1 :
それも名無しだ:
2 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 14:17:24 ID:DYddOpO1
3 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 14:21:56 ID:ep6d8HxK
シャアアァァイニングフィンガァァソオオォォォ乙ド!!
乙!乙っ!!乙おおぉぉつ!!!
4 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 15:17:16 ID:fVaNKbM7
>>1乙
さて、職人さんの降臨をワクテカして待つぞー
(他力本願でゴメンね)
5 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 15:27:40 ID:ypt8M46t
>>1さん乙です。
とりあえずネタがあることはあるのだが
一応、小生受験生なんで
その辺りのことを配慮にいれつつ
気が向いた時に投下しにくるんで夜露詩駆
6 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 16:53:01 ID:bzSJlfg8
7 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 17:10:50 ID:IfDNhvk4
しばらく見ないうちに次スレ立ってるとは…
とりあえず乙
8 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 18:21:17 ID:xgjvniBf
9 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 18:36:19 ID:ep6d8HxK
>>8 なんてこったぁ!新スレの初絵を持っていかれてしまったよ!
しかしGJ!!カティアがおもいっきり笑うのって珍しそうだから
こういうのっていいと思うな。
10 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 19:13:20 ID:HpFrTul2
11 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 21:22:13 ID:Bjzm4MpI
12 :
それも名無しだ:2006/08/14(月) 23:14:05 ID:ypt8M46t
皆はグリニャール試薬というモノを知っているかな?
このグリニャール試薬を作ったのはヴィクトル・グリニャールというフランス人なんだが・・・・・・。
えっ、カティアってフランス人だったの?
13 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 01:32:35 ID:StWdH1gP
>>12 そういや以前、その説が挙がったね。
ちなみにグリニャール試薬については、
なんとなく電子辞書にグリニャールと入れたら出て来て知った俺カティア厨
14 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 02:39:50 ID:StWdH1gP
15 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 02:48:26 ID:StWdH1gP
16 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 03:04:51 ID:6LPNohrf
まだ3人統合しないのか
17 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 10:41:14 ID:cFGvcR4M
つJ萌えスレ
別に統合する必要もあるまい
18 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 11:44:25 ID:xlJ+9J/n
前スレの同士
>>998、スレが変わっちまったが、GJだ!
これからも日々、精進してもらいたい所存であります。
>>14 おまいは俺かww
もちろん単語登録しましたよ、旦那。
19 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 17:48:55 ID:090ivBEn
絵の人達は乙であります。
で、前スレに出てた構ってオーラを発しているカティアを文に変換してるんだけど
中々まとまらないのですよ、と言う事でアンテナと電波を射出してくれ!
20 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 17:51:25 ID:BP2q12l2
21 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 17:55:19 ID:cFGvcR4M
つアシュアリー・クロイツ社製受信専用アンテナ
干
22 :
それも名無しだ:2006/08/15(火) 17:57:20 ID:4aZIjvPg
23 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 00:11:13 ID:Wiy0u7eE
初代スレ立てて2スレ目から「新婚○日目」とつけた俺です
こんな長く続くとは最初は思ってなかったよ・・・
>>1乙
24 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 01:03:37 ID:blKyARvB
2ch来てまだ一年満たない俺には、萌えスレって普通どのくらいもつのかわからないけどさ、
多分5周目いくのって結構凄い方なんじゃないかと思う。
それも声なし、顔グラ変化なしのGBAソフトのキャラなのにね。
何にせよ、カティア派としては長く続いてくれてほんと嬉しい限りだよ。
25 :
19:2006/08/16(水) 11:12:03 ID:4TxuqOQD
3種類のアンテナを強化パーツとして組み込み、一応完成させた俺様が来ましたよ。
例によって長め、3レスくらい拝借します。
____
「む〜・・・」
昼休み、何故私が唸っているかと言うと、今日も予定がはずれたから。
普段なら統夜と一緒に昼食を取るのだけど、ここ数日はどうも勝手が違う。
例えば相良君が起こした騒ぎに巻き込まれてお昼抜き、とか
兜君達と一緒に食べる事になってたりとか、
テニアとメルアが一緒だったりとか、まぁこれはそう悪い事でもないのだけど。
普通の休み時間でさえ声をかけようとすればタイミング悪く誰かと取り込み中だし。
自宅でもそうだ、時期的にバイトが忙しいせいもあり中々二人の時間が出来ない。
帰ってくれば夕飯を食べ、汗を流したら直ぐに睡眠へ。
疲れているのだし、体調を崩したりでもしたら大変だから仕方ない。
生活費を稼ぐ為に頑張っていてくれるのだし、その辺の事情は解っているのだ。
・・・解っているのだけど。
「はぁ・・・」
ため息混じりにお昼をつつく、級友達との会話も何処か上の空。
気付けば視線はじーっと校庭で貧乏くじの生徒会活動お手伝い中の統夜を追っている。
「カティアー、聞いてるー?」
「ダメだわこりゃ、旦那ばっかり見てるよ。」
「最近紫雲君貧乏くじばっかり引いてるからねぇ。」
「忙しくて構ってもらえてないんじゃないの?」
「そう言われてみれば構ってオーラが見える気がする!」
「うーん、バカップル休業中?」
じろり、と友人達を見回す。
きゃー、などと言っておちゃらけている彼女ら、その指摘は実に正しい。
正しいけどどうしようもない故に悶々として居ざるを得ない。
・・・と、そんな訳で着々とゲージは溜まっていく一方なのでした。
___
放課後、所変わって紫雲宅。
「ただいまー。」
あれ、統夜はバイトの筈じゃ?ともあれ駆け足で玄関へ。
「おかえりなさい。バイトはどうしたんですか?」
「予定が急遽変更になったみたいで、今日は休みになったんだ。」
休みになった、と聞いたその時。
もし私に犬のような耳と尻尾があれば、耳はピンと立ち、尻尾は千切れんばかりに揺れていた事だろう。
・・・もっとも
「で、帰りに甲児達に会ってさ。
これからちょっと遊びに行かないかって誘われたんでちょっと行ってくるよ。」
この一言を聞いたその時、耳はぱたりと倒れ尻尾はしょんぼりと垂れ下がったのだろうけど。
26 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 11:13:45 ID:4TxuqOQD
「・・・おーい、カティア、大丈夫?」
「・・・いえ、何でもないです。」
「えぇと、じゃあ何でそんなこっちじーっと見てるんだ?」
「気のせいです。」
「けど「気のせいです。」・・・解ったよ。」
何処か釈然としない様子の統夜を送り出した私は、
バタリと閉まったドアの前でくすん、と凹んでいたりはしていない。
友人達と親睦を深める事の何処が悪いというのか、だから凹んだりはしないのだ。
・・・くすん
ゲージは順調に増加中。
___
それでも夕食を作り終え、統夜の帰宅を待つ。
・・・それにしても遅いな、夕飯の時間はとうに過ぎてるのに。
「・・・ただいま。」
あ、帰ってきた・・・けど声が暗いのは何故なんだろう。
とてて、と玄関へ向かう。
「お帰りなさい、夕飯の用意出来てますよ。」
「・・・その事なんだけど、ごめん、本当にごめん!
途中でテニアとメルアとかと会ってさ、食べて来ちゃったんだ。
カティアも呼ぼうとしたんだけど、携帯忘れて・・・」
お店の電話ないし友人の携帯で連絡を取ろうにも周囲が盛り上がって身動き取れず、
それでも何とか途中で抜け出して帰ってきたらしい。
放っておいたら土下座でもしそうな勢いで謝る統夜。
・・・統夜だけが悪いのではない、そう、たまたま悪い偶然が重なっただけで、
意図してやったとか、そう言う訳ではないのだ、統夜だってごらんの通り反省してるんだし。
・・・あぁ、でも、私もいい加減限界だったみたい。
その証拠にほら、何だか良く分からないけど、
頭上にあるゲージは完全に突き抜けていわゆる
―――LIMIT OVER―――
「・・・そうですか、よーく解りました。」
「か、カティア?」
「別に悪気があった訳では無いんでしょう、気にしないで下さい。
ああ、でも夕飯の始末だけお願いしますね、捨てて貰っても良いですよ。
結局は美味しい物食べて来たんでしょう?」
「ちょっと、カティア・・・」
「知りません!統夜のバカッ!
最近は私の事ずーっと構ってくれなかったくせに!
もう放っておいてください!」
「カティア!」
統夜の声を背中に受けながら自室へ駆け込んで鍵を閉め、ベットに倒れ込み布団を被る。
ドア越しに統夜の声が聞こえるけど開ける気にはなれなかった。
・・・だって、さっきのは私の八つ当たりだったから、どんな顔をして会えば良いと言うのか。
みっともないやら、情けないやら、寂しいやらで、ちょっと泣いた。
27 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 11:15:16 ID:4TxuqOQD
―――翌朝
目が腫れぼったい、昨晩ちょっと泣いたからかもしれない。
・・・時計を見ると午前9時、統夜はバイトに行った筈だ。
顔を洗おう、シャワーも浴びないと・・・
そうして居間に出ると、居る筈の無い人がそこに居た。
「・・・おはよう、カティア。」
「・・・え、あ、はい、おはようございます・・・?」
予想外の出来事に頭の中が真っ白になる。
バイトは、とかこんな寝起きの顔で、とかが頭に浮かんだ直後
後ろから抱きしめられて、ソファーに強制着席させられていた。
「と、統夜・・・」
「今日、バイト休み貰った、明日は元々休みだったしこれで連休。」
「え・・・」
それは、つまり
「だから今日と明日は二人でゆっくり出来るよ。
・・・ホント、ごめん。」
そうか、昨日の事を気にして休みを取ってくれたのか。
そして私の事をこれっぽっちも責めなかった彼に、とても申し訳なくなって
今度は涙腺がLimit Over、取り合えず今は
「ちょ、カティア!?」
彼の胸に顔を埋めて、わんわん泣かせて貰う事にした。
・・・泣き終えたら、昨日の事をきちんと謝って、それからうんと甘えさせて貰う事にしよう―――
―――週明け、学校。時刻は昼休み―――
先の一週間程はバカップルが休業中故にある種の平和が訪れていた生徒達の憩いの時間
今日も当の二人が居ない為平和な様相を呈して居る・・・筈なのだが
「ねぇ・・・」
「何」
「屋上からすんごいオーラが漂って来てない?」
「気のせい。」
「だけどさ。」
「気のせいったら気のせい!
風が凄く心地よいけど屋上に桃色超時空が展開してて侵入不可能とかそんな事は無いー!」
「・・・週末何があったんだか。」
「バカップル新装開店セール中なのは間違いないよね。
・・・あーあ、教室の片隅で血涙流して黒いオーラ発してる男子連中どうにかして・・・」
「物理的で良いなら相良君でも呼んでくれば?」
ことわざに言う、『雨降って地固まる』
これは、要するにそう言うお話。
___
以上、お粗末。
尚夕食は統夜が完食したらしいですよ?
28 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 11:25:08 ID:IoizrPBg
>>27 GJ!!!
久しぶりに投下に立ち会ったよ・・・。
29 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 12:34:41 ID:WARk7kCn
>>27 GJです。
この二人いつも、雨振った後の地面がコンクリート並に固くなってるなw
30 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 15:01:07 ID:blKyARvB
>>27 GJ!カティアかわいいよカティアかわいいよカティアかわいすぎるよ!!
カティアゲージは無限力のアレとは違って上がりやすそうだね。
だがそれがいい!!
31 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 21:19:48 ID:JPGfQApQ
>>27 GJ!
なんか溜まってたゲージが某無限な力のゲージかと思った俺ガイル。
ヤヴェ、そろそろイデエンドか?!
32 :
それも名無しだ:2006/08/16(水) 23:06:51 ID:Zfmp6ffa
>>27 GOOD FRANTS(当たってるかな?)
もちろん統夜は徹夜で起きてて、途中直接部屋に行って謝るかどうか悶々とした挙句意を決して部屋に入って、寝ているカティアの泣き腫らした目を偶然見て
『カティア……』
とか切なげに呟いて、深夜(多分)にも関わらずバイトしてるとこに即連絡して休みもらっちゃってるんだよな?俺のレーダーはそれしか拾わんw
33 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 04:12:08 ID:B2XZaf0r
最近の統夜とカティアのバカップルっぷりを読んでたら、
ついその設定を借りて書いてしまった駄文
いつもの昼休み。いつもの教室。そしていつもの……雰囲気
「はい、統夜。あ〜ん」
「あ〜ん。…モグモグ」
「どうですか、統夜」
「ああ、旨いよ。次はカティアだ。ホラ、あ〜ん」
「あ〜ん。……ふふ、おいしい」
相変わらずのバカップルぶりな二人。何ていうかもう見慣れた光景だ
「もう、突っ込むの止す?」
「でもなんか悔しいよな。やっぱり…」
「止めるんだ!もう…無駄だから」
「そう、気にしたら負けなんだ」
もはや周囲も諦めモード。スルー推奨の二人の世界は触らぬ神に祟りなしだ。
そんなクラスメートの気持ちを知ってか知らずか、ただただひたすらイチャつく二人
「統夜、食べカスついてますよ。も〜、仕方ありませんね」
-ちゅっ
「ぅむ …っ、…不意打ちとは卑怯な。お返しだっ」
「んんっ!?」
-ちゅぱっ…むちゅう〜……
二人にとっては、もはや教室でのディープキスは当たり前。
統夜とカティアは、既にそんなレベルにまで達してしまっていた。
34 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 04:13:07 ID:B2XZaf0r
「…ぷぁっ。はは、なんか甘いな」
「私も…。とても濃厚で、トロけるような感じです…」
見つめ合い、互いを確認しあう。そして再び(ry
「甘いってそりゃ、アレ食べてるんだからなぁ」
「購買も変なもん発売してくれたよ」
「ああ。アレを喜んで買うのはあいつらくらいだ。そう…」
「石破ラブラブ天驚クリームパンをな」
石破ラブラブ天驚クリームパンとは、爆熱ゴッドカレーパンに次ぐ
陣代高校学食パンブランド第2弾のことである。
突き詰めるとただの巨大なクリームパンでしかないが、
製作者が冗談混じりでこんな名前をつけ、カップル用にと表記した代物である。
だがこんな名前をつけたのが運の尽きだった。
石破ラブラブ天驚クリームパンは、見事統夜とカティアのバカップル御用達となり
教室の温暖化を助長するアイテムとなってしまったのである。
「さあ、最後の仕上げだ」
「…ええ」
「……カティア…」
「……統夜…」
「……カティア…」
「……統夜…」
ここはいつもの教室。いつも以上に教室はバカップルオーラで満たされているのであった。
オチも何もないし…
二人のこの手が真っ赤に燃えて、
幸せ掴めと轟き叫ぶネタが書きたかったけどSSってのは難しいもんだね
35 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 08:35:31 ID:JTWhiJBP
具沢山シャッフル同盟パンはありますか?
36 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 09:43:15 ID:bZ/YFnTP
>>35 あれか?パンがブロックに分かれてて、ブロックごとにチョコやらジャムやら入ってるあのパンのことか。
37 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 09:54:55 ID:wGruztFs
具沢山シャッフル同盟パン……日本、アメリカ、中国、フランス、ロシアの伝統料理がそれぞれパンに包まれて入っています。なお、味の保証は致しません。
525円
38 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 09:57:03 ID:ynD+AAEv
この前ハナマルパン行ったら試作品とかで黒いパンをもらった
なんでも、生地にイカスミを練り混んだダークネスアンパンとか
39 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 10:12:11 ID:9uom80Pe
>>37 刺身・ハンバーガー・北京ダック・ワイン・ピロシキが入っているんだな?
40 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 11:20:59 ID:ynD+AAEv
>>39 お前適当に思い付いたもんぶち込んだだけだろw
パンの中にハンバーガーって意味が分からんww
41 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 14:46:25 ID:gw19tQpp
なにを言っているんだ、
>>39!!
アメリカといったらやたらとデカイ割りには味濃すぎでかった〜いステーキだろが!!
42 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 22:29:13 ID:B2XZaf0r
「これ、いいです!」
カティアは何かを見て叫んだ。珍しく興奮気味の様子
「私は今、とても感動しています!」
「え!?そ、そう?
…アタシはあーゆうの恥ずかしいと思うけど」
しかし対照的にテニアはノリが悪い
「そう、かな?よかったですよね、統夜?」
テニアの反応はあまり芳しくないので統夜に振ってみた
「ああ、俺達にもあったらって思うよ」
案の定、統夜はカティアと同意見の様だ
それを聞いて満足げな表情をしたカティアだが、同時に何やら閃いた模様
「…!
それです!今の私達に足りないものは!
統夜、ちょっと付き合って貰えませんか?」
「ん?いいけど。何するんだ」
「秘密です。あ、まず艦長さんに許可を貰わないと…
先にラフトの所に行ってて貰えます?」
「ラフト?そうか、俺達もやってみるんだな」
「はい!いいですよね?」
「ああ!そういうことなら!」
二人は謎のやりとりをすると、盛り上がりながら駆け去っていった
「統夜さん達、何をする気でしょう」
「さあ?普段真面目な分、時々妙なことするからね」
この時、二人は嫌な予感がした。このバカップル達は何かしでかすのではないかと
そしてその予感が的中するのが次の出撃の時だとは、まだ誰も知るよしも無かった
43 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 22:30:38 ID:B2XZaf0r
時は変わって51話。今まさにジュア=ムとの決着がつこうとしていた
「うがあぁぁ!殺す殺す殺す!!」
発狂するジュア=ムだが、ボロボロの赤ラフトにはもう力がない
ここぞとばかりOライフルを構えるとFモードの体勢に入った
「カティア!アレをやるぞ!」
「任せて下さい統夜!」
以前見たものを参考に得た新技。ようやく完成した今、それが放たれた
極太の緑の閃光が赤ラフトを包む。ここまでは一緒だが、結晶はハート型に固まる
※ここからは暑苦しいまでのカットインをご想像下さい
「さあ、最後の仕上げだ!」
「ええ!」
「「二人のサイトロンが具現化しだす!」」
「未来を掴めと!」
「輝き叫ぶ!」
「オル!」
「ゴン!」
「「ラアァ〜ブラブ!」」
「「Fモオオォォォド!!」」
異常なオーラを纏ったビーム。これを前にジュア=ムは何もできず
「嫌だ!死にたくない!こんな技なら尚更嫌だあぁぁ!!」
跡形もなく消滅した…
威力は申し分ないが
「アタシ、もう恥ずかしくて艦内歩けないよ…」
「同感です」
「もうラフト乗りたくない」
「それ以前に乗せてくれませんけどね」
周囲の反応は察して知るべき評価だった。そして
「ジュア=ム…可哀相な子」
フー=ルーは哀れみの篭った目でそれをみていた
44 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 22:31:48 ID:B2XZaf0r
本日2本目の同ネタ。どう読んでも駄文です。
本当に失礼しました。
45 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 22:40:18 ID:ynD+AAEv
やたら濃い顔になったフランツおじさんが飛んでくるとな?
おぞましい……だがGJ!
46 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 22:43:22 ID:afWEvFsO
もうあれだ。
GJつーかGF!
47 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 22:48:13 ID:I6Ehtat9
ちょwww艦乗ってるときからバカップルかよwwwwww
48 :
それも名無しだ:2006/08/17(木) 23:03:09 ID:y3pOR46K
わろすw
49 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 00:02:50 ID:Oi3BJJY0
いや、ここはドラコで気分は結婚式のケーキカットですよ。
…なおさら可哀相だ。
50 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 00:09:01 ID:pXRhJAae
なんとなーくケーキっぽい鎧獣士デストロイを喜んで両断する二人が頭に浮かんだ
51 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 01:10:27 ID:9r21l+Xs
>>49 君のせいで∞キャリバーを観る目が変わってしまったではないか!
どうしてくれるw
52 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 01:34:02 ID:UW8MqUqP
>>49 今グランティードで進めてんだけどw
そういうこと言われると困る
53 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 12:51:12 ID:ZhciEML+
むむむ?
このスレが三人娘スレの中でトップなのか?
54 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 13:14:19 ID:8Ta2g9sV
わざわざ比較する意義は毛ほどもない
55 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 13:19:21 ID:UW8MqUqP
56 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 13:26:15 ID:SECJTDJV
毛って
57 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 14:34:50 ID:ZG7aAQQC
カティアはストレートの黒だよな。
58 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 14:45:13 ID:oxEjT3AE
下の毛はなんて言い出す輩にはオルゴンキャノンが炸裂します。
・・・あれ、何だこのひかr
59 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 14:46:00 ID:UW8MqUqP
60 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 14:56:54 ID:jFkjWWLM
チョット来ないうちに新スレかよ・・・
お前らの情熱に感服仕り候。
61 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 21:03:43 ID:9r21l+Xs
私はフランツなので、カティアに対する情熱は計り知れないものがあります
だからオルゴンキャノンが炸裂しても、懲りずにフランツ思考が稼動できるのです
ふっ、実にフランツ
62 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 21:45:22 ID:Oi3BJJY0
あまりフランツは好きではないがカティアに対する想いはフランツな人にも負けないと思う。
2スレ目立てたのは俺だったりする。
63 :
それも名無しだ:2006/08/18(金) 23:58:12 ID:bjTfZmfL
64 :
それも名無しだ:2006/08/19(土) 00:46:20 ID:zCt7heKs
65 :
それも名無しだ:2006/08/19(土) 08:48:23 ID:K/VCmy4h
フランツ及びバカップルネタはオチ及び展開が割と考えやすいのでそっちに転びやすいんだよなぁ。
真っ当路線は電波の直撃を受けないと中々難しい、書きかけで挫折が多々。
ってたまに投下してる中の人が言ってました。
いやだからどうしたって訳でもないんだけど。
66 :
それも名無しだ:2006/08/19(土) 10:42:17 ID:iibSLY48
最近は電波じゃなくて台風が直撃してアンテナが吹き飛ばされるから困る
ってたまに投下している中の(ry
受験生故に夏休みぐらいしかジックリSS書く時間がないんだよな
夏休み終わるまでには一回くらい投下したい、最後になるやもしれんが
67 :
それも名無しだ:2006/08/19(土) 19:12:53 ID:CQDMW4vE
絵もフランツ絵の方が比較的楽なのかもね。参考資料も見つけやすいし。
私服や浴衣は本気で描くつもりだとマジでデザインが大変だからなぁ。
ってたまに投下(ry
もうすぐJ一周年ってことでなんか描きたいんだけど、
なかなかいい構図が思いつかんとです。あまり複雑な構図は描けないしな〜。…難しいですorz
>>66 つ干
飛ばされるなら何度でもアンテナを送るまで!
しかし次あたりで最後なのか…。名残り惜しいけど仕方ないね。
受験生なのに今まで本当にありがとう!月並でスマンが受験、頑張ってくれ!
68 :
それも名無しだ:2006/08/19(土) 23:43:39 ID:WgNPYrSj
>>66 受験生か・・・。一年前の俺がそうだっただけに妙に親近感が沸く。
ただ一言、「頑張れ」と言いたい。
69 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 17:03:16 ID:IqHdWJJg
チャージ!
70 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 17:22:04 ID:Eu5yEgdy
71 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 17:46:22 ID:Eu5yEgdy
72 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 17:49:20 ID:OOpeVAQY
>>70 勢いってのはそんなもんだ。
メルアスレとテニアスレも勢いがある時はすごい伸びだったが今は落ち着いてるし。
絶えず勢いのあるスレなんてそうあるもんじゃない。
大事なのは寂れさせないためにネタを投下し続ける事だ。
73 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 18:36:03 ID:axSElDgF
>>71 GJですよ。
しかし、こういう絵を描かれるヒロインも珍しい。
なんか、幼なじみ属性がないか?
74 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 19:20:19 ID:43LFLro9
そこで真面目路線を書き上げてみた俺様が来ましたよ。
書いてて訳わかんなくなってきてたけどこの際落としてみるテスト。
___
「ん〜・・・」
整備用の書類から目を離し軽く伸びをする。
やはり以前のデータと比較して見たら一目瞭然、最近の統夜の操縦技術はかなりのペースで上達している。
それに併せてヴォルレントのセッティングを練っていた所だった。
「統夜は大丈夫かしら。」
当の統夜はテニアとメルアに連れられなにやら料理を振る舞う羽目に。
この前作った夜食が好評だったみたいだ、特にテニアに。
とはいえこの時間帯だ、恐らく二人に振る舞うだけでは済まないだろう。
せめてシャッフル同盟のメンツには見つからないでおくよう誰にともなしに祈っておく。
「・・・統夜、か。」
最近一人になると統夜の事ばかり考えている気がする。
・・・その理由は、多分解っている。
あのブレンと共に雪原へ飛ばされた、あの日から。
失くした物があれば見つければ良い、自分にも探さねばならない真実があるから。
ヴォルレントという"契約の印"と共に、自分と一緒に探していこうと、そう言ってくれたあの日から。
最も当面は、少なくともこの戦いに決着がつくまでは、
その理由をはっきりとさせる事も、統夜に伝えるつもりもないのだけど。
「重荷にはなりたくないし、ね。」
想像はしたくないけど、これが受け入れがたい物であれば足かせになりかねない。
彼自身、探さねばならない真実、即ちフューリーとの関係があるのだ。
余計な面倒は、少なくとも回避できる物は後回しで良いだろうから。
・・・さて、気持ちを切り替えて休憩を取る事にしよう。
ソファーに背を預けて目を閉じる。
思った以上に疲れていたらしく、眠りは直ぐにやってきた―――
―――夢を見た。
女の子は男の子が好きだった。
・・・けれど、男の子はその思いには応えられず。
それ故、男の子は女の子を置いて何処かへ行ってしまった、そんな、夢を。
一緒に失くした何かを探そうと、女の子と男の子はは旅に出る。
・・・けれど、旅は途中で終わる、男の子は新しい目標が出来たのだ。
それ故、男の子は女の子を置いて何処かへ行ってしまった、そんな、夢を。
イカナイデ、そう、差し伸べられた手は握られることは無く。
ヒトリニシナイデ、そう、投げかけられた言葉に応える者は無く。
暗い場所で、女の子が、一人で泣いていた。
75 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 19:21:14 ID:43LFLro9
けれど唐突に、その暗い場所に、光が差した。
女の子は再び手を伸ばす。
イカナイデ、そう差し伸べられた手はしっかりと、暖かい手に握り返されて。
女の子は再び願う。
ヒトリニシナイデ、そう、投げかけられた言葉には
「大丈夫、ずっと、一緒に居るから。」
そう、力強い返事が返ってきて。
体は暖かい何かに包まれて、大切な人が側にいて。
光が差し込みすっかり明るくなった部屋で、女の子は微笑んでいた。
―――数刻後
目が、覚める。
・・・何か、良くないような、けれども良い夢を見たような。
あれ、座る形で寝ていたと思ったけれど、視界は横に倒れている。
そう言えば体にタオルケットが掛けてある、テニアかメルアが来たのかな・・・
ふと、そこで自分が枕代わりにしているのが人間の足、っていうか膝枕状態であることに気付いた。
しかも相手の手を自分はこれでもかという位に握りしめているではないか。
恐る恐る見上げてみると・・・統夜が居た。
・・・正直訳が分からない、けれど唐突に
「大丈夫、ずっと、一緒にいるから。」
そう言われた事を思い出して、何だか幸せな気分になったので
もうどうにでもなってしまえとそのまま朝まで二度寝を決め込んだ。
そして、翌朝。
起きてお互い赤面した後、統夜に聞いた所
機体のセッティングの事を聞きに部屋にきたら、
ソファーで私が寝ていた為タオルケットかけようと隣に座るも、
そこで私がもたれかかってきて起こすに起こせず朝に至る、と言う事だったそうだ。
「・・・悪かったよ、ホント。」
「そんな、私が原因なんですから。
・・・それに、お礼を言いたいくらいなんですよ?」
「へ?」
「内容は覚えていないんですけど、最初は、悪い夢を見てたと思うんです。
けれど何だか、途中から凄く、安心出来る夢に変わったみたいで。」
統夜のお陰かも、そう冗談めかして言うと統夜は少し考え込む用に黙ってしまった。
76 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 19:24:12 ID:43LFLro9
「統夜?」
「・・・いや、なんでもないよ。
それより何か悩み事とか、あったりするのか?」
「・・・不安、みたいなのはあったかもしれませんけど。
さっきの夢で吹っ飛んだような気はします。」
「そっか。
・・・あのさ、俺で良ければ、一緒に居るから。
何かあれば、相談してくれよ。」
聞き方によっては随分誤解を生みそうな言葉。
けれど、私にはその言葉が、一緒にいるから、と言ってくれたのが何より嬉しくて。
「・・・はい!」
とびっきりの笑顔で、そう返事をしたのだった―――
―――話、というのは色々な見方がある。
以下の文は彼女ではない、他の誰かの視点。
・・・返事がない。
カティア?と呼びかけて部屋に入ると真っ暗。
えぇと、居た居た、ソファーで寝ているようだ・・・夢見が悪いのかな、表情がちょっと険しい。
兎も角このままでは風邪を引いてしまいそう。
タオルケットをベットから(うっすらと香る彼女の匂いに何かが起き出しそうだったが黙殺して)持ち出し、
かけてやろうと隣に座る・・・と、その時だった。
「行かないで・・・」
突然こちらにもたれかかって来たかと思うと、
一筋の涙と共に手が差し出される、思わず握り返すと
「一人に、しないで・・・」
こちらの内心の動揺などお構いなしに彼女はそう呟いた。
・・・そう言って眠る彼女は何処か儚くて、自然と口からは
「大丈夫、ずっと、一緒にいるから。」
そんな言葉が、流れ出ていた。
彼女がそれを聞いていたかどうかは解らない。
けれど、その後タオルケットをかけてやると、安心したように微笑んで、
こちらの手をしっかりと握ったまま眠り続けていたのは確かだった―――
___
以上、真面目路線に走ってコケた感じがしないでもないけど勢いでだな。
お粗末。
77 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 20:08:48 ID:Eu5yEgdy
>>76 久々の真面目路線にGJ!!やっぱこういうのもいいよなぁ〜!
様々なシーン(特に夢の辺り)が頭に浮かんで来て
とても楽しめましたよ!!!
78 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 20:36:55 ID:1z14B2eE
>>76 このGJエネルギー、半端じゃないぜ……!!
いやー描写とかが上手くて感服致しますよ、ホント。
俺には豊富な語彙がないからいっつも表現が陳腐になっちまうんだよな…orz
とか言いつつも、最後のSS鋭意製作中。一応真面目路線のつもり。
悔いの無い中身にしたいので時間は掛かりますが、しばしのお待ちを。
79 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 21:01:45 ID:iy9y1cx3
今、この家にいるのは俺とテニアの二人だ。
カティアとメルアは買い物に出掛けている。
この間借りてきたDVDをソファーに腰掛け、二人で見ていた。
「ねぇ、統夜。 アンタってカティアの事どう思ってるの?」
テニアが唐突に聞いてきた。
その時見ていた映画は恋愛映画だった。
「どう、って・・・・・頼りになる子だと思うよ。 家事とか、家計のやりくりとかしてくれるし・・・・・」
「だからさ、好きかってこと。 一人の女の子として、統夜がカティアをどう思ってるか。 それが聞きたいの」
かなり意外だった。 俺が誰の事を好きか、という事をこの家、この部屋で聞かれるとは思っていなかったのだ。
「俺は・・・・・・・・」
「はっきりして! おねがい・・・・おねがいだから・・・・」
途中から涙声になったテニアの声がテレビの中で泣いている女優の声と重なった。
「おっ・・・・・おい、どうしたんだよ!」
思わずソファーから立ち上げりテニアと向き合う。
「カティアは・・・・カティアはアタシとメルアにとって大事な人なの! フューリーの実験場で何度もアタシ達を庇ってくれた、お姉ちゃんみたいな人なの!」
そんな話を以前メルアに聞いた気がする。 テニアとメルアを庇って自ら研究を引き受けたという。
「だからカティアには幸せになってもらいたい。 カティアが統夜の事を好きだって事はアタシもよく知ってる」
一呼吸入れ「統夜は?」と尋ねてきた。
「俺は・・・・・・」
「統夜はカティアの事、好きなの? ねぇ、統夜」
「俺は・・・・・・・・・・・・」
「おねがい! はっきりして・・・・・・」
どうもテニアの様子がおかしい。 まさか・・・・・・・。
「じゃないとアタシ・・・・・・」
こんなテニアを見たのは初めてだった。 いつも元気でこの家に元気を振りまいていた。
「・・・・・・アタシも統夜のこと・・・・・・好きなの!」
「・・・・・・・!」
「統夜がアタシかカティアか・・・・・メルアかもしれない。 他の誰かかもしれない。 でも、統夜がはっきりしてくれないとアタシ・・・・おかしくなっちゃうよ・・・・・」
「テニア・・・・・・」
自分の肩を抱きしめ、震えるその肩に触れようとした・・・・・・・・出来ない。 出来る筈がないし、やっちゃいけない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん」
予想していたのだろうか。 だが、それでもビクッ、と体を震わした。
「俺は・・・・・・カティアが好きだ。 もちろん、お前もテニアも、一緒に戦ってきた仲間達も。 皆とても大切な人だ」
瞼を閉じるだけで思い出す、あの時の仲間達を。
「だけど俺は・・・・・・・俺が一番大切なのは・・・・・・」
テニアを見る。 顔が見えなかったが「続けて」とだけ言った。
「カティア・グリニャール。 彼女の事を、俺は誰よりも愛している」
80 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 21:02:47 ID:iy9y1cx3
「ククク・・・・・・・」
「テニア・・・・・・俺は・・・・・・」
顔をテニアから背ける。 今、彼女を正視することは俺には・・・・・・。
「ぎゃーーーーーはっはっはっは!!」
突如腹を抱えてテニアが大笑いした。
「ギャーーーーーハッハッハ! ギャーーーーーハッハッハッハ!」
・・・・・・・・・・あまりのショックに壊れたのか?
なんか、意味もなくムカついてくるほどの笑い方である。
いやってほど手を叩いたり、テーブルをガンガン殴ったり。
ぽかんとする俺。
「カティアー。 今の、聞いたー?」
「――――はいっ!」
「なっ・・・・・!!」
見るとカティアとメルアが扉を開けて立っていた。
「テニアちゃん、GJです!」
「どうどう? アタシのアカデミー賞もんの演技!」
「えっ、演技ぃっ?!」
「そーだよ」
さっきまでの涙はどこへやら。 あっけらかんとするテニアであった。
「そろそろ統夜とカティアも先に進まないとねー。 だけど一向に進展ないからアタシが一芝居打ったってことよ」
「・・・・・・・・・・・・」
あまりの事に声がでない。
「で、統夜。 さっきのは本当ですか?」
「・・・・・ああ! そうだよ!」
もうなんかどうにでもなれ、って感じである。
「統夜・・・・・・・大好きっ!」
俺の胸に飛び込んでくるカティアを抱きしめ、まぁ、これもいいっかと思う今日この頃だった。
真面目なの作ろうとしたらこんなことに。
81 :
それも名無しだ:2006/08/20(日) 21:58:33 ID:6PsqxUKg
>>80 ピンク色の空気をばら撒いている二人を尻目に、アタシは自室に戻った。
扉を後ろで閉めたところで、限界が来てそのままずるずると床にへたり込む。
「…何やってんだろ、アタシ…」
膝小僧を抱え込み、顔を膝に押し付ける。
さっきはああ言ったけど…アタシの本当の気持ちは…
神作品に便乗してみた。今は反省している。
何はともあれGJ
82 :
それも名無しだ:2006/08/21(月) 01:01:24 ID:WyA0cdzo
何この神な流れ
乙!メェェェェェイオォォォォォウ!
83 :
それも名無しだ:2006/08/21(月) 07:35:44 ID:Rz1ebE0G
∩
( ⌒) ∩_ _グッジョブ !!
/,. ノ i .,,E)
./ /" / /"
_n グッジョブ!! ./ /_、_ / ノ'
( l _、 _ / / ,_ノ` )/ / _、 _ グッジョブ!!
\ \ ( <_,` )( /( ,_ノ` ) n
ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ |  ̄ \ ( E)
/ / \ ヽフ / ヽ ヽ_//
84 :
それも名無しだ:2006/08/21(月) 09:17:29 ID:H2EEenKN
85 :
それも名無しだ :2006/08/21(月) 10:40:04 ID:8a1EItNI
ああ、時が見えるよ……。
86 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 02:24:03 ID:VaxeJLUb
神がご降臨なさっても停滞気味のこの流れを、少しでも活性化するために!
こっちでは初書きのSSを投下する自分が来たぜよ!
「えっと、合挽き肉に玉ねぎ、パン粉、ニンジン、卵、牛乳、ジャガイモ・・・カティア、買い忘れたものはないか?」
「ちょっと待ってください・・・メモに書いてたのはこれで全部です。」
「そっか。他に買いたいものとかないか?」
「いえ、私は何も・・・統夜はないんですか?」
「俺? 俺はカティアがいれば何も要らないよ・・・なんてな。」
「もう、統夜ったら・・・」
スーパーの中で、人目も気にせずピンクオーラを撒き散らしている俺とカティア。
周りのオバちゃん達の視線を感じるけど、んなもん気にしない!
やれってんならキスだってやってやるぜ!!
・・・と、惚気るのはここまでにしておいて。
俺達は夕飯の材料を買いに来ていた。夏真っ盛りなこの時期、食材は纏め買いすると痛みやすいから
こまめに買うようにしてるんだが、その度につかの間の新婚気分を味わえるから悪い気はしない。
あと数年したら正真正銘の新婚夫婦になるんだから、その時のための予行演習みたいなものだ。
カティアもまんざらではなさそうだし、問題は無いだろう。
レジで会計を済ませ、ふと外を見たら、何だかとても大きな入道雲が目前まで迫っていた。
ヤバいな、傘なんて持ってきてないぞ。ここから家まで500m以上離れてるし、今日は歩きで来たからなぁ・・・
「カティア、こりゃ急いだ方が良さそうだぜ。見ろよあの雲・・・」
「確かに・・・って、もう降り始めてますよ統夜!!」
カティアの言う通り、窓ガラスにはぽつり、ぽつりと雨粒が打ち付けられ始めていた。
「くそっ、マジかよ! まだ小降りだ、本降りになる前に急ぐぞ!!」
「は、はい!!」
俺とカティアは買い物袋を持ったまま、慌ててスーパーを飛び出した。
当然、走っている最中にもしっかりとお互いの手を繋いだままだったが。
そんな俺達に天の神様が嫉妬したのか、はたまた俺が彼女の手の柔らかさと温もりに陶然としていたことに
天罰でも下したのか知らないが、走り始めて幾らも経たないうちに雨は急激に勢いを増し、俺達に襲い掛かった。
87 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 02:27:50 ID:VaxeJLUb
「ダメです統夜、少し雨宿りしましょう! 雨が強すぎて前が見えません!」
「同感! あそこの軒下に避難するぞ!」
さすがの俺達でも、バケツをひっくり返したような土砂降りには耐えられなかった。
近くにあった床屋の軒下に駆け込んだものの・・・うへ〜、Tシャツがべたついて気持ち悪りぃ〜・・・・・・
「うはぁぁ、酷い目に遭った・・・カティア、大丈夫・・です、か・・・・・・・・・」
俺と同じようにずぶ濡れになったであろうカティアを心配して、隣の彼女を見た瞬間。
あまりの出来事に俺の脳はショートし、普段使わない敬語まで飛び出してしまった。
・・・いや、だって、ねぇ・・・?
「?・・・どうかしたんですか、統夜?」
固まった俺を見て怪訝な顔をするカティア。
貴女はまだ気付きませんですか? 気付いてない、そうですかそうですか。
「い、いや何でもない・・・・・・」
「・・・?」
彼女に背を向け、今の光景を必死に脳内から一掃しようと試みる。
俺は見てない、見てないぞ。今日のカティアは薄手で淡い水色のワンピースを着てたから、雨で肌が透けて見えたりとか、
形のよい豊かな胸がブラの模様まで判るようになってるとか、俺の顔を覗き込んだ拍子に胸の谷間が強調されたり
なんかしてないぞ。うん、そうだ。腕と肩に感じる柔らかな感触と温もりも気のせいだ。きっとそうに違いない。
「統夜、統夜ってば・・・もう! と・う・や! どうかしたんですか? こっちをちゃんと見てください!」
少し怒ったように俺を睨むカティア。
ごめんなさい、はっきり言えない俺が悪うございました。お願いですから俺の腕に抱きつくようにして
顔を覗き込むのは止めてください。帰ったら何でもしますから俺の努力を無に返すようなことはしないでください。
・・・・・・というかそろそろ気付いてください。これ以上されると後で抑えが効かなくなります。いやマジで。
――結局、雨が小降りになるまでこの攻防を続ける羽目になりました。
因みに。小雨になった帰り道で
「びしょ濡れになっちゃいましたね・・・帰ったら一緒にお風呂に入ります?」
などと言われ、とうとう――LIMIT OVER――してしまったのは最早別の話。
以上、昨日の実体験を基にしたお話。お粗末さまでした。
あ、基にしたのは服が透けたところだけですよ?
どうなったかはもう予想がつくだろうけd(オルゴンライフルFモード)
88 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 02:33:18 ID:VaxeJLUb
×「どうなったかは」
○「この後2人がどうなったかは」
SS以外の推敲が足りなかった・・・orz
お目汚し失礼しました。
89 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 02:37:27 ID:WMc4ih6V
>>87 GJぜよ!何気に凄いこと言いあってる二人のラブラブっぷりにニヤニヤしてしまったぜよ!
良かったらまた書いて欲しいぜよ!
…ところで「〜ぜよ」ってどこの方言ぜよ?
90 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 03:04:08 ID:VaxeJLUb
>>89 ・・・さて、何処なんだろ(ォィ
何処から仕入れたのか、気が付いたら使うようになってました。
こっちじゃ聞かんばってんがねぇ・・・ ←実家の方言
91 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 03:12:22 ID:sBfP5aLy
>>90 「ぜよ」…まず思い浮かべるのは坂本竜馬…確か高知の辺りの方言だったでしょうか…?
そしてどうでもいいですが、ご実家は長崎ですか?
って私はこんな時間にしかもカティアスレで何言ってるんでしょうか?
92 :
それも名無しだ :2006/08/22(火) 10:25:24 ID:QXzKfRCH
>>86 実体験かよ!!
羨ましい限りじゃねぇか……。
そんなお前にはGJを投げ渡してやる。
93 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 11:11:47 ID:WMc4ih6V
>>91 高知の方っすか。スレ違いな質問だったのにdクス!
94 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 12:05:22 ID:73+seEjb
久々に電波を受信した。投下する
朝。いつものように目覚ましの音で俺は覚醒する。いつもの様に支度を始める。
そして、朝飯の支度を始めると匂いにつられてテニアが起きてくる。
「おはようテニア。」
「…。」
返事がないただの屍のようだ
「テニア?テーニーアー?」
「zzZ…。」
返事g(ry
「えぇい!眠った状態で匂いに反応しているというのか。起きろ、フェステニア=ミューズ!(ズビシ)」
「グハ!……ウーン…あ、おはよう。」
「お前の脳はどういう構造をしてるんだ?」
「ふぉえ?むむが?(モグモグ)」
「早いよ!食い始めるの早いよ!神業か?神速か?」
「良いじゃん良いじゃんwそれよりも早く行ってきなよトーヤ。」
「そうですよ、とうやさん。」
「メルア、お前はラースエイレム使ってるのか?何時から居たんだよ。あと朝からチョコはだめだろ没収。ちゃんと米を食いなさい。」
「あぁぁ…駄目ですとうやさん。そんなに乱暴にしないでください…壊れちゃいますぅ〜チョコが!チョコが〜。」
亡者のようにチョコを求めるメルアをふりきり俺は2階へ向かう。あいつを、カティア=グリニャールを起こすために。
「さて、と。」
単純に起こすといってもコレが難しい、相手はあのカティアだ。今まで様々な手法を試した。
フライパン騒音作戦、膝蹴り強襲作戦、蝋燭作戦、スタングレネード作戦、電波ソング作戦、キリモミ大回転3回捻り作戦
しかしそのどれもがいい結果を出せずにいた。まさに難攻不落の要塞気取りだ。
そんな中、唯一成功した作戦がある。それは……
「恥ずかしいんだよな…これ。」
おもむろにカティアの上に馬乗りになりカティアの顔を覗き込む。そして、俺は唇を重ねた。フッとカティアの香りが漂ってくる
それは暴力的な、物理的な威力を持って俺の理性を崩しにかかる。サラサラの黒髪が、透き通るような肌が、二の腕が、脇が、
太ももが、胸が!俺を誘う。俺の意識は一瞬、目の前にステーキを差し出された肉食獣のソレと同質のものになる。
本能が、本心が、欲望が、『俺を満たせと』暴れる。
しかし、すんでの所で踏みとどまる。
『糞!何を考えているんだ、紫雲統夜!なっちゃいない!なっちゃいないぞ!騎士道不覚悟騎士道不覚悟騎士道不覚悟…』
そんなこんなで悶々としているうちにカティアが目を覚ましそうになる。俺はばねのように飛び上がりベッドの脇に着地する
そうして、さも揺すり起こそうとしていたかのように装う。これはこれでせこいような気がするが気にしない。
「カティア、朝だぞほら起きろ。」
「う…ウーン…もちょと寝かせてくりゃしゃい…」
「そんなこと言ってると遅刻するぞ」
「今日はとーやと一緒に寝てすごす」
「また現実的に無理なことを…」
「とーやは私と一緒に居たくないんですか?」
そう言いながらカティアは俺を見つめる。ちょうど位置的に見上げるような形になる。
意識している女の子に涙目で見つめられて平常心を完璧に保てる男が居るだろうか
俺は一瞬「それもいいかもな」などと言いそうになる。そんなことを言えば終わりだ。
カティアに絡めとられてベッドの中に引きずり込まれ朝までフルコースだ。
「そんな事言ってないで早くしたくしないと。そうだろ?カティア。」
「チッ…」
「カティアさん?今『チッ』って聞こえたのは気のせいかな?」
「なんでもないですよ統夜w」
「…はぁ、とにかく早くしてくれよ。」
「あ、待ってください」
「ん?どうした?」
「その…統夜に着替えさせて貰いたいな///」
「……………………」
LIMIT OVER
以上だ。さて、またヴォーダの闇に篭って瞑想するよ
ノシ
95 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 12:40:30 ID:HbxJuoOf
このスレは住人も職人も援護技能かコンボスキルを高いLvで保持しているに違いない。
96 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 13:01:31 ID:L53PeT2O
俺としては早朝、カティアが料理しているときに起きた統夜に、
「あ、すいません。起こしちゃいましたね。バイト出疲れてるんですからもう少し寝てていいですよ」
というカティアに萌える。
97 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 13:11:38 ID:73+seEjb
98 :
それも名無しだ:2006/08/22(火) 16:07:59 ID:Ch4Ze5mB
>>95 人、それを『フランツLv』といふ!!
たしかに、ここは猛者がたくさんいる。
99 :
それも名無しだ :2006/08/22(火) 17:27:20 ID:QXzKfRCH
ssと絵を投下する者はフランツLv∞が殆どだな。
俺なんかフランツLv未だに0やし……。
>>94 紫雲家ってのはも〜朝っぱらから…。素晴らしきフランツにGJを!
>>99 手っ取り早くフランツLvを上げるにはSSか絵を投下するのが有効です。
ってことで、
『投下して下さいね?命令しちゃいますよ♪』
「うーん……困りました……」
午後6時。寝過ぎてしまったと思う。日が暮れるのも早くなってきて、そろそろ季節は秋にさしかかろうとしている。オレンジの光が部屋に差し込んで、私と統夜を照らす。
「一緒にお昼寝しませんか?」
と言ったのが2時前位だったろうか。
今日はたまたま統夜のバイトが休みだった。そしてたまたま、私も暇だった。決して、狙って用事を入れなかったわけじゃ無い。たまたま。そう、あくまでも偶然。テニアとメルアにお小遣いをあげて、わざと買い物に行かせるように仕向けたなんてことも無い。
「……う……カティア……」
横にいる彼が私を呼んだ……ってなんだ、寝言か。ふふ、可愛い。それにしても寝言で名前を呼んでもらえるなんて……私って、愛されてるみたいです、うふふ。
「統夜……私も愛してますよ……ふふ」
無防備な彼の腕にしがみつくように密着して、胸板にほっぺをすり寄せて……普段はこんなこと出来ない。でも、今は二人っきり。
(キス……しちゃおうかな?)
……大胆な考えは、再びやって来た眠気によって流されてしてしまった。統夜のそばは、一番寝心地が良い。まだ起きない彼の腕をゆっくり動かして、枕にする。すぐ横に、彼の顔。
「おやすみなさい……」ちゅ
ほっぺで止めておこう。……それにしても……眠い……です……
はいはいよくあるフランツフランツwwwww
>>87>>94、GF!
>>朝までフルコース
このSSは朝のお話だから・・・・・まる一日ベッドでにゃんにゃんするということかっ?!
(どうしよっか……なぁ……)
正直腕を動かされた時点で起きてしまったのだけど。次の瞬間、カティアの顔が迫って来て「ちゅ」と。生殺しって正にこんな感じだろうと思う。おまけに腕が胸で挟まれてるし、彼女の脚が俺の脚に絡まっていて動けない。
幸せそうに寝ているカティアを近くで見れるのは大歓迎だけど、さっき部屋に入って来たテニアとメルアが、まだこっちを見て固まってるから大変居心地が悪い。……後が怖いなぁ……
「うぅん……」
!よし!カティア、起きろ!カティアが起きれば何とかな
「うふ……とうやぁ……だめぇ……そんなぁ……やぁ……だいたんですぅ……」
…………あっはっはっはっはっはっはっはっはっはぁああああああああ?!マズい!!もう駄目だwテニアもメルアもそんな冷めた目で睨まないでくれ!
全年齢板としてはセーフだよね(´・ω・)
>>100 くそぉぉぉぉ!! 投下しろ言うならしてやる!!
文句あったら遠慮なく、
インフィニティーキャリバー、O・ブラキウムフィニッシュ
オルゴンバスターキャノン、オルゴンライフルFモード
を、ぶっ放せ!
あの戦争から10年が経った。
フューリーと地球の友好関係は安定期を向かえる。
アークエンジェルやナデシコの皆はそれぞれの道を行った。
テニアやメルアも独立して、自分の道を歩んでいく。
そして俺とカティアはというと……、
「おとぉさーん、おかぁさーん」
「こら、あまりはしゃぐなよ」
「誰に似たんでしょうかね」
「さぁね。少なくとも俺たち2人に似たんじゃないかな」
「そうね」
俺は……俺達は最高の幸せを手に入れている。
掛け替えのない、愛する者が……。
もう駄目、俺はここまでのようだ……。
皆、あとは、た・の・ん・だ……。
気分転換に
>>96のシチュで書いてみたぜ!
しかし俺が投下しようとすると他のSSが投下されまくるのは何故なんだぜ><
「――あ、統夜。目、覚めたんですか?」
ベッドから身体を起こした統夜に朝食の準備をしていたカティアが振り向いた。
「あー、うん」
気のない返事を返した統夜。そんな彼を見て、カティアはくすくす笑った。「疲れてるでしょう。もう少し寝ててもいいですよ」
カティアは統夜のベッドに近づき、布団をかけ直そうとした。
その瞬間、高波のようにうねりをあげた布団がカティアの身体を飲み込んだ。
彼女の上げた小さな悲鳴は、当然のように波の音にかき消された。
「――ちょ、ちょっと……なにをするの、統夜」
多少怒った声を出すカティア。
「んー?いや、疲れてるのは確かだけど、この方が疲れが取れるかなぁって」
「バカなことを言わないで」ベッドから這い出ようとしたカティアを統夜は更に強い力で抱きすくめた。
「あん、もぅ……今、食事の支度ちゅ……ひぁっ!?」
突如、カティアの口から一際高い声があがった。
「な、な、な……どこに、手を、入れ……てる、ん……です、か」
悪びれるどころか衣服の中に手を入れてきた統夜の行動に、カティアはあからさまにうろたえた。
統夜はそんな反応が面白かったのか、小さく笑った後、首筋にキスをした。
カティアは目を閉じ口を真一文字に閉め、「――えっち」と半ば達観した顔で呟いた。
その言葉と同時に彼女は振り向りむき、統夜にかみつくようなキスをした。
――朝はまだ、始まったばかりである。
終わりデース
…うん、全年齢なんだ、すまない。ここには未成年もいるというしね。
続きを書こうとは…多少思っている。
じゃあ、エロパロ板へ行こうか。
>>105よ、ちょいっと過激すぎるぜ……。(悶絶)
だんだん統夜キャラが壊れてっている気が…。
別にアリの範疇ではないのかね。
取り合えず俺は
>>105をエロパロ板で待つぜ!
>>107 そのキャラを生かすも殺すも・・・全ては書き手しだいなのさ・・・
壊れていってる、というのには少なからず同意するよ。
別にSS自体を否定してるわけじゃないけどね・・・。
110 :
96:2006/08/22(火) 22:31:18 ID:L53PeT2O
>>105 いや、俺としてはそのあと寝直す統夜にカティアが小さな声でお礼を言って、
その夜、統夜のために腕を振るうというような話を書こうと思ったんだが。
フランツ分はマッサージのときに胸があたる程度で。
ちょwwwwwどうしちゃったんだwみんな凄いなww
全員にGJですよ
>>110 折角だから書いてみてはいかがでしょうか?
ってか面白そうなので書いてはいただけませぬか?
と、催促ばかりはよくないな。俺も何か考えなくては
皆さんGF!!!!!!
ふぅあはぁははははははっ!!!
このカティアスレ凄いよ!さすが三人娘のお姉ええぇぇぇさん!!
絶っっ好おぉぉ調おおぉぉぉである!!!
御大将乙。
流れはお目覚めと言う事で便乗しに来ましたよ。
___
シャッ、と音を立ててカーテンを開けると、
朝の日差しが部屋の中に差し込んで来る。
「起きて、統夜・・・もう朝よ。」
そう言ってゆさゆさ、と寝ている統夜を揺さぶる。
バイト等でお疲れなので、起こすのは忍びないけれど
このままでは学校に遅れてしまう。
「んー、もうちょっと・・・」
流石に眠いのかもぞもぞと抵抗する統夜。
滅多にこうはならないのだけど、こうなってしまうとかなり手強い。
・・・時間も微妙に無くなってきているし、最終手段の行使を可決。
尚、可決に際して多少自分の何というかその、
構って貰えず欲求不満的な物の解決も兼ねているからとか、そういう理由は全く混じっていないのだ、うん。
と、言う事で統夜の顔をぐい、とこちらに向ける。
間髪入れずに唇を重ね合わせ・・・・・・約30秒経過。
「・・・ぷ、ぷはっ!?」
「おはよう、統夜・・・目は覚めたかしら?」
「あー、うん、おはよう。」
「ふふ、朝ご飯は出来てるから、早めに支度してね。」
そう言って部屋を後にする。
唇に残る感触が惜しい気がしたけれど、続きは、まぁ、その内に。
一方部屋に取り残された統夜は
「・・・敵わないよなぁ・・・」
と、口に手を当てて呟いていたとか、いないとか。
「「いただきます」」
声を揃えて朝食に取りかかる。
本日のメニューは白米、味噌汁、焼き鮭などなど。
素晴らしきかな和食の世界、である。
「カティアも料理、上手くなったよなぁ。
俺も一応出来るけど、一人暮らしで身に付いた、の域を出てなかったのに。」
「やっぱり回数をこなしてるからかしら?
後は・・・やっぱり好きな人が美味しい、って食べてくれてるし。」
「う」
ストレートな言い回しに赤面する統夜。
最近改めて解ったのだけど、彼はこういう直球な表現に弱いと思う。
「ふふふ、そういう訳で気合いも入るの。」
「何だかからかわれてる気がするんだけどなぁ。
・・・まぁ、その辺も可愛いから良いんだけど。」
「え」
ボソ、と付け足された一言を私は聞き逃さなかった。
ピタ、と箸が止まる。
「統夜、今なんて言いました?」
「・・・いや、からかわれてる気がするって言ったんだけど。」
「その次です。」
思わず敬語に戻ってしまったがそれはさておき、
そう言ってじーっと統夜の目を見る。
「うー、だから可愛いなって。」
「もう一回。」
「あぁもう、何度でも言うよ!
こっちをからかってくるカティアも可愛かった!以上!」
ヤケクソで宣言する統夜。
一方の私は、彼と同じく直球に弱かったようで。
その証拠に頬は真っ赤に染めながら照れて押し黙る事しか出来なかった。
朝も早くから気恥ずかしさで真っ赤になりつつ押し黙る若い男女。
それは平和な日常の光景なのだが、流石に外のスズメがアホウと鳴いていたかどうかは、ご推察にお任せする。
___
以上、お粗末。
敬語分を少なめにしてみた。
GJ!!ナイスな朝をありがとうございました。
ふと、目が覚めた。
枕元の目覚まし時計を手探りで手繰り寄せる。
「んあ……五時? なんでこんな時間に目が覚めたんだ?」
夜明け前、窓の外はまだ薄暗い。あと一時間は眠れる。オレ……紫雲統夜はもう一度眠ろうとして時計をその辺りに放り出した。
僅かな物音を耳にしたのはその直後だった。どうも誰かが外に出て行ったらしい。
「こんな時間に……誰さ」
どうしようかとたっぷり迷ってから
「……まぁ、朝の散歩も、たまには良いか」
と、にかわを張り付けた様に重い瞼を無理矢理こじ開けて立ち上がった。
思いの外涼しい空気。
見上げれば蒼褪めた月がくたびれたみたいに沈みかけていた。
夏の終わり、秋の訪れ。そんな文句がふと、頭を過ぎった。清々しい気分だった。たまにはこういうのも良いな、なんて思う。こと、数ヶ月前まで殺しあっていたあの頃を思い出すと、こんな時間が奇跡みたいに思えた。
家を出て僅かに歩くと土手がある。何とはなくそこに足を伸ばし、出逢った。出逢って、しまった。
遠い月を見つめている、黒絹糸の髪を肩口で揃えた、華奢な線の少女。
まだ薄暗い朝の空気のせいだろうか、月を見上げるその横顔が、幼い頃読んだ月に帰るお姫様の御伽噺を連想させた。
だからひどく、儚い、と感じてしまった。皮肉な話だが、彼女の一番古い想い出は、正にその月にあるのだから。
ほんの僅かの距離を詰められず、その場に立ち止まっていると
「ああ……統夜も、散歩ですか?」
と、穏やかな笑みを浮かべて少女が、数ヶ月前からの同居人であるカティア・グリニャールが歩み寄って来た。
始発の通りすぎる音が、車の走り去る音が、やけにハッキリ耳に届いてくる。時間がやっと動き出してくれたみたいに感じる。それでやっと
「ん、何となく目が覚めてさ」
なんて、どうでも良いコトバをどうにかひねり出した。
「統夜……? どうかしましたか?」
形の良い眉を僅かにひそめて、カティアが見上げてきた。
穢れを知らぬような乳白色の顔、白桃の唇、華奢な顎の線、襟からのぞく手折れそうな鎖骨。思わず心臓がごとり、と跳ね上がる。
見上げる蜂蜜色に濡れた大きな瞳に、間抜けな顔をしたオレの顔が写っていた。
「んにゃ、何でもない」
搾り出すみたいに言ってから、何とか笑った。
「そうですか」
カティアはそう答えると
「でも、何だか嬉しいです。さっきまで何となくそばに居てくれたら良いな、なんて思ってましたから」
花が咲くように笑った。うう、とか、ああ、とか。何て答えたら良いのか分からず、あやふやに笑ってごまかした。
日が昇る。
今日が始まる。
きらめく水面と、動き始めた街の音と、差し込む朝日と。そういったものをなびかせて
「おはようございます、統夜。今日も一日お願いします」
めいっぱいの笑顔で、カティアがペコリと頭を下げた。
「ん、おはよう、カティア。こっちこそ」
何てことのない言葉だったケド、この娘を好きになって良かった。なんてことをぼんやりと考えた。
120 :
蛇足:2006/08/23(水) 21:35:43 ID:qnANkcZm
「…………朝ジョギングしてダイエットしてるの……バレてないかなぁ」
「ん、何か言ったか? カティア」
「いえいえ、何でもありませんッ」
>>116 GJ!ホント、最近の流れは朝ですね
>>120 上手っ……文章の表現が凄まじく上手い…
GJ……なんて軽々しく言っていいのかわからないけどGJです!!
