングラムの望んだ結末なのかもね。
TVエヴァ最終回というか、キリストの試練みたいに
自分が子煩悩の専業主婦な世界とか
芸能人で世界中から愛される世界とか
王女で何不自由ない世界とか全部廻った上で
やっぱ今の旅暮らしがいいって結論出てそうな気もする>グレ
某ドリルアニメの某檜山王みたいに
穏やかな生活をしてたけどふと夕空を走る光に気づいて
「そう…私も、甘い夢を見たものね…」
とか呟いた後かっこよくかっ飛んでいくのも似合いそうだ>グレ
【マーズの事務所】
ごきゅ ごきゅ ごきゅ
シホミ「たんとお上がりなさい?」
マーズ「んー、でもシホミおばちゃん、なんでおれにやたらコーヒー牛乳飲ませよーとすんのー?」
テレビ『よろしくおねがいしまぁ〜す!』
シホミ「それにしても『サマーウォーズ』のカズマちゃんは可愛いわねえ」
カティア「細い腕を甘噛みしたくなるような子ねえ」
シホミ「うちとこのカズマちゃんも、昔はあんなでねえ」
マーズ「いやいや、おれにコーヒー牛乳飲ませても日焼けはしねーよ?」
丁度昨日サマーウォーズを見たわー
そういえば2世代には最近流行の可愛いショタっこがいないな
ショタがいないなら捏造すればいいじゃない
今日はヴァイクランの日だがやけに静かだな
>>572 ルアフ「失礼だなぁ、僕がいるじゃないか」
レイナ「あんたは第一世代でしょうがとっつぁん坊や。というか見た目はともかくもう年齢的にアウトでしょ」
ルアフ「何を言うんだい。僕は永遠の十代だよ」
レイナ「ああ、はいはい!ともかくあんたには可愛さなんて欠片も無いから!」
ルアフ「ちぇっ!・・・じゃあいいよ、セレーナと君の弟作ってくるから。まだまだ現役だしね!」
レイナ「死ね!死んでしまえ!」
>>574 ヴァイクランの日じゃないよ
8月19日→819→バイク(bike)の日だよ
ミズルとかアオラとかショタなんじゃねえの?
マーズは上半身ショタかもしらんけど下半身が異形
ミズルはともかくアオラはどうだろ?仮にも高校生だし。
マーズは半ズボンを履けない時点で−50点
ルル「とりあえず、アオラ様にフリフリのゴスロリを着せてみましたわ」
真龍「あー、やっぱり似合うわね。ラッシュと方向性が違うからかしら」
スレイチェル「あの父にしてこの子ありとはまさにこういったものだな。
しかしスレイチェル的にはこちらの方が…」
アオラ「先輩も交えてなにあそこで盛り上がっているんだ」
ラッシュ「おそらく聞いていてはいけない事だと思うな」
>>574 ハザリア「しまった!!?俺の第二の誕生日とも言える8月19日を溜まった宿題を全て消化するだけで終えるなんて」
マリ「過ぎた事は諦めろ・・・ん?宿題!?お前昨日で全部終わったのか!!?」
キャクトラ「なんと!?あのハザリア様が宿題を終えているですと!?」
ミナト「てーへんだ!てーへんだ!底辺だ!!」
トウキ「俺達は大切な何かを失ってしまった・・・」
アーク「畜生、他の誰にも敗けててもハザリアだけは下に見てたのに」
シュウヤ「おやおや、明日はどこで地震があるんでしょうね?」
ハザリア「黙れ!黙れよ!俺とて、たまには真面目になる時はあるのだ!!」
マリ「たかだか8月19日、来年もあるんだから余り気を落すな。取り敢えず宿題見せてくれ。」
ハザリア「いや、まだ間に合う!間に合わせる!!イクぞマリ!!
いつも以上のガドルヴァイクランで遅ればせながら8月19日をセイダイに祝うのだ!!」
シュウヤ「ガドル・・・ヴァイクラン?」
ミナト「いつも以上?」
トウキ「詳しい話を聞かせてもらおうか?」
ハザリア「な、なんなのだお前等!?顔が怖いzウワナニヲスルヤm」
キャクトラ「本当の事を言わなくてよろしいので?」
マリ「別に構わない。それよりも私は今、宿題を写すのに忙しい。」
ハザリアは貴族として成績良いイメージだけどな
あんまりふざけた成績とったら本国に強制送還されかねないからな
でも「地球の文化を学ぶ」っていう目的ならある意味ハザリアが一番優秀なんじゃないか?
ルナ:優秀なんだろうがまともすぎ、常識にとらわれすぎ
ルル:そつなくこなしてるがかなり偏ってる、歪んでる
キャクトラ:護衛なんでまあ付き合い程度に。そういえばこいつ本国からの仕送りあるのか?
ラン:お目付役だしその辺は最初から頭に入ってるのかも
>>583 バイトしてる様子もないし仕送りなしなら干上がってるだろ>キャクの字
【南仏 プロヴァンス地方 アルル】
マリ「クソッ、離せよ!」
ラインX1「ハザリア・カイツというのは、あなたで間違いないのね?」
ハザリア「フン、貴様のツラはどこかで見たことがあるぞ。
たしか、エリ・アンザイのところにいた助手かなにかだったな」
ラインX1「『カラコルム山脈における闇の帝王の作り方』、
『アボリジニの天体観測と捕鯨文化』、
『ウツノミヤにおける餃子文化の隆盛』、
『マヤ文明、クリスタルスカルと夫婦生活』。
あなたの書いたレポートは読ませてもらったわ」
マリ「お前、そんなもの書いてたのかよ」
ハザリア「定期的に留学の成果を出しておかぬと、学費をもらえぬのでな」
ラインX1「地球をあちこちほじくり返してきたあなたが、
このところ南フランスを嗅ぎまわっている。
ただのヴァカンスとはいわせないわ」
マリ「わたしは本場のプロヴァンス風駅弁を食べに来ただけだ!」
ラインX1「そんな駅弁はないわ」
マリ「そんなことない! 諦めずに探せば、きっと見つかるはずだ!」
ラインX1「なぜそこまで駅弁に執着を」
ハザリア「ま、そういうわけだ。そやつはなにも知らぬ。離してもらおうか」
ラインX1「そうはいかない。
答えなさい。あなたが探しているのは、『アシヤのひまわり』ではないの?」
ハザリア「違うな。『アルルの8番目のひまわり』だ」
ラインX1「では、行きなさい。このお嬢ちゃんの身がかわいいのならね」
ハザリア「フン、そのような駅弁狂いの女、どうなろうと知ったことか。
腰が痛くなる前に手を切るのも、ひとつの選択肢だろう」
ラインX1「レポートを書く上で、ひとつアドヴァイスをあげる。
あなたはね、まわりくどくものをいうクセがあるのよ」
ハザリア「黙れ、黙れよ!」
【田舎町】
キーキーッ!
ミズル「あっぶないなあ!」
ランディ「あれ、お前なんでこんなところに?」
ハザリア「貴様らか。ちょうどいい、乗せろ」
ミズル「あっ、ちょっと待って! ハンドルさわっちゃイヤだよ!」
ガタゴト ガタゴト ガタゴト
ハザリア「しかし、このポンコツでよく南フランスまで来れたものだな」
ミズル「う〜ん、ヒョーゴ県までドライブするはずだったんだけど、
気が付いたらこんなとこまで来てたんだよ。Pちゃんのせいで」
ハザリア「なるほど」
ランディ「なるほどじゃねえよ! 俺、なんもしてねえよ!
ハンドル握ってたの、ミズルじゃないか!」
ミズル「だって、Pちゃんが火の精霊がどうとかコワいこと言い出したから」
ハザリア「ピースケ、子供をコワがらせるな」
ランディ「電波者を見るような目で俺を見るんじゃねえっ!
ほんとだよ! ほんとに火の精霊がこっち方面向かって騒いでたんだよ!」
ハザリア「火の精霊云々の妄言はともかくとしてだ」
ランディ「ともかくで片付けんなよ!」
ハザリア「貴様ら、ここがアルルであることをわかっているのか?」
ミズル「へ? アルル? へえ、ここアルルなんだ。
例の跳ね橋はどこにあんの? おれ、スケッチしたいな」
ランディ「なんだ、ここ、有名な観光地なのか?」
ハザリア「炎の画家、フィンセント・ウィリアム・ファン・ゴッホ。
ここアルルは、かのファン・ゴッホが『芸術家たちのコロニー』を作ろうとして、
知っている限りの知り合いに手紙をだしたものの、来たのはゴーギャンひとり。
しかもゴーギャンという画家は当時としては珍しく画商として成功した人物で、
アルルに行ったのは商売上のトラブルから身を隠すためで、
特にファン・ゴッホに友情を感じていたわけではないという説が有力だ。
そんなだから、ふたりの間にはとんでもない温度差があった。
上手く行っていたのはほんの一時期のみ。
やがて口論が絶えなくなり、とうとうファン・ゴッホはカミソリ持ってゴーギャンを追い回した挙げ句、
みずからの耳を切り落とし、いきずりの娼婦にプレゼントするという奇行に走った」
ランディ「聞いたことあるぞ。『耳切り事件』てやつだよな」
ミズル「まあ人間関係は上手く行かなかったけど、
ファン・ゴッホの代表作はほとんどこのアルルで描かれたんだよ」
ハザリア「ファン・ゴッホは自分の魂の象徴としてひまわりを好んで描いた。
全部で12点ある『ひまわり』のうち、7枚はここで描かれたものだ」
ランディ「へえ、『ひまわり』ってそんなにあったんだ」
ハザリア「アルル以前に描かれた5点と、アルル時代の4点は現在でも美術館が所有しておる。
残りの、1点はどこぞの富豪が、1点はバブル期にニホンの保険会社がオークションで競り落とした」
ミズル「で、残り1点はヒョーゴ県アシヤ市の個人が所有してたんだよね。
第2次世界大戦で燃えちゃったっていうけど、
ほんとはどっかに隠してるんじゃないかーって、だからおれ、アシヤに行こうとしてたんだよ。
見たいもん。『アシヤのひまわり』」
ハザリア「あれは本当に燃えてしまったのだ。あきらめろ。
それよりも、俺は『アルルの8番目のひまわり』を探さねばならぬ」
ミズル「8番目? そんなのがあるの?」
ハザリア「アルルで描かれた7点のうち、4点は1888年8月に、残り3点は1889年1月に描かれたものだ。
ファン・ゴッホはモデルがないと描けぬ画家でな、
他人の作品も自分の作品もよく模写していたといわれている。
1月に描かれた3点は、ゴッホ自身の手によるレプリカだといってもいい。
オリジナルが4点あったのに対し、レプリカが3点しかないというのはおかしい」
ミズル「単に気が乗んなかったんじゃないかなあ。
『耳切り事件』のあとのファン・ゴッホって、心身共にまともな状態じゃなかったでしょ?」
ハザリア「黄色に執着し、自宅を真っ黄色に染め上げるほど偏執的な画家だぞ。
むしろ、サン・レミの療養院にぶち込まれるまで『ひまわり』の創作をやめなかったと考えるほうが自然だ」
ミズル「でもさ、それ、テオさんへの手紙に書いてあるの?」
ランディ「誰だよテオさんて」
ハザリア「ファン・ゴッホの弟だ。
存命中のファン・ゴッホはまったくの無名画家で、
画商をやっておった弟テオにパラサイトしっぱなしだった。
話し相手もおらぬものだから、異様に細かい手紙を668通も出していた」
ランディ「ちょっとキモい数だな」
ミズル「まあ、ちょっとイタいひとだったんだよ」
ハザリア「無名画家だったわりにファン・ゴッホの人生が詳細に伝えられておるのは、この書簡集があったからだ。
しかし、『耳切り事件』の前後はテオが嫁をもらったり子供が産まれたり商売が傾いたり、
いろいろあって兄弟はやや疎遠になっていた。
手紙に書かれておらぬ作品があってもおかしくはない」
ミズル「そりゃまあ、おかしくはないけどさあ」
ハザリア「手紙に書かれなかった理由は、なんとなく想像が付いておる」
ランディ「ところでさ、お前らなんでファン・ゴッホ、ファン・ゴッホって、
いちいち『ファン』て付けるんだ?