なんか某スレでカティア描くの難しいっていう人が
数名いたけど俺にとっちゃみんな難しい…orz
そんなへたれな俺ですがカティア描くとき
『CR海物語』シリーズの【マリン】
ってキャラ参考すると、俺にしては上手くいきます。
だから水着絵ばっか…ゴホンッ
なんか前方は髪型似てると思いませんか?
…………に、似てない?
>>124 調べたらちと似てた……。
それを見つけたお前はGJ。
>>126 自分で言っといてなんだが、髪が参考になるだけで顔は似てないけどね。
3Dで立体感あるから、左右に分かれた髪を描く時に便利なんすよ。
少なくとも俺はだけど
>>125 正解、お気に召して頂けたようで何よりであります。
ありがとうありがとう。
――――常に強い勢力を保ったまま自転車程の速度で北上を続け、今夜にも関東に上陸する模……。
「と、言う訳で」
はい。と居住まいを正して真剣な表情で三人が答えた。オレ……紫雲統夜の後ろでは夏を終わらせる嵐の訪れを喚き立てるテレビの声。
「我々は明日の台風上陸に備え非常物資の確保に向かう。優先して確保すべきモノは何かッ」
「はいッ」
「却下ッ」
えー。と不満げにふくれる赤毛の少女、フェステニア・ミューズ。
「だって、何かあったとき困るじゃん。食べるものが足りないと」
「レトルトやら缶詰やら……非常食なら間に合ってる」
主にキミの『普段の』非常食としてだが。夜中とかの。
「はいッ」
「はいメルア、釘を刺しておくがお菓子の類も充分だぞ」
「…………」
ゆっくりと手を下ろすメルア・メルナ・メイア。
「いつもいつもお菓子のコトばっかり考えてる訳じゃないのに」
早咲きスミレの青い瞳が翳る。ひどく悪いことをした気がして尋ねる。
「ゴメン。……で、どんなものが必要だと?」
「蜂蜜」
「………………何でさ」
「だって、乾パンなんかに塗ると美味しいですよ。ほら、長い間保存も利きますし」
栄養満点、長期間の避難生活にも潤いが……。とかなんとか。
「や、つかさ、メルア。いつまで避難する気なのさ」
いくらなんでもそんな日本ごと沈没しそうな被害にはならないと思うが。
「備えあれば憂いなしッ。あれば嬉しいコレクションにもなりますよ」
「ならん。まあ、あって困るものでもないだろうから見かけたら買おうか」
ぱあ、なんて擬音が聞こえそうなほどの満面の笑みをするメルア。そこまで喜ばれるとやけに嬉しい。
「あの、統夜……蜂蜜ならありますよ。ほら」
水屋の引き戸を開けてみせるカティア。
「何で三本もあるんだ? その蜂蜜」
「…………その……企業秘密です」
何の企業だ。そしてどこら辺が秘密なのか。大方メルアが買っておいたのだろう。
「さて、ウチには蝋燭と乾電池が不足している。後は……」
「水もあれば良いですね、ポリタンクにでも入れておけば安心です」
大体二、三日分は確保しておけば充分だってテレビでやってました。とカティア。
「そっか、じゃあポリタンクか何か買っておこう」
「あー、統夜。そういやウチってラジオないよね」
何で? とテニア。
「ああ、今まで特に聞かなかったからな。居間のコンポで聞けなくはないけど……」
「アレ、電池使えませんし、万一避難しなくちゃならなくなった時持ち出せませんね」
「ああ……じゃ、携帯できるラジオもだな」
まあ大体こんなものか。
「じゃあ買出しに行こうか」
はい。と今度は楽しそうに三人が答えた。
「何だかワクワクしませんか?」
なんて嬉しそうにメルアが夏の空色の瞳で曇り空を見上げている。
「どうして?」
「ほら、私たちずっと月に居ましたから……台風って初めてなんですよ」
カティアもつられて空を見上げている。
「そうそう、ものすごく小さい頃にはあったのかも知れないケド……私たちの一番古い思い出って、あの月にあるんだから」
テニアの翡翠を幾重にもした深い緑の眼差しが、空を映している。
「そっか、そうだったな」
墨を流したみたいに黒く、低い雲が足早に流れていく。
なるほど、確かに何となく楽しいかもしれない。
「何だかさ、ほら、スパイか何かが準備に追われてるみたいだ」
「ああ、そうですね。何だか皆でこんな準備するのって楽しいです」
と振り向いたカティアが深い琥珀の瞳をいたすらぽく向けて笑った。
商店街で盛大に何かをはたく音がした。
なんだってアンタはッ!!
「あー、何かあの声聞くの久しぶりだな」
「えーっと、前の登校日以来だから……十日ぐらい?」
振り向くと案の定大量のレーションをばら撒いた相良と、ハリセンをどこかに仕舞う千鳥が居た。
「相良さん、今度は何をしたんですか?」
「ああ、カティア。もう、見てよこの大量のレーション。私が非常食を買おうとしてたら」
「だが千鳥、保存性、量、栄養価から考えても市販の缶詰などよりもこのレーションの方が優れているのは明らかだ。君は嵐というものを見くびっては居ないか? あれは俺がコロンビアに居た頃の話だ。俺達の部隊は敵の追跡から逃れる為に渓谷を下流に……」
「あーはいはい、分かった分かった。分かったケドお店の邪魔だから大きな声でそんな不味いモノをバラ撒かない」
「何? その認識はおかしいぞ、千鳥。フランス軍のレーションは美味なことで有名なんだぞ」
何だか急がしそうだ。
「あの、かなめさん、私たちまだ買い物あるから」
「あ、うん。じゃまた学校で」
「はい」
苦笑いするテニアを促して、オレ達は買い物を続けることにした。
「相良君はあんな物どこであんなに手に入れるんでしょうか?」
「さあな、多分昔の知り合いじゃないのか?」
買い物を終えて、戦果を片付けるカティアを眺めながらお茶をすする。
風が強くなってきた。
窓を叩く雨音が激しくなってきた。
「何だか楽しいですね、統夜」
「そうだな」
台風なんて今まで何度も来た。けれど
「楽しいですね」
楽しそうに保存食の確認をしているカティアを眺めていると、何だか楽しくなってきた。
「そうだな」
本当に、どうでも良いコトでも楽しくなる。
「あ」
蛍光灯が瞬いた。次の瞬間。
「と、統夜ッ」
「落ち着け、カティア。ただの停電だ」
「で、でも……統夜……どこですか? あの、私」
「大丈夫、さっき蝋燭買ってきただろ?」
「どこですか? 統夜……わ、あの」
泣きそうな声で何度もオレの名前を連呼するカティア。多分、とんでもなく可愛い。でも何となく意地悪をしたくなって
「うわぁッ」
と盛大に悲鳴を上げて椅子を倒した。
「とッ統夜ッ!! 大丈夫ですかッ」
息を潜めて待つ。慌てて手探りでオレを探しているのかもしれない。何かが倒れる音がした。激しい雨音と風の音。
「統夜、統夜ッ」
必死な声。手探りの指先がオレの手を探り当てて、力いっぱい握り締めてくる。
「大丈夫ですかッ!? どこかケガでも……」
とんでもない悪さをした気がしてきた。
「ゴメン」
買ったばかりの蝋燭を手繰り寄せて、火を灯した。
「ちょっと悪戯してみたくなっただけなんだ」
「ッ!! …………バカッ」
蝋燭の揺れる明かり。満月のような金色に潤んだ瞳がゆらゆらと鮮やかにきらめく。互いの息遣いさえ届きそうな距離にカテイアが居た。
興奮で僅かに上気した頬、石鹸の香りが漂う天鳶絨めいた艶を蝋燭に輝かせる黒髪、手を伸ばせば硝子細工の様に壊れやすそうな首、吐息を漏らす桜色の唇。
真剣な眼差しは熾きの煌きを宿し、オレを突き刺している。
「本当に」
滑らかな唇が
「心配、したんだから」
ゆっくりと声を紡ぐ。
「ゴメン」
それで本当の本当に悪いことをした気がした。
「その……カティアが慌ててるのがさ……その……」
「その?」
ほんの少し唇を尖らせ、眼差しが続きを促した。
「あんまりかわ――――」
言葉は続かなかった。
「何やってんの?」
懐中電灯でオレ達を照らすテニアがトゲトゲしい声を掛けて来た。後ろでメルアがあたふたしている。
「あ……や、な、何でもない。ホント何でもないんだッ」
「そ、そうッ! そうなの、急に停電したから慌てて転んで……」
蛍光灯が点いた。
「で、手を握り締めあってナニヤッテンノ? 暗い部屋で蝋燭だけ点けて」
ふわり、とそんな擬音すら聞こえそうな笑顔でテニアが懐中電灯を放り出す。
「や、つか、待てテニアッ!! 話せば分かるッ」
「このッ、変態ぃッ!!」
「不健康ですッ統夜さんッカティアちゃんッ」
132 :
蛇足:2006/08/25(金) 00:28:05 ID:FKiBv/Z4
「ねえ、カティア。あの水屋の蜂蜜って……こないだテレビでやってた美容の?」
「ッ!! 知りませんッ!! メルアが買い溜めしていたんでしょう、きっとッ!!」
「でも、お風呂に持って行くの見たよ」
「嘘ッ!?」
「ウっソ〜」
長文失礼。
動揺したときにものっそ脆いのが可愛いんだよなぁカティアは
GJ。
>>132 長文乙!!朝からいいものを読ませてくれやがりましたね。
長いのに描写がとても丁寧で、文句なしにGJですよ!!
ほんと133のいうとおり、カティアは動揺するとかわいいです。
長文乙ってあんま良い意味で使わないんじゃあ。
そんな事はさておきGJであります。
>>135 実際長文コピペに対して使われたりもするんだよね>長文乙
さて、それはどうでも良いとして、SSを書いてくれた
>>132には力の限りGJしてやる!
>>135-136 あれ?そうだったんだ・・・。
もちろん
>>132氏には、いい意味で使ったつもりでGJしました。
と一応補足します。駄レス失礼
>>137 その書き方だとお前が良い仕事したみたいだなw
ニホンゴ、ムツカシイネ
すまん、揚げ足とったつもりはなかったんだ。
小難しい国際問題(いや、フューリーは異星人だからこの場合星間問題になるのか?)はイロイロとあったけれど……とりあえず今、我が家には三人のお姫様が住んでいる。
台風一過、どっぴーかん。
朝からじりじりと照りつける太陽は痛いくらいで、何か昨日テレビが言ってた『この台風の後は残暑も和らぐでしょう』なんてのはきっと嘘に違いない。
申し訳程度の庭に植わっている木は世界中の緑色のお手本みたいに葉を茂らせているし、耳に痛いくらい蝉ががなり立てている。
まだまだ夏だ。第一まだ夏休みじゃないか。
台風の後で結構な惨劇になっている庭。惨劇を笑ってる場合ではない。バラバラ殺人事件みたいになってる薬局の前の人形なんてモノまで散らばっている。確かに昨日のは結構な風台風だったケド……。
文句を言っても仕方がない。ココはオレ、こと紫雲統夜の家だし、母さんも父さんも死んでいる訳だし。一応の家長としての責務は果たさないといけない。
掃除し終え「おーい、誰か水をくれー」なんて叫んでみたが返事はなかった。
ウチの三人のお姫様の一人、フェステニア・ミューズは涼しい場所を求めて旅立たれてしまわれた。昨日の台風でテニアの部屋の室外機がどうにかなったらしい。ウチの家での被害はこれくらいだ。
それにしても「涼しい場所を探してきます」なんて口上で飛び出していくとは思わなかった。ネコか、アイツは。涼しい場所を求めて今はどこをほっつき歩いてんのやら。
もう一人、メルア・メルナ・メイアは先月入部したばかりの部活に出て行った。確か吹奏楽部だったか。しきりに「すみません。文化祭の準備が忙しくて……」なんて頭を下げながら出て行く様子がちょっと面白かった。
それにしても入るなら絶対お菓子関連だと思っていたのだが……作るもの興味なくはないが、食べるの専門らしい。あんまりお菓子お菓子言い続けるのも悪いかなぁ、なんて思った。第一印象というのは怖い。
庭からメルアを送るとそれでもやっぱり楽しいのか、ちょこちょこ小走りに飛び出していくのが大好物を前に飛び付く何かのCMのネコみたいだった。
赤毛で元気な暴れん坊と、金毛で大人しい、でも聞かん坊。何となくネコっぽいかと思うと少し可笑しかった。
さて、ウチにはもう一人、お姫様が居る。
お昼に冷麦を作ってくれて、今は家の中の掃除をしてくれている筈のカティア・グリニャール。
そう言えばカティアは家の中に居る筈なのに返事がない。
「おーい、カティ……」
お姫様は午睡の真っ最中だった。
暑さに耐えかねたのか扇風機を付けっぱなし。テレビはお昼の情報番組が流れていて、オクラのネバネバに含まれるナントカがコレステロールを減らすだの便秘に利くだのと喚いている。この司会者がおばさん連中に大人気らしい。や、つか、知らないケド。
カティアは掃除機を傍らに置いてメモを取っていたみたいだ。多分その途中で寝てしまったんだろう。
メモには茄子がどうしたトマトがどうしたと丁寧な字で箇条書きされていて、オクラの項はまだ何も書かれていなかった。
だらしなくソファーにもたれ掛かり、すやすやと寝息を立てて眠るカティア。
余程暑かったのか、普段よりも高い位置で結わえた黒髪が時折思い出したいに首を向ける扇風機に揺らされていて、それが見ていて飽きない位綺麗な黒。
星空を閉じ込めた黒髪と、透き通る首筋のコントラストが時折チラチラ見えたり隠れたりしていて、何となく目を逸らしてしまった。
「ん……」
少しの身じろぎに慌てて飛びのくが、まだまだ午睡は続くようだ。
どんな夢を視ているのか、静かな吐息を漏らす薄紅の唇と、穏やかな目じりと、ほんの僅かにそまった頬。
化粧っ気なんてまるでなくて、洗いざらしの白いTシャツとGパンだけなんてラフな格好。華やかさはないけれど、そんな穏やかな寝顔が純粋に綺麗だと思った。ひどく胸の奥、一番柔らかなところを鷲掴みにされた気がして、優しい気分になれた。
「お疲れ様」
丁寧に畳まれたバスタオルを掛けて、テレビを消した。
扇風機が呑気に首を振っている。
時雨れていた蝉の声が、少し疲れたのか遠くなった。
カティアの座る、ソファーの真裏に腰を下ろし
「まぁ、今日はもう差し当たり用事もないし。昼寝もたまには良いか」
呟いてから自然に重くなる瞼を閉じた。
頬を小刻みにカティアの髪が撫でていく。
ウチのお姫様はネコっぽい。黒猫は暑さに耐えかねてお昼寝の真っ最中。
しっかり者で、その癖どこか危なっかしいウチのお姫様を背中に感じながらの午睡は、ひどく悪甘い感じがした。
144 :
蛇足:2006/08/26(土) 00:21:36 ID:0XeWeic8
「カティア……今夜のカレー、妙に茄子とトマトが多くないか?」
「あ、あー、あの。とっても安かったんです。ほら、今が旬ですから」
「ふーん。ところでさ、オクラのネバネバはコレステロールを減らしてくれるらしいぞ。あと便秘にも良いらしい」
「えッ!?」
145 :
132:2006/08/26(土) 00:31:28 ID:0XeWeic8
ありがとうございます。
>>134や
>>137氏の書き込みの意味はちゃんと分かりましたので。お気になさらず。
推敲も大雑把な走り書きみたいなモノで、アレかもしれませんが書きたいように書かせてもらいました。
三夜連続書き込み失礼。
あまり多くを喋っても興醒め、次の夜、ご縁があればお逢いしましょう。
坦々としていながらも、お話の中に流れる空気がとても優しくて、
快感中枢が刺激されまくりですた!
三夜連続で読み切りを製作できるツワモノのあなたに、心からの謝辞を。
カティアが完全に主婦化してますね。
久々の主婦カティアの電波にほのぼのGJ!!
……しかし、よくもまぁこんなに書けるもんだ。素直に関心しますよ
何だか勢いに埋もれてしまいそうだけど、
ちょっと早いお月見ネタを投下しに来ましたよ。
テニアとメルアがアホの子っぽいのは気のせいです多分。
___
「皆、お団子が用意出来たわよ。」
「わー、待ってました待ってました!」
ひゃっほう、と言いたげに喜ぶテニアからお団子をガードしつつ縁側へ。
夜空には見事な満月が輝いている。
「お、用意出来たのか。」
「夜空が綺麗ですよ〜」
縁側で待っていたのは統夜とメルア、今日はお月見と言う事で集合したのだった。
ちなみに先ほど済ませた夕食は当然ながら月見うどんである。
皆でお団子を突っつきながら夜空を見上げる。
今日の夜空は本当に綺麗だ。
「アタシ達、正直月に良い思い出ってないけどさ・・・
こうして見ている分には、凄い綺麗だよね。」
「そうですね・・・」
しんみり、と呟くテニアとメルア・・・表情だけ見れば、の話だけど。
「二人とも、台詞と行動がサッパリ一致してないわよ・・・
お団子確保する手をもう少し控えなさい!」
「あっはっは、バレたー?」
「あー、カティアちゃん!それは見逃して・・・」
「ダーメ!・・・もう、統夜の分がなくなっちゃうじゃない。」
その統夜は電話があったのでちょっと離席中である。
「まぁ仕方ないか・・・げ、ちょっとメルア!
アンタ何でお団子に生クリーム付けてる訳!?」
「結構美味しいですよー?」
「あーりーえーなーいー!絶対変だよ!カティアも何か言ってよ!」
「もう、好きにして頂戴・・・ってこらテニア!だから統夜の分に手を出さないの!」
・・・風情が無いなぁ、とはいえこの賑やかさは嫌いじゃない。
むしろ随分助けられた・・・と言うかお互い助け合う形だった。
ナデシコに乗ったばかりの時は、統夜自身にも敬遠されがちだったし、
私達3人で不安を振り切るようにわいわいと騒いでいたのだっけ・・・「・・・賑やかだなぁ、居間まで聞こえて来たよ。」
と、そこに統夜が戻ってくる。
「まさか俺の分の団子が無くなってたりしないよな?」
「ご心配なく、手抜かりは無いわ。はい、統夜の分。」
等と茶化しながら統夜の分を手渡す。
「サンキュ。
んー、冷たいお茶と合うなぁ。」
「とーやー、少し分けてぇー。ホラ、騎士の情け!騎士の情け!」
「テニア・・・貴方・・・」
「テニアちゃん、そんなに飢えてたんですね・・・」
「ちょっと・・・アタシを可哀想な物を見る目で見るなぁー!」
「あーもう、やるから騒ぐなってば。後それを言うなら武士の情けだぞ、テニア。
・・・ほら、このくらいあれば良いだろ?」
「サンキュー!
いやー、やっぱり騎士は情け深くなくっちゃね、感謝感謝・・・ってメルアー!
勝手に生クリームを付けるなー!」
「だーかーらー、おいしーんですよー。
テニアちゃんも食べてみれば分かります!」
「自分の分に付けてよこすのが礼儀ってもんでしょーが!」
「もう、あなた達少しは静かにしーなーさーいー!」
やいのやいのと騒がしい、ご近所様に迷惑な気もするけど・・・
なんだかんだで楽しいし、今日くらい大目に見て貰おう。
「むむむむ・・・」
「それじゃ、私達は帰りますねー。
おやすみなさい、統夜さん、カティアちゃん。」」
「ええ、おやすみなさい。」
「おやすみ・・・で、何でテニアは唸ってるんだ?」
「生クリーム団子、美味しかったのを認めたくないみたい。」
「・・・左様で。」
テニアとメルアを見送り、後片付けを終える。
そうして、夜空に浮かぶ月を改めて見上げる。
「・・・綺麗、ね。」
「そうだな・・・と、そうだ、知ってたか?
昔の人は月にうさぎが居るって思ってたんだって。」
「うさぎ・・・?」
思わずrabbitの?と確認を取る。
「そ、何でも月の一部がうさぎみたいに見えたからだとか。」
「へぇ・・・実際に居たのは宇宙船に乗った宇宙人だったけど。」
「はは、まぁね。」
と、そこで閃いた。
「宇宙人が居るのに驚いて、逃げてきた私がうさぎ、というのはどうかしら。」
「んー?まぁ、良いんじゃないのか?」
どういう意味で言い出したか分からず「?」マークを頭上に出しながら返事をする統夜。
「じゃ、うさぎの私はお風呂に入ろうかな。」
「・・・あぁ、それじゃ飲み物冷やしておくよ。」
釈然としない統夜を残して入浴へ。
・・・さて、彼は後でどんな反応をするのだろうか。
―――それから、暫く後。
「ふぁぁ・・・もう寝るか。」
部屋の明かりを消して、ベットに潜り込む。
・・・そして、少したった後、ガチャリと部屋の扉が開いた。
「・・・カティア?」
入ってきたのはパジャマ姿のカティア。
頭の上に疑問符を浮かべながら様子を見ていると、いきなりベットに潜り込んできた。
「ちょ、ちょっとどうしたんだ、一体?」
「私は、うさぎなの。」
「・・・はい?」
こちらの混乱にはお構いなしに続ける。
「だから、うさぎなの・・・統夜、知ってたかしら。
うさぎは、構ってあげないと寂しくて死んじゃうのよ?」
「は?」
・・・ああ、理解した。要するに――
「構って欲しかった訳ね。」
「・・・」
それには答えずもぞもぞとこちらの腕を枕代わりにし始めるカティア。
多分、顔は真っ赤なんだろうな、俺も、彼女も。
「大丈夫、うさぎじゃなくたって寂しがらせるつもりはないから。
・・・おやすみ、カティア。」
「・・・おやすみなさい、統夜。」
数分後には健やかな寝息を立てて眠る二人。
そんな二人をカーテン越しに、月が優しく照らしていた―――
尚、それから暫くの間
「なぁ、カティア。」
「ん、どうかしたの?」
「・・・うさぎって、可愛いよな。」
「・・・・・・はい」
うさぎの話題が、二人だけの間で通じる何かの"合図"になったかどうかは、また別のお話。
___
取り合えずここまで。
尚うさぎはホントに構わないと死ぬかとか、
生クリーム団子が旨いのかどうかは勢いなのでご存じ無いです、お粗末。
#今回のNGことMode夜統
「―――うさぎ、というのはどうかしら?」
「・・・へぇ、良いね。凄く良いと思うよ。」
何処と無く黒い笑みを浮かべてなにやら取り出す統夜。
「・・・と、統夜、何かしら、その紙袋。」
「うさぎさんにはうさぎさんの格好をして貰おうと思って。
・・・それに、知ってた?うさぎってさぁ、結構美味しいんだぞ?」
「え・・・えぇ!?きゃ!ちょっと、とう・・・ゃ・・・」
彼がどんな反応をしたかは、絶対に言えない。
ただ、例えるとするなら、夜の騎士さんがうさぎさんを『美味しく』召し上がった、そんなお話。
・・・明日、歩いて学校に行けるかしら・・・?
―――ぐりにゃ百選にバニーガール衣装が追加されました―――
___
今度こそお終い、あれぇ何か空がひかっt(例のライフルFモード
>>151 GJです!!だが読んでて何故か昨日のクレヨンしんちゃんのウサギ人形を思い出しちゃった・・・
さて、おまいらの度重なるGJのせいでついに夢にまで電波が出てきてしまったわけだが。
>>153 おはようね!これで、起きてぇぇぇぇぇぇぇぇぇー!!
>>151 >>149のあと、NG展開のシーンがくるものだと
素で予測してしまった俺はどう考えでフランツです。
GJなSS、ありがとうございました。
今更愚痴る訳でもないが、ウチは両親が死んだ。
どうにか働けるようになるまでの生活費と、狭いながら庭付きの一戸建て。
それだけ遺してくれていたお陰で、遺産の話になると突然増える親類とかイロイロな問題はあったけれど、どうにか今までやってこれた。まあ、それは今までのお話。
ウチには居候が転がり込んできた。それも一挙三人だ。
どこの同居恋愛モノかと思うような生活は、その実
「…………ダメそうか?」
「…………はい。先月は出費が酷すぎました。今月はすこし控えめにしないといけませんね」
金銭面での苦労が増えた。カティアは金銭出納簿と睨めっこをしながらため息をついている。
B.ブリガンディなんて地球では製造出来ないような機体のパイロットだったくせに、パソコンは使えないらしい。何でさ。
ネルガルからの給料はナデシコ出航時に盛大に壊した連合艦隊の修理費にほとんど消えていた。それでもプロスペクターさんがどうにかやり繰りしてくれたお陰でその給料だけで済んだらしい。
両親の遺してくれたお金もいくらなんでも限りがある。
三人をフューリーによる拉致被害者として公表し、フューリーから賠償金を取ることも出来たのだが……三人が拒絶したし、オレもイヤだった。
今でも三人の故郷を探してくれているらしいが、十年以上前のことだし研究施設は前大戦で失われている。当時を知る人間はもうほとんど残されていない。
彼女達を故郷に帰してあげたい気もするが、記憶にない故郷に未練はないから。と彼女達は笑っていた。
何やら他にもイロイロな問題は山積みらしいが、そこの辺りはシャナ・ミアや大関スケコマシの会長さん、オーブのお姫様、ミスリルの大佐とその上層部辺りが今でも頑張ってくれている。
オレ達の希望は、とりあえず静かに暮らしていくことだけだ。三人の本当の家族の人には悪いけれど、三人はもう、オレにとっても家族だ。今更返せといわれても正直困る。
…………差し当たりの問題は、お金がないことくらいだった。
ない、と言ってもまだ親の遺産は結構な額が残っているし、連邦からはあの戦争に参加したお陰で戦後保証金が下りている。ささやかだがオレのバイトのお金だってある。
まあ……育ち盛り三人を抱えての生活は、月収二十万に届かない収入では不安がある。
将来的に進学だってするだろうし、何かあった時の貯金は欲しい。何で同じ育ち盛りのオレがそんな苦労をしてるのかと思えば、何だか笑えてくる。
そもそも三人を引き取ると決めたのはオレ自身だ。もっとも、身元保証人にはミスリルの副艦長さんがなってくれた。
国籍や書類の偽造はミスリルの十八番らしいし「まあ、今更三人増えた所で変わりはしないでしょう。それにお嬢さん方は問題ばかり起こす軍曹に比べ、よほど保証人のしがいもある」らしい。
あの会長さんも候補に挙がっていたのだが、正直クルーにまで『スケコマシ』なんて呼ばれる男では不安だった。
何か当時源氏物語なんて読んでいたらしい。何がしたいんだ、あのロンゲ。
>>32 連投気味でごめん、だがしかし寝る前に紫雲少年、猛省するの巻がデキタノヨー
___
「―――もう、放っておいてください!」
「カティア!」
そう言って駆け出す彼女を直ぐに追いかける事は出来なかった。
正直に言えば、自分自身、思い当たる節が多すぎたのだ。
力なくリビングへ入る。
目に入ってきたのはまだ暖かい、カティアが用意してくれた夕食。
食べずに待っていてくれたみたいだ。
そう言えば一度家に帰ってきた時も、
何処か構って欲しそうにしていたではないか。
最近では昼食も一緒に取れず、学校でも家でも会話を交わす事すら少なくは無かったか。
それでも彼女は変わらず家の事から何から頑張ってくれていたというのに。
・・・なのに、自分は何をした?
カティアなら許してくれるだろうと楽観して連絡も入れず、
途中で抜けて来たとはいえ友人達と馬鹿騒ぎをして楽しんで。
「・・・俺、最低だ。」
___
ドアがある。
開ければ彼女が居るだろう・・・そう、ドアを開けられれば。
突き詰めて言えばドアを開ける事には何ら抵抗が無い。
けれど、ドアを開けて、カティアに拒絶されるのが、何より怖い。
出会った時からパイロットとしてとか、形は違えど求められる事はあっても、拒絶された事は無かったから。
・・・散々迷ったけど、意を決してノックをして、ドア越しに呼びかける。
二度、三度・・・けれど、返事は無かった。
「・・・・・・」
一瞬、このまま朝を迎えてしまえば、
明日のバイトを終えて帰ってくれば彼女は何時も通り迎えてくれるのではという考えが浮かぶ。
恐らく、そうなるのだろうという奇妙な予感はある・・・けど、それと同時に
そんな事を考えた、自分に酷く腹が立った。
拒絶されようがされまいが、許してくれようがくれまいが、
酷い事をした事実は変わらない。
なら、罵倒されようが何をされようが謝罪をするのが筋だろう。
「・・・カティア、入るぞ。」
と、ドアノブを回したところでカギに気がつく。
拒絶、そんな単語が頭に浮かぶがそれを振り払い、合鍵持ってきて今度こそドアを開けた
部屋は、電気もつかず真っ暗で、ベットに隠れるように潜り込んでいる彼女に
カティア、と呼びかけるも返事は無い。
一歩、二歩、少しづつ近づきながら再度声をかける・・・それでも、返事はなくて。
「カティア・・・?」
恐る恐る布団をめくる、ドアから入り込む明かりが照らし出したのは、
涙に濡れた彼女の寝顔だった。
―――泣かせた。
そう認識した途端、ぐわん、と頭を思いっきり殴り飛ばされたような感覚が生じた。
頭の中はぐちゃぐちゃで、考えはまるでまとまらず、それくらいショックで。
どうしようもなくフラフラ、と逃げるように部屋を後にしようとしたその時だった。
「・・・一人に、しないで・・・」
かすかに伸ばされた手を見た途端、気付けば両手でその手を握っていた。
・・・何時だったか、あの戦いの最中にもこういう事があった気がする。
けれど、その時とは違って
「グス・・・統夜・・・大丈夫、待ってる、から・・・」
そう言ってふわり、と微笑むと彼女は安心したように此方の手を離したのだった。
・・・布団をかけ直して、部屋を後にする。
明日の行動は決定した、事後承諾で悪いけれどその旨をバイト先に伝えよう。
それと夕食を取る事にしよう、二人分になるけど全然許容範囲内だ。
そして、翌朝―――
___
以上ここまで統夜萌えSS化したけど気にせず投下。
ものすっごい被ったけど明日の朝早くから労働一号になるのでビビりながら投下して逃亡してやる。
こ、こんなGJだらけのスレに居られるか!俺は一人で寝るぜ!
前編
>>156 「あの、統夜……やっぱり私もバイト、しましょうか?」
「いいよ、せっかく真っ当な生活が始まったのに。今までの分取り返すくらい楽しい生活じゃないと嘘だ」
「でも……」
「良いの、オレが好きでやってることだし、どうせ前からバイト位してたし」
まあ、稼ぐ内容が小遣いから生活費になったが。
「そういやさ、カティア。何で部活、やらなかったんだ?」
テニアもメルアも「バイトする」とは言って来たが半ば無理矢理何かをさせたのに……確か編入して直ぐはあちこち見て回っていた筈だったが。
「ええ、どれも本当に楽しそうだったんですケド……それよりもウチの中を何とかしないとと思って……」
「…………申し訳ない」
「良いんですよ、それに、家事もやっていれば楽しいですから」
男子高校生の一人暮らしだったのだ、そこは推して量ってもらいたい。
「まあ、一人の時はそんなのいい加減だったからなぁ」
「ええ、冷蔵庫にソースとドレッシングと焼肉のタレしかないなんて……」
「アレがオカズだったんだけど……」
ご飯にかければ立派なオカズだ。少し焦がした焼肉のタレは結構イケるのだが。
「……よく今までそんな偏食で病気になりませんでしたね」
「む、重ね重ね申し訳ない」
全く頭が上がらない。カティアが主婦みたいになったのは、多分オレのせいかもしれない。
とにかく、なんとか今月は黒字にしましょう。先にお風呂入ってて下さい。とカティアは再び金銭出納簿に顔を伏せ始めた。
電卓をカタカタと操り、今月の給料と保証金から光熱費を引き、食費を想定して引き、貯金にいくら回して……とアレコレ数字と格闘している。
深い琥珀の瞳がくるくると目まぐるしく数字の上を行き来し、時折困ったようにため息。
すっかり温くなったお茶を一口。何でも、食後は温かいお茶を飲むほうが消化に良い……らしい。カティアはこの暑いのに健気に汗をかきかき熱いお茶を好んで啜っている。
整った目鼻立ちが目まぐるしく思案げにくるくると変わる様が、ひどく愛らしい。
全く、見ていて飽きない。オレは何となく目を離せなくなって、じっと見つめていた。
またお茶を口にしようとして、湯飲みを覗き込む。どうもなくなったのに気付かず口に運んだらしい。
むッとした顔をして、もう一度数字と睨めっこ。
ぶつぶつと、お小遣いは今月少し減らそうかしら。でも文句言うんだろうなぁ、あの二人。とか何とかぶつぶつと呟く。
なんだか、カティアにばかりこういう役をやらせるのが済まない気がしてきた。でも……やっぱりちょっと可愛い。
また湯飲みを口に運び
「もうッ!!」
なんてむくれっ面。と
「ッ!! と、統夜ッ!! お、お風呂はッ!?」
やっと気付いたカティアが弾かれるように立ち上がった。
「…………もしかして……見てました?」
「…………や、つか、その……」
「と……統夜の……バカぁッ!!」
イロイロ面倒や問題は多い。今までも、多分これからも。
でも、まぁ、そんなの大したことじゃない。オレ達は、これからも一緒に生きていくんだから。
目じりに涙を溜めながら怒るカティアに何度も頭を下げながら、オレはむくれたカティアも良いなぁ、なんてことを呑気に考えていた。
空っぽの湯飲みが机に二つ。それだけで充分幸せだと思った。
160 :
蛇足:2006/08/26(土) 23:25:01 ID:0XeWeic8
「あの、カティアちゃん……今月のお小遣いって、これだけ?」
「ええ、今月ちょっと苦しいの、協力してね」
「うぅ、そんな笑顔で言われても……今日のカティアちゃん、ちょっと怖い」
「…………スマン、メルア。それ、多分オレのせいだ」
……かぶってしまった。
申し訳ない。
オレだってGJだらけのスレで、不安だよ……クソッ、こっちも明日は労働二号だ。
せっかくだから、オレはこの不貞寝を選ぶぜッ
なんかもう、得も言われぬくらい俺の心が萌えまくっています。
各作品に、というのはもちろんの事、それを生み出し続けている職人さんにも。
>>158といい
>>161といい…
どうして君達はそんなに素晴らしいSSを次々と書けるんだ
もうGJなんて言葉だけじゃ物足りないな
>>少し焦がした焼肉のタレは結構イケるのだが
……やってみようかな
ちなみに、俺の冷蔵庫には卵と酒と調味料しか入ってない
男の一人暮らしなんてこんなもんだよな
>>164 俺の冷蔵庫には目薬とソンバーユと激辛スパイスソースとごま油しか入ってませんが?
ステーキソースかけたご飯はいけると思うのだが、両親がやらせてくれそうに無い。
時にこのスレは統夜萌えスレも兼ねてる、絶対兼ねてる。
やっぱり統夜とカティアの二人で1セットが良いと思うんですがどうでしょう。
バイトから帰る途中、前を歩くカティアを見つけた。
給料日過ぎたのでちょっと多めに買い物したのか、両手に下げたビニル袋が重たそうにフラフラしている。
駆け寄って持ってあげよう、そう思ったケド……何となく、もうしばらく見ていたい気になってきた。少し後ろを隠れながら帰ることにした。
全てを赤に染め上げる黄昏時、人気の少ない通りをとぼとぼと歩く背中。何だかそのままにしておくと、どこかへ行ってしまう気がした。
相変わらず洗いざらしの白いTシャツとデニムのパンツだけの飾りっ気のない格好で、けれど華奢な肩から小柄な背中、抱きしめれば折れてしまいそうな程の細い腰。
あの儚い背中にオレは家のことを全部任せっきりにしているのかと思うと、ひどく申し訳ない気分になった。
黙々と前を行くカティア。
それを少し後ろから追って歩くオレ。
何となく、その僅かな距離が今のオレ達を示しているみたいに思えてきた。
どうやって今まで声を掛けていたのか、何て声を掛ければ良いのか思い出せない。別にケンカしたりして気まずい関係な訳ではない。
つい今朝、カティアの作ってくれた食事を摂って出てきた。
おはよう。いただきます。ごちそうさま。ただいま。おやすみ。今まで何てことない様に声を掛けてきたし、今だって『重そうだね、持つよ』なんて言って駆け寄ればそれで済む話だ。
ふらふらと前を行くカティア。
夕日に赤く染まった背中に一際目立つ首筋の、その透き通った白さ。
硝子細工めいた繊細な白いうなじとか、手折れそうな肩とか、小さな背中とか、シャツ越しににも分かるほっそりとした腰とか……。
何となく、目を背けられない。
まだ一年と少し、けれどその間ずっと仲間であり、新しく家族にもなったカティア。
最後のあの時、確かにオレはこの娘を守り続けると誓った。多分、あれは誰かにじゃなくて……自分に。
日が暮れて、遠く澄んだ蒼い夜空が広がる。
また少し遠くなった気のする背中。
ふらふらと、陽炎の様に遠ざかるその背中……ふと、気付いた。
やっと、今更だけど、本当の本当に……オレは、ようやくカティアを女の子だって思い知らされた。
確かに華奢だけど、その丸みを帯びた線はどこか艶かしい。遠くから眺めてやっと気付いた。
多分、カティアはとんでもなく美人で、ちょっと他のヤツには触らせたくないくらいだ。
言い訳をすれば、出逢ってからの一年は戦ってばかりでそんな余裕はなかったし、それからだって色んな面倒や問題が掃いて捨てるほどあった。
ようやく落ち着いて普通の生活を始められたのは、この夏からだった。
でも多分、一番大きな所は……オレのせいだ。彼女を女の子だって思いたくなかったオレの。
そう思えば、イロイロ失くすものが出てくるに違いないから。せっかく手に入れたモノが無くなる気がしたから。
駆け出した。
ほとんど衝動に駆られて、この距離を憎いとすら感じて。
真綿で首を絞められているみたいに感じていた距離を一足飛びに詰めて、ふらふらと前を行く彼女の元へ。
「カティア」
「……あ、統夜」
ほんの少し驚いた顔をしてカティアが振り向いた。振り向いてくれた。
柔らかに透き通った白い肌と、ほんの少し口紅を乗せた艶やかな唇と、可憐な顎の線と、襟からのぞく鎖骨から胸に至る穏やかな起伏と。誰の手にも触れさせたくないと思う彼女が、きょとんとオレを見上げている。
見上げる蜂蜜色に輝く瞳の奥、相変わらず間抜けな顔をしたオレが居てほんの少しほっとして、どきりとした。
がたがたと暴れる心臓を力任せに黙らせて、オレは笑ってみせる。
「重そうだね、持つよ」
「え? ……あ、ありがとう、統夜」
「ん、行こうか、一緒に」
170 :
蛇足:2006/08/27(日) 20:08:26 ID:3RkEcKcN
「なあ、そう言えばどうしてバスに乗らなかったんだ?」
「へッ!? い、いえ。何となく歩きたい気分だったんですッ」
「そっか」
「…………バス代惜しんで歩いてたら、乗るタイミングが無くなったなんて言えないわ」
「ん、何か言ったか? カティア」
「いえいえ、何でもありませんッ」
金が無いときは醤油やソースご飯がデフォルトです。
焼肉のタレを少しフライパンで炒めると美味しいと思う俺は味覚障害なのかッ!?
ウチの統夜はちょっと後ろ向きな気もしますが……。こんなんで良ければ。
強くて儚いカティアと統夜はセットで是非。何週してもカティア以外選べませんでしたよ、私は。
あと、オレ一人えらくレスとデータ喰ってる訳ですが……ダメならそう言っていただきたい。
オレの中のフランツを力任せに黙らせます。
では、次の夜、ご縁があればまたお逢いしましょう。
うむ、GJです。
カティアでSS書くと普通な日常がデフォになるな。
次々とSSが投下されていくカティアスレの現状に感激。
おまいら、全員GJ&GFだ!
>>172 まぁ、昔の三人にとって普通の日常ってのは遠い夢のお話だったからな。
結婚後のssが書いてみたくなった、が、ネタがないのでかけない私。
>>171 GJであります。
筆の進みが早いみたいだし、あんまりにも多いかなぁと言う気になれば
txtにまとめてどっかのうpろだにあげるとかしても良いかもしれんとです。
>>173 メルアは両親だの雪だのに関連した記憶が残ってるみたいだけど、
テニアはぼんやりと嫌な記憶、カティアに至っては何も無いみたいだしね。
特にカティアは雪原でのイベントもあって日常でお幸せに、的な電波ばっかり思いつく次第。
連投気味でゴメン
>>175 先生、見落とすなり記憶から抜け落ちてたと思うので、
是非主人公及び何話辺りかご教授おながいします。
>>171 大したもんだ…。もう、行けるトコまで行っちゃって下さい!
ついでに
俺も統夜とカティアはセット派です。もうカティアしか乗せられません!
>>174 俺は被験体期間の長さの違いが、
どのくらい記憶が残ってるかの差となっているのでは?と考えてます。
イメージ的には
カティア>テニア>メルア
でカティアが一番古株っぽい感じがします
>>177 俺としては全員同じ時期に開始したという見解なのだがな。
記憶に差があるのは思い出の内容にもよるが、実験の結果なのかもしれん。
前にうpされたSSでカティアが他の二人を庇って自分が実験台になろうとしたというものがあったが、それで行くと記憶がなくなるのも可能性としてはある。
問題はカティアしか乗せてないから他の二人がそれぞれのイベントで何を言っているのかわからないという。
>>176 たぶん、34話のこと。海でテニア達が転んだ時
「しょっぱい」とか「海水が目に入って痛い」というセリフに対して
カティアが「当たり前でしょ。海水なんだから」
って言うトコ(統夜編だと統夜のセリフ)。
ここからカティアは海を知っていたことがわかる。
ちなみにこの後テニアは「知らないよ。そんなの」
と言っており、ここからテニアは海を知らないこともわかる。
前スレでこの話題は挙がっており、
カティアが海を見て昔を思い出すSSも投下されてたよ。
> 強くて儚いカティア
>>171氏のカティアはここらがすげくいい
硬度はあるけど脆いガラス細工みたいなカティアがいい俺は
ネリーの森の話でカティアに転んだものです
スレは燃料あって炊かれてナンボですから個人的にはどしどし投下して頂きたいが
自主的なセーブでスレを私有化しないという意識もお持ちのようですから
>>174なスタイルがよろしいかと
もはやマジでカティアはまとめサイトがあったがいいのかもしれないな…
俺のカティアのイメージ
冷静な鎧で外面を覆ってるけど実は脆くて激情家。
…みたいなのをSSの一文にいれよういれようと思いながら
どうしても毎回入れられずに終わってしまう。
な ぜ だ
昨日の流れから、こんな簡易電波を受信
紫雲家の食卓より
「と、統夜…
本当にご飯にそんな変なものかけてばかりの食生活だったんですか?」
「ああ、手間がかからないし、片付けも楽だからな」
「冗談…ですよね?
フューリーの施設だって、もう少しまともなものが出ましたよ」
呆れ気味なカティアをよそに、統夜はいたって真面目な顔で答える
「カティア、見た目は悪いかもしれないが味は保障するぞ。
特に鰯の缶詰の汁なんかは旨い」
「…………………………………………」
この時カティアは、
(もっと統夜に栄養のつく美味しいものを食べて貰わなければ!)
と思った。
そしてその為にも、料理の特訓を始めようと心に誓うのであった。
…と、こんな感じにカティアは料理始めそうな気がした
駄文スマソ
>>182 おまいさんのおかげで
三人と一緒に暮らし始めた当初は統夜が料理担当
そのうちにカティアが「統夜ばっかりに任せるのは悪いので」とかなんとか言って、料理を習い始める
というSSを書きかけで放置している自分に気づいた。
最近は電波を受信する割にうまく書けないから困る。
先月、ナデシコの食堂のコック長だったホウメイさんが店を開いた。
都内のちょっとした繁華街にある日々平穏というお店だ。開店前日のパーティー以来オレは行ってないが、カティアは週に一回ほど顔を出しているようだ。
どうも、ちょこちょこ料理を教えてもらっているらしい。
「良い女の条件は、料理が出来るコトらしいからねー」
細木和子さんが言ってた。とテニアが呑気に食後のお茶に氷を入れて飲んだ。カティアが居ると熱いお茶を飲まされるから隙をみて氷を入れている。この暑いのに熱いモノなんて飲めないじゃん。だそうだ。や、つか、細木和子かよ。
そのカティアはオレ達と昼食を食べて、お茶の用意をしてから
「じゃあ、ちょっとホウメイさんの所に行ってきます」
と今さっき出て行った所だ。
いつも通り飾りっけのないシャツとデニムのパンツ姿で、エプロンや着替えの入ったトートバッグを下げて楽しそうに出て行った。
「あーあ、私も料理習おうかなぁ」
ずずず、と盛大に冷たいお茶を啜りながらテニアが呆然と一人ごちた。
「細木和子先生も良い女の条件だって言ってたし」
まだ言うか。テレビの観すぎなんじゃないのか、フェステニア・ミュール。
「でも、ここに来て直ぐの食事は酷すぎました」
と同じようにお茶に氷を入れて冷やして飲んでいるメルア。
「そうか? マヨネーズがあればとりあえず生きていけるぞ。ご飯に掛けてよし、醤油も掛ければなおよし。食パンに塗って軽くトーストなんかするとたまらない美味しさだ」
舌が痺れそうなお茶を苦労して飲みながらオレは反論した。ウスターソースにドレッシングに焼肉のタレ。バリエーションも豊かだ。と、うんうん一人頷いくオレを、二人が冷たい目で見ている。
「でも、ここでの初めての食事が鰯の缶詰で、次の日の朝はその汁を掛けただなんて……」
「む、メルア。一人暮らしの生活の知恵というヤツだ。メルアもいつか分かる」
「そんなの分かるくらいなら、一人暮らししたくないです」
頬を丸く膨らませ、メルアはそっぽを向いた。
みーーーん。と、気が抜けたような蝉の声が聞こえてきて、何となく気まずくなる。
お昼のテレビ特有の、気だるい内容のリポートが耳に入ってくる。お昼時らしく、どっかのメシ屋特集だった。
「ああ、何か面白いことないかなぁ。私もホウメイさんのトコ行ったら良かった」
テニアの間延びした独り言。
「そうですね、開店以来行ってませんから」
と呑気にメルア。
「そうだな、明日の晩飯は日々平穏にお邪魔するか」
「お、さっすが統夜ッ!! 話が分かるじゃん」
にわかに元気になったテニアが身を乗り出してきた。
「ホウメイさんのご飯、美味しいもんねー」
「カティアのだって、充分美味しいぞ」
正直、この家に来て料理を始めたばかりとは思えない。と言うとテニアとメルアは驚いた顔になった。
「え、統夜知らなかったのッ!?」
「それで、初めての食事があんなのだったんですね」
「……どうしたんだ?」
「カティアね、いつかは統夜に食べさせてあげたいからって、ナデシコに乗ってた頃から練習してたんだよ。寝る前の少しの時間、ホウメイさんに付き合ってもらって」
「そうですよ。私達のせいで、こんなのに巻き込んだのに……必死に付き合ってくれる統夜さんに、いつかゆっくり出来るようになったらせめて美味しいものでも食べてもらおうって」
まぁ、私は一向に上手くならないから諦めちゃったケド。とテニアは悪びれた風も無く言ってケラケラ笑った。
そういうの平然と言って、それでも癇に障らないコイツはある意味凄いヤツだ。得な性格をしている。けれど、オレはそんな性格のテニアが気に入っている。
メルアは? と問うと
「あの、私はデザート専門で教えてもらってたんです」
どうやら趣味と実益を兼ねようとしていたらしい。すぐ涙目になってうろたえる普段と違って、メルアは意外にしなやかだ。そういうちゃっかりした所がいかにもメルアらしくて、ちょっと面白かった。
オレの知らないところでも、メルアはメルアだったらしいと思い少しほっとした。
「でも、戦争中ってこともあって、そういうのの材料はなかなか手に入らなくって……結局あんまり上手くなりませんでした」
「そっか…………それにしても、カティアが……」
明日生きていられるかどうかなんてことが、普通に分からない様な毎日だったあの頃……カティアはあんな頃から、もうその先のことを考えていたのか。
「なるほど、頭が上がらない訳だ」
いつも冷静なカティア。先行きも分からない中この二人を励ましながら厳しい毎日を耐え、不満たらたらだったオレをなだめて一緒に戦場に飛び出して……。
「その上、いつか来る平和な日の為にホウメイさんに料理を教えてもらって……大したヤツだよ、オマエは」
でも、知っている。
初めての戦場で、初めて人を撃った時、アイツ泣いてた。
ほんの少し、複座だったベルゼルートの後部から、僅かな水滴が漂って来たから。
――――振り向けなかった。
暗い宇宙の中、モニターの残光で輝く涙がほんの一滴。
きらめく涙が星になった。
それからも、人を撃った後のカティアはひどく饒舌になっていて、胸が痛んだ。
ざわざわと、テレビのリポートが続いている。
飲み干したお茶の苦味をかみ締めてオレは苦笑した。本当に、頭が上がりそうにない。今までも、そして多分これからも。
『えー、じゃあバイトって訳じゃなくて、カティアちゃんは本当に単に料理を教えて貰いに来てるだけなんだね』
『ふぁ、ふぁいッ!! ほ、ホウメイさんには昔っからお世話になってて……』
なんか、テレビにカティアが映ってる。
「なッ!! カティアッ!?」
テレビの中、がっちがちに緊張して耳まで真っ赤になったカティアが映っていた。チラチラとホウメイさんに視線で助けを求めながら、上ずった声でリポーターの野次馬根性丸出しな質問に律儀に答えている。
『へぇ、やっぱりカレシに作ってあげたい……とか?』
『へッ!! あ、あの、カ、カレシってそんなオオゲサなモノじゃなくて。あ、あのとおやとワタシは……』
『へぇ。トオヤ君って言うんだ。トオヤ君が羨ましいですねー』
なんてスタジオのおっさんが呑気に茶化して、カティアはますます顔を真っ赤にしていた。
「――――やっぱり、私も行ったら良かった」
「カティアちゃん、可愛い」
「………………」
何をやっているんだ、アイツは。
186 :
蛇足:2006/08/29(火) 00:17:59 ID:KUHxRtHf
「ホ、ホウメイさんッ。何で言ってくれなかったんですかッ。テレビ来るってッ!!」
「いやー、ウチのお店って私一人だろ? 誰か看板娘みたいな子が居た方が絵的に良いからって打ち合わせで言われてねぇ」
「じゃあせめて先に着替えさせてくれても良かったじゃないですかッ!! ……うぅ、こんなことなら、もっとキレイな格好で来れば良かった……」
「大丈夫、カティアちゃんは充分可愛いから。きっと紫雲も今ごろテレビの前で転がってるよ」
「…………そ、そうでしょうか?」
「はッ!? オレだって知らなかったよッ!! ボス、言っとくケド、カティアはただ手伝いに行ってるだけだから、行っても別にカティアの料理が食える訳じゃないんだぞ?」
「統夜さん、これで何人目ですか? 電話」
「忘れる位掛かってきた」
>>186 GJ!それしかねぇ。
つーか最近のカティアスレの統夜はまさに貧乏学生だなw
>>182の電波は俺も受信していた模様。
書いてる途中で気が付いてちょっと驚いた。
>>183は頑張ってくれ、他の人の電波で俺もネタが出来る。初日のは『朝』って流れのまま書いたし。
とりあえず明日で七日目、一週間になるし区切りも良いので一旦停止します。
その後は週一くらいでお目にかかれれば、と思っています。
とりあえず
>>174みたいなスタイルに切り替えていきます。
長らく失礼しました。あとうpはドコがお薦めでしょうか? 今まで使ったことが無いのでお勧めを教えてください。
では、次の夜、ご縁があればまたお逢いしましょう。
>>188 鰯が被った訳ですねww
っても俺のは勢い任せの
超テキトーな短文なんで比べる余地もありませんがw
っと、そんなことよりGJでGF!ホントいつもお疲れ様です!!
…しかしうpロダだとやっぱケータイじゃ読めないのかな…?
週一くらいなら、そのままここに書き込んでも特に問題ないと思う…けど…。
どうだろ、皆の衆。
ともあれ、KUHxRtHfさんに惜しみない賛辞を。
週一投下ならここに直接でまったく問題ないペースと思われ。
ロダ使わない方が携帯の人にも優しいし。
なにはともあれ
>>188超GJ。
テニアのフルネームを公式サイト準拠のマチガイしてるのは意図的なのか素なのかヒジョーに興味あるね。
こんなの見つけたぜ
310 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2005/09/20(火) 00:26:47 njC5aNZR
," ̄ ̄ヾ
/llハ从从ll
<ムリ ゚ ー゚ノリ
/>)_Y_)つ
ι'/_::ゝ
~しソ~
カティア試作品引っさげて本スレから誘導されて来ましたよ
今日のバイトは駅前のコンビニで、三時からだ。あと一時間はだらだらしていられる、とソファーで雑誌を流し読みしているとインターホンが来客を告げた。
何かの勧誘を断るのはカティアかメルアの方が上手いんだよなぁ、とか考えながら玄関を開けると
「お久しぶりです」
エイジ・アスカが居た。
「――――お、お久しぶり、です。あ、や、つか……まあ小汚いトコだケド」
上がる? と手で奥を示す。
「はい、今日は時間は?」
「ん、あと一時間くらいでバイトがあるから」
「そうですか」
悪いけどと軽く苦笑いすると、まあ急でしたからとエイジは呑気に笑った。
「どうぞ」
「温かい飲み物どうも」
エイジはカティアの出した舌が痺れそうな位熱い茶をこともなく啜り
「ああ、コレ。お土産です」
と何かの箱を差し出した。
「え、え、ナニ?」
食いつきの良いテニアは顔をきらっきらさせて食い入る様に箱を見ている。
どうぞ開けてみてください、とエイジは微笑む。
「何でしょうか?」
カティアは包丁でテープの封を丁寧に切り、包みを解いた。
緑と黒のしましま模様の箱に、流暢な毛筆で『名物・ぐらどすまんじゅう』と印刷されている。
「………………ナニコレ」
「はい、今グラドスでは地球文化を取り入れる政策が採られているんです。それであの戦争の後色んな人にどんなモノが良いか尋ねてまわって……」
「あ、私の言った事、憶えていてくれたんですねッ」
とメルア。
「はい、試作品ですがようやく完成しました。是非食べていただきたいと思って持ってきました」
「や、つか……」
もうどこからツッコんだら良いのやら。生真面目な分、エイジは何をしだすか分からない。
「ぐらどすはカタカナの方が良いんじゃないかしら」
目を丸くしたカティアが呆然と呟く。いやいやいやいや、ツッコむのそこじゃないだろ。
カティアは包装紙を丁寧に畳み、水屋の引き出しに片付ける。後で何かに使うつもりなのか? よく見るとあの包装紙にも小さく『ぐらどすまんじゅう』と大量に書かれている。
正直、あの包装紙を使いたくはないのだが、カティアには何か使い道があるのだろうか。
蓋を開けるとレイズナーの顔をした饅頭が鎮座ましましてやがった。もう、ナニコレ。
「一箱に一個、ほら」
ブラッディカイザルの顔饅頭。
「レアだよッ、トロの部分だよッ」
とテニアがますます顔を輝かせる。
「いやッ、それ違ッ」
「あ、チョコレート風味なんですね、この皮の部分」
白餡とも良く合ってます、と呑気に頬張るメルア。
「チョコレートなら何でも良いのか?」
「作ったばかりなのに『名物』はおかしいと思うわ」
蓋を見ながらカティアは呟いた。
「カティア、それも違うッ」
いや、違わないか?
「他にも『グラドスカレー』や『グラドスバーガー』などを企画中です」
「エイジッ、それ誰の意見聞いたッ」
「はい、そこのテニアさんとメルアさんです。まずは食文化から入る方が分かりやすくて良い、とのことでしたから」
えへへ、と照れくさそうに笑う二人。
「いや、良いこと言ってるかもしれんが……この饅頭、明らかにメルアの趣味が入ってるぞ」
「はい、チョコレート味って斬新かなって思って」
もう既にあるよ、チョコレート味の饅頭。
「でも美味しいですよ、統夜」
カティアは穏やかに微笑んでお茶のお代わりを淹れてくれた。
「実はグラドス人と地球人のルーツは同じだという証拠が出てきそうなんですよ。それも一般公開出来る情報レベルでの」
「へぇ、凄いな」
「その証拠を得る為に、今は地球とグラドス本星とを往復する毎日ですよ」
「…………そっか」
そう言って微笑むエイジはあの頃と変わらない様で、けれど大きな目標に向かっている精悍な顔つきだった。
「統夜さんは、どうですか? あれから」
「どうもしないよ、以前通りガッコ行って、バイトして、たまに映画とか観たりして……真っ当な高校生やってる」
「そうですか……ああ、そうだ。まだ話が始まったばかりなのですが、何年か先には民間方もボソンジャンプが利用出来るようになりそうなんですよ」
「へぇ、アレって使えるんだ」
「はい、今は連合宇宙軍とネルガルが共同開発中ですが……グラドス、地球間もそう遠くない将来簡単に行き来出来る様になるかもしれません」
そうなったら、是非一度グラドスにもお越し下さい。とエイジは笑って帰っていった。
陳列棚を整理しながら、精悍に笑ったエイジを思い出した。
「…………何だかな」
「何か言ったか? 紫雲」
隣で整理をしていたバイトの先輩が、サンドイッチを手に振り向いた。シャッフル同盟サンドとか言う混沌としたサンドで、体育会系の男子学生に大人気のサンドだ。
「いえ……そのこれから自分が何をするべきなのか……なんて考えてたんです」
「はぁ? なるほど、モラトリアム期まっただなかだねぇ」
若いねぇ、なんて喉の奥でくっくっと笑った。
「先輩だってオレとあんまり変わらないでしょう、歳。で……知り合いにすごく大きな目標を持って頑張ってる奴が居て」
「それで、自分は何が出来るんだろう、とか何をするべきなんだろう、とか考えたわけだ」
「はい」
「んー、ま、良いんじゃね」
「はい?」
先輩は、呑気に笑って
「焦ってもしょうがないし、そんな歳でやるべきこと、やれることをハッキリ自覚してる奴なんてそうは居ないよ」
とサンドイッチを並べ始める。
「それを見つけに、生きてるんだから」
オレなんて何となく大学行って、毎日周りに流されて生きてるみたいなモンだよ。とまた喉の奥で笑った。
「そうですか……そうですね」
「どうでも良いけど、ネルガル何考えてんだ? こんな卵ばっかの丼モノ作りやがって」
異星文化交流だか何だか知らないケド。と苦笑する先輩の手に『具、卵丼』なんて書かれた丼。ゆで卵の卵とじ丼。そんなの食べてたら通風になる。って…………まさか『グ・ランドン』なのか? そうなのかッ?