ゴッホでいいじゃないか」
ミズル「あのねPちゃん、『ファン』ていうのは家格を表すものなの」
ハザリア「ファン・ゴッホをゴッホと呼ぶのは、
ダ・ヴィンチをヴィンチと呼んでしまうようなものなのだ」
【裏通り】
ランディ「なんだか、雰囲気悪いとこに入ったなあ」
ハザリア「ファン・ゴッホは自分の耳を切り落としたあと、公娼館に行った。
昔そういうものがあった場所だから、現在でも空気は大して変わっておらぬ」
ミズル「うわっ! フランスすごっ! あんなおっぱい出して歩いてるひとがいるよ!」
ハザリア「骨格を見ろ。あれはゲイだ」
ミズル「フランスはじまってるねっ!」
ランディ「ミズル! 前見て運転しろ! お前も、中学生をこんなとこに連れてくるな!」
ハザリア「心配するな。現在はただのモーテルのはずだ」
【モーテル】
ラインX1「そう、ここまで辿り着いたのね」
ハザリア「まわりくどいのはどちらだ」
マリ「お前、早く来すぎだよ! まだフランス鉄道に乗ってないのに!」
ハザリア「黙れ、黙れよ! 貴様、自分の立場がわかっておるのか!」
ラインX1「ここまで辿り着けないような人物なら、この子はそのまま連れて行こうと思っていたわ」
ミズル「あれ? あのひと、捕まってたの?」
ランディ「お前な! そういうことは最初にいえよな!
俺、今の今まで完全に観光気分だったよ!」
ミズル「やいやい、そのひとを早く離さないと、
ここにいるPちゃんが精霊についてコワく語り始めるぞ!」
ランディ「風でも火でも土でもいいから、精霊! こいつにバチを当ててやれ!」
ハザリア「貴様は、エリ・アンザイのところにいたのなら専門は超考古学のはずだろう。
ファン・ゴッホは、考古学というには新しすぎないか?」
ラインX1「学究にはおカネがかかるのよ。
こんな娼館が建ち並ぶ町の出身の私にとって、それは大変な問題なの。
ファン・ゴッホはカネになるわ。しかも『ひまわり』なら、ニホン円で58億にもなるんでしょう?」
ランディ「無茶いうなよ。それはニホンがバブルだったころの値段だろ?」
ハザリア「いや、58億は適切、むしろリーズナブルな値段だ。
ファン・ゴッホはニホン人受けがいいからな。
『ひまわり』を買い取った保険会社が開いた展覧会は客入りもよく、収支はトントンになったそうだ。
おなじファン・ゴッホで、『アイリス』は72億で売れたし、
『医者ガシェの肖像』は個人が125億で買った。
新たに発見された『ひまわり』となれば、最低でも80億程度はするだろう」
ラインX1「それだけじゃない。ファン・ゴッホの名前は名誉になるわ。
私は、世紀の発見者として美術史に歴史を残すの」
ハザリア「自分で描いたわけでもない絵を捕まえて栄誉か。
他力本願な女だ」
ラインX1「うるさい!
片手間に書いたようなレポートであなたの名前が広まっているのはなぜかわかる?
あなたが、バルマーの貴族だからでしょう!」
ハザリア「貴族といっても、王位簒奪車の孫だぞ、俺は」
ラインX1「ファン・ゴッホは、切り落とした自分の耳をガビィという娼婦に渡した。
臆病な田舎娘に過ぎないガビィは大いに怖がった。
でもね、ほんとはそれだけじゃない。
1889年3月、頭のおかしい画家は再びやって来て、
お詫びだといってガビィに包みに入ったなにかを贈った」
ハザリア「サン・レミに送られる直前だな」
ラインX1「ガビィは気味悪がって、包みを公娼館の主に渡したの。
主の名はドナウα1、私の祖先よ」
ハザリア「フン、だったら絵は貴様の家の蔵にでもあるはずだろう。
なぜやらんでいい恐喝までして探す」
ラインX1「ファン・ゴッホが天才画家として名を馳せたのはずっとあとのことよ。
当時は、真っ黄色に塗られた家に住んでる変人がおかしな荷物を持ってきたくらいの認識しかなかった。
あるとき、公娼館にひとりのニホン人留学生がやって来た。
ピロートークのついでかなにかで包みの存在を知ったニホン人は、
是非譲って欲しいと頼み込んできた。
ドナウα1にとっては、ゴミ同然の包みよ。
葡萄酒1本で渡してしまったそうよ」
ハザリア「そのニホン人留学生の名はなんだ」
ラインX1「カザーライロム。でも、そんな名前の日本人はどこにもいない。
そこで、わたしの持っている情報は途切れてしまったの」
ハザリア「たわけが」
ランディ「中国人かなんかと間違えたんじゃないのか?」
ハザリア「フランス語はhの発音をせぬ。
ヒロシマはイロシマになるし、ホンダはオンダになる。
カザーラというのは、カザハラという日本姓だろう。
そして、1889年といえばニホンは明治時代だ。
そんな時代にフランス留学をする人種といえば、限られてくる」
TELLLLL
イルム『おぉ、マサキんとこの、久しぶりだなあ』
ランディ「えぇっと、イルムさん。
ひょっとしてなんだけど、ヒロム・カザハラっていう名前の親戚いません?」
イルム『うん? 話したことあったか?
いるよ、何人も。
なんでも明治の頃、ドイツだかフランスだかに留学して森鴎外とかとも交流あった
偉いじいさんがいるって話でさ、そのじいさんにちなんでるんだとさ』
ランディ「あ、あのっ! そのひと、なんかドギツい黄色い絵を持ってたと思うんですけど!」
イルム『さあ、聞いたことないなあ。
あるとしたら、ニホンの本家の蔵じゃないのか?』
【日本 カザハラ邸の蔵】
マリ「ブースター付きの三輪車に、変形機構付きの自転車。
ガラクタばっかりだな」
ラインX1「ないじゃない!」
ハザリア「そりゃ、ないだろう。
絵画の保存には、室温20℃、湿度55%程度が望ましい。
このような、すきま風が吹いて蜘蛛の巣まで張られておる蔵になど置こうものなら、
1年もしないうちにカビまみれで虫に食われておるわ」
ランディ「なあ、庭のあっちのほうで、火の精霊がヘンなテンションで踊ってるんだけど」
ハザリア「そういうのはいらん」
ランディ「もうちょっと俺を有効活用しろよ!」
ミズル「ほんとだ。なんか古いタイプの定着液の匂いがする」
ハザリア「なるほど。おい、火の精霊とやらに掘り起こしてもらえ」
ランディ「火の精霊は土木作業なんかしねえよ」
ハザリア「なんだ、使えぬな、火の精霊」
ランディ「しょうがないだろ!
俺は本来風の精霊使いで、火の精霊はなんか知らないけどいうこと聞いてくれるだけの存在なんだから!」
ハザリア「なあ、これ以上、痛々しいウソをつくのはやめたらどうだ」
ランディ「憐れむような目で見るな! 俺は妄言吐いてるわけじゃねえ!」
ガッ ガッ
ミズル「あ、なんかあったよ」
マリ「なんだ、これ。防空壕か?」
ハザリア「第2次世界大戦中、金持ちどもは自宅の隅に防空壕を作っていたらしい。それだろう」
ミズル「でも、ヘンだなあ。油絵の具の匂いが、妙に少ないよ。
なんかすごく古い顔料の匂いばっかし」
ラインX1「そんなこと知らないわよ! 早く絵を取ってきなさい」
【地下室の中】
ハザリア「フハハハ、なるほど。
モロノブにキヨナガか。カザハラの祖先め、よい趣味をしておるわ!」
マリ「美人画ばっかりっていうのが、なんていうかイルムおじさんのご先祖だよな」
ハザリア「明治期に海外へ流出した浮世絵の類だろう。
祖国の財産を取り戻そうとしていたのか、単に美人画が好きだっただけか」
ランディ「たぶん、後者だな」
ラインX1「いまや二束三文の浮世絵なんかどうでもいいわ。
『ひまわり』よ、『ひまわり』なら、ここにある浮世絵全部を合わせたよりも価値があるのよ!」
ミズル「あったあった。ねえ、これじゃない?」
バサッ
マリ「エ?」
ランディ「これは」
ハザリア「下書きだけか」
ラインX1「想定外だけれど、まあ仕方がないわ。
ひまわりが描いてあって、ゴッホのサインがあるなら」
ミズル「うわっ、スゴい!
クローム・イエローに薄目のヴェロネーゼ・グリーン、ロイヤル・ブルー!
19世紀に使われてた、本物の画材だ!」
ラインX1「待て、お前、なにをしている」
ミズル「ん? うんうん、聞こえるよ。
黄色はイヤなんだね。じゃあ、いっそブルーにしちゃおうか。
塗りはこれでもかってくらい厚いのがいいって?
わかったよ。任せといて」
ラインX1「なにと会話している! 離れろ! その手を止めろ!」
ハザリア「おい、火の精霊でその女を捕まえろ」
ランディ「風の精霊よ!」
ラインX1「うぐっ!」
ハザリア「あれだけ火の精霊火の精霊といっておいて、
いざというとき使うのが風の精霊とはどういうことだ!」
ランディ「ムチャいうなよ! こんな地下室で火の精霊なんか使えるわけないだろ!」
ラインX1「くっ、動けない!」
ミズル「え? なんだって?
もう、絵の具を直でキャンパスに塗りつけて欲しいって?
オシャレさんだねえ」
ラインX1「止めろ! その子供を止めろ!」
ハザリア「黙れよ。これ以上騒げば、耳を切り落とすぞ。
イカれたファン・ゴッホマニアとして名を馳せたいか」
ランディ「なあ、お前、ひょっとして怒ってるのか?」
ハザリア「怒ってなどおらぬ。怒る理由がどこにある」
ランディ「いや、だってさ」
マリ「ン?」
ハザリア「黙れ」
ランディ「わかったよ、もう」
ミズル「さあ、おれの絵筆は性格悪いよ!」
ラインX1「やめろーっ!」
ラインX1「お前たちは、なにをしたのかわかっているの?
ファン・ゴッホによる最後の『ひまわり』、
地球人類の財産が、私の栄誉が!」
ハザリア「故人の遺志をやたら尊重するのは、地球人類の習性ではなかったか?
ファン・ゴッホは下描きのままの『ひまわり』を、画材と一緒にして娼婦に渡した。
そして1889年1月以降、『ひまわり』は制作されておらぬ。
画家として成功もせず、唯一の友人にもどん引きされた。
ファン・ゴッホは、それまでの自分と決別したのだ。
誰か別の人間に『ひまわり』を完成させて欲しいと、そういう未練を残してな」
ラインX1「19世紀に死んだ人間のことなど知ったことか。
下描きのみとはいえ、世界遺産級の絵画を子供に完成させるなんて。
しかも、色まで変えて」
ハザリア「ま、あと100年もすればミズル・グレーデン名義で価値が出るかも知れん。
気長に待つのだな」
ラインX1「そんな・・・・・・、バカな・・・・・・」
【カザハラ邸 庭】
マリ「よかったのか? あれ、お宝だったんだろ?」
ハザリア「フン。俺は、『アルルの8番目のひまわり』の実在を確かめたかっただけだ。
レポートさえ書ければ、実際の有無はどうでもよかった。
それに、これ以上俺が『ひまわり』を所有すれば、地球政府になにかいわれかねないからな」
マリ「これ以上?」
ハザリア「西暦にして1940年以降、ある役人がある未開惑星の監視任務に就いた。
その星では、蛮族どもが飽きもせず世界規模の戦争をし続けていた。
役人は蛮族どもの習性は心から軽蔑していたが、
蛮族どもの作る芸術には惚れていた。
そして、1945年1月以降、ちっぽけな島国の、
芸術的な建物や絵画が密集しているエリアが何度となく空襲されるようになった。
役人は、己の心を惹いた素晴らしい黄色が戦火に消えてしまうことを悲しみ、
こっそりと回収して実家に持って帰ってしまった」
マリ「エッ」
ハザリア「役人の日記には、何度となくアシヤという地名が出ておった」
マリ「おい、まさか」
ハザリア「見たいというなら見せてやる。
俺の実家に行かんとならんがな」
ハザリアの最後の台詞を深読みすると微妙にプロポーズっぽい気がしてくる不思議。
ちょっぴりランディ1/2の繰者能力が役に立ってる!
凄く珍しい!
夜明け前に目が覚めてなんとなくスレ開いてみたら…いやぁハザリア事件簿相変わらず面白いね!GJ!!
なんかもう短編集とか作って金取っていいレベル
いいぞ、もっとやれ!
このシリーズ、読む度にテキスト形式で保存してあるのは俺だけじゃないはず
>>596 ふふふ、過去ログを保存するついでにきっちり保存してたんだぜ
HDDが死んで全て消え去ってしまったがなorz
レポートの題名でいきなりふいたw相変わらずGJですwww
てか今回はあんまりハザリアとマリは駅弁してないのねw
>>597 なんと…だからあれ程USBやSDにちょっとしたものは保存するようにしろと
まぁ寝惚けてパソ脇のコーヒーにボチャンとかしたら意味無いがな
>>599 マジ不覚でござったorz
よかったら誰かください
チラム兵の子(♀)「ミズルくんミズルくん、もう宿題やった?」
ミズル「全然やってないけど、たぶん9月1日にはなんとかなってるよ」
チラム兵の子(♀)「あのね、あたしもうほとんど終わってるんだけど」
ミズル「あっ、マーくんだ。マーくん、おーい!」
ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ
ミズル「マーくん、待ってよマーくーん」
マーズ「なんで追っかけてくんだよーっ!?」
ミズル「えっ、マーくんひょっとして逃げてるの?」
マーズ「逃げてんだよーっ!」
ミズル「なんで逃げんのーっ?」
マーズ「あのねーっ、キミ、わかってんの?
あっちにキミのドーキューセーがいんでしょーが。
おれみてーなのとつるんでるトコ見られても、いーことねーよ!」
ミズル「んー、どうでもいいよ。
正直、クラスメイトの顔、ほとんど覚えてない」
マーズ「あのね、ゆっとくけどおれぁー、キミをカネヅルとしてしか見てねーよ?」
ミズル「マーくんは、ロボのくせにけっこうウソつくからなー」
マーズ「ちぇっ、やめてよね、そーゆー、ニンゲンのヨユーみてーなの見せつけんの」
Q.チラム兵の子(♀)は宿題が終わっていることにより何を期待していたのか?
A-1.ミズルと勉強会をしてその後カイラスギリーの発射要請で「ビッグキャノンである!」
A-2.宿題見せる代わりにランディ1/2を紹介してもらい、その後ガンダムファイト開始で「シャイニングフィンガーである!」
A-3.宿題見せる代わりにマーズを研究させてもらい、「すごいよ、このゴッドマーズぅぅ!!さすがカズマ=アーディガンの作った息子さぁぁぁあん!!!」
昔から芸術家肌の奴は一定層には人気あるしねえ
ミズルの性格からしてクラスに普通に打ち解けてるだろうし、ミズルは普通にもてそうだ
でも、一定層に人気あると言えばムー系光の戦士もそうか
特に多感な中学生女子ともなればなおさらか
ラーナという実例もあるわけだし女子中学生がロボに興味がないとはいえないわけだし
いくら考えても答えが出ないぜ
とりあえず
>>602がターンXが大好きな事は大体分かった
克夜「あ、なんか質問出てきた。
回避と防御? う〜ん、どっちかっていうと防御かな」
タカヤ「スパロボ学園か」
カティア「ええ、残念ながらナデシコのジュン君をいたぶるシナリオは用意されていないのよ」
タカヤ「なあ、君のお母さんいつの間にか地球に居着いてるんだけど、
月にいなくていいのか?」
克夜「へえ、お父さんやお母さんたちはこのひとたちと戦ってたんだね」
カティア「ええ、そして不思議とダンクーガを使った覚えはないのよ」
タカヤ「チャムさんは?」
克夜「え?」
タカヤ「チャムさんは出ているのかと訊いたんだ」
克夜「え〜と、そういうフェラリオは出てないみたいだけど」
タカヤ「ならいいや」
キュイーン
克夜「タッちゃんタッちゃん、やめようよ!
このご時世にワンダースワンやるのは!」
カティア「スパロボ学園に関するネタバレは、
発売後なんとなく1ヶ月くらい経つまで待っていてね。
でないと、ナンブ君のワンダースワンがワンダースワンカラーになってしまうわ」
タカヤ「見ろよ、この、カラーですらない画面。
どうせ俺なんて、この程度のモノクロがお似合いなんだ」
克夜「タッちゃん! なんのスイッチが入っちゃってるんだい!?」
スパロボ学園もう発売か
ノーマークだったから一切チェックしてなかった
あの頃のキョウスケはなぜかフェラリオに敬語を使うよくわからない人だったな
機体のピーキーさと合わせて当時から好きだったけど
友達のワンダースワンが起動時にYE NOT GUILTYって表示されてえらく格好良かった記憶がある
こうへー氏は子供スレはもうノーチェックなんじゃないのか?
最初の方はまとめてたけど
克夜「スイマセン。
この煮込み雑炊をひとつください」
ラン「煮込み雑炊?そんなんウチのメニューにあったかな?」
克夜「がーんだな・・・出鼻をくじかれた。
じゃ・・・この煮込み雑煮を」
ラン「煮込み・・・うーん、ウチで煮込みって付くのは煮込みうどんだけみたいやね。
それでええ?」
克夜「じゃ、豆かん二つ下さい」
克夜「まいったな。結局腹にたまるものがないってわけか」
ランディ「あっただろ!
雑炊と雑煮がなかっただけで、トロンベ亭は和洋中の他にも聞いたことのない国の料理までいろいろ腹にたまるものが揃ってるよ!」
ランディ「今日は誘ってくれてサンキューな。
実家にいたらマキネにデブ養成メニューを口に詰め込まれるし、グレーデンさんとこにいたら夏の陽気にあてられてうっすら汗をかいたデスピニスさんがしっとり濡れた視線を俺に向けてくるしで、どこにも居場所がなくてさ。
で、話って何だ?」
克夜「実はね、Pちゃん。
フー姐さんがカットインで乳揺れしないのは、フー姐さんのおっぱいが足りないから乳揺れできないんじゃないんだ。
女ではなく騎士として戦場に立っているという覚悟をみせるために、サイトロンでおっぱいの時を止めているんだ。
だから、フー姐さんの胸は揺れない!