監修の所に『シャナ・ミア』と『プロスペクター』なんて書いてあった。何がしたいんだ、あの人達は。
オレは『石破ラブラブ天驚クリームパン』と書かれたハート型のパンを何とも言えない気分で陳列した。
その日はそれからずっと、自分が何をしたら良いのか、なんてことを考えていた。
十時前、そろそろバイトが終わるな……とか考えていると
「お、あの子、昨日お昼のテレビに出てた子じゃないか」
カティアが来た。
「いらっしゃいませ」
「あの、明日の用意をしていたら醤油切らしてたのに今ごろ気付いて……」
「醤油ですか? こちらの棚になります」
オレは営業スマイルでカティアを陳列棚に引っ張っていった。
「どうぞ、こちらです」
ようやく意図を察してくれたのか
「ありがとうございます」
と、ほんの少し他人行儀にお礼を告げて、それからどこか不服げに先輩の方のレジで会計を済ませて帰っていった。
「おいおい、紫雲、オマエの方じっと見てたぞ、知り合いなのか?」
「さあ、どうでしょうか?」
呆然とオレは答えた。
「統夜」
「……カティア、まだ帰ってなかったのか?」
人通りがまばらな駅前の通りで、カティアが待ってくれていた。
「ええ、統夜があんまり酷いから、仕返ししようかと思って」
「あのさ、オレ達が同居してるなんてあんまり周りの人に知られるのはアレだろ?」
「それは……そうでしょうけど」
とふくれっ面をしてそっぽを向いた。
「せっかく良いもの用意して待ってたのに」
と紅茶の缶をトートバッグから取り出してみせる。
「ああ、ごめん。その……」
「良いですよ、ちょっと意地悪してみたかっただけですから」
と機嫌を直してカティアは良く冷えた紅茶を渡してくれた。
「ね、少し歩きませんか?」
「ああ」
オレは自転車を押して、カティアはその隣を。
「あのさ、カティア」
「何ですか?」
紅茶の缶を大事そうに飲みながら、カティアは楽しそうにオレの方を向いた。
「カティアはこれから自分が何をするのか、何がしたいのか、なんて考えたことあるか?」
「え?」
それは、その……私は……。なんて、もぞもぞ小声で何か言っている。そっぽを向いた横顔が、どこか赤く染まって見える。
「良く聞こえなかったよ、何?」
「ッ!! 統夜には関係ありませんッ!!」
「何だよ、ソレ」
「その、統夜には関係ないと言うか、一番あると言うか……」
「どっちさ」
「……統夜こそ、何がしたいんですか?」
「分かんない。エイジみたいに地球とフューリーの関係をどうにかする、なんて仕事も悪くないかなって気もするし、ネルガルからはB・ブリガンディのパイロットとして次のナデシコに乗らないか? とかも言われてる」
「次の、ナデシコ……」
「でも、とりあえずは……一緒に居られたら……ずっと守れたら、それでも良い」
「誰を、ですか?」
「ん、内緒」
怪訝そうな顔をしたカティアに笑いかけると、カティアは困ったようにため息をついてから微笑んだ。
196 :
蛇足:2006/08/30(水) 00:02:37 ID:lDWrSz+i
「統夜、今日は引越し屋さんのバイトですよね、はいお弁当」
「ああ、ありが……って、カティアッ!! これ昨日の……」
「はい、ちょうど良い包みがなかったんですよ」
「…………勘弁してくれ」
一週間です。
『よつばと!』ばりに彼らの毎日を書いてみる、というコンセプトの元書き続けて一週間。
何日続けられるだろ、なんて考えていましたが一週間書きとおしました。
これ以上は他に投下したヒトに迷惑でしょうし、とりあえず一旦停止します。
長らくありがとうございました。
では次の月の夜に、ご縁があればまたお逢いしましょう。
>>191テニアのフルネームを忘れてしまって、ちょうど公式を開いていたので見たためです。
ミューズ、でしたね。
これからは週一、その日の彼らを書き、それ以外の日についてはうpロダを使うようにしようかと考えていたんですが……。
それとも週一回、順番に投下した方がいいのか?
どちらにせよ連投スマソ
陣代高校にいるあのときのメンバー+ミスリルの二人で肝試しをやろうという事になった。
公正なくじ引きの結果、俺とカティアが組になった。
甲児やボスからは「不公平だ!」という声が上がったが間違いなく偶然である。
会場は裏山を使うことになり、山頂の木に札が置いてあるからとってこいという趣旨だ。
俺とカティアはヌケとさやかさんの後に続いて山に入った。
追記だが、安全上の問題で相良は上半身裸の上、厳重にチェックされたズボンのみである。
「とっ・・・・・とうやぁ。 絶対に置いていかないで下さいよぅ?」
「当たり前だろ? でもちゃんと歩かないと置いてくぞ」
「そんなぁ〜」
いつもは気丈で家族の中でも最も頼りにされているカティアだが、今の彼女はそんな風には見えない。
(やっぱり苦手なものがあったんだな〜)
涙目のカティアを落ち着かせようと微笑みながら、心の中ではそんなことを考えていた。
「つーかカティア。 そんなに怖いんなら参加しなきゃいいのに」
前にホラー映画を借りてきた時にカティアが怖がりだという事は重々承知していた。
だから本当は俺は彼女を連れてくることに抵抗があった。
それでも、どうしても、というからカティアをつれてきたのだ。
「またあの二人の前で恥ずかしい、なんて理由だったらこのまま引き返すぞ?」
「ちっ! 違います! 私は・・・・・・」
「私は?」
「・・・・・・・・思い出が欲しかったんです。 統夜と、あの子達と、仲間達との思い出が欲しかったんです」
「だからって・・・・・・」
「それに統夜、前に言いましたよね? 『俺でよかったら何時でも頼ってくれても構わないぞ? 俺がいつも側にいてやるから』って」
「あー、それは・・・・・・」
「だから安心して来れたんですよ、統夜?」
落ち着いたのか、話に夢中で現状を忘れたのか。
どちらか分らないがいつもの、俺が一番好きなカティアがそこにいた。
「じゃあ、俺じゃない奴が一緒だったらどうしたんだ?」
「それはありませんよ。 だって統夜が私と組むように細工しておきましたから」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁっ?!
「さっ・・・・細工って・・・・・」
「以前読んだ推理漫画に出てきた方法を使ったんです。 ほら、統夜の部屋に置いてあった奴です」
そういえば俺の部屋の『金○一少年の事件簿』でそんなトリックが載っていた。
思い返せば、確かにあの時クジを配っていたのはカティアだったし、俺の携帯も鳴り出した。
公衆電話からの無言電話だったから気になったが・・・・・・。
「まったく・・・・・・・。 とんだ犯人だな」
「へへへ〜」
「なるほど、そういうことかよ・・・・・」
「カティアちゃんも、なかなか面白いことしてくれるじゃねーか」
「許せないだわさ」
脅かし役である甲児、クルツ、ボスの三人がそれを聞いていた。
「ちょーっとキツイお仕置きが必要みたいだな、兄弟?」
「そうだわ。 学校でもイチャイチャしまくりやがって・・・・・・・・!」
「そこでだ。 こんなものを用意した」
「なんだよ、その丸いのは」
「マサトの奴に作らせた立体映像装置『でるでるビジョンくん』だ。 ふふふ・・・・・おもしろいことになるぜぇ?」
その後、山頂付近で大爆発が発生。被害者は三人。
現場にいた統夜とカティアは寸でのところで爆発から逃げることが出来たが事件直後のカティアは気絶していた。
前スレ
>>962>>965の続きというか、それより後のお話。
最後まで書く気力が切れてしまったorz。
>>192 乙です。そういうのもあったんですね。
>>198 まさかあのバカップル専用パンを使ってくれるとは思わなかったな。
198さん、一週間超乙&GJでした!!
携帯がメインの人間にとってはロダは極力使わないで戴けると嬉しいです
と個人的希望を一応
>>200 つ激励×12、期待×5、信頼×6、補給、応援、再動
お疲れですか…?でも始めの方はいい感じだったと思いますよ。
いつもGJなSSをありがとうございます。
もうレス番付けるのが面倒だ、みんなGJ!!
そして投下しますよ
確認。私は女子高生である。
回りからは『知的で綺麗なオネーサン』だの『主婦兼バカップル』だのと言われている。
だか、しかし。
一度たりとも『可愛い女子高生』なんて肩書きを聞いたことがない。
そりゃー確かに買い物カゴ片手に商店街を闊歩する姿は女子高生に見えな(以下12行略)
もう一回言っておく、私は女子高生である。
だから、学校に行っている間に放送される見たい番組を録画することはトーゼンなのだ。
そう、決してお得な情報番組を何度も繰り返し見たい、なんてことではない。
今回の特集がカロリー控え目で栄養豊富な食材の特集ということは何等関係ない。だから……
私には、統夜のビデオの中身を確認する義務があるのだ。
大事な番組に被せてしまわないよう、確認する義務があるのだ(二回目)
その…私のビデオがゲキ・ガンガーでいっぱいなのは、関係…ない。こともない。
………カティア、いきまーす。
―ガシャコン
ザ…ザー……プツッ
『フハハハハ!!これで貴様は変身することはできまい、俺様の勝ちだ!』
『……フッ、私を甘くみないことね』
『な……何だと?!』
『学校での生活?友達?そんなものは関係ないわ』
…なんだろう、コレ。
蛇と蜘蛛と蝙蝠を足して5で割った感じの怪物…いや、怪人だろうか。
それが校庭のど真ん中で、女子生徒に怒鳴り散らしている。
『貴様…正気か?全校生徒に正体を晒すことになるんだぞ!』
『だから言ったでしょ、そんなことは関係ないって
私の望みはただ一つ!貴様のような醜い合成人間を滅すること!』
お、懐から地球っぽいシンボルを取り出したわ。
『プラネット・チェーーーンジ!!』
なんだか珍妙な音楽が流れ、変身シーンが始まる。
「…………うわぁ」
はっ、思わず声を発してしまったわ。
しかし…この変身シーンは…なんというか……アレだわ。
えっちぃ。
無闇やたらに服が弾け飛んでるし…ほぼ裸…だし。
それに、胸とか…お尻とか…アップにしすぎだし。
……ああ、そんなに胸を揺らさなくてもいいじゃないですか…ってストップ。
コレ、統夜のビデオ…ですよね?
………。
……………。
……………(怒)
……………(怒)(怒)(怒)
……………(怒)(怒)(怒)(怒)(怒)(怒)
…帰って来たら、尋問してやります。カツ丼付きで。
あ。
ふと目を離した隙に、変身完了した女の子が追い詰められています。
『フハハハハ!惑星戦隊が聞いて呆れるな、プラネットグリーン』
へぇ、このコそんな名前なのね。普通リーダーはレッドなのに。
『死ねぇ!!』
『キャアアァァァッ!』
―ザシュウッ
ぇー…大層な剣を振るっておいて服破いただけですか。
……しかもプラネットグリーンが上半身裸になってやがります。
もう許せません。カツ丼大盛りオカワリ付きです。
『…そうだ、お前もオトコを知らないまま死ぬのはイヤだろう』
『い、いや…こないで…』
『なぁに心配するな、痛くはしねぇからよ……』
……味噌汁と漬物もいりますね、あと熱〜〜いお茶も。
『待ちなっ!!』
『「何者!?」』
……変な怪人とハモっちゃった……。
『女の子をそんな風に辱めるなんて…下品・下衆・下劣、ゲゲゲの怪人ね』
『なんだと…貴様、この俺様にそんな口をきいて…』
『アンタの命、このアタシが焼却してやる!!
プラネット・チェーンジ!!』
「ただいまー」
ピクッ。
統夜…飛んで火に入るなツノ虫です。ツノ虫って何か知らないけど。
カツ丼も味噌汁もありませんが、尋問開始です。
………飲み物は沸騰したお湯でいいですよね。
「ふぃ〜疲れた…お、何見てんだ?」
「あのですね、こーゆー深夜アニメを」
「カティアがそんなの見るなんて、意外だな」
…………へ?
あ、あれ…?何か、私が卑猥な人になってませんか?
……はっ、いつの間にかプラネットなんちゃらが9人に増えてます。
なんですかコレ、流石に9対1は反則では。
『さて……そろそろ痛め付けるのにも飽きてきたわね』
『やめ……死にたくない…死にたく…』
『黙りなさい、そして死になさい。
みんな、フォーメーションよ!!』
あぁ…また珍妙なテーマソングらしき歌が…。
9人の武器が一つになって……。
『プラネット・バズーカ!!』
…ものごっついバズーカが完成しました。
だんだん怪人さんが憐れになってきますね…むさい男が9人よりかはマシですけど。
『ビッグバン・アターーーック!!!!』
ちゅどーーーーん!!!
ふっ、汚い花火ね。
……って違う違う、きっと宇宙誕生のビッグバンなのよ。
あらら…本当に跡形も無くなっちゃったわ、アーメン。
『!いけない、変身時間が……』
変身したタイミングが違うのに同時に変身解けるんですか。
―パキィィ…ン!
……なんで裸ですか。テッカマンじゃあるまいし。
みんなそろって「イヤ〜ン」って馬鹿にしてるんですか!!
どうせなら「まいっちんぐ」とでも言ってなさい!!
「……まぁ、俺はカティアの趣味にはどうこう言う気はないから」
「ぅひゃあっ?!ち、違いますよ!
…っていうかコレ統夜のビデオですから!」
「残念、それはマサキに頼まれて撮ったやつだ」
……なんでさ。
「アイツ、今冥王星らへんにいるらしいぜ」
……だからなんでさ。
「なんか、冥王星の質量増加と公転軌道修正に忙しいらしい」
ぁー…さいですか。「……で、統夜はコレ、見たんですか?」
「うぇ?!い、いや…そりゃあちゃんと撮れてるか確認するために…」
「ふーーーん」
「……あの、怒ってるのか?」
「別に、やっぱり男の人ってこーゆーのが好きなんだなーって、虚しくなりました」
「…………ごめん」
「なんで謝るんですか?私は怒ってなんかいません」
別に、あんなアホっぽいキャラクターに興味が向いていることが悔しいわけではない。
私だけを見てほしいとか、そんな事を言うつもりもない……今の所。
「男の人って、やっぱりアニメキャラクターとかに魅かれるんですか?」
「まぁ…そうなの…かなぁ」
「…そうですか」
柄にもなくぶーたれてみる私。
よく分からないけど、不機嫌な私。
「でも、俺は違うぞ」
「……何がですか」
「俺が魅かれるのは、カティアだけだから」
にっこりと、最高の笑顔で語りかける。
……反則。敵うわけ、ないじゃない。
「よくそんな、恥ずかしいセリフが言えますね」
「カティアだからな。
俺にとっちゃ、誰よりも魅力的で、素敵で、愛しい」
「……いつもは、そんなこと言ってくれないのに」
「あれ?伝わってなかった?俺の愛情」
「もう…伝わってますから…いいです」
「そ、ならよかった。
さて、そろそろ夕飯でも作ろう」
「……はい!!」
点けっ放しのテレビから、声が聞こえてくる。
『この私、プラネットグリーンは地球の戦士。
地球が愛に満ちている限り、私は負けない!』
私と統夜の愛なら、地球一個分くらいになるんじゃないかしら。
そんな風に惚気たりしてみた。
『…次回、惑星戦隊プラネットナイン。
「恋…愛…その先の二人」
見てくれないと、地球壊すよ!』
おまけ、というかNG
「えぇい、冥王星の軌道修正はまだ完了しないのか!
このままでは、プラネットパープルが…霧咲 冥たんが!
脚本家共め…冥王星は惑星に戻るぞ…それまで、早まるなよ…!
ム…なんだこの超巨大戦艦は、戦闘機などでこのゼオライマーを止められるか!
ん?なんだあの太い光は、こっちに近付い
俺は、真面目カティアから逃げてしまった。
どうしてもまとまらず、逃げてしまったんだ。
決して、プラネットナインを書くのがたのしかったとか
9人の設定画を書いてたりとか
敵組織の設定をしていたとかそんなことは関係なボァ
一応、私の投下はこれが最後です。
GW頃からちょくちょく投下してましたから、ちょうど四ヵ月ぐらいになります。
俺のSSにGJ言ってくれた皆さん、ありがとうございます。
職人の皆さん、これからも頑張って下さい。
そして、住人のみんな。
お前らみんな大好きだ!!さよならは言わねぇぜ!!
>>206後のフランツV世である。
何が言いたいかというとGJ
前の受験生の人ですかね。
俺も大学受験だが。
あなたはGJでしたよ。
>「なんか、冥王星の質量増加と公転軌道修正に忙しいらしい」
くそっ、ディスプレイがコーラまみれだw どうしてくれる。
冥王、いいのかそんな事をして・・・。
とにかく
>>206GJ!受験頑張ってな〜ノシ
>>206 最後か……。残念だけど仕方ないですね。
ありきたりな言葉ですが受験、頑張って下さい!
勉強に忙しいなか、今まで本当にありがとうございました!!
>>206 四ヶ月もの長きに渡り、このスレを支えてきてくれた職人に最敬礼を。
受験じゃしょうがない、またいつか、どこかで。
それにしても>「なんか、冥王星の質量増加と公転軌道修正に忙しいらしい」
クソッ、こんなネタ書ける漢がもう終わりだなんてッ!!
>>206 私もそれくらいからSS投下しだしたと思うんですが、実は私も受験生です。
まぁ、実際問題ネタ投下が趣味みたいなもんですからワリと投下していくと思います。
受験かぁ・・・。一年前が懐かしい・・・。
勉強やらずにss投下したりPCで某子供スレを見てるのを親に見つかって
怒られたのが脳裏に焼きついてます。
結構受験生多いんだな。
>>206に限らず受験生皆の合格を祈ります。
>>213もムリのない範囲でSS頑張って下さい
ところで
『グリーンがリーダー=カティアっぽい容姿』
と勝手に解釈したら凄いことになってしまい、
せっかくだから、描いていたという
プラネットナインの設定画を是非っ!ともっ!うpして欲しい!!
…と思った俺はかなりフランツな男なのかも知れない
ひっそりと保守
チャージ!
じゃあ俺はパージ
>>218 カティアのジャケットアーマーをパージするのか?
ニーソだけ残してパージ→そのまま統夜とツインバード!!
そして夜のランデブー飛行
おいおいおいおい、どう行ったらこんな会話になるんだ!?
全ては電波の仕業だ!!
そうだ!そして電波に身を任すんだ!
カティアはバージン
やけに伸びたなと思ったら・・・何だこの流れはっ?
あぁ!SS書きたいけどネタがねぇ!
誰か俺にネタをくれ!
俺も途中で停止しているSSが複数あるんだよなぁ。
気分転換に他の事始めるとそっちにのめり込むから困る。
>>230 やあ俺。
4つくらい書き掛けがあるぜ。
>>228 借りてきたアニメを隠れて観ていた所を統夜に発見されて
必死で弁解するカティア
う〜ん………イマイチかな
「カティアさん、実は機械オンチ」という設定を捏造しちゃえば、けっこう色々ネタが出来ると思うんだ。
けどあんな戦闘機動兵器の制御をバリバリ担当しちゃうような娘が機械オンチなんてありえないから困る。
>>233 つ【タック・ケプフォード中尉 by Another Century's Episode 2】
機械音痴ながら機動兵器乗りやってる強者だ
>>233 戦闘機動兵器の制御は完璧でも、電子レンジとか炊飯ジャーとか洗濯機とかの
家電のほうには弱いかもしれないジャマイカ!
まず使ったことなさそうだし・・・。
資料見て今更気がついたんだが、3人娘のパイロットスーツって
普段着から上着を脱いだ(スカート含む)だけなのだな
>>228 統夜の持っている漫画やゲームでマジ泣きするカティア
>>236 一応、手袋と足袋は追加されてるけどね。
つ【オトナ帝国の逆襲】
つ【戦国大合戦】
つ【ドラえ○ん のび太と雲の王国】
いやむしろ、
つ【ハチクロみて号泣するカティア】
これだろ。それで統夜に同意を求める。
夏休みに恒例の「蛍の墓」をみて号泣するカティア……は季節的にちょっと遅いので、
GX観て、ガ○ードとティ○ァを統夜と自分に見立て、画面の前で転がるカティア
>>236 普段着っつーか着のみ着のまま脱出して、アレしか服持ってなかっただけじゃ?
エンディングからしてカティアはお洒落に気を使いそうな感じだよな。
『あ〜な〜た〜がいるから〜あ〜る〜きだせる〜あ〜したへ〜……』
カティア「…………」
カティア「……はぁ……良いなぁイイなぁ……」
統夜「何見てるんだ?」
カティア「あ、統夜……」
統夜「ん?」
カティア「えっと……そのぉ……うんと……とッ、とりあえず統夜も見ましょう!ね!?」
統夜「はい?」
統夜「…………」
カティア「…………」
『When you find love〜……』
統夜「…………」
カティア「…………と、統夜?」
統夜「面白かったな」
カティア「は、はい」
統夜「キスしてたな」
カティア「は……い」
統夜「……すまん限界」
カティア「へ?」
ガバァ
カティア「!?……あっ……はぁ……ん……統……やぁ……」
>>242 こうですかわかりません><
じゃあ久しぶりに投下してみよう。
「・・・な、なぁ、カティア。」
「うぅん、なぁに、統夜?」
ここは見慣れた我が家こと紫雲家のリビング。
普段と何ら変わりない、平和その物の光景・・・の、筈なんだけど
「と、取り合えずもう少し離れた方が良いんじゃないかなぁ、なんて。」
「イヤです、私がこうしていたいんだもの。
・・・統夜が、どうしても嫌だって言うなら離れるけど。」
しょんぼりとした声で上目遣いは直球ど真ん中ストライクなバントでホームランです、カティアさん。
ちなみに今の体勢はソファーに俺が座り、カティアが左腕を抱きかかえる形で寄り添っている状態。
当然俺の左腕にはやわらか〜い感触が先ほどから何度も伝わってきているワケで。
「いや、その、嫌じゃないけどホラ、腕に、当たってるかなって。」
あら、と今更気付いたようだ。
・・・名残惜しいようなほっとしたような、これで離れてくれるだろうと思いきや
「別に私は構わないわ。
・・・それとも、もっと押しつけた方が良かった?統夜のエッチ。」
言うなり更に色んな意味でむぎゅっと抱きついてきたぁー!?
狼狽える俺を見てくすくす、と楽しそうに笑うカティア。
嫌じゃないんだけど開き直る事も出来ず、この調子で翻弄されっぱなし。
ああもう、俺の精神は多方面にわたってズタボロになってきました、修理ユニットは何処ですか?
・・・何故、カティアがこうも直球ストレート真っ向勝負になってしまったか。
そこには当然理由がある、それも偉くアホらしいのが。
詳細を話すのも億劫なので一言で済ますと所謂一つの例のアレ。
冥王じゃ、冥王の仕業じゃ!
何でも次元連結装置が関係してるらしい、どういう理論だ。
馬鹿と天才は紙一重と言うけど絶対紙一重で天災だと思う、誤変換じゃないぞ。
と、言う事で今に至る。
『普段控えていたり、我慢しているような事が表に出てくる、と言った所。』
とは美久さんの弁、マサキをしばき倒して簀巻きにしながらにこやかに解説するのはどうかと思う。
マサトに戻った時大丈夫なんだろうか?頑張れ秋津マサト、負けるな秋津マサト。
・・・それはさておき、普段控えてたり我慢してたり、かぁ。
正直な所、俺は気恥ずかしさやら何やらで狼狽える一方だけど嫌ではない。
やっぱり、こういう風にベタ付いたりとかしてみたかったりして欲しかった・・・んだよなぁ
「・・・どうかしたの、統夜?」
「いや、なんでもないよ。」
・・・誰も見てないし、二人きりだし、そう言う時くらい、いいかな。
ぐい、とカティアを抱きしめて横になる、流石に慌てるお姫様。
「と、統夜?」
「んー、何かやられっぱなしなのは面白くないので、抱き枕の刑。」
「・・・・・・」
赤面して黙ってしまった、可愛らしいやら気持ちが解りすぎるやらで軽く吹き出す。
「お互い、直球には弱いんだな。」
「・・・そうね、ただ私はイヤじゃないんだけど、な。」
「ん、俺も・・・二人っきりの時なら、良いさ。」
「統夜・・・」
重なり合う影、この後の事は二人だけの秘密。
ただ彼らの休日の過ごし方が、少し変わった事だけ追記しておこう。
___
以上、お粗末。
敬語分を少なめにしたんだけど違和感があるようなないような。
#今回の蛇足
「・・・なぁ、そう言えば連結装置がどーのこーの、って、何時効果切れたんだ?」
「さ、さぁ?良いじゃないですか、そんな事。」
「でも、後遺症とかあったら心配だし・・・本当に大丈夫か?」
「ええ、大丈夫だから・・・けど、心配してくれて有り難う、統夜。」
「ま、大丈夫なら良いんだけどさ。」
(・・・言えない、
>>246の時点で正気には戻ってた、どころか、
アレのせいにして思いっきり甘えてみたなんて死んでも言えない・・・)
自分から胸を押しつけたりだなんて、ああもう!と、お姫様が赤くなってたとかいないとか。
>>248 でも、お姫様には押しつける程胸が無(ry
>>249 え、そんないう程小さい?俺はあれだけあれば充分だと思うけどなぁ。
少なくとも平均以上はある訳で・・・
ともかく
>>248は、GJでした!
>>249 ,.'´  ̄ ´ミ
i" ノ_,リ._ハ
ノルパ -゚ノ、 ガシャ
(つ]!]O __
と_)_) (__()、;.o:。
゚*・:.。
>>228 ちょっとレス遅いが進路相談の後、カティアが統夜に
「一緒の大学に行きましょうね」
って言う電波なんてどうすか?
んで、奨学金狙う為に二人で猛勉強するとか
>>251,252
こらそこ、そんな恨めしそうな目で覗き見するな
流星さんもショックだったからって飲み物こぼさない!絨毯に染みが出来たら取るの大変なんだぞ、全く…
誰もいない・・・投下するなら今(ry
カティア「・・・探しました」
足音とともに、声がした。
だんだんと足音は近づき、一人佇んでいた俺の隣まで来て止まった。
できればもう少し後に来てほしかった、なんて言ったら怒られるかな。
カティア「どうしたんですか?」
統夜「いや、別に・・・」
とりあえず適当に誤魔化して、カティアから顔を背ける。
今だけは、顔は見られたくない。自分の弱さが露呈してしまう気がしたから。
カティア「・・・目、赤いですよ」
統夜「え・・・」
慌てて目を擦ってから、俺は気づいた。
薄暗い夕闇の中にいては、「目が赤い」ことなんかわかりっこないということに。
カティア「やっぱり・・・泣いてたんですね」
統夜「お前・・・」
どうして・・・とでも言うようにカティアを見た。だけどカティアはそれすらもお見通しだったようだ。
カティア「もう一年以上一緒にいるんですよ?統夜の考えていることくらいわかります。それに――――」
少しだけ目を伏せて、カティアは続けた。
カティア「用事もないのにこんなところに来る人は、そういませんから・・・」
統夜「ふ、ははっ・・・」
そうだよな・・・何もなくてこんな所――――甲板まで出てくる奴なんて、いるわけないか・・・。
ほんの少しだけ嗤った後に、すっかり暗くなってしまった空を見上げた。
もうこれ以上、涙がこぼれ落ちることがないように。
カティア「あの・・・統夜」
統夜「どうした?」
カティア「やっぱり、気にしてるんですか?その・・・」
そこから先は出てこなかったみたいだけど、カティアの言いたいことはわかった気がする。
たぶん、俺が自分のことで押しつぶされてしまわないか心配してくれているのだろう。
統夜「いや・・・そうじゃないよ」
カティア「え・・・?」
統夜「今日、父さんのこととか・・・いろいろ聞いただろ?」
それは、まだ日が出ていた頃の話。
俺はカティア達から父さん――――エ=セルダ・シューンという人について、かなり簡単にだけど聞かせてもらっていた。
そのときに貰ったメルアお気に入りのチョコレートの薫りが、まだかすかに口に残っている。
統夜「そしたらなんか、昔の・・・小さい頃のこと・・・思い出してさ」
カティア「小さい頃の・・・統夜?」
統夜「ああ・・・」
俺は、カティアに自分の過去を話し始めた。
両親を早くに亡くした俺には数えるほどしか思い出がなかったけど・・・それでも思い出せる限りのことを、話していた。
―――父さんは仕事でずっと忙しくて、年に一回くらいしか家に帰ってこれなくてさ。
『あ〜!おとうさん、おかえりなさい!』
『ただいま〜統夜〜、見ないうちにまた大きくなったな〜!』
『えへへ・・・』
それでも帰ってきたときは、いつも最初に俺の頭を撫でてくれて・・・すごく嬉しくなった。
『おとうさん、あしたゆうえんちいこうよ!』
『統夜・・・あんまりわがまま言っちゃダメよ。お父さんお仕事で疲れてるんだから・・・』
『いや、統夜にはずっと寂しい思いさせてたんだ。わがままもいっぱい聞いてあげないと。な、統夜?』
『わ〜い!ありがとうおとうさん!』
『じゃあ、明日寝坊しないように早く寝なきゃな!今日は父さんと一緒に寝るか?』
『うん!』
俺のわがままも思いっきり聞いてくれて・・・どこでも、好きなところに連れて行ってくれた。
母さんも、いつも俺のこと心配してくれた。父さんが仕事でいないときずっと、俺に付きっきりでさ。
『ぐすっ・・・ぐすぅっ・・・ううっ・・・』
『どうしたの、統夜・・・そんなに泣いて・・・』
『だって、だっておとうさん・・・ずっと・・・かえって、こない・・・』
『お父さん、お仕事で忙しいものね・・・』
『うん・・・』
『それじゃあ・・・』
『おかあさん・・・?』
『お父さんが帰ってくるまで、ず〜っとお母さんが統夜のそばにいるから・・・泣くのはもうお終い。・・・ね?」
『うんっ・・・!』
寂しくて泣いてた俺を、優しく抱きしめてくれた。
なんか温かくて・・・何故かはよくわかんなかったけどいつの間にか泣きやんでた。
ほんとに小さい頃のことだから、ほとんど忘れかけちゃってるけどね――――
一頻り喋り終わった頃にはもう、月が天高く輝いていた。
カティア「・・・」
統夜「ごめん・・・いきなりこんなこと言って・・・」
カティア「・・・少し、統夜が羨ましいです」
統夜「えっ・・・?」
カティア「そういう『思い出』がありますから・・・」
その言葉を聞いて、はっとする。
統夜「・・・ごめん」
俺は、ただ謝ることしかできなかった。
そんな俺を見て、カティアは首を横に振った。思いもしなかった言葉を、俺は聞いた。
カティア「いえ、いいんです。今の私には統夜が・・・テニア、メルアがいてくれます」
統夜「カティア・・・」
カティア「統夜」
統夜「何だ?」
カティア「統夜にも・・・私やテニア、メルア・・・皆だっています。だから・・・」
統夜「・・・ありがとう」
枯れかけていた涙が、また頬を濡らした。カティアはそれを指の先で拭いとって、にっこり微笑む。
カティア「・・・泣いてるなんて、統夜らしくありませんよ?」
その笑顔はいつもよりずっと、優しいものだった。
統夜「優しいな・・・カティアは・・・・・・いつも俺のこと気遣ってくれて・・・」
カティア「――――らです」
大事な部分が、風に持って行かれて聞こえなかった。
月明かりに照らされたカティアの頬に、うっすらと赤みが差しているように見えたのは・・・気のせいだろうか?
統夜「カティア、今何か・・・」
カティア「・・・い、いえ。何でもありません」
統夜「そうか。なら・・・いいんだ」
カティア「さ、早く戻りましょう。こんなところにいたら風邪引いちゃいますよ?」
統夜「そうだな・・・」
カティアの言いたかった言葉が聞けるのは、そう遠くはない。
確信とまではいかないけど、そんな気がした。
後継機乗り替えの話をプレイして受信したわけですが、どうも味気ないです。
両親のことにはほとんど触れていないので、勝手ながら少々補完させていただきました。
カティアが統夜に言おうとした言葉は・・・ご想像にお任せします。
>>257 いいじゃないすか、ちょっとセンチな統夜。
カティアの優しさも上手くでていてGJです!
>>257 統夜を優しく支えるカティアというのもやっぱり(・∀・)イイ!
健気なところもカティアの魅力だよね、GJ!
にしても、随分と過疎り出したね。もう夏も終わりってわけか…
「では、ここで失礼します。おやすみなさい、統夜」
「ああ、おやすみ」
クリムゾン島のバカンスを終えた私達は就寝に入ることにした
折角の休みだったのに今日は木星トカゲやラダムが出て来て疲れた
「ふぅ…」
部屋に入るとすぐ、私はドサッと布団に倒れ込んだ
(でも今日は楽しかった。こんなに楽しかったのって何年ぶりなんだろう)
長期に渡って研究施設に幽閉され、やっとのことで逃げ出せた今でも戦うことを強いられる私達にとって、今日は本当に素晴らしい一日だった
統夜達と海ではしゃいで、泳いで、バーベキューして…
水かけ遊びは統夜と組んだわね。その時思ったけど、統夜ったら意外と体格良くって驚いちゃった
統夜に泳ぎを見て貰ったあの時、私を引いてくれた掌も、思ったより大きかったな。
そうそう、バーベキューの時はテニアもメルアも食べ散らかしてくれたわ
おかげで私と統夜は後片付けばかりであまり食べる暇がなくてもう大変
しかもその時統夜ったら
「俺達、保護者みたいだな」
なんて言い出すんだもの。ちょっと恥ずかしかった。
……でも、もし統夜と私の子供が出来たら、きっと…
…な、何考えてるの私!も〜う…さっきから統夜、統夜、統夜…
……統夜、か…
そんな事を考えているとテニア達が声をかけて来た
「ねぇカティア、あんたいつから統夜に敬語使うようになったの?」
「え?」
「そういえばそうですね」
「……!…わ、私は元々…」
「うそうそ。昨日までは普通にタメ口だったじゃん」
「はい」
「…そう、よね」
そういえばどうしてだろう。それに最近、統夜と上手く顔も合わせられないし、声をかけるだけでも緊張する。
今日なんて戦闘中、なぜか「統夜さん」なんて呼んで変な目で見られたし…
ああ〜もう、どうしちゃたの私
「…ィア…カティア!」
「は、はい!」
「大丈夫?急にぼーっとして」
「べ、別に!わわわたわた私は統夜のことなんて考え…ってあれ、え?」
「は?…!!…ふ〜んw」
「へ〜w」
「な、何?ニヤニヤして」
「いや?カティアって統夜みたいのが好みなんだなぁって」
「ち、違います!危なっかしくて見てられないから…」
「そう?確かに初めて会った時はイマイチって思ったけどさ」
「最近の統夜さん、頼りになりますよ」
「そう…ね」
「童顔だけど顔も割とイイよね」
「はい。私も悪くないと思います」
「うん…私も顔は結構好…」
(・▽・)(・▽・)
「な、何よ二人して」
「聞いた?」
「聴きました」
「やっぱカティアったら」
「〜〜!!」(////)
「ね?どうなの?」
「どーなんですか?」
「………(汗)」
「カティア!」
「カティアちゃん!」
「……………(滝汗)」
何か知らないけど話が変な方面にいってしまった。しかも二人に追い詰められた状況。
「…え…と」
なんとも言い難いこの雰囲気に耐え兼ねた私はとうとう
「わ、私…」
「「うん、うん!」」
「私は…」
「「うん!うん!!」」
「……………〜〜〜(///)」ダッ――バタンッ!
「あっ…」
「逃げやがった」
部屋から逃げだした…
「はぁ、はぁ…な、なんでこんなことしてるんだろ、…私」
ほんと、最近の私はおかしい。なんでこんなに統夜の事を気にするんだろう。
いや、統夜が私達にとって大切な存在だということは確かだし、
人間的に好きであることもまた事実。
けど、こんな風になることは無かったのに…
「少し…、頭ひやそ……」
暫く辺りを徘徊した後、私は給仕室に入り、コップ一杯の水をぐっと飲み干した。
「ふぅ……」
と一息をついて、ようやく落ち着きを取り戻したところで物音がするのに気がついた。私の他に誰かいるのだろうか
「誰かいるんですか?」
なんて思わず声をかけてみる。すると
「あれ?カティア」
と、馴染みある声
……………なんか統夜がいた
「と、統夜!?どうしてここに?」
「いや、喉が渇いて。カティアもか?」
「は、はい」
意外な人物との接触により、落ち着いた心が再び乱れ始めた
(どうしよう…何か喋るべきかな。でも…)
元々突発的な事態に弱い私は完全に混乱状態。もう何を喋ってよいのやら…
そんなこんなで暫く沈黙が続く。重苦しい空気が漂う中
「じゃ…じゃあ私、部屋に戻りますね。おやすみなさい!」
またしても逃げる様に去ろうとする私。しかしそんな私を彼は「待った」と引き留めた
不意に手を引かれ戸惑う私。なぜか心臓の鼓動が高鳴り顔は紅潮してゆく。
(あ……。私、また…おかしくなって)
顔を見せまいと、ついそっぽを向いてしまう
そんなカティアに統夜は語りかけてきた
「カティア、聞きたいことがあるんだ」
「は、はい。何ですか」
赤面したままの顔を隠し、俯いたまま答る
そんな私を見た統夜は、何かを決した様な顔で問い掛けてくる。
「俺の事…避けてないか」
その質問に、私は驚いた
「な、何をいきなり!有り得ません」
「本当に?」
統夜は怪訝そうに問い続ける
「当然です。どうしたんです?急に…」
「じゃあ、何で顔を合わせてくれない?なぜ急に敬語を使うようになったんだ?」
「そ、それは…」
戸惑う私をよそに、統夜は答を待たず続けた
「最近思ったんだ。多分俺のせいなんじゃないかって」
「そんな、私…「いや!聞いてくれ」
「この頃、機体に慣れてきたからって調子に乗って危険を省みない様になったみたいでさ。カティア、愛想つかせちゃったかなって」
「違うんです、私…「いや!この前ブレンを庇った時もそうだった。カティアは俺の事を心配してくれたのに俺は相変わらず無茶な事して」
「……」
「それに、カティアはいつも俺達の面倒を見たり、入念に整備とかしてくれてるのに
出撃までカティアばかり乗せてさ、ロクに休みもとらせてなかったよな。
俺、カティアばっか酷使させてた。ゴメン、疲れたよな?これじゃ怒るのも無理ない」
深々と頭を下げる統夜。そんな彼を見た私はやり切れない気持ちになった
………統夜…、ごめんなさい。
私がはっきりしない態度をとったばかりに、あなたを思いつめさせてしまったみたい
……言わなきゃ。私、ちゃんと謝らなきゃ。
そして、伝えなきゃ…
「そんなことありません!私、好きでやってるんですから!
整備も、サポートも、お世話もです!あなたが望むなら、私何だってやります!」
「カティア…?」
「敬語だって…統夜が既に一人前で、頼りになると思ったから、
これからもそんなあなたに従いたいと思ったからこそ、改めて敬意を表したまでです!
だから……
遠慮なんていりません!これからも私を好きなだけ使って下さい!」
「じゃあ、カティアは、俺のこと…」
「嫌いになんて…なる訳ないじゃないですか・・!
私には…、あなたしかいないんです……」
気付けば涙目になって統夜の胸にしがみついていた
統夜は、そんな私を嫌がる素振りもなく、優しく抱いてくれて
「分かった。なら、これからも頼りにさせてもらう。改めて、よろしくな」
なんて囁いてくれた。
この時、私は確信した。ああ、やっぱり私は統夜が好きなんだなって。
その後、落ち着きを取り戻した私達は、真っ直ぐ部屋に帰った。
結局顔が合わせられない理由は言えなかったけど、これをいうのは、今は時期じゃないと思う。
でも、いつかこの戦いが終わる頃には、きっと…
以上、駄文でした。こんなんに一人で7レスも使ってスマン。
多分PCなら3〜4レスで終わる文なんだろうけどな。携帯投下は難しい
さらに蛇足
「よう、統夜!昨日はお楽しみだったなぁ〜」
「ク、クルツさん?何です」
「とぼけんなよ。昨日、給仕室の前でやってたろう?
こぅ、二人で抱き合ってよぉ
『これからも、好きなだけ私を使って下さい!あなたしか、いないんです!』
ってよぉ〜ww
お前らいつの間にそんな関係になりやがってw
やるじゃねーかぁwwwオイ!」
最悪。よりによって最も聞かれたくない相手に聞かれるなんて…
「よぅ、統夜。聞いたぜー。お前、カティアさんとそんな関係だったのか」
甲児!?くそ、アイツ…
「紫雲くん、個人的な男女の関係にとやかく言うのもなんだけど、艦内の風紀を……」
うああぁ、よりによって口うるさいエリナさんにまで…。
クルツぅ、覚えてろぉ〜
彼女達が俺の目の前に降り立って(墜落して?)から既に三年経った。
当時の仲間達はそれぞれの道に旅立った。
甲児はUFOの研究をしにアメリカに留学するそうだ。
「帰ってくるときには自作のUFOで帰ってくるぜ!」と言い残し、旅立った。
相良は千鳥さんと一緒に大学に進学した。
陣代高校に入学したときと違い、実力で大学に進学した。
だが、相変らず事件を起こしてばかりだそうだ。
マサトは次元連結システムを平和利用しようと頑張っている。
当然、その横には美久の姿があった。
作られた命だが、彼は自分の道を見つけて歩き出している。
獣戦機隊の四人はミスリルに戻っていった。
ただ、亮さんは年賀状を毎年送ってきている。
内容は一言「OK、忍」・・・・・・・・なにがOKなのだろうか。
ドモン達は来年開催予定のガンダムファイトの為に修行に明け暮れているそうだ。
一応日本人なので、ドモンには頑張って欲しい。
無論、他の四人もだ。 きっと素晴らしい戦いを見せてくれるだろう。
勇と比瑪、依々子さんは上の村でのどかに暮しているそうだ。
毎年自家製のトマトを送ってきてくれる。
伊佐美家自家伝のトマトは太陽の味がした。
超電磁チームとエイジはそれぞれ敵対していた星と和平を成立させた。
今は地球とそれらの星との橋渡しとして宇宙を駆け巡っている。
ミスマル艦長とアキトさんには第一子が誕生したそうだ。
女の子で名前をラピスというらしい。
今は艦長とアキトさん、ラピスちゃんにルリちゃんの四人で一緒にくらしているそうだ。
ガイさんはなんと木星との外交官に任命された。
ミナトさんと結婚した九十九さんからの指名だそうで、ゲキガンマニア同士、上手くやっているそうだ。
Dボウイとアキさんは一応同居はしているらしい。
が、仕事の関係やらなんやらで結婚はしていないそうだ。
不満そうにミユキさんが電話でぼやいたのを覚えている。
そして・・・・・・・・
「二人とも、忘れ物ない?」
「パスポートはちゃんと持ちましたか?」
いつもは心配される側のテニアとメルアが口々に言ってきた。
「ああ、大丈夫だって。 見送り、ありがとうな」
「何言ってるのさ。 私達、家族じゃない! 家族を見送るのは当然の事だって」
「そうですよ、統夜さん。 それに二人の門出じゃないですか」
「メルア!!」
俺とカティアは学校を卒業した後、月でフューリー聖騎士団に就職することになっていた。
学校を卒業するまではアル=ヴァンさんとカルヴィナさんが頑張っていたが、卒業した以上俺も名誉騎士として月に行かなくてはならない。
カティアはその話を聞いて一も二もなく一緒に来る事を選んでくれた。
『あの・・・・・その・・・・・ほら! 誰か世話をする人がいないと!!』
なんてテニア達がいる時はそうやって誤魔化していたが
『・・・・・それに、統夜と離れ離れになるのは嫌ですから』
とそっと耳打ちしてくれた事は今でも鮮明に思い出せる。
因みにテニアは格闘家にスカウトされ、プロダクションに、
メルアは動物看護について習うために専門学校に行く事になり二人で地球に残った。
「向こうについたら連絡くださいね」
「分ってるわ。 私達が帰ったら家がぐちゃぐちゃ、なんて事の無いようにね」
「分ってるって! ・・・・・そろそろ時間か・・・・・・」
「そうだな。 じゃあ、いってきます。 行こうか、カティア」
「はい。 二人とも・・・・・・・いってきます」
「いってらっしゃい、統夜さん。 カティアちゃん」
「元気でねーー!」
俺の隣りにはいつも君がいる。
君の隣りにはいつも僕がいる。
簡単だけど、とても大切なこと。
いつの日も、共にあらんことを。
END
カティア編後日談的な事を書いてみました。
えっ? 種勢がいない?
それはあなた、気のせいってもんです。
夏休みが終わった。一日は金曜で始業式だけだったから、本格的に学校が始まるのは今日からだ。
「……はぁ、夏が来て、ずーっと夏だったら秋は来ない」
「何言ってるんですか? 統夜」
「んにゃ、何でもない」
朝食の後始末をしていたカティアが怪訝そうに振り返るが、オレはひらひらと手を振って誤魔化した。
洗面所の方でテニアとメルアがまだああでもないこうでもないと騒ぎながらヘアアレンジをしている。一ヵ月半ぶりの騒がしい朝だった。
真新しいインクの香りがする新聞を斜め読みすると一面にプラント評議会の訪問の写真が載っていて、後ろの方に小さくイザークが写っていた。相変わらずの仏頂面だったのがちょっと面白い。
「はい、コレ」
「なに、コレ」
登校の時間になり重たい腰をどうにか持ち上げると、それまで独楽鼠の様に慌しく準備をしていたカティアが何かの包みを差し出した。
「お弁当です。食費もバカになりませんし、その、それなりに食べられるお弁当が作れるようになったし、あの、そのテニアとメルアにも渡したのに統夜だけないのもおかしいし……」
喋っているうちに照れ始めたカティアは、オレのカバンの中に弁当を無理矢理突っ込んだ。
「ん、サンキュ」
「あ……はいッ」
満足げに笑うカティアに何となく嬉しくなったが、恥ずかしかったので緩みそうな頬を無理矢理引き締めた。
で、昼休み。
大抵食堂か購買で済ませる。たまに気が向いたら勝手に外に行き、中華ソバやらお好みなんかを食べたりするのだが、今日は弁当がある。
とは言うものの教室なんかで広げようものなら、目ざとい他の連中が何を言い出すか分からない。
「む、紫雲。食事は摂らないのか?」
干し肉とトマトを齧ってそれでおしまい、なんて昼食を早々に終えた相良が眉をピクリともさせず尋ねてきた。
「あ、や、つか……ん、相良さ、この時間人気のない所って思いつくか?」
「そうだな……この時間は広範囲に生徒が広がっている。まあ、体育館と部室棟裏は死角だが、あそこからの侵入を試みた者は己の浅はかさを後悔することになるだろう」
なるほど、また地雷か何か埋めたんだな。
「後は屋上だが、今度ECS搭載ヘリの接近に備える為ECCSを要請しておいた」
相良は陣代を要塞か何かにするつもりなのか? これでも初めよりよほどマシになったらしいが……相良が転校してきたのはオレ達が火星に向かったあとだったから知らないが、これ以上とは……。
「や、つかさ、相良、地雷とECCS装備した高校ってどうなのさ、実際」
「ふむ、本音を言わせて貰えば、授業に火器の扱いとCQBを組み込み……」
指折り数え、あれやこれやといわゆる業界用語(相良に限っては危険な用語が多い)をぶつぶつ念仏の様に唱える相良はどこか楽しそうだ。
「あー、その、そういうのは一般人には無理だ。相良さ、そういうコトやってたら逆に目立たないか?」
「む、しかし最低限の戦闘技術と火器、要人退路の秘密地下道は必要だと思うが」
「だからさ、目立たない方が肝心だって」
「紫雲は時折無茶を言うな」
そう言えばあの月での戦闘の最後もそうだ。とか何とか。
「んー、どうしてもってんなら千鳥さんにでも聞いとけ。じゃな」
「確かに千鳥は我が校のナンバー2だ、彼女の助力無しにこの学校の安全保障を確保することは不可能なのだが……」
ぶつぶつと何やら考え込み始めた相良を尻目に、オレは弁当の入ったカバンごと教室を飛び出した。
「あ、紫雲君、カバン持ってどこ行くの?」
「昼飯だ、大丈夫、フケやしないよッ」
さすがに目立つのか、教室を出る前にクラスメイトに見つかったが……まあ大丈夫だろう。そういえば昼休みが始まってすぐ、意味深に目配せしてきたカティアはどこに行ったんだろうか。
普段寄り付かない部室棟の裏は、道路沿いにオレの背丈ほどのブロック塀と桜の並木。
夏の間青々と茂っていた桜はどこか草臥れた様に揺れている。忘れられた場所の、置き忘れられ壊れかけたベンチ。そこに黒髪の女の子がちょこんと収まっていた。
「統夜」
穏やかに微笑む顔を、木漏れ日がなぞっていく。
「……カティア」
「お昼、まだですよね。一緒にどうですか?」
「あ、ああ」
昼休みが始まって、とっくに半時間は過ぎている。
「や、つか、カティアこそまだだったのか?」
「ええ」
にげもなくそう微笑むカティアは、膝の上のカバンから青いバンダナに包まれた小さな弁当箱と水筒を取り出し
「背もたれは壊れちゃってますけど、ざっと拭いておいたから座れますよ」
と静かに自分の隣のスペースを空けた。
「……ん、サンキュ」
周りには誰も居ないし断る理由もない。オレは素直に隣に腰掛けた。
「いただきます」
オレの弁当はカティアよりも大きい。包みはちゃんとバンダナだ。以前、ぐらどすまんじゅうの包装紙を使われてひどく恥ずかしかったため、その日のうちに買っておいたものだ。
選ぶのが面倒だったから、四人分、色違いの物を。
蓋を開けると、几帳面なカティアらしく丁寧に形を整えた出汁巻き卵と、夕べの残りのキンピラゴボウ、太刀魚の切り身、ポテトサラダが収まっていた。
旨い、と言うとカティアはほっとした顔で
「そうですか、一応夏休みの間に練習しておいたんです。良かった」
と自分の弁当を広げ始める。
遠く、校舎の喧騒が耳に届く。照りつける日差しはまだ暑かったが、艶やかな黒髪を揺らす風は、夏の終わりを確かに告げていた。
271 :
蛇足:2006/09/05(火) 02:30:41 ID:x3un5Ibn
「アレ、相良さん、統夜さんは?」
「紫雲なら昼食も摂らず、さっきカバン持ってどこかに走っていった」
「しまったッ。カティアもどっか行ったっきり帰ってこない……またあの二人桃色空間をッ」
「テニアちゃんッ、まずいですよ、被害者が出ないうちに二人を止めないとッ」
「何なのだ? そのモモイロクウカンというのは」
「他者を排除する空間を現実社会に侵食させる禁呪よッ、リフレクでマホカンタで固有結界なのッ」
「下手をするとラースエイレムによる時間凍結以上の被害をもたらす可能性も……」
「なるほど、つまり……散弾地雷で爆発反応装甲なのだな。二人がそんな危険なモノを校内で振舞わすとは思えんが……仕方がない。安全保障問題担当・生徒会長補佐官として二人を捜索する」
「頑張って、相良さんッ」
「あたしが許すッ、めいっぱい行けーッ」
「行かすなッ」
「何をする、千鳥」
学校始まったし、こんなんかなぁとか。
>>257センチメンタルで可愛い二人がステキ。GJ
>>268GJ ED後は想像膨らむよねッ。
あと大蛇足。こないだまで投下したアレにはそれぞれタイトルがあったりなかったり。
8/23『後の二人もそれぞれジョギング中なのは内緒だ』
24『水屋の蜂蜜は後日メルアの手で処分されたトカされないトカ』
25『午後は○○思っくそテレビ』
26『時々マデューカスから手紙が来るが、いつもいつも統夜を脅すような内容であるらしい』
27『nostalgick back』
28『あれからこっそりテニアは日々平穏に向かったトカ、そんなオハナシ』
29『他にグラドスおにぎりも企画中』
因みに今回は『カティアは二人をまくのに随分手間取ったそうな』
あと先週分『野菜の煮炊きに砂糖や味醂は邪道です』『日々平穏』『今日は三宅厨房の勝ちだった』
等が大絶賛放置プレイ中。
膨らみ過ぎてこんなの書いちまったんです。つまんなければスルーでよろ
「ユニウスセブンが、地球に落ちる!?」
俺は驚愕した。ある事件に巻き込まれ、今はカティアとザフトの新造戦艦”ミネルバ”に乗っている。
「で、でもなんで、あれは安全軌道にあるんじゃなかったのか!?」
「それは分からないけど、確かに動いているとさっきシン君達が話しているのを聞いて」
そして俺に知らせてくれたカティアは不安そうに話している。カティアが言うには、安全軌道にあった廃棄コロニー、ユニウスセブンが動いているらしい。しかもこのまま行けば地球に落ちる。
「くそ……強奪事件といい、どうなってんだよ」
「私だって分からない……」
アーモリーワンでの、ザフトの新型MSの強奪事件、デブリ帯で遭遇したという木星トカゲの無人機、そしてそのデブリで現れた、羽の付いた謎の可変型ガンダム。平和だった世界がどんどん崩れていくのを俺は感じていた。
「ユニウスセブンがこのまま地球に落ちたら……」
そう考えるのが怖い。
「………ぐす」
「……カティア?」
「ひっく……あ、その、ごめん、なさい」
内心パニックになっていた時だった。今まで冷静だったカティアの瞳から涙が流れ始めた。
「どうした?」
「わたし…アレが地球に落ちたらって考えたら、怖くなってしまって……アレが落ちたら、テニアもメルアもみんな……」
「カティア」
カティアの瞳からは涙が止まることなく流れ続けている。俺はただそれを見ることしかできないでいた。
「……させない」
「ひっく…ぇ?」
「そんな事絶対させない。まだ落ちると決まったわけじゃない。落ちる前に破壊すればいい」
「でも、あんな質量を……」
「大丈夫だ。何とかなる絶対に……」
「統夜」
「だから、ほら元気出して。俺まで泣いちゃうぞ?」
「っく……そ、そうですね、ごめんなさい」
そしてカティアの表情に笑顔が戻った。俺はこの笑顔を見て安堵する。そして、俺とカティアはミネルバのブリッジへと向かった。
「失礼します」
ブリッジに入ると、そこには艦長を始めとするブリッジの人達と、プラントの現議長ギルバート・デュランダル議長の姿。
「どうしたの?」
「あの、俺達の機体の修理は終わってますか?」
「あのフューリーの、B・ブリガンティと言ったかしら。確かに終わっていると聞いています。でも何故?」
「無理を承知でお願いがあるんです」
「俺達にも、出撃を許可していただきたい。このまま、見ているだけなんてできません」
俺とカティアは頭を下げてグラディス艦長に頼み込んだ。断られるのは十分承知していた。だけど、力があるのにそれを使わずただ見ていることなんて、俺たちにはできなかった。
「……いいでしょう許可します」
「え?」
しばらくの間が空いて、グラディス艦長から出た言葉は以外のものだった。
「い、いいんですか?」
「先ほど、アレックス君にも言われたよ。作業支援なら一機でも多いほうがいい、私からも頼む」
「議長…」
座っている議長も、笑顔でそう言った。
「時間がないわ。早く行きなさい」
「は、はい、ありがとうございます」
俺とカティアはブリッジを後にした。そして今、俺とカティアはB・ブリガンティのコックピットの中にいる。
「統夜……私、やっぱり不安です」
「俺もそうだよ。だけど、やるしかないだろ?」
「そうですけど……ボギーワンも確認されているらしいですし……」
「アスランやイザーク達もいるし、地球からも増援が来るかもしれないし。なんとかなるよ、きっと」
「統夜は不安じゃないんですか? もし失敗したら」
「そりゃ不安だよ。だけど、俺にはカティアが居るから」
「……統夜……」
そして、俺とカティアはお互いの不安を消すように、軽くキスをした。その時、
『進路クリア、発進どうぞ』
発進準備完了の通信が入った。見られたのではないかとちょっとビクッとしたが、
「行きましょう統夜!」
「ああ! 紫雲統夜、カティア・グリニャール、B・ブリガンティ行きます!」
気を改め俺達はブリガンティを発進させる。大切な人達を守るために……。
ごめん、萌え分なんて見当たらないし、種死ネタだね…orz
でも最後に言いたいことがあるんだ。もう、みんなGJさ!!
停滞の懸念を口に出した人が出てきたとたん
加速する職人魂に乾杯。みんなGJ。
チミらはもの凄い勢いで
>>259に反逆しすぎです、グッジョブ。
職人の方々,GJです。
それはそうと,反逆される
>>259に惚れた
278 :
それも名無しだ:2006/09/05(火) 10:21:35 ID:UvcQUbUi
GJ
レスを見返す前に言っておくッ!
おれは今SS職人さんたちのスタンドをほんのちょっぴりだが体験した
い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
(.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
|i i| }! }} //|
|l、{
>>259} /,,ィ//| 『おれは昨日『過疎りだした』とレスしたと
i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ 思ったらいつのまにかスレが伸びていた』
|リ u' } ,ノ _,!V,ハ |
/´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
/' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも何をされたのかわからなかった…
,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉
|/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった…
// 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
/'´r ー---ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ ラースエイレムだとかサイトロンシステムだとか
/ // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恐ろしいカティア萌えスレの片鱗を味わったぜ…
しかも伸び方がハンパないからなw
職人魂GJ!
他のスパロボの萌スレの中で最強かも知れぬな。
とにかく、このサイトはGJだ!
投下した一人だが、確かに驚いた。
まず、落とそうとしたら既に一人落としていた。
そして、なにか反応がないか確かめようとしたら第二、第三の投下が行なわれていた。
ちょっと、自分の居場所を見直したぜ、同士よ!