そして、いかなる戦においても常に第一線に立ち続けたフー姐さんは、人生の半分以上おっぱいの時間を止めてきたんだ!
つまり、フー姐さんのおっぱいは今だ二十代ってことなんだよ!!!」
ランディ「なんだってぇー!とでも驚けばいいのか?
そんなアピールされても意味ないからな!
お前がオールドミスが守備範囲外なように、俺も守備範囲外だからな!
ヒューゴ先生とかアクセル用務員や食堂のヴィンデルさんとか年齢的にもっと相応しい人がいるだろ!
そっちを紹介しろ!」
克夜「確かに彼らの方が年齢的な釣り合いは取れているのかも知れない。
しかし彼らは騎士ではない!
痩せても枯れても紫雲家長子、 心に騎士道を持たぬ者をフー姐さんに紹介することはできない!」
ランディ「騎士として認めてくれてるなら、仕える相手が違う騎士同士が一緒になるのはどうなんだよ?」
克夜「そこは問題ない。
Pちゃんも現実の女性と付き合い始めれば、そのたちの悪い妄想からも抜け出せるさ。
そうなれば二人ともフューリー騎士団でシャナ=ミナ様に仕えることができる」
ランディ「神聖ラングラン王国は俺の空想の中の王国じゃねえ!」
克夜「ラングランという名前はよく聞くが、君の口から仕えるべき主の名前を聞いたことがない。
設定の創り込みが甘いよ」
ランディ「しかたないだろうラングラン第289代国王は名前も顔グラもないんだから。
でも、内戦でボロボロだった神聖ラングラン王国をまとめあげて、俺の親父がネトゲ三昧でも問題ない治世をもたらした名君なんだぞ!
(そういえば、顔グラが有る王位継承者ってモニカ王女とテリウス王子しかいないのか。
ということは、その娘のあいつにも王位継承権が発生するってことか。
まかり間違えばあいつが神聖ラングラン王国の女王になることも有り得るということなのか。
『あははーあははー、パンがないならシュウヤの手料理を食べればいいじゃない』)
ないわー。それだけはないわー」
王位継承者っぽい奴は意外といるんだよな
真面目に考えてるのはルナくらいだが
ルアフ「王位継承か・・・昔を思い出すよ・・・
僕がバルマーの王になるとき他にも5人ほど後継者がいてねぇ」
レイナ「ああ、よくある話よね。後継者争いってやつね」
ルアフ「で、王になれるのは一人だから戦えってことになって。
そしたら大変でさぁ、やれ他の連中には仲間いるのに僕だけいないとか。
やれ生き別れた兄が衝撃の登場とか、やれウギャァァァ!ルアフマーン!だとか」
レイナ「おぉいどこのキン肉星王子だ」
>>611 ゴッツォの予言の書が燃やされて仮面しか残らなかったんですね、わかります
【グレーデン家】
ランル「ミズルっち。お願い、お願いだから、
この『夏休みの友』は先生が間違って多めに配っちょったもんで、
ホントはちゃんと書き込みばされちょる1冊があるてゆうてくれんちゃ」
ミズル「そんなのないよ。これ1冊だけ」
ランル「そんな朗らかに宿題やっちょらん宣言されても困るちゃ!」
ぴこぴこぴこ
マーズ「Pちゃん、い〜加減、ファフナー系で攻めてくんのやめてよ。うぜーよ」
ランディ「ガオガイガー中心に
火力のことしか考えてない大味なデッキ組んでるからそんなことになるんだよ」
マーズ「ん〜、あれ? ビッグボルフォッグおじちゃん出てねーの、ビッグボルフォッグおじちゃん」
ランディ「お前の叔母さんがビッグボルフォッグと結婚したっていうの、
たぶんデタラメだと思うよ」
マーズ「ヘンなことゆーね。ビッグボルフォッグでもなけりゃ、
誰がミヒロおばちゃんみてーの嫁にすんのさ」
ランディ「お前、潰されるぞ」
ランル「スパロボ学園ばやっちょる場合かね!」
ランディ「や、俺は、いつ迷子になるかわかんないから、
宿題とかは出来るときにちゃっちゃと済ませるタイプなんだ」
マーズ「シュクダイはジブンでやるもんだーって、
ミヒロおばちゃんが『あのときお兄ちゃんは手伝ってくんなかったあのときお兄ちゃんは手伝ってくんなかった』
て呪詛混じりに割り込みコマンド入れちゃったから、おれぁー手伝ってやれねーの」
ミズル「あーっ、マーくん、先にどんどんデッキ充実させないでよ。
おれ、ゴーダンナー系でデッキ組もうとしてるのに」
ランル「ミズルっちはちゃんと宿題と向き合うちゃ!」
ミズル「あ、でもねでもね、自由工作なら出来てるよ。
ほら、『ジョセフ・ルーランの孫だかひ孫だかの肖像』。
ファン・ゴッホと仲良しさんだった郵便配達夫のジョセフ・ルーランさん
の子孫と会えたから、肖像画描かせてもらったの」
ランル「もはや自由工作で済ませていいレベルじゃなかし!
そんなのいいから、まずミズルっちは九九を習得するべきちゃ!」
アサキム「おかしいな。何度ガチャガチャをやっても、リベルレギスが出てこない」
ランディ「それはもう、諦めましょうよ」
ランル「アサキムおじさんはなんでいるちゃーっ!?」
ゼラド「さあ、今日から2学期だね!」
スレイチェル「スレイチェルは、ダメだ。
ジャンプを複数買いして、『ToLoveる』のアンケートハガキを出すなんて、
そんな資格はないのだ。
スレイチェルには、『ToLoveる』しかないと思っていた。
しかし、そんなのは誤魔化しだ。
性別のわかっていないスレイチェルには、アンケートハガキを出す価値もない。
スレイチェルにはヤブキ先生のためにできることなどなにもないのだ。
『あねどきっ』に萌えてしまったのだ。めだかちゃんも悪くないのだ。
ファン心理なんかカケラもない、お色気漫画だったらなんでもよいのだ。
スレイチェルにはコミックスでの加筆修正をチェックすることしかできない。
だったらもう、ジャンプスクエアで『まつりスペシャル』でも読んでいた方がいい」
ゼラド「スレイチェル先輩! しっかりしてください!
『まつりスペシャル』はお色気マンガじゃありません!」
スレイチェル「『ロザリオとバンパイア』はどうでもいいのだ」
ゼラド「どうでもよくなんかありませんよ! マウスパッドとか頑張ってますよ!」
ロザバンはどういう分類なのだろう
めだかちゃんとあねどきっの方が良いというのは俺の中では最早確信
ゼフィア「夏休みも終わりか・・・」
スレイチェル「友よ、夏休みの間顔を見なかったが何をしていたのだ?」
ゼフィア「裏の廃工場で修行をしていた」
スレイチェル「廃工場?あそこは何も無かったはずだが」
ゼフィア「いや、最近ガラの悪い連中がたむろしているという噂を聞いてな。
スイープがてら腕試しをしにいったのだ。」
スレイチェル「なるほど。で、どうだったのだ?」
ゼフィア「死んだ」
スレイチェル「・・・・・・は?」
ゼフィア「いや、正確には死んだ"ハズだった"のだ」
スレイチェル「詳しく話を聞こうか」
ゼフィア「腕試しに行った夜、そこに居たのはガラの悪い連中では無く青髪の少女だった。
危険だと思い声を掛けようとすると、突然巨大な蛇が現れた。機械仕掛けの蛇だ。
以前、データウェポンの記録を見た事があるが其れとは全く違うものだ。
その大蛇が少女を狙っていた為、咄嗟に割って入った。その時に心臓を貫かれたハズなのだ。」
スレイチェル「・・・・」
ゼフィア「信じられないのも無理は無い。しかし、重要なのはそこではない。
気が付いた時には傷も塞がっていて目の前に青髪の少女が立っていただけ」
青髪の少女『貴方はこの日死んだ。でもその勇気に免じて猶予をあげる。』
ゼフィア「少女はそう言って姿を消した。多少混乱はしていたが修行を再開した。
そしてある日肉体が見ての通り劇的に変化したのだ」
スレイチェル「確かに肌は赤銅色に染まり、髪の毛も蛍火の様に輝いている。
ついに高校デビューを果たしたのかと思ったが違うのか
しかし、何だこの疲労感は。力がぬ・・・・・・・てい・・・・」
ゼフィア「やはりコントロールできんか。しかしこのままでは・・・」
続かないかも
先輩アラクレモードですか?
これは悪魔(デビル)化だな
テニスを始めるフラグだね
ここは真っ赤な誓いを唄わざるをえないな
そういえば歌上手いのって誰だ?
ゼフィア先輩の武装錬金はショボそう
>>622 音楽やってボーカルやってるユウカとレラとヴィレアムは間違いなく上手いだろう
マリもいつハザリアがミュージカルやるぞって言い出しても良いようにそのための練習を自主的にやってそう
あとは歌が上手いって言及されてるキャラはいなかったはず
>>623 バンブーブレイドの武装錬金か
あったら便利だけどなければ別になくて良い程度のサポート系の特性だろうな
そのソフィア母さんも認める聡明な頭脳をフルに回転させて特性と合わせて戦えば相当強いはずなんだけど
男なら真っ向勝負ってことで、正面から敵に向かって行ってかませにされる姿しか思い浮かばない
先輩の場合適切な状況判断、彼我の戦力評価、最適な戦法を考慮しきったうえであえて突貫して負けてるんだなきっと
プライドを捨てれば強い
なんか悲しい能力だなそれ…
【ジェグナンの喫茶店】
ユウカ「ダディ、そのイカれたレザーコスチュームとマスクはどういうことなの」
ユウキ「ユウカ、お父さんも、お父さんなりになぜうちの喫茶店が繁盛していないのか考えてみたんだ」
ユウカ「どう考えても、紅茶以外はフードメニューひとつ出さないことだと思う」
ユウキ「コスチュームがいけなかったんだ!
この蝶サイコーなコスチュームを着れば千客万来間違いなし!」
ユウカ「うちのダディは、戦時中頭に銃弾でも受けたのかもしれない」
ユウキ「さあユウカ。お前の分のコスチュームもう用意してあるんだぞ?」
ユウカ「!?」
【バルマー寮】
ユウカ「ヘェルプミー!」
ハザリア「なんだ貴様は突然! 泣いてちゃわからん、事情を説明せぬか!」
ガラッ
マリ「おーい、この脚本なんだけど」
ハザリア「あ」
マリ「え?」
ユウカ「ヒック、ヒック」
ちょーん
マリ「で、どう申し開きしてくれるんだ」
ハザリア「いやだから、突然そやつが窓を破って入ってきてな」
マリ「なにをどうしたらユウカさんが妙なコスチューム着てお前に馬乗りになったのか聞いてるんだ!」
ハザリア「俺が聞きたいわ!」
マリ「ウソつけ! ユウカさんが自分からあんなコスチューム着てぴぃぴぃ泣くはずないだろう!」
ハザリア「貴様がなんとかいわんかぁっ!」
ユウカ「・・・・・・スン、・・・・・・スン」
ハザリア「ああ! やめたやめた! 考えてもみれば貴様に釈明する義理などひとつもないわ!」
マリ「ふっ、ふざけるなよお前! それは」
ハザリア「『それは』なんだというのだ、いってみろ!」
マリ「このヒキョーモノ!」
ハザリア「なんだぁ!?」
ユウカ「なんか、どーでもよくなってきた」
-─‐v―- 、
, -<: : : : : : : : : : : :.\
/: : : : : : : : : : : : : : : : :_: :\
/:./: : : : : : :./: : : : : : : : :.`ヽハ
|イ: :/: : : : : : {: : : : : : : : :}: : : : Vl
|: :l: :/ /: :/人: : :ト、j_: :从: : : :.l |
ヽ.| :| />ォ匕\_{∨ィ≠<{ ,'│
. ハ/八゙ r':;;:} r';;;::} ´7∨:.,'
レ{: :l:.ヽゞ‐' ー'' /:.,: :/
V{ヽ;:> __ " 彡: :/j/ 「咲美のこと、どう思ってるの?」
\ハ >r - r<イj/
, ィく │ / _>、
く j:::::l>父<´::::::::>
{ ヽ|:::::| く∧>|::::、/ .}
} |::::::|__人__|:::::| │
{____〉ノ Lノ|___〉
/ / 〉 . 〈 | l
| / lー-----ーi | l
ノ / l\::::::::::::::/l i /
(ヘ| l \:::::/ |(r_)
/二| │ 「~l |
7::::::| |、__| j、____,l
|:三:| |:::::::::j. | ::::::::l
ヽ」ソ.. |:::::::::{ | :::::::l
. |:::::::::j | :::::::l
. |::::::::{. | ::::::l
|::::::::{ .| ::::::l
j__::::::{. } ::::::l
/ 'ー┤ {ヽ' ̄\
{__厶=' ヾ、 ___}
ハザリアはこれから先何度もこういうシチュエーションに出くわすんだろうな
もげればいいのに
咲美のことは大好きだが、ぶっちゃけあんま出てこないほうが
平穏な暮らし送れてて本人的に満足そう
ハザリアには死すら生ぬるい
・・・と思っている人は多いんだろうな
ハザリアとマリって両親がライバル同士なんだよなぁ
なんかいかにもな関係だ
もともとそれが原因でお互い突っかかってたし>ハザマリ
マリ「ハザマリとか言うな。何であのバカとセットみたいになってるんだ。だいたい
ぽこっ
マリ「!?」
ゼラド「……」
マリ「ゼ、ゼラド?どうかしたのか?」
ゼラド「ん、なんでもないよ?」
マリ「???」
レイナ「どしたのよ」
マリ「いや何故かゼラドに叩かれた……丸めたホットペッパーでぽかっと」
レイナ「じゃああたしは鞭でしばいて良い?」
マリ「なんでだ!?」
キョウノ ケツエキガタ センシュケーン!
咲美「テレビもつまんないわね」
キョウハ ビーガター!
咲美「カレーでも作ろうかしら」
ミズル「サッキーさんは、そうゆうのいいよ」
ランル「はやくジオングにリックドムの脚を着ける作業に戻るちゃ」
咲美「なんでいるのよ中学生!」
ランル「待つちゃ。ひょっとして、リックドムよりトロピカルドムの脚着けた方がバランスよかかも」
ミズル「うお、その発想はなかったよ」
咲美「ジオングにどのドムの脚着けたって大差ないでしょう!」
ランル「そんなことなか!」
ミズル「中等部一同、サッキーさんが関ヶ原ウォーズで勝利することを願ってるよ!」
咲美「わたし、中等部になんの期待をかけられてるの!」
>>634 ゼラド、羨ましいんだな
というかマリも同性からしたらかなり…
とりあえず特進クラスでポツンとしてるリトゥは俺が貰っておきますね。
リトゥを特進クラスだなんていうとハザリアに怒られるぞ
そういえば地元の美容関連会社のユウカがお茶の美容製品を展開しているが
まさか・・・・・な?
◆
ケータイの着メロを『CHARGE THE SOUL OF FIGHTERS』に替えてみたら、なにかが変わ
るかも知れないと思っていた。
でも、やっぱりというかなんというか、なにも変わらなかった。
「秋月サン、秋月サン」
上座のデスクで、課長がひとの良さそうな笑みを浮かべていた。
「あ、はい」
「電話。外線の3番」
「あ、すみません」
『あ、咲美さん?』
昼休みも終わり、そろそろ3時のお茶を淹れようかしらという時間だった。
受話器の奥から零れだしたのは、数年ぶりに聞く元クラスメイトの声だった。
「え、レタスさん?」
『お店、押さえておきましたから』
「なんのこと?」
レタス・シングウジの「ほぅ」というため息が聞こえる。あの細長い指で金色の柳眉
を押さえている姿が見えるようだった。
『同窓会。あなたが言い出しっぺじゃありませんの』
「そうだっけ?」
2年後に同窓会をやろう。そういえば、卒業式の日にそんなようなことを口走ったよ
うな気がする。いまのいままで、すっかり忘れていた。
『では、連絡は任せましてよ』
そっけなく言い捨てて、レタスからの通話が切れる。
「秋月サン。私用電話はほどほどにね」
「あ、すみません」
「じゃ、ちょっと、お遣い頼まれてくれる?」
来年定年を迎える課長は、ニコニコした表情をくずさないままデスクの横に積み重ね
られた段ボール箱をアゴで示した。
「これ、クリアファイル1ケース。商工会議所まで届けてくれる?」
「はぁい」
時計を見る。定時までに戻ってこれるかしら。そんなことを考えながら咲美は返事をした。
◆
秋月咲美。24歳。なんということもない小さな文具メーカーに勤めるOLだ。
咲美の家は、最上重工という大きな軍需企業の創業者だった。その会社は、いま人手に
渡っている。べつに、乗っ取りとか企業買収とか、そんな話ではない。咲美には会社経営
なんてとてもムリだから、信用できる専務さんに任せただけだ。いまとなっては、お義理
程度にもらっている株から忘れた頃に配当金が出ることだけが、咲美と最上重工の繋がり
だった。
「いいですか、お嬢さん方!
人種! 年齢! 体質! そんなものは関係有りません!
揺れるのです! 乳は、揺れると信じていれば必ず揺れるのです!
本日ご提供する、この紫雲式エクササイズを、10分! 一日10分続けるだけで!」
課長のお遣いでやって来た、商工会議所のホールの中だった。咲美は、段ボールを抱
えた両肩をがっくりと落としていた。壇上で熱弁を振るっているのは、間違いなく咲美
の元クラスメイトだった。
紫雲克夜だ。月の王国からやって来た留学生が、まだ地球にいるとは思わなかった。
しかも、怪しげな乳揺れセミナーを開いているともなればなおさらだ。
確か紫雲克夜はハーレムを作るために地球にやってきたはずだ。見たところ、その念願
はいまだ叶えられていないらしい。セミナー会場に集まっているのは、40代から50代の
中高年女性が中心だった。紫雲克夜はハーレム願望の持ち主のくせに、やれオールドミス
はイヤだの年下には興味がないだのと、えらくストライクゾーンのせまい人物だった。
「なにをやってるの、あなたは」
「あれ、サッキーさん。直で来たのかい?」
控え室に入るなり、克夜は少し驚いた顔で咲美を出迎えた。
「直もなにも、クリアファイルが一人で歩いてくるわけないじゃない」
「ああ、これこれ。間に合わないかも知れないっていわれて、気が気じゃなかったんだよ」
克夜は段ボールに駆け寄り、クリアファイルの数を確かめ始めた。
「へえ、サッキーさん。このメーカーに勤めてたんだ。知らなかったな」
お役ご免とばかりに控え室を出て行こうとしていた咲美は、ふとした違和感に歩を止めた。
「ねえ、さっきの、なんのこと?」
「え?」
「直で来るとか来ないとか」
「ああ、同窓会だよ。連絡して、すぐあとに来るなんてマメだなあと思って」
「ああ、そのこと。わたしは、さっきレタスに聞いて思い出したんだけど」
「思い出すって、サッキーさんが発案者なんだろう?」
「たしか、そうだったと思うけど。だって、2年も前のことよ?」
紫雲克夜が、見た目だけは端麗な顔を不審そうに曲げた。
「なにいってるんだい?