>>259から三番目に投下したが……うっふふふ。投下しちゃう気なら、手ぇ貸すよ。
なんてノリで投下したら、次も次もと増えてった。
ハンパねぇよ、このスレ。
このスレは不沈艦かッ!?
お前ら最高だッ、濡れるかと思った、正直惚れそうだッ、抱いて!!
>>283 くそっ、やれっていうならやってやるさ!!
ジーグブリーカー、死ねぇ!!
みんなすげぇGJっぷりだ・・・
ここはアレか?神の巣かッッ!?
>>274の後、ユニウスセブンで某兄ちゃんが「待てい!」と現れるシーンを幻視したのは俺だけでいい。
―授業中
(……。国語は教科書忘れると参るな。)
「はい、そこまで。じゃあ、次は・・・相良君、読んで下さい」
「了解しました。『何故こんな物を地球に落とす?これでは寒くなって…』」
(あたるなー…あたるなー…)
「はい、そこまで。じゃあ紫雲君、次読んで」
「う゛…っ」
「紫雲君?どうしました?」
「いや、その〜、教科書忘れ…」
ズズズーッ!!
(統夜、統夜。
『地球が持たん時が来ているのだよ』
の次の行からです)
「…カティアさん。机ごと突っ込むほど、紫雲君の隣にいたいですか?」
「はい!!
……ぁ…いえ、・・・ごめんなさい」
こんな感じにどこまでもバカップルな統夜達の、新学期の授業中
……………のつもりな絵です
http://wktk.vip2ch.com/dl.php?f=vipper11366.jpg
>>286 まずCCAを国語の教科書のないようにしていることについて教育委員会か、もしくは文科省を小一時間問い詰めたい
そうだよな、やるならガイア・ギアだよな
いやいや、オーラバトラー戦記だろ。
つ『密会』
>>291 ………?
PC、携帯どっちでも大丈夫なはずですよ。
期待する様な絵じゃないですけど。
グリニャール家は、実は超超お金持ちだった。
その男を倒せば グリニャール家の遺産が手に入る
その男を亡き者にすれば 何兆円という資産は自分のものに
しかしその男は難攻不落
虎を倒し
メカに乗り
ヤクザを蹴散らし
巨大ロボすら一撃必殺
その男の名は紫雲統夜
またの名をカティアお嬢様の守護神
冥王への借金総額 一億五千六百万円の男
tp://game10.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1145451793/536-537
>>292,293,294
あ、出来た。
……ゴフッ!(直ぐ見て吐血)
GJだぜ……。
>>295 どういう経緯でカティアの執事になったのやらw
カティアにはマ○アさんポジションもしっくりくる気がするね
│ ∧
│ω`)ダレモイナイ…SSカクナライマノウチ…
│⊂)
│∪
いよいよ新学期が始まった。
暦の上では秋だ、それでもまだ照りつける陽射しは強く、まだまだこの夏服のお世話になるであろう事が容易に想像できた。
教室に入り見渡してみる、クラスの皆はほとんど全員そろっているようだった。
自分の席に着くと早速隣の席の奴が話しかけてきた。
「よう紫雲久しぶりだな、とりあえず死ね^^」
「はぁ?ちょっ!何すんだ!?」
新学期早々生命の危機に見舞われる俺。いきなりつかみ掛かられ首を絞められる、
咄嗟に相手の腕と自分の首の間に腕をねじ込んでガードする。
「俺が一体何をしたって言うんだ?えぇ!?俺はこんなことをされるような人間ではない!」
「ハッ!『何を』だと?どうせお前はカティアちゃんと『ナニを』してたんだろうが!!
だから俺はお前を粛清すると決めたのだよ!この名無しAがなぁ!」
「エゴだよそれは!」
「大体不公平なんだよ、お前ばっかりムフフなおピンク体験しやがってぇ!キニイラネェ!」
「ちょっと待て、理由はそれだけか?」
「それ以外にナニがあるって言うんだあぁぁぁぁぁぁ!」
そんな理不尽なやり取りをしているところにメシア…いや、ヴィーナスが現れた。
「「「統夜(さーん)」」」
声が聞こえた瞬間にクラスの男子の目の色が変わった。
「こちらD-3(D組出席番号3)!獲物が来たぜぇ」
「こちらD-1(ry)ロックオンしたぜ!」
「D-2(ry)だ今日は縞パンだぜ」
「こちらD-T(D組担任)作戦を開始しろ」
「「「「「「「「「「「「「「ラジャ!!」」」」」」」」」」」」」」
恐るべき連携力だ。彼らの半数はは自分がもっともカッコイイと思っている、ポーズ、声色、目線、流派、で3人を迎える。
そして残りの半数は3人の盗聴、盗撮を行う。正直キモイ、後でラースレイエムを使ってでもネガ、テープその他諸々を回収しなければ。
テニアは保体の教科書を忘れたらしい、何でわざわざ俺なんだ?しかも保体。まぁ断る理由もないので貸す。
メルアは2人ニついてきただけらしい、まぁメルアらしいといえばメルアらしい。
そしてカティアは…
「統夜、はい忘れ物。だめですよ?せっかく私ががんばって作ったんですからね。ちゃーんと食べてくださいよ。」
俺の分の弁当を持ってきた、カティアが満面の笑顔で俺に手渡す。
嗚呼、今と言うタイミングでなければ素直に喜べるのに…最悪のタイミングだ。周りから黒いオーラが漂ってくる。
「マツリダ…」「マツリ。マツリ。マツリ」「ブラッドフェスティバルダ…」
そんな声が聞こえて来る。
俺は…死を覚悟した。
以上で終了。え?カティア分が少ない?怒っちゃイヤン
流れは逆シャアか・・・。
統夜とカティアがデュエットでBEYOND THE TIMEを歌ってる姿を想像してしまったぜ!
>>301 統夜「ならば今すぐ3人分の生活費を稼いでみせろ!」
男子A「貴様を殺ってからそうさせてもらう!」
こうですか?わかりません!
>>300 今日は縞パンってどうやって調べたのやら…
そして担任!生徒と一緒になって何をやっているww
ええい、この学校は一体どうなっているのだ!!
>>303 自分が(つまりD−2自身が)縞パンであることを報告してるか思ってた・・・
・・・まあ、パンツ見るくらいなら楽勝だろうな。あんな格好してりゃ
ところでDチームの元ネタはドラグナー?
流れはお弁当と聞いてやってきました。
___
どぁー、と欠伸をしながら歯を磨くというある意味器用な事をしながら学校へ行く準備をする。
ふと台所を見やるとエプロンを付けていそいそと食器を片づけるカティアの姿。
「なんかいいよなぁ、こういうの・・・」
ボソリと呟きつつ視線を送る。
二人で暮らし始めて早一ヶ月、最近彼女のやる事なす事全てが可愛く思えてくるから不思議だ。
これがいわゆるバカップルという奴なのだろうか、学校に一緒に通い出したらどうなる事やら。
さて、このまま彼女を見続けると、あまりの可愛らしさに後ろから抱きしめて遅刻コースが確定してしまいそうなので
視線を鏡に戻して用意を整える・・・え、何で遅刻コースは確定なのかって?
「聞くだけ野暮ってもんですよそりゃ。」
「ん、何か言いました、統夜?」
「いや、なんにも。」
何故か敬語で誰とも何しに答えを返し、
逆に台所から流れてきた問い掛けには生返事を返して身支度終わり。
うん、実は一回と言わず何度かやらかした事があるから確定なのだとかそう言う事はないんですよ、うん。
___
鞄を持って玄関へ。
今日の昼飯は購買でパンか食堂の定食で済ませようか思案していると
「あ、統夜・・・」
カティアが恥ずかしそうに声をかけて来た。
その手には何やら包みが。
「どうかした?」
「えーと、ですね、ずっと購買か食堂だとお金もかかるし、
栄養のバランスも悪そうだし、で、その・・・」
「んーと、お弁当?」
「あ・・・はい、なんで解ったんです?」
発言内容とその手の包みを見れば中身を想像する事など造作もない事です。
「・・・初めてこういうのは作ったので、その・・・」
続く言葉は解ってる、『もし心配なようなら、いいですから。』
よって皆まで言わせない、ひょいっと包みを受け取って
「有り難う、昼休みが今から楽しみだ。」
笑ってそう言ってやったのだった、カティアの腕なら不味い訳が無いし。
取った選択肢はバッチリだったようで
「はい・・・それじゃあ、いってらっしゃい。」
見送りの声の後にはちゅ、と言う音と共に頬に柔らかい感覚のオマケ付きだった。
―――その日、紫雲統夜は終始不思議なほど上機嫌だったそうな。
ただ、昼休みに彼の弁当に手を出そうとした不埒者達は一纏めに
⊃烈⊂
の刑に処されたとか、なかったとか。
___
以上、お粗末。
次回、転校生のあの娘とアイツの弁当は中身が一緒、に続・・・かない。
イイ。
あだち充っぽい淡々とした文体が、イイ。
実にGJですな。
おお、遂に烈メイオウの刑にされたか。
ちょっと楽しみにしていた自分がここにいる。
カティア「ルパン面白かったですねー!」
統夜「一年に一回だからな。(チラッ)」
カティア「・・・?統夜、どうしました?さっきから私をチラチラ見てましたけど。」
統夜「い、いや、何でもない。あと抱きつくな。」
カティア「何でですか?毎日してるのに。」
統夜「今日は事情があるの!」
統夜心の声(言える訳ないだろ・・・。カティアの16の時のバストサイズが
急に気になりだしたなんて・・・。)
カティア「とうやぁ〜」
統夜(ry(おまけに考えてることがシモだったからムラムラしてるし・・・。明日早番のバイトなのに・・・。)
カティア「とうやー。(体を押し付けながら)聞いてますかー?」
統夜「・・・・・・・・・カティア」
カティア「はい?」
統夜「御免。限界。」
カティア「げんかんン!?ん・・・む・・・ふぁ・・・ん」
Limit Over
お約束のLimit Overで締めた。元ネタは勿論ルパンから。
だが私は(ry
>>309 んで、
『カ〜ティアちゃ〜ん!』
つってルパンダイヴな訳か。
>>305>>309 今日は短編が凄いな。君らにGJだ!
しかしルパン見れなかったのでネタがわからないのが残念だ・・
>>310 でも、スカートの中からバネ仕掛けのグローブがボ〜ヨヨヨ〜ン!っと
「よく来たな、統夜とその女達」
「…いっとくが俺は世間で言われてる様な、三人に手をだすハーレム男じゃないぞ」
「なんだ、違うのか」
「当たり前だ!」
「それはつまらんな。せっかくその筋の貴様をモチーフにしたゲームソフトを開発したのに」
「…………」
(嫌な予感がするわね)
(わかるの?)
(だって前例がありすぎるもの)
(あ、そっか…)
「そこの女共、なにをヒソヒソと話している。この俺がぁ…」
マサキくん、デリカシーがないわよ>(^_^;=О)д゜)<に、人形風情が…
;^_^)<あ゛ー?
「…今回は勘弁してやらなくもない。本題に戻るぞ。
これが貴様のゲームだ」
冥王、配布中
「…何コレ。ポケットガール?」
「ククク、このゲームは市販のクソゲーとは違うぞ。
女の子全部で151人。貴様が主人公として○×●□△を使って女を集め、ハーレム図鑑を完成させるのだ。
ちなみに緑、赤、青の全3種類。ストーリーは同じだが出てくる女が一部違…(中略)」
「カティア、用意は?」
「OK、統夜」
「友達と交換して遊ぶもよし。気に入った女だけでハーレムを築くも(ry
どうだ?これぞ人の夢、人の業!見える、見えるぞ!男の浪慢が!
はーっはっはっは…ん?何だこのひk(OライフルFモード
「今日はせっかくの休みだったのに台なしでしたね」
「まだ怒ってるのか?」
「当然です。テニアとメルアも呆れてましたよ。
統夜に変な属性つけるし…
大体ハーレム図鑑?女の子を何だと思ってるんですか」
「まぁ、アレはな」
「男の人って、みんなそういうのが好きなんでしょうか。
もし、統夜がそんなだったら私、悲し…」
きゅ…
「っ…!?」
「カティア、ゲットだぜ」
「……統、夜…」
「俺はもし151人の女の子をゲット・コンプリートできても、そんなことしないさ。
最初にゲットしたカティア一人を大事にする」
「統夜。……はい、そうですよね。ごめんなさい」
・
※しばらくお待ち下さい※
・
「統夜?」
「ん?」
「私、もっとあなた好みの女になりますから。
大事に…育てて下さい」
「ああ。やれっていうなら、やってやるさ」
何この駄文。だいたい、今ポ○モンは200種以上(?)いるはずだし…
少しでも流れないかなー、とか思ってやってみただけなんだが今ではかなり後悔してる
マサキ様w今時点でポ○モンは386だけど今度新しいのが出るからそれ以上に・・・
まるでモビルスーツ並みの増殖力だな。
1000ぐらい行ったら子供が面倒くさがるな、間違いない。
そういやpocket monsterって、確かスラングで男性のアレを指すんだよな。
まさか冥王様はそれもかけて…
あれ?なんだこn(オルゴンライフルFモード)
今日から私は新しい人生を歩む
戦争が終結し、統夜と暮らすことになった私。
もうすぐ普通の学生として、学校に通うことも出来る。私は今、最高に幸せな気分だ。
ずっと憧れてた普通の生活。今日からそれが、最愛の人と共に出来る。
私はもう、高鳴る胸の鼓動を抑えることが出来ずにいた。
「カティア、着いたよ。ここが俺の家だ」
「わぁ……」
「あんま、広い家じゃないけどな」
それは、ごく普通の一軒屋だった。さして広くもなく、こぢんまりとした造りの家。
でも私には、それがどんな豪邸よりも素晴らしいものに感じた。
「いえ、一緒に住まわせていただけるだけで十分過ぎる位です」
興奮が抑えられなかった。だって、ここに私は住めるんだから!
「今日からはカティアの家でもあるんだ。遠慮するなよな」
「はい!」
私達の家…
ああ、なんて素敵な響きなんだろう。
私はこれからの生活に期待を込め、ドアを開けた
-ガチャ
ここが、ここが私の新しい……いえ…?
「………」
「どうした、カティア」
「いえ、その」
「遠慮はいらないって言ったろ」
「はい。それは…わかりましたが…」
「?」
なんていうか…凄い
それは、2年間掃除してなかったのはわかる。でも…
埃どころじゃない。家中に洗濯物が散乱し、一部キノコみたいなのまで生えている
台所も色んな物が水に浸けてあるだけで長期に放置されたソレは言葉では表しにくい
「統夜…これは一体?」
「え?いや、片付けるの面倒でさ。週に一度まとめて洗ってたんだが」
「はぁ…」
異臭漂う家にあがると、さすがに統夜もバツが悪そうにして
「し、仕方ないだろ?だってあの時トントン拍子でことが進んで、家に帰る暇すら無かったんだし」
な〜んて弁解を始めた。確かに、統夜の言うことも一理ありますよ。最後だけね。でも普通、こうはなりませんから
(はぁ、男の一人暮らしってこんななのかしら)
そう考えると必然的に
(家事は私の担当しなきゃね)
なんて思えて来てしまった
まぁ、居候の身だしこれくらいしないとね
明日、カナメにコツでも聞いてみようかしら
「統夜…まずは、お掃除しましょうね」
「あ、ああ。悪いな、汚い家で」
「ふふ、大丈夫ですよ統夜。これからは私に任せて下さい。
家事はみ〜んな、私が引き受けますから」
笑顔でそう答える。ふと統夜をみると、照れていてかわいかった。
そう、これから二人で暮らすこの家で、私達は二人三脚して生きていくんだ。
ずっと二人で、力を合わせて
以上です。駄文だが、私はあやま(ry
いや、ダメだ。萌え死にそうになったのだから謝罪と賠償を(ry
続いてみるかね、私も。
今日も統夜は仕事場へ向かい、テニアとメルアも遊びに出かけて私一人。
暇で、暇で、仕方が無い。
「…お掃除でもしよっか!」
早速、我が家の大掃除開始です!
スムーズに家の掃除が終わり、後は統夜の部屋だけ。
早速、扉を開く。やっぱり統夜は散らかし癖が酷いんだから。
仕方が無く、掃除をしていると写真立てが倒れていたのに気づいた。
私がその写真立てを見ると懐かしく思えてきた。
あの時、皆で映った写真。それを見てちょっぴり何かがこみ上げてきた。
掃除が終わると自然と身体はベッドへと傾けられていく。
「…ちょっとだけ、寝よう」私は自然と眠りにつく。
大好きな人の温もりが残るお布団の上で…
…イマイチ、かな?
流れは掃除ですか?
くそッ投下したいが今夜は夜勤で無理だッ。
とにかくGJ
あー毎週月曜投下したかったんだけどなぁ。
また明日。
>>325 いやいや、いいじゃないすか!GJですよ!
そして
>>326氏、楽しみにしておりますぞっ!
>>327いえいえ、面白いかどうかは……。
一応流れは掃除の様なのでのっていきます、が、取り敢えずつい使いやすかったのでフルメタネタだったりします。
嫌いな人も多いかも知れませんが時期的にこの話が出来そうでしたから……
という訳で、次の夜、ご縁がありましたら『女神の来日(とばっちり編)』でお逢いしましょう。
まあフルメタネタはエンディング後と相性ばっちりだから構わないだろう。短編ネタがあるから、甲児達より使い勝手がいいし。
無論、あくまでメインは統夜とカティアの実にフランツでちょいエロなあれなんだこのひかr(オルゴンバスターキャノン)
>>329 TSRとかにも絡ませやすそうだしな。かなめが攫われたらとうするんだろうな・・・。
これ以上は信者の妄言になるので言わない。
だれかss受信電波塔のメンテできる人いないー?
いつもはすっぴんだが、初デートで化粧をしてきたカティアに普段感じていなかった大人の色気を感じる統夜とか。
ウチには月に二度程、脅すような内容の手紙が届く。
ウチの三人の書類上の保護者であるミスリルの人……ミスリル西太平洋戦隊『トゥアハー・デ・ダナン』の副艦長、リチャード・マデューカスさんの手紙だ。
あの大佐の保護者もやってるらしく、戦後のゴタゴタに乗じて三人が日本国籍を得る際に力を貸してくれた人だ。
神経質そうな筆記体で書かれた英語の手紙は、ゴメン、正直マトモに読めたことはない。自慢じゃないがオレの半分の血は立派に大和民族だしもう半分は月のフューリーだ。英語なんか読めてたまるか。
大抵英語が得意な千鳥さんや相良辺りに翻訳を頼むことにしている。意外になことに最近兜の翻訳も凄い。なんか、アメリカに留学したいらしい。……何となく、置いてきぼり食らってる気がする。
どうでもいいけど、相良に翻訳を頼むとあからさまに脂汗が流れる。……まあ、確かにその内容は近況を尋ねるというよりは、脅している様にしか読めない。
あの人は大佐と相良の仲が良くなるのを危惧しているらしい。多分、オレ達のことを書いているつもりでだんだんテンションが上がった結果、最後の方には脅し文句になるのだろう。
相良は読んでいて何となく自分宛のような気がしてくるのだろう。
『旧日本軍に習いタケヤリ装備の上イラン・イラクの国境にバンザイアタックをしてもらう』だの『地球降下軌道に入った資源プラントを単独で支えて貰う』だの。
……や、つか、無理ですから。
という訳で、ウチには今、オレには読めない脅し文句満載の手紙が何通も溜まっている。
以前バイトのシフトを変わって貰ったから、と交代で休みになった月曜。
不意にヒマになったなぁ、とか思い本屋を冷やかして帰ると先に帰っていたカティアが出迎えてくれた。
「お帰りなさい、統夜。あの、また届いてますよ」
「う、またか。あのさ、カティア、英語得意か?」
「えー……っと、ごめんなさい、あんまり」
「そうだよなぁ」
そんなことを言いながら居間のソファーにカバンと買ってきた本を放り出し、一応手紙にざっと目を通した。
当然、何を書いてあるのかさっぱり分からない。
「あー、いい加減日本語訳も一緒に送ってほしいなぁ」
「多分、そんなこと言ったら怒りますよ、マデューカスさん」
そうだよなー。とか言いながら、カティアの淹れてくれたお茶を啜る。
すっかり涼しくなってきた夕暮れ。カティアが夕飯を用意する後姿。手馴れた風に野菜を刻むまな板と包丁の音。煮詰まる醤油の香り。温くなったお茶の味。さり気に出された梨の甘い匂い。
三人を引き取って一番得しているのは多分オレだなぁ。とかぼんやり考えてもう一口お茶を口にする。至れり尽くせりの夢のような生活だ。オレは何となくもう一度手紙を眺めた。
何か、最後の方に『I will visit you on Monday next week.』とか書いてあった。
えーっと、いくらオレでも曜日くらいは分かる。多分私は来週月曜あなたをナントカする。と書いてあるようだ。
ふと封筒をひっくり返して消印を確かめる。消印は先週金曜だ。オーストラリアのナントカという街の、ナントカいう企業の私書箱から届いている。
え……っと、つまり『来週月曜』ってのは……
「ッ!! 今日じゃんかッ」
オレは慌てて英和辞典を探しに自室に飛び込んだ。visitって何て訳すんだっけ。
因みに諸般の事情で三人の為に二階は明け渡した。お陰で二階にあった元オレの部屋は現在カティアの部屋になっている。今オレは一階の元客間に寝泊りしている。
純和風の客間には、オレの本棚やらスチールラックやらは浮いていた。が、そんなこと気にしている場合ではない。
オレは慌てて本棚をひっくり返す。だが、得てして探し物は探している時には見つからない。
「……アレ? 夏休みにはここで見たのに……」
たった十分程で良い感じにひっくり返った部屋を眺めて、ふと思い出した。
「ああ、そうだ。確か31日に居間で夏休みの宿題泣きながらやった時……」
いや、人間、窮すれば通ずるもんだ。オレは慌てて居間に飛び込んで
「It is a long time.Toya-Siun」
固まった。
穏やかな笑みでカティアの淹れたお茶を啜る男性が、金色の目でじっとこちらを見据えている。
何か端の方で相良がガッチガチの休めの姿勢で立ち、千鳥さんが苦笑している。え……っと、何喋ったんだ、このヒト。
カチカチに固まっているとそれを察した千鳥さんが
「あのね、マデューカスさんは『久しぶり、紫雲君』って言ったの」
と耳打ちしてくれた。
「あ、ああ、ご、ご無沙汰していますマデューカスさん」
とどうにか返事をする。
千鳥さんがそれを流暢な発音で翻訳してくれるとマデューカスさんは少ししかめっ面をしてから何かをオレに向かって言った。何か小難しい顔をしているが当然何言ってんのやら分からない。
「あのね、マデューカスさんは『キミは英語すら理解できないのか、まだ何も知らない三人を引き取るには不勉強に過ぎるのではないのか』だってさ」
「う、それは……善処します」
困ってどうにかひねり出したセリフを、マデューカスさんはため息一つで切り捨てて
『全く、軍曹といい君といい、女性をエスコートする紳士としての気構えがなっていない。今日は軍曹だけではなくなったようだ』
と(千鳥さんの翻訳だ)勝手に決めてしまった。
『First, your room is seen.』
何言ったのかは分からなかったが、ニュアンスで分かった。何とかボディーランゲージでコミュニケーションを試みるが……失敗。
結局、盛大に散らかったオレの部屋を見たマデューカスさんは『再教育が必要だ』と言い出した。
後ろの方で悲しそうにしているカティアを見て、ひどく心苦しくなった。つい昨日カティアが掃除してくれたのだ。
せめてあと十分早く来てくれていれば……いや、そもそもバイトしていれば……悔やんだがもう遅い。
オレは何やら買出しに付き合わされることになった。何でも、相良の部屋もひどい有様だったらしい。あいつもやっぱり男やもめだったんだなぁ、と変な所で親近感を覚えた。
ああでもないこうでもない、とカーテンを選ぶ千鳥さんとマデューカスさん。その後ろでウロウロしている相良。
「あのさ、カティア。オレ達がここに居る理由って何かあるのかな」
「さ、さあ……」
とかぶつぶつやっていると、矢のような視線が飛んでくる。いや、もう何の拷問だ。オレに何について口を割れというのか。
閉店ギリギリまで粘って買い漁った大量の荷物を相良と二人よたよたと運び、相良の部屋を目指す。いつの間にかカティアは楽しそうに会話に混じっている。
「あのさ、カティア、英語分からないんじゃなかったのか?」
「はい、書くのは。でもヒアリングは得意なんですよ」
何でヒアリングだけは得意なんだ? にこにことマデューカスさんと話し合っている。心なしかオレ達を相手にする時よりもマデューカスさんも楽しそうだ。
「なあ、相良……これは何の拷問だ」
「分からん。何故中佐が現れたのか……突然俺の部屋の模様替えをすると言い出したのだ」
「……なんのこっちゃ」
間もなく辿り着いた相良の部屋は、どこの秘密基地かと思うような部屋だった。
何の説明もなく相良の部屋の模様替えが始まった。
『いやいや、グリニャールお嬢さんは座っておいでなさい。後で紫雲に送らせよう』
とか言ったらしく、カティアは困った顔で座っている。
あっちを引っ張りこっちを押し込み、大量の火器をおっかなびっくり箱詰めし、相良の部屋には不釣合いな淡いブルーのカーテンを掛ける。
カティアはおろおろと何か口出ししたそうにしていた。あの、買ったばかりの食器は一度煮沸して下さい。だの、掃除は上から下へしないとダメです。だの。
そんなことを耳打ちされるたび、マデューカスさんの鋭い視線が飛び込んできた。
気を利かせたカティアが手早く作った夕食を食べ、午後十時を過ぎた辺りで
『良し、後は相良軍曹一人でやってもらう。グリニャールさんと紫雲は帰りなさい。もう夜も遅い』
とカティアには微笑んで、オレにはしかめっ面をするという結構な離れ業をやってのけてマデューカスさんが別れを告げた。
『さようなら、マデューカスさん。また今度ゆっくりおいで下さい』
とカティアは立派な発音で返事をして、オレはヘタなことを言うよりはと深々と頭を下げて相良の部屋を出た。心なしかマデューカスさんの視線が痛かった。
『Toya-Siun』
呼ばれ振り向くと、マデューカスさんが手招きをしている。もう一度近寄ると相良に何かを耳打ちする。
「紫雲、中佐殿は『彼女達の信頼に応えられる様になりなさい、決して怠けず、常に最良を目指しなさい。それまでは私が彼女達を保護するだろう』と言っておられる」
と、それを翻訳した相良がオレに耳打ちする。耳打ちするような内容か? と思ったが
「……ああ、いつか必ず」
そう答えた。小難しい顔のマデューカスさんが、ようやくほんの少しだけ口の端を持ち上げた様に見えたのはオレの気のせいだろうか。
「なあカティア」
「何ですか?」
すっかり涼しくなって肌寒いくらいの夜の帰り道を二人で歩きながらふと尋ねた。
「えらくマデューカスさんと話し込んでたケド……何喋ってたんだ?」
「はい、マデューカスさんは『毎日君が家事をこなしているのか? それではまるでメイドか何かの様だ。不満はないのか?』と」
「で?」
何て答えたんだ? と目で先を促すと、カティアは水蜜桃の唇にそっと人差し指を当てて
「内緒です。まだ」
と微笑んだ。
「何でさ」
勝手に出る苦笑を噛み潰して答えた。けれど、もう一つだけ気になることがあった。
「なあ、グリニャールってフランス辺りの姓名らしいな」
以前、三人の故郷についてふと気になり調べたことがあった。フランスに『グリニャール』姓の人が居た。多分、カティアの故郷もそこなのだろう。確実ではないが確率としては良い線だろう。
「そうなんですか?」
「ああ、何で英語のヒアリングが出来るんだ?」
カティアは今度は困った顔をした。
「ごめんなさい、それも……口止めされているんです」
多分マデューカスさんだ。何の意図があるのかは分からない。でも……多分最後のセリフはそういう意味だったのだろう。
彼女達の……カティアの全てが欲しいなら、それに相応しくなって見せろという。
上等。何をどうすれば良いかなんてまるで分からない、それでも……そんなことはとっくの昔に誓っている。
少し寒くなってきた。肩を抱くカティアの背中に羽織っていた上着を掛けて頭を掻いた。
道程は遠い、それでもまあ、夢のような生活をさせてもらっているのだ。多少のピンチも怖くはないし、これからの人生もきっと楽しいに決まっている。
上着を返そうとして身じろぎをしていたカティアがようやく諦めてくれた。何を思ったかほんの少し駆け出してから
「早く帰りましょう、一応夕飯は用意しておきましたがあの二人が待ってます」
と振り返った。夜に溶けそうな黒髪が翻る。暗い夜道に輝く白い肌。トパーズの眼差しが楽しそうにくるくると回る。
まるで、早くここまでおいで、と誘っているように見えた。
ウチには月に何度か脅すような内容の手紙が届く。
最近、脅すような低い声で録音された英会話のディスクとイギリスの子供が使うテキストも一緒に届くようになった。
手紙の内容を自力で訳した上、ちゃんと返事を書きなさいと指示されるようになった。
月に何度か、以前よりも頻回に届くようになったそれをこなすのが最近のオレの仕事の一つになった。
335 :
蛇足:2006/09/12(火) 19:09:57 ID:JXDf9LFP
『ミスグリニャール、それで書き取りは出来ないのにヒアリングは得意なのだな』
『はい、実験体に字を書く必要はないと言われて、でも指示に従わせる為に英語は喋れるように教え込まれました』
『……そして、今は引き取られた先で毎日君が家事をしているのか? それではまるでメイドか何かの様だ。不満はないのか?』
『はい。だって、世界で一番大切な人が喜んでくれていますから。そういうものですよ。一応私も女の子なんですから、マデューカスさん』
『本当に、君のような娘さんが居るとは……。分かった、彼のことは私に任せておきなさい。一人前の紳士に育ててあげよう』
『手加減してあげてくださいね、統夜はあれでもいつも一生懸命やってくれているんですから』
長々と失礼。あと、マデューカスさんが書類上の保護者というのは私の脳内設定。劇中の英語は適当なので突っ込まないで下さい。
ゴメンね、お母さん英語使うの久しぶりでゴメンね。
ちなみに次の日には彼女が初登校するのでしょう。どうしても学校に居るマジンガー勢とフルメタ勢が出しやすいのですが、原作を知っている関係でフルメタの方がやりやすい。
あと、確実に近くに住んでそうなナデシコの人たちとかね。
とりあえず満遍なく出せるように心がけてはいますが……。
とはいえ、いつだったかの『ぐらどすまんじゅう』は正直やりすぎた感じ。ファンにはごめんなさい、を。
エロくなくて本当に申し訳ない。
>>いつもはすっぴんだが、初デートで化粧をしてきたカティアに普段感じていなかった大人の色気を感じる統夜
よし、萌えるぜッ。
では次の月の夜に、ご縁があれば『BOYS BE BRAVE〜少年よ勇気を持て〜 』でお逢いしましょう。
>>331-336 やぁGJの人じゃないか。
登場人物周辺はJから逸脱しすぎなければ好きにやって良いんじゃと思うすよ。
このスレって割と寛容だし、兎に角お疲れであります。
で、そちらさんに続くべく
>化粧をしてきたカティアに普段感じていなかった大人の色気を感じる統夜
を受信出来たので短いけど投下するのも私だ。
―――駅 噴水前広場
携帯の時計表示に目をやる、9時45分。
待ち合わせは10時ジャスト、多少早いがこんなものだろう。
空を見上げるとちらほらと雲が見える程度で良く晴れている。
残暑もさほど厳しくなく、段々秋に変わっていく季節を感じさせる。
ふと、数日前に週末の事を話していた時の事を思い出した
『・・・それって、デートのお誘い、ですか?』
『あー、うん、一応そのつもり。』
『ふふ・・・喜んでご一緒させて貰います。
あ、それじゃあ一つだけお願いしたい事が・・・』
―――恋人同士の待ち合わせ、ってのをやってみたい、か。
その程度のリクエストに応えられずして何が男か。
一も二も無く了承して今に至る。
チラり、と再び時計に目をやる、9時50分。
空を見上げて思案している程度ではそりゃ時間が過ぎるのは遅いよな、等と考えていると
「統夜、待たせちゃいました?」
「いや、つい5分前に来たところ。」
待ち人来たり、カティアが到着したみたいだ。
ありきたりな返事を返しつつ、振り返って驚く。
全体的に大人びた服装に、上品な化粧を施した最愛の人が居た。
「あの、変、かしら?」
「・・・いや、そんな事無い。」
ぶんぶんと顔を横に振って否定する。
「なんて言うか、いつもの違う雰囲気って言うのかな。
・・・綺麗で、ちょっと見惚れてた。」
驚きのあまり普段なら恥ずかしさが勝り言わないようなストレートな感想が口をついて出た。
それを聞いた彼女はちょっと頬を朱に染めて
「有り難う・・・頑張った甲斐、あったかも。」
えへへ、と微笑む彼女の唇はうっすらと塗られたルージュで艶やかに光り
普段の彼女と同じ立ち振る舞いでも違う印象を持たせる。
清楚且つ淑やかな少女は、一方で艶やかな大人の女性の魅力もしっかり持っていたらしい。
「じゃ、行こうか。」
「はい、統夜・・・しっかりエスコートして下さいね?」
そう言って腕を組みつつ再び微笑む彼女にクラりと来つつ、
予定の行き先を目指して第一歩を踏み出す。
何だか今日はお互い楽しく過ごせそう、そんな気がする―――
___
以上、お粗末。
力作の後に続くには盛り上がりもオチも無いけど謝らないぜ!
>>336 真面目SSには真面目SSの、フランツSSにはフランツSSの良さというものがあるとです
それはもう、どちらも甲乙つけ難いくらいに
そんなわけで(?)あなたにはGJなのです
>>338もGJです
化粧したカティア…………イイ!!!
余計姉と弟に見えるかも、とか言い出しそうだけど
>>337 >>いつもはすっぴんだが、初デートで化粧をしてきたカティアに普段感じていなかった大人の色気を感じる統夜
くそッ、来週月曜まで我慢しとこうと思ったのに、おまいのせいで書きたい衝動にかられてしまったッ。
というわけで、今夜、反対がなくご縁があれば『BOYS BE BRAVE〜少年よ勇気を持て〜』でお逢いしましょう。
>>340 む、GJな人か。
反対する理由など微塵にもない。思う存分投下していただきたい。
>>340 GF(グレートフランツ)な人と呼ばせてください!!
>>331のネタを出した俺が来ましたよ。
GJです。自分が途中で断念したネタだったのですが。
バイト先の先輩がフラれた。
エラくヘコんでやってきて、グダグダになっていた。
いやもう、普通こういうのを慰めるのは先輩の役目なのに、何で後輩のオレが気を使わなくてはいけないのか。まあ、それはいい。
「おい、紫雲、これ売ってやる」
と差し出したのは、何かホテルのディナーチケットだった。
「これ、どうしたんですか?」
「フラれたから要らなくなったんだよ、知合い特価、五千円だ」
いや、五千円といわれても、それでも結構な出費だ。正直要らないのだが
「頼むよ紫雲〜、これ買ってくれないと月末まで生き残れねぇ」
半泣きの成人男性を見るのは情けないやらなんやらで、結局情にほだされて買ってしまった。都内の一流ホテルのディナー、ペアでご招待というヤツだ。
今週末まで有効の、結構賞味期限ギリギリの一品だった。大方買ったは良いが誘えなくてウダウダやってるウチにフラれたんだろう。
今週末はコンビニで夜十時までバイトの予定だった。となるとバイトを入れてない明日、水曜が最初で最後のチャンスということになる。
ベッドに寝っ転がり、さて、とはいうものの誰を連れて行こうか。と考える。
テニア……かなり喜びそうだが、物足りないと言い出しかねない。
メルア……こういう女の子っぽいイベントは好きそうだ。多分物凄く喜ぶ。
カティア……買い取った値段を言うと怒られそうな気がする。
いやでも、一番誰と行きたいかと言われれば、それはまぁ、いつも苦労ばっかかけてるカティアが良いのだが……かといって後の二人を置いてけぼりにするのも悪い気がする。
選ばれなかったことを知ったらどれだけ悲しいか。うん、こういう余計なトラブルを生み出しそうな危険物はさっさと他人に押し付けるが吉。
となると、ペアチケットという点で相良と千鳥さんは無理だな。ただいま大絶賛三角関係ラブコメ中だ。
千鳥さんとテスタロッサ大佐が相良の取り合いでもしかねない。そうでなくともあの相良がやつれる程疲れているのだ。あそこにも余計なトラブルは不要だ。
ちょっと面白そうなので押し付けなくもなるが。や、つか、何しに来たんだ、あの大佐。
これは兜と弓さんくらいが順当だろう。……ボスあたりが騒ぎそうだがあいつはいつものことだし、何故かあいつは可哀想な気がしない。今度ラーメンでも奢ってやれば良いだろう。
オレはその見付からない限り実害のない危険物を財布に入れて、さっさと寝ることにした。
朝、登校して一番に兜と弓さんを見つけて
「実は、バイト先でこんなの売り付けられてさ」
と、チケットを差し出した。
「ウチにペアチケットがあってもトラブルの元だ。頼む、買ってくれ。知合い特価、六千円でどうだ」
「いや、紫雲……オレだって六千円もすぐには出せないぞ」
「ね、紫雲君、誰か誘ってあげた方が良いんじゃないの?」
紫雲君は誰を誘いたい? と弓さんが小首を傾げた。
「いや、でも……誰かを選んだら、誰かを選ばないってことだろ? ちょっと、無理だ」
「へぇ」
兜が少し驚いて
「オマエ、優しいんだな。なるほど、モテる訳だ」
なんてことを言いだす。
「や、つか、優しいもクソも面倒だろ? 明らかにケンカになるのに」
「大丈夫だよ、紫雲君。きっと三人ともそれを分かった上で待ってるから」
「何をさ」
後は自分で考えた方が良いよ。と弓さんは笑っているだけだった。
とは言うものの、結局放課後までどうにも出来なかった。
「千鳥さん、相良さんはそんなありきたりな夕食なんて食べませんよ。相良さんは『金と女と肉だ、それだけあればオレは何もいらねぇ』と言っていました」
「た、たい……テスタロッサさん、自分はそんなことを言った憶えは……」
「でもテッサ、ソースケは『女の価値は胸だ、胸のない女に意味はねぇ』とも言っていたわよ。鏡見てきたら?」
「ち、千鳥、オレはそんなこと言った憶えはないぞ……」
なんか、後ろの方で低レベルな争いが起きている。ニコニコ笑顔でエラい雰囲気を醸し出している。
その危険物二人と手にしたウチの危険物一枚を眺め比べながら、ふと想像した。
「カティアちゃん、統夜さんは『地味な女は連れていて面白くもクソもねぇ、他の男に自慢できるヤツしか意味はねぇ』と言っていましたよ、鏡を見てきた方が良いです」
「統夜は『口うるさい女なんかウザいだけだ。オレが欲しいのは良い女だけだ』って言ってたよ。カティア、自分のセリフを一度書き出してみたらどう?」
「……二人とも、今月のお小遣いはどうなってもいいのかしら? 『浪費家の女なんかゴミ以下だ』って統夜は言っていたんだけど」
――――うわ、マズい。それはイロイロとマズい。どうしたもんだか。面倒くさいモノを押し付けられたもんだ。そんなコトを考えていると
「ね、統夜。私たちに用事って、何?」
「何かあったんですか? カティアちゃんは呼んでないみたいですけど」
何か、テニアとメルアが来た。ドアに隠れながら兜と弓さんが面白いものを見る目で見ている。……にゃろ。
「統夜、それナニ?」
目ざとくチケットを見つけたテニアがさっそく食いついてきた。慌てて机に隠すがもう遅い。
「何よ、見せてよー」
「い、いやッ、これは別にッ」
「見せてくださいよ、何ですか」
あっと思った隙にメルアがチケットを取っていた。
「ナニナニ、メルア、それナニ?」
「あのですね……ホテルのディナーチケットみたいです」
「ナニそれ」
「……っちゃー」
二人がきらっきらした目で見てくるのが突き刺さるみたいだ。
「あのさ、それ二人しか使えないから」
「で、誰も誘えないで困っていたんですね」
「う」
メルアが妙に鋭いことを言って笑った。
「結局さ、統夜は誰を誘いたいの? 一番」
テニアはチケットで扇みたいに扇いでいる。二人の目は笑ってない。
「あー、そのー」
「ちゃんと言って下さい」
「…………どうしてもか? 他のヤツに譲るってのはダメか?」
ダメです。と二人の声がハモって答えた。
「あー、その、何だ、いつも苦労ばっかかけてるし、お礼がわりというか、何だ、その……カティアが一番アレかなと」
仁王立ちしている二人を見上げると
「まあ、それが順当なトコだろうね」
「色々良いたいことはありますが、まあ見逃してあげます」
ため息までハモって、二人が笑っていた。
「う。その、スマン。後できっと埋め合わせはするからッ」
「ホテルディナーに匹敵するくらいのでなきゃ私納得しないから」
「そこのホテル、凄いパティシエが居るそうですから……期待しないで待っていますね、統夜さん」
なんて無茶なことを言い出す二人に見送られて、オレはカティアのクラスに向かった。が、とっくに帰った後だった。
なんか髪の長い、ムダにテンション高い女の人が迎えに来たらしい。誰さ。
急いで家に駆け込むと
「あー紫雲君、こっちこっち」
ナデシコの操舵士だったミナトさんに呼び止められる。何でヒトの家に居るんだ、この人。
「じゃ、これに着替えて」
「って……何? この七五三みたいなの」
「ホテルのディナーならちゃんとした格好しなきゃ。あと、カティアちゃんなら艦長の家で着替えてるから、ホテルで待ち合わせね」
「何それ……何だかそれじゃ」
デートみたいだ。ちょっとメシ喰って帰ってくるぐらいの気持ちでいたのに。や、つか、なんで艦長達までそんなコト知って……。
「そうか、兜と弓さんだな」
「そうよ、今日のお昼、急に電話が掛かってきたから」
どうせ礼服なんてちゃんとしたの持ってなかったでしょ? カテイアだっていつもいつもシャツとデニムパンツばっかりで。こういうのも男の甲斐性よ、ちゃんとしなさい。
そんな小言を襖越しに言われながらオレは何とも言えない気分で少し大きめのスーツを身に着けた。
とりあえず、ここまでお膳立てをしてくれた皆に感謝をしながら。
午後六時、約束の時間になった。締め慣れないネクタイに辟易していると
「あの、統夜……」
呼ばれて振り向いた。
セピア色で満たされた高い天井のロビーに鮮やかな翡翠のカクテルドレスが咲いていた。
天鳶絨めいた艶を宿す黒髪を高く結い上げ、煌く紫のアメシストがそっと添えられている。霊峰に積もる処女雪の柔肌を、新緑よりもなお鮮やかな翡翠色の薄布が覆う。
躊躇いながら近寄る。
華奢な肩を透き通った白緑のストールが飾り、足元まで覆うスカートのスリットから、歩くたび小鹿の手折れそうで躍動的な足が覗く。
喉が痛いくらい渇く。心臓が早鐘を打ち鳴らす。
硝子細工の様に壊れやすそうな首に燃え立つ緋色のルビーが収まっている。乳白色の頬が桜色に染まっている。水蜜桃の唇に薄く乗ったルージュが艶かしい。
可憐な顎の線、小振りな耳元に輝くダイヤ。星の光を纏ったまつ毛。熾きの輝きに似た眼差し。
どこに出しても完璧な、とんでもない美人になったカティアが儚く微笑んでいた。
蜂蜜色に澄んだ瞳の奥、どうしようもなく間抜けな顔をしたオレがぼんやりとこちらを見ていて、それでようやく我に返った。
「あの……その、カティア」
「…………はい」
「うん、何だ、その」
何かを言わなくてはいけない。喉を突き上げる美辞麗句が早く出せと責め立てるが
「すごい、綺麗だ」
結局、そんなバカみたいなセリフだけが喉の奥からひねり出せた。
何となく目を合わせられずにそっぽを向くと
「はい、ありがとうございます、統夜」
ドレスに包まれた花が、綻んでいた。
いや、何だ、先輩に売りつけられたから、いつもお世話になってて苦労ばっかさせてるから、何か皆がここまでお膳立てしたから。
そんな言い訳を矢継ぎ早に口にするオレを、カティアは何も言わず微笑んで頷いてくれた。
ん、なんだ。こういうのもたまには良いか、なんてきっかけになったチケットを見る。いつの間にか握り締めていたチケットはくしゃくしゃになっていた。
あまりにみっともなくて丁寧に皺を伸ばして…………ようやく気付いた。
「どうかしましたか? 統夜」
「あー、その、何だ」
今日コレばっかだな、と思った。でも、そんなことどうでもいい。
かなりヤバい。
――――このチケット……『割引券』だ。
何か『お一人様一万円の所、二名様一万五千円でご招待』とか書いていやがる。
冗談じゃない。自慢じゃないがオレは580円の日替わり定食を820円の焼肉定食にするのにだって迷うような男だぞ。
財布をどんなに逆さまに振っても一万五千円なんて出てたまるか。いやもう、本当に自慢でも何でもないが。
「統夜……どうかしましたか?」
急に顔色の変わったオレを見かねて、カティアがオレの手のひらを見た。
情けなくて死にたくなる。あそこに見える窓から飛び降りたら死ねるなぁ。とっくにレストラン前に着いている。今更どうしろって言うのか。
足から力が抜けて、目眩がしてきた。無性にむしゃくしゃして手にしたチケットを引きちぎりたくなった。
「統夜、知ってますか? ここから歩いて五分くらいの所にラーメン屋さんがあるんですよ」
俯いていると、カティアは穏やかに微笑んでそんなことを言い出した。
「行きましょ、この間お昼のワイドショーでやってて、いつか行ってやろうって心に決めてたんです。豚骨醤油が絶品なんだそうですよ」
カティアは戸惑うオレの手を引っ張り足早にホテルを飛び出す。
耳で揺れていたダイヤをむしり取り、高く結い上げたウイッグをあっさり解き、それらをカバンに無理矢理突っ込んでから
「ね、また次の機会に誘ってくださいね。こんな格好出来ただけで、私は満足ですから」
瞬くネオンを背に、夜に溶けそうな黒髪をなびかせてカティアは笑った。今日一番の、極上の笑顔で。
「…………すまない」
せめて滲んでくる悔し涙だけは見せられないから、オレは精一杯、崩れそうな頬を励まして笑った。
ごみごみした店内で浮いた格好をしたオレ達は650円のラーメンを食べた。
「でも、どうしようか、このチケット」
「金券ショップにでも売れば何とかなりますよ。使えなかった、なんて言えませんから」
「う、すまない」
「いえ、誘ってくれただけで充分嬉しいんですよ」
ひどく塩辛いラーメンを啜りながら「彼女達の信頼に応えられる様になりなさい、決して怠けず、常に最良を目指しなさい」なんて言っていたマデューカスさんを思い出した。
まだ、早すぎたんだな。もっとマシな男になって出直そう。
オレは長く、今日食べたラーメンの味が忘れられなかった。
347 :
蛇足:2006/09/13(水) 19:49:52 ID:evC9y9qP
「ありがとうございました、艦長」
「あ、カティアちゃん。わざわざクリーニングまでして来たんだ。そんなの良いのに。……で、どうだった?」
「はい、今までで一番、良い夕食でした」
「そっかぁ、良いなぁ、カティアちゃん。……うん、カティアちゃん、綺麗になったよ」
「ふぇッ!! い、いえ、私はそんな、こんな服不釣合いなくらいに地味だし……」
「ううん、カティアちゃんは綺麗だし、可愛い」
来週月曜までまつつもりだったのですが、つい書いてしまった。
昼から今まで、休日を一日使ってしまった……。
所で、誰か過去ログ持ってないか? おまいらのこれまでのGJをオレに見せてくれッ
オレにネタをくれぇ。
では次の月の夜に、ご縁がありましたら『写真は撮らない主義だ』でお逢いしましょう。
――――それまでにまた発作が起こるんじゃないのかとか言うな。
>>348 連日の投稿乙。
次の投下が楽しみだぜ。
過去ログのほうだが、一応にくちゃんねるで見られるぜ。
一応俺もログファイル持ってるけど、どっかにうpればいいかな?
と、うpろだなんて一度も使ったことのない俺が宣ってみるてst
>>348 毎度毎度やってくれやがりますね。GJどころじゃない、ほんと凄いよ。
正装したカティアかぁ…たまらんなぁ……。
カティアスレは確か、3スレ目の100過ぎ辺りから元気になったんだよね。
それ以前はあまりSSが無いし、読んでて哀しくなることもあったり…
落ち着いてきたとはいえ、発売直後より今の方が元気あるってのが不思議なんだよねぇ。
>>348、GJです
質問ですが、女神の来日(温泉編)を題材に書く予定がありますか?
>>348 真打ちキタァ、前座の投下品が少しでもインスパイアの元になってれば幸いだす。
>>351 前スレは夏休みとかも挟んでたから終始加速が掛かってたっけ。
絵師さんもSSに触発されたりとそれはエライ展開でした。
>>349 見れたよー。サンクス。これからぼちぼち見ていきます。
>>350 早速確保。これで電波を受信しまくりです。
>>351 オチはひどいけどね。
>>352 今のところはありません、が再来週辺りに『女神の来日(鬼現し編)』があるかもしれません。
なんか『ひぐらし』みたいなタイトルだな。
>>353 真打ちかどうかはさておき、先の投下で衝動に駆られてしまった……。
今日一日ずっとすわりっぱなのはキミのお陰だ。
355 :
352:2006/09/13(水) 21:14:51 ID:d1iHJKvO
>>354 わかりました。いま、統夜とカティヤの温泉話を書こうと奮闘中です。
あっ、でもあまり期待しないでください。
>>355 期待するなと言われれば、期待したくなる質なんでねえ!
焦らず頑張ってくれよ!
>>355 くそッ、そんなことされたらまた発作がおきるだろうがッ
温泉は冬まで取っておきたいのにッ
>>357 おなじ温泉ネタでも書き手によって話は随分変わってくるもんです。
ゆえに温泉ネタが2つ3つあっても問題ないのです。
>>358 了解した。ではまたご縁があれば。
というか、スレって何KBまでなんだ?
512KBだった希ガス
神SSが数多く投下された前スレですら445kbだったし、別に容量は大丈夫だと思うが
>>360 がっつくようで申し訳ないが、確か500kbじゃなかったかね?
専ブラとIEで表示が違うんじゃなかったっけか?
確か専ブラが500kb、IEは512kbだったかと
>>348 人生最後の夏休みの1/5くらいをカティアスレで費やした上、
全く悔いがないと思っている人間がここにいる。問題ない。
>>348 高校最後の夏休みの1/3をカティアスレに費やした挙句
「これで最後」とか言っといて結局戻って来ている輩もここにいる。問題ない。
似たような境遇で真っ昼間からSS投下に来た阿呆も居る、問題無い。
と言う事で短いですが。
___
本日は晴天なり
久しぶりに晴れ間が覗いた休日、午後から二人で出かけようと
午前中に買い物及び家事を済ませるべく統夜は買い物、私は家事と役割分担で事に当たっていた。
洗い物や掃除を済ませ、折角なので布団を干そうとまずは統夜の部屋へ。
そこでよいしょ、と布団を持ち上げようとしたところでとある匂いが鼻をくすぐる。
・・・彼の、紫雲統夜特有の。主観だけれど、良い匂いだと思う。
くんくん
.
.
.
くんくんくん
.
.
.
くんかくんか
「・・・・・・は!」
堪能している場合ではなかった、早々に布団を干して、
午後から出かける用意をしなければ行けないと言うのに。
・・・でも、この香りは凄く、落ち着く。
チラ、と時計を見やると10時を少し回った所。
統夜が帰ってくるのは、確か12時付近だった筈、つまりは約2時間の余裕が。
「・・・大丈夫、起きれる筈よ。」
うん行ける、と何ら根拠のない自信と共に、タオルケットで体を包み、ぼふっとベットで横になる。
あぁ、やはりこの心地よさは尋常ではない。
その証拠に、眠気がこんなにも、すぐ、に・・・
―――2時間後
自室で、自分のベットで、ものすごーく幸せそうに眠る彼女を
幸せそうに、けれど恥ずかしさその他が入り交じり、なんとも言えない表情で見やる紫雲さんちの統夜君。
彼が彼女を起こして結局午後は二人で出かけたのか、
はたまた一緒になって昼寝と決め込んだのかどうかは、また別のお話。
___
以上、お粗末。
>>365 いいね、ほのぼのGJ!
それと唐突に『やたら耳年増で統夜の何気ない発言に激烈に反応するカティア』
なんて電波を受信する俺はとてもフランツな男です。
どうみても救いようがありません、本当ありがとうございました。
>>365 一緒にお昼寝するに5000GJ賭ける
>>366 問題ない
ツンデレ冥王のせいで統夜とカティアの体が入れ替わると言う電波を受信した上に
どう足掻いてもフランツな方向にしか進まない俺よりはまだ救いようがある
「なにを見てるんだ?」
夕食後、カティアが何かを熱心に呼んでいたので尋ねてみた。
「・・・・・・指輪?」
「えっ? はい。 なんでも特売をするそうでして」
見ると近所の宝石店の広告だった。
「やっぱりカティアも宝石とかに興味あるのか?」
そう言うとカティアは憤慨し「統夜! 私をなんだと思っているんです?!」
「そりゃ、決ってるだろ?」
その頭に手を置いて撫でてやる。
「俺の大事な女性だよ」
「統夜・・・・・」
「で、それは置いといて・・・・・幾らぐらいするんだ?」
その広告をカティアの後ろからのぞき見る。
「・・・・・・・・これ、特売だよな?」
「・・・・・・・・はい」
よく給料三か月分という言葉があるが・・・・それらを二倍してやっと一番安い特売品を買えるかどうかである。
「あっ・・・・その・・・・。 ほら、他にも安いやつとか・・・・統夜の気持ちが入ってればそれで・・・・」
「・・・・・すまない。 で、本音は?」
「やっぱりちょっとは高い指輪が欲しいかな〜」
「・・・・・・・・・・仕方がない」
「えっ! いや、別に冗談ですよ!」
カティアの言葉を背にして自分の部屋に一度戻る事にする。
部屋からアレを取ってきて、もう一度リビングに戻る。
「カティア」
「なんでしょうか」
右手に取ってきたアレを握り締め、左手でカティアの左手を取る。
「あんな高いのは当分無理だが・・・・」
カティアの左手の薬指に指輪をはめる。
「・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「偶々手に入れた玩具の指輪だけど・・・・・カティアのこの指は予約させてくれ。 ・・・・いいか?」
「・・・・・・・・・・当たり前です。 この指輪、大切にします」
指輪をお題にして書いてみた。
久しぶりに書いたから調子はでないのだが・・・・・・。
>>367 そのネタが一瞬で文章に昇華してしまった俺は破廉恥な男かもしれん。
でもそれを書くとエロパロ行きだなぁ……。
>>367 先生!そういったジャンルの正式名称を知っている俺もエロパロ行きですか!?
>>365>>368 君達の萌王攻撃で俺は塵も残らず消滅する所だったではないか!
ど う し て く れ る !
(カティア、いいか?)
(待って下さい、もうちょっと…)
(はやくはやく)
(なら手伝って)
(この飾り気の無い、いびつなケーキ、食べていいですか?)
(だめよ。我慢しなさい)
(えー)
(セットOK。いいわよ)
(よし、じゃあいくぞ。せーの…)
『祝・スーパーロボット大戦J 発売一周年!』
わーーー、パチパチパチ
「統夜、とうとう発売一周年ですよ!」
「ああ、たいしたもんだな」
「思い起こせば一年前…」
「時が経つのは早いものね」
「私達全員のスレも健在でなによりです!」
「俺のスレだけ無くなったけどな…」
「ぁ…」
「と、統夜はどこでも活躍してますから…!…ね?」
「そ、そうだよ!元気だしなよ」
「あ、飴なめます?チョコがいいですか?」
「はいはいそこまで!おめでたい日に下らないことするのは止めなさい」
「くだ…」
「じゃあカティア、時間もないしそろそろ締めちゃいなさい」
「え?は、はい。
えっと…ここまで長く続いたのは皆様のおかげです。本当にありがとうございます!
これからも続くことができるよう、どうか皆様…」
『応援、宜しくお願い致します!』
ってな絵です。その割には実に大したことない絵ですが
http://wktk.vip2ch.com/dl.php?f=vipper11954.jpg
逃げてー!ケーキ超逃げてー!
>>372 発売日覚えていて、それの記念として書いた己はGJだぜい!
あと、絵の方もかなりよし!
スパロボJテーマソング『CASTAWAY』が流れたよ……。
>>327 そっちがその気ならこっちもその気ッ
今月27日を憶えてやがれッ。
なんかいいネタないかなー。もう冥王はドラ○もんとかキテ○ツポジションでいいかなー。
>>375 その気になって何をしてくれるのだろう?
SSか、絵か。どちらにせよワクテカで待ってるぜ!
前から気にしてたけど…私、ふけ…大人びてみえる?
いや、そんなことないとは思うけど、三人の中じゃ年長に見られたり
歳の割にしっかりしてるね、なんてよく言われたりするのよね。
コレって遠回しにそういってるんじゃないかしら。
担当部分の整備が終わって、ふとそんな事を考えていた午後。突然隣から
「痛っ」
と短い悲鳴が聞こえた
「テニア!?」
「指、切っちゃったみたい」
どうやら整備中、テニアが指を切ってしまったようだ
「も〜、大丈夫?ちょっと見せて」
あー、もう。スパッて切れてるじゃない
「傷は大したことないけど止血と消毒は必要ね。ちょっと待ってて」
私はさっと医務室に駆け込むと、消毒液と止血材で処置を施した
「…これでよしっ。傷の割に出血が多いから驚いたけど、平気?」
「うん、ありがと」
「良かった…。もー、心配したのよ?」
私の心配をよそにテニアはへへっと笑ってみせる
「なぁに?急に笑ったりして」
「いや。前から思ってたんだけどさ、カティアって何だかお母さんみたいだよね」
「!!!?」
お、お母さんって…私、そんな風に見えるの?やだ、ちょっとショック
私は今までお姉さんのつもりでいたのに…
「ちょっと口うるさいけどさ、優しいし、アタシ達のことよく見てくれて…」
(でもそうなのかな?いーえ、私はきっと統夜と同じか1こ上くらいで…)
「〜…って、らしくないねアタシ。だいたい同じくらいの女の子にいうセリフじゃなかったか。
……あれ、カティア?どうしたのさカティ…」
(う〜、気にしだしたら止まらなくなって来た。
そう言えば統夜はどう思ってるんだろう)
もはやテニアの声は私には届かなかった
「おーい、聞いてるー。カティアー?」
(あーでもない、こーでもない、ぶつぶつ)
一人でそんなことしている内に、私に見兼ねたのだろうか。テニアはしかるべき措置をとった。
「統夜ー、ちょっと!カティアが変だよー!!」
「えー、テニアの報告によると急に鬱モードに入ったとかなんとか。
正直よくわからないんだが、どうした?」
「………」
「カティア?」
「……統夜は私がいくつに見えますか」
「は?」
「私の年齢です」
こうなったら統夜に聞くのが一番いい。ちょっと恐いけど、彼がどう思っているかが一番重要なんだから
「年齢?そうだな…」
統夜が私をじっと見ながらうーんと唸る
(わ…ちょっと恥ずかしいな)
…じゃなかった。どうだろう
「そうだな、」
言いかけた所で突然格納庫に怒鳴り声が響いた
「おや、ちょいとお待ちよ忍!」
「んだよ、っせーなー!」
「あんた、またやったね!ったく、あたしゃちょいと面食らっちまったよ!大体…」
「沙羅さん、18歳だよな…」
「…ええ。上には上がいるものね」
「何が?」
「い‥いーえ、なんでも!」
なんか私の悩みがバカバカしくなってきた
「あ…で、カティア。年だっけ?」
「ああ、なんかもういいです」
「え…?でも、何か悩んでたんじゃないのか?」
「いいんです。それよりお腹すきません?