同窓会やるって、サッキーさんがケータイで連絡してきたのは、ついさっきのことじゃないか」
「ちょっと待って!」
咲美は克夜に詰め寄った。
「わたし、知らないわよ」
「え?」
「そもそもわたし、紫雲くんのケータイ番号知らないもの!」
「学生時代と変わってないんだけどなあ」
「だから、学生時代からあなたのケータイ番号知ってた覚えがないんだってば」
「そうだっけ。そういえば教えた覚えないかもなあ」
「ねえ、その電話の相手、ほんとにわたしだったの?」
「どうだろう」
克夜は自信なさげに首を傾げる。
「『B組のともだち』だなんていうから、てっきりサッキーさんのことだと」
それは皮肉かと、咲美は舌打ちのひとつもしたい気分になった。
◆
大学でも会社でも、高校時代の思い出を楽しげに語る人物に対して、咲美はなんとなく
苦手意識を抱いていた。
咲美は、高校時代にいい印象というものを持っていない。
なにかと華々しかったA組と違って、咲美が所属していたB組はどこか日陰者だった。
生徒も、登校したりしなかったり、たまに登校したかと思えばぷらりとどこかにいってし
まったりと、まったくまとまりがなかった。
そういうクラスだったから、卒業後も格別の愛着が湧くこともなかった。同窓会の計画
が成立したこと自体、咲美には驚きだった。
しかも、同窓会を企画したのは咲美の名を騙る何者かであるらしい。
「あら、咲美さんではなかったんですの?」
会社を定時上がりした、夕刻だ。まだ客の入りの浅いカジノクラブで、ディーラー姿の
レタス・シングウジはさして驚いたふうもなく咲美の質問に答えた。
「わたしは、てっきり卒業式の日にいった件だと思って」
「卒業式?」
レタスが眉をひそめる。
そうだ。どうしてもっと早く気が付かなかったのだろう。卒業式前日、レタス・シン
グウジは徹夜で麻雀をしていたとかで、式の間中居眠りをしていたのだ。あんな状態で、
同窓会の話など覚えているはずがない。
「いったい、わたしの名前なんか騙ってどうするつもりなのかしら」
「騙った、というのはまた違うんではないんですの?
あちらは『B組のともだち』と名乗っただけなのですから」
つまり、電話越しとはいえ声で咲美と判別できなかったということか。なんだか情け
なくなってきた。
「べつに、構わないんじゃないんですの?
こんなきっかけでもなければ、同窓会なんてしないでしょうし」
「大丈夫かしら」
「なにか心配事でも?」
いわれてみて、気が付いた。よその星の王族だのなんだのが集まっていたA組と違って、
自分たちはB組だ。紫雲克夜は月の王国騎士の座をほったらかしにしているままだし、
咲美はといえば、せいぜい最上重工の株主という立場しかない。こんな面子を集めたとこ
ろで、誰も損もしなければ得もしない。
「レタスさん、いま実家と付き合いある?」
レタスの家は、マオ社の傘下でそこそこの会社を経営している。
「いえ、べつに。わたくしのとこは、まだお母さまが現役ですから」
「一応調べてみる。なんか危なそうだったら、わたしから連絡するから」
「よろしくお願いします」
べつに結果がどう転んでも構わない、というふうにレタスが白い手を振った。
◆
レラ・ブルーのケータイに連絡すると、出てきたのはなぜかヴィレアム・イェーガー
だった。寝起きのようにぼんやりとした喋り方だった。
『ああ、悪い。レラはいま仮眠に入ったとこでさ。
用件があったら俺が聞くから』
どうやら、ヴィレアムはレラとおなじ職場で働いているらしい。
「ねえ、今度、同窓会があるっていう話なんだけど」
『へえ、そうなのか。おい、ちょっと』
受話器の向こうで、なにかごそごそとやり取りしている音が聞こえる。
『ああ、聞いてるってさ。
7時にOG駅前の居酒屋だろ? 間に合うように行くって』
「ねえ、その話、誰から聞いたの?」
『え、なにいってるんだ。咲美から連絡もらったっていってるぞ?』
「それ、ほんとにわたしなの? 『B組のともだち』って名乗らなかった?」
『さあ、どうだろ。おい、レラ、レラ。ダメだ。こうなると起きないから、こいつ』
レラ・ブルーもか。咲美はケータイの通話を切った。
◆
濃厚なアルコールと、タバコの匂いが漂うバーの中だった。
カウンターの奥では、髪にシャギーを入れ、剥き出しの上腕にびっしりとタトゥーを入
れたユウカ・ジェグナンが煙管を吹かしていた。咲美をちらりと見ると、ものもいわずに
カウンターにグラスを載せた。
「クイックリー。名前より、ゆっくりと味わって。食前にはちょうどいいカクテルだから」
「えっと、その」
「感謝してんのよ。あたしみたいのをフレンドって呼んでくれて」
咲美はがっくりと肩を落とした。どうやら、ユウカのところにも『B組のともだち』から
連絡が行ったらしい。この、いつも仏頂面をしているくせに感動屋なところがある元不登校児
に真実を告げるのは残酷すぎるような気がした。
◆
指定された居酒屋に行ってみると、カウンターに突っ伏して飲んだくれている男がいた。
腕時計を見ると、また6時前だ。同窓会の開始まで、あと1時間以上ある。
「チックショウ、ディズニーがなんぼのもんだよ。
ピクサーなんて、ピクサーなんて、ちょっと面白くてCGのクォリティハンパねぇだけじゃねえか。
なんだよチクショウ、知名度ないからってどういうことだよ。
俺を誰だと思ってんだよ。
チーズの熱演見たことないのかよ、七色の声を持つっていわれてんだぞ、俺は」
「Pちゃんくん」
ランディ・ゼノサキスだった。声優養成所に入ったとは聞いていたが、どうやらあまり
上手く行っていないらしい。
「なんだ、サッキーか」
ランディはやさぐれた顔で野菜スティックをかじる。
「ねえ、なんでここに来たの?」
「なんだよ、来ちゃいけないってのかよ。
世の中に存在していいのは成功者だけってことかよ。
あのなあ、俺は一度いいたかったけど、
どいつもこいつも、敵味方識別方のMAP兵器の恩恵を甘く見てるんじゃないのか」
「落ち着いてPちゃんくん。
敵味方識別型のMAP兵器なんて、きょうびけっこうあるから」
「チクショウ! 朝の番組か! 朝の番組やってないから悪いのか!」
「べつに朝の番組は」
「あら、Pちゃんさん。いらしてたんですの」
「あ、Pちゃんくん。仕事あるかい、Pちゃんくん」
「うるせえよお前らは、数年ぶりに会うなりなんだ!」
レタス・シングウジや紫雲克夜が店の中に入ってきた。見ると、少し遅れてユウカ・
ジェグナンやレラ・ブルーの姿もある。
「ねえ、みんな、ちょっと聞いて」
それぞれ勝手に席について生中なんか注文し始めた面々を止めて、咲美は上座で立ち上がった。
「今日のこの集まりって、いったい誰が企画したの!?」
「だから、咲美さんなのでしょう?」
「わたしは知らないんだってば」
「でも、『B組のともだち』っていうと」
「俺に、心当たりがあるぜ」
いつの間にか個室の隅っこに移動して体育座りしていたランディがぼそりと呟く。
「何者かが、土の精霊を使役してサッキーそっくりのゴーレムを」
「誰か、サワー系飲むひとー」
「取りあえず注文は串盛りと刺身盛りでよろしくて?」
「・・・・・・」
「あたしはポテトで」
「聞けよ! お前ら、俺の言葉に耳を傾けろよ!
ホントだって! ゴーレムくらいな、俺だって作れるんだって!」
「そういえばPちゃんくん、ミズルくんどうしてる?」
「あいつは留学中だよ! 世間話を始めるな!」
「みんな! フツーに飲み会始める前に!」
咲美が声を上げたときだった。がらりと音がして、個室を仕切っていたフスマが開いた。
「あっ、みんなもう集まってたのね。
久しぶり! B組のお友達!」
咲美たちが所属していた、B組の元副担任、アクア・ケントルム先生だった。もう相当
歳を召しているはずだというのに、相変わらずラバーベルトを全身に巻き付けたような異様な
格好だった。ここに来る前にいっぱい引っかけていたのか、見えすぎな白い肌がほんのりと
赤く染まっている。
「アクア先生?」
「よかったわ。集まり悪いんじゃないかって心配してたんだけど」
呆然とする一同の前で、アクア先生は平然と座布団に腰を卸してメニューを眺め始めている。
「あっ、取りあえず生中ひとつー」
「あのぅ、アクア先生」
「今日って、ひょっとしてアクア先生が」
「そうよ」
逆さに持った箸で焼き鳥を串から落としながら、アクアは平然と答える。
「だってこういうのって、普通担任が」
「だぁって、ヒューゴったら研修なんていってどっか外国行っちゃったんだもの」
「なんでちゃんと名前を名乗らなかったんですか!」
「え、名乗らなかった?」
◆
蓋を開けてみればくだらないもので、ふと昔が懐かしくなったアクア先生が元B組の
生徒に連絡を取ったというだけの話だった。
「なんなのよ」
なんだかバカバカしくなって、咲美は頬杖をついて生ジョッキを空けていた。
「なんでそういうことで、わたしが招集したみたいな話になったのかしら」
「そりゃあ」
端を器用に使って刺身盛りをそれぞれの皿に配りながらレタスが口を開く。
「『B組のともだち』といわれて、まず連想されたのが咲美さんだったという話ではなくて?」
咲美は、唇をひん曲げてレタスの言葉を受け取った。
咲美にとって、高校時代は特に実りもなにもない、地味な期間のはずだった。
でも、ひょっとしたらそうではなかったのかもしれない。ビールの冷たさがそう語っていた。
何でもないことが幸せなことなんだろうな。
あと、ランディ。お前修行と称して色んな所で迷子になってたのは何の為だったっけ
本人忘れてるだろうからそっとしとけw
しかし咲美は幸せな奴だのう
B組限定だと、案外人数集まらないんだな
>>645 アクア「アーク君とシュウヤ君とクリスちゃんとは連絡が付かなかったんだけど、皆連絡取ってる?
あの子達元気にしてるのかしら?」
克夜「アーク?」
レタス「シュウヤ?」
ユウカ「クリス?」
アクア「あなた達はあんまり関わり合いがなかったかもしれないけど、そういう子達がB組に居たの!」
咲美「兄さんなら高校卒業した後に最上重工の跡取りとして相応しい男になるって、海外に行っちゃたきりです。
たまに聞いた事もない国から手紙が届くけど、こっちから連絡を取るのは無理ですね」
アクア「あの子のことだから、どこでだって元気でやってるでしょうね」
咲美「クリスとシュウヤは一年ぐらい前に、クリスがボクは女王様になるですって冗談言ってたのは覚えてるんですけど、
それからすぐにふたりとも連絡取れなくなっちゃいました」
克夜「ああ、女王様ってそういう・・・」
ユウカ「そういうワークについたら同級生とは連絡とりずらいかもね」
レラ「・・・あの・・・ちんちくりん体型で・・・」
咲美「レラ!スタイルの事ならわたし達クリスに何も言えないから!