一緒にご飯食べませんか?」
「はぁ…カティアがそういうなら」
女心と秋の空とでもいうのか。釈然としない統夜とは対象に、食事を共にできて上機嫌なカティアであった。
何が書きたかったんだろう、俺は…。
文章下手なのは重々承知だが、停滞気味ゆえに投下してみたり。
頭の中のイメージ通りに文章化するのは難しいね。
なんかコツってあるのかな。
-食後
「あ、統夜。口にソースついてますよ
………はい、とれました」
「ど、どうも…」
「いーえ。ちょっと子供っぽかったけど、かわいかったですよ」
「ッ(///)…参ったな。
カティアってホント、お姉さんみたいだ」
「え!?」
「やっぱ俺と同じか、ちょっと上くらいなのかもな」
「そうですか。
……統夜は、年上って…ゴニョゴニョ」
「でもカティアって意外とお茶目だったり、泣き虫だったりするからな。案外、年下だったりするかもな」
「…!そ、そんなことありません!私が年上でお姉さんなんです!」
「ほら、からかうと意外とムキになる所とか♪」
「もー、統夜の…いじわる(///)」
>>381文章がうまい人は地の文(セリフ以外の文)がうまいってばっちゃが言ってた
スレが停滞気味なら、支援するのが私だ。
>>193-196の追加シナリオ、8/29の紫雲くんの家庭の事情
『野菜の煮炊きに砂糖や味醂は邪道です』
カティアがテレビに出た日「そうだな、明日の晩飯は日々平穏にお邪魔するか」とか言っておいて、そんなコトはすっかり忘れてしっかり夜の十時までバイトしていた。
バイトを終えて、待っていてくれたカティアと帰ってくると
「統夜のアホ」
とむくれたテニアとメルアが玄関で出迎えてくれた。
「や、つか……いきなりですか」
腰に手を当て顔中で不満を表しているテニアと、こちらの非を嫌が応にも自覚させる悲しい顔をしたメルアの二人は
「昨日、日々平穏に行くって言った」
「統夜さんは、私達のコトなんてどうでも良いんですね」
カティアちゃんとは仲良くデートして来たのに。とか何とか。
「…………あー、デートって言うか」
だらだらとダベりながら帰ってきてだけなのだが。
カティアは焦りながらいえ違うの私は切らした醤油を買いに行ってついでに通りがかった統夜と偶然ばったり鉢合わせて統夜がもう夜も遅いし女の子一人歩きは危ないから一緒に帰ろうって統夜がお願いするから私は……とか何とか。
急いでまくし立てるカティアを、二人は不審そうに眺めている。
「二人とも、とりあえず今日はもう寝よう」
この話はこれでお仕舞いだ。と切り上げようとするオレに、テニアとメルアは揃って「えー」と不満を口にする。
「大丈夫、明日のバイトは三時には終わる。明日こそ行こう」
と約束すると、二人は不審そうな顔をしながらも一応納得して
「分かりました。明日は絶対に帰ってきてくださいね」
「もう、しょうがないからそれで良いよ」
と引き上げていった。
「あの、統夜……」
申し訳なさそうにうな垂れるカティアを見て、可哀想になって、同じくらい意地悪したくなったが止めておくことにした。今日は気乗りがしない。
「あー、カティア……何か残ってないか?」
「はいッ。今日はヒラマサの煮付けですよ」
帰り道で羽織っていた薄桃のカーディガンを椅子に掛けて、代わりに緑のエプロンを装着したカティアは楽しそうに台所に立った。
その後姿をカティアが手早く淹れてくれた熱いお茶を苦労しながら啜り、眺める。
や、つか、『ヒラマサ』が何なのかは知らないが、とりあえず醤油の煮詰まる匂いが漂ってきて、簡単にサラダでも作っているのかトマトをザク切りにする音、キャベツを千切りする音が耳に優しくて
「ん……良いな」
と、思わず口をついて出た。ひどく遠い昔、母さんがそうやって台所に立っていた頃を思い出した。
「何が良いんですか?」
あっという間に準備を終えたカティアが、優しそうに微笑んで料理を並べて尋ねる。
何となくその顔が、死んだ母さんを思わせる。別に似てるわけじゃないんケド、つか、全然似てないんだケド。
母さんはもっと目鼻立ちが薄くて、そもそも目は日本人らしい黒だったし。けれど、何となく死んだ母さんを久しぶりに思い出して、少し切ないような、そうじゃないような気持ちになった。
「や、別に」
ただ、それを口にするのはひどく恥ずかしい気がして、素っ気無くオレは湯気を立てる茶碗に顔を伏せた。
カティアは、温め直したからちょっと味は落ちるかもしれなくて……ゴメンなさい。なんて本当に申し訳なさそうに小さく頭を下げているが
「…………旨い」
と呟くと、ほっとした顔をして、満面の笑みをしてくれた。
ゴボウとヒラマサという魚の煮付けは、初めて食べる魚なのにどこか懐かしい。ゴメン、鰯の缶詰汁掛けゴハン、炒め焼肉のタレ、マヨネーズトースト。長らくお世話になったケド、今更言うケド……正直こっちのが数段旨い。
そりゃカティアが自分で捌いた魚は見た目不恰好だし、きっと本職の人が見たら噴飯モノの出来なんだろう。けれど、
「ヒラマサはこれから美味しい時期なんだそうです。ゴボウも本来秋が旬なんだそうですよ」
と、カティアはオレの向かいでにこにこと教えてくれる。多分、魚屋や八百屋の受け売りだ。
落し蓋は野暮、代わりに昆布を載せるのがキモなんですって。反り返る昆布を何度もひっくり返して使うんですよ。とか、どこから仕入れてきたのかそんなことを楽しそうに喋るカティア。
「そっか…………なぁ、カティア」
あんまり楽しそうで、嬉しそうなカティアを見て不意に尋ねたくなった。
「何か楽しそうだケド……何かあったのか?」
きょとんとして、それからクスクスと笑うカティアは
「だって、統夜……本当に美味しそうに食べてるから」
と、オレの頬に指を伸ばしてきた。
その穏やかな微笑みが、日向の夢の様な指先が……ああ、もうロクに顔も思い出せない母さんに似ていると思った。
オレの頬に付いた米粒を摘んで口に運ぶその仕草が、ひどく胸を締め付けた。
385 :
蛇足:2006/09/17(日) 18:12:49 ID:fFEKaNpL
「ねー、カティア。お弁当美味しかった?」
「え? お弁当は統夜の分しか作ってないわよ?」
「違うよ、ほらここについてるアレのコト」
「ッ!! テ、テニア。あなた夜ッ」
「ふふん、壁に耳あり障子に目あり、だよ」
>>386 やめろ!…ああ、なんだ。それなら良し。
388 :
それも名無しだ:2006/09/17(日) 19:01:06 ID:HyPYGbpG
sage忘れスマソ
>>382 なるほど、ありがとう。確かに神SSを読み返してみると、みんな地の文が上手いな。
>>385 な、なんてペースの早さなんだ!そのくせ肝心の文章にもぬかりがない。
えぇい、
>>385は化け物か!?実にGJ!!
>>390 txtにあらかじめ書いておくことを薦める。
書いてしまえばコピペだけで済むし。
>>390 モノ自体は随分前に書いてあったので、うpしただけですから。
あと何個かストックがあります。
現在は来週、27日、再来週分をぼちぼち弄っている最中です。
一応ウラを取るためにフルメタ読み返したりJやり直したり。
あと、地の分は統夜の一人称が基本で書いているので、実はセリフ感覚で書いています。
さして大したことないのはボクとキミの内緒だ。
>>391-392 こんな五流だか十流だかわからん輩にアドバイスをくれる
カティアスレ住人の親切心に感動しました!ありがとうございます!
…しかし
>>392さん、ストックが複数あるってのは十分凄いと思いますよ。
カタカタカタカタ・・・・・。
「は〜、なんとか終わったわ」
両手を上に上げてノビをする。
「やっぱりパソコンでやると早く終わるのね」
目の前に鎮座するパソコンのディスプレイをねぎらいの意味を込めて軽く叩いてみる。
この紫雲家の家計を司る私は、当然の如く家計簿をつけることになる。
だが、家計簿帖を付けるのもあれは中々面倒なものだ。
想像以上に升目が小さく、電卓を隣りに置かなくてはならないのは簿記を取得していない私には難しいものがある。
そんな私に配慮して統夜がパソコンに家計簿のソフトを入れてくれたのだ。
(やっぱり、持つべきものはいい旦那様ね・・・・・・きゃっ!)
で、そんな素敵な旦那様は今バイトだ。
「そういえば統夜のパソコンって触った事ないわね・・・・」
この家も当然ネット環境は整備されているし、このパソコンもそういうソフトは入っている。
だが、基本的に統夜の私物なので私やテニア、メルアが使うことはない。
「ちょっとネットで晩御飯のメニューでも探そうかしら」
最近テニア辺りから食のマンネリが指摘されている今日この頃である。いい機会だ。
一応、これでもパソコンの使い方は知っている。
似たような媒体ならナデシコに乗っているときに何度も使ったことがある。
「えっと・・・・これをこうで・・・・・・」
性能が高いようで、直ぐにトップページが出てきた。
「そうね・・・・・晩御飯と野菜で調べてみようかしら」
好き嫌いが多いメルアの為に、なにか美味しい料理が無いか調べてみようと思ったのだ。
検索ワードを入れるダイアログボックスにカーソルを合わせる。
すると今までの検索履歴が出てきた。
「これって統夜の・・・・・・・・・・・・・・・?!?!?!?!」
それをみた私の思考は撃墜直前の人工知能と化していた。
「・・・・・・・・これはどういうことですか?」
パソコンの前の椅子に座る。 統夜はその私の前に正座している。
「いや、なにって・・・・・・」
「この検索履歴はなんなんですか?!」
机を叩く。 ――――かなり痛い。
「いや・・・・その・・・・・」
統夜の検索履歴・・・・・その中には・・・・・その・・・・・ひわ・・・・なに言わせるんですか?!
「つーかカティア。 話を聞いてくれ」
「いいえっ! 言い訳なんて聞きたくないです!」
まさか統夜がこんなのを見るなんて・・・・かなりショックです。
こういった経緯で緊迫した夕食を過ごした。
テニアは怯え、メルアはきょとんとしていた。
そのまま怒り心頭で風呂に入り、真っ直ぐ寝室のベッドに潜り込む。
「なによ、統夜ったら・・・・統夜ったら・・・・統夜・・・・・」
気が付いたら涙が出ていた。
(私ってそんなに魅力がないのかな・・・・)
最近はテニアからも世帯地味ているといわれる状況である。
そんなんだから統夜がああいったポルノサイトに向かったと思うと涙が出てくる。
そこへ、一番聞きたくて、一番会いたくない人の声が飛び込んできた。
「カティア〜? 入っていいか?」
統夜だ。
「寝てるのか? ・・・・・・・入らせてもらうぞ」
なんで?!!?!?!?!?!
女の子の部屋に許可なく入るような人じゃないでしょ!?
「いや・・・・あのさ、さっきのアレ。 誤りたくて・・・・・」
私は布団の中に潜ったまま、統夜の言葉を聞く。
「その・・・・あれだ。 俺も男だからさ。 その辺りは許して欲しいんだ」
「でも・・・・・! ・・・・・・・あ」
つい、布団から飛び出してしたまった。
「起きてたのか。 それにその涙・・・・・」
「なっ、なんでもありません!!」
あわてて顔を拭う。
「・・・・・・その・・・・統夜?」
「なんだ?」
「そんなに私の体は魅力がないですか?」
「ブルスコファアァァァ!!!!」
恐ろしい勢いで統夜が吹きだす。
「だって、統夜は私のこと、好きなんですよね? 私も統夜の事、大好きです。 それなのにあんなサイトを閲覧するから・・・・・」
「いや・・・・・・そのさ・・・・・・」
顔を真っ赤にして統夜がうろたえる。 私も、そんな統夜を見て微笑む余裕がないほど赤く染まっている。
「俺もカティアの事、大好きだ。 でも、だからこそ肉体関係を持ちたくないんだ」
真っ赤な顔を背けながら統夜は続ける。
「せめて結婚するまでは・・・・な?」
「じゃあ、私の体に魅力がない訳じゃ・・・・・」
「そんな訳あるか。 カティアは十分魅力的だ」
それだけ聞けば安心できる。
気が付いたら私は統夜の首に腕を回し、抱きしめていた。
「あっ、でももうあんなサイトは見ちゃ駄目ですよ」
「ええっ?! そんな・・・・・」
「そんな、じゃありません!!」
このお話は、マオ、カナメ、テッサ、さやか、美久、カティア、テニア、メルアの女性8名と、クルツ、相良、甲児、マサト、統夜の男性5名、計13名が温泉旅行をしたときの話である。
(んんー、ここは?)
まだ眠気が残る中、統夜は少しだけ目を覚ました。
混沌とする頭の中で、統夜は記憶の整理を行い、自分が温泉旅館にいることを思い出した。
腕の時計に目をやるとまだ5時前。
(んん、あともうすこし…)
そのまま意識を睡魔にゆだねようとした、が、
クルツ「zzz」甲児「zzz」マサキ「クク、…ククク」
(…うるさい)
三人のいびきで統夜は睡眠を邪魔された。さらに、
「んぅ〜、…おれは、あきらめないぞ…。ぜったいに、のぞいてやる……zzz」
「さ、さやかさん、ごかいだ。…や、やめてくれ…zzz」
「ククク…ついに、かんせいした。…やはり、おれは、ふかのうを、かのうに……zzz」
「…って、お前ら本当に寝ているのか!」
統夜は布団から起き上がり、三人のありえない寝言についツッコミしてしまった。
おかげで眠気が覚めてしまい、少々悩んだ挙句、朝風呂を浴びにいこうと考えた。
「統夜、どこにいく」
扉の前に立ったとき、近くで(警戒しながら)寝ていた相良が声をかけてきた。
「ああ、これから風呂に入るところだ」
「そうか、なら普通に楽しんでこい」
―――その言葉は、昨日風呂に行くといった三人(クルツ、甲児、マサト)にもかけられていた。
その後、夜になって三人は服をボロボロにし全身にかすり傷を負ってひどく疲れた様子で帰って来た。
統夜はその言葉の意味を知っていた―――「のぞきをするな」と。
「ああ、わかっているよ」
そう答えながら、忠告を無視してひどい目にあった三人のバカを見た。
「ふぅーっ、気持ちいい」
朝早く、誰もいない露天風呂で、アルバイトや騒動の多い学校生活、マサキの質の悪い悪戯などで溜まった日々の疲れを取るかのように大声を上げた。
「ええ、気持ちいいですね〜♪」
その声に返すかのように、女湯から声。
「!!カティア、そっちにいるのか」
「はい、そうですよ。実は、さっき統夜が脱衣所に入るのを見たので、私もはいっちゃいました」
揚々とした声が響いて返ってきた。
「今私一人だけでだれもいません。あ、だからといって、のぞいちゃだめですよ」
カティアの可愛らしさとちょっと期待が入ったその声は統夜の心をくすぐった。が、すぐさま宗介の言葉とバカ三人の怪我の有様を思い出した。
「残念だができないんだなあ、これが」
「?それ、どういう意味ですか」
「んにゃ、気にしない気にしない」
「変なのー。あっ、統夜、外を見てください」
言われた通り統夜は顔を外に向けた。
「おっ、日の出か」
山々の後ろから太陽が少しずつ、少しずつ顔を出して、薄暗かった森や街を明るく彩っていった。しばらく眺めていると、どこからか白い鳥の群れがやってきて太陽の中を進んでいった。その景色はなんともいえない壮大さがあった。
「うつくしいですねー」
「ああ、そうだな」
統夜もカティアの見ている同じ美しさを見て、心のそこから感激した。
しばらく見ていたが、いつしか鳥は見えなくなり、太陽もずいぶんと昇ってきた。
「だけど、残念だな」
「?なにがです」
「この隔たりのおかげでもっと美しいものが見られないことがさ」
「え、と、統夜!」
「だけど、のぞいちゃいけないんだよな」
「え、あ、べ、別にのぞいても……い、いえ、のぞいちゃダメです!あっ、でも…」
あわめふためいた声が響き渡った。
「…ぷっ、ははははは」
統夜はそれをおかしく思いつい笑ってしまった。
「!?統夜」大きな怒鳴り声がした。
「ごめん、でも、本当にそんなことするわけないのに、お前が勝手に暴走するからさ」
まったく、もう、と女湯の方から聞こえた。
「カティア」
「なんですか」
「今回の旅行は楽しかったか?」
「…はい、楽しかったです。いいえ、今でも楽しんでいます。こうやって統夜やみんなとおしゃべりしたり、遊んだり、笑ったり、はしゃぐことができましたから。またひとついい思い出ができました。」
以前カティア・テニア・メルアからいろいろ話を聞いたら、三人ともフューリーの施設に来る以前の記憶があまりないらしい。フューリーの施設にいたときもいい思い出がないという。
だから、そんな彼女達にとって、ナデシコやアークエンジェルで過ごした日々は始めての思い出。忘れられない記憶を手に入れることができた、と喜んでいた。そんな彼女達は今でも、日々を手に入れて喜んでいるのだ。
「統夜はどうでしたか?」
「俺も楽しんだよ。みんなと来て本当によかったと思っている。」
戦後、統夜は、他の要因もあるが、彼女達の思い出作りを手伝おうと思った。
彼女達の住まいの提供や保護をするといってきたプロスペクターさんの申し出を断り、自分の家に招きいれ、ネルガルやミスリルの協力を得て一緒に学校に通わせることにした。
結果、彼女達だけでなく、自分も以前とは比べ物にならない楽しい日々を手に入れられた。そして今、彼もまた一つ、楽しい思い出を手に入れていた。
「またみんなでどこかに行こうな」
「…あの、統夜、みんなでまたどこかに行くのもいいですけど、できたら、その…」
「できたら?」
「…次は二人で温泉に行きませんか」
………男女二人、誘惑、お泊り、混浴、同室、etc、etc……えーっと、まてよ、未成年がお泊り、これ違法だったっけ、いいや、大丈夫だ。え、じゃあ、それはつまり、やってしまって…いいのだろうか?
「?統夜」
カティアに呼びかけられて統夜は我に返った。一瞬迷ったが、
「…ああ。わかった。一緒に行くと約束するよ。」
「はい、約束です」
互いの顔は見えていないが、二人は共に頬を赤らめながら約束をした。
一方、とある一室で
マサキ「なんか腹立たしいが、まあいい、いい情報を手に入れた。ククク…また面白いことになりそうだ。」
クルツ「マサキ、なにしているんだ」
マサキ「ククク…俺が開発したこの盗撮装置で女湯を覗いて…き、貴様ら、なぜここにいる!それより、何で立っていられる!!」
クルツ「ふっ、甘いぞ、マサキ。目の前に花園がある限り、怪我なんて関係ない。俺たちはどんな手段を使ってでも女湯を覗くんだ!」
甲児 「そこでお前の力を頼ろうと思ってお前を探していたけど…」
クルツ「まさかお前が抜け駆けして女湯を覗こうとしているとは思わなかったぜ」
マサキ「クッ、き、貴様ら、この装置はウィスパードの女達を脅迫するためにあって、お前たちが考えているような…」
クルツ「はいはい、このことは黙ってやるから、俺たちにも見せろよ」
甲児 「マサキ、素直になったほうがいいぜ」
マサキ(…後で冥府に送ってやる)
甲児 「ところで、どうやって盗撮装置を仕組んだんだ?」
クルツ「それより、なんでさっきから画面に女の子が映っていないんだよ」
マサキ「…アヒルのおもちゃに盗撮装置を仕組ませて、次元連結システムで女湯に飛ばした。見事着水したのだが、さっきから壁のほうばかり向いていて何も映らん」
クルツ「そのアヒルの隊長さんに自走装置はついているか?」
マサキ「怪しまれるから付けてない」
クルツ「くそ、それじゃ使えないじゃないか」
マサキ(…絶対冥府に送ってやる)
甲児 「おい、戸が開く音が…足音が近づいてくるぞ」
クルツ「こうなったらその誰かさんが(アヒルを)拾ってくれるのを期待するしかない」
甲児 「あっ、画面が…!!!」
画面が揺らいだ後、一面に宗介の顔が映った。
宗介 『まさかここまでするとは思わなかった。お前達を甘く見ていた』
三人 「………」
宗介 『しかし、残念だがここの温泉は決まった時間に男湯と女湯が入れ替わる。もっと情報を収集すべきだったな』
三人 「………こんなオチありかよ」
宗介 『マオ、獲物は確保した。後は任せた』
マオ 「OK、後は任せてあんたはゆっくりしていいよ」
クルツ「!姐さん、な、なんでここに」
さやか「甲児君、今からじ〜くりお話しましょう」
甲児 「さ、さやかさん、これは何かの誤解であって、その…」
美久 「すみません、マサキ君の行動を予測できなかった私の監督不行届きです。彼は私が責任もってお仕置きしときます」
マサキ「み、美久、貴様、冥王たる俺に逆らうつも…おい、何もっている、や、やめ」
マオ 「It’s a show time」
三人のその後はいうまでもない
投下したけど、なんだか文章が痛々しくテンポが悪いように見える。
特に本編の最後を書いていて、これで大丈夫かと不安に思う。
だが、自分が書きたかった話が書けた。後悔はしていない。
さて、これから三人娘の浴場での容姿について語れるだけ語ってみますか。
ん?なんだあのきt(オルゴンライフルFモード
>>400ぅぅッ
しっかりするんだ
>>400ッ
オマエがこの短編の筆者だろうがッ。さあ立て戦友ッ、今こそそれを語らないでどうするッ
とにかくGJだッ
あ……なんだ、このひかくぁwせdrftgyふじこ(ry
>>395,
>>400のお二方、実にGJでしたぞ!一日にこんなに良質なカティアSSが読めるなんて最高だ!
しかし前から思ってたがこのスレの流れは緩急が激しいな。
停滞気味になったかと思えば、大量のSSが投下されることがよくある。
フルメタとか知らないけど、とりあえずヘタレながら投下しに来ましたよ。
私は最近、重大な事実を知りました。
それは………私よりテニアの方が料理が上手いと言う事。
メルアは予想通りでしたが、てっきり食べる専門だと思っていたテニアは意外と家庭的。
それに合わせて、統夜がその事を褒めたものだから、今ではすっかりテニアが家事をやっています。
このままでは、家庭的で綺麗なお姉さん的な私の存在がますます薄れてしまいます。
洗濯や掃除等は、アイディア次第でどうにでもなりますが、料理だけはアイディアだけではどうする事もできません。腕はテニアの方が上なのですから。
かと言って誰かに相談するも、
カナメさん……サガラ君がいるので統夜にバレる危険性あり。
さやかさん……兜君がいるので統夜にバレる危険性あり。
美久さん……木原マサキがいますので論外。
アキトさん……ミスマル艦長がいますのでこの人も論外。
だめです、この近辺の人はどうしても統夜にバレてしまう可能性が浮上します。だって、統夜に美味しい料理を食べて貰いたいじゃないですか、皆さんもそう思いますよね、違いますか、そうですか……。
統夜達が簡単に出入りできず、尚且つ腕のいい料理人がいる所……、
「それで、僕に料理を教えて欲しいと?」
「はい!」
考えた結論……簡単に入ることができないオーブに住んでいる、スーパーコーディネイターのキラ君。
「でも、なんで僕なんですか?」
「ちょっと、色々と考えた結果です」
「でも、僕そんなに料理したことないし、人並みにしか」
「それでもいいんです! お願いしますヤマト先生!」
「困ったなぁ……」
私は頭を下げてお願いしますが、キラ君の口調は明らかに困っています。
「いいんじゃないか、やってあげても」
「バルトフェルドさん」
「こんな可愛い娘がこれだけ頭を下げて頼んでいるんだ。断るなんて男として最低だぞ?」
そこに、砂漠の虎ことバルトフェルドさんがコーヒーを片手に軽い口調でやって来ました。
「でも」
「でもなんだね? そもそも、人並みとか言いながらこの家ではキラが料理担当だろうに。母親を差し置いてね」
「そうなんですか?」
「え、ええまぁ」
やはりコーディネイターだけのことはあるのでしょうか、キラ君の料理の腕は相当な物だとバルトフェルドさんは語っていました。
そしてもう一度キラ君に頭を下げます。
「……わかりました。僕でよかったら」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
しばらく間が空き、キラ君は了承してくれました。
「おね〜ちゃ〜ん! あそぼ〜!!」
『トリィ』
「わっ!」
その時、この話が終わるのを見計らったかのように、この家で暮らしているという子供たちに手を引っ張られました。
「もうおはなし終わったんでしょ?」
「え、えぇ」
「だったら遊ぼ遊ぼ!」
「アスランとディアッカがよわくてこまってたの。ねえちゃんも悪役やって〜!」
「え? 私悪役なの?」
「うん! あくのおんなかんぶ! ほらいこ〜!」
「わ、わかったから! 手をっ、引っ張らないで〜!」
『ハロ、カティア〜』
『トリィ』
子供は元気が一番と言いますが、この子達は聊か元気があり過ぎているようです。
「じ、じゃあ、今夜の夕食の時にでも」
「は、はい〜!」
「う〜ん、これで今日の夕食は期待できそうだ」
少し引いているキラ君と、楽しそうに笑っているバルトフェルドさんを尻目に、私は子供達に引っ張られていきました。
そして今日から私の特訓は始まるのでした。
打倒テニア! 待っててね統夜(はぁと)
続き?勢いで書いたやつだから多分、今のところない。反省もない。
人が頭痛で一晩くたばってた間に何してやがりますかチミらは。
当スレ名物職人合体攻撃SS集中投下で撃沈されたのは俺だけでは無い筈だ。
「今日も一日中、雨止まなかったなぁ。まったく、洗濯物が干せません」
最近、雨ばかりで洗濯物が溜っている。
「コインランドリーに行かないといけないかもしれないわね」
ふと、時計を見る。もう少しで統夜が帰ってくる時間だ。
そういえば、統夜は出かけるとき、傘を持っていかなかった。
傘を持って迎えにいこう。
雨の勢いはそれほどでもないけれど、傘は必要なはずだ。
統夜が喜んでいる所を想像すると、自分も嬉しくなる。
ところが、
「あ!、カティア、良いところに、その持ってる傘ちょうだい」
そういえばこの子も忘れていったんだった。
断るわけにもいかず傘を渡すことになってしまった。いまさら、取りに帰ったり、買いに行っても間に合わない。
私は差している傘一本で向かうことになってしまった。
「ん、カティア迎えにきてくれたのか」
「はい、本当は統夜の分の傘も持ってくるはずだったんですけど……」
「別に良いさ。こうすれば良いだろ」
そう言うと、統夜は私の傘を持ち、自分達の上に掲げた。
属に言う相合傘だ。
「この傘大きいし、雨もそんなにひどくないし、十分だろ」
「こ、これって恋人同士でするアレですよね?」
「いつも学校で忘れた奴がやってるだろ。気にすることないよ」
だけど、異性としているとそういう風に見えると思う。
現に、私たちのことを見てなにやらヒソヒソ話している人たちがいる。
そう思うと私はもっと見せ付けたくなった。
統夜に身を傾け、肩に寄り掛かる。
「な、何してるんだよ、カティア!」
「帰るまでこうさせてください」
「……わかった」
テニアには感謝しよう。
そんなことを思いながら、私は統夜と帰ったのだった。
余談だが統夜は折り畳み傘を持って行っていたらしい。
私を気遣ってくれたことがまた、嬉しかった。
リアルに待ってたら、これだ……GJ。
どのSSもなんてGJな出来なんだ。今回も集中投下でやられたぜ。
職人のみなさん、乙でした。
何となく、カルヴィナ編で戦闘に出なかった統夜との出会いなんて考えてしまった。
統夜「……何だよ、俺の顔に何か付いてる?」
カティア「ごめんなさい、知っている人に似ていたものだから」
統夜「ナンパならよそでやってくれよ、俺は忙しいんだから」
カティア「……つまらないことを聞くけれど、ご両親は?」
統夜「どっちも死んだよ。母さんは俺が5つのとき、父さんは……もう4年になるかな」
カティア「去年ではなくて?」
統夜「え? いや、中学の時で間違いないはずだよ。まぁ、滅多に帰ってこなかったから実感無かったけど」
カティア「……そう、ごめんなさい。変なことを聞いたわ」
>>409 面白そうだなと思って考えてみた。
なにwwwwwこのwwwwww月9wwwwww
というストーリーしか思い浮かばなかった。
中学に上がってすぐの頃、親父が死んだ。
もともと実験だなんだでほとんど家に寄り付かないような親父だったが、それでも死んだと知ったときは泣いた。
それ以来オレの親権は母方の叔母一家に移され、中学を卒業するまでその人と一緒に住んでいた。
どっかのドラマ何かにあるみたくオレの両親の遺産に手を付けるでなく、叔母はオレにごく真っ当な中学生活をさせてくれた。
それでもやはり住みなれた街が落ち着くし、親が残してくれた家も気になる。オレは実家近くにあったある都立高校に進学し、結局この街に帰ってきたのだった。
都立陣代高校。泉川駅前から歩いて十分程の場所にあり、オレの家からは歩いて二十分少々の高校。
一人暮らしだというのに家事一切やったことのないオレは、ぐだぐだと自堕落な生活を送っていた。もっとも、そんな生活は半年も持たなかったが。
「あの、統夜。こんな物見つけたんですが」
洗いざらしのシャツとデニムパンツなんて格好で元客間にして現オレの部屋に現れたカティアは、分厚い一冊の本……アルバムを差し出した。
「これ、大事なものなんじゃないですか? テニアの部屋の押入れに他の雑貨なんかと一緒に入ってたんですが」
「ん、サンキュ」
古ぼけたアルバムを受け取る。
「あ、あのッ、中は見てませんからッ」
「あ? ああ。そんなの良いのに」
オレはスチールラックに適当にアルバムを突っ込んで、広げっぱなしの雑誌に再び顔を伏せた。
「…………」
「何? まだ何か用?」
カティアはどこか寂しそうにそのラックに突っ込まれたアルバムとオレとを交互に見ている。
「その、良ければ……統夜の……いえ、何でもありません」
多分、オレの両親の話を聞きたいのだろう。けれど、カティアは、三人は聞けない。特に親父のは。
別にそうだと聞いた訳じゃない。だが、三人を逃がしたのはどうやらウチの放蕩親父だったのは間違いないみたいだった。
母さんが死んで以来、オレはいつも滅多に帰ってこない親父を待って暮らしていた。一応叔母が見には来てくれていたが、ほとんど一人で暮らしていたようなものだ。
その割りに家事一切アレなのは我ながらどうかとも思うが、仕方ない。
休日に家族で出かける、なんて想い出はほとんどなく、そこのアルバムの中の写真はまだ母さんが生きていた頃の物ばかりだ。
そう言えば小学校から現在に至るまで、オレの写真は入学、卒業、修学旅行なんかのクラスで撮った集合写真くらいしかない。
携帯に入れてあるスケジュールを確認。明日は敬老の日、バイトも入れていない。
「なあ、カティア。テニアとメルアは何やってる?」
「え? テニアはさっきまで私と部屋を片付けていました。メルアは自分の部屋に居ますよ」
「そっか、居間に呼んでくれ」
オレは読んでいた雑誌を部屋に一つしかないラックに突っ込み立ち上がった。
「統夜ー、話って何?」
居間に紫雲家の住人が集合する。
「ん、テニアさ、明日って特に何か用事はあるか?」
「えッ!? それってデートのお誘い?」
「む、何をもってデートだって言うのかは分からないけど、出かけるって意味ならそうだ」
「嘘ッ、私で良いの? ってか、わざわざ何でこんな所で言い出すのよ」
はッ、まさかこれは他の二人にハッキリと現状を知らせる為にッ!? とか何とか、おかしなことを口走るテニアを生温かい目で様子観察しておく。
「メルアは? 部活大丈夫か?」
「え? あ、はい。昨日今日とずっと練習続きだったから、せっかくの連休最後くらい休みにしようって」
「そっか、じゃ大丈夫だな?」
「はい。……あの、統夜さん? わ、私も……で、デートですか?」
「だから、何をもってデートって言うのかオレは知らないけど、とりあえず出かけよう」
「は……はいッ」
湯上りの髪が、盛大に頷くメルアに少し遅れて金色をなびかせて揺れている。そんなに嬉しいなら、言い出した甲斐があったというものだ。
「んじゃ、カティア。明日はどっか行くか」
「へ? あ、あの……私も行って良いんですか?」
「当たり前だろ、行かないって言っても連れてく」
カティアは目を丸くして、そうしてから
「……はい」
と笑ってみせた。
「いやもう、盛り上がってる所悪いんだけど……」
テニアは呆れ顔で
「結局、どこに行くの?」
と尋ねた。
「…………どこにしよう?」
「嘘ッ、決めずに言ったのッ?」
あきれ返る三人を前に、とてもじゃないが何で行きたくなったか、なんて言い出せなかった。
結局どこへ行くかは決められず、また明日考えようなんて行き当たりばったりな日和見意見でその場を誤魔化して、自室に帰ってきた。
想い出を形にするのが、アルバムだって言うのなら。
オレは乱雑にラックに放り込んだアルバムを取り出して開いてみた。
ご飯を口の周りにべったりくっつけて呑気に笑っているオレと、慌てている親父の写真。
どこかの河で得意げに泳ぐオレと母さん。
保育園の白い園児服を着てアイスを食べてるオレと親父。
腹を出して昼寝しているオレと、その隣で寝ている母さん。
そのどれもが、オレばかりを写していた。膝を擦りむいて盛大に泣いていたり、つまみ食いをしていたり、風呂に入っていたり。
こうして開くのは、実は初めてだった。アルバムの中には、確かにそういうことがあったんだと雄弁に語る証が、今日までオレを待っていてくれたのだ。
最後のページ、最後の一枚だけ不自然に抜き取られていた。無理に剥いだのか、明らかに写真の形の跡が残っていた。
ふと思い立って、押入れに突っ込んだままにしていた親父の遺品の箱を引っ張り出してみる。
オレの若さ故の過ちの宝物に混じって箱が一つ。親父が『書類上』死んだその時まで手元に置いていた物は、同僚だという人から郵送されていた。四年以上中を見ようとも思わなかった。
自分のやりたいことをやりたいようにやって死んだ人だから、別れなんて惜しんでも仕方ないとか思ったからだった。
最後の一枚は、その箱の中、小さな写真立てに納まっていた。死んでまで卑怯なヤツだ。こんな、家族想いな振りまでしやがって。
どこかの動物園で、家族三人が揃って写っている唯一の写真だった。多分、この後母さんが死んだんだ。
それ以降のページには、何もなかった。
半分以上のページが白紙のまま新しい想い出を待っている。
案の定カティアはまだ起きていて、キッチンの小さなテーブルで金銭出納簿と格闘していた。
「カティア、明日さ、弁当頼めるか? 四人分」
顔を上げたカティアは優しげに微笑んだ。
「はい、任せてください。とびっきりの四人分」
「サンキュ。……悪いな、いつもいつもそんな役ばかりで」
「いえ、私はやりたいからやってるんです。気にしないで下さい」
あ、お茶、飲みます? と立ち上がるカティアを手で制して
「もう寝るからいいよ、ありがと。あと、明日は動物園だ」
と告げると、カティアは小首を傾げてからもう一度微笑んだ。
戦争が激化する中、都内の動物園では飼育していた動物……特に大型であったり肉食であったりする動物を薬殺する筈だったらしいが、幸いにして戦争は二年弱という期間で終わったことから難を免れていた。
とにかく、戦争が終わり半年が経った今年の春から動物園も再開されている。
「んー、何か思いつきでここまで来たけど……オレ、ちょっとワクワクしてきた」
呆然とそう呟くと、テニアが
「でしょー、私もうさっきからドコから回ろうかってことばっか考えてるよ」
なんてきょろきょろしだしている。
「私ッ、ペンギン見たいです」
何故真っ先にペンギンなのか、メルアは入り口で目ざとく手に入れたパンフ片手に目を輝かせている。
「私、やっぱり像って見てみたいです」
とカティアもテニアの持つパンフレットを覗き込み、興奮を隠しきれていない。しかし、初めて来た動物園で見たい動物が像とは、意外性のカケラもない辺りカティアらしい。
「よし、じゃあ皆の意見の真ん中を取ってまずはヤギだ」
「嘘ッ、どこをどう真ん中にしたらヤギなのッ?」
歩いて回るには少々広い園内を物ともせずずんずん歩いていく我が家のお姫様三人。とか言うオレ自身、十数年ぶりの動物園が楽しくて仕方がない。
結局昼食を摂ったのは、園内を満足いくまで一周した午後一時を過ぎてからだった。
ちょっとした芝生でカティアの弁当を他人の目を気にせず広げる。
「ちょっと今日は早く目が覚めたんですよ」
とメルアが持参していたバスケットを開く。中にはパウンドケーキが収まっている。本気で楽しみにしてくれていた様だ。
ナデシコに居た頃習ったと言うメルアのパウンドケーキを食べ終えると丁度良い具合に眠くなってきた。
ウサギやヤギのエサやりの時間をしっかりチェックしていたテニアは、食事を終えると同時に文字通り脱兎の如く駆け出して行った。アイツに疲れの概念はないのだろうか?
メルアはメルアでもう一度ペンギンに逢いたいとふらふら出て行った。
カティアもちょっと散歩してきます、と恥ずかしげに歩いていった。明らかにテニアの後を追い掛けている。間違いなくエサやりに参加する気だ。
オレはおー、行って来い。と歩き去る三人に適当に手を振って、腕を枕に寝転んだ。
呆気にとられるくらい薄い空色に、刷毛でなぞったような雲が流れていく。秋の空が高く見えるのは空気が澄んでいるからです。みたいなことを行きがけに眺めた天気予報が言っていたのを思い出した。
目覚めると、三人とも満足げな表情で帰ってきていた。ヤギ飼いたいエリマキキツネザル飼いたいペンギン飼いたいと飼えそうにない動物ばかり候補に挙がっていて、一応の家主として
「や、つか、真っ当に犬猫くらいにしようぜ」
と言っておいた。や、つか、実はヤギもエリマキキツネザルもペンギンもかなり魅力的なプランではあったのだが。
秋とはいえ日差しの中で寝っこけていたせいで鼻の頭が少し痒い。
けれど、今日の一番の目的を果たしておかなければならない。オレは近くを通りがかった人にカメラを渡してから
「よし、皆並べ」
と三人を呼び寄せた。
きょとんとしてから、わっと三人が集まる。
私この方向が一番良いと思うだの、ちょっとメルア私の髪大丈夫? だのカティアちゃん顔に草が付いてるだのと一頻り騒いでから、かちり。とこの瞬間が切り取られた。
デジカメも真っ当なカメラもない我が家の新しい家族との初集合写真は、園内の売店で買ったインスタントカメラで撮っただけのモノだった。
それでも充分だ。カメラを買うのは今後の課題にして、オレ達は存分に楽しんだ動物園に別れを告げた。
フィルムの中には動物を前にしてはしゃぐ三人と、オレを含めた家族の集合写真が収まっていて、今から現像が楽しみだった。
帰りのバスの中、さすがに疲れた様子の三人が船をこぎ始めている。充分惰眠を貪ったオレは別に眠くもないから、何となく窓の外を眺めていた。
「統夜、起きていたんですか?」
大きくバスが揺れた拍子に目覚めたらしいカティアが、蜂蜜色に潤んだ目でこちらを向いているのが薄く窓に映る。まだ声は寝ぼけている。
「今日はありがとうございました」
「ん、いや、オレが行きたかったし、こういうのもたまにはいいかと思ってさ」
窓の外を眺めたままオレは素っ気無く返事をした。振り向けばあの蜂蜜色に瞬く瞳の中に、いつもの間抜けな顔をした自分が居るに違いないと思って。
「ね、統夜……私の夢はね」
半分眠ったままの声で、カティアは不意にそんなことを言い出した。
「素敵なお祖母さんになることなんですよ」
「祖母さん?」
黄昏に染まったバスの車内。ごとごとと揺れる心地良いリズム。横目でちらりと盗み見すると、茜色の空気に混じって淡く微睡んだ笑みを浮かべるカティアが
「はい、いつか……楽しい想い出を孫に話してあげられる、素敵なお祖母さんです」
と呟く。
穏やかに歳を重ねたカティアが小さな孫を膝に乗せ、ゆっくりと楽しそうに話を聞かせる。そんな気が遠くなるくらい先のことが不意に思い浮かぶ。
なるほど、確かにそれは非の打ち所のないくらいの完璧に幸せな未来だ。
「幸いウチには丁度良い縁側もありますし。あそこでのんびり孫の顔を見るのが楽しみです」
「そっか」
何となく気恥ずかしくなり、ますます振り向けなくなる。窓に一瞬不満そうな顔をしたカティアが映った。素っ気無いオレにほんの少しのため息をついて気を取り直し
「……だから、こんな楽しい日があったのよ。って証がちゃんと出来て……良かった」
カティアはそう呟いてから、オレの傍らに置いてあるバックをそっと撫でた。そこには、今日を切り取り収めたちゃちなカメラが入っている。
がこん、ともう一度大きくバスが揺れた。
ようやくオレが振り向くと、カティアは再び穏やかな吐息で浅い眠りに浸っていた。
オレは呑気に眠る三人を見やり
「やっぱり、カメラは要るよな」
と一人ごちて、すっかり日の落ちた街並みを眺め続けた。
主義、というほど大層なモノでもないが、何となく写真を残すことが嫌だった。けれど……そういうのも、やっぱり必要なんだな。なんてことをオレはぼんやり考えていた。
415 :
蛇足:2006/09/19(火) 03:44:28 ID:jJAvwdin
「ね、メルア、起きてる?」
「うん、テニアちゃんも聞いてた?」
「うー、あれって一応プロポーズ?」
「多分……カティアちゃん、いくらなんでも遠まわしすぎるよ」
「そうだよね、統夜は分かってても分かってない振りするんだから、誤魔化しきれないくらいの一撃が必要だと思う」
「一撃って……テニアちゃん、プロポーズに破壊力は要らないんじゃないかな」
度々大量の書き込み申し訳ない。
>>409 >>410 問題ない、むしろどんどん考えてくれ。
つーか、もっと読ーまーせーてー。
あー、もうッレス番打つのももどかしいくらいGJだッ
このスレの職人達は最高ですッ
では、また次の月の夜、ご縁があれば『女神の来日(鬼現し編)』でお逢いしましょう。
>>416GJな人、乙
つーか、なんでこんなに爆撃が多い!!死者がたくさん出たぞ!!
418 :
1/2:2006/09/19(火) 19:09:07 ID:Y27ggd8J
>>417良いかね?此処は萌えスレなのだよ。萌え死ぬ者がいて当然!萌え殺す者がいて当然!
人を萌え殺すことは賞賛されて然るべき行いなのだよ!と言うわけでネタ投下
学校から帰宅する。とりあえず靴を脱ぎ捨てキッチンに直行、目指すは冷蔵庫。
暦の上では秋とは言え日によっては太陽がジリジリと照りつける、
帰ってくる間にかなり汗をかいて喉がカラカラになっていた俺は水分を欲した。
冷蔵庫を開けて目当てのものを探す。
「お、あったあった♪」
俺は目当てのもの…
最近のお気に入りである『冥王印の八卦ドリンク』を手に取り、キャップを開け、飲み干した。
巷で『癖になる胡散臭さ』と評判の炭酸飲料だ。
取り敢えずの目的を果たした俺は二階にある自室へと向かう。
自室の扉を開けた瞬間俺の思考は停止した。
「なぁカティア。」
そうカティアが居る何故か、俺の、部屋の、ベッドに。
「何ですか?統夜。」
平然と受け答えをする彼女。取り敢えずターゲットと接触を試みる
「非常に言いにくいんだけれどもさ。」
「はい。」
「何故にチミが俺のベッドで寝ているのでしょうか?」
俺はまず率直に疑問に思ったことを聞いてみることにしてみた。
「えっとその///」
何か顔を赤らめてモジモジしていらっしゃる。
その顔を見ていると諸々の疑問がどうでもよくなって目の前の少女を襲いたくなる。
それほどまでに何と言うか、こう、『必中直撃魂オルゴンライフルFモード☆』な感じだ。
何か『ライフル片手に悪を討つ、マジカルカティアちゃん』なんてのが脳内で再生されかけたがキニシナイ、気にしたら負けかなと思う。理性で全てを押さえつけてどうにかこうにか
「簡潔に三行で説明していただきたい。」
と、口から搾り出すと。カティアは満面の笑みでこう言った。
「統夜さんの匂いっておちくなぁあれさえあればご飯三杯は堅いわよねぇ
統夜さんのベッドはさぞ統夜臭がするんだろうなぁ
嗅ぐ、ウマ」
最後の一行にすべが集約されていたような気がする
419 :
2/2:2006/09/19(火) 19:10:11 ID:Y27ggd8J
>>418の続き
「その、実は…今回が初めてじゃないんです…
何か疲れた時とか、寂しくなった時にこうして統夜さんの匂いに包まれていると安心するんです」
はにかみながら語ってるカティアの顔は気恥ずかしさからか赤いままだった。
その顔がなんとも魅力的に見えてクラッときそうになる。
「あの、統夜…お願いがあるんです。
その…こんな恥ずかしいところ見られちゃったしもう良いかなって感じで…わけ分かりませんね///
あの…ダメ元なんですけど…その…あのべ、別に嫌だったら断って良いですから!
ぜんぜん気にしませんから!だから…あの…その…」
なかなか言い出せないで居る姿もかわいいなぁなどとぼんやりと思いながらカティアに見とれていた。
そう、油断したのがいけなかった。
「直に統夜の匂いを嗅いで見たいな…なんて///」
一瞬ラースエイレムが発動した
「…ぅええ!?」
俺の素っ頓狂な声でステイシスは解除された。
でも俺にはパクパクと鯉のように口を動かすことしかできなかった。
「あ…やっぱり良いです取り消します!へ、変ですよね急にこんなこと言い出して…」
カティアは今にも泣き出しそうだ。俺はカティアの泣き顔は見たくない、それに守ると誓った。
そう思ったときにはもう口から言葉は出ていた
「なぁカティア」
「はひ!?ななんですか?」
「いいぞ」
またしてもラースエイレムが発動する。呆けた顔をしてカティアが聞いてくる
「え?良いって言うのは…その…」
「嗅いでみたいんだろ?良いよ」
「良いんですか?そ、その…変な子なんて思いませんか?」
「いや…その……俺も嗅いでみたいなカ、カティアの匂い…」
「…えっち……///」
「な!?なんでそうなるんだよ?」
「女の子と男の子は違うんです!」
「はぁ?なんだよそれ」
俺は不満を口にしかけたがカティアの声にさえぎられた
「でも…」
「でも、何?」
「統夜ならエッチでも…良いです///」
「……………」
俺の記憶はココで途切れている
カッとなってやった。今はクンクンしている。
休日開けだというのになんとGJな流れだ。
で、そろそろ流れを読んでお粗末の人が来るんじゃ無いかと思っている俺ガイル。
兎に角皆GJであります。
>>418いや、まさかこんなに萌爆弾が投下されるとは思ってもいなかったんだ、
連日の投稿者の一人として
/_ ‐- 、 ヽ 、ミ レ- 、
〈 ヽ \ j /ヽ∨∠_ ヽ
. ヽ`ー三う ,ィ, ハ 'ニ, i |ヽ. i l 三日ぶりにスレを見たら、見事に萌え死にました…
. ト、ニ∠イ_:ヽ{ ::'''_:ノル' i { 〉 SSを投下した皆さん…GJです…
レ' : =;;三`テツy;ッzj' イ; } :}.{
l j' ::: : |「 ソ ,ンノ ,〉
ノ {' 、_;;j' /__ (. ( r'
,.イー=ゝ、 fF==ァ′- )_ノ
{、 ,.ヘ\{  ̄「/三ニ=('
ヘミ \_> ` ー'rう'´ ー-、
ヽ\=-‐''´ `ー-
固有結界が……無限に稼動しているぜ。
GJだ
>>404の話を勝手に続けます
キラ君の料理講座を数日受けて、たしかに料理のアイディアやテクニックを少しだけ身につけました。
しかし、スーパーコーディネイターだから、という私の認識は間違っていました。
彼自身が言っていたとおり、人並み程度の料理しかできないキラ君の指導では…
テニアに勝てない!!!
ああ、このままでは家庭的で綺麗なお姉さん的な私の存在がますます危ういです。
テニアに調理の場を奪われてしまっては、私の料理を食べて“おいしい”と言ってくれる統夜の笑顔が見られなくなります!そんなの嫌です!だって、統夜の笑顔を独占したいじゃないですか、皆さんもそう思いますよね、違いますか、そうですか……。
統夜が滅多に会うことがなくて、尚且つキラ君以外で腕がいい人と言えば……、
「で、私の所に来たわけ?」
「はい」
再検討した結果、房総半島にある孤児院で子供たちの面倒を見ている比瑪さんになりました。
「でも、私以外にも料理できる人はいるでしょう?」
「それが、いろいろ訳がありまして……、それに、あなたが適任なのです」
そう、彼女は私が目指している“家庭的で綺麗なお姉さん”そのものであり、尚且つ愛する勇さんのために料理を作る姿は私の追い求めているものです!
「……わかりました、あなたの恋の手伝いをさせていただきます」
少々悩んだ挙句、比瑪さんが快諾してくれました。
「本当ですか!? ありがとうございます!!」
私は感謝のあまり深々と頭を下げました。
「あ〜、カティアおね〜さんだも〜!」
「ホントだ〜!ねぇ、あそぼ〜、あそぼ〜!」
「え、ええ!!」
またもや話が終わるのを見計らったかのように、アカリちゃん、クマゾー君が私の所にやってきた。
「こらー、クマゾー、アカリ、カティアさんに迷惑かけちゃダメでしょう!」
「いえ、大丈夫です。私がみてあげましょうか?」
「たすかるわ。勇は子供の面倒を見るのが下手だから」
「わかりました。さあ、お姉さんと一緒に遊びましょう」
「おね〜ちゃん、あっちであそぼ〜」
「あのね〜、あたらしいともだちができたんだも〜」
「そのこね〜、イルイっていうなまえでね〜」
「へ〜、私もその子と友達になりたいな〜」
前回の体験もあって、子供の扱いについてもずいぶんと慣れましたから、少し余裕があります。
「それじゃカティアさん、私もやる事があるので、夕食の時に会いましょう」
「あ、は〜い」
そういって出かけて行った比瑪さんを見送って、私は子供たちと一緒に遊びました。
そして今日から再び私の特訓は始まるのでした。
待ってなさい、テニア!テニアを超えた私を褒めてくださいね、統夜(はぁと)
すみません、けっこうパクッてます。ゆるしてください。続きは考えていません。
が、次に当たる人は、プロスペクター、サイ・サイシー、ジュリア、カリーニン少佐のどれか、と考えています。考えているだけです………
>>425 一つだけ忠告しておく。
少 佐 だ け は 止 め と け 。
分かっちゃいるんだよ?かなり昔に食べたっきりの料理の味を寸分違わず再現できる味覚の鋭敏さとか、料理の腕前とかは。
でもさ、真顔でボルシチにミソ・ペーストとココアパウダーを入れる料理人を信用しちゃいけないと思うんだ…
俺は
>>404さんの続きをこんな風に想像してしまいました。かなりベタですが
最近、カティアの外出する頻度が多い。一体どうしたのだろうか?
以前は家事も進んでやってくれていたのに今ではすっかり家を空けている。
それに家にいても、心なしか元気もない。
やはり、家事をテニアに任せてしまったのがまずかったのだろうか。
今までカティアのポジションだっただけに、それを奪われたショックはさぞかし大きかったに違いない。
いや、俺もテニアの家事スキルの高さに驚いて、つい任せっきりにしてしまったのが悪かったと思う。
でもそれはカティアを休ませてやりたいという気持ちもあった訳で。
しかし、それがこうも裏目に出てしまうとは何たるザマか…。
カティアのことだ。きっと自分が役立たずになったとか思いつめてるんじゃないだろうか。
……それに待てよ。カティアって冷静に見えて、たまに暴走するからな。
もしかしたらヤケになって、とんでもないことをやらかそうとしているかもしれない…
まずい、まずいよ。なんか嫌な予感がするよ。早急にカティアの動向を探らなきゃならない様な気がしてきたよ。
そうなればやることは一つ
「カティアを…、つけるか」
ってな訳でカティアを尾行してみる俺。端から見れば正にストーカーそのものだな。
だがそんなこと気にしちゃおれん。大事な女性が危ないことをしていないか知るのは男の義務だから!
そう、故にこれは決してプライバシーの侵害でもストーキングでもない。断じてだ!
と、自分にいい聞かせながら尾行すること数時間。気付けばオーブまできちゃったり。
あ、日本からどうやって来たかはこの際気にするな。
こういう細かいことにいちいち突っ掛からずスルー出来るのが大人ってもんだぞ。
おや?…そんなこと言ってる内に、カティアが海辺の小屋に向かってったよ?
どうやらカティアはあそこに通いつめているみたいだな。
中からキラが出て来たし、間違いない。そーか、キラの所に行ってた訳だな。
ん……キラ?キラってあのキラだよな?
コーディネーターで泣き虫で婚約者キラーで……女好きの…
「まさか、…いや、カティアに限ってそんなはずは、……ねぇ?」
「甘いな、傷心状態の彼女はキラの格好の的だ。そして奴はターゲットを決して逃しはしない」
「うわ、サイ!?どこから湧いて出た!」
「細かいことはスルーするのが大人なんだろう?
それよりいいのか、彼女を放っておいて」
「アスランまで…」
急に現れたと思ったら何を言い出しやがるかコイツら。しかも心の声を読んでやがった。おっとスルースルー
「奴の手の早さは尋常じゃない。取り返しのつく内に手を打つべきだと思うが?」
お前ら会うなり不吉な事を…だが確かにその可能性は否定できない。
いや、そう考えると自然だ。でなきゃこんなトコまで来るはずないし。
きっとヤケになったカティアを奴がたらしこんだに違いない。うん、きっとそうだ。おのれキラ!
「でも、間に合うかな…?」
「大丈夫だ!お前の気持ちを彼女に伝えれば」
「お前は俺と同じ道を行っちゃいけない」
「アスラン…サイ…。そうだな」
悪かったカティア。俺のせいでこんな目に遭わせてしまって…。
大丈夫、もう君を思いつめる様なことはしない。帰ったら君の料理をたらふく食ってやる。
そしてこういってやるんだ『うまい』って
だから…
「カティアを…取り戻す…!」
俺は、キラの住まう小屋に突撃した…!
ドアを蹴破り一直線
「キイィィラアアァァァァァ!」
発見!奴は…、台所かあぁ!
破竹の勢いでキラに向かって突進する
「あれ、統夜!?」
「やぁ、どうしたの?そんなに血相変えて」
なに澄ましてやがるか、この色魔が!
「お前!まさかカティアにまで手をだすとはなぁ!」
「え、えぇ!?」
「待って!なんか誤解…」
「問答無用おぉ!死ねよやあぁぁ!」
※ここからは暴力的な表現が(ry
「はぁ、はぁ…」
悪は…滅した
「カティア、迎えに来たぞ」
「………」
「カティア、どうした?まさかキラに毒されて…」
「統夜…。いきなり現れたかと思えば…
何してるんですかぁ!しかもこんな小さな子供達の前で!!」
あ…気付けば子供達が怯えてる。カティアすげー切れてる。
俺、早まった?じゃあカティアは何故こんな所に来たのだろう?
「あの…カティアさんはここで何をなさってたんでしょうか?」
「呆れました…。まさか確認もしないでこんな事するなんて」
「は、はは…」
「統夜、ちょっと…」
ビクッ
この後、俺はカティアから小三時間お説教を食らい、その後キラに平謝りするハメになった。
全ては俺の早とちり。ああ、何やってんだ。
全てはカティアを想うが故の暴走、という奴だった
ものすごく展開がベタだね。
>>404さん、勝手に変なもの書いてしまい、失礼致しました。
なんでキラが女たらしのように書かれているのかが疑問なんだが。
>>432その謎が知りたければ新シャア板へ行くんだ
他人の婚約者(ラクス、フレイ)を寝取る奴だからだよw
まあそうじゃなくても、原作で婚約者キラーしてるもんな、アイツ。
警戒するのは当然かと。
それより…
>>431さん、そのシチュなら統夜とカティアが口喧嘩を始めるという選択肢もありでしたよ…
「何で料理を習うのに、こんな遠くまで行くんだよ。」とか何とか…
>>435 カティアの返答の仕方で萌えフラグが発生するわけだな
>>436 YES.しかもこれでうまく行けば、カティアは料理担当の座を貰うことができ、統夜に急接近だ。
だが、失敗したら統夜はテニアと…!
いいか…、絶対に選択を誤るなよ……!!
438 :
404:2006/09/20(水) 23:56:44 ID:NJ8oVwom
うおっ!勢いで書いて投下したやつに続きを書いてくれる人がいるとはっ!!
>>425氏、
>>431氏GJであります!!
そんなわけで、俺も続きを書いてみた。
オーブ ヤマトの小屋
「みんな〜! ご飯ができましたよ〜!」
「わ〜〜い!!」
日も暮れたオーブにあるキラ家に元気の良い声が響いていた。
「カティアねえちゃん! 今日はなに〜?」
「今日はカレーライスですよぉ」
「うわっはぁ〜!」
子供達に優しくにっこりと笑い、まさに優しくて綺麗なお姉さんなカティア。
周りの子供達も皿を運んだりとお手伝い。
何とも微笑ましい光景ではないか。
「ラクス。皆のスプーンとバルトフェルドさんのヨーグルトソースを持って行って」
「わかりましたわ」
『ハロ!』
『トリィ!』
「アスラン、ご飯よそって」
「わかった」
「カガリ。福神漬けとらっきょ」
「任せておけ」
現在カティアの師匠でもあるキラ大先生もまた、テキパキとラクスやアスランに指示を出していた。
ハロが転がり回り、トリィが飛び交う中、テーブルの上には次々とカレーの入った皿が並べられているのだが、オーブの国家元首はこんなとこでなにやってんの!
「カティアさん。統夜さん達はいいんですか?」
次々とカレーを盛っているカティアにキラが尋ねると、カティアの手が止まった。
「い、いけない! 忘れてた!! そ、それじゃあみんな、またね!!」
「ばいばいカティアねえちゃ〜ん!」
「じゃ〜ね〜」
慌てて帰る仕度をするカティアに、子供達は手を振って元気良く見送る。
「自分で作ったやつくらい食べて行けばいいのにな」
「そう言うなカガリ。彼女だって紫雲に秘密にして来ているんだ」
「それにしても美味しいですわぁ。カティアさん、腕を上げましたわね」
「そ、そんな事。私なんてまだまだです」
既に食べ始めているアスランやカガリ。
そしてラクスが一口食べ言った言葉に、カティアは顔を赤くする……。カティア萌え。
「カティアさん。明日はどうしますか?」
「あ、ごめんなさい。明日は用事があるので」
「じゃあ、明後日に」
「はい。それでは」
次のキラ先生の料理教室は明後日に開かれるらしい。
そしてカティアは、急いでラフトクランズがある海岸へと走っていった。
2日後。
「はぁ……」
夕暮れの海岸で、カティアは一人海を見ていた。その様子はどこか元気がないように見える。
「どうかしましたか?」
「ラクスさん」
『ハロハロ! ラクス〜カティア〜!』
そこに、ピンクのハロを持ってニコニコ笑いながらカティアに近づく一人の影。歌姫ラクス様である。
「キラが探していましたわ。元気が無いようですわね?」
「えぇちょっと、カクカクシカジカで」
「なるほど。カクカクシカジカですか」
カティアはラクスに自分が落ち込んでいる理由を説明した。ラクスはなるほどと言い、そのまま海を眺めている。
「あれだけキラ君に色々な事を教わったのに、どうしてもテニアの方が美味しいんです」
「……」
俯きながら語るカティアに対し、ラクスは海を見ながら黙っていた。
「何ででしょうね? 私はもう、ここまでなのかな……」
『アンタッテヒトハーッ!』
「わたくし、テニアさんの料理は食べたことが無いのですけど、何となく美味しい理由が分かりますわ」
「え?」
ラクスがニコリと笑い言った言葉に、カティアはラクスの方を見る。
「料理を美味しくする為には何が必要だと思いますか?」
「そ、それは……やっぱり腕ですか?」
「それも確かに大事ですわね」
ラクスの不意な問いに、カティアは少し戸惑いながらも答えると、ラクスはクスリと笑みを見せた。
「しかし、もっと大事なものがありますわ」
「もっと大事なもの?」
「それは……作る人の愛情です」
「愛情?」
「はい。料理も歌も同じです。技術だけでは駄目なのです。その人に食べて貰いたい、その人に聞いてほしい。その想いが最も大事なのだと、わたくしは思いますわ」
「……」
「それに、わたくしのお婆様が言っていました。『どんな調味料にも勝るものがある。それは料理を作る人の愛情』なのだと」
「そう、なんですか」
「カティアさんは、テニアさんに勝つ事だけを考えていたのではありませんか?」
「……」
カティアは黙ってしまった。それは、ラクスの言っていることが正しいことだと思っていたからだ。
いつの間にか自分は、料理の技術を上げることばかり考え、肝心の食べる人のことを考えてはいなかったと。一方のテニアは、統夜やカティア、メルアの事を考え行動していた。これでは敵う筈もないと、カティアは思い、黙っていたのである。
「……私」
「ほら。このような所にいて宜しいのですか? カティアさんがキラに料理を教わろうとしていたのは誰の為? 何の為?」
「……統夜にもっと美味しいものを食べてもらいたくて(あとキャラの薄れ防止)」
「ではやる事は一つですわね。キラにはわたくしから言っておきますから」
「……はい。分かりました、私帰ります。あの、ありがとう」
「いえ、統夜さんによろしく」
「はい」
そして、ラクスと話を聞き元気を取り戻したカティアは、ラフトクランズに乗り込み家へと帰るのでした。
『ワガヨノハルガキター』
「ラクス、カティアさん何処に行ったか知らない?」
「カティアさんならもうお帰りになりましたわ。それよりキラ?」
「? なに?」
「今日はわたくしがご夕飯を作りますから」
「え? でも」
「いいのです。偶には、ね?」
「うん。だったらお願いするよ」
『ホントウニソウナノカナァ』
そしてラクスもまた、キラとハロ改と共に家へと戻るのだった。
次の日。紫雲家では、カティアが学園の制服の上にエプロンを身にまとい、カレーを作っていた。
「カティア〜おなか減った〜」
「はいはい、ちょっと待っててテニア」
「カティアちゃ〜ん? プリン食べていい?」
「食事が終わってからねメルア。それとあなた達少しは手伝って」
テニアとメルアが腹減ったと騒ぐ中、カティアはカレーを煮込んでいる。
「ただいまー」
「あ、統夜だ!」
「統夜さん、チョコありますかぁ?」
「久保に貰った納豆チョコなら」
「いらないです〜!!」
そこにバイトを終えた統夜が帰ってきたようだ。カティアは料理があるので動けないが嬉しそう。
そしてテニアとメルアは玄関まで行くが、メルアは見事『テック製菓 納豆チョコ』に撃沈。ちなみに久保というのは統夜の友達であって、決してバルシェムさんではないのでご注意を。
「ただいま、カティア」
「おかえりなさい統夜。今できましたから、手を洗ってきてください」
「わかってるよ。俺も子供じゃないんだから」
統夜は少し笑って洗面所に向かった。そんな中、カティアはそれぞれのお皿にカレーを盛るが、テニアのは約3倍な量な上にどことなく他のカレーに比べ赤い。
「それじゃあ、食べましょう?」
「いっただきま〜〜すっ!」
「いただきます。統夜さん、ヨーグルトソース取ってください」
「ほら。さて俺も食うかな」
「ど、どうぞ」
「ん? カティアどうした、顔が赤いけど?」
「い、いえ何でも……いただきます」
そして統夜も席に着き、4人は夕食を食べ始めた。テニアはいただきますと共にカレーにがっつき、メルアはヨーグルトソースどばどば〜。そしてカレーを口に運ぶ統夜を、カティアはもの凄い緊張しながらも平然を装い見ていた。
「お〜いし〜〜♪ 彗星並みにおいし〜!」
「統夜さん、チョコレートソースを取ってください」
「ほら……パク」
「あ、あの統夜?」
「ん?」
「どうですか? 美味しいですか?」
ついにカティアは統夜に聞くことができた。この時のカティアの心臓の鼓動はピークに達していたことだろう。
「ああ、美味しいよ。それに……何だか」
「何だか?」
「何だかこう……懐かしいというか、あまり覚えてないけどさ、母さんの味に似てるよう泣きがするんだ。食べてると安心するというか……えっと何て言えばいいんだろうな。とにかく、俺はカティアの料理好きだよ」
「そ、そうですか。そ、それじゃあこれから毎日……」
統夜は笑顔でカティアの問いに答えた。そしてまた一口口に運ぶ。統夜の言葉を聞いたカティアの表情は、緊張から一気に明るくなる。
「ちょっと統夜! じゃあアタシの料理はどうなのさ!!」
「どうって。まぁ、普通かな」
「普通!!」
「私のは……」
「悪いがメルアは論外」
「……論外……」
そしてテニアとメルアが統夜に突っ掛かった。統夜は自分の気持ちをありのまま言うと、テニアとメルアはショックを隠せない様子だ。メルアはチョコソースの代わりにソースをかけ、テニアに至ってはスプーンを持っている腕が止まる。
「ふぅ。やれやれ」
「あ、メルア! ソースが服にこぼれて、テニアもカレーが服に!!」
ため息を吐く統夜。そしてテニアとメルアの服についたのを慌てて拭き取るカティア。そのカティアの表情は、とても生き生きしていた。
そして、この日を境にカティアがキラの所に料理を教わりにくる事は無く、入れ替わりでテニアとメルアがキラ家にやって来たという。
おまけ
この日の夜。統夜の部屋。
「カティア……」
「統夜……」
「今度は、カティアを食べたいな」
「はい。優しく食べてくださいね?」
『トリィ』
ある種の夜食が統夜に振舞われたとかされなかったとか。それを知るのはトリィしかいない。
※このSSはフラグ?の一つの結果に過ぎない……。
久しぶりにカティアSS書いたから変なところがあるかも知れません。
おまけといい本当にやり過ぎた。今は反s(ry
>「今日はカレーライスですよぉ」
「うわっはぁ〜!」
の部分が
「今日はカレーライスですよぉ」
「ヒャッハー!カレーだぁ!」
に脳内変換された
ともあれGJだぜ
>>441さん、実にGJでした!
流れは料理ですね。今までの流れも良かったけど、個人的にはやはりカティアは家事が得意な方が好きなのでこんな電波でも
「皆さん、そろそろお茶にしましょう」
「あら〜、美味しそうなクッキー」
「まぁホント。カティアちゃん料理上手くなったわねぇ」
「ほんとですか!?ありがとうございます」
最近私は、近所の料理教室に参加しています。
毎週日曜、栄養士の奥様がボランティアで、バランスのとれた美味しい料理を教えて下さるんです。
勿論、周りは主婦の方だけなので、当初私は浮いていました。
場違いな気もして恥ずかしかったのですが、これも皆(特に統夜)に「美味しい」っていって貰う為、どうしても料理の腕を上げたかったし、レパートリーも増やしたかったんです。
私は上手くやっていけるかとても不安でしたが、その心配は杞憂でした。
周りのおばさま達はとても親切で、初めこそギクシャクしていましたが、今ではすっかり打ち溶けています。
料理の他にも掃除、洗濯。主婦ならではの裏ワザを教えていただけて、なんでこんなに素敵な所にもっと早く参加しなかったんだろうって今では思っています。
私は今、日曜日が楽しみで仕方ありません!
以上。
主婦カティアが好きです。ええもう家事をバリバリこなして
統夜が喜ぶと、それが嬉しくなって余計頑張っちゃう
そんなカティアがたまらんのです
そろそろカティアを呼び戻すか。確か近所の……
あ、ここだな
ピンポ-ン
「カティアー!迎えに来たぞ!」
「あら、カティアちゃんの彼氏?かわいい子ねぇ。上がって上がって」
「え?は、はい」
「ホントしっかりした娘だわ。今時珍しいねぇ」
「ウチの娘にも見習わせてやりたいわよ」
「おばさま達ったら大袈裟なんですから」
(…溶け込んでる)
「カティアちゃん、彼氏が迎えに来たわよー」
「あ、もうそんな時間!?
ごめんなさい統夜。帰ったらすぐにご飯の支度しますから」
「ああ、頼むよ」
「あらまぁ結構なイケメンさんだこと。羨ましいわぁ」
「ホント、おばちゃん若い頃を思い出しちゃったわよ」
「やだっもう、おばさま達ったら」
(メッチャ溶け込んでる…)
「じゃあ私、失礼します。今日はありがとうございました!」
「カティアちゃん、またね」
「良かったら次の主婦会にもいらっしゃいな」
「わぁ、いいんですか!是非お願いします!」
「カティア…楽しそうだな」
「はい!皆さん、とっても優しくて親切なんですよ」
「そ、そうか」
>>444 とりあえず君にはGJを捧げよう。
主婦会に溶け込んでるカティアがなんとも。
次はママさんバレーか?
姉カティア派な俺と
>>444とは相容れぬ存在かもしれない・・・
だが、主婦カティアというのもなかなか・・・
まあ何が言いたいのかというと
>>444はGJだと。
ブルマに換装したカティアとな!? (*´Д`) けしからんな!
>>444 主婦カティアGJ!
むしろ呆気に取られてる統夜に萌えた、とかいうのは内緒だ。
>>444氏がGJなのはいいが、下手したら統夜狩られるぞ
冥王の薬を飲んでしまい、カティアの性格が一時的に逆転してしまう
なんて電波を受信した
なんつーか冥王様を便利なドラえもん状態にするのはあまり感心できんな
程々に使うのならお笑いのスパイス的でいいのかもしれんが使いすぎると味を壊してしまうよ
そうそう、素直クールスレのアンパンのように安易に乱発しちゃいけないものなんだよ<冥王
確かに烈メイオウを乱発されると地球が大変な事になるよな
季節は秋。そろそろ焼き芋の季節ですね。ってことで
生まれ初めての焼き芋を頬張り、ご満悦のカティアさん
http://wktk.vip2ch.com/dl.php?f=vipper12353.jpg 女の子って基本的に芋とか栗が好きだから、カティアもきっと気に入ると思うんですよ。
ところで、どなたか
カティアが焼き芋をはふはふしながら食べる萌えSS
なんて書ける方、いませんかね?いたら書いて戴けないでしょうか。
いや、本当はそれがやりたかったんだけど、俺にはやはり萌えSSは無理みたいですので…
エロパロにカティア萌えスレあるのか?
…って疑問を書こうと思ったら
>>455の絵で限界が来たみたいです。
そろそろ萌え死ぬみたいなので冥土の土産にだれか
エロパロの萌えスレの場所を書いてくれると嬉しいです。
それではみなさんさようなr…。
>>456 逆に考えるんだ
「全年齢板にエロパロへのリンクを書けるわけがない」
と考えるんだ
458 :
それも名無しだ:2006/09/23(土) 18:58:11 ID:zMSkT7TB
>>429で出てきたアスランのせいで統夜の声が石田彰の声になった・・・
ママさんバレーに参加したカティアが、少々食い込んでしまったブルマを
くいっ
と直すシーンを想像した私はとんでもないフランツです、本当に救いようがありません。
バレーボール部じゃなくてママさんバレー、それがカティアクォリティ
>>459 貴様は本当に救いようがないなw
最も俺もだがな!
>>455任せろ。他のフランツには追いつけないが…逝くぞ。
「大分日が落ちるのが早くなったな…」
しみじみと空を見上げながら呟く統夜。
隣にはママさんバレーからの帰り道で偶然出会ったカティアがいる。
「ね、何か聞こえませんか?」
ふと、カティアの声を聞き、前を見るとそこには焼き芋屋さんの車が止まっていた。
「お、焼芋の季節か。みんなで食うか?」「そうですね。私も食べてみたかったですし」
早速、全員分の焼芋を購入する二人。
「おじさん、オマケが多すぎじゃないの?」
「いいってことよ、アンタ達相当熱い新婚さんみたいだしねぇ」
「…まだ、そこまでは///」顔を赤らめる二人。
「ガッハハハ。俺も若いときはハッスルしてたけどさぁ、頑張りなよ、二人さん」
結局、二つの大きな紙袋に大きな焼芋がドッサリと入っていた。
「…流石だな、あのおじさん」
「そうでしたね。…でも、こんなに一杯如何しましょうか?」
「一つだけなら、食べて歩いて行っても平気だろう。ホレ」
統夜は紙袋から手身近な大きさの焼き芋を手に取り、半分に千切り分け、半分をカティアに渡す。
「熱っ…うわ、出来たてみたいだったな。…うん、うまい!」
「それじゃ、私も…うわぁ、甘いですね。これならメルアやテニアも喜びそうですね」
「さて、早く帰らないと二人に怒られるな。急ごう」
「ちょっと待って」「なんd」
ペロッ、とカティアの舌が統夜の頬にくっついていた焼芋の食べかすに触れた。
「…甘いですね、焼芋って///」
その日の夜になって、別の意味で焼き芋よりも熱くなった二人がいたそうな、いなかったそうな。
…結局はエロスに持っていきそうになった俺に天罰をorz
>>462 お、もう書いてくれる人がいたんだ。
ありがとうございます。GJです。
乙してやるッ!今の俺のオルゴンライフルは熱いぜッ!
>>455の絵を見て、グツグツ煮えたぎっているからよォーーーッ!
>>462!
やはりというか予測できたというか、
全年齢板お断りっぽいオチに持って行きやがってッ!
受け取れ!俺のGJを受け取れッ!このドフランツがッ!
>>ドフランツがッ!
やばいこれは良い言葉だw
今度からこのスレのSSをGJする代わりにこの言葉使っても良い?
現在、カティアとカラオケでデート中
高校生らしい遊びを教えようと思って誘ってみたんだが…
〜〜〜♪
「どうでした?統夜」
「い、意外だなぁ…。カティア、初めてじゃないだろう」
「ええ。たまに学校の帰りに、カナメ達と行くんですよ」
「へぇ〜」
どうやら余計なお世話だったようだ
カティア、学校でも楽しくやってるみたいだな
「持ち歌はどれくらいあるんだ?」
「そうですね…。カナメ達に教わった歌の他に、コンビニやCMで流れる曲で気に入ったのはチェックしてますから…30曲はいけますよ」
「そっか」
やっぱ、こうしているとカティアも普通の女の子なんだなって思う
幼い頃からまともな生活が送れなかった彼女が、やっと手にいれた普通の生活
それは大変好ましいことだけど、当初、適応していけるか不安だった
特にカティアは初めて会った時、まるで戦うことが全てみたいな感じだったのに…
でも今じゃ、すっかり女子高生してるんだもんな
「………」
「…?どうしたんです、統夜」
「いや。…それよりどうだ、デュエットでも」
「いいですね!…あ、でも私、初めてです」
「よし!じゃあ俺がリードするから、しっかりついて来いよ」
「はい!お願いします!」
以上です。終わらせ方がイマイチだけど下記の理由ゆえ、ご容赦願いたい
ちょっとだけ嘘ではないけど建前:
携帯書きだと締めの文が入りきらないから入れませんでした
本音:
締めの文が思いつかないのでそのまま終わらせました
ってダメじゃん俺。ヴォーダの闇で猛省してくる…ΟTZ
余談
「所で、アニソンは歌わないのか?」
「ふぇ?…べ、べべ別にわわわた、私はっ…!」
「歌ったらどうだ?本当は歌いたいんだろ?」
「…統夜には隠せませんね」
んで、さらにおまけというか実はこれが書きたかったという余談
…しつこくてゴメンよ
絶望の宇宙に〜吹き荒れる嵐〜未来は誰のためにある♪
滅びゆく世界〜駆け抜ける嵐〜選ばれし者〜♪
Men of destiny〜♪
「結構上手いじゃん。やっぱカラオケは歌いたい歌を歌わなきゃな」
「ありがとうございます。統夜の言う通りですね!」
「そうそう。じゃあ俺は…」
「絶望せよおおぉぉぉををおおぉぉぉ!!」
「うわっ!」「きゃあ!?」
「絶望せよおおおおおぉぉぉぉぉををおおおをおぉぉぉ!!!」
「グ=ランドン!?」
「いきなり…。何しに来たんだ」
「絶望と聞いて飛んで来てしまったのだ!」
「はぁ…」
「そんな理由で現れたんですか?」
「うむ。いやしかし、実に素晴らしい歌詞だ!
まさに我を、………いや、フューリーを表す歌だとは思わぬかね?ん?」
「邪魔だ。帰れ」
0083の曲だっけ、それ
とにかくGJ!
>>469 なるほど、カラオケとは思いつかなんだ。
とりあえずGJだ!
>>469 カラオケ・・・・・いいなあ・・・・
GJ
一瞬、カティアが『嵐の中で輝いて』を歌っている電波をキャッチした。
カラオケネタ、GJだぜ。
俺はどういうわけか「未来への咆哮」を歌っている電波をキャッチしかけたから困る
あれ? 俺の所にはノリノリで『私らしく』を歌っている電波が来たぞ?
このドフランツめッ
このスレに来るといつも撃墜されてばかりでフランツLvが一向に上がりませんorz
つ[今がその時だ]
「さくらんぼ」をテニアと一緒に歌うカティアとメルア
ロシア国歌を歌いだす宗介
「気分上々↑↑」を歌うかなめと恭子
アフガン民謡を歌いだす宗介
「君がいるだけで」を歌う統夜
ハートマンソングを歌いだす宗介
その隣の部屋で1人でスキヤキソングを歌う丼
>>478 神楽坂せんせー!相良が思った以上にノリノリなんですがどうすればいいですか!?
3曲目あたりでハリセンが飛んでくるから大丈夫だろ
482 :
それも名無しだ:2006/09/24(日) 22:23:03 ID:bpxcWaB0
>>480 なら相良君にアニソンでも歌わせればいいじゃない
わざわざageてまで言うことじゃないから困る
メルア「パパとママはベットで寝転んでどうするつもりなんでしょうか」
かなめ「えっ?! えっと・・・・・」
メルア「統夜さんとカティアちゃんは偶に一緒に寝てますけど、なにか関係があるんでしょうか?」
統カ「余計なこというなーーーーー!!!」
テニア「あんな台詞を素で言うなんて・・・・・!」
恭子「メルアちゃん・・・・怖い子・・・・・!!」
ウルズ7「♪残照に〜山が燃〜える〜遠く火群の地平線〜憂いの憂いの(宿命の焦燥) 捨て場所(静寂喧騒)
しなや〜かな影絵のままっ そっとお前が振り向〜く くちびる(欲望迷走) 微笑み(白桃の空想)
はぐれ鷹 紅の空 躊躇(たゆた)い何を迷うか
あの夕陽の中に 身〜を投〜げろ〜
天地を繋い〜だ(炎) 地平線の 向こうに明日が…… ああ
灼(や)けつく情熱(熱く)
寂びたこの胸に生まれた(くすぶる心を お前が燃やした)」
いつだったか、ナデシコ艦内で新艦長を選ぶコンテスト、なんてのが開かれたことがあった。いくら民間の戦艦だっていっても、戦争の真っ只中。よくもまあ、と呆れるやら、感心するやら。
結果はルリちゃんの圧勝。でも本人辞退のため同率二位によるジャンケンでミスマル艦長の再任になった。
いつだったかノヴィスの艦長がアイリーン・キャリアーさんになった時『戦艦の民主主義に感動している』とか苦い顔をしていた伊佐美は呆れ果てて絶句していた。
一応『民主主義だなぁ』とボケておくと『こんなのただの人気投票だ』とため息をついていたのをふと思い出した。
『ずっと忘れてた 熱いDEVOTION きっと君も 弱さを抱きしめていたんだね』
あの時の衣装を借りてきたのか、カティアはノリノリで歌っている。実は結構気に入っていたりしたのか、カティア。
オレは呆然とそれを眺めていた。いや、確かに可愛いんだけどさ。
放課後、バイトも入れていない訳だから久しぶりに兜辺り誘ってどっかブラブラして来ようかとぼんやり帰り支度をしていると
「紫雲、大佐殿がミスマル艦長殿に挨拶に行きたいと仰られている。折角だから紫雲達も誘いたいそうだ」
どうする? と相良が相変わらずのむっつり顔で現れた。
「あー、そうだな、それも面白そうだな」
見ると廊下の方で千鳥さんやカティア達が楽しそうに笑っていた。
「でも、ミスマル艦長仕事は……」
「艦長殿は人格はとにかく非常に優秀な方だ。その、午後五時には全業務を終えられているそうだ」
「そっか」
むっつり顔を微妙に不服そうにした相良と教室を出ると、この学校に居る当時のメンバーが揃っていた。や、つか、こんな大人数で押しかけて大丈夫なのか?
結果だけを言えば、大丈夫どころか陣代のメンバー以外に何故か最近この辺りをふらふらしているディアッカやら誰かに連絡を貰った秋津達、お祭騒ぎ好きのナデシコクルーが集まっていた。
や、つか、連合提督の給料がいくらなのか知らないが、都内の閑静な住宅街に二十人集まってバーベキュー出来るだけの庭があるって言うのは目眩がするな、実際問題。
なんて貧乏臭いことを考えていると、追加の肉の皿をウェイターよろしく運んでいたカティアが
「ほら、統夜。こんな高級和牛、次はいつ食べられるか分かりません。いっぱい食べてくださいね」
なんてやっぱり貧乏臭いことを言っていた。うぅ、年頃の女の子が所帯じみているのは、やっぱりオレの甲斐性なしが問題なのだろうか?
久しぶりの再会に自然とテンションが高まってくる。ノリノリの艦長は家の奥からカラオケなんか持ち出してきた。や、つか、あんなもんが自宅にあるって、どんな家庭だ。
不意に誰かが「そういや艦長、歌上手かったですね」なんて言い出したのを切欠に『第二回(次の)ナデシコ一番星、明日の艦長はキミだコンテスト』が開かれることになってしまった。
で、悪乗り大好きな人間が二十人以上集まった今……こうなるのは自明の理だった。
「今比瑪ちゃんとも連絡取れた、すぐ来るって」
や、つか、まだ増えるのか? そしてどうやって出てくるんだ、宇都宮さん達は。
「一番、グゥレイト・エルスマンッ!! 『静かな夜に』歌うぜッ」
一応偽名のつもりらしいディアッカが、作りかけの炒飯ほったらかして飛び出してきた。や、つか、よりによってソレかよ。
あっという間に出来てしまった簡易ステージから引き摺り下ろそうとしたのだが、脅すようなアルトで響くラクス・クラインの歌はある意味笑えたので結局ディアッカは一曲歌いきってしまった。そんだけ。
突然ヒメ・ブレンが現れたかと思うと、ブレンの手のひらをステージに宇都宮さんが楽しそうに『In My Dream』を歌い始め、無理矢理連れえて来られた伊佐美が苦い顔をしていた。
テスタロッサ艦長は「頑張り次第でナデシコ艦長になれますね」なんて笑いながら『それが愛でしょう』を熱唱した。歌っている間、妙に相良を見つめていた気がする。
さすがに気付いた千鳥さんが『枯れない花』をひどく感情たっぷりに歌い、相良を見つめていた。いやもう、何がしたいんだこの人達は。
まあ、普通に甲乙付けがたい出来だったけど、個人的には『枯れない花』のが好きだった。因みに相良は困り果てて低い声で唯一の持ち歌だという『モスクワ郊外の夕べ』をぶつぶつ歌い始め二人が苦い顔をした。
ミスマル艦長が『深海の孤独』を歌おうとするとディアッカが突然『続編怖い続編怖い』と震え始めた。良く聞くと
「出番ない! 出番ない! イザークおかっぱ! 出番ない! シホない! 出番ない! ヨウランケチャップ頭! 出番ない! ヴィーノ地味! シン降板! カガリ傀儡! エセガンダム! 大砲フェチ! ディアッカチャーハン!」
とかぶつぶつ唱えていた。何が言いたいんだ、コイツ。そんだけ。
テニアがノリノリで『未来への咆哮』を歌えば、メルアが『嵐の中で輝いて』を歌い対抗。
「ねーカティア、何か歌いなよ」
存分に歌って上機嫌のテニアがカティアを促した。
「え……じゃあ……この歌」
で、現在に至る。
一曲歌いきり、満足げにステージを降りたカティアは
「ね、統夜。どうでしたか?」
と興奮でキラキラと光る瞳を期待でいっぱいにして尋ねてきた。
「うん、上手かった。カティア達がこんなに歌が上手いとは思わなかった」
と正直な感想を口にした。
が、どうもカティアはそれだけでは満足しなかったらしく
「じゃあ、統夜も何か歌ってください」
とマイクを渡してきた。
「う、そんなにレパートリーないんだけど」
オレは周りの期待の眼差しに負けてステージに上がると
「紫雲統夜『サテツの塔』歌いますッ」
と半ばヤケになって叫んだ。
歌い終わりステージを降りると真っ先にカティアが
「ね、統夜、今の歌は誰に向けて歌いましたか?」
なんて尋ねてくる。
「ん、内緒……だ」
けれど、オレは歌に乗せた想いを口にはしなかった。そういうの、歌でしか言えないから。とだけ付け足しておいた。
不満そうに頬を膨らませたカティアは、凶悪なまでに可愛かった。
488 :
蛇足:2006/09/25(月) 03:01:39 ID:g8qYC1lu
「お集まりの皆さん、お待たせしました、いよいよ開票結果の発表です」
「ウリバタケさん、いつの間に来たんだよ」
「ルリちゃんいいっすよね」
「オーケー、上位得票者オンリーの発表でゴメンねー」
「や、つか、アカツキさん……いつの間に来た上にそんなデカいスクリーン用意したんだよ」
「いいっすよねー、ルリちゃん」
「一位は……『Dearest』を歌ったホシノ・ルリちゃんに決定しましたーッ」
「あの、私……少女なんですが……ホンキで艦長させるつもりなの? ……ほんと、バカばっか」
>>486 時間が1700の表現ならパーペキだったがGJ
>>489 衝動に駆られたって?
や、つか、どんどん衝動に駆られて戴きたいですね。
や、つか、何が言いたいかっていうと
貴方はGJでドフランツである!!、と。
>>489 貴様っ! 月姫をプレイした事があるなっ?!
つーかカティアの歌ってた曲が知りたい今日この頃、貴殿にGJを捧げます。
週末は温泉に行ってきた、と相良が二週間ぶりにエラく穏やかな表情で言った。久しぶりにのんびり出来た、と。
常時臨戦状態なノリのこの男がそこまでくつろげるのだから、よほど良かったのだろう。
……あるいは、少々の敵襲にも耐えるだけの装備と準備をして行ったから、ということも考えられた。どうも、こっちの方が正しかったらしいことは、その後分かった。
同行していたクラスメイトがエラく誇らしげな顔で
「あの瞬間、ボクにも敵が見えていた」
とか呟いていた。何か割れたのか? いや、そもそも何と戦ってきたのか。
昼休み、カティアの弁当をこそこそ隠れて一人食べてからオレは何となくぼんやりしていた。今日は抜け出せなかったのか、カティアは居なかった。
今帰ったら最近カティアの弁当の存在に気付き始めた連中(主に男子)に何を言われるか分かったものではない。
人気のない部活棟裏は少し寒いが、行きがけに買った缶の緑茶をちびちび舐めて辛抱強く時間が過ぎるのを待っていた。そこへ
「あの……紫雲さん、ちょっと良いですか?」
今日で帰還する予定のミスリル西太平洋戦隊大佐……テレサ・テスタロッサ艦長がひょっこり現れた。
「あ、はい」
呆気にとられて返事をすると、艦長は、どうも、と微笑んで隣に腰を下ろした。……正直、落ち着かない気分になった。
「で、何か御用でしょうか? 艦長。相良達と最後の昼飯だったんじゃないんですか?」
「もう……ここでは私はただの一学生です、艦長なんて呼ばないで下さい。後、紫雲さんと少しお話しておきたくて」
ちょっぴり抜け出しました。と微笑んだ。む、確かに可愛い。……アッシュブロンドの髪が僅かに揺れて、その奥の真珠めいた瞳が悪戯っぽい光を湛えている。
オレと同じスチール缶のお茶を啜りウチの学校の制服を着ているのは、悪いケド結構な違和感があった。ただそれだけに、それなりの格好をさせればどれだけキレイになるんだ、と想像させる。
「はぁ、でも、何となくあの時の印象が強くて」
オレは呑気な感想を振り切って尋ねた。
テスタロッサ艦長の艦……トゥアハー・デ・ダナンをまともに見たのは地獄島での戦闘が初めてで、潜水艦の操船なんてまるで知らないオレにも、凄いと思わせる技術だった。
特にガウルンが自爆する寸前での撤退戦では、迫り来るザフトのMSや魚雷をことごとくかわし、惚れ惚れするようなタイミングで反撃。
海の中、圧倒的な戦力差を物ともせず、まるで華麗な舞でも舞う様に戦場の海を駆け抜ける様はなるほど『女神』の二つ名に相応しい存在感だった。
「で、お話って何ですか?」
「はい、あの三人についてです」
「……何か分かったんですか?」
自然、口調が真剣味を帯びる。だが、南から来た女神は瞳を曇らせて
「いえ、残念ながらフューリーの存在そのものが前大戦で初めて認知されたばかりですから、ほとんど進展はありません。彼女達の年齢から逆算して、その頃の行方不明者を調べてはいるのですが……」
静かに首を横に振った。世界中の十年前前後数年の行方不明者。そんな膨大な数の中から調べるなんて、それこそ砂漠に落した一粒の宝石を探し当てるに等しいだろう。
それに、行方不明として届け出されていないかもしれない。そう、例えば……家族が全て亡くなっていて、彼女達自身死亡していると考えられている可能性。
ひょっとしなくても、彼女達の帰る場所はなくなっているかもしれないっていうこと。
「……まだこれからも捜査は続けますが、多分……」
「そうですか……まあ、多分そうだろうとは思っていましたし、彼女達自身今更記憶ない故郷に未練はない。とは言っていましたし」
「でも、そのことじゃないんです」
「え?」
テスタロッサ大佐は真珠色の眼差しでオレを突き刺した。
「正直な所、三人を引き取るってお話……私達は反対でした。常識的な問題もありますが、何より彼女達はかつてフューリーの実験を受けていた人です」
「……あの実験に、興味を持つ連中も居る……と?」
「はい、残念ながら……ラースエイレム、なんてオーバーテクノロジーを欲しがらないとは考えられません。連合も一枚岩ではありませんし、それ以外にだって……」
「……狙われているんですか? 実際」
テスタロッサ大佐は静かに頭を振る。だが、その表情は冴えない。
「あのシステムはフューリー独自の物で、彼ら以外に扱える者は居ない。そう認識されています。ですが、彼らにそんなテクノロジーがあることを問題視する動きもあります」
「つまり、ラースエイレムをキャンセルする方法の確立を探している……と?」
「はい、そして……笑えないことにそれは現実にあるのです」
「『B・ブリガンディ』……」
「ネルガルが保管中の『B・ブリガンディ』は、今の所無事です。ネルガルであの機体の調査が行われた際には立ち合わせてもらいました……ですが……」
「分からなかったんですね」
「はい……私も少しはそういう技術的な分野に詳しいつもりで居たんですが」
「艦長でも……」
ウィスパード……囁かれた者。
生まれる前からある種のオーバーテクノロジーを『知っている』者。詳しい話は知らないが、あの戦争中千鳥さんが狙われたのもそのせいであるらしい。
艦長もそうだと聞かされたことはないが、いくら鈍感なオレでも察しはつく。この若さでマデューカスさんやカリーニンさんを差し置いてあの潜水艦の艦長を務めているのだから。
「キャンセルする技術も当然ですが、時間凍結そのものも魅力的です」
「だろうな。アレは……単騎で戦況をどうにでも引っくり返せる」
フューリー人のみが使用できる技術……簡単に人間が使えるものとは思えないが……。
「現在『B・ブリガンディ』にはフューリーからの協力者が乗っていたが彼は既に戦死し機体も失われた。そうなっていますから、まず皆さんに何らかの危害が加えられることはないとは思いますが」
「そんなの、何の保障にもならない……と、言うことだな」
はい。と艦長は瞳を翳らせたまま小さく、けれど確かに頷いた。
「とにかく、これだけは知っていておいて欲しかったんです。その上で尋ねます」
真珠の眼差しが、再び強い光を帯びる。
「あの三人を、守りきれますか?」
「…………多分、オレ個人の力でどうにか出来る相手じゃないことは理解している。でも……アイツを、アイツらを守るのはオレで居たい」
試すような艦長の視線を、オレは真っ向から見据えた。絶対に、この視線から逃げてはいけない。
緊迫の一秒。
辛苦の二秒。
信念の三秒。
重く這いずるような時間は、艦長の困ったような微笑みとため息で再び動き始めた。
「多分、そう言うとは思っていました。で、具体的にはどうするんですか?」
「オレ個人で無理なら、誰かの力を借りるのが一番だとは思います。でも、シャナ・ミアとコンタクトなんか取ろうものなら……」
「はい、ただの学生のはずの貴方が彼女に接触するのは不自然です。一番はネルガル……ということになるかもしれません」
そう、オレはネルガルのナデシコで『保護されていた』ことになっている。『B・ブリガンディ』の第一発見者という名目で。ナデシコには当時最強の艦、そして地球を離れる艦でもあった。
そこなら地球に居て起こり得る様々な危険を避けられるから、という割と苦しい言い訳だったが……やはり連合の人は良い顔をしなかったらしい。
後日聞いた話だが、そんな重要な機体を僅かでも知る人間を『取り込んでいた』件でネルガルは随分困ったらしい。
ネルガル会長は「金持ちナメんなよ」とか言っていたが、正直顔が笑ってなかった。多分散々な目にあったに違いない。主にお金とか。
何だ、今こうしているだけで、オレ達は色んな人に迷惑かけているんだ。
「……ネルガルにも、これ以上迷惑は掛けられない」
「いいえ、大丈夫ですよ、あの人達。何だかんだ言って結局兵士以上に商人だったみたいですから」
艦長は楽しそうに笑ってみせる。あ、話が逸れました。ともう一度微笑んでから
「ネルガルと接触する際には、まずミスマル・ユリカ艦長を頼ってみてください」
「は? でも確か今ミスマル艦長は連合士官に戻ったんじゃ……」
「より正確に言うなら、ユリカ艦長が引き取っているルリさんです。彼女とオモイカネなら、私達ともコンタクトを取ることは可能な筈です」
確かに、ルリちゃんとオモイカネならミスリルとコンタクトを取るくらい簡単そうだ。アレ……
「でも、確か月での戦闘が終わった後……ナデシコは火星極冠遺跡と一緒にどこか宇宙の果てに飛ばされたんじゃ?」
「はい、ナデシコが地球に帰ってくることはまずないでしょう。ですが、オモイカネの本体はナデシコを飛ばす前に切り離されたじゃないですか。ブリッジこそオモイカネの本体ですよ」
ああ、そうだった。大体、ナデシコのブリッジに乗って帰ってきたんだった、オレ達は。
「一応、ミスリルからは相良さんともう一人、バックアップの人が付いていてくれますが……万一何かあった時は、まずルリさんを尋ねてみてください」
「ああ、分かった」
「でも、これはあくまで非常時のことです。オモイカネは現在『次のナデシコ』へ移されている途中の様ですから、いくらルリさんでもそう簡単にオモイカネを使うことは出来ないでしょうから」
「それは知ってる。『次のナデシコ』に乗らないか? とか言われてるから」
「『ナデシコ』かぁ。私もちょっと乗ってみたいです」
本音を言うと、私、皆さんと一緒にナデシコに乗ってみたかったんですよ。と艦長は微笑んだ。
とんでもなくキレイで、同じくらい寂しそうな顔をしていて、オレはどんな顔をしていいのか分からずあやふやに苦笑いだけを浮かべていた。
艦長が立ち去った後、すっかり温くなった缶を握り締めて考えた。
本当はどこかに身を寄せるのが一番なのだろう。あんな笑い方が出来る艦長さんがいる『トゥアハー・デ・ダナン』ならきっと、悪いようにはされないだろう。
ネルガルも何だかんだで悪い人になりきれないあの会長のことだ。オレ達もネルガルも上手くいく方法を見つけてくれるのかもしれない。
けれど……。
「統夜……」
「…………カティア……聞いていたのか?」
おずおずと現れた黒髪の少女は、悲しそうな顔を必死に励まして微笑んでいた。
「統夜……多分、狙われるとしたら……純血の地球人でありながら多少なりともあのシステムを扱える私達の筈です。だから……」
「うるさい」
オレは執り成すように無理に微笑むカティアの言葉の続きを遮った。
「だから、カティア達だけどこかに匿うのか? いつまで? やっと真っ当な生活が始まったのに、これから今までの分取り返すくらい幸せにならなきゃいけないのに」
また、日の当たらない場所に戻さなきゃいけないなんて……嘘だ。
「統夜……私達なら大丈夫です。そういう境遇になれていますから」
「嘘だ」
オレはそんなことを言えるカティアをハッキリと睨んだ。オレは、腹が立った。そうだ。本当の本当に腹が立った。
そんなことを何でもない様に言えるカティアに、何よりどうにも出来ない自分に。
「だってカティア……大丈夫なんて顔してない」
「ッ!!」
「ほら、そんな――――泣きそうな顔で、大丈夫なんて言われても」
「それでもッ!!」
「私さえ居なければ、なんて言うな。カティアは、三人は……もうオレにとっては……家族なんだから」
絶対に、離さない。と、心の中で付け足しておいた。
俯いて耐えるだけだったその儚い肩を、力任せに抱きしめた。
オレは抱きしめた腕の中、暖かな感覚と凍えそうな肩に、目眩と安らぎと微かな不安を感じていた。
496 :
蛇足:2006/09/25(月) 20:30:14 ID:g8qYC1lu
「大佐殿、そろそろ帰還の……」
「ええ、分かっています。ところで……相良さん、私の判断は間違いだと思いますか?」
「……自分には、分かりません。ただ、確実に彼らを保護するのであれば不安要素の大きい連合や、何を考えているのか分からないネルガルよりも我々が……」
「そうですね……けれど、無理強いはしたくない……というのは私の我侭だったのかしら」
「自分には……判断しかねます」
「……相良さん、彼らの立場も微妙です。せめて…………私達だけでも味方でいてあげたいと思います」
予定では帰還前に軽く話をするテッサと、それを見て何かカンチガイしてむくれるカティアさん
というシナリオだったのですが(タイトルが『鬼現し』なのはそのためです、鬼な部分を見てみる話数だったはず)が……
彼らの境遇を考えると、多分フューリー関係のシステムとか、その後きっと問題になるよなぁ、ということで何か軽い世間話のはずが脱線してしまいました。
萌えとかない。オレの脳内設定垂れ流しで申し訳ない。
これだけ伏線ふったんだからいつか回収するのかといわれると……ほら、それは今後の課題ということで。
まあ、十月辺りに『いつか帰るところ(仮)』で
>>490 ぬ、今気付いた。
スレの流れを見て、数時間で一気に書いたのでチェック甘かったようです。申し訳ない。
>>491 や、つか、衝動にかられると休日が良い感じになくなるので……
>>492 ありますよー、因みにカティアの歌はナデシコED『私らしく』です。
ナデシコ劇中で艦長コンテスト時ユリカが歌った歌でもあります。
他にも種死ネタ、声優ネタ、痔俺ネタ。
書いてるオレが一番ノリノリで書きました。
ではまた27日の夜、ご縁があれば『明日の見えぬぼくたち』でお逢いしましょう。
体育の時間
今日は野球だ。
相手のチームの投手は甲児、なかなかヒットが出ない。
俺の打順が回ってきた。
「紫雲君頑張ってー!」
女子の声援のなかにカティアの声がする。
「統夜、頑張って下さい……!」
俺の中から力が湧いてくる。
「カティアちゃんにいいところを見せようとしてるようだが、俺は甘くないぜ」
「やれっていわれたら、やってやるさ!」
俺は集中する。周りの音がなくなり甲児以外は何も見えなくなる。
甲児が振りかぶって投げた。ボールは一直線に向かってくる。
その時、俺の集中力が限界を超えた。
目の前のボールが止まっている。周りの景色も止まっている。
俺は止まったボールにバットをたたき込んだ。
時間が動きだしボールは場外まで飛んだ。
「紫雲君凄いー!」
「そんな、俺の最高の球だったのに」
ホームベースを踏んでカティアの方に向かう。
気のせいか、カティアは喜んでいないようだ
「カティア、俺やったよ」
「何言ってるんですか。貴方なんか最低です」
パシッ
俺にビンタをかますと去っていってしまった。
俺を含め、みんな訳がわからなかった。
なんとなくソフトボールでさよならHRを打った後で思いついた駄文投下。
よろしければ誰か仲直りさせてやってください。
実況の帰りに覗いてみたらなにやらGJなSSが投下されていた件について
>>497 いつもの人…って呼んでいいのかはわからんけど、次も楽しみに待ってるぜ!このドフランツがッ!
ところで最近俺の頭の中から「犬耳+犬尻尾カティア」というのが離れない件について
皆の意見をぜひ伺いたいッ!
>>493 >「あの瞬間、ボクにも敵が見えていた」
カ○マァァァァァ!
出だしがこんなノリだったから油断していた、まさか真面目話だったとは…
でもGJなんだぜ
>>500 甘いな、俺の中では
ネコミミ+眼帯+口紅+白衣(スリット入り)+網タイツ
どうみても変態です、本当に救いようがありませんorz
>>502 よし、いい精神科の病院を紹介してやろう
俺の行きつけの
いや、問題ない。
俺は精神科勤務の看護師だ。
俺達が感じている感情は一種の精神病だ。
治し方は俺も知らないが俺に任せろ。
まっ、任せるでありますか!?
>>504 蝉丸おじいちゃん、もう寝る時間ですよ。
ここは精神病患者隔離スレとなりますた
>>499 とりあえずこれだけじゃ少ない。
もうちょい前後関係がつかめりゃ書けるかも試練
>>508 ただ統夜がラースエイレムを無意識に使うというずるをしただけ。
>>509 まぁ何となくオマイサンの意図している所は読めたが。
『よろしければ誰か仲直りさせてやってください。』なんて言うのはナンセンスだ。
リレーなんてのは勝手に自然となるんじゃねぇ?と言いたい。
それにこの状態では『思いつかなかったから途中で諦めた』と思われるぞ。
何が言いたいかと言うとてめぇ一人でやれ馬鹿。
イキナリ顔を叩かれて俺は呆然となった。
そのまま走り去っていくカティア、俺は訳が分からずただその後姿を見つめることしかできないでいた。
「大丈夫か? 紫雲。カティアちゃんのケツでも触ったのか?w」
「んなことするかよ! おまえじゃあるまいし。」
「じゃあ何でだよ? 」
「俺にも分からん。」
「お前なんかまずいことやったんじゃないか? 」
「そうなのかな? う〜ん…。」
思考の迷宮をさ迷いかけていた俺は、チャイムによって現実に引きもどされた。
取り敢えず俺は、教室へと足を向けた。
着替えた後、カティアに声を掛けたのだが。
「今はまだ話せません! このことは家に帰ってから話しましょう。」
と返されたっきりソッポを向かれてしまった。その後も何度か声を掛けたが無視された。死にたい。
───放課後───
家に帰り着いた俺は早速カティアに聞いてみた。
「なぁカティア、俺ぶたれるような事したか? 」
すると彼女は冷ややかな、鋭い目で俺を見ながら
「自分の胸に手を当ててよく考えて下さい。」
とだけ言うと、さもそれで十分と言いたげに背を向けた。
「なんだよ! 俺が何をしたって言うんだよ!? 」
訳が分からない。何故俺はこんな目に遭わなくちゃならないんだ? カティアは何がそんなに不満なのだろうか?
俺はただホームランを打っただけなのに…
もしやホームランがいけないのだろうか? カティアは無類のホームラン嫌いなのかもしれない、いやそうだ! そうに違いない!
完全に沸騰した脳で出た結論は『カティアはホームランが嫌い』だった。
俺は徐にカティアの前まで行くと土下座をした。
「ごめんカティア! 俺が悪かった! 」
「ようやく反省する気になりましたか? まったく…あんな最低なことはもうしちゃダメですよ? 」
「あぁ! もうしないよ。しかし知らなかったな…。」
「何がですか? 」
「いやぁカティアがホームランが嫌いだなんてちっとも知らなかったよ。」
「………………え?」
「ん? どうした? 俺がホームラン打ったのが気に食わなかったんだろ? 」
「…私が言いたいのは『どうやって』打ったかです。」
「え? どうやってって…バットで…。」
「とぼけないで下さい! 統夜さん! ラースエイレムを使うなんて卑怯だとは思わないんですか? 」
「……はい? 俺がラースエイレムを使った? あー成る程、道理で球が止まって見えたのか。
そりゃあ時間が止まったらなんでも止まるよねアハハハハハハ! ってえぇぇぇぇぇぇ!? 俺使ってた!? 」
「はい」
「まぢで? 」
「まぢで。」
俺は氏んだほうが良いんじゃないのか? 寧ろ死んだほうが良いのか? そりゃあ確かに卑怯だ。騎士のやることじゃない。
俺は山よりも高く海よりも深く反省した。もうなんか『尻の辺りからヴォーダの闇が漏れてるんじゃね? 』って言うほど負のオーラを放った。
「あの…もしかして自覚してませんでしたか? 」
「…うん。馬鹿だよな俺…時間止めてホームラン打って…それを自覚してないで喜んでさ…はは…。」
「あ、あの…ごめんなさい! 」
今にも泣きそうな顔でカティアは頭を下げた。いやもしかしたらもう泣いているのかもしれない。
「私の方が馬鹿です。統夜さんに確認しないで勝手に勘違いして…ホントにごめんなさい…。」
「いや、良いんだカティア。力を使いこなせていない俺がわるいんだからさ。」
「でも…。」
カティアは涙をポロポロとこぼして泣いている、自分を責めているんだろう、俺は無意識のうちに抱きしめていた。
カティアは驚きはしたようだが直ぐに身を委ねてきた。
暫くその体勢のままでいた。カティアが落ち着くまで、俺は抱きしめていた。
「そうだ、なぁカティア。お願いしたいことがあるんだ。」
「何ですか? 」
「俺がさ、またラースエイレムを使ったらさ…俺を止めて欲しいんだ。」
「…はい! 」
満面の笑みで彼女は答えてくれた。そしてまた俺たちは抱き合った。
…さっきのとは少し意味合いが違うものだが。
以上で終了。カッとなってやった、べ、べつに
>>509の為にやったわけじゃないんだk(ry
>>512 ツンデレ乙。
>>509 ssを書くのなら自分のフランツさを総動員して書くんだ!
「協力してもらう」ことと「頼る」ことは違うよ。
>尻の辺りからヴォーダの闇が漏れてるんじゃね?
ワロス
統夜「(ryおまえをヴォーダの闇に帰してやる!……ただしヴォーダは尻から出て尻に帰る」
ジュア=ム「嫌だぁぁぁぁぁぁぁ!!」
……ってなる訳か
毎度のことながらSSの方は全員GJです。もう、ここの職人様方は最高だよ!
本当は一人一人に感想付きでGJしたいところだけど、投下されるごとにGJしてたらキリがないからなぁ。
だが、俺はそんな状況のカティアスレが大好きだ!
>>517 曲が途中までなのが残念だけど、いいものをありがとう
そういや前スレの終盤にもうpってた奴いたけど、誰もレスしてなかったな>カティアのテーマ
俺はきっちり戴いたが。今更ながらd
ただ
>>517のサイトで
カティア、メルア、テニアで検索すると、
曲出たのが奇跡みたいなもんだ。
BGM以外は全部がエロ画像だし。
体育祭の季節でつね
ブルマ!チアリーダー!ハチマキ!騎馬戦!
だが、スパッツ派な俺
>>552よう俺。
あのいい感じでみえるラインがいいんだよなぁ。
どうやら
>>526はサイトロンで未来を垣間見たらしいな。
冷めてきた所でまたぶり返す
>>529に拍手を送る。
C.E.七十二年、九月二十七日……あの戦争が終わって丸一年。
想い出にするには生々しく、けれどそれなりに振り返られるようになるだけの時間が経った。
オレは、あの日『ベルゼルート』と共に落ちてきた三人を引き取って、普通の生活をしている。
兜達も以前と同じように光子力研究所から学校に通っている。剣さんは今でも戦闘訓練に明け暮れているらしいが。まあ、自称プロだし。
相良と千鳥さんも一応元の生活に帰ってきている。もっとも相良は今でもミスリルの軍曹として、時折急に休んでは戦場に飛び出しているらしいが。
先日まで来ていたテスタロッサ艦長も元気そうだったし、ひょっこり顔を見せに来たクルツもマオさんも相変わらずだった。
ミスリル南大西洋戦隊所属だった獣戦機隊は、今でもあっちで暴れているそうだ。アイツらも命令違反がなくなれば良い傭兵なんだけど、とマオさんが苦笑していた。
ネルガルでは元ナデシコクルーの処遇についてあれこれあったらしいが、それも一応の決着が付き、皆それぞれの道を歩き始めている。
そういえば、アキトさんはラーメンの屋台を始めた。オレもバイト帰りなんかに時折寄らせてもらっている。
楽しそうにラーメンを作るアキトさんの隣には、いつもそれ以上に楽しそうなミスマル艦長と、艦長に引き取られたルリちゃんがついていた。
ルリちゃんは相変わらずローテンションで、けれどどこか楽しそうだと感じたのはオレの勘違いなのだろうか。ぷーぷーチャルメラを吹いていたのがちょっと面白い。
エイジ達は地球グラドス間の交流を発展させる為に今も奔走しているらしい。生真面目なのは結構だが、他人の意見を丸呑みにするのは正直どうかと思った。その『ぐらどすまんじゅう』とか。
伊佐美達は家族揃って実家に帰っている。宇都宮さん達は今でも時々伊佐美の家に押しかけては土だらけになって畑仕事に勤しんでいるらしい。
あれから戦闘を行わなくなったブレン達もノヴィス・ノアで静かに暮らしているそうだ。
Dボウイは戦争以来記憶障害になってしまった。今も病院で療養中だ。付き添っているアキさんは「大丈夫。最近、名前を呼ぶとちょっと反応があるの」と笑っていた。
あの人がずっと付き添っているなら、いつかDボウイは……相羽タカヤとして帰ってくる。そんな気がする。
葵達や岡達はそれぞれの研究所で超電磁研究に協力する傍らで、それぞれの生活を楽しんでいる様だ。次の超電磁ロボットを作る。とか言っていた。今度は非戦闘用の、だ。
秋津は氷室さんと一緒に都内の学校に通い始めた。ときおり『次元連結』がどうしたと妙なモノを弄っているらしいが、アレはアレで実害のない危険物だ。放置しておくが吉。
それなりにマサトとマサキで折り合いは付いているから大丈夫、と氷室さんは言っていた。
最近よくテレビで放送し始めたガンダムファイトで、シャッフル同盟の人達が頑張っている。ドモンが負けそうになると、リングサイドでレインさんがライジングガンダムに乗る衝動に駆られるそうだ。
正直あの『ラブラブ』をやられると絶句するので、ぜひ頑張って堪えて戴きたい。
地球プラント間の講和条約締結以来、カガリさんは公務に忙しく走り回っているし、その傍らには名前を変えたアスランが付き添っている。
アークエンジェルのクルーもオーブで隠居生活らしく、こっそりやって来たディアッカが皆の近況を楽しそうに話し、炒飯作って帰っていった。
や、つか、ディアッカはザフト脱走の件で逃亡の身じゃなかったのか? そんだけ。
一応、終戦記念式典に呼ばれた。
対外的にオレ達はあの機体の第一発見者という名目であの戦争に関わった事になっている。
何せ地球では再現できないテクノロジーを扱える、なんて知られたら善良な一小市民でいられなくなる。
軍やら政治のお偉方が参加する式典だ。正確には、所詮一高校生に過ぎないオレ達は式典そのものではなくその後行われるネルガルのごく私的なパーティーに呼ばれた。というのが正解。
まあ一年経ったし同窓会でもやろうか、みたいなノリです。とわざわざ招待状を持ってきてくれたミスマル艦長が笑っていた。
ただ『同窓会』という言い方は確かにそうだな、と思った。
ナデシコは……あの頃のオレ達の部隊は、何となく学校みたいだったと今になって思う。
さしずめ、ラミアス艦長が苦労人な優しい先生で、ミスマル艦長が能天気な委員長。
ああ、そういえば規律にうるさい副委員長的なのも居たな。エリナさんとか……亡くなられたバジルール少佐とか。
色んな人の、色んな事情。
沢山の想いってヤツが交錯し、嫌なことも汚いこともいっぱいあって……それでも、あの明日すら見えない毎日を駆け抜けられたのは。
……多分きっと、あのどこか的外れでいい加減で、けれどどこまでも一生懸命でひたむきな皆と一緒だったからだと、今になって思った。
「カティア、そろそろ準備できたか? 終戦記念式典、午後からだろ」
元オレの部屋で、現在カティアの私室になっているドアをノックした。あれでもないこれでもないと一頻り唸ってから、結局
「すいません、もう少し待ってもらえますか?」
なんて返事がした。
「なんだよ、まだ迷ってるのか」
「ええと、やっぱり上着はこれにしたいから、スカーフが……もっと明るいほうがいいかしら? でも、靴もあるし……」
入るぞ、と一声掛けるとあ、どうぞ。ほんの少し迷ってから声が返ってきた。
「いい加減に決めないと遅れるぞ。や、つか、いつもそんなに気にしてないじゃないか」
いつも片付いている部屋は所狭しと服が並んでいた。 狭い部屋によくもまあこれだけあったものだ、と呆れるやら感心するやら。
今カティアは薄い桃色のスーツに翡翠色のスカーフを巻いている。薄く唇に乗ったルージュがひどく艶やかで、オレは何となく目を合わせられなくなった。
「統夜、ちょっと並んでもらえますか?」
オレの格好を見たカティアがひどくむすっとした顔をして手招きをする。
「こうか?」
立てかけてある大きな姿見の前にオレとカティアが並んで立つ。こんな格好をしているだけで大人びて見えるカティアと違って、オレは何も考えず学校の制服姿でひどく間抜けに見えた。
どんなに狭い部屋でもちゃんと姿見と化粧箱がある辺りやっぱり女の子なんだな、と呑気に思い知らされる。
「ううん……やっぱり、姉と弟に見えちゃうかなあ……」
「え、何か言った?」
言いたいことは分かるが、オレは気が付いてない振りをしておいた。何となく、こういうのに気が回らないのが恥ずかしい気がして。だが
「い、いえ、何でもないです。ほら一年ぶりにみなさんと会えるんだから、お洒落したいなって。それに、その……」
ひどく慌ててカティアは言い募る。や、つか、ミスマル艦長達にはついこの間逢ったばかりだったが。まあ、そんなことよりも
「カティア?」
こういう時、どんな顔をしていいのか分からず、オレはとりあえず何も分からない振りしか出来ない。
「そ、それに今日は、シャナ=ミアさんも来るそうですし」
「ああ、そうだね。 今じゃあの人、VIPだもんな」
セリフの前後が繋がっていないのもこの際無視して、オレはそう答えておいた。そして彼女がVIP扱いだからこそ、今日以外に接触する機会がない。
「凄いですよね。フューリー代表で、地球やプラント政府と受け入れ交渉をはじめ、全て任されてる方ですから。ちゃんとした格好でお会いしないと」
オレの密かな決意と裏腹に、カティアの眼差しは遠くを見ていた。多分、あの頃を想い出しているのだろう。
シャナ・ミアがフューリーの代表だというのなら、彼女なら……きっと、今のオレ達の境遇を理解しているはず。そして……オレは何とかカティア達の安全を確保しないとならない。
けれど、そんなことをカティアに告げれば余計な心労を与えるに違いない。オレは……何も言えなかった。だからその場しのぎの会話を続ける。
「シャナ=ミアさんと言えば……フューリーがさ」
「はい?」
「フューリーが40億年前に地球に生命を運んできた。40億年後、そのフューリーのおかげで俺とお前が逢ったんだ。不思議だよな」
「統夜……」
「それが、ちょうど2年前だっけ。あっと言う間だな」
自分で言っておいて、少し感慨深くなる。本当に……あの日から色んなことがあった。
火星奪還と失敗。様々な外敵との戦闘や利益の為に誰かを笑って殺せる敵との戦い。軍への編入と彼らの裏切り。オーブ壊滅。木連との和平交渉と失敗。オルファンの浮上。
そして人間同士、主義主張の違いで世界中を殺そうとする狂気とその戦場。最後に……人という種を産んだ連中との……人類の親との戦争。
様々な人の『正義』ってヤツは、本当に目まぐるしくオレ達の前を駆け抜けて行った。けれど、何だかんだ言って皆自分の大切な何かを守ろうとしていただけ。
皆同じことを願っているはずなのに、求める結果は同じはずなのに、どうして人はそれぞれ違う道を選ぶのだろう?