それにクリスの性格なら・・・向いてるんじゃないかな」
アクア「かつての教え子がそういう仕事についてるって、なにか複雑な気分になるわね。
仕事に貴賎なしとは思うけど、あの子がレザースーツ着て鞭をもって・・・」
レタス「かつての恩師がそのような格好を未だにされているのを見るのも複雑な気分になりますけどね」
アクア「これは仕方ないの!
DFCスーツはヒューゴとの絆だから脱ぐわけにはいかないの!
ヒューゴとペアルックなの!」
咲美「アルベロ先生ともお揃いですよね」
アクア「うわ〜ん。教え子がいじめる〜」
ランディ「クリスなら確かに女王様になってるぜ。
ラ=ギアスで神聖ラングラン王国第290代国王にな。
シュウヤはそこでクリスの補佐にやってる。
ラ=ギアスにいるからエーテル通信機でもないと連絡取れないだろうけどな」
克夜「すいませ〜ん。子持ちししゃも追加で」
ユウカ「ナンコツから揚げ」
レラ「酎ハイ・・・ライムで・・・」
レタス「冷酒お願いします」
咲美「まぐろかま焼き追加して良い?」
ランディ「これは確定情報なんだって!
ラ=ギアスはホントにあるんだって!
俺が何年言い続けてると思ってんだ、そろそろみんな信じようよ!」
アクア「大丈夫よ、ランディ君。
先生はわかってるから、クリスちゃんはラ=ギアスグループの神聖ラングラン王国ってお店で働いてるのね」
ランディ「全然わかってねー!」
>>649 シュウヤとかはA組だ。
そしてアークは消失した。
651 :
それも名無しだ:2009/09/06(日) 15:00:13 ID:LwzYU27a
一時期はアークの話は本当に多かったな。そういえばジキミとか言われてたっけ…。
ラ=ギアスがネタ扱いされるなんて、哀しい限りだぜB組
久保は老眼だ
ゼラド:ジャンプっ子
レイナ:ポップティーン
マリ:ヤングエース
アイミ:花とゆめ
ヴィレアム:ジャンプ
トウキ:ジャンプ
克夜:サンデー
ハザリア:チャンピオンRED
マーズ:チャンピオン
(聖闘士星矢LCだけ拾い読み たぶんほかのは意味わかんない)
スレイチェル:ToLoveるが終わった今ジャンプを購読し続けるか迷うところ
ラーナ:ラジオライフ
ランル:ガンガン系 レビューのためにほかのもいろいろ読んでる
ミナト:ヤングアニマル・メガストア
ルナ:ハザリアの買ってくるチャンピオンREDを実は読んでる
ゼフィア:ヤングジャンプ
タカヤ:雑誌は意外と高くつくので単行本派
イルス:タカヤの部屋で一緒に読む派
絶望した!誰も秋月につっこまないことに絶望した!
レモン:タカヤのベッドに寝転がり当然のように漫画読んでるイルスを見てバトルを始める派
アルフィミィ:そんなイルスと(ry
そういえばイルスのスの字はどこから来たんだろう
メイガス?
アイビ『ス』
ミツハル「ふ〜ん、そうすると、アイビスさんはなにげに二股かましてたわけだ。
スゴいなぁ。どういうわけか忸怩たる思いがあるよ」
フィリオ「おかげで僕は、この歳まで純潔を守り通せた次第さ」
ミツハル「自慢げになにいってるんですか。
お盆も終わってだいぶ経つんだから、いい加減浄化されちゃくれませんか。
あーあ、どっかそのへんにエクソシストいないのかなあ」
アギラ「儂がこの歳まで純潔を守り通すのは、並大抵のことではなかったのじゃよ」
ミツハル「黙れよ! それ守り通したんじゃないよ!
誰も攻め込まなかっただけだよ!
いっとくけどな、その鼻の形で『昔は美人でした』パターンは認めないからな!」
フィリオ「やっぱり、純潔はあるべきときまでに守り通すべきですよね」
アギラ「ですじゃ」
ミツハル「もうイヤだこのひとたち!
いっそくっ付けよ! カップリング捏造されろよ!
名状し難き2世産み落としちゃえよ!」
J" ̄ ヽ
ノノノソリハゞ
ソヾ .゚ ー゚ノヽ ,,_
(_] /|-|[_) 'ノソリハゞ
.|;;=|=;| ソゞ.゚ -゚)ヽ
(__)_) ゚し-J゚
とことこぷにぷに
A組
ゼラド レイナ クリハ アイミ
ヴィレアム キャクトラ トウキ ミナト
ルナ ハザリア マリ
ちょいちょいB組と間違われるけどなにげにA組
タカヤ マキネ
B組
咲美 レラ レタス ユウカ ランディ 克夜
3年生
ゼフィア スレイチェル
中学生
ラーナ ミズル ランル
未就学児童(就学する気はさっぱりない)
マーズ
未就学児童(編入するみたいなネタが書かれたら荒れた)
イングレッタ
フリーター(このひとはなんで地球にいるんだろう)
ラン
社会人 でも「このゲームの登場人物は全員18歳以上です」な世界に夜な夜な耽溺している。
ミツハル
このスレは819ランできそうにないかもな
666 :
それも名無しだ:2009/09/08(火) 18:35:46 ID:CIAU0hTG
まさか……次スレだとでも……いうのか……!?
. /. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:,:.:.:.:.:、:. 、
/ .:l.:.:、: . . . . .:i、.:l!..:...| !:...い..:..:.:.: i. ',
. /.イ .:〉:.:.ヽ:.:.:.:.:.: |.|:.ハ_:⊥';.:.:.: l!:.:.:.:.:.:l:..',
l/ハ :.:.:l\.:.ヽ:.:.:.:.:|.iチ _ヽ:j ヽ:.:ノ|:.:.i:.:.:ぃ:..',
l.:.:i :.:.:レ⌒ヽ-、:.:ノ/ イ二心r、 |:._l:.:.:.| l:.:..ヽ
| :.ヽ:.い ィニヽ .r. ヤ之ぅl ィ´ レ‐, |ノ.ヽ:.:.\r‐、
ヽ 、nヘ.|ハえハ. r┤ 辷'ン ! | .| /イヽ_:.:二ゝ⌒
ヽ ト!ヾ, 弋ンノ ゝ ____ イ .| .| k‐r‐‐ヽ、)
';.い、 _/ _ / .l ノ
ノ,ハ ', ゝ、 ‘ー‐' | /、
/ l/ .| ', /> ーッ一彡| |.:.:〉、
. レヽソ| ! | イ _ハ ヽ .|:/.:.:\
__/ ノィ.´.:/.|人_入_才〉≠´:.ヘ:.:.:.:.:.\
/.ヽヽ /.:.|.:.:/.:.:| 斗| ./〈´.;.:.:.:.:.:.:.:.';.;.;/.:.:.:ヽ
. /.:.:.:..\`__ヶ!:.:.>.!州l|/.:.:.ゝ;.;.;.:_:.:.:.:..ヾ:,:,:.:.:.:..',
/.:.:.:.:.:o.:.:.:.:./.:..´.:.:.:|氷/.:.:.:.ヽl;.;´.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.'.,
. /.:.:.:.:.:.o.:.:.:.:/.:.:.:.\.:.ヽ/.:.:.:./ハ;.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:i
/.:.:.:.:.:.:.:,:,:,:,:/.:.,'.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:/.:.:.:.: ハ;.;.;.'´i:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ:.:.',
./.:.:.:.:.;.;.;.;./.:/.;.:,'.;.;.:.:.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.,ヽ;.;.;l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..\i
次スレ建てるなら、イルスとかアークとかルサイケとか消滅済みのキャラの名前は削除するべきじゃね?
どうせネタも書かれないし、増えてく一方じゃキリがないだろ。
過去ログのアドレスも、どうせ切れてるのにあんなにいらないって。
過去ログが必要なら、俺がどっかに上げるよ。
前スレのアドレスくらいでいいんじゃね?
名前は消す必要ないだろ。
別に増えて困るわけでもないし。
新規にスレを覗いた人がいて
まったく出番のないキャラクターの名前がテンプレに鎮座してたら混乱すると思う。
リンク切れのアドレスがずらずら並んでるのも親切じゃない。
下手したらイヤガラセだと思われる。
わざわざスレの敷居上げる必要もメリットもないだろう。
確かにイルスもアークもルサイケもレモンもアルフィミィもアオラも何スレメインで活躍してないんだよって感じだけど、消滅はしてないんじゃないかな
とりあえずはネタの中に名前だけでも出てきたりはしてるわけだしね
まったく出番のないキャラでも人物辞典には名前が載ってるから、1からちゃんと読んでくれてるであろう新規の人は混乱しないんじゃないかな
リンク切れのアドレスに関しては同意
だからさ、新規の人に対して1から読めっていうのが不親切だっていうの。
まとめサイトは更新止まったままだし、
自由書き込み型辞典のほうは断片的なことしか書いてないし、
すでにリンク切れの過去ログ読めなんて無理難題もいいとこだろ?
読んだところで、ますますワケワカランと思われて終了だ。
例えば新規の人がシュウの息子のネタ思いついても、
今さら誰もネタ書いてないシュウヤの存在が足枷になったら、
スレにとって不利益以外の何物でもないだろ?
だから、不利益な要素は拝した方がいいよ。
同じ親の子供で別キャラ出たらジ・エーデルの悪戯ってことにしちゃえyo
まぁまぁ
そんなに熱くなるなよ
まぁまぁ、取りあえず1スレ様子見てみて、
それでも復活しなかったら削除検討ってことでいいんじゃないの?
マーズ「思い出すなー。おれも、"てんぷれ"ってーのに名前入るまでにゃー、
ズイブンかかったもんだぜぃ」
ミツハル「非生物な上に、両親の欄になんて書けばいいのか困るゲテモノなんだからしょうがないだろう」
マーズ「なんだよー、おれだってよー、
ほっとくとおやじがキンシンソーカンやろーになっちまうから、防波堤な意味合いがあったんだよー、たぶん。
キンシンソーカンとゆーコトバの意味はわかんねーけど、たぶんワルいことなんでしょー?」
ミツハル「別にいいんじゃないのぉ?
あ〜、僕も妹欲しいなぁ、血が繋がってないやつ」
マーズ「ワルいコトなんだと、いまはっきし理解できたよ」
ミツハル「あ、そういえば僕、アイミちゃんにお兄ちゃん風吹かしてたんだっけ」
マーズ「いらねーこと思い出してんじゃねーよ」
マーズ「そーいやミツハルさんてさ、かれこれ2年くれーいるのに、
まったく"てんぷれ"に入るケハイがしねーよね」
ミツハル「ああ、僕はいいよ」
マーズ「どーしたんだよミツハルさん!
おれらァーアキンド、欲望ムキダシにしてナンボだろーがよぉー!
初対面でおれのこと分解しよーとした、悪党オーラ全開なあんたはドコ行っちまったんだよぉーっ!?」
ミツハル「悪とか善とかテンプレとかどうでもいいんだよ!
いくらなんでも両親の組み合わせがデタラメ過ぎる!
ミツコ・イスルギとニブハル・ムブハルってなんだ!?
『ふざけてんのかこのバカ』って言い捨てられるのがオチだ!
そして僕はバカっていわれたくない!」
マーズ「おっけー、ユーザーフレンドリーに行こーぜ、タテマエじゃーよ」
ミツハル「いいね、その、偽りの公平感・・・・・・っ」
シュウヤ「ちなみにこういうage保守みたいに登場するのはノーカンであると?」
シュウ「別に私の子供じゃないのに心配になるじゃないですか」
| 俺達
| もう終わっちまったのかなぁ。
\________ _____
)ノ
○
ト ○
人 /-T
◎乃 ◎
┌───ノ────────────
| まだ始まってもいねーよ。
名前は消すべきじゃないと思う。キャラ作った人にとっては思い入れがあるだろうし。
元からいる出番少ないキャラがいると新キャラが作られないってこともないと思う。
キャラ作るだけ作ってネタ書く気にもならずにどっか行く程度の思い入れなんか知ったこっちゃねーよ。
パチンコやってたら我が子が駐車場で焼け死んでましたっていう馬鹿親みてーなもんじゃねーか。
でも率先してキャラ消したがるっていうのもなぁ…
出番少ないキャラは消えろ、というやり方はギスギスしすぎじゃないか?
このスレ今は十分落ち着いてるし、残してても別にデメリットはないと思うし。
自分で描いたのだけでよければ明日あげるよ
良いね良いね
ミツハル「じゃ、これ白無垢ね。悪いんだけど、式は神前式なんだ。
いやね、僕だってほんとはチャペルでウェディングドレス着せてあげたいけど、
こればっかりは、まあ、イスルギ家の氏神だのなんだの、しがらみが多くてさ。
ウェディングドレスだったら買ってあげるから、
あとでお友達だけ呼んでパーティでもやったら?」
アイミ「はあ」
ミツハル「元気ないなあ。僕だって、そこそこ君を幸せにしてあげられるよ?
なにせカネ持ってるからね。
外に愛人作ってもツバメ作っても、文句なんかいっさいいわないから。
僕は僕で好き勝手にやるけどね。
ああ、でも離婚ばっかりはカンベンしてね。
イスルギの信用に関わっちゃうからさあ」
アイミ「はあ」
ミツハル「じゃあ僕、ちょっと『ラブプラス』やるから、しばらく話しかけないでね」
アイミ「なにやってるんだろう、わたし」
〜リンゴーン♪ 〜リンゴーン♪ 〜リンゴーン♪
ユウカ「おかしい。これはきっとなにかのミステイク」
ハザリア「貴様も往生際の悪い女だな。
そら、せいぜい幸せにしてやるからキリキリバージンロードを歩け」
マリ「ユウカさん、おめでとう」
ユウカ「なにあんたたちゲッタウェイしてるのよ」
マリ「や、わたしたちはそういうんじゃないから」
リトゥ「なんていうか手に負えないと思って」
ユウカ「サクリファイス。あたしは、なにか禍々しいものへの供物にされようとしてる」
ハザリア「あー、あー、病めるときも健やかなときも執拗に貴様のケツを愛でてやるわ」
ユウカ「ねえ、今夜くらい」
ハザリア「ケツだ」
ユウカ「ヘェルプミィー!」
マリ「なんか、ユウカさんまだ処女らしい」
リトゥ「手ぇ引いてよかった」
◆
古ぼけた戸を開けると、ムッと生臭い匂いが鼻を突いた。
明かりひとつない社の中で、床板が真っ黒に汚れているのがかろうじてわかる。いや、
濡れている。水たまりか。違う。楽観的な予想は、白足袋に絡みつくねっとりした感触
に否定された。
「うそ」
アイミは眼を疑った。
よく知っている人物が、いや数分前までは人物と呼べた物体が、闇の中に仰臥している。
ぽっこりと膨らんだように見える腹から、蛇のような長細いものが大量にこぼれだしていた。
ほこほこと湯気すら上げる惨劇を前に、ニタニタと気味の悪い笑みを浮かべている男がいた。
何年ぶりに会うのだろう。学生時代から長かった髪が、背中まで届きボサボサに乱れている。
毛先にまとわりついている雫が歪な球を作ったまま落ちないことに、アイミは説明の付か
ない恐怖を覚えた。
「どうして」
「どうしたもこうしたもあるか。
昔からいってただろ。俺の恋人は、この刀だけだって」
ミナト・カノウは、枯れ木のような色をした腕の先で一本の日本刀をつかんでいた。
血脂で汚れた刀身は、暗闇の中でうっすらと発光しているようにすら見える。
「その刀、どうしたの。そんなもの、わたし、見たことない」
「見えなかっただけだろ。俺とこいつは、ずっと一緒にいた。
そう、俺とこいつは生まれた時から一心同体、人を斬るためだけに存在していたのさ」
アイミは、ここ数日鋭利な刃物で次々と人間を惨殺してまわっている通り魔のニュース
を思い出した。そして、数日前町内にある神社で封印されていた妖刀が盗難されたという
事件のこともだ。
「最高に気分がいいぜ。俺は、もっと前からこうあるべきだったんだ」
アイミの視界が潤む。血まみれの刀身をぴちゃぴちゃと美味そうに舐める男は、もう、
アイミがかつて恋していた少年の表情を浮かべていなかった。
「こうなってからわかったんだけど、
なあ、アイミ、俺はたぶん、お前のこと、好きだったんだ」
「ミナト」
ミナトが、ばっと両腕を広げる。
「だから刻んでやる! 骨まで愛してやるよ、アイミぃーッ!」
「ミナトぉーっ!」
アイミは、涙を振り払い歯を食いしばった。白無垢の懐に手を突っ込み、H&K USPの
冷たい銃把をつかむ。
〜リンゴーン♪ 〜リンゴーン♪ 〜リンゴーン♪
ヴィレアム「なんかいえよ」
咲美「なんかいいなさいよ」
ヴィレアム「なんでプロポーズ受けちゃったんだよ」
咲美「なんでわたしにプロポーズなんかしちゃったのよ」
ヴィレアム「まあなんとなく幸せにするよ」
咲美「まあなんとなく幸せになるわよ」
まかり間違え過ぎだお前らーっ!?
アイミが白無垢着てるって事は、ミナトの足元でほかほか湯気立ててるのって・・・
スレの容量って何KBまでだっけ?
一体ゼラドに何があったのやら
え?違う?
>>590 自分の能力に気付いたな
ゼラド「あなたたちはマリオネット。私が操る。」
生まれた町を離れて、もうどのくらい経つのだろう。
ゼラドの胸に、かすな郷愁と、どこかほこらしいような想いがよぎる。
「お前には済まないと思っている。戦いに巻き込んでしまって」
「なにをいっているの? これはわたしが望んだことだよ」
漏斗状宇宙空間は歪曲魔獣群に埋め尽くされていた。その数、およそ56億7千万。
いまにもゼラドたちの機体を引き裂こうと、捻れビームをメチャクチャ捻っている。
ゼラドの胸に、昂ぶりはあっても不安はなかった。
なにしろここには、ゼラド・バランガとクォヴレー・ゴードンが揃っているのだ。
「わたしはようやく登り始めたばかりだからね!
この果てしなく遠い男坂をさ!」
ゼラドはクォヴレーと肩を並べて、歪曲魔獣群のただ中に飛び込んでいった。
未完!
平行世界のバルマー戦役でユの字がXPシステムを完成させたら
子供スレ的解釈で言うと次にはやはりゼラドを狙うんだろうか
タカヤ「克夜、いつまでも怪しげなセミナーやってちゃダメだよ。
ちゃんとした職に就こう。国に帰れとまではいわないから」
克夜「タッちゃんはいくつになっても心配性だなあ」
ランディ「いや、お前いいから国に帰れよ」
カル「カッちゃんカッちゃん、これ、今度店で出す新作のスィーツなんだけど」
克夜「ああ、ありがとうカッちゃん」
タカヤ「疲れてるときに、この糖分は脳細胞に染み渡るなあ」
ランディ「なあ、俺ら、いい加減ルームシェアするのやめないか。
絶対近所からヘンなホモハーレムだと思われてるよ」
克夜「タッちゃんに、実家に帰れっていうのかい!?」
カル「またタカヤさんを過労死寸前まで追い込むつもりなのか!」
克夜「だいたいPちゃんくんが声優として売れてないからこそのシェアじゃないか」
ランディ「俺の収入のことはいい!
そんなにタカヤの生命が心配なら、お前がタカヤんとこの姉ちゃんたち口説け!」
克夜「いや、それはちょっと、あのひとたち、1週目から攻略するタイプのキャラじゃないし」
ランディ「人生に2週目とかないからな!」
カル「そうです、Pちゃんさんも早く朝の番組を」
ランディ「うるせえ! 朝の番組なんて誰がやるか!」