もしも幸せの席が一つっきり、この地球にしかないのだというのなら、その席を半分こ出来れば良いのに。話はそんな簡単なモノでもないのだろうが、それでも難しくする必要だってなかった筈だ。
あの戦争で、沢山のモノを失くした。けれど、それ以上のモノも手に入れたと思わないと……正直立っても居られない。
「はい……そうですね。なんだか不思議です」
不意に、カティアが振り向いた。蜂蜜色に微笑む瞳の中、どうにもならないくらい間抜けな顔をしたオレがこっちを見ていてようやく唇が微笑みを作った。多分それは、苦笑だったのだろうが。
それでも、笑えたことが何よりも嬉しい。
「40億の後の2年、だもんな」
だからオレは、精一杯の空元気を搾り出してそう答えた。オレ達には明日だって分からない。ああ、そうだ。今こうしているのだって、明日どうなるかも分からない。
「ええ。それで、こうして……あなたと……」
明日には急に地震でも起きて、オレは死ぬのかもしれない。それはひどく滑稽な想像だったが、それでも絶対無いとはいえない。それでも
「カティア……」
柔らかに、傷跡を舐めるように微笑むカティアを見て、それでも良いか。なんて考えた。今、こうして手の届く場所に居てくれる。今この場所にある幸せを享受出来ないなんて、人生損してるにも程があるってもんだ。
「……統夜、私、決めました」
「何を?」
不意にカテイアはきっとオレを睨んだ。たじろいで、何となく身の危険を感じるが……後ずさりするオレよりも早く
「それ、脱いで下さい!」
とカティアの両手がオレの肩を掴んだ。
「な、何ッ!?」
「初めて逢ってから二年も経ってるんですから! 統夜ももう少し大人っぽい服を着てもいいはずです!」
「な、何だ、そういうことか……って、いいよ俺は! このままで!」
「よくありません! そうすれば私が悩まなくて済むんです、さあ、こっちに来て!」
何という脱がしのテクッ。オレはあっという間に上着とネクタイを取られる。いやもう、どこでこんなの憶えて来たんだ。
「だああっ! 引っ張るな!」
だめです、せめて制服じゃなくてちゃんとしたスーツを着てもらいますッ。とオレのシャツに手を掛けて
「統夜くん、カティアちゃん、迎えにきたわよ……ってごごごごめん!」
「千鳥さん!?」
「カ、カナメさん!? ごめんって、ち、違うんです、これは……!」
いい感じに胸をはだけたオレと、もみ合うカティア。や、つか……これはもう、何を言っても申し開きの出来ない状況ではなかろうか。と呑気に述懐している暇もなく、次はトラブルメーカーが飛び込んできた。
「どうした千鳥、異常か!? まさかトラップが!? 姿勢を低くしてその場を動くな!」
禍々しく黒光りするグロッグ19を手に飛び込んでくる相良。がちりと安全装置を何の戸惑いもなく外す音が高く響く。
「なな、何でもないのソースケ! 入っちゃダメ!」
「……何もないぞ千鳥。 統夜とカティアが二人でいるだけだ」
いやもう、今はこの朴念仁がありがたい。このまま良い感じにカンチガイしている千鳥さんを連れて出て行ってくれ。だが、得てして願いは叶わないから願いというらしい。
「ああ〜ッ、も、もしかして!」
「二人っきりって、お前ら!」
「何だと!? やいやいやい統夜、てめえ何してやがった!?」
……勘弁して。野次馬根性丸出しの兜達まで飛び込んでくる。や、つか、お前ら人ん家に勝手に上がりこむな。
「な、何もしてないよ!」
「そ、そうです! 私はただ、着替えを、その……」
ようやく思考の追いついたカティアがはじける様に飛びのいた。それでもしっかり、オレのシャツのボタンは留まっていたのは正直凄い。
「ずるいずるいずるい! カティアちゃんずる〜〜い!」
「カティア……あ、あんたって子は……まさか、むりやり」
兜達だけで充分なのに、更にハナシをややこしくする二人が面白半分に飛び出してきた。二人とも目をキラキラさせていて、こんな面白そうなこと私も一枚かませろという顔をしていた。
勘弁してくれ。ため息をついてから、
「違う! だから話を聞けって!」
と叫んだ所でようやく救援が追いついてくれた。
「ちょっと少年少女! いつまで待たせる気?」
「早くしないと置いてくぜー! それとも電車で行くつもりかあ!?」
この人数が乗り込めるワゴン車を借りてきてくれたマオさんとクルツが現れてくれて、ようやくオレは詰問する連中から開放された。
ただ、文句を一つだけ。窓から見える車のボンネットに何でデカデカとネルガルのエンブレムが描かれているのか。
アレに乗るのはちょっと抵抗あるぞ。だが、他の連中は気にしてないようだった。
「あ、は〜い! 今行きま〜す!」
と弓さんが返事をし
「くそっ、運のいい奴!」
とボスが悪態をついて
「おい統夜、話は後だ、忘れるな! すぐ来いよ!」
と兜が言い捨てて、現れた時の様に飛び出していった。
「……まいったな」
「はい……すいません……」
ぼんやりと呟くと、顔を赤らめたカティアが小さく頭を下げた。
オレは落ちているネクタイを手早く締め、制服の上着を拾ってから
「や、つか、いいけどさ」
となるべく気にしていないということをアピールしておいた。
「……行きましょうか?」
それでようやく気を取り直してくれたカティアは、困った様に微笑んだ。
「ああ、行こう。なあ、カティア」
けれど、まだ一つだけ言っておかないといけないことがあった。
「何ですか?」
振り向くカティアの、黒絹糸の髪の奥。怪訝そうな色を乗せた琥珀の瞳から逃げて。
「逢えて良かったな、俺達」
「……はい!」
すれ違いざまにぽつりと告げた。
背中越しにこの上なく嬉しそうな、見なくても極上の笑顔を浮かべているに違いないカティアの声が聞こえてきた。
気恥ずかしくて顔なんか見れない。オレはあっという間に玄関に向かい、ドアを力いっぱい開いた。
目眩がするほど遠い青空に、今を喜ぶように輝く太陽。
ワゴン車の中から「早く来いよー」なんて叫んでいる連中に
「あいよ」
と軽く声を掛けた。その隣を
「行きましょう、統夜」
と黒髪の少女が駆けて行った。
何となく仄かに甘い香りがした気がして鼻の頭を掻いてから、その背中を追い掛ける。きっと、その先にオレ達の明日があるような気がして。
けれど、そんなもは見えたりしなくて。明日の見えないオレ達は、今日も、今日からも……。
535 :
蛇足:2006/09/27(水) 20:10:43 ID:Wir+YmbN
「お久しぶりですね、統夜……さん」
「はい、ご無沙汰しています、シャナ・ミアさん。一つだけ聞きたいことがあるんですが」
「……ラースエイレムの件ですね……ミスリルだけに任せる訳にいきませんから、私達からもあなた方の護衛を用意しています」
「そう、ですか。あの、もう一つだけ」
「何ですか?」
「オレ達が真っ当な生活を続けるには、どうしたら良いと思いますか?」
「それは……ごめんなさい、今すぐには答えられそうにありません」
「そっか、いや、こっちこそ済みません。そんなこと、オレが考えないといけないことなのに」
「………………統夜……さん……」
以前発売の方の一年をやられたので仕返し、いや違った、お返しみたいなノリで一つ。
ではいつか分からない時に、ご縁がある上運が良ければ『願望のフェスティバル』でお逢いしましょう
>>537 まさか仕返し…もとい、お返しがくるなんて…ありがとうございます。
未熟な絵でしたが、少しでも創作意欲の足しになったのなら幸いです。
それにしても、統夜視点のカティアエンドSS、実に見事な出来でした!惜しみないGJを進呈致します!
>>537なぁにこのスレは落とさせやしないさ、必ず帰って来いよ!
>>540知ってます。
だから一人で毎回10Kb以上使って申し訳ないキモチもしていますので……。
もういっそ、どこか人様に迷惑掛からないところにでも行こうかとちょっと思案中だったりもします。
自分の妄想広げるなら、人様に迷惑掛からないようにしよう。確認。
>>535 以前、俺もその他のメンバーの後日談を書いたが、それ以上にまとまっていてかなりGJだ。
さて、久しぶりにSSを書いてみるか。 後日談あたりで。
>>541 txtファイルをどっかのうpろだに上げる。これでいいじゃないか
>>543 そうしようと思ったのですが、携帯からの人が読めないから、と
あー、じゃあ、どこか携帯でも読めるサイトを作って、そのURL晒せばいいのか?
まあ、ぼちぼち探してどうにかしてみます。
その心意気やよし! 期待しているぞ!
で、後日談前日SS投下〜。
「カティア、頼みがあるんだが・・・・・」
終戦記念式典を明日に控えた午後。 統夜が袋を携えて私の部屋に入ってきた。
「なんでしょうか? 出来ることならなんでもしますが」
「いや、明日って式典だろ? やっぱりちゃんとした服装がいいと思ったんだ」
それはそうだ。 いくら民間人といえど正装した方がいいに決っている。
「で、実はこの間こんな物を見つけてきたんだ」
統夜が袋から中身を取り出す。
「これは・・・・タキシードじゃないですか。 まさか・・・・」
「いやいや! これは家にあった奴だ。 間違っても買ってない」
統夜の言葉に胸をなでおろす。 唯でさえテニアとメルアの出費の所為で家計が切迫しているのだ。
しかし、見たところかなり上等なものだ。
「お父さんのものですか?」
「いや、違うと思うぞ。 こんな手紙が入ってたからな」
統夜が手紙を私に見せる。
『我が息子、統夜へ。 この服はこんなこともあろうかと、父さんが用意していたものだ。 何か入用になったら使いなさい』
「これって・・・・・?」
「どういうことなのかは、気にするな」
いや、だって統夜のお父さんは既に他界している。 統夜の為のスーツをどうやってこしらえたのだろうか。
「不思議な事にサイズはピッタリ。 結構立派なタキシードだからコレを着ていこうと思ったんだ」
「いいじゃないですか。 それで、そのタキシードと私への頼みって何の関係があるんですか?」
「それがさ・・・・・俺、ネクタイの結び方知らないんだ」
「・・・・・・・・・は?」
「えっと・・・・これがこうで・・・・」
ネクタイをパソコン画面とを見比べながら結んでいく。
が、どうも違ったりしていて一向に結べない訳なのだが・・・・・。
(でも、なんだか楽しい)
ネクタイを結びながらふと、そんな事を思ってしまう。
テレビや漫画で奥さんが旦那さんのネクタイを結んであげるシーンを思い出す。
(まっ・・・・まるで統夜の奥さんになったみたい・・・・・)
頭の中で紫雲家の玄関が構成されていく。
(ただいま〜)
統夜が帰ってきた。
(おかえりなさい、統夜。 ご飯にします? お風呂にします? それとも・・・・・)
「そんな・・・・駄目ですよ〜」
「か・・・・カティア・・・・苦し・・・・・」
統夜がうめき声をあげた。
「えっ? きゃああああ!!」
何時の間にか統夜の首をネクタイで絞めていた。
「かはっ! カティア、どうしたんだ」
「なっ、なんでもありません!」
統夜から顔を背ける。
(うぅ〜! 私ったらなんて事を・・・・!!)
「ごめんなさい、統夜。 私・・・・」
「まったく・・・・何かあったのか?」
「いいえ! 何もないですよ?!」
「・・・・ご飯にします? お風呂にします? それとも・・・・・それともなんだ?」
次の瞬間、履いていたスリッパを統夜の顔面目掛けてぶん投げた。
因みに終戦記念式典には統夜のお父さんが
『こんなこともあろうかと、用意していたワンタッチ式のネクタイだ。 ネクタイを結べなかったら使いなさい』
とかかれた手紙と一緒に入っていたワンタッチ式のネクタイを付けて出かけました。
メルアのエンドでネクタイが出てきたそうで、それを使いたかっただけな罠。
>>547 パパン……、いや、何もいうまい。
カティアエンドしかみたことないけど、カティアがネクタイ結ぶシーンってのは想像するとかなりいいなぁ…。GJ!
しかし書くの早いですね。30分くらいで書けるなんて凄いなぁ。
あらかじめ書いてあった訳じゃないんですよね?
>「こんなこともあろうかと
お父さん、ウリウリさんがハンケチ噛み噛みしてますッ!
>>547 ネクタイはテニアENDだよ。
それはともあれGJです。
統夜と二人暮らしを始めた私。今はこれからの新生活に期待と不安で胸がいっぱい。
幼い頃からずっと一緒だったテニアやメルアと別れるのは寂しいけど、
近くに住んでるからいつでも会えるよね。
…なんて思ってた時も昔はあったかな。今の状況からはとても出てこない言葉だけど
【今の状況】
「また夕飯を食べに来て…
テニア!貴女の食費に、一体どれだけの額がかかってると思ってるの!」
「聞きたいかね?昨日までの時点で9万と×××円だ」
「な…」
「アタシは今月ここで食べた物を全て覚えている。チンジャオロース、クリームコロッケ、きのこご飯、豆腐とワカメの味噌汁、海鮮サラダ…」
「……そんなものじゃないでしょ?」
「でも忘れないで…。これらは決してムダになった訳じゃない。……そして!!」
「……!?あー、それ統夜の夕飯!!」
「モグモグ、ムグッ…
……我が永遠の友カティアよ…。金欠の時はまた頼むよ…。モグ…
じゃあねー!!」
「今度も、…食い逃げですかぁーーー!」
フランツNG
「俺は今月のカティアの食べ方を全て覚えいる。
まず初日に…ぐはぁ!」
「(///)な、なにいってるんですか!もぅ、統夜のバカッ!」
>>547 ワンタッチ式のネクタイ……中学の制服思い出した。
あれ、緩められないから普段はつけてなかったなぁ
この調子で行くと850近くでスレ落ちるだろうな
>>553 そのネタを書いた私は現在進行形で使ってます。
まぁ、金具を外して普通のネクタイにした人も結構いたけど。
>>554 1000まで行かないスレは子供スレ以来か。
>>556 きっ・・・・・貴殿はいったいなんてことを・・・・!
やべぇ、GJしか思いうかばねぇ。
>>556 別に今のところ問題ないしそれでいいと思う。
言い方は悪いが、このスレは日記帳じゃ(ry
伝わらないネタはオn(ry以外の何物でもない
>>558 随分前、2chは便所の落書きだ。みたいな書かれ方してるの見たことがある。
それでもその便所が俺の家のじゃない以上、それは他の人と共有するべきものだな、とか思ってこうしてみた。
ん、便所とは上手い言い方じゃないか? ほら、オレの書き込みってほぼオn(ryだった訳で。
今まで俺の衝動的な書き込みで困った人、嫌だった人、スマン。
それでも、これからも落させて貰えたら大変嬉しい。
まぁ多少投下後のコメントで居着きすぎてる気がしないでもない。
んが、SS自体はGJなんだからあんまり重く受け止めすぎなさんな。
と言う事で乙であります。
そのページに勝手に投下するのまではどうこう言うつもりはないよ。
ただ俺みたいにっつーか俺だけだろうが引く奴もいるってことだ。
それをスルーできない俺が一番ダメだが
いや、全部は無理でも、可能な限り全員にとって居心地の良いスレであるべきだと思う。
アレだと思ったら、スレが荒れない程度に言ってくれると、こっちも行き過ぎないでいられる。
何事もバランスが大事だしね。
とにかく俺一人のことでいつまでもぐだぐだ言っても仕方ないので、今後は居着きすぎず、ネタ的に引きにくくするという方向性を心がけるよ。
じゃあ空気を読まずに投下してみる訳で。
___
「くっそー、最後紫雲に美味しい所持ってかれたぁ!」
「相良とコンビネーション上手く決まってたなぁ。」
やいのやいの、更衣室で体育の授業を終えて着替え中。
サッカーで最後の最後、上手い事連携が決まり逆転勝利を得た所だった。
「たまたまだよ、相良のパスが丁度良い所に来てくれただけだし。」
「何を言う、あの状況ではお前が適任だったと思うぞ。」
等と騒がしく教室に戻る。
まぁ、先に授業を終えて見物していたカティアに良い所を見せれて良かったと思っておこう。
笑顔で声援送ってくれてたし。
「しかも女子からの声援も持ってかれたぁ。」
「カティアちゃんなんて統夜ー、頑張ってぇ〜!だってよ。」
「裏声気持ちワリィから黙れお前。」
一部見苦しいヤツが居るが放っておこう、うん。
・・・さて、次の授業を終えれば昼休みか、カティアの弁当が楽しみだなぁ。
「この野郎我関せず平然としやがって・・・!」
「大方昼の弁当の中身でも考えてるんだろ、こーの愛妻弁当保持者。」
「バッカプルさんは平和で良いね、ペッペ」
「見苦しいぞ、お前ら。」
全くだ、やかましいわい。
と言う事で時と所変わって教室、昼休み。
「統夜、一緒して良いですか?」
「ん、勿論。」
いい加減お馴染みとなった二人での昼食タイム、当初は何かと騒動が発生してたけど、
今は相良の実力行使及び慣れで平和なもんである、教室の隅っこで黒くなってる一部例外も居るけど気にしない。
「サッカーの授業、最後バッチリでしたね。」
「はは、たまたまだよ。」
談笑しつつ箸を進める、一通り食べ終えたところでふとカティアがこちらの胸元をじっと見てきた。
「えーと、どうかした?」
聞くと、はぁ、とため息を一つ。
「もぅ・・・またネクタイ外したのね?」
「む、だって体育の授業の後は暑いだけだしさ。」
「ダメです、そう言うのはきっちり着るから格好良いんですよ?」
そーかなぁ、とぼやく俺を余所に、ネクタイを取り出すカティアさん。
えーと、これはもしかして。
「・・・あの、それってやっぱり。」
「ええ、つけてあげるからこっち向いて。」
こうなったカティアはもう手がつけられない、
気恥ずかしさで死にそうな俺なぞ構わず目的を完遂するまで前進有るのみなのだ。
「もう、じっとしてくーだーさーいー」
「いや、そうは言うけどちょっとくすぐったいって。」
「何言ってるんですか、毎朝やってるんだし慣れて頂戴。」
さらりと爆弾発言じゃないかなぁ、それ。
何か後ろの方で相良が鎮圧に向かった気がするけど気のせいだよね、うんそうだ。
といった所で笑点お開き・・・じゃなくてネクタイ着用完了。
「少し緩めれるくらいの余裕はあるから、外しちゃダメですよ?」
「解ったって・・・ありがと。」
「いいえ、どう致しまして。」
ふふふ、と満足げに笑う彼女。
・・・この笑顔が見れるんだから多少の気恥ずかしさ程度は安いものかな。
午後の授業も頑張ろう。
#本日のバカップル攻撃の被害
一部女子がちょっとブルーに。
一部男子が軍曹のかえりうち。
___
以上、お粗末。
追記というか書き忘れというか、
SS内での制服の扱いはご都合主義ってヤツです、ハイ。
GJ
流れはネクタイか。
>>565 GJ!
軍曹殿がちゃんとしたサッカーできてたのか気になるところだが…
ルールブック読んだにもかかわらずラグビーでアレだからなぁ・・・
そろそろ統夜が頭にネクタイを巻いて帰ってくるころか
それはそうとGJだ!
>>570 おかえりなさいと出迎えるカティアを勢いで押し倒す統夜。
二人は少しの間見つめあっているとカティアが口を開いた。
「来て…」
ごめんなんでもない。
カティ…
うごぉぉえ(自主規制の壁
ごめんなさい
>>571 なんてこった!どう考えてもエロ方向に走ってしまうぜ!
・・・ギリギリまで削ってみるか。
>>573 いっそスレを変える、という手もありますな。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 引越し!引越し!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
エロパロへ引越しか。 _ ∩
( ゚∀゚)彡 引越し!引越し!
( ⊂彡
| ⊃ |
し ⌒J
___,,,,,..... -一ァ
/ ̄;;;´;;、;;;ヾ;;;, -──--、,!
. /'´|;;;;,、;;;;;;;;;;/ ,!
. /:.:.:.レ´:.ヾ;;;;;;i 断 だ ,!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ;i る が ,!
. /:.;.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ ,!
. /レ' ;|:.:.:.:.:.:.:,:ィ:.:.:.:〉 __,.,!
/-、ヽ,:|:.:.:,/ /:.:.://.:,:ィ:.:.:.,!
/'ヽ、ヾi ゙´.: /__;:;:-'"´ ,;|:.:.:.,!
. /ゝ-`';:/ .:〈ニ=-=ニ二 ̄ヽレ',!
/::::;;;;;/ ' ,, ニ`ー-,、__\〉ィ,!
. /;:::::/ ::. ::.,,\_ゞ;'> 〈;,!
/i!:::::iヾ-'、::.. '';~ ,;:'/,!
. /;;;i!fi´l_、,.` .: ,;:' ,!
/;;;;;i' ('ー、ヽ ..: ,;:'' ,!
ヽ、jゝ、`ヾ:、゙、 ,..:'.:'" .: ,!
``ヽ.、_ ¨` ,:' (_r:,!
``ヽ.、.. ノr;ソ~,!
``ヾ、 / 7,!
``ヽ,!
AA使ってスレ容量を潰す暇があるなら電波を発するんだ。
だがカティアのAAなら許可してやらんこともない
ヒトイナス(T_T)
いるよ!
…容量を気にするせいか、投下が控えめになってしまったのだろうか?
いや、ネタがない
俺の場合、ネタはあるけど形にできない。
無理に形にしても思い通りに書けないから面白い文にならないってことが多いんだよな…orz
種や種死キャラが出てもいいなら無くもないけど……頭の中でだけど。
コンボイの謎って結局何?
主役はウルトラマグナスなんだけど・・・(クリアでロディマスにはなるが・・・)
ごめん、誤爆
ドコのスレの誤爆だよw
589 :
584:2006/10/02(月) 00:21:15 ID:I14neOyJ
できた。妄想に任せて書いたから変なとこあるかも知れんがそこはスルーでよろ。
注意:これは第二次Jの妄想です。萌えが足りない上にJ未参戦作品の人物や用語が出ますので、気分を害された方はスルーでよろしくお願いします。
「はぁ…」
統夜の口から思わずため息が出た。何故こうなってしまったのだろう、統夜はミネルバの艦内で今までの事を思い返していた。
アーモリーワンでのザフトの新型MS強奪事件から始まり、ユニウスセブンの地球落下。ザフトに復隊したアスラン・ザラ。
再び動き出した木星トカゲ。
OZ、連合の基地を次々と襲っている謎のガンダム5機。新たな組織『ザンスカール帝国』。
ザンスカール帝国に抵抗運動を続けている組織『リガ・ミリティア』。
そして今再び戦火に巻き込まれている自分とカティア。
「どうしたの?」
「あぁ、カティア。ちょっと、な」
統夜が思いに耽っていた時、統夜の背後から彼の大切な存在であり永遠のパートナーであるカティアが、少し心配そうな表情で寄ってくる。統夜は彼女に心配をかけさせまいと笑顔を見せるが、彼と何年も付き合っているカティアにはお見通しだった。
「はい」
「? これは?」
「コーヒーです。落ち込んだ時は、一先ず落ち着くのが一番ですから」
「別に落ち込んでなんか…でもまぁ、ありがとうカティア」
カティアは笑顔で統夜にコーヒーを手渡す。
「どうしてまた戦争なんて……思ってません?」
「……」
静かに言うカティアの言う事は当たっていた。統夜はコーヒーを見ながら黙っていた。
「どうしてでしょうね? せっかく、デュランダル議長やシャナ=ミアさんが頑張ってくれているのに……」
「ごめん」
苦笑しながら言うカティアに、統夜から出た言葉は謝罪の言葉。再び戦火に巻き込んでしまった、こんな事はもう二度とさせないと決めたはずなのに。そんな心情からの言葉からだった。
「どうして謝るんですか?」
「いやその、ごめん」
「私を巻き込んでしまった、とか思ってません?」
「……」
再び統夜の心情を当てるカティア。それほど統夜の事を知っているという事なのだろう。統夜も静かに首を縦に振る。
「確かに、戦争は嫌です。でも、統夜は私を守ってくれるんでしょう?」
「…当然だ」
「だったら安心です。だから安心して統夜と戦えるんです」
「………そっか」
カティアは笑顔で語る。そんなカティアを見て、統夜は自分の悩みなど無くなったかのようにニコッと笑った。
「ごめん、俺変なこと思ってたみたいで」
「さっきから謝ってばかりです」
「ご、ごめん」
思わず再び謝ってしまう統夜に、カティアは楽しそうに笑う。統夜もその笑顔を見て笑う。そんな笑いが満ちている中、一人の男が二人に近寄ってきた。
590 :
584:2006/10/02(月) 00:22:50 ID:I14neOyJ
「お二人さん」
「うおっ!」
「きゃっ!」
「あはは! いいリアクションだ」
背後から脅かすようにカティアと統夜の背中を押した男は、統夜達の驚きの声を聞いて楽しそうに笑う。
「あ、貴方は?」
男はザフトの軍服を着ていた。色は赤で、胸にはアスラン同様フェイスの印がある。
「俺か? 俺はハイネ・ヴェステンフルス。お前達、例のフューリーの機体使ってる奴だろ? こんなとこで何やってんのぉ?」
「す、すみません、フェイスの方なんですね。私達は別に、何も…ねぇ統夜?」
「あ、ああ」
ハイネは軽いノリで二人に自己紹介をし、二人に詰め寄ると、カティアと統夜は顔を赤くし否定する。当然、ハイネは何かを感じ取り意味ありげな笑みを浮かべた。
「ハッハ〜ン。なるほど、お前達ってそういう関係なの? それから俺はハイネでいいよ」
「え? えぇまぁ……一応」
統夜は静かに頷いた。
「何、もうキスとかしたの? それとも……それ以上の事してんのかぁ〜?」
「か、からかわないで下さいハイネさん!」
ハイネは怪しく笑みを浮かべながらカティアは顔を真っ赤にし、やや怒り口調でハイネに言う。ハイネも冗談だと笑いながらカティアに謝った。
その時、ミネルバ艦内にアナウンスが入る。次の作戦のためブリーティングルームに集まれとの事だった。
「ほら行こうぜお二人さん。議長期待のミネルバだ、息を合わせてバッチリ行こうぜ〜」
ハイネは終始軽いノリ。そんなハイネを見ている二人の表情は緩くなっている。
「行こうかカティア」
「はい」
「カティア……?」
「はい?」
「カティアは、俺が絶対守るから」
「…はい」
「何やってんの二人とも! 遅れるとアスランに怒られるぞ!」
「「す、すみませ〜ん!!」」
そして統夜とカティアは、再び戦場へと向かう。彼等の剣B・ブリガンティと共に。
第××話 『ローエングリンを討て!』
以上、お粗末さまでした。
ちょwwwWとVってwww
その謎のガンダム5機と顔見知りで、リガ・ミリティアに身を投じているいやに熟練した青年も出てきそうな勢いですな。
>>594 GJ!
頬を染めてるカティア可愛いよカティア
さりげなく手を握ってる統夜も最高だ!
>>594 久しぶりにいいもん見せてもらったぜ…GJ
>>594からは実にいいフランツな電波を受信したよ、垂れ流し〜。
「「ごちそうさまでした」」
今日も夕食が終わりに満腹になった紫雲家の一同。
…とは、言っても家にいるのは統夜とカティアだけだが。
「…統夜って、お料理上手なんですね」
「まぁな。色々と掛け持ちで料理屋のバイトとかしてたし」
食後の後片付けをしながら団欒のひと時を過ごす二人。
「ねぇ、統夜」
「ん?」
「あの…私にも料理の真髄と言うのを、教えてくださいッ!」
ツカツカとキッチンへと歩き出すカティア。
「あ、いや、カティアだって、一通りの料理は出来る訳だし…」
「もっと、上手になりたいんです!」
カティアの言葉の節々から真剣に勉強したいと伝わってくる。
「…よし、明日の弁当の準備でもするから、手伝い頼むぞ」
「はい!」
早速二人仲良く弁当の準備に取り掛かる。
「…痛ッ」
「どうした?」
突然、カティアの上げた悲鳴に駆け寄る統夜。
カティアがどうやら包丁で指を切ってしまったらしい。
「…傷は深くないな。だったら」
と言って、カティアの傷ついていた指を軽くペロリと舐めて消毒する統夜。
その後、ポケットに偶然あったバンドエイドを巻きつける。
その間、ずっとカティアは固まったままだ。
「…大丈夫か?顔、赤いぞ」
「い、いぇ、別に///さ、さぁ、下ごしらえの続きでも…」
「もう終わり。…さ、明日も早いし、寝るとするか」
「へ?」
呆気にとられるカティアを傍目に統夜は軽く背伸びして浴室へと向かっていった。
その間中カティアはずっと統夜が巻きつけてくれたバンドエイドを見つめていたそうな。
…めっちゃ、変化球っぽくなったな。
ゴメンナサイ。期待してくれてた同士フランツ。
後は任せた。俺はヴォーダの闇にでも帰るよ…
流れはお料理と聞いてやってきました、3レスほど拝借。
っていうか書いてたら料理ネタでこんな事になってたとは思わなんだ。
>>594&597に続けー!
―――ナデシコ艦内 調理室
ぐつぐつ、と良い音を立てて煮える鍋。
調理をしている人物は普段からコックを勤めているテンカワ・アキト・・・ではなく、
黒髪の少女、カティア・グリニャールだった。
「んーと、ここでこれを・・・」
何やらメモを見ながら具材や調味料と格闘中。
お玉を片手に中身を混ぜつつ時折味を見る。
「悪くはないわよね?
・・・舌が慣れちゃってだんだん自信が無くなってくるわ・・・」
緑を基調とした服装に黄色のエプロンが映える、見る人が見れば若奥様のようにも見えるかもしれない。
ちなみに何故彼女が調理に勤しんでいるかというと、
整備中に食事の話題になり、以前宇都宮ヒメの居た施設で振る舞って貰ったトンジルを統夜が食べたいと言った為。
都合良くと言うか何というか、2時間程前に着艦、自由行動が許可されので
コッソリ学んでいる料理の成果も試すべく ←タテマエ
出来たら統夜に喜んで食べて貰って、出来ればちょっと褒めて欲しくて、 ←ホンネ
師事した人間(例外:統夜)に材料レシピその他を聞き出して用意、現在調理中というワケ。
無自覚ながら恋する乙女の行動力は凄かった。
「うん、出来た。」
嗅覚と味覚が多少麻痺気味だけど、それでも上手く仕上がった筈。
後は統夜を呼んでこよう。多分、部屋で休んでいる頃。
・・・喜んで、くれるだろうか?
多少の不安をエプロンと一緒に折り畳み、統夜の部屋へと向かう。
行った先で寝こけている統夜を起こすときに嬉し恥ずかしイベントがあったりしたのだが、
それはまた別の話である。
―――数分後、彼女が去った調理場にくんかくんか、
と鼻をひくつかせながら現れたるは小柄な赤毛の少女。
「いーにおいー・・・あ、これー!」
「・・・えーと、その、んじゃ行こうか。」
「は、はい・・・」
前述のイベントの為気恥ずかしさで真っ赤になりつつ部屋から出てくる二人。
見る人が見れば誤解されそうな光景だが幸い誰かが通りかかる事は無かった。
「んー、豚汁かぁ。楽しみだな。」
「初めて作ったから、その、味がどうなのかは解りませんけど・・・」
談笑しながら食堂へ到着、そしてドアを開けた先に居たのは
「あ、カッティアー!ホラ見て誰かがトンジル作ってたの!
これウマいよ!イケるよ!!オイシイよ!!!」
これでもか、と言うくらい満足そうな笑顔で豚汁をかっくらうフェステニア・ミューズさんでした。
唇の周りにおべんとうをくっつけてこれまた白米もしっかりがっつり食っている。
「・・・カティアちゃん、私、一応止めたんですけど・・・」
何処か投げやり気味にため息をつくのはメルア・メルナ・メイアさん。
・・・聞けば、良い匂いにつられてテニアが調理場を襲撃、
テニアを止めようにも止まらず今に至る、と言う事らしい。
「すみません、カティアちゃんが作ったって知ってたらもっと止めたんだけど。」
「テニアらしいといえばらしいよなぁ。」
「はぁ〜・・・まぁ、仕方ないわ。
テニアも美味しそうに食べてくれてるし。」
幸せ笑顔全開のテニアを苦笑しながら眺めやる。
まぁ良い、元から4人で食べるつもりで多少多めに作っていたのだから。
「テニアちゃん、それカティアちゃんが作ってくれたんですって。」
「え、そーだったの?・・・ゴメンゴメン、あんまりにも美味しそうな匂いでさー。」
「・・・次からはもう少し我慢して欲しい所だけど、まぁ良いわ。
じゃ、統夜の分をよそってくるのでちょっと待ってて下さい。」
「悪いな、頼むよ。」
と、調理場に向かおうとしたところでテニアがビクッ!と固まる。
・・・あれだけの勢いでがっついて居たテニアが、ここで固まる理由・・・?
そーっと箸を置いて撤退しようとするテニアを後ろからがしっと捕まえる。
「ちょ、カティア、ななななナニ?ナニ?アタシトイレに行きたいなー、なんて。」
「統夜、メルア、悪いけれどお鍋の中身、確認してくれるかしら。」
「・・・なんだか後の展開が予想出来てきたけど、解った。」
「テニアちゃん、ちゃんと謝って下さいね?」
「えー?えー!?えー!!助けて?ねぇ助けて!?」
「まさかお鍋の中身が空っぽだったりは
―――しないわよねぇ、二人とも?」
「しないしないしない!!ホラちょっと一人前に満たない程度には残ってる!残ってるからー!!」
「「空っぽだ(です)。」」
―――絶叫が食堂に響き渡った。
・・・その後、作り直した豚汁は統夜は勿論、メルアにも好評だった。
「ふー、食った食った・・・ご馳走様、カティア。」
「いいえ、お粗末様でした。」
食器を下げつつ会話を交わす、作った物を笑顔で食べて貰える、というのは嬉しい事だ。
「カティアちゃーん、ちょっとこっち手伝ってくださ〜い。」
「解ったわ、今行くから。」
メルアを手伝いに流し場へ行こうとすると
「料理上手、かぁ・・・良いお嫁さんになれるってヤツなのかな。」
そんな統夜の独り言が聞こえてきた。
「・・・統夜、今の。」
「え、あ、いや、その、他意は無いって言うか・・・」
あたふたと慌てる彼、多分、ホントにふと出た感想なのだろう。
・・・それでも、嬉しかったから。
「そうですか・・・じゃ、頑張ろうかな。」
「え?」
恐らくは極上の笑顔と共に、そう言い残してメルアを手伝いに流し場へ向かったのだった。
余談だが、テニアはその日ヴォルレントの整備をほぼ一人で担当し、
今後一切摘み食いをしない、と誓約をした上でようやく許して貰った(食事にありつけた)そうな。
___
以上、お粗末でした。
テニアがアホの子気味だとか時間系列とかはご都合主義と言う事でご勘弁を。
>>594 超GJ!!上手いなぁ〜。これ程のものが描けるなんて羨ましい限りですよ!
>>597,600
お二方ともGJです!やはりカティアには、イメージ的に料理が似合いますよね。
>>592 青髪で、いやに交友関係が広くて、18歳とは思えないくらいにしっかり者のお兄ちゃんですか
…そういうのもありかな?
誰もいない…?
なら、チャージ!!
>>604 させるか!そして勢い投下。出来は保障しない
進路指導室にて
「つまりカティアさんは料理の専門学校に行きたいと」
「はい」
「今まではあまり料理はしなかったと聞いたけど
どうして急に興味を持つようになったの?」
「それは…」
「?」
「笑わないで…下さいね?」
「実は、私の知人にロクな食事を摂らない人がいるんです。何だと思います?
ご飯にマヨネーズとかお醤油とか、調味料をかけただけの食生活なんですよ。それもほぼ単品で。お野菜も食べずに毎日毎日偏食ばかり。
…私もう呆れてしまって」「なるほどね。でもまぁ、先生は男の人ってそんなものだと思うけどな」
「そんなものなんですかね…。いえ、そうなのかも…」
「それで私、とても見ていられなくなって、色々と勉強してみたんですよ。たまに千鳥さんにもみて貰ったりもして…」
「ふんふん」
「それで……」
「へーえ」
普段と比べると、意外な程よく喋るカティアに担任は少々驚いたが
キラキラと目を輝かせて楽しげに語る姿は、見ていて微笑ましかった
「なるほど、わかった。こんな生き生きしたカティアさんをみるのは初めてよ。
これなら安心ね。頑張りなさい」
「はい!」
レスが来ないのが寂しいから書いただけ。実に適当な即興です。
だから苦情は受けませんよ。
「でも、そうなんだ。
カティアさんが料理頑張るなら、紫雲君も大喜びね」
「…!?な、何ですか、急に!」
「何をいまさら。この学校にいて解らない人なんていないわよ。
しかし、自分の進路も紫雲君の為にかぁ…健気ねぇ〜」
「……(かぁ〜〜)」
「ま、節度ある付き合いなら先生も応援するから、頑張りなさい」
「は、はい(赤面)」
明言はされてないけど……神楽坂先生ですね?
>>605 どこかでくしゃみをしてる統夜が目に浮かぶようだ。
所謂GJ!微笑ましい。
猫カティアでもいいじゃない
萌えたんだもの
う〜ん……
今週はなんか元気ないね…
「や、つか、」の人も珍しく休みっぽいし…
近頃は妄想ばかり膨らむから困る
614 :
や、つか、:2006/10/05(木) 22:05:13 ID:QX6ExPpz
>>612 数日家を離れていたもので。
今やっと帰宅できましたので……流れはネコか進路診断かッ!!
と思っているところですよ。
>>613 そう言うときは妄想を共有するとSSになるかもしれないんだぜ?
>>613 たまには妄想を晒してみるのもいいかもしれないんだぜ?
>>613だが
風邪引いて寝込んでるときに、御粥を作ってきた統夜に向かって恥ずかしがりつつ
「あ、あの食べさせてくれませんか…?」とお願いするカティア
一瞬驚いたような顔をする統夜。
それを見たカティアは慌てて謝るのだが
次の瞬間には統夜の手にあったスプーンはカティアの口に近づいていた。
…という妄想をしてニヤニヤしたさ!ああニヤニヤしたよ!
これを言葉にするだけで一時間以上要したから困った
>>613 良くやった。
もし、自分で文章化出来ないなら……後は任せろ。
620 :
618:2006/10/06(金) 00:57:40 ID:GTsdMbw3
誰もいないみたいだから書いてみる。
>>617の電波の劣化版になるだろうけど勘弁。
カティアが風邪をひいた。
やはりどんなに家事が万能でも女の子。無理矢理布団に寝かせておいた。
統夜「・・・っていう訳なんで今日は遅刻します」
神楽坂「りょ〜かい♪なんなら統夜君も一緒に休んじゃってもいいわよ♪」
統夜「・・・先生。何で嬉しそうなんですか。」
神楽坂「う〜ん。応援してる二人の仲が更に接近するから、かな。」
統夜「・・・何ですか、そりゃ。」
神楽坂「だって女の子にしてみれば、カレシが仕事を休んでまで自分の看護をしてくれる
ってことって結構凄いのイベントなのよ。
統夜「はあ・・・。じゃあ、失礼します。」
神楽坂「(聞いてない)あの人もそれ位のことしてくれればなあ・・・。折角毎日お弁当作ってあげてるのに・・・」
統夜「(ガチャ)・・・さて、お粥でも作るか・・・。」
あり合わせのものでお粥を作った。
最近急に料理が上手になってきてるカティア程ではないけど、まぁ、イケるんでない?
と自画自賛。
コンコン
統夜「カティア、起きて・・・って寝てるか」
カティア「(寝息を立てて)く・・・・・く・・・・・ん・・・・・・んっ・・・・・」
統夜「熱は・・・もうそれ程無いみたいだな」
本格的になる前に気がつけたお陰だろう。気付いた時程熱は無かった。
統夜「さて、目が覚めるまで暫くここでじっとしてよ・・・。」
そのままカティアを見つめること数十分。俺のお姫様はお目覚めになった。
熱はひいたとはいえ、まだ本調子ではないようだ。
カティア「あれ、統夜・・・いつからそこに?」
統夜「少し前から。カティアは寝顔も可愛いなー、って思いながら」
カティア「(//////)そ、そうですか。・・・そう言えば、学校は?」
統夜「休んだ。病人をこのままにしておくわけにはいかないだろ?あ、お粥作ってきた。はい」
カティア「・・・統夜」
統夜「何?・・・って顔真っ赤だぞ!?また熱がぶり返してきたのか!?」
カティア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
統夜「早く寝ないと!・・・カティア?」
カティア「・・・・・・食べさせて・・・くれませんか?」
統夜「・・・へ?」
かなり驚いた。まぁ学校で食べさせあったりするけどそれはカティアと仲がいいのを
僻んでるアイツらへの当て付けみたいなもんであって改めてやるとなるとカティアと
二人きりであることも手伝ってかなり緊張するわけで!
カティア「統夜?」
統夜「な、なに?」
カティア「・・・・・・駄目、ですか?」
統夜「いっ、いや!全然!」
落ち着け俺落ち着け俺毎日やってるだろ普段通りにやれば大丈夫だいじょうぶダイジョウブ
統夜「は、はい。アーン」
カティア「あーん」
カティアの口にレンゲが近づいていく。あと少しで・・・って何で手が震えてるんだ!
止まらないとレンゲの中の物がこぼ
カティア「・・・とうキャアッ!!!」
・・・した。
歯切れが悪いけど、小休止。
>>617の電波を無駄にしたくないから推敲してくる。
>>617、マジゴメンorz
626 :
『葱』:2006/10/06(金) 02:52:04 ID:Jrh9qlRw
>>621、なんだその甘ったらしいシチュエーションは!簡素でその短さで十分威力のある作品だ!
お前はなにも間違っちゃいないから、どんどん書け、いや、どんどん書いてください
>>626こと「や、つか」な人もいつもどおりの文章のクオリティ!
今回の豆知識?の多さは驚かされた、すごい。や、つか、統夜なんでそんな事知っているんだ!
>>621,
>>626共にGJ!
>>625 いい感じじゃないですか!続き、楽しみにして待ってますんで、じっくり推敲して下さい。
>>626 待ってましたよ「や、つか」の人!今回はトリビアが凄かったですね。実にGJ!
にしても料理は出来るが片付け苦手ってのは親近感湧くな。片付け、大変ですよね…
昨日妄想ぶちまけた者だが
早速SS投下してくれた猛者がいるな…
劣化とかとんでもない。むしろ書いてくれてありがとう、GJと言いたい。
一応こっちでもなんとか書いてみようとか思ったけど
昨日の短い文章を構築するのに一時間要るくらいの鈍い筆の進みだからな
いつになるのかわからねえ
以下妄想。
【冷たい世界・後編直前の会話イベントより】
統夜「・・・これが、最後の戦いか・・」
カティア「怖いの?」
統夜「あぁ。・・・今更だけど、何時死んでも可笑しくない戦いばっかりだったからな」
カティア「でも、乗り越えてこられた。このグランティードと、統夜のお陰で」
統夜「そう都合良いことは続かないさ」
カティア「きっと大丈夫よ。みんながいるもの」
統夜「・・・そうだな。でも万が一のときは・・カティアだけでも逃げてくれ」
カティア「・・それって」
統夜「あいつらだって命がけなんだ。俺も、最後ぐらいカッコつけたいしな?」
カティア「・・・ダメ」
統夜「・・・カティア?」
カティア「そんな自分を犠牲にしてまで守って欲しくない!」
統夜「・・・・・」
カティア「統夜、こちらを向いて・・」
統夜「なんだ、カティ・・」
カティア「・・・」
統夜「・・・」
カティア「今のが、私の正真正銘初めてのキス。それを受け取ったんだから、もう私を捨てるなんて言わせないから」
統夜「・・・結構強引なんだな?」
カティア「ええ。女は強いのよ。・・・戦いが終わったら、一緒に暮らしましょう・・」
統夜「こりゃ負けられないな・・?」
カティア「統夜には沢山の仲間と、勝利の女神がいるのよ?負けるわけ、ないわ」
統夜「あぁ。・・・・頑張ろうな」
あー、もうなんだかスマンとだけ。
カティアが壊れ、統夜も壊れ、しかも二人だけ。
便所でクソして寝てくるわorz
GJ。
しかし便所では寝ないようにな。
>>630 GJ。
但し、便所では寝ないように。
俺のじっちゃんは病院のトイレで倒れてそのまま・・・・・。
>>630 こんな短い文に、濃厚でGJなカティア萌えエネルギーが凝縮されているとは…
恐るべし630…!
634 :
630だけど:2006/10/07(土) 21:12:50 ID:6BScdBlL
暇つぶしに後日談も書いてみる。
以下妄想。
【カティアエンド後の妄想】
朝に目が覚めると、カティアはまず朝食の準備に取り掛かる。
統夜はトーストで十分だと言っていたが、それでも準備するのは彼への愛あってのものだろう。
お弁当の分も含めて米を洗い、ご飯を炊く。
最初こそ飯盒にしようとしていたカティアだが、電子ジャーという文明の利器のおかげで楽が出来る。
ご飯が炊けるまでの間に、出汁巻き卵をつくり、塩鮭を焼く。
お弁当のために作ったきんぴら牛蒡の余った物を分ける。
海苔を少しだけ炙り、醤油を小皿に垂らして、そのころにはご飯も炊けている。
ねぼすけの愛しい人は、まだ夢の中だろう。
少しだけあきれた顔をして、それでも内心は幸せそのもので彼を起こしに行く。
コンコン、と遠慮ばかりのノックの後、彼の部屋に踏み込む。
彼の部屋は殺風景というか物が少ないため、必然的に片付いた状態のほうが多い。
破廉恥な本は、カティアがここに来てすぐ処分させた。
すぅすぅと寝息をたてて眠っている少年を、カティアは優しく揺すって起こす。
『シャナ=ミア・・・』だの、『メメメ』だの、他の女の名前を呟くが、気にはしない。
いくらか揺すり続けて、彼が目を覚ましたとき、一番におはようを言えるのが自分。
それだけで嬉しくなってしまう。
きっと彼は寝ぼけた顔で、微笑むだろう。
きっとカティアは、それを見てため息をつくだろう。
それでも、きっとカティアは彼を放さない。愛し続けるだろう。
それが彼女の択んだ、幸せの形なのだから。
635 :
630だけど:2006/10/07(土) 21:14:12 ID:6BScdBlL
↑(
>>634)の解説。
・・・・ぶっちゃけ主婦っぽいってか新婚みたいな真似できそうなのカティアだけだと思う。
つまらんものでごめんな?
>>635 つまらないか面白いかは判らないが、俺の心に来るもやもやはなんだ?
>>636 酒の飲みすぎによる胸焼けと見たがどうだろう
>>635 統夜よ、寝言とはいえ、カティアがいながら他の女(しかも複数)の名前を呟くとは許せんな。
しかし、それをも気に留めず許すカティア…健気だなぁ
>>636 アルフィミィさんですか?
だがしかし、本は捨てさせるんだ。
乙女心は複雑なんだぜ?
(容赦するなら、どこの誰とも分からぬ紙面の対象の方を見逃すのが普通じゃないかと思ったが、
まぁ、俺の戯言なので気にしない気にしない。)
>>639 ふみ。是は俺の実体験が元なんだがね。
女である嫁曰く。
「知り合いや友だちの女なら遊んでる夢、喋ってる夢とかあるけど、本に出てるような二次元・素性が判らない女相手は許せない」
らしい。
お前の嫁とカティアを一緒にされてもなあ…
>>630 統夜「この戦争が終わったら、俺、結婚するんです」
>>642 統夜「花束なんかも買ってあったりして」
>>644 プロポーズの時はケーキと黄色い薔薇の花束がセオリー
>>646 いや、指輪とか用意しておいたのに殉職
結婚相手にはそれだけが遺されるって方が
それっぽいよなぁと
てか、花とかケーキとかは腐るから
直前に用意しないと駄目だろ
エスコンのPJと銀英伝の疾風ウォルフのネタなんでマジレスされてもちと困るんだが
「この戦争が終わったら結婚しよう」と統夜は言った。
だが総代を倒した後、敵兵が撃った最後のあがきの一撃が、
G・ドラゴのコックピットに直撃。
統夜はカティアの脱出装置を優先して発動した為にカティアは生還。
だが統夜はカティアを脱出させるのに精一杯で、
脱出できずに機体と共に爆発、
その後カティアの目の前に運ばれた物は、肌は黒く焼けただれ、
腕などは既に引きちぎれなくなっており、
顔は誰かも解らない
もともとは統夜という名前で呼ばれていた肉塊が転がっていた。
すまん、変なの書いた。
>>649 てめーは俺を怒らせた
…というかそれだったらガウラの暴走を止められねえから全員死亡だろうが
もうちょい考えてから書けよジュア=ム
せめて、続編で記憶喪失になって仮面をつけた統夜が敵になって登場くらいのオチにしてくれや。
ならわざわざ書かなくても…
死にネタは、基本的には受けないぞ。
>>649のせいでスレのふいんき(←(ryが一気に悪くなった件
ひまだからとうか。
【カティア恋人日記】
《○月×日》
今日は統夜やテニア、メルア、ミスリルの人達、ミア=シャナさんと温水プールへ出掛けた。
ミア=シャナさんがスクール水着だったのは、クルツさんの入れ知恵だったらしい。
相良くんは相良くんで、かなめさんを放ってテッサ(呼び捨て希望だったから呼び捨てにする)にかまけていた。
統夜はテニアと遊んでばかりで私に構ってくれなかった。
・・ちょっと寂しかった。
《×日▽日》
朝から統夜が出掛けた。
虫の知らせと言うか第六感と言うか、嫌な予感がしたためテニアとメルアを連れて統夜をストーキングしてみた。
案の定統夜はブティックに入って、服を買ったらしい。家に帰ったら問いつめねば。
《×月◇日》
統夜が買った服は、シャナ=ミアさんへの誕生日プレゼントだったらしい。
私が構ってもらえなくて不満だと統夜に伝えると、仕方ないから別れようと言われた。
・・・なんでだろう、これだけ寂しい気持ちになるのは・・・。
以下続きは任せた
>>654 「ふんいき」と書いて「雰囲気」とマジレス
カティア「…という夢を見たんですが…統夜」
統夜「カティア…?」
カティア「一人に…しないでください…ね」
そう言ったカティアの体は、かすかに震えていた。
統夜「ああ、当たり前だろ?正夢になんかさせるもんか」
そう言うと統夜はぎゅっとカティアを抱きしめる。
カティアもそれに応えるかのように統夜に身を寄せた。
離れてしまうことなどないように。
夢オチとは…都合のよいものだな…
正直仲直り的なものを書きたかったが俺にゃ無理みたいだ
>>656 夜釣りですか
>>657 奇遇だね。俺も仲直りネタ思いつかなくて夢オチで行こうか、って考えてたよ。
携帯から失礼します。
少しでも雰囲気が良くなってくれれば幸いです。
葉が紅に染まり、涼しい風が吹く、秋の中頃。
「だから、ここはこうなって…」
「ああ!なるほど。では、ここは…」
私は中間テストが近いという面目で、統夜と一緒に、放課後の図書室で勉強会をしていた。周りに人は見当たらず、
実質上、二人きりと言っても過言ではなかった。
統夜と二人きり。
一旦そう思うと、私はその、緊張してしまい、
統夜の顔をまともに見ることが出来なくなってきた。
何か体温まで上昇してきた気がする…。
「…どうした?何か顔が赤いけど、
何処か具合いでも悪いのか?…」
と、いきなり不意打ちをするように、
統夜は心配そうな眼差しで、私を覗き込んできた。
「え!?いえ、そういうわけでは無いです…。」
慌てながらそう答えると、統夜はそうか?と言って、
視線を教科書に移した。
統夜が言うには、どうやら私の顔は、そうとう赤くなっているらしい。
だって…仕方ないじゃないですか。
統夜と…こうやって二人きり(みたいなもの)になれるなんて、滅多にないのですから。
でも、そんな私とは対照に、統夜はいつものように振る舞っている。
…ように見えた。
「…あ〜、駄目だ。カティアと二人きりだと思うと、
勉強に身が入らなくて…」
暫くすると、統夜はペンを置き、恥ずかしそうに頭を掻いた。
よく見ると、頬が少し赤くなっていた。
…良かった。私だけじゃなくて。
「…ふふっ、実は…私も、なんです。」
そう答えると、統夜はそ、そうか?と言い、恥ずかしそうに顔を染めた。
…いけない。
このままじゃ勉強に身が入らないばかりか、人がいないのを良いことに、
ドカーンとかバコーンとかなことをしてしまいそう。
それは不味い…いや、美味しいけど…と思った私は、ある提案を出してみた。
「そうだ。統夜、こうしてみましょう。
その…もし、テストでお互い良い点が取れたら…
その…ふ、二人きりで、デートに…行きましょう。」
「そ、それはいいな!よし、やる気が出てきた!頑張ろうな!!」
どうやら効果は抜群らしく、統夜はやる気に満ちた目で、再び教科書に目を移した。
「はい!!」
私もまた、心を奮起させ、問題集と向き合った。
統夜とデートをしたい。
そのことだけを、思いながら…
余談だが、中間テストの結果は、私が三位、統夜が二位という結末に終わった。
中間テストが近いので、ネタにしてみました。
…早く勉強しないと…。
初々しゅう御座いますな。
1位はちゃっかりめいおー様が何故か居たりするんだろうか。
>>660 さっきまでの、ザラッとした感覚がして鳥肌がたつ様な雰囲気を見事に払ってくれたな!
GJだ!中間テスト頑張ってくれ!
>>660 互いに頬を赤らめてる…初々しい二人(*´∀`)イイネー
想像してニヤニヤしてしまったよ
>>650 ちょい待ち。
ガウ・ラが暴走し続けても全滅するのはフューリーの皆さんだk(ry空気嫁
665 :
それも名無しだ:2006/10/09(月) 03:12:59 ID:IMlUK51J
>>660 あー駄目だ。リアルで(*´∀`)←こんな顔しちまった
キモいな、俺
空気読まずに投下
「全く、あんまり子供扱いするなよな」
「仕方ないじゃない。下手したら姉と弟に見られるわよ?」
呆れ顔の統夜と、それをたしなめるカティア。
既に見慣れた光景ながら、二人は成長を全くと言って良いほどしない。
カティアからすれば統夜が自分に似合う様になれば良いと考えているのだが、統夜はことある事にぐちぐちと言われてたまったものではない。
今の自分こそが、長年あり続けた紫雲統夜の形なのだ。
それを知らぬカティアは、なおもぐちぐちと文句ばかりをぶつける。
「・・なぁカティア」
「何?」
「別れようか。それだけ悪いところだらけのやつとは居たくないだろ?」
カティアの愚痴の間に、それだけを言うと、統夜は先に先に歩き出す。
元々統夜がカティアに合わせるようにゆっくり歩いていたのだ、カティアが追い付ける訳もなく。
結局統夜とカティアは家に帰り、別々に夕食をとり、その日のうちは話もせずに眠りについた。
668 :
660:2006/10/09(月) 20:38:32 ID:OqItqeqW
数々のGJ、ありがとうございました。何分、初投稿だったもので・・・。
テストが終わったら、(勉強を逃避したくなったら)本編に述べていたように、
デートSSを書いてみたいと思います。
・・・良い出来になるかはわかりませんので、あまり期待しないで待ってください。
翌日も、カティアが起きた時には統夜はカップ麺を食べて学校へ出ていた。
メモなんてあるはずもなく。
仕方なく、カティアはパンを頬張り一人で学校へと向かった。
カティアが学校で統夜を見掛けた時、イヤミついでに「おはよう紫雲くん」と挨拶すると、統夜も「おはようグリニャールさん」と返してきた。
カティアは酷くショックを受けたが、それ以上にクラスの女子が色めきたった。
(統夜とカティア、喧嘩したの?)
(ただでさえ統夜さんは好かれやすいんです、しっかりしないと・・・)
耳元でテニアとメルアが注意するが、今のカティアには聞こえない。
クラスの女子と仲良さげに談笑する統夜を見て、カティアは心に決めた。
徹底交戦の決意を。
今日はテニアとメルアが二人とも部活の合宿に出ていて、家には俺とカティアしかいない。
で、せっかくなのでカティアが借りてきたDVDを一緒に見ることになった。
『ハニワ幻人、死ねぇ! ジーグ、ブリィィィカァァァ!!』
画面の中で緑色のサイボーグが敵を抱き殺していた。
「うわぁ・・・・ある種シュールな技だな・・・・・・男だからアレだけど」
「・・・・・そっ、そうですね」
暫く思案して、それから急に顔を赤くして動揺するカティアを見て、何事かと思ったがその理由は直ぐにわかった。
「・・・・・そうだな。 カティア、やってみるか?」
「・・・・・・へ?」
ひょいひょいと画面を指差す。
「・・・・統夜ぁ?!」
「ははは。 冗談、冗談だって」
むー、と顔を膨らますカティアがなんだか面白かった。
「さ、このDVDも終わったし、次は何を見ようか」
DVDを取り出すためにソファーから立ち上がろうとする。
「統夜」
「ん? なん・・・・」
むにゅ・・・・・と、柔らかい何かが腰に当たる。
「・・・・・か・・・カティアぶりぃ・・・・かぁ・・・・・」
かなり小さい、可愛い声を上げながらぎゅっと腕を絞める。
「・・・・・あー、カティア? その・・・・なんだ。 ・・・・当たってるんだが?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・当ててるんです」
その声はやっぱり可愛かった。
最近の流れは破滅に向かっているようだが、そんなどこぞのワカメが喜びそうな展開を認めるかぁ!
まぁ、GJな訳だが。
と、言う訳でネタ投下。
ID:GNRqlXq0
てめーはシャナ=ミアスレにカエレ!
>>670 カティアブリーカーテラモエスw
>>671 そいつテニアスレにも沸いてたから、構わないでスルーしる。
カティアブリーカー!!「…あててるんです。」
これ最強
673 :
それも名無しだ:2006/10/09(月) 21:25:54 ID:GNRqlXq0
【次回予告】
統夜と冷戦状態に陥ったカティアは、なんと紫雲家を追い出される。
ネルガルからの謝礼も尽き、行くあてがなく途方に暮れるカティア。
そんな彼女にあの男の手が迫る!
次回、嫉妬姫(ジェラシープリンセス)カティア
・木原マサキ、カティアうさみみ計画
・統夜とテニアのチョコレートデイ
・ふもっふ姫カティア
の三本でお送りします!
↑嘘です
↓マジです
意地の張り合いは、遂に世界を巻き込む大喧嘩に発展!
果たして勝つのは、統夜か、カティアか!?
>>670 カティアブリーカー、懐かしいなぁ。最初のスレでもあったんだよね。
でもこれはこれで実にイイ…。GJ!!
カティア「あ…あのっ」
ヴィレッタ「…?」
カティア「どうしたらお姉さまキャラを極められるのか…教えてください!」
ヴィレッタ「???」
>>673 余計なお世話たぁ思うのだけど、
その手の雨降って地固まる系は一度に纏めないと嫌がる人も居るかも。
っていうか実際居るみたいなので、今度からは一纏めにした方が良いんでないかな。
後嫌がってる方もカエレとかだけでなくこれこれこうだからどうかと思うとか言った方が、
建設的で良いんでないかいとこれまた余計なお世話ながら思う次第で。
???「ひとまとめにお姉キャラといっても色々あるのよ」
『貴女は…、オウカさん!』
オウカ「例えばそこのヴィレッタさんはお姉様系、私はお姉さん兼お姉様」
『はぁ…』
オウカ「貴女は…そうね、お姉ちゃん系って所かしら?」
『???』
オウカ「姉系の道は険しいわよ。でも貴女ならきっとできる。自分の道を極め、立派なお姉ちゃんキャラになりなさい」
『は…はい』
>>675をみてなんか変なものを書いてしまった。失礼、ヴォーダの闇に堕ちてくる…。
OG2の世界を巻き込むことになるな……。
とりあえずお姉さん系で幼馴染と結婚した人を置いていきます。
つフィオナ
カティアは彼女に胸の大きくナわjけが;おいwじぇf
元より姉萌え+黒髪派な俺のど真ん中なんだよな>カティア
しっかり者だけどやや脆い部分もあって…
これでもうちょっとだけm(久しぶりのオルゴンライフルFモード
2chデ キモイコト イッチャッタ(・∀・)
カティア「うーん、萌え姉になりたいわ」
テニア「何そのいやらしい発言は」
カティア「テニア的に萌え姉ってどんなだと思う?」
テニア「う〜ん、優しいってのは外せないと思うわね」
カティア「優しい姉ねぇ…
『敵がバリア持ちだから硬い?
じゃあ直撃をかけてあげるから一緒にMAP兵器でまとめて抹殺しましょう♪』ズグシャー」
テニア「ショッキングにもほどがあるわよ!」
ID:GNRqlXq0さんの作品、割と斬新だと思って興味を引かれたんだがなぁ…
出来れば続けて欲しい俺がいる
なんとか【カティア・ブリーカー】から立ち直った俺達は次のDVDを見ることにした。
『奴をとっちめて、奥歯ガタガタ言わせてやれ!デモンベイン!!』
今度のは魔法がキーワードなロボット物のアニメだった。
これもカティアチョイスの作品である。
「・・・・つーか、本当にロボットアニメが好きだな、カティアは」
「ええ! ・・・・統夜は嫌いでしたか?」
「いや、そんなことはないがな」
ナデシコでのゲキガンガー上映会がきっかけでロボットアニメが好きになったカティア。
「――私、憧れてたんです」
「え――?」
画面から目を話さずにカティアは話した。
「研究所で、休まる事無く酷いことされて――だから、私を助けてくれる『正義の味方』にとても憧れてたんです」
画面の中で主人公が敵に向かって叫んでいる。
「そんなんだったからですか。 私がゲキガンガーを見て感動したのは」
ナデシコでの上映会が終わった時、カティアはまるで子供みたいにはしゃいでいた。
「ピンチの時には何時だって助けに来てくれる――ゲキガンガーは正に正義の味方でした」
その目は何かに憧れる子供の目。
「だから―――私はロボット物が好きなんです」
まぁ、ロボット物が好きなのは格好いいからなんですけどねー、と思わず苦笑する。
「・・・・そっか。 で、このアニメを選んで来たココロは?」
「えっとですね・・・・このロボットって副座じゃないですか」
確かに、画面に映るコックピットは後ろに主人公が、前にパートナーの女の子が搭乗している。
「G・ドラコデウスを思い出しちゃいまして」
「なるほどね」
「重なっちゃうんです。 この女の子と私が」
「確かに。 この主人公も俺と重なるな」
どうして? と小鳥のように首を傾げるカティアに「成り行きで、無理やりロボットに乗せられるトコ」と言ってやった。
「あー! 酷いです、統夜!」
ぷう、と今度は頬をリスのように膨らませて怒るカティア。
「でも、確かにこの女の子とカティアは重なるな」
「なんでです?」
「どっちも頼りになる」
これはまったくの本心だ。
「・・・・・・・それだけじゃないです」
「へ?」
「あっ・・・・・なっ、なんでもないですよ!」
「?」
画面では主人公が『レムリア! インパクトォォォォっ!』と必殺技をぶち込んでいた。
そんな中、カティアは顔を赤くして
(気持ちを素直に伝えられない、なんて言える訳ないじゃない!)
と思っていたり。
とりあえずさっきの続き。
まぁ、作品知らない人にはスマンだが。
何だろう、今漫画読んでたら、
グ=ランドンを倒しガウ=ラの中核を破壊して衝撃に追われるラフトin統夜&カティア
「間に合わない・・・でも、手を離さないで!あなたと私は一心同体――
あなたが死ぬときが・・・私が死ぬ時よ!」
だが間に合わず、統夜はこう言ってカティアだけを脱出させる。
「ゴメン。カティア、その約束・・・守れない。」
直後、衝撃から逃れるカティアのコクピット、そして爆炎に包まれるラフトクランズ
統夜の名を叫ぶカティア
月軌道上のデブリ帯。
統夜は生きていた。達磨になったラフトクランズの中で。
幸運は二つあった。一つはラフトのオルゴンクラウドが働き衝撃を抑えられたこと、
もう一つは爆風に飛ばされた場所がちょうど入り口の部分だったことだ。
「…ここは…? モニターは…一応、生きてるか。損傷率、92%…よく爆発しなかったもんだな…
システムの再起動…無理か。手動での脱出は…ダメだ、装甲がひしゃげて…ひっかかってる。
…ま、出れたからといって、どうなるわけでもないか」
その頃のナデシコでは、統夜の捜索が行われていた。
誰もが決して諦めずに、統夜の生存を信じて。
・・・もちろん、カティアも。
そして――
「前方のデブリ帯に識別信号。ラフトクランズ、統夜さんです。」
「ナデシコ発進!統夜君を迎えに行きます!」
ポン。
カティアの肩をやさしく叩く。テニアだ。
「アンタの出番だ。行ってあげなよ。」
その後ろでメルアが頷く。
頷いて駆け出すカティア。白いラフトクランズに乗り込む。
―発進―
――虚空を漂うラフトクランズ。
そのコクピット内のエアーも徐々に薄まっていき、統夜の意識は朦朧としていた…。
うっすらと目に映る、影。
(…母さん・・・?)
形が次第に露になる。ラフトクランズ。ひしゃげた筈のコクピットハッチがこじ開けられる。
「統夜!!」
「カティア!!」
―白いラフトクランズのコクピットの中で抱き合う二人。
「今度こそ・・・あなたと私は・・・一心同体――――!」
・・・勢いで書き上げたが、後悔はしない。
録画していたあるものを見て閃いた。
統夜がパートナーだけ逃がして自分は……っていうネタは、
こういうオチなら納得できるな。
俺も基本的にハッピーエンドの方が好きだから。
臓物ブチマケ漫画ですね。カティアがこの漫画のヒロインに似ていると思うのも私だ・・・・け?
Aのエンディングもちょっと混じってますな。「ここは……」の下り。
689 :
685:2006/10/10(火) 09:04:00 ID:4Z4oQ1FC
ぶっちゃけて言うと、脱出→爆炎に巻き込まれるんじゃなくて、
最後の最後で正気を取り戻したグ=ランドン(半再生ズィー=ガディン)に助けられて、
「眠って体力を温存しておけ・・・お前は地球に帰らなければならぬ…」
と、月面でエネルギーを放出し続けるズィー=ガディンと言うのを考えていた。
(その後の展開は同じ)
・・・総代も可哀想な人間なので救済ルートも考えていたが、蛇足だったかな・・・。
690 :
685:2006/10/10(火) 09:04:56 ID:4Z4oQ1FC
× 脱出→爆炎に巻き込まれるんじゃなくて
○ 脱出→爆炎に巻き込まれるんところで
さて、秋の夜長のお供は…鍋だろ、鍋。と言う訳で。
今日の紫雲家の夕食は…
「…久々の、スキヤキじゃー!!」
テニアの叫び通りのすき焼きだ。しかも、今日は統夜の給料日もあり…
「奮発だ、奮発。でも、肉ばかりは駄目だぞ、テニア」
「ちゃんと、白滝だって食べるよ」「野菜も食え!野菜も」
「ささ、冷めない内に…せーの」
「「「「いっただきまーす!!」」」」
こうして、紫雲家のすき焼きパーティーは始まった。
「…うん、やっぱり、寒くなるとお鍋が一番ですね」
「そうだな、さ〜て、俺も…って、あれ?」
「お肉、何処にいったんですかね」
統夜とカティアが肉を懸命に探す。
そして、二人はテニアの取り皿をよく見る。
「…箸、置け」統夜の声のトーンが低くなる。
表情が強張る3人。特にテニアの顔が蒼ざめる。
「紫雲家家訓第13条。『俺の給料日の夕食では…』」
「「「『皆で均等に食べてくれ』…」」」
「テニア、ちょっと来い」「え、アレ、二人とも」
テニアをズルズルと引っ張り和室へ向かう統夜。
そして。
「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」断末魔。
「テニアちゃん…何度目ですかね、アレされるの」(13回経験)
「多分だけど…20回目かしら」(6回経験)
残された二人はとりあえずテニアの皿から肉を救出し、すき焼きを黙々と食っていたそうな。
>>691 紫雲家ww
GJを贈ろうじゃないか
だが しかーし こんな巨乳三人娘を
回したりなんかしたら…
>>691 額に肉と書かれて簀巻きにされて目を回してるテニアを幻視した。
「結婚、ですか」
「そうだ。君と統夜は付き合いは長いが浮いた話がないだろう」
「・・まぁ、そうだな」
とある喫茶店にて。
統夜とカティアは、戦友である相良宗介に呼び出されて来てみれば、直ぐ様冒頭の話をされたのだ。
「艦長殿やクルツ、マオも心配している。俺の目から見ても進展の一つもないだろう」
「キスまでならしたわ」
「ダメだ。マオ曰く『これだけの時間を経たなら、子供の千人や一万人いなくてどうする』とのこと。昔俺が行った村では・・」
「せめて子供は待って。まだ統夜と二人の時間が欲しいんだから」
カティアがむぅっ、と頬を膨らませる。
普段キリっとしているこんな姿を見る度、統夜は『カティアテラモエス』とか内心思ったりするんだが、口にはしない。
「そうだな、結婚はありにしても子供はまだ早い気がする」
「そうか、残念だ。君達の血を継いでいれば、生まれながらのエリート戦士にもなれるのだが」
「・・いや、もうあんな血生臭いのはこりごりだよ。ラフトにも乗らずにすめばと思ってる」
「ふむ。・・ならば君達の平和は俺たちが守らなければいけないな」
宗介が、冷めたミルクティーを一度に飲み干す。
カティアもカフェオレを口に含んだ。
「君達の式には、是非呼んでくれ。キラたちも会いたがっていた」
「あぁ。今度会うときは、皆で笑い話がしたい」
「・・・ではな」
会計表を手に、宗介が席を立つ。
カティアがカフェオレを飲み干すのを待って、統夜たちも店を出た。
結婚という単語が二人の脳裏を駆け巡った・・・。
【次回予告】←あるかはわかりません。
遂にカティアと統夜の結婚式が決まる。
ミスリル、アークエンジェル、ナデシコに乗って人々が集まる中、あの馬鹿がついに最期の時を向かえる!
焦らしプレイは良いからさっさと続きを…
カティア「統夜…」
統夜「ん?」
カティア「私、ヒカルさんからいろんな本を借りてたくさん勉強しました!」
統夜「忘れとけ」きっぱり
カティア「しくしくしく…」いじいじ
統夜「………」
カティア「しくしくしく…」のの…
統夜「わかった…。聞くから言いたいことを言ってくれ」
カティア「はい!お姉さんといってもいろいろいるそうです」
統夜「まあ、それが個々ってもんだろうな」
カティア「ですから!」
・甘えてくる犬猫のよう
・包容力がある
・おっとり系
・照れ屋
・人当たりがいい
・積極的
etc・・・
カティア「とりあえず私にできそうな要素をリストアップしてみました!」
統夜「うん?」
カティア「自由に組み合わせてあなた好みの私を作ってください!」
統夜「正気か…?」
すごい、すごい!なんか伸びが良いね!このスレの住人のSkillの高さが伺えるよ。
もうみんなGJだ!
MOTTO、MOTTO〜♪
愛しています、ミストレス・・・
「結婚、か」
昼間に宗介に言われた事が、今更ながらに統夜の脳裏を駆け巡る。
そもそも、全てが偶然だらけの二人なのだ、互いを知っているとは断言しきれないのが悔しい。
「統夜、いい?」
「カティアか。いいよ、入って」
小さく控え目なノックの後、パジャマ姿のカティアが統夜の部屋に入る。
「あの、統夜」
「分かってる。昼間の話だろ?そこまで鈍くはないよ」
「・・統夜は、どう思う?」
不安げに顔を伏せて、カティアが尋ねた。
「正直、今のままでもいいんじゃないかとは思ってるよ。二人で一緒に暮らしてるし、何も問題はないから」
「そう。そうよね・・」
一瞬の間。
「私は結婚したいって思うのよ。例えば形だけの、何れだけ質素なのでもいいから。そうやって統夜が自分のだって示したいの。統夜は、優しいから」
カティアが溜め息をついた。
カティアが不安になるのは、統夜が優しすぎる事が問題なのだ。
時折遊びに来るテニアとメルアの二人、その二人とベタベタと引っ付いている統夜を見ていていい気はしない。
しかし細々と文句を言って器の小さい女だ、なんて統夜に思われたくもないと、結果悩んでいるのだ。
「本当に質素な、小さな結婚式になるぞ?」
「・・・・え?」
「あの時の戦友ぐらいしか呼べない。それでもいいんなら・・・」
統夜が恥ずかしげに目線をそらす。
「カティアに、俺だけの人になって欲しい」
「っ統夜!」
カティアは、思わず統夜に抱きつく。
悲しくないのに涙が出てくる。
抱き締めてくれる統夜の温もりが、何時もより心に響く。
こうして、二人の結婚が決まったのだ・・。
式自体質素なものにしようとした二人だが、ネルガルやらプラントやらオーブやらの著名人と顔見知り、ともすれば友人である立場上、二人の式は酷く派手で大掛かりなものとなった。
泣きながら統夜を奪うと宣言したテニアとメルア、二人のために歌ってくれたラクス、祝福に駆け付けた多数の戦友たち。
これ以上ない祝の式に、二人は新たな道へ踏み出した・・・。
結婚ネタキタ―――――――――!!!!!!
次は子供だな。
704 :
それも名無しだ:2006/10/10(火) 23:43:18 ID:Uen+TUwU
もうあれだ。 GJとしか言いようがねえ。
つーか、子供を作るとして名前はどうなるんだ?
二代目スレから借りてくるか?
>>705 子供ねぇ・・・。
某子供スレみたくなるからあんまり賛成できんな・・・。
俺も、子供は出さない方がいいと思うよ
どうしても子供メインの空気になってしまい、
普通の統夜×カティアネタが出しづらくなるから
唐突だがちょっと涙目で統夜を抱きかかえて、女性陣に向かって
「・・・あげませんからね。」
と宣言するカティアさんという電波は誰が送ってくれたのかね。
俺は精神コマンドシリーズで、
「閃きのカティアさん」とか「鉄壁のカティアさん」などの電波を受信した。
いずれも書きかけで、結局形になって投下出来たのは「友情」だけだが…。
>>709 「愛」の統夜!(ドン)
「閃き」のカティア!(ドドン)
etc!(エトセトラ)
テニア・メルア・カルビ「「「おい!!!」」」
俺の場合は、
「狙撃」と「直撃」で、テニアエンドかメルアエンドの
統夜を奪うカティアという電波が来た。
オレの脳内に「姉と弟よりカガリとキラみたいな感じだな」と言われてショックを受けるカティアが
やっぱりカティアと斗貴子さんはクリソツだな。
今日の武装錬金見てて確信した。
>>712 >姉弟よりはカガリとキラ
立場的に見てそれほどお姉さんとしての余裕がないという意味ですかな?
姉弟に見えない、あるいは姉弟である必然性がない
という意味じゃね?
>>713 髪型はそっくりだけど性格は似てない気が…
だが新婚2日目で統夜とカティアの声優話の時
統夜=福山潤
カティア=柚木涼香
と言った俺はあながち否定できないんだよな。
ちなみにカティアは柚木ボイスで斗貴子よりも高い声(リアラとかの声)ってイメージ。
>>715 それだと
>>712が
"カティアは統夜と姉弟でありたいという特殊な性癖をもっている"
という意味になってしまうのでは…
>>708 テニアやらメルア辺りが勝手に進展具合を心配してちょっかいだして、
真に受けたカティアさんが
「私は、統夜の物だし、統夜は、私の物です!
・・・・・あげませんからね。」
とかそんな感じでワッフルワッフルですか?
寧ろ「統夜の子種は誰にもあげま(ry」だろ
>>719 はいはい、18禁ギリギリのネタはやめようなぁ〜。
唐突に腐ったカティアの思考が分かった
「統夜のえろえろが見たい」
「私がえろえろなんてはずかしい」
「統夜が他の女といちゃいちゃなんて許せない」
「統夜がえろえろで他の女といちゃいちゃじゃないなんて理想的じゃないか」
まぁすぐに目が覚めるんだろうけど
影響元はナデシコのヒカルあたりかな?
漫画描いてるし
>>721 ふむ、なるほどね。でもここは基本的に腐女子カティアはNGなんで、極力ノーマルなカティアの話でいこうな。
今日も紫雲家に夕食の時間がやってくる。
今日はカルヴィナとアル=ヴァンの二人が来ている。
「しかし統夜、済まないな。ここまで準備せずとも…」
「いいんですよ。さ、カルヴィナさんも、カティアも座って」
テーブルには和洋折衷の料理がズラリ。
これも統夜とカティアが作った渾身の料理なのだ。
「ふーん…見事な料理の数々ね」
「では、早速…」
「「「「いただきます」」」」
残念ながらテニアとメルアは外出中のため、家には不在。
こうして4人の食事が始まる。
「中々の味じゃない。上出来な、カティア」
「い、いえ、統夜が手伝ってもくれましたし…」
「うむ。しかし、カルヴィナが作る料理とは一味も二味も違うな」
「馬鹿言わないの。…ったく、私も料理、教わろうかしら」
会話が料理と共に進んでいく。
「…ん?カティア、デザート、そろそろ出来てるじゃないか」
「はい、じゃあ、取ってきますね」
そう言ってカティアは冷蔵庫へと足を向かせる。
「ハハ、しかし、統夜もそろそろ、だな…」
「何がです?」
「結婚については…どう思っているのかね?」
突然のアル=ヴァンの爆弾発言に凍りつくアル=ヴァン以外の面々。
「カティア。ちょっといいか?」
声のトーンが低くなる統夜。
恐る恐る統夜の隣に座るカティア。
「紫雲家家訓第6条『嫁入り前の娘の前で結婚話は』」
「『どんな奴でも悪・即・斬』…」
「統夜、何を急に…」「アル=ヴァンさん、ちょっと」
ズルズルとアル=ヴァンを和室へと引きずる統夜。
「カルヴィナさん、ちょっと長くなるんでカティアと先にデザート食べてて下さい」
「え、えぇ…」今の状況の統夜には手を出すのはヤバイと本能的に感じたカルヴィナは後ろを振り向かない。
そして。
「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」断末魔。
「恐ろしいわね、統夜って…」
「一応手加減してるようですけど…大丈夫かな」
不甲斐ない騎士の断末魔のツマミに女性陣は黙々とデザートを食べていたそうな。
アル=ヴァン死んだwwww。
>>772 すまん微妙に電波が飛んできたのでな
お詫びの小ネタ
統「カティアは趣味とかないのか?」
カ「そうですね……統夜が趣味でしょうか」
統「なんだよそれ?」
カ「料理も洗濯もなにもかもが統夜に喜んでもらうためだからですよ」
>>726 いえ、俺も偉そうなこと言って失礼しました。
良い小ネタですね。
729 :
それも名無しだ:2006/10/12(木) 22:22:22 ID:32ZGkX3/
>>726 空鍋の中をかき回すヒロインを思い出した
>>716 その二人の声優をみるとカイルとリアラが思い浮かんでしまいどうしても統夜とカティアのイメージと合わない俺はキモオタ
柚木涼香ってメルブラのアルクェイドの人だよな
あまりイメージが湧かないなぁ……
っつーか3人娘はみんな声のイメージが湧かん
>>732 うたわれらじおのエルンガーとかスーパーミルクちゃんのテツコを聞けばイメージが沸くぞ
まったくそのとおりですね毎回、GJです。
カティア「わ、このぬいぐるみ可愛い!なんでこんな可愛い子持ってるの?」
統夜「あぁ、ゲーセンでとったんだ」
カティア「もらっていい!?」
統夜「あぁ、構わないけど・・・一回天日干ししないとのみとかいるかもだぞ?」
カティア「判ったわ!」
カティア「すりすり・・・(←ぬいぐるみに頬擦りしてる)」
統夜「ボン太君のぬいぐるみでこんだけ喜んでくれるとわ・・」
>>724うん、ごめんね。カティア萌えスレなのにorz
>>735を見て、とりあえず、書き殴る。
『さぁ〜、日曜日は皆でボン太くんランドへ遊びに行こう!』
TVから流れてきた遊園地のCMに箸を止め、ジーっと見つめるカティア。
「…ホレ、夕飯冷めるぞ」
「あ、は、はい」
とりあえず、カティアを引き戻す統夜。
「…日曜、特にバイトも無いし、行くか?あそこ」
「いいんですか?」
「あぁ。それに、今、10万人目の入場者に素敵なプレゼントがあるとか…」
「…じゃあ、お弁当作っていきましょうよ」
「そうだな」
そして、日曜日。
二人は大きなバスケットを持って、ボン太くんランドへとやって来ていた。
「すいません、高校生二人」
「はい…おめでとうございます!」
突然、入場門に鳴り響くファンファーレ。
唖然とする二人。
「実はですね…そちらの男性が当園入場者の丁度10万人目の入場客となりましたので、当園から素敵なプレゼントをお渡しします」
すると、係員は持っていた特注製のボン太くん人形を統夜に手渡す。
「うわぁ…可愛い」
「さ、一枚記念にどうですか?」
「行って来いよ、カティア」
「え、でも…」
「すいません、俺じゃなくて、この子でいいですか?」
「えぇ、結構ですよ。さ、どうぞ此方へ」
最初は戸惑いながらもボン太くん人形を抱きかかるカティア。
しかし、喜びの表情一杯の満面の笑みを浮かべる。
「統夜さん…」
「ん、どした?」
「…大事にしますね、この子の事」
「…あぁ」
「さ、早くしないとボン太くんショーが始まっちゃいますよ!」
「お、おい、引っ張るなって」
秋空の快晴の空の下、二人は大いにボン太くんランドを遊び倒したそうな。
739 :
それも名無しだ:2006/10/13(金) 12:41:31 ID:QWXEgWXj
>>738一応言っておくけど、
ふもふもランドだったと思う。
ふもっふに戦いを挑まれたグ=ランドンの応対は非常に正しいと思う。
>>735 統夜にもふもふしてるとこ思いっきり見られて
赤面するカティアを幻視できた、ありがとう。そしてGJ。
統夜の髪をもふもふするんですか?
それとも統夜の服?
それとも・・・・
【ここは全年齢板です。続きはゲームでお楽しみ下さい】
>>737,738
二人も短編を書いてくれる人がいるとは…
実にGJです!ありがとうございました!!
学校帰り、級友と立ち寄った最近出来たショッピングモール。
そこのいわゆるファンシーショップで見つけたぼん太君はカワイイ、とってもカワイイのだ。
・・・のだけど。
(うー、ちょっと高いかも。今月お小遣い残り少ないしなぁ・・・)
むぅぅぅ、と軽く唸ってみても値段が下がるワケじゃない。
ただでさえ最近、可愛い小物とかを見かけるとついつい購入したりしてしまっていると言うのに。
そろそろ出費を控えなくてはアルバイトを頑張ってくれている統夜に申し訳が立たないし。
・・・とても残念、残念なんだけど、諦める事にしよう。
はぁー、とため息一つをつきながら級友の呼び声に応じ、帰路へ着く。
出来れば、次に来る時まで残っていてくれれば良いなぁ・・・
―――数日後
「ただいま。」
「おかえりなさい、統夜。」
今日もアルバイトを終えて統夜が帰宅。
夕飯はもうすぐ、お風呂はしっかり用意出来ているのでゆっくりくつろいで貰おう。
と、彼を出迎えに玄関まで行くと
「そうそう、カティア。これプレゼント。」
「え?・・・あ、ありがとう。」
リビングへ移動しながら手渡されたのはちょっと大きな包み、中身は何だろうか?
「これ、開けてみても良いですか?」
「ああ、気に入ってくれる・・・と思うんだけど。」
それでは、とがさごそと包みを解くと中から出てきたのは、
例の、ぼん太君のぬいぐるみだった。
「あの・・・これ、どうして?」
「・・・いやさ、この前、新しくできたショッピングモールに行ってたろ?
俺も兜達と一緒に行っててさ、向かい側の本屋で参考書探してた時に、ね。」
・・・つまりは見られていたという事だろうか。
「うぅ、それなら声をかけてくれれば良かったのに・・・」
「その時は俺も手持ちが無くってさ・・・で、今日バイト帰りに買ってきたんだ。」
ちょっと恥ずかしかったけどね、とはにかみながら応じる統夜。
つられてこちらも笑顔になってしまう、本当に、この人は私を喜ばせるのがちょっと上手すぎないだろうか?
「ありがとう、大切にしますね。」
「ん、気に入って貰えて良かったよ。」
ぼん太君を抱きかかえながら笑顔でお礼。
これは残りの調理、気合を入れて仕上げに入らないとな―――
___
便乗してそんな日常でした、お粗末。
逆に欲しいけど手が出せず欲しいなぁオーラを出すカティアさんも悪くないと思ったのですよ。
>>745 本当に、お粗末の人は私を喜ばせるのがちょっと上手過ぎないだろうか?
惜しみないGJを進呈致します。
GJでありました。
何かしら投下時は大抵連携攻撃になるからこのスレは困る。
お陰で撃墜されっぱだぜフゥハハハァー
>>748 お疲れ様です。いつもながらのGJな出来に関心します。すごいよ本当に!
や、つかの人が書いたかな……?
・・・!
実はそのページ、連載物になってる????
次回期待してます
GJ!!
・・・だが統夜、よりにもよってドクペかよ・・・。
3スレ目の303で紹介されてた、『誓いの比翼』っていう
統夜とカティアを主人公にしたSSが連載されてたSS投稿掲示板、行けなくなってるね。
閉鎖しちゃったのかなぁ…?まだ未完成だったのに、残念。
あすこは所謂ピークタイムにゃエライ重くなるので時間を変えて再試行するんだ。
>>755 あ、なんだ。良かった…。
即レスに感謝!
>>754 いや、違うぞ。あそこは今週末(と言うか今現在)、管理人氏がお引越しのために
一時的に閉鎖されているんだ。だから今は何やっても繋がらないぞ。
俺の記憶が正しかったならば、17日まではお休みのはずだ。
>>757 なるほど!納得いったよ。dクス。
・・・無駄に容量削ってスマソ
スレ容量がちょっとヤバイかもしれないので、
専ブラで490KBくらいになったら新スレよろ
ちなみに、今現在の容量はいくつだ?
458KBですな
>>754 っていうか、あれ2しかなくなかった?
えらく途中からのしかなかった気がする
>>762 たしかあそこは投稿数制限みたいなのがあったはず。
取り敢えず復活したら探してみれ。
>>762 あるはずだと思うけど・・・。最初の辺りが(今んトコ)一番面白い所だし、
統夜カティア分がちゃんとあるから探して読んでみることをオススメするよ。
文化祭のミスコンに出場しないVerで
「そういや何で出なかったんだ?」
「んー、私が出たら、統夜は満点くれますよね?」
「・・・当たり前だろ、そんな事。」
「ふふ、だから良いんです。
私は統夜の一番であれば、それで良いから。」
「カティア・・・」
そんなバカップルモードはアリかしら、かしら。
ミスコンをミスマルコンテストと脳内変換した俺はヤバイな
カティアの水着姿が拝めるならそれもいいだろう。
>>765 何をいまさら。もちろんアリだ!!バカップル上等ですよ、旦那。
769 :
757:2006/10/17(火) 19:34:36 ID:1M9nFF7D
>>762-764 あのサイト、現在は復活なさってるから一応言っとく。
1は「新スクリプト板」にあったんだが、今はリンクが外されているので
見れないぞい。見れるようになるまで気長に待つか、作者様に頼むしかあるまい。
・・・とまあ無駄に貴重な容量を消費してしまったお詫びに
何か一品書きたいのだが・・・誰か電波発信&アンテナ取替え頼む。
最近錆び付いちまってて・・・・・・
771 :
757:2006/10/17(火) 19:54:41 ID:1M9nFF7D
不可能ではありませんが・・・時間がかかりますよ?
容量の関係上、完成してもおそらく次スレになるでしょうが、しばらくお待ちください。
頼まれたからにはきっちり任務を遂行します。・・・我が経験と知識の全てをかけて。
wktkついでに電波を流してみる
黒いのでそういうのが苦手ならスルーしてくれ
統「2人のときはくっつく程度なのに周りに人がいるとなんで積極的になるの」
カ「それは……なんででしょう。テンションが上がるから、とか?」
統「そういうものかな?」
カ「そういうものですよ」
言えない
統夜はかっこいいから、とられないように見せつけてるなんて
言えない
私がこんなにあさましい女だなんて
統「どうしたの?」
カ「いえ、私は統夜が好きなんだなって思っただけですよ」
統「なっなにを」
言えない
私はもう統夜がいないとだめになってしまったから
カ「愛してます、統夜」
統「愛してるよカティア」
カ…カルヴィナ?と考えてしまった俺はこのスレにいる資格があるのだろうか…
>>775 間違いは誰にだってある、それを認めることが大事なんだよ
あれ?カルヴィナさんお疲れ様dうわなにをするやめくぁwせdrftgyふじこlp
>>774 いいね。ただ、注意書きで黒いっていうからもっと過激なのかと思ったけど
そのくらいなら全然かわいく思えるレベルだと思うよ。
>>775 カティアが好きなら問題無い。
>>774 GJ!便乗して「黒いカティア」を考えたら変な電波を受信した。
今は反省している。
※統夜とカティアは別のクラスと言う設定でお願いします。
どうも、紫雲統夜です。学校から帰ってきたら、何故か見るからに
機嫌の悪そうなカティアが玄関先で仁王立ちしていました。
統夜「…あ、あの、カティア…?」
カティア「おかえりなさい。」
統夜「…どうかしたのか…?」
カティア「別に何も。そう言えば統夜、テニアやメルアと仲良くやってるみたいですね」
どうみても機嫌が悪いです。本当に
統夜「…って、違う違う!あの二人とはそんなんじゃ…」
カティア「何がどう違うんですか。統夜のクラスの人から聞きましたけど、休み時間のたびに
テニアと話し込んだり、メルアが保健室に行った時には付き添って行ってそのまま一時間
戻って来なかったそうじゃないですか」
統夜「それはテニアが宿題を忘れてたから見てやってただけであって、メルアの場合は
保健室の先生が会議で居なかったから仕方なく…」
カティア「…じゃあ、統夜は誰が好きなんですか!?」
統夜「そんなの聞くまでも無いだr」
カティア「統夜がそんな事をしていて、信用できるわけないじゃないですか!
統夜は私だけのものなんです、誰かのものになっちゃいやなんです!
他の人と喋っちゃ嫌、他の人に触っちゃ嫌、他の人を見ちゃ嫌、
他の人に優しくなんてしないで、他の人のことなんて構わないで欲しいんですっ!」
統夜「カティア…」
カティア「…でも、こんな事を考えてる私なんて、本当に最低ですよね…」
統夜「…済まない、ここまで心配させているなんて思わなくて…」
カティア「統夜…?」
俺はもう何も考えられなかった。目の前で泣いているカティアが可哀想で切なくて、
そして…愛おしくて。多分、後から考えたらこの時なんだろうな。俺が
「カティアを守り続ける」って思ったのは。
黒いと言うよりは嫉妬さんな気がするが乙であります。
>>778 黒いと言うと、
三人娘の修羅場の方がいいんでないか?
もちろんカティアスレっぽい終わらせ方で。
俺にはそんな文才無いんだけどなorz。
>>778 さすがに見ちゃダメ喋っちゃダメはキツいなww
だが乙してやらんこともない。
>>780 修羅場とまでいくと好き嫌い分かれるからね…。むしろそのネタの方が注意書きがいるかもな。
統夜とカティアの夜の出来事は
最後に作者がオルゴンライフルくらえば、
なんか解決してるっぽいけど、
修羅場ネタはあまり無いからな。
流石にテニアやメメメと修羅場になるような狭量なカティアは見たくねーなー
う〜ん・・・俺は
>>784に賛成だな。いくらネタとはいえ、あまりにカティアらしくないし。
それに、男の修羅場だとギャグにもできるけど、女の修羅場って殺伐としやすいからね。
精神コマンド友情の持ち主だからな。
統夜は私が貰うけど、私たち友達だよね!
それよりは心に鉄壁かけて友情発動させて譲るとかそっちのがイメージだのぅ。
そして統夜が突撃もしくは加速を発動させて、カティアを追っかける。
最後に愛を発動させて俺が好きなのはカティアだと叫んでEND
これは既視感に襲われる流れだな。
少しテニアとメルアから顰蹙買いそうだな。
そもそもの問題で、女の子三人のウチ、一人と付き合えば、当然遅かれ早かれ修羅BARが発生するのではないか。
上手く行く方法と言えば、カティアが長女キャラとして妹キャラとなった二人を慰める、くらいか。
・・・・・・そうだな。 そういう構図でSSを書いてもいいかもしれんな。
修羅場展開が当然ってことはないと思うな。
幼い頃から同じ実験体として力を合わせて生きてきたカティア達がマジで仲違いすることはないかと。
それに統夜が選んだなら、さすがに諦めると思うよ。
…とかいいつつ、
>>793に期待です。頑張って下さい。
>>778 つまりこういう事か?
統夜はかてぃあだけのなのっ、
誰かのものになっちゃやなのぉ!
他の人と喋っちゃ嫌、
他の人に触っちゃ嫌、
他の人を見ちゃ嫌ぁあ、
他の人に優しくしないで、
他の人のことなんて構わないで欲しいっ!
統夜が欲しいのっ、
統夜はかていあのなのっ!
・・・夜も遅いのに俺は何を書いてるんだろう。スマン、もう寝る。
テニア「ひどいよ・・・・アタシだって、統夜のこと好きなのに・・・・」
カティア「テニア・・・・。 私も統夜が好き。 でも、貴女も、メルアも私にとってかけがえのない人なの」
テニア「それは・・・・カティアも、統夜と同じくらい大切な人だよ?」
カティア「だったら・・・・二人で統夜のことを好きになりましょ? 一緒に甘えて、一緒に笑って。 もちろん、メルアも一緒に」
スマン。 テスト勉強があるからここまでしかかけないorz
797 :
778:2006/10/20(金) 09:52:53 ID:CpO1nAmz
>>795 まさにその通りです。多少改変してもやっぱり分かる人には分かるものなんですね…
それに関連してちょっとした小ネタを…ちょうど読書の秋でもありますし。
カティアの部屋にて…
統夜「…これかな…?」
カティア「…あれ、どうしたんですか統夜?」
統夜「いや、学校の朝の読書用に何かいい本が無いかな…と思ってね。勝手に入っていた事は謝るよ」
カティア「いえ、私なら構わないですけど…そうだ、それならこれはどうでしょう」
統夜「…『空の中』…有難う。有難く読ませて貰うよ」
カティア「また必要になったらいつでも言って下さいね」
統夜「…あ、そう言えば探している時に見つけたんだが、カティアって『そう言うの』が好きなのか?」
カティア「…?……!ち、違います!あれはクラスの友達に無理矢理…」
統夜「いいって、俺はそう言うのに理解もあるつもりだ。これからは隠さなくてもいいぞ」
カティア(統夜に誤解された……orz)
統夜(まさかカティアにあんな趣味があったとは…いや、どんな趣味でもカティアはカティアだ。
カティアも気にしてるだろうし、変に意識しないようにしないとな)
>>797 GJ
カティアが居ない時でも普通にカティアの部屋に入れて、
特にお咎め無しの統夜ウラヤマシス。
修羅場が嫌なら、ハーレムを作ればいいじゃない
そういや、随分前から放置してたJの長編プロット.txtがあるんだよねぇ。
俺メモ化してるから意味不明かもしれんけど、書き上げる時間も無いので見るだけ見てみたい人って居るかしら。
内容は統夜がエさんと出会って月から開始的なヤツ、勿論お相手はカティアで。
長編だったらどっかのロダにうpしたほうがいいかもしれん
>>802 一通り目を通したけど、やっぱ統夜は普通の学生から始まってほしいなあ。
それだけが残念だった。他は結構無難にまとまってるとオモ。
24時間のスレストなどさせるか!
>お疲れのキスを拝借してだな。
「統夜、お夕飯出来たんだけどー?」
と、声をかけても降りてこない統夜を呼びに自室へお邪魔する。
入って部屋を見回せば、そりゃ呼んでも来ない訳ね、と納得。
愛しの彼はくかー、とお休み中だったのです。
「バイト、頑張ってるものね・・・」
無防備な寝顔に頬が緩むのは果たしてどんな感情から来る物か。
起こさないようにそっとずれた布団をかけ直し、開け放たれていた窓を閉め、
そのまま部屋を出ようとした所で・・・思い直して、彼に近寄る。
「何時も、お疲れ様。」
そっと唇同志を触れ合わせ、離れる。
さて、後は何時起きても良いように夕食を分けておかないと。
「お休みなさい、統夜。」
そう言って極力音を立てぬように部屋を後にする。
ゆっくり、休んで下さいね。
それから、数分後。
「・・・驚かす、つもりだったんだけどなぁ。」
顔を真っ赤にした、誰かさんの呟きがひっそりと部屋に流れたとか、なかったとか。
___
お粗末さん。
>>805 そうだ!スレストなどさせるか!
そしてGJ!お粗末の方の文はテンポが良くて実にイイ。
ま、なんだかんだ言ってもちゃんとレスくるんだよね、ココ。
>>806 なんてこった! これは近日稀に見るGJじゃないか!
カティアがカルヴィナに「イエス、ミストレス」って返事するシーンって本編のどこら辺だったっけ
>>808 確か、6話で出撃した時だと思った。それ以降も所々で言ってた気がする。
>>809 誤爆…?
26話は「血を分けた悪魔 後編」だよ。
カルヴィナをミストレスって呼ぶの、カティアだけなんだよな。
やっぱり、カティアには統夜じゃなく、カルヴィナがお似合いなのかね。
いや、カティアは統夜とくっついてこそカティアだ!!
統夜もカティア以外とくっつくなんて認めない!!
と、俺は思ってる。
>>810 メル欄
>>811 なんかカティアだけ対応が違うんだよな。
統夜に対しても、たとえばエンディングは、テニアとメルアは統夜に自分を子供扱いするなっていうほとんど同じ内容の会話なのに、
カティアだけが全然違ってる。
>>812 気持ちは分かる。
分かるがカルヴィナも主人公の一人である訳だし、カティアとくっつく権利はあるわけだ。
だいたいここは『カティア萌えスレ』なんだから、
どっちともお似合いと取るべきではないかな?
そんな俺は統夜×カティア派だが、
カルビが親代わりとして同居という妄想もち。
>>814 カルビはアルと統夜のお隣りに。
夜な夜な押しかけては旦那の愚痴を聞く羽目になる統夜とカティア。
テニアとメルアはカルビに飲まされた酒に丁度いいくらいに酔っ払ってる。
>>780 修羅場っぽいのが極みまでいくとロワスレみたいな事になるんだよな・・・。
もちろん俺はそんな殺伐としたのは嫌いだが。
現在の流れをみて、黒いカティアな電波がきますた。文才ないけど、投下してる。
「そうか、カティアはカルヴィナさんのことミストレスって呼ぶのか」
「はい。そうですけど…」
「俺のことは統夜だよな」
「ええ。…それが何か?」
「いや…ミストレスってさ、訳すと御主人様だよな。
なんか羨ましいな〜とかなんとかゴニョゴニョ」
「………」
「あ、いや・・・え〜‥と(汗)」
「…統夜は、そういうのが好みなんですか?」
「ち、違うぞ!!ちょっと言ってみただけで決して俺は
そんな趣味だったりなかったりしないことがなきにしもあることがないとは言い切れなくて
でも男はきっと大多数が御主人様と呼ばれる事にロマン〜(略)」
「そうですか…。わかりました!」
「な、何が!?」
「統夜って呼ぶ方が恋人っぽいかなって思ったんですけど、統夜が望むなら止めます」
「…と言うと?」
「マスター、マイロード、御主人様。これからは統夜が望むもので呼び掛けますね」
「(感涙)」
後日
「御主人様!」
「ビクッ」
「どうなさいました?御主人様」
「カ、カティア。学校ではさすがに…。二人きりの時だけにしてくれ」
「あら、御主人様と呼べとおっしゃったのは統夜ですよ?」
「や、そうだけど…嬉しいんだけど……周りの視線がさ」
(フフフ…これで統夜を狙うライバルは激減。統夜は離しませんよ!)
>>818 寧ろお茶目な気が・・・・・・。
とにかくGJ進呈だ。
>>818 マスター、マイロード、御主人様と聞いてグローランサーを思い出したw
健気(?)なのか茶目っ気なのか解らんがGJだな
>>820 >マイロード
最後に出たのがGCの、HM乗りさんですか?
マスター、ご主人様で07が出てきた
「ご主人様〜、起きて下さい、ご主人様」
誰かが俺を呼ぶ声がする。
「ご主人様、朝ですよ」
そうか、もう朝なのか。 起きるのは名残惜しいが、今日もバイトがある。 そんな訳でベットから上半身を起こす。
「おはようございます、ご主人様」
メイドが俺に挨拶をする。
「ああ、おはよう・・・・・」
そこで、なにか頭に引っ掛かった。
紫雲統夜の頭は次第に覚醒していき・・・・・。
「・・・・・・・・・・カティア?」
「はい、カティアですよ。 ご主人様♪」
日曜日の朝七時の住宅街の一角から、素っ頓狂な声が鳴り響いた。
「なっ、なんでそんな服着てるんだよ!」
「あれ、似合いませんでしたか? クラスの皆は似合うって言ってたのに」
そう言って自分の体をきょろきょろと見渡す我がハニー。
「そういう事聞いてるんじゃない! なんでカティアがメイド服なんて着てるんだよ?!」
「実は・・・・・」
「カティアちゃん、衣装出来たから着てみて」
文化祭の準備に明け暮れる二年四組で料理の試作品を作っては食べ、作っては食べを繰り返していたカティアを裁縫係の女の子が呼んだ。
「はーい。 ・・・・・って! これって・・・・」
「メイド服よ」
「そうじゃなくって! 私の衣装って・・・・これ?」
「これ」
断言され、カティアはもう一度自分用の衣装を眺める。
上から下まで、見事にメイド。 ご丁寧にカチューシャや靴まで用意されていた。
「なんで私が?!」
「私が言ったのよ」
【現場監督】と書かれた鉢巻を頭に括り付けたかなめが言った。
「千鳥さん?!」
「大丈夫よ。 カティアちゃん以外にも何人かにはメイドやってもらうから」
「そういう問題じゃありません! なんで高校の喫茶店でメイドが出てくるんですか!」
カティアがかなめに向かって抗議の声を上げると「じゃあ、メイド喫茶以上の企画、ある?」と言い返された。
「うっ・・・・」
カティアはそんなことを言われても、アイディアなんてなかった。 そもそも、文化祭自体が人生で初めてなのだ。 そんな人間に企画が出せるわけがない。
「どうしても・・・・・・どうしても7組に勝たなきゃ駄目なの。 それにはメイド喫茶しかないわ」
かなめは手にもったメガホンをクシャリと握りつぶした。
なんでも、七組が四組の企画を駄目にしようと画策していたらしい。
それに対してかなめが本気でキレたのだ。
「ちっ、ちなみに7組はなにを?」
7組といえばテニアがいるクラスだ。 カティアが本人に聞いてもなにも教えてくれなかったが。
「アニマル喫茶だそうよ」
そう言われて、カティアの頭の中で動物の着ぐるみを着たテニアが料理を運ぶ姿が思い浮かんだ。
「・・・・・なんか、メイド喫茶じゃなくても勝てそうな気がするんですけど」
「多分、カティアちゃんが考えてるのとは違う。 とにかく! カティアちゃんはメイドなの!」
「誰が決めたんですか?!」
「アタシよ、アタシ! いいから脱いで、コレを着なさい!」
キシャー! といわんばかりにかなめがカティアの服を脱がす。
「や、やめてください! 男子が居るんですよ!?」
「出て行きなさい、今すぐ!!」
その獣じみた顔を教室にいた男子に向けると、一目散に女子すらいなくなった。
それから数分後、カティアは自分を抱きしめていた。
「うぅ・・・・統夜にだって見せてないのに・・・・・」
統夜、私汚されちゃった。 と言うカティアにかなめは少しやりすぎたかと反省していた。
「ほっ、ほら! とにかく鏡みてよ。 似合ってるよ?」
そういって鏡の前にカティアを立たせる。
「・・・・・・・」
「どう?」
かなめに言われて「結構いいかも」と呟いた。
このとき、かなめの目がやけに危なげな色を孕んでいた事は、この際置いておく。
「そうだ。 この服着て、統夜君を『ご主人様』って呼んであげなよ。 きっと喜ぶよ」
「本当ですか?」
レイプ同然に服を脱がされ、傷心モードに入っていた、一心に統夜が好きなカティアにその言葉の効果はばつぐんだった。
「・・・・・・こういう訳で、千鳥さんにこの服を借りてきたんです」
「・・・・・OK、事情はわかった」
痛む頭を抑える。
「で、どうですか?」
カティアが身を乗り出して聞いてくる。
「・・・・・・・・」
なんと言えばいいのかわからない。 可愛い? 似合ってる? 綺麗?
ラフトクランズで数々の戦いを乗り越えてきた統夜ですら、この戦いは勝利できそうになかった。
考えて、考え抜いた上で覚悟を決める。
「――――」
俺のその言葉にカティアメイドは満面の笑みと共に俺の胸に飛び込んできた。
>>818がカティアに『ご主人様』なんて呼ばせるから電波が飛んできてしまったではないか!
ちなみにこの後テニア編が始まるのか、始まらないのか。
それは諸君がどれだけ電波を送ってくれるかにかかっているのでよろしく。
【ご主人様】と聞いて、まず「は、はわわ(ry」思い出してしまった俺ガイル
>>824 まずはGJを。
テニア編…ですか。あんまりイメージが…。
カティアスレで言う以上は、カティア萌え要素があるはずなのでしょうけど…。
>>826 ようするにだ。
テニアのコスプレに衝撃を喰らったカティアが・・・・・・。
>>815 電波が受信できたものの形にならない
だれか頼む
アルがあまり相手してくれなくてすねるカルビさんだ
そのカルビさんのやけ酒につきあわされる統夜さん一家だ
真っ先に逃げ出すメメメさんとテニアさんだ
逃げ遅れた統夜さんと仕方ないという感じで残ったカティアさんだ
無理やり酒を飲まされて酔っ払う学生2人だ
突如かかってきたアルからの電話でいなくなるカルビさんだ
残される2人だ
酔っ払ったせいで大胆になるカティアさんだ
オルゴンラブラブ(省略されました 続きを読むにはエロパロ板へ)だ
翌日カルビさんにうまくいったことを報告するカティアさんだ
>>828 そこまで組合がってるなら自分で作れるだろ。
つーか語尾の「だ」が邪魔過ぎて上手く組合がらない。
>>824 続きとしては駄案だが、テニアのクラスを覗いたカティア。今度はテニアに脱がされて…
「うんうん。似合う似合う♪」
「うぅ…私、また汚されてしまいました」
とか?…う〜ん、単純
>>828 ここは文の出来に文句を言う人は殆どいないから、頑張って書いてみてはどうだろう?
誰にでも譲れないもの、渡せないもの、大切なもの、そういう類のものがあるだろう。
それが俺にとっては彼女で、今まで一緒に戦って仲間としてではなく、一人の女性として大切に思っている。
けれど、時々不安になるときがある。とくに、彼女の側にいるといつもそれを考えてしまう。
彼女から告白されたとはいえ、明らかに自分と彼女は容姿が釣り合っているとは言い難い。見知らぬ人間がみたら、恋人より親戚や姉弟にしか思われないだろう。
だからといって、彼女が他の男と付き合う事になったら嫌なわけで、結局は自分の我儘だということに最後は気づく。
(結局は自分に自信が持てないんだよな……)
今まで何回同じことで悩んだろうか、その度に同じような結論に達して、同じように落ち込む。
(こんなんじゃ… いつ愛想尽かされて見放されるかわかんないよな……)
「統夜、どうかしたんですか?」
目の前に、彼女の顔があった。
彼女の名前はカティア・グリニャール、自分の一番大切な人だ。
「最近暗い顔をよくしてますけど、何かあったんですか?」
そう言って、こちらの顔を覗き込む。
「大丈夫だよ。 心配してくれてありがとう」
このやりとりが何回繰り返されただろうか。いつも彼女の目の前で考え込み、彼女を心配させないように同じ様な言葉を交わす。
彼女との出会いはかなり特殊なものだった。
どこぞのベタベタな少女漫画のように幼馴染みだとか、登校中に駅の電車で会ったなどではない。
いや、一応登校中ではあった。彼女は学校の門の前に落ちてきた機動兵器に乗っていたのだ。
そのまま訳も分からず乗せられて木星蜥蜴と戦わされ、彼女と彼女の仲間達のために民間企業ネルガルの火星探索に同行し、平和になるまで戦い続けた。
その間に自分の中で彼女の存在は大きくなり、彼女自信に段々惹かれていった。
そして、ヒューリーとの決戦の日、俺は彼女に告白された。
戦争が終わった後、彼女達はそのまま俺の家に住み着くことになった。
本当は住居は用意されたらしいのだが、三人の強い希望で俺の家で暮らすことが決められてしまった。
もともと両親の遺産のお陰で生活には困ることはなく、最初の頃は家族が増えたみたいで楽しかった。
もちろん今だって楽しいが、だからこそ不安になる。
ここへ来たときのカティアは、今までの暮らしが暮らしなだけあって、家事などはまったくと言っていい程できなかった。
だから、俺が家事を担当していたのだが、カティアが覚えたいというので少しずつ教えていった。
もともと努力家なだけあって、それは凄い勢いで上達していった。
そして、ある疑問が沸いた。彼女が自分の欠点を克服したら、自分は彼女にとってどういう存在になるのかということを。
彼女が最初に自分を必要としたのは、ベルゼルートの操縦ができることだった。そうして長い間共に戦っていたから彼女から特別な存在になれたのである。
つまり、戦いが終わった今の世の中では、俺は普通の人達との違いは一切ない。
それに、学校には自分よりもかっこいい人間は大勢いる。彼女がいつ俺に見切りをつけても何ら不思議な事ではい。彼女は俺の所有物ではないのだから…
けれど、そうなると嫌だと思う自分がいる。彼女の側にできるならずっといたいから、彼女が俺の側にいてほしいから…
(こんなにも人を想ったことって、今までないよな…)
今まで誰かを好きになったことがないわけではない。けれど、ここまで一人の人を想った事もない。
だから、それだけ彼女が特別だということだろう。
「統夜… また暗い顔をしてますよ?」
「え?」
カティアに顔をまた覗き込まれている。どうやら、また考え込んでいたらしい。
「え?じゃないですよ。 力になれないかもしれませけど、少しは私に相談してくれませんか?」
目の前の彼女は、本当に心配そうな顔でこちらを見てくる。
こんな顔をされるとつい話してしまいそうになるが、こんな情けない事で悩んでる自分を彼女には見せたくない。
「いや、気にしなくていいよ。大したことじゃないからさ」
「私に嘘はつかないでください。大したことじゃないならどうしてそう何度も考え込んでいるんですか?それとも私には話したくないんですか?」
「いや、そういうわけではないけどさ… ただ、少し話し難いのは本当かな。たぶん、聞いたら情けないって思われるだろうし…」
正直、彼女には話したくない。けれど、彼女に話せば楽になれると思う自分もいる。
「私は、統夜の事を情けないだなんて思ったことはありませんよ。
それに、これからも思うつもりはありません。だから、少し話してくれませんか?」
「カティア…」
何故カティアの前だと、嘘をつけないのだろうか… 彼女を前にすると、不思議となんでも話したくなってしまう。
「時々さ、不安になることがあるんだ。カティアが俺から離れていくんじゃないかって。
カティアは綺麗だし、優しいし、俺より大人っぽいからさ。釣り合わないって、いつも気づいたら考え込んでる自分がいるんだ。
もちろん、それはカティアの自由だし、俺にカティアを束縛する権利なんてないから、俺から離れて別の人と付き合うことになったとしても俺に止める権利はないってわかってる。それでも、カティアが他人と付き合ってる姿を考えるのは嫌だって思う自分がいるんだ。
子供みたいなわがままだろ? 呆れられても仕方ないよな…」
全て話したのはカティアだからなのだと思う。自分の無様な姿は誰にも見せたくないだろう。それが自分の好いた相手なら尚更そうだと思う。
けれど、相手がカティアだからこそ自分の無様な姿を晒そうとしたのだと思う。
「統夜は馬鹿ですね…」
そういうと、カティアは俺の頭の後ろに手をまわして引き寄せた。そうなると自然と頭に柔らかいものが頭に当たってしまうことになるわけで。
「カ、カティア?」
「そんなこと…気にしなくていいですよ。私は自分で統夜の側にいたいからここにいるんです。誰かに強制されてるわけじゃありません。だから、私はずっと統夜の側にいますよ」
そう言って、彼女は俺の顔を上に向けさせ、俺の唇に自分の唇を当ててきた。つまり、キスをされた。
初めてのキスは、とても甘く感じた。
「これで私の気持ち、わかってくれましたか?」
唇を離して、彼女は顔を赤くしながら微笑んでいた。俺の顔も彼女みたく赤くなっているだろう。
そんな彼女にもっと触れていたくて、俺は彼女を抱きしめた。
「統夜?」
彼女がこちらを見上げてくる
「少しの間だけ、こうしていてくれないかな。カティアの側に居たいんだ…」
自分でも情けない事を言っているのはわかってる。それでも、今は腕の中で彼女の温もりを感じていたかった。
「好きにして、良いですよ。今日は統夜の気持ちが聞けたから、統夜の好きにさせてあげます」
そう言いながら、カティアは俺の背中に手を回してきた。
こうやっていると、彼女の温もりを感じられる。それをもっと感じていたくて強く抱きしめたいけれど、これ以上強くすると彼女の細い体が壊れてしまう気がする。
「カティア、苦しくないか?」
もし苦しいのを我慢しているのなら、その時はすぐに離そうと思った。もちろんもっと触れていたいが、カティアが我慢するのなら俺が我慢するほうがずっといいから。
「これくらいなら大丈夫ですよ。ただ…」
「ただ?」
彼女は恥ずかしそうにうつむいて、やがて顔を上げて口を開いた。
「嬉しいんです…統夜に抱き締められて、統夜の温もりを感じられて、こんなにも幸せになれるなんて思わなくて……、」
「あ、ありがとう……」
カティアの言葉で、引き始めた顔の熱が、徐々に戻っていくのが自分でもよく分かった。
「顔、赤いですよ」
「カティアもね」
「そうですね」
そう言って、彼女は微笑んだ。
「これからもよろしくな、カティア」
「こちらこそよろしくお願いしますね、」
そして俺は、彼女にキスをした。
以上です。いきなり投下してすいませんでした。
しかも長くなりすぎて、終わりそうにないから無理矢理終わらせたからなんかオチが弱くてすいませんでした。
やぁグッジョブ。
で、感動冷めやらぬ内からアレですまんけどスレ容量が後20kbほどしかない。
次スレまで投下は控えて頂いて安全策で
>>850で次スレを立てた方が宜しく無いだろうか。
>>839 いやいや、乙でした。前スレ埋める時に投下した文ですよね?実に良かったですよ!
…しかしそうか、ちゃんと完成したのか。ならばGJを贈らねばいけませんね!では、
受ぅけぇ取ぉれええぇぇぇぇ!!
つ=GJ!!
>>843 無駄レスで容量使うのもなんだが
さすがにテンプレ変更部分書いただけじゃあまずかったか、すまん
とりあえずスレ立てスタンバイするわ
>>845 俺もテンプレとは気付かずに脊髄反射レスしてスマンカッタ。
暫くROMってる。スレ立てよろ。
847 :
845:2006/10/23(月) 19:13:49 ID:ODdCb4tK
ごめ。弾かれた
俺行って来ていい?
頼むぞ、勇者!
>>850 おkです!次スレで乙したけど、ここでも乙といっておこう。
>>839 久しぶりにストレートのど真ん中を打ち抜いてくれやがりまして、大変乙でした。
>>850 実に乙ルゴンソード
こっちが埋まる前に言っておこう
>>839 最後にいいものをありがとう。GJ!
皆さんありがとうございました
埋め
埋め
生め
産め!
>>860 |
|・∀・)ジー
| サッ
|ミ
つGJ
>>860 や、つかの人キターーー!
今回もGJ。間取り図まで描き上げるとは凝ってますね。次もワクテカで待ってます!
>>862 俺は夢を見ているようだ。
ここまで綿密なSS職人を、俺は見たことがねぇ!
GJなんて言葉じゃ足りないぜ!
オイオイおいおいおいおいおいおいお!!
これは職人の域を超えているぞ!?
達人かそれ以上の鉄人以上のネ申だ!
>>864の言う通りGJなんて足りない。
何か良い言葉がないのか!?
ダイゼンガーとアウセンザイターの竜巻斬艦刀に、
スレードゲルミルの一撃、大雷鳳の神雷、ベミドバンの鉄球を加えた威力だ。
ラフトクランズの全オルゴンFモード使用や烈メイオウなんぞ生ぬるい!
「カティア!うめ…うめ……だ!」
「はい、統夜!私も手伝います…統夜と…う…ます」
「うわ〜。カティア達、凄いこといってる。明日は赤飯かw」
(テニアちゃん、こーいうのよくないですよ)
「そういいながらついてきてるのは?」
(そ…それは…)
「ほら、人のこと言えない。
…ここじゃよく聞こえないし近づくよ」
(ま、待ってテニアちゃん)
(まずいですよテニアちゃん)
(大丈夫。さてさて、何してるのかな〜)
「埋めろ、カティア。あと1kbだ!埋め!埋め!埋め!」
「はい、埋めます!私、埋めてみせます!」
((…???))
埋めたくてやった。かなり意味不明な文だが私は謝らない